刃牙道「81〜90話」感想

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2015年10月15日(46号)
第4部 第81話「黄金」 (1060回)

 強さとは いったいなんだ!?
 敵をたおす腕力ってのがワカりやすい。
 自分のワガママを通す力が強さってのもバキ世界の定番だ。
 そんな"強さ"を見直すかもしれない勇次郎VS武蔵 対談であった。

 範馬勇次郎は宮本武蔵を見る。
 現代によみがえった本物の宮本武蔵だ。
 ご馳走でも花畑でも黄金でもなく、あるがままの宮本武蔵をみている。

「黄金の山に囲まれていたって
 アンタしか見えねェさ」


 宮本武蔵、そのものに価値があるのだ!
 老舗のブランドイメージだよ。
 400年の伝統がある。
 お金じゃ買えない価値があるってことですね。
 もっとも、この武蔵は大金使って作りだしたんだけど。

 とにかく宮本武蔵そのものに価値がある。
 生きた世界遺産と言えるだろう。
 あとは、その世界遺産と闘うかどうかなんだけど。
 刃牙の言葉を借りるなら、ピラミッドを自宅にしたいって言ってるようなもんだぜ。

 いっぽう、武蔵は勇次郎になにを見ているのか?
 前回のイメージでは黄金の山だった。
 声に出して言っていなかったが、勇次郎は黄金あつかいされていると感じているらしい。
 なぜワカった? エスパーか?
 リアルシャドーで武蔵の目が黄金の光を反射していたのだろうか?
 勇次郎ぐらいになると、理屈はともかくワカったのだろうと思うしかない。

「イカンか黄金は」

「闘争が」
「目的地ではなく手段か」
「純度が低い」


 範馬勇次郎がダメだしをした!
 純粋に闘争を楽しむべきで、手段にしちゃイカンと。
 なんかスポーツはアマチュアリズムが大事で金とっちゃイカンみたいな理論だな。
 理想はそうでも、才能があり努力した人に対価があってしかるべきだと思いますが。
 名誉だけあって貧乏じゃ、堕落する危険性があるし。

 勇次郎は、闘争に必要なものなど考えたこともなく、うまい料理を喰らうが如くだ。(G刃牙31巻 272話)
 理屈ぬきの純粋な闘争本能で闘っていた。
 いわば、無我の境地・天衣無縫の極みだ。
 テニスで人が殺せるレベルの純度である。

 でも、目的とか手段とか純度とか言いだしている。
 よけいな考えをするという点で、純粋じゃなくなっているようだ。
 餓狼伝の堤城平みたいな求道者っぽい人ならともかく、動機が不純などと勇次郎が言うのは違和感がある。

 刃牙との親子喧嘩で勇次郎の内部に変化が生じたのだろうか?
 いや、まちがいなく生じている。
 武蔵に興味をもちながら、会いに行かなかった。
 闘争を目的ではなく手段とする動機にダメ出しする。
 いまの勇次郎はアクセルを全部ふんでいない感じだ。
 闘争への欲求が落ちているのだろうか?

 闘争が目的というのは、よくわかる。
 野生動物の時代から、闘争は生存し子孫を残すための手段だ。
 ただし、重要な手段なので、人類は狩猟採取生活のころに闘争という手段そのものに快楽を感じるようになったという仮説がある。
 この仮説によれば、スポーツなどは狩りの快楽を得るための代替手段だ。

 闘争の快楽を求めることこそ、邪道なのかもしれない。
 手段であるはずの闘争を目的にしちゃっている。
 でも、闘争や強さへの欲求はけっこう強いものだ。

 チャンピオン43号でUFC対戦前の石原夜叉坊選手と廣田瑞人選手の対談があった。
 感想書き忘れちゃったんですけど、巻末にのっているんですよ。
 ここで石原選手は「"強さ"っていうのは、モテるための手段でしかない。」と言っている。
 まさに、勇次郎と武蔵みたいな状態だ。

 強さを 闘争を 手段にするのは、邪道なのか?
 数多の勝負をしてきた武蔵は、手段でなにが悪いという態度だ。
 戦って、勝利し、名声を得る。
 地位も名誉も金も女も好き放題だ。

「出世したいのだ!!!」
「誉め讃えられたいのだ!!!」
「誉められて」
「誉められて 誉められて」
「逃げも隠れも出来ぬ身となりたいのだ!!!」


 武蔵が立ちあがって語りだす。
 意外な名誉欲に徳川さんも困惑している。
 この演説は本心なのだろうか?
 勇次郎の注意をそらすための言葉かも。

 歴史上の武蔵は最晩年にけっこう良い条件で客分となっている。
 合力米300石はシグルイの虎眼先生と同じぐらいのセレブだ。(参考
 ただ、全国的に有名かと言うと、たぶん違う。
 武蔵が有名になったのは、死後に歌舞伎などの題材にされたのが大きい。

 宮本武蔵が強かったのは本当だ。
 しかし、時代を代表する流派にはならず、知名度も業界内で有名というレベルだったろう。
 自己評価と、世間の評価のギャップが武蔵を苦しめ苛立たせたに違いない。

 武蔵は「出世したいのだ!!!」と言った。
 "出世した" ではない。
 経験を語るのではなく、願望を語っている。
 武蔵は強さと言う手段を手にしたが、望む目的を達成できなかった。

 現代の情報発達は、宮本武蔵を超有名人にしている。
 みんなが大絶賛しているぞ。
 武蔵にとって、この現代は心地よいのかも。
 なんか、このまま堕落しちゃいそうな気もするな。

 演説していた武蔵がふりかえる。
 そして、勇次郎をイメージの斬撃で袈裟斬りだ!
 "エア"斬撃、幻影斬、なんでもいいが とにかく斬った。
 範馬勇次郎に斬撃イメージは通じるのか?
 次回につづく。


 今回の話をまとめてみる。
・ 勇次郎が闘争を手段にするのは良くないという。
・ 武蔵は出世したかった。
・ とりあえず幻影斬をやってみた。
・ 今日も本部は助けに来なかった。

 勇次郎が微妙に変化している気がする。
 もしかしたら、弱くなっているのかも。
 刃牙と和解しちゃって、まるくなっている可能性大だ。
 このぶんだと、ストライダムを気づかって誕生日にプレゼントを送ったりしているかも。

 そして、武蔵は名声に飢えていた。
 承認欲求は社会的な動物である人間らしい欲求なので、気持ちもワカりますが。
 もともと武士は承認欲求が高い傾向がある。
 ホラやハッタリしてでも、自分を大きく見せたいのだ。
 武蔵にネットの使いかた教えたら、自分の名前を検索して世間の評判をチェックしまくりそうだ。

 そして、幻影斬がついに炸裂した。
 勇次郎は無表情だけど、効いているのか?
 幻影斬はしょせん幻だ。
 斬られても耐える覚悟があれば、反撃もできるだろう。

 たとえば、幻影斬はたぶん花山に効かない。
 侠客立ち完成のときに斬られても平気そうにしていたのが花山だ。
 イメージだけの斬撃なら、斬られながら反撃するだろう。

 勇次郎も痛いのガマンして耐えるだろう。
 酒を一滴もこぼすことなく、平然としていそうだ。
 幻影斬は精神力でなんとかなりそう。
 あと、ニブイ人にも通じなさそう。

 そして、本部は……
 ……本部は闘争をどう見ているのだろう。
 目的なのか、手段なのか?
 本部にとって、強さとは?

 みんなを守護(まも)る。
 それが本当ならば、本部にとって闘争は手段だ。
 闘争しないで済むなら、避けて通るだろうし。

 そのへん勇次郎にバレたら、また怒らせてしまいそうだ。
 だがしかし、本部には煙幕玉がある!
 本部にとって頼りになる手段が逃走だ。
 いや、逃げずに守護(まも)ってよ。

追記 (15/10/21)
 このあいだ発売された刃牙道8巻で、とくに加筆修正されることもなく烈が死んだ。

 本当に死ぬとは思っていなかった。
 65話で内臓こぼれて倒れても「背骨斬られたからリハビリ大変だろうな」ぐらいに思っていたぐらいだ。
 夏に漫画読み系サイトの人たちと飲み会したときも、烈の死亡を否定する人が結構いた。

 作中での扱いとして、
(1) 徳川さんが、烈が起き上がるなら罵ってくれと発言した (66話
(2)本部が「烈の死」と言っている (69話
(3) 郭海皇が烈が天に召されたという趣旨の話をした (76話
 と、なっている。
 全員、医務室で烈と対面している人たちなので信憑性は高い。

 ただ、ちゃんとした葬式をしていないし、生存の可能性もかるかも。
 生きていると考えれば、試合の翌日に徳川さんが不謹慎なまでに明るかった説明もつく。(67話
 なにしろスーパードクターK(紅葉)がいるんだし。
 途中で姿を見せなくなったけど。

 あと、武蔵クローン技術の応用で再生治療もできるかもしれない。
 コレに関してはTwitterで面白い意見をもらいました。
 武蔵復活が634mタワーだったので、烈なら02mで良いのかも。
 これは安上がりだ!
 工期も短くてすみそう。
 徳川さんにはさっそく動いてもらいたい。

 烈が復活できるなら、サムワン海王もイケるんじゃないですかね。
 361mぐらいの高さが必要かもしれなくて、費用対効果としてチョット問題ありそうですが。
 再生医療でサムワンの睾丸を復活させてあげて!


2015年10月22日(47号)
第4部 第82話「強靭(つよ)き肉体(からだ)」 (1061回)

 範馬勇次郎 VS 宮本武蔵!
 この対決は 腕力 VS 武術 なのか。
 それとも 素手 VS 日本刀 だろうか。
 とにかく、早くも頂上決戦が始まる。
 ……頂上決戦だけどタイミング早すぎだから、決着つかない気もするな。

 まずは宮本武蔵のエア斬撃だ!
 殺気だけで斬るイメージ斬撃である。
 一流の戦士は殺気に敏感だから、思わず反応しちゃう。

 刃牙はエア斬撃で痛みを感じていた。(3巻 24話
 リアルシャドー能力が高いとダメージも高くなるようだ。
 勇次郎は空想で満足する人じゃないから、イメージ攻撃に強いかも。

 武蔵のエア斬撃が勇次郎に入ったッ!
 が、勇次郎は動じず酒をのみつづける。
 表情がちょっと誇らげだ!
 痛いのを耐えたのか?
 それとも効かなかったのか。

 勇次郎は刃牙の鞭打にも耐えた。(範馬刃牙31巻 255話
 痛みに我慢強いのだろう。
 もっとも鞭打のときは、血管浮かせてガマンしていた。
 エア斬撃は気にしなければあまり痛くないのかも。

 刃牙はマゾ気質なので痛みを過剰に受けていたのだろう。
 常人はそれほど痛くない。
 エア斬撃は刃牙にとって相性が良くないのかも。
 もし刃牙がドリアンの催眠術にかかったら、普通に戦うより大きなダメージを受けそうだ。

「なんと強靭(つよ)き肉体(からだ)なことよ」

「刃が通らん」

「鎖骨を断てなかったのは初めてだ」


 武蔵は、エア斬撃なのに手ごたえを感じている!?
 エア手ごたえかよ!
 どんだけスゴいんだ。

 ものづくりの世界では非破壊検査の悩みというものがある。
 ちゃんと性能があるかどうかを検査するとき、対象を壊さずにいられるかという問題だ。
 安い物ならサンプル作って実際に壊せばいいが、橋やマンションなどだと壊すわけに行かない。
 武蔵のエア試し切り能力は製造業界が欲してやまないものだ。

 いくら勇次郎でも斬れないって事は無いと思うのだが……
 でも、烈は拳で剣を止めた。(8巻 64話
 そのため、肉体に対する評価が武蔵の中で上がったのだろう。
 烈にできたんだから、勇次郎だって止めるかも。

 あと、徳川さんがエア斬撃に反応している。
 以前は気がついていなかった。
 徳川さんの観察眼がレベルアップしている。
 戦国覇者・徳川家康の子孫ってのはダテじゃないな。

 勇次郎が誘い、ふたりは庭へでる。
 宮本武蔵はひさしぶりに大小二振りの刀をさす。
 むッ、ついに二刀流を出すのか!?
 宮本武蔵、超本気モードだッッ!

 と、思ったら長いほうだけ抜く。
 しかも両手持ちだ。
 出し惜しみしますね。
 全部出さないのがスポンサーと長くつきあう秘訣なのだろうか。
 さすが現代でも出世したい宮本武蔵だ。

 勇次郎はいきなり素手で刀を握った。
 これは丹波流真剣白刃取りかッ!?餓狼伝 格闘士真剣伝説
 握力も100キロを越えるとできる芸当だ。
 つかんだ日本刀が動かず、斬れない。

 だが、武蔵も相当な握力をもっている。
 刃牙が脅威を感じるほどの握力だ。4巻 33話
 すごい勢いで引かれたら、勇次郎でも指が落ちるかもしれない。

 それと、いまの武蔵は脇差も装備している。
 一刀を封じても、二刀目が勇次郎を襲うかもしれない。
 この間合いは危険だぞ。
 片手ハンドポケットしている場合じゃない。
 ふたりは、どう動くのか?
 次回につづく。


 頂上決戦は、思ったよりちゃんと戦いそうな雰囲気だ。
 あやうくエア攻撃で誉めあう、ダメな達人談議になりそうだったけど。
 しかし、武蔵はどうやって勇次郎をエア斬った時のエア感触がエア理解(わか)ったのだろう。

 とりあえずエア談議は置いといて、勇次郎 VS 武蔵の今後だ。
 初手でいきなり勇次郎が武蔵の刀を封じた。
 圧倒的な戦闘力をもつ勇次郎は、あえて相手の土俵にのることが多い。
 だが、今回は相手の武器を封じている。
 勇次郎も武蔵を警戒しているようだ。

 やっぱり勇次郎でも斬られたら死ぬ。
 あたりまえの事かもしれないが、死ぬんですよ。
 そうなると、やっぱり本部に守ってもらう必要があるのかも。

 けっきょく本部なのだ。
 本部がたきつけたことで、勇次郎が動くというのは予想通りだ。
 たきつけた本部本人がちゃんと予想しているのかどうか。
 ちゃんと予想しておいてもらわないと困る。

 つまり、勇次郎 VS 武蔵はいきなり煙幕玉が飛んでくる可能性が高いのだ。
 勇次郎が防御を気にしなきゃいけない相手と戦っているのに、邪魔が入りそう。
 でも、今度こそ守護(まも)らないと本部が口先だけの人間になってしまうぞ。
 …………いや、本部はわりと口先だけの人間だったかも。

追記 (15/10/28)
 勇次郎vs武蔵!
 この戦いは、オチをどうするのかという出口戦略が問われている。
 たぶんそれは板垣先生の苦手な部分だ。
 おそらく何も考えずに戦わせちゃっているから……

 ライブ感と言うか、行き当たりばったりというか、先を読ませない展開をしていると、オチに失敗するという危険性が増える。
 烈ボクシング編なんて、存在自体がしょんぼりって感じになっちゃった。
 勇次郎vs武蔵は、決着をつけるワケにいかないから、より難しい着地を求められる。
 そこ行くと、勇次郎とピクルの出会いはかなり良いオチだったとおもう。(範馬刃牙12巻 88話
 勇次郎を超えるパワーを持つというアピールと、ひとまず退散という展開だ。

 どうすれば勇次郎vs武蔵を止められるのか?
 本部の煙幕に過大な期待をもつのは良くないしな。
 出世を大事にする武蔵ならスポンサーの言うことを聞きそうだが……

 スポンサーの徳川さんといえば、武蔵のために脇差も用意したようだ。
 国宝である國虎に匹敵するほどの名刀だろうか?
 短いほうが折れにくいだろうし、国宝でなくとも武蔵の振りに対応できそうだけど。
 五輪書どおりならば、二刀をもったからには、道具をのこさず役に立たせたいだろう。
 スポンサーを楽しませるためにも、二刀で勇次郎と戦いそうだ。

 なんか、勇次郎vs武蔵が本格的になりそうな気がしてきた。
 この勝負をどう収拾つけるのだろうか。
 たぶん、勢いで始めちゃったから終わらせかたとか考えてないんだろうな……


2015年10月29日(48号)
第4部 第83話「日本刀」 (1062回)

 範馬勇次郎 VS 宮本武蔵!
 地上最強の生物 VS. 史上最強級の剣豪!
 素手 VS. 日本刀!
 さまざまな要因うずまいている。

 まさに頂上決戦だ!
 本当にもう始めちゃって良いのか?
 結末が予測不可能な闘争がはじまるッ!

 まずは勇次郎の先制攻撃だ。
 日本刀――――国宝・國虎を左手でにぎる。
 いきなり、素手 VS. 日本刀の構図だ。

 日本刀に限らずたいていの刀剣は、刃を押し当てるだけでは斬ることができない。
 ひきながら斬るのが重要だ。
 だから超握力で刃をにぎると、刀が動かず斬ることができない。
 試すのはちょっとカンベンだけど、超握力による白刃取りですね。
 漫画版・餓狼伝の丹波がやった技なので、丹波流真剣白刃取りともいう。

 ただ、刃物に重い斬撃で断ち切る使いかたもある。
 両手で持つような重い剣や、斧による斬撃だ。
 刀身を横から握るように意識しないと、自分の握力で指がポロっといっちゃいそう。
 勇次郎はけっこう器用だから大丈夫か?
 刃牙が やったら不器用と言うか、天性のマゾが出てきて痛くなる程度に斬っちゃいそうだな。

 刀をにぎり先制した勇次郎は、反撃のスキも与えず追撃する。
 右の掌底だッ!
 武蔵の顔面にヒットする。
 あまりに速くて、武蔵の頭が消えて見えるほどだ。

 武蔵が吹っ飛ぶ。
 飛びながらも、刀を手放さない。
 そして、刀を握っている勇次郎も飛ぶ武蔵に引っぱられる。
 おおっ、武蔵と勇次郎がつながったまま飛んだ!

 って、それで良いのか?
 打撃には作用・反作用があるから、武蔵を吹っ飛ばすと同じ強さの反動がくる。
 だから勇次郎は後方への力が生じているハズだ。
 なので、本当なら刀をつかっての綱引き状態になる。
 おなじ力で引くので、その場に着地するハズだ。

 電話ボックスの中で闘って、電話ボックスをひっくり返したジャック・ハンマーをほうふつとさせる動きだ。(バキ17巻 144話
 いや、そうは動かんでしょ。とツッコミたくなる。
 こんなところで似たもの親子だな。
 もっとも、この動きはモビルスーツが手足を動かすなどの質量移動をして姿勢制御するAMBAC理論と同じだ。
 内部で質量移動が生じたら箱も動くワケですよ。

 勇次郎も大人しく反作用を受けていたら綱引きになる。
 だが、打った直後に前ダッシュをすれば、反作用を自分のなかで打ち消して、武蔵といっしょに飛ぶ。
 ボクシングなどに、前へ踏みこみ一撃加えて素早くさがる動きがある。
 前進する動きを打ち消し、後退するのはけっこう難しい。
 勇次郎がやったのは、その逆の動きだ。
 超一流の身体能力があるからできる動きである。

 刃をにぎったまま綱引きなんてしたら、刀が動いて指がポロっといっちまう。
 勇次郎は、そのへんを気にして前に飛んだにちがいない。
 ドラゴンボールの桃白白は投げた柱に飛びのって飛んでいくが、それと似たようなことをしている。
 殴り飛ばした武蔵を追いかけていく感じだ。

 掌底を顔面に受けた武蔵は気絶している。
 だが、刀は離していない。
 精神はブラックアウトしたが、肉体がまだあきらめていないぞ!

 勇次郎は握った刀を通じて武蔵に投げをうつ。
 まるで合気だ。
 武蔵が宙を舞い、足から着地する。
 勇次郎、わりと親切だな。
 トドメを刺す機会だったのに、武蔵の覚醒をうながした。

 目覚めた武蔵は勇次郎の打撃を称賛する。
 拳でたたかう現代の拳豪たちはすさまじい力量だ。

「剣なき時代(とき)に生きる故」
「辿り着く境地」
「拳は 剣にまで行き着く」
「ただし―――」
「それは"武蔵の剣"ではないがな」


 範馬刃牙・烈海王・渋川剛気などの手練れと戦ったことにより、武蔵は現代武術の水準を知った。
 佐部京一郎はともかくとして、愚地独歩の顔が浮かんでいない。
 独歩の力量は刃牙たちに比べて一段おとるのだろうか?
 たまたま忘れちゃっただけだと思いたい。
 手ごわかった最近の三人ぐらいしかおぼえられないのかも。

 現代の武術を称賛しつつ、それでも自分の領域に達していないと言う。
 圧倒的な強さを根拠にした 絶大な自信だ。
 負けるなどと微塵も思っていない。
 やはり、この男は宮本武蔵だ。天下無双、本物の宮本武蔵である!
 勇次郎の表情もちょっと嬉しそう。

 そして、つぎは武蔵のターンだ!
 片手で刃をにぎる勇次郎にたいし、両手で刀をふるう!
 が、斬れない! 動かないッ! 微動だにしないッッ!
 刃牙もビビった武蔵の握力でも、勇次郎にはかなわないのか!(4巻 33話

 押してもダメなら引いてみろ、の逆だ。
 引いて斬れなきゃ、――――持ちあげる!
 武蔵が刃を握る範馬勇次郎を持ちあげた!
 体重100kgを超える範馬勇次郎が、宙に浮く。

 いっぽう、勇次郎も片手で自分の体重を支えているのがやっぱりスゴいぞ。
 片手で100kgを持ちあげる腕力をもっているのだ。
 つうか握っているのは刃だしね。
 腕力と言うか、握力がスゴい。
 やっぱ、握力は大事なんだろうか。
 破壊力=体重×スピード×握力! だし。

 空中の勇次郎は攻撃をしかけられたら回避でき無いかも。
 いまの武蔵には脇差がある。
 回避不能の勇次郎を斬るのか?
 五輪書では、もっている武器は残さず役に立てたいと言っているし。

 武蔵は どんな反撃をするのか?
 勇次郎は日本刀での攻撃を防御するのか?
 次回につづく!


 頂上決戦はいまのところ勇次郎が優勢だ。
 これが戦国の決闘だったら、すでにトドメを刺しているところだろう。
 いや、本当にそうだろうか?

 この武蔵は0.5秒の先読みができる。(4巻 31話
 勇次郎の殺気を感じていたなら、よけられたハズだ。
 しかし、武蔵は無防備に掌底をくらった。

 そう、掌底なのだ。拳ではない。
 刀をつかむ行為も そうだが、今の勇次郎には殺気がないのかも。
 純粋に武蔵の力量を知ろうとしている。
 殺気がないから武蔵の反応もニブっているのだろう。
 本部も殺す気の有無で反応が変わると言っている。(74話

 見ている徳川さんは汗ダラダラだけど、勇次郎も武蔵も汗を流していない。
 危険きわまりない戦いに見えるが、二人の怪物にとっては殺す気のない遊びなのかも。
 もちろん遊びであっても、ケガをしたり死ぬかもしれない。
 なにより、遊びであっても真剣勝負だ。
 まさに頂上決戦にふさわしい限界突破バトルである。

 ところで、みんなを守護(まも)ると言っていた本部はなにをしているのだろう。
 勇次郎と武蔵の戦いは、ヒゲ剃って逆立ちしてもたどりつけない領域に入っているっぽいんだけど。
 刀をにぎる勇次郎を持ちあげた武蔵を持ちあげる。それぐらいのムチャをしないと割ってはいれないぞ。

 ところで今週の刃牙は巻中(センター)カラーなんですよ。
 コミックス化するとき、ちょっと残念なカラーの表紙だ。
 そのカラー表紙に登場するのは本部以蔵であるッッ!

『守護(まも)りたい… キミをッッ!!』

 ……これって、雑巾を飾りたてることで辱める行為、だったりして。

追記 (15/11/4)
 そういえば勇次郎が拳でなく掌底で攻撃したことについて書くのを忘れていた!
 気絶した武蔵に追いうちかけなかったように、勇次郎は武蔵を倒す気がなさそうだ。

 もっともリアルに考えると拳と掌底では威力に差はない。
 頭部への打撃による最大のダメージは脳震盪だ。
 脳震盪に関しては拳と掌底の差はほとんどない。
 当たる面積の少ない拳は、皮膚をカットしたり、骨折をさせたりという効果が期待できるのが威力面のメリットである。

 もっともバキ世界の打撃物理学によれば破壊力=体重×スピード×握力だ。
 拳を握らない掌底突きは必然的に握力ゼロになる。
 つまり、掌底突きは破壊力=ゼロだッッ!
 やっぱり勇次郎は優しい打撃をしている。

 範馬勇次郎は「たとえ一日でも人を殺傷せずにはいられない」「強力な殺傷本能に支えられ」た格闘技術で進化しつづけていた。
 でも、最近は殺傷しないでも平気になっているっぽい。
 プールで泳いだりして健康的に発散しているもんな。

 私の見立てでは、刃牙が色をしる年になったあたりから、殺傷本能が減ってきた気がする。
 それでもゾウと戦ったり、ストライダムと遊んだりしていたので、まだ衰えてはいなかった。
 だが、刃牙と親子喧嘩の果てに和解したことで、決定的に枯れてしまったのかも。

 社会生活をおくる人間としては、むやみに暴力を振るわなくなったのは良いことだ。
 しかし、戦士としては下り坂になったのかもしれない。
 生まれついての素質と、今までの経験があるから とうぶん地上最強の座は渡さないだろう。
 だが、これからの勇次郎は敗北する危うさを抱えてしまった。

 もしかしたら、敗北した勇次郎の再生と言う道も刃牙道のテーマだったりして。
 連載はじまってずいぶんたつけど、いまだに刃牙の"道"が見えてこない。
 いつもの事だけど、予定した道を走る展開じゃなくて、道を作りながら走る展開なんだろうな。
 この道がどこへ行くのか、きっと作者にもわからない。


2015年11月5日(49号)
第4部 第84話「感性(センス)」 (1063回)

 範馬勇次郎 VS 宮本武蔵!
 早くも頂上決戦だ。
 刃牙道における最強決定戦が開始(はじ)まる。
 両者の対決は、まだ機が熟していないと思うのだが。
 いったい、どんな決着が待っているのかッ!?

 武蔵のもつ日本刀を勇次郎がつかむ。
 これで武蔵の攻撃を制し、序盤は勇次郎のペースだった。
 だが、ここから武蔵が反撃する。

 刀をつかんでいる勇次郎を持ちあげた。
 そして、このままッ投げるッ!
 刀で投げているので腕より長い軌道になっているぞ。
 投槍器を使って槍を投げると高い威力になる。
 おなじように、この投げは超強力だ。

 が、勇次郎は空中で刀を手放し、足から着地した。
 これは勇次郎が引いたことになるのか?
 勇次郎であれば着地の瞬間、逆に武蔵を持ちあげて投げかえすぐらいやりそうなのに。
 どうも勇次郎がニブっている気がする。

 勇次郎は武蔵が気になっているのに会いに行かなかった。
 攻撃が拳でなく掌底だった。
 武蔵が意識を失っていたのに攻撃しなかった。
 などの行動から考えると、勇次郎が甘くなっている。
 刃牙と和解したことで満ち足りて闘争心が少なくなったのかも。

 いっぽうの武蔵は甘くない。
 ハチミツかけても足りないぐらい甘くないぞ。
 勇次郎が着地した時点で、武蔵は二刀を構えていた。
 ついに二刀流を出しやがった!

 いや、構えては、いない。
 二刀を抜いて自然体だ。
 例の武蔵肖像画のような姿である。

「出し惜しみを拒む」
「その感性(センス)
「嬉しいぞ」


 範馬勇次郎もじっくり笑う。
 武蔵も笑顔だ。
 ともに得難き強敵である。
 全力をぶつけるに値する強敵だ。
 闘争を愛する二人の修羅は、強敵の出現に歓喜する。

 武蔵の二刀流に呼応するかのように、勇次郎の筋肉が動きだす。
 シャツ越しでもクッキリと筋肉の隆起がワカるぞ。
 勇次郎の背中に鬼の形相(めん)が浮かんだ!

 シャツ越しってのは初めてのパターンだな。
 水にぬれて透けるシャツみたいに、エロさ倍増テクニックなのか?
 いや、エロは違う。
 いつもより服が密着しているのだろうか?

 あと、いつもの勇次郎は両腕を上げて鬼の形相(めん)を作っている。
 今回は腕を上げていない。
 鬼は出ているものの、テンションが上がりきっていないのだろうか?
 どうも勇次郎の行動が今までと違って見える。
 これは何かの予兆だったりして。

 武蔵は『どろ…』っと低空から突っかけた。
 これは液体レベルの脱力か?
 刀の軌道も流水のごとく柔らかく自在に動いている。

 勇次郎は武蔵の左手首付近を蹴り回避した。
 が、武蔵の追撃に右腿をあさく斬られる。
 さらに跳躍して脱出だ。
 ギリギリの攻防だった。

『仕掛けられた攻撃を』
『正面切って叩き潰す』
『地上最強の生物―――』
『―――という称号……』
『―という冠……』
『身を躱したのはいつ以来か…………』


 勇次郎が冷や汗をかいている!
 日本刀の危険度に思わず全力回避だ。
 これは郭海皇の攻めの消力(シャオリー)をよけた時以来の珍事である。(バキ26巻 231話
 作中時間はよくワカらんが、体感的に11年ぶりといったところだろうか?

 ただ、攻めの消力(シャオリー)はその後よけずにガードしてみせた。
 しかし日本刀はさすがにガードできなかろう。
 勇次郎はこのまま冷や汗流しながらよけまくるしかないのか?
 次回につづく!


 そりゃ、日本刀はガードできないよね。
 ベトナムではM-16の銃弾に当たらないよう立ち回っていた。
 人間の防御力には限界があるのだ。

 もっとも、オリバはショットガン喰らっても無事だったけど。(バキ11巻 90話
 勇次郎も小口径の銃なら平気へっちゃらかも。
 なにかとムチャな行動をする生物だし。

 勇次郎でも日本刀で斬られたらダメージが大きい。
 あたりまえの事なんだけど、武蔵と戦うときは、この常識が影響する。
 今回見せたように、武蔵の手などを打つことで防御しないと危険だ。

 勇次郎は刀剣に対する防御方法をどれぐらい持っているのだろうか?
 烈がやったように、斬られても筋肉で止めたりして。
 やっぱり、このへんの知識は本部に頼るしかないのかも。

 そして将来の話ですが、刃牙も刀剣への防御方法を学習しないとマズい。
 これは本部に弟子入りコースだ。
 そうなると あに弟子の花田にデカい顔されちゃいそうだよな。
 でも、刃牙なら あに弟子だろうが師匠だろうが気にせず振舞いそうだけど。
 ついでに 父親が過剰に見守ってくれるから、プレッシャーがとんでもないぞ。

追記 (15/11/11)
 前回感想で勇次郎vs郭海皇が10年以上前だったことを確認して驚いた。
 10年前の話か、あれ!
 長いようで短いな10年!

 バキシリーズは長期連載しているので、現実との時間的なズレが生じてしまう。
 勇次郎のベトナム戦争への参戦がますます厳しくなってくる。
 ベトナム戦争は1975年に終わっているので、40年前だ。
 勇次郎は16歳で参戦していたので、現在56歳以上ということに……
 だが、刃牙の兄たちを登場させる余地が年々広がっていると考えれば、むしろ良いことなのかも。

 というか、ジャックはベトナム戦争時にまかれた種なので、40歳ぐらいってことになるのか?
 下手したら、刃牙には年上の甥がいてもおかしくないぞ。

 なお、本部が柳の腕を斬り落としたのは2003年1月30日だ。
 本部の活躍も十数年周期でやってくるのかもしれない。
 今年は本部の当たり年だ。
 毎年できのいいボージョレ・ヌーボーに比べると、当たりが少ないな。

 勇次郎vs.宮本武蔵という頂上決戦が行われている。
 これを止められるのは本部しかいない。
 いまを逃したら、次に活躍できるのは2027年ぐらいだぞ!


2015年11月12日(50号)
第4部 第85話「勇次郎」 (1064回)

 現時点での最強勝負、範馬勇次郎 vs. 宮本武蔵だッ!
 二刀を装備した宮本武蔵に、範馬勇次郎も冷や汗をながす。
 見守るのは徳川光成のみだ。
 もったいない。
 全世界に中継すればいいのに。

 地下闘技場の主催者である徳川さんの見る目は確かだ。
 本部にしょせん見る側だとダメ出しされていたけど。(5巻 44話
 とにかく、その徳川さんがこの対決を例えようのない戦いであると称する。
 獅子も虎も龍も超えた災害レベルだ。
 鬼<オーガ>と剣鬼の戦いだから、そりゃ幻想の戦いってもんだよ。

 勇次郎と武蔵の構えは、奇しくも自然体で一致していた。
 両腕をダラリとさげて、やや前屈体勢だ。
 武蔵は例の肖像画の姿だけど、勇次郎も同じスタイルだったのか。
 二人は似た者同士というか、血縁関係だったりして。

 前回と同じく武蔵がしかける。
 脱力からのダッシュ攻撃だ。
 武蔵の体術は刃牙並みの水準かもしれない。

『脱力による体の落下』
『その加速を』
『踵から生じる力で』
『敵方向へと働かせる』


 これは五輪書に言う「足のはこびかたは、つまさきをすこし浮かし、カカトをつよく踏むべし」ってヤツだ。
 北辰一刀流から派生した現代剣道や、各種スポーツとも違う異色の足運びである。
 鎧や兜を着こむ戦場剣術の足運びだと考えていたが、UFCフライ級の堀口恭司選手もカカトの有効性を語っている。(板垣恵介・堀口恭司 対談

 体の落下で生じる運動エネルギーを横の動きに変えるというのも武術ではよくある。
 武術研究家の甲野善紀も良く利用しているという体術だ。
 筋肉で動いていないので、動きを読まれにくいらしい。

 武蔵の両刀がひらめく!
 勇次郎の首に、刃が当た……
 止められている!

「鍛え込んだ」
「いい手首だ」


 凶器の刀をさけて、手首をおさえた!
 やっぱ、勇次郎は日本刀を恐れている! あたりまえだけど。
 この事実を本部が知ったら、勇次郎への勝利を確信するだろう。
 勇次郎に日本刀をバッキバキに折られたことは忘れているようだし。(バキ18巻 156話

 武蔵の脱力落下カカトダッシュを勇次郎は見切ったようだ。
 そして、距離をつめて武器間合いの内側に入った。
 勇次郎も何らかの技術を使ったのだろう。
 伝説の剣豪にも負けないダッシュ技術なのだが、その正体は不明である。
 勇次郎の底はまだ見えてこない。

 武蔵の刀を封じてから、勇次郎が金的蹴りを放った!
 これは良いのが入ってしまったぞ。
 砕けたのか? つぶれたのか?
 とにかく、武蔵は悶絶する。

 倒れる前に、刀を振って勇次郎に軽い切り傷を与えた。
 だが、そこで限界がきた。
 刀を手放して武蔵は悶絶する。
 金的攻撃の必殺性は周知のとおりである。
 勇次郎も蹴られたら悶絶するんだろうか?
 本部あたりにチャレンジしてもらいたい。

 武蔵は金的を蹴られた経験が少ないのだろうか?
 刀で戦う前提なら、間合いが遠くなるし、わざわざ低い位置の睾丸を狙ったりしないだろう。
 金的蹴りも刀の無い時代に生まれた技術だったりして。

 もっとも、隆慶一郎の『柳生非情剣』(AA)では、鎧の隙間を狙う技として股間を斬られてとても大変な事が起きる場面がある。
 武蔵も油断しすぎて大変な事になってしまった。
 股間が湿っていないので、フクロが敗れて中身が出たりしていないようだが……

 このまま翌日の朝まで寝ていたくなるような苦痛とダメージだ。
 しかし、武蔵は立ちあがる!
 生まれたての小鹿のようにフルフルしているが、立ちあがったぞ。
 勇次郎とは違う感じの汗を流し、よだれも鼻水も出ているが立ちあがった。

 刀を手放し、素手である。
 だが、武蔵の闘志は消えていない。
 ふるえも、汗も、もう止まっている。

『肥後(熊本)の地にて完成直前だった あの奥技…ッッ』

『この者に試さずして誰に!!!』

 無手の武蔵に勝機あり!?
 死ぬ直前まで武蔵は修行していたようだ。
 毎日が修行であり、死ぬ寸前こそが人生最強と言うのが、武道家の理想である。
 老年の経験と技術が、壮年の肉体に宿り、修行の延長ができた。
 五輪書にも書いていない 幻の技があると言うのか?

 かつて武蔵は刀を握るのが「懐かしい」と言っていた。(3巻 22話
 伝説の剣豪が死の直前に至った境地とは、無手なのか?
 どうにも謎が多すぎる。
 次回につづくッッッ!


 勇次郎は冷や汗を流したが、結局武蔵を圧倒したぞ。
 銃弾飛びかう戦場で活躍した勇次郎が、日本刀におくれをとるワケないか。
 これは順当な実力差かもしれない。

 ただ、武蔵は刃牙を倒している。
 まだ本気を出しきっていないという可能性がありそうだ。
 しかし、この武蔵はけっこう油断が多いですね。
 戦国時代をよく生き抜けたな。

 そして、未完の奥技だ。
 けっきょく生前は完成していないってのが気になる。
 しかし、強力な隠し玉を持っているようだ。
 その必殺技が範馬勇次郎に通じるのか?

 などと言っても、未完成だ。
 それじゃ、たぶん勇次郎を倒せない。
 せいぜい「完成していたらヤバかった」ぐらいの感想もらうぐらいじゃなかろうか。

 武蔵の奥技は、どんな技なのだろう。
 そして、勇次郎に通じるのだろうか?
 あと、このままじゃ本部の活躍する余地がないんだけど、どうするんだろう。
 守護(まも)るとか言われたけど、そんな必要なかったぞ。そう、勇次郎に言われそうだ。
 本部のためにも、武蔵にはガンバってもらわないと。

 ガンバると言えば、刃牙はどうしているのだろう。
 武蔵に勝つための手段を発見できたのだろうか?
 勇次郎vs武蔵を観戦できたなら、成長のきっかけをつかめるかもしれないが。
 マゾヒズムの傾向がある刃牙だから「親父の金的蹴りを、俺も喰らいたいッッ!」と思うかもしれないけど。

追記 (15/11/18)
 前回感想で勇次郎も金的蹴りされたら悶絶するんだろうかと書きました。
 親子ケンカで刃牙が勇次郎の股間蹴りあげて悶絶させていると、メールと掲示板でいただきました。(範馬刃牙36巻 295話
 情報ありがとうございます。

 睾丸への攻撃は、やっぱり勇次郎でも悶絶する!
 ぜひ、本部にも挑戦してもらいたい。
 蹴ったあとはダッシュで逃げろよ!

 さて、武蔵の奥技とはどんなモノなんだろう。
 前に書いたが宮本武蔵は肩での体当たりを得意とし、五輪書にも書いている。
「身の当り〔体当たり〕は、敵のそばへ入り込んで、体で敵にぶつかるということである。」
「この入り方を習得できれば、敵が二間も三間もぶっ飛ぶほど強いものである。敵が死んでしまうほどの衝撃でぶつかるのである。」(参考

 無手の必殺技だ!
 でも、これは未完どころか得意技なんで、別の技なんだろうな。
 実戦でも使ったという話もあるし。

 タックルと言えば、最近ラグビー選手のTV出演が増えている。
 ボディービルダーともレスラーとも違うマッチョ感が新鮮です。
 筋肉大好き板垣先生なら新キャラに使おうと思ったりしてそうだ。
 昔、克巳にボコられたラガーメンだけで充分なのだろうか?

 しばらく武蔵の話に集中するので、新キャラの出番はなさそうだ。
 武蔵vs勇次郎だけでなく、刃牙のパワーアップ、守護(まも)る本部などの宿題ものこっている。
 とくに本部をどうするのか気になってしょうがないので早く決着つけてほしい。
 板垣先生も、本部をもてあましていたりして。


2015年11月19日(51号)
第4部 第86話「奥義」 (1065回)

 伝説の剣豪・宮本武蔵には死ぬ寸前に完成直前だった奥義がある!
 未完なのにちょっと、エラそうなのが気になるが、とにかく奥義があるらしい。
 武蔵の代名詞ともいえる二刀流を上回る奥義なのだろうか?
 二刀流を上回る三刀流なら『ONE PIECE』のゾロがやっているし、それを上回るインパクトとなると……
 いや、インパクトを出す必要はないんだけど。

 そんなワケで回想開始ッ!
 肥後(熊本)での宮本武蔵58歳である。
 武蔵は62歳(数え年)で亡くなるので、その4年前だ。
 何回か書いたことがありますが、明治ぐらいまでの人間は老化が早く40歳で初老と呼ばれ、58歳なら立派なジイさんだ。

「すでに老境に達しながらも この偉容……!」

 道場で稽古をつける姿は、背筋ものびて迫力に満ちている。
 武蔵は素手なのだが、二刀を持っているような迫力だ。
 稽古をつけてもらっている若い武士は、一歩踏み出す前に間合いを詰められ素手の攻撃であしらわれた。

 竹刀ではなく木刀を使った稽古だ。
 当たったらダメージが大きいため寸止めをするのだろう。
 武蔵が素手なのはケガをさせないためかも。

 いや、武蔵は素手のなかに新たな剣を見ていたのだ。
 完成は近い。
 近いのは良いけど、それ実戦で使えるのか?
 戦場で錯乱している足軽に聞くのか疑問だ。
 森の中でクマさんに出会ったとき倒せるのか?
 高度に発達しすぎて実戦から遠ざかっていないか心配だ。

 最近の武蔵は刀を手にすることが減っている。
 これも奥義開発のために必要な事なのだろう。
 勇次郎の筋肉が実戦の中で自然と発達した異形のモノだ。
 武蔵は逆に試行錯誤の中から異形の奥義を生みだそうとしているのか?

 ここで武蔵は書について語る。
 書は、楷書行書草書と進化した。
 そして、書く人も何度も書き続けるうちに、イメージで書けるようになり、ついに筆が不要になる。
 この理屈ならばッ! 剣の道もッ! 無刀に至るッッ!

 文字は情報の伝達・保存の手段だ。
 その手段が芸術的な価値を認められ、書となった。
 剣も芸術にまで高められるのだろうか?

 進化の先についてはともかく、手段の話をしようや。
 書は情報の伝達・保存の手段だ。
 楷書→行書→草書の変化は、書くための変化といえる。
 となると、エア書道には何の価値もない。
 誰にも伝わらないし、保存もできないから。
 書は例えとして間違っている気がする。

 剣を極めていくと、無刀になり、エア斬撃で倒せるようになるというのが武蔵の目指す究極だというのは良いだろう。
 でも、エア斬撃はすでに出している。
 あまり勇次郎に効かなかった。
 82話で出したエア斬撃よりも、もっとスゴいエア斬撃を出せるのだろうか?

 究極と言うからには、真剣をもった時よりも強くなくちゃいけない。
 エアはしょせんエアだ。
 無刀であっても、人を斬り、兜を割ることのできる威力が欲しい。

 対戦相手、範馬勇次郎の名を聞いた宮本武蔵は、どんな攻撃をするのか?
 そもそも ちゃんと完成しているのか?
 よみがえってから やった稽古って素振りぐらいだ。(4巻 27話
 素振りで奥義が完成したのだろうか?
 とにかく、次回につづく!


 未完の奥義とは、無刀の技のようだ。
 エア斬撃はすでに出しているから、その先の技だよね。
 もし、またエア斬撃を使ったら、武蔵が老人ボケになっていた証拠だな。

 今回の問題は、例えが書だった点だろう。
 上でも書きましたが、エア書道じゃ見えないし、保存できない。
 せめてエア将棋とかにすれば良かった。
 エア将棋だと普通すぎてダメか。

 勇次郎だってエア料理をしている。(範馬刃牙37巻 311話
 武蔵がどんなエア攻撃をしてきても、エア防壁とか出して防ぐだろう。
 昔から勇次郎の強さは精神力にもあると言われてきた。
 エア攻撃は勇次郎に通用しなさそうだ。

 武蔵の奥義はもっと強力な技なのだろうか?
 五輪書で武蔵は「太刀の徳を得れば、一人で十人に必ず勝つのである。一人で十人に勝てば、百人で千人に勝ち、千人で万人に勝つ。」と言っている。(参考
 将として、兵卒をひきいて集団戦に勝つと言う気概を感じさせる内容だ。
 武蔵はエア兵士を召喚してエア集団の力で勇次郎を倒そうとしているのかもしれない。
 もう何が出てくるか予想もつかないよ。

 極端なことを言えば、ここにいる勇次郎がエア勇次郎と言う可能性だってある。
 いったい何を信じればいいのかワカらなくなってきた。
 もしかしたら、勇次郎を翻弄した本部がエア本部だったかもしれない。
 本物の本部は山で修行していたとき、武蔵に襲われすでに……

追記 (15/11/25)
 宮本武蔵の未完奥義は無刀なのかッ!?
 無刀なのは良いんだけど、剣術の進化を書でたとえたのが良くなかったと思う。
 掲示板で教えていただいたんですが、中国の書道史によれば、草書→行書→楷書というふうに進化しているらしい。
 刃牙の例と逆だ!

 甲骨文金文篆書(小篆)隷書草書楷書にすれば良かったのかも。
 そういえば、これらの字体変化には歴史的意義があったなー、と今更ながら思い出すのだった。
 『とめはね!』1巻から読みなおせッ! と言われそうだ。

 順番がアレだったのはさておき、やっぱりエア書道じゃ伝わらないのが問題だと思います。
 じゃあ何が良かったのか。
 エア料理も食えないし、エア絵画・エア音楽も伝わらない。
 そうかんがえると、闘争ってのは特殊なジャンルなんだろうか。

 いや、勇次郎はエア味噌汁を作って、刃牙がエア食事していたな!
 超一流なら通じるんだろうか。
 冬休みの宿題で、真っ白な半紙の書初めを提出して、教師がエア書初めに衝撃うけるのかも。

 あと、思い出したのが、むかし講談で三国志をやっていた時、名人は張飛の大声をあえて声を出さず身振りをすることで観客にイメージさせたとか。
 エア斬撃も意外と使えるのかもしれない。

 あとは、効果なんだけど……
 掲示板などでは、リアルシャドーのパワーアップ版で実際にダメージを与えるってアイデアが出ていた。
 たしかに無刀の正統進化は、そんな感じかもしれない。
 だが、奥義というのなら、もっとスゴい技かも。

 勇次郎の強さは精神力にありとも言われていた。
 だが、刃牙との親子喧嘩で満足して最近はモチベーションが下がっているようだ。
 勇次郎は、武蔵の精神攻撃に耐えられるのだろうか?
 相変わらず先の展開が読めない。


2015年11月26日(52号)
第4部 第87話「無刀」 (1066回)

 剣豪・宮本武蔵が生涯をかけてなお未完だった奥義がある。
 クローンと降霊術で現代に復活した武蔵が、その奥義を完成させるのかッ!?
 対する相手は地上最強の生物・範馬勇次郎だ。
 刃牙道100話を待たずの頂上決戦である。

 武蔵が金的蹴りで悶絶していたので、闘争(たたか)いは少し中断でした。
 蹴られた武蔵は生前(なのか?)の記憶を思い出していたが、アレって走馬燈ってヤツですかね
 1回休みで回復した武蔵が雄々しく立ちあがったぞ。
 今更ながら勇次郎の名乗りを聞いて、ここからが本番の第二ラウンドだ。

 武蔵は股ぐら蹴られたが、反撃で勇次郎をあさく斬っていた。
 勇次郎は"宮本武蔵"がウワサ以上に強いと誉める。
 このへんは両者リスペクト合戦ですな。
 負けた時のための予防線ってワケじゃないンだろうけど。
 勇次郎が強いと認める人間は数少ない。
 やっぱり武蔵は最強候補ってことですね。

「四百年間」
「噂され続けたと…………」
「そういうのが好きだ」


 まだ睾丸が安定しないのか脂汗を流しながら、武蔵が言う。
 戦国時代の武士は自己顕示欲が強い。
 最強と言う自負や、後世に功名が残るかどうかを気にする。
 江戸時代になると平和なのでやや落ち着くのだが、それでも功名心は消えない。
 日本の火縄銃は連射性能よりも精密射撃を追及する改良がされた。
 これは集団で連射するよりも、個人で精密射撃をした方が個人的な功績になるという武士の要求があったという説がある。(鉄砲と日本人

 この範馬勇次郎こそが現代の最強だろう。武蔵は徳川さんに確認する。
 そのうえで、大小二刀を徳川さんに返す。
 宮本武蔵が無刀だ!
 ここから未完の奥義が炸裂し、完成するのか?

「疼きは残るが闘える」

 武蔵は股間をさわって確認した。
 いままで長話をしていたのは、睾丸回復のためだったのだろうか?
 宮本武蔵、やはり油断できぬ漢(おとこ)よ。

 汗もひいて、体調が戻ったらしき武蔵が無刀で向かう。
 対する勇次郎はポケットから両手を出した。
 両者、即時攻撃の構えか?

(刀剣(かたな)を手放したら「気」がデカくなりやがった)
(いや…………)
(手放しちゃいねェ………)


 刀を持たないことで、気が充実しているのか?
 武蔵は無手なれど、無刀にあらず。
 よくワカらんが、刀をもたなくても強いらしい。

 武蔵は脱力からのダッシュ攻撃で勇次郎を攻める!
 むむっ、その攻撃はすでに破られて金玉蹴られているぞ。85話
 うまく行った方法にこだわって失敗する「成功体験の罠」ってのは良く聞きますが、これって失敗体験じゃねぇか。
 失敗した方法を続けるってことは、前回から改良されているのか?

 武蔵の攻撃は勇次郎の服と皮膚をあさく斬り、髪先も少し斬る。
 斬った!? 手刀か?
 日本刀を高速で振るう筋力ならば、無手でも斬ることができるッ!?

 だが、武蔵は独歩の試割りに否定的だった。(5巻 37話
 もっとも、あとで誉めてバランスとっていますが。(5巻 40話
 武蔵も自分の手を刃と変える鍛錬をしていたので、独歩に先を越されたと思ったのかも。

 自分の手足を武器と化す愚地独歩の空手は武蔵にどんな影響をあたえたのだろうか?
 よみがえってからの武蔵はあまり修行していない。
 素振りはやっていたが、奥義を完成させるための工夫をしていないようだ。
 でも、奥義が完成しそうだ。
 それは独歩の技を見たことで、ヒントを得たのかもしれない。
 独歩との戦いは、武蔵にとって大きな収穫だったのかも。

 普通に素手を刀に変えるというのなら、独歩の空手とおなじだ。
 マネをするのではなく、武蔵らしい独自性があるのかも。
 だが、武蔵の攻撃が速すぎて手が見えない。
 本当のところ、どんな攻撃をしているんだろう。

 ふたたび武蔵が踏みこむ。
 今度こそ、どんな攻撃をしているのかワカるのか?
 斬撃ッッッ!
 勇次郎の前に本部が飛びだし、かわりに斬られた!?
 なんで本部がッ!
 ここで本部かッ!

 本部がいきなり白目で倒れているぞ。
 知らん人が割って入って武蔵も驚愕している。
 闘争をジャマされて勇次郎が血管ピクピクだ。
 徳川さんは普通におどろいている。

「本部ッッ」

「何奴ッッ!!?」


 勇次郎の叫びと、武蔵の疑問が交錯する。
 このタイミングで何をしに来たんだよ。
 斬られて(?)倒れた本部のダメージは深いのか?
 驚天動地の本部乱入で次回につづく。


 本部だよ。
 ほんとうに本部が乱入してきた。
 いや、守護(まも)らねばと言ったいたんだから出てくるのは当然だ。
 しかし、このタイミングで出てくるとは思わなかった。

 本当に空気の読めない人だな。
 いや、逆にタイミングを見計らって乱入したのかも。
 武蔵の奥義に意識が向いた瞬間に飛び出してくるとは。
 私も予想だにしない不意打ちを喰らった。
 おかげで、本日は一日中 本部のことばかり考えている。

 本部は守護(まも)るべき烈海王のときはスルーしていた。
 逆に守護(まも)らなくても良さそうな勇次郎の時に介入している。
 出ていくケースが逆じゃないか!
 なにがしたいんだよ。本当にワカらん。

 でも、本部の登場で感情が揺り動かされたのは確かだ。
 そりゃ編集者だって「おわッッ!!」ってデカい声だしちゃうよ。
 私も、ページめくって手が止まって噴いた。
 2015年は、まちがいなく本部の年だ。
 今年の流行語大賞候補に「守護(まも)らねば」が入っていないはおかしいですよ!

 で、本部ですよ。
 さりげなくスゴい本部です。
 だって、勇次郎 vs 武蔵と言う頂上決戦に割って入ったンですよ。
 本部ダッシュは武蔵の脱力ダッシュよりも速く動いたと考えられる。
 いつのまに、こんな機動力を身につけたんだろう。

 勇次郎も武蔵も、割りこまれるまで本部の存在に気がついていなかった。
 本部に殺意があれば二人とも死んでいますよ。
 いや、殺意があったら反応が違っていたんだろうけど、不覚を取ったのは確かだ。

 忍びこむという点だと、本部は徳川邸親衛隊長・加納秀明の警備をすりぬけている。
 もっとも、加納の警備はザルだ。
 加納が侵入者を食いとめた事例を見たことがない。
 本人は何度も止めたことがあると言っていますけど、信用していいのだろうか。
 本部も加納に気づかれず(または倒して)通り抜けるのは楽勝だっただろう。

 身をていして勇次郎を守護(まも)った本部は無事なのだろうか?
 無事だったら、勇次郎に怒られて殴られるかもしれないけど。
 さすがに、もう煙幕玉使って逃走はしないだろうな。
 本日こそ本当の本部の本気を見ることができるのだろうか?

追記 (15/12/1)
・最強対談 板垣恵介 VS 井上尚弥

 チャンピオン誌上で、板垣先生が世界Sフライ王者の井上尚弥選手と対談だ!
 せっかくなので感想書きます。
 しかし、板垣先生は格闘家とのコネクションが凄いことになっているな。
 このまま行くと徳川さんみたいに地下闘技場を設立できちゃったりして。

 お二人は知人の結婚式ですでに会っていたそうだ。(13年2月)
板垣「そのとき上着の上から井上選手の腕を触ったけれど、みっしりとした筋密度の高さが印象的でした。」

 おさわりしたのかよ!
 まるで弱虫ペダルの小鞠くんだな!
 やっぱり板垣先生は筋肉大好きなんですね。

板垣「スーパースローで見ると相手の体側が波打っているのがワカる。」

 井上選手が昨年12月の世界戦で拳を骨折した話についてで、板垣先生が細かい感想をいくつも言う。
 何度も試合を見て、スローモーションでも見ているようだ。
 こういう格闘描写も今後の刃牙道にイカされるかも。

井上「自分の場合は空間をつくるスピードが速いのかなと。自分のパンチが当たる空間、ディフェンスの空間を含め、そういう点かなとも思っています。」

 井上選手が分析する自分の強みはコレだそうだ。
 総合格闘技の堀口恭司選手はタイミングと言っていた。(参考
 井上選手は空間なのか。
 この辺はもう達人の領域ですね。

 対戦ゲームなんかだと、空間の支配ってのが多少わかる。
 かわせる距離で相手に撃たせて、かわせない距離で自分が撃つ。
 私の技術だと意識的にできず、「あ、今のは撃っちゃいけない距離だった」と反省するという形でわかるんだけど。
 こういう感覚をワカって実行できる人がプロになるってことだろうか。

板垣「じゃあ、これから屋上でミット打ちでもやろうよ」
井上「えっ、ミット打ちですか?」


 そして、二階級制覇チャンピオンとミット打ちをする板垣先生であった。
 本当にムチャクチャだな。
 さすが刃牙が刃牙を描いているみたいと言われた漫画家だ。



 ここからは、いつもの追記です。
 一週間たって冷静になったと思うのだが、本部の行為はやっぱり命がけのギャグに見える。
 もしくは、シリアスなギャグだ。
 いや、あんまりシリアスじゃないな。

 板垣先生の作者コメントは『ここに来てワカッてきた。「連載」とは開始(はじ)め続けること。これだ。』だった。
 つまり、本部は開始(はじ)め続ける!
 前回ラストで本部がダウンしたように見えたけど、開始(はじ)まっているのだ。

 …………刃牙はいつ開始(はじ)まるんだろう。


2015年12月3日(1号)
第4部 第88話「えらいこと」 (1067回)

 範馬勇次郎 vs 宮本武蔵 この頂上決戦に闖入者があらわれたッ!
 実戦柔術の雄・本部以蔵だッ!

 いや、ホント、なにしに来たんだよ。
 死ににきたのか?
 ライオンの縄張り争いのなかに飛びこむシマウマのような凄惨なシーンが展開されそうだ。

 勇次郎をかばうように飛びこんできた本部は武蔵に斬られて気絶する。
 頂上決戦のスピードに割りこめたのは たいしたものだ。
 だがッ! しかしッ!
 間に入る必要あったのだろうか?
 というか、その速さで武蔵を攻撃する選択もあったと思うのだが。

 武蔵との戦いをジャマされた勇次郎は怒った。
 すごく怒っている。
 そりゃ怒るだろう。私だって同じ立場なら怒ると思う。
 倒れた本部を蹴りおこして左手でビンタをかます!

「この馬鹿ァ!!!」

 勇次郎の怒りかたが すこし変だ!
 さすがの勇次郎も余裕がないのだろう。変な怒りかたしている。
 人をここまで怒らせるなんて……
 本部はスゴいな。
 たぶん、ダメな方向にスゴいんだろうけど。

 勇次郎はさらに本部の襟をつかんで引きおこす。
 ほぼ死体状態の本部に、さらなる追い打ちをかける気か?
 やめてあげて! これ以上はギャグキャラでも死んじゃう!

 勇次郎の首筋に武蔵の手刀が当てられる。
 この手刀が無刀斬りの正体か?
 とにかく、これ以上の暴力は良くないと武蔵は勇次郎を諭すのだった。

「残念なことじゃが」
「これは」
「勝負なしじゃ………」


 徳川さんも無念の無効試合を宣言する。
 いや、なんで中止なんだよ。
 たかが本部の乱入ごときで。
 勇次郎も武蔵もたいしたケガをしていないぞ。

 武蔵は感情の読みにくい顔でだまる。
 勇次郎は白目になり汗を流していた。
 本部め、勇次郎をここまで発汗させるとはッ!
 激辛カレーでもこうは行くまい。

 強さとは己の意志を貫くチカラのことだ。
 ならば、他人の意志をくじくのも強さだろう。
 勇次郎と武蔵の、闘争(たたか)いたいという思いを台無しにしたことは、本部の強さと言えるかもしれない。
 なんか、見ているこっちの意志まで砕かれた気がする。
 本部に、……やられた。

 しばしの後、本部は布団の上で目覚める。
 服を斬られてたが、肉は無事らしい。
 痛みがあるようだが、それは精神的な痛みなのか? それとも肉体が傷ついているのか?
 いにしえの剣豪が使う技は難しすぎる。

 ここで重要なのは本部のタフネスだ。
 武蔵の未完奥義を喰らっても生きている。
 さらに気絶した状態で勇次郎にビンタされても平気だ。病院にすら行ってない。
 普通の人間なら首が900度ぐらい回って(二周半)死ぬぞ。

 本部のタフネスはどこから来たのだろう。
 もしや、本部流・防弾チョッキでもつけていたのか?
 いや、顔に喰らったビンタは防げていない。
 ビンタは確実に生身でうけている。
 本部以蔵と言う漢(おとこ)は、思っていたよりずっと頑丈だったのかも。

「おい」
「えらいことしてくれたのォ………」


 本部の背後には徳川さんが座っていた。
 声のかけ方が、怒っている。
 言葉使いが乱暴だ。
 従業員の加納秀明にだって、もうすこし丁寧にしゃべりそう。

 勇次郎と武蔵はどこかに行ったそうだ。
 本部のせいで イヤな気分になって解散したんだろうか。
 意志を貫いたという意味で、この勝負は本部の勝利だ。
 あまり称賛されない勝利ですが。
 ためしにカッコ良く言ってみると、栄光無き勝利ってヤツですね!

 徳川さんは本部を非難している。
 世紀の対決を台無しにしたのだ。
 そりゃ、怒られる。
 だが、勇次郎vs武蔵は まだ機が熟していなかったと思う。
 あいまいな形で終わってしまったが、これで良かったのかも。

「わたしがあそこで割って入らなければ」
「斬られていましたよオーガは」

 じゃあ、なんで代わりに喰らったアンタが斬られていない!
 気絶したのが、斬られたダメージなのか!?
 本部の言うことは、どうも信用ならない。
 やっぱり、防弾チョッキとかを来ていたんだろうか?

 勇次郎は武蔵に斬られていた。
 でも、本部は斬られていない。
 相反する2つの事に武の秘密があるのだろうか?
 う〜む、ナゾだ。

 徳川さんも本部の言い分がワカらんらしい。
 そして本部に対する態度がとても悪い。
 と、いきなり本部が右手を尻ポケット(?)付近にもっていく。

「ご免!!」

 徳川さんの手前に投げられ刺さった短刀はゴキブリをつらぬいていた!
 いつの間に、ゴキブリがッ!
 というか、見事な技術だ。
 畳が台無しな感じだけど。

「次なる試合 この本部が」
「武蔵を斬ります」


 本部が試合宣言をした!
 まちがいなく本気なのだろうが、ついにヤる気だ。
 守りの護身から、攻めの護身に変化する気だぞ。
 スペシャルマッチの決定か!?
 とりあえず、最初の勝負は徳川さんの説得だな。
 次回につづく。


 動きだした本部は止められないのか。
 人間には手を出していないのに、すごい暴れっぷりだった。
 間接アプローチ戦略ってヤツですかね。
 いや、違うか。天然だ。深いこと考えてなさそう。

 徳川さんは、まだ本部の実力をうたがっていそうだ。
 武蔵と戦うために条件を出しそう。
 たとえば大相撲・横綱の銀鳳と勝負しろとか、そんな感じで。

 本部が金竜山に負けたことが非常に大きな問題になっている。
 一度 きっちりと横綱を倒してもらいたい。
 相手が横綱でも、武器アリなら まったく問題ないでしょう。
 あっ、土俵の上に武器もちこんじゃダメですか?
 そのときは、行事・木村庄之助がもつ短刀をうばって戦えば、必勝間違いなし。

 とりあえず、ゴキブリを刺殺して実力をアピールした。
 でも手入れの行き届いていそうな徳川邸にゴキブリが出るのか?
 なにか怪しい。
 あの短刀には、あらかじめゴキブリが刺していたりして。
 そうすれば、畳に刺さったとき、まるでゴキブリを狙って投げたようにみえるだろう。
 いや、それは疑いすぎか?

 それと、ゴキブリと言えば刃牙の師匠だ。
 つまり 刃牙の師匠殺しでもある。
 本部は勇次郎の楽しみを台無しにし、刃牙の師匠も殺した。
 範馬親子に宣戦布告しているようなものだな。
 ちょっと喧嘩売りすぎじゃないか?

 本部にかんして確かなことがある。
 ビンタされる本部は面白かった。
 今日も本部は命がけで、身体をはったギャグをしている感じだ。
 そして、日に武蔵と勇次郎の二人に攻撃される馬鹿をしながら生きている。
 こういうのも護身完成なんだろうか?

 しかし、楽しんでいた闘争を台無しにされた勇次郎はかなりの精神的苦痛を味わっただろう。
 その精神的苦痛は刃牙が梢江とセックスしようとして台無しにされたものと同じだ。(バキ13巻 113話
 なんか因果応報を感じる。
 刃牙はG師匠も本部に殺された。
 ここで刃牙が本部の守護(まも)りを台無しにすれば、因果三角形(トライアングル)の完成だ!

追記 (15/12/9)
 板垣先生の作者コメントは『ツイッターにある熱いメッセージ。君達の言葉は俺のブドウ糖だ!!』だった。
 メカ音痴だと思っていた板垣先生のツイッター見ている発言で、けっこうビビる。
 今後、暴言はつつしんだほうが良いのか?
 だが、すでに手遅れだと思うので、今後も発言内容は変えないつもりだ。

 さて、暴言の対象である本部以蔵さんについてですよ。
 チャンピオンで特集されているグラップラー列伝で、キャラクターの戦績がのっている。

・宮本武蔵 : 六十余戦全勝(『五輪書』より)
・範馬勇次郎 : 全勝1敗
・範馬刃牙 : 29勝5敗
・本部以蔵 : 1勝3敗

 ひとりだけ負けこしている!
 もう、雑巾を飾りたてるのやめてあげて!
 戦績だけ見ると、ほんとうにシャレになりませんね。

 本部が勝負の権利を得るには、やっぱり力士と戦って勝たなきゃいけないと思うんだ。
 せめて力士にリベンジしてくれないと、安心して見ていられない。
 はじめてのお使いよりも危ういよ。
 本気を出した今の本部なら、横綱だろうと倒せそうだ。
 いや、ムリかなぁ……

 掲示板にのっていたコメントで面白いのがあった。
 武蔵から皆を守護(まも)ると言っていた本部が、守護(まも)るべき勇次郎に殺されそうになる。
 そして、逆に武蔵に守護(まも)ってもらう。
 このムチャクチャな三角関係はスゴいな。
 そりゃ、徳川さんも態度が悪くなるというものだ。

 ところで、本部の1勝3敗という戦績が気になる。
 勇次郎に負けて、金竜山に負けて、柳に勝った。
 あと一敗はどれだ?
 最初に勇次郎と戦った時の、触れることも出来ずに負けたアレか?
 それとも、柳に勝った後で日本刀をバキバキに折られて心も折れたヤツだろうか?
 さすが本部だ。敗北ですら良くワカらんぜ。


2015年12月10日(2+3号)
第4部 第89話「この瞬間(とき)」 (1068回)

 現代によみがえった剣豪・宮本武蔵に新たな挑戦者があらわれる。
 実戦柔術・古流武術の雄・本部以蔵だ!

 You、本気なのかい!?

 素手勝負での本部は弱かったが、武器アリだと強いぞ!
 強いんだが、さすがに武蔵や勇次郎には勝てないだろう。
 だが「勝算なくしてケンカを売る武道家はおるまいよ……」と本部も言っていた。(G刃牙6巻 48話)
 なにか、策があるのだろう。
 ちなみに、上のセリフを言ったあとのケンカで本部は負けました。

 いっぽう本部の乱入で勝負がグダグダになって流れてしまった勇次郎と武蔵は二人で歩いている。
 地上最強の生物・範馬勇次郎と、伝説の剣豪・宮本武蔵だ。
 普通に歩くだけでオーラが出まくって、陽炎のように周囲の空間をグニャらせる。
 とうぜん周囲の人間も注目せずにいられない。

 このオーラ量だけでも、本部とは段違いだ。
 本部ももっとオーラ出さないと。
 なんか臭気は出しているかもしれないが……

 勇次郎と武蔵はバー『Eau de Vie (1980)』に行く。
 以前、勇次郎が独歩と飲んでいた店だ。(範馬刃牙29巻 242話
 すっかりリラックスモードになってしまった。
 こりゃ、当分ふたりの勝負は無いな。

 武蔵はウイスキーを飲む。
 日本の蒸留酒である焼酎は、武蔵の時代前にできているようだ。
 ただ、現代の酒はより洗練されているので、ビックリするほど美味いだろう。
 武蔵が飲食で堕落しないか、心配だ。
 次の試合で別人のように太っていたらこまる。

 モキュ…モキュ…武蔵はウイスキーを味わって飲む。
 さほど感動していないようだ。
 武蔵も、食より闘いを優先する人なのだろうか?

「強いな………」

「ウイスキーだ……」

「あの男は」


 ウイスキーのアルコール度数が強いという意味かと思ったら、「あの男」のほうなのか!?
 これは勇次郎ですら読めなかった発言のようだ。
 武器をつかう者同士の共感があるのかも。
 素手にこだわる勇次郎には理解(わか)らない世界だ。

 それとも「強い酒ですね」「(話はかわって)あの男」と言う流れなのだろうか?
 あの男がジャマしなければ、最後まで楽しめたのに。
 奥義が完成しそうだったのに残念です。
 なんて会話だったりして。
 とりあえず、今回は二人で歩いて酒飲んで終わるのだった。


 徳川邸では本部が自己アピールをしている。
 でも、徳川さんのテンションがものすごく低い。
 蟹座の人が、聖闘士星矢のデスマスク見たときよりも低いぞ。
 弁当にパックされた乳白色の物体が入っていて、プリンだと思って最後にとっておいたら茶碗蒸しだった時よりも低い。

「本部ごときが何を言うかと」
「身の丈を知れと」
「そう仰りたい」


 本部は自分の評価が低いことは知っている。
 刃牙のときもそうだけど、本部は自分を客観的に評価できているようだ。(8巻 69話
 ちょっと自虐がキツいかもしれないが。

 自分の評価に不満をもつのは、古今東西どこにでもある。
 低い評価への不満を解消するにはどうすれば良いのか?
 戦士には解決方法がある。
 それは、戦いだ。
 戦って勝てば、強いという評価を得られる!
 戦いこそが自分を評価してもらえる場なのだ。

 本部が弱いというのなら、立ち合えばいい。
 ――――ッッ!
 これは、力士とのリベンジマッチか?
 本部の弱さを証明した、vs金竜山を解消するには、力士へのリベンジしかあるまい。

「武器術は無論 飛び道具から爆薬に至るまで」
「全ての使用を心していただきたい」


 あ、武器ありなのか。
 じゃあ、力士は無しの方向で。
 力士は武器ありから最高級に遠い存在だし。
 いや、土俵が武器かもしれませんが。
 土俵はコンクリートのように硬いというし。

 武器OKなら負けない!
 本部の気概を見せつけられた徳川さんは、この瞬間(とき)本部以蔵でいい!! と思ったそうだ。
 やっぱり、この瞬間(とき)より前は思っていなかったんだな。

 数多の戦士を見てきた徳川さんの見立てならば、間違いなかろう。
 いや、烈の件もあるし、悲惨な事故がおきるかも。
 とにかく、これで本部vs武蔵が決定した。

 本部は徳川邸から出る。
 そこに待ちかまえていた男は、――伝説の傭兵・ガイアだッ!
 現代における武器のエキスパートと言えばガイアである。
 ナイフも銃もお手の物だ。

「ご無沙汰してます」
「先生」

 本部が先生だとッ!?
 ガイアも本部の弟子だったのか?
 徳川邸の天井裏でガイアは話を聞いていたそうだ。
 本部も天井裏に誰かがいると気がついていたらしい。
 警備の加納は、今回ダメダメですね。

 武器装備の本部は最強伝説に、新たな補強がされた。
 ガイアの師匠となって、本部の格付けがアップしたぞ。
 でも、そうなると唯一の免許皆伝・花田よりガイアのほうが下ってことなのか?
 さまざまな疑問を生みだしつつ、次回へつづく。


 本部株の値上がりが止まらない。
 クリスマス直前にとんでもないプレゼントが来たもんだ。
 どこまで持ちあげるんだろう。
 もう、受身が通用しない高さまで上がっているぞ。

 そして、本部の出した条件がスゴい。
 さりげなく爆薬を入れている。
 そりゃ、爆破だったら宮本武蔵だって死ぬでしょう。
 間違いなく粉みじんですよ。

 それとも、本部流機関銃(マシンガン)が炸裂するのかもしれない。
 連発できる銃なら剣豪であっても楽勝だろう。
 さすがの宮本武蔵も、ハチの巣になる予感がする。
 いや、しないか。

 ガイアが本部の弟子だったのは意外だ。
 そもそも、本部とガイアは顔を合わせていない。
 ピクル夜這い事件に本部は参加していなかった。(範馬刃牙12巻 88話
 実は知り合いだったのか。

 『板垣恵介の激闘達人烈伝』で紹介されている忍術の初見良昭先生は各国の対テロ組織部隊に技術指導をしている。
 稽古は当然、ナイフや銃を想定したものだ。
 本部も同じように、軍や警察に指導しているのかもしれない。

 ガイアは傭兵向けセミナーに参加しただけで、正式に門下生になったワケじゃないのかも。
 門下生になっていたら、花田と同じく免許皆伝をもらっていそうだし。
 花田がもらえるなら、ガイアだってイケるだろう。

 宮本武蔵の対戦相手予想で、私はガイアを希望してきた。
 武器アリで戦うのであれば、やっぱり傭兵のガイアだ。
 だが、本部がガイアを上回る武器使いと言う展開になってきたぞ。
 もしかして「弟子も武器のうち」と言いだして、ガイアを闘技場の砂の中にひそませたりしないよね。

 とにかく本部は、力士へのリベンジを回避して試合に行けそうだ。
 本部の強さにたいする疑問も、とりあえず回避した。
 あとは、本部流で唯一の免許皆伝である花田純一があまり強くないのも良くない。
 加藤と戦って金玉一個つぶされちゃった実力だしな。
 それとも、花田も武器を使えば強いのだろうか?
 世界は意外性と謎に満ちている。

追記 (15/12/16)
 つぎのチャンピオンは12月24日のクリスマス発売だ。
 きっと本部からステキなプレゼントが送られてくることだろう。
 なので、明日のチャンピオンはお休みですが、習慣なので追記を書きますよ。

「本部(もとべ)が強くて何が悪い。(板垣)」は、かつての板垣先生コメントだった。
 たしかに本部が強くても悪くない。
 悪くない、がッ! 納得できる理由が欲しいのも事実だ。

 武器をもった本部が強い、というのはワカる。
 武器をもった本部でも勇次郎に日本刀折られて涙目ってのも問題ない。
 だが、その本部が勇次郎を守護(まも)ると言い出すと、説明が欲しくなる。

 板垣先生のなかではちゃんと整合性が取れているんだろうか?
 どっちかというと本部が強くなったと言うより、勇次郎が弱くなっている気がする。
 刃牙と勇次郎は、親子喧嘩のすえに和解して闘争への動機が薄れたのかもしれない。
 だとしたら、本部が守護(まも)ると言うのも納得だ。

 でも、やっぱり本部の見込みちがいって線が有力か。
 本部って解説は得意だけど、予想が当たらない人だし。

追記 (15/12/23)
 本部以蔵は本当に強いのか!?
 強さ判定で最大の問題は金竜山に負けたことだ。
 小指とらなくても負けたっぽいしな。
 まあ、アレは相撲が弱点だったということなのだろう。

 もうひとつの問題は、唯一の免許皆伝をとった弟子が花田だということだ。
 あいつ加藤より弱いぜ。
 本部の使える技は全部使えるらしいけど、花田本人がイチバン使えない。

 掲示板での見る限り、花田は武器無しの免許皆伝では?という意見が多かった。
 だが、待って欲しい。
 もしかしたら、花田も武器を持ったらすごく強いのかもしれない。
 まだ、だれも花田が武器を使って戦う姿を見ていないんだし。
 いや、斗羽に襲われたときに自転車を使ったが通用しなかったな。

 本部の武器術を受け継ぐ弟子はガイアなのだろう。
 ガイアなら文句なしの実力者だ。
 blogコメントでいただいた意見ですが『外伝GaiA(ガイア)』でガイアは自衛隊や大統領を守護(まも)っていたのが本部との共通点かもしれない。
 本部流は守護(まも)る武術だ!

 ガイアが本部の弟子ならば、ゲバルだって本部の弟子かもしれない。
 本部に負けた、柳も弟子入りしているかも。
 これで刃牙も弟子入りしたら、本部チームで試合が組めそうだ。
 チーム本部の包囲網で武蔵を圧殺する!

 巌流島の決闘には「武蔵に打たれた佐々木小次郎が息を吹き返したら、武蔵の弟子たちが集団で打ち殺した」という異説がある。
 本部の弟子たちが因果応報をきめるかもしれない。


2015年12月24日(4+5号)
第4部 第90話「超実戦」 (1069回)

 本部以蔵はグラップラー刃牙1巻3話から登場しているベテラン中のベテランだッ!
 バキシリーズが1000回を超えた今頃になって、本部の強化が止まらない。
 はたして、本部はどれだけ強いのか?
 登場して1000話以上も、ナニやっていたんだろ、コイツ。

 範馬勇次郎と宮本武蔵は引きつづきバー『Eau de Vie (1980)』で飲んでいる。
 武蔵はすっかりウイスキーが気にいったようだ。
 しかし、日本酒でなく洋酒をチョイスしたのはなぜだろう。

 未知の酒を前に、宮本武蔵はどう動くか?
 武蔵の冒険心を試しているのかも。
 この武蔵は未知の酒(あいて)でも果敢に攻める。
 用心深いというよりも、積極的なファイターだ。
 はじめての街の知らない店に飛びこむ井之頭五郎タイプですな。

 勇次郎と武蔵が話題にするのは正体をあらわしつつある強者・本部以蔵についてだ。
 う〜むグレートはグレートを知るということですか。
 武蔵は必殺の一撃を不発にされてしまった。
 かなりの力量がないと、あのタイミングで飛びこめない。
 それで本部が充分に強いとワカったのだろう。
 カン違いでなきゃいいんですが。

「手段を選ばぬなら」
「あの本部」
「現世(ここ)で立ち合った幾人かと比較(くら)べても……………」


 武蔵が高評価しているッ!
 範馬刃牙・烈海王・渋川剛気・三輪猛丈と比較できる実力があると。
 なんで、独歩が入っていなくて、刃牙道 9巻72話に出てきた三輪がいるんだろう。
 三輪は剣道家だから、武器使いと言う点で特別扱いなのかも。

 勇次郎も本部の煙幕に泣かされた。78話
 強さが己の意志を通す力だとしたら、本部は自分の意志をかなり押し通している。
 イマイチ納得しかねる部分もあるが、やっぱり強いってことで良いんだよな。

「短刀一振り」「他 数種」
「隠し武器だ」
「しっかりと身に帯びていた」


 武器をもった本部は強いんですッッ!
 新たな定説を裏付けるかのように、今日の本部は武装していたようだ。
 過去に本部が独歩に「今の貴様なら1分以内に殺せる」と言っていた(G刃牙2巻 9話)
 あの時も、やっぱり武器を隠し持っていたのかも。

 武器をもつと本部は強くなる。
 強い者好きな勇次郎が興味を持ちそうで心配だ。
 勇次郎は二度も本部にコケにされている。
 仕返しをしたとしても、責めることはできまい。
 だが、勇次郎は本部を恨んでいないようだ。

「剣や槍は文化財としての価値は認められるものの」
「煙玉?」
「鍵縄」
「分銅鎖」
「忍の技術(わざ) 道具や技術」
「いったいどこで使用(つか)うというのだ」

「人知れず埋もれたハズの技術が」
「陽の目を見る」
「あんたのお蔭だ」


 勇次郎が本部の境遇に同情している!
 やめて、これ以上持ちあげないで!
 落下(お)ちたときの衝撃がどんどん大きくなっている!
 武蔵も びっくりぽん な優しき勇次郎の発言で、本部の死亡が近づいたのかも。

 確かに現代社会で忍術は使いにくい。
 企業の新人研修に採用される見込みはほとんどゼロだ。
 勇次郎はおなじ戦士として本部の不遇に同情しているらしい。
 せっかく乱世から伝えられた技術を身のつけたのに、使う機会がないのは悲しすぎる。
 勇次郎みたいに戦場に行ったとしても、機関銃に手裏剣で勝つのは難しいだろうし。

「優しいなあんた」

 武蔵は勇次郎の意外な一面に優しさを見た。
 優しい!?
 勇次郎には似合わない言葉だ。
 やっぱり勇次郎は弱体化しているのかも。

 闘争への興味が弱くなった勇次郎は、強引に武蔵と戦わないだろう。
 そうなると、やっぱり本部vs武蔵は確実か。
 あと、本部をこれ以上もちあげるのはやめてください。
 不安しか生まれないぞ。


 本部はガイアをつれて本部流柔術の道場へ行く。
 その名も古流武術錬成道場だ!
 道場に流派の名前がついていないのは、本部流以外の武術も扱っているからだろうか?
 本部にはそれなりに弟子がいるので、道場経営もなんとかやっていけそうだけど、どうなんだろう。

 さて、本部の道場には特徴があった。
 壁にいろいろな武器がかかっている。
 剣・槍・棍・鎖鎌・手裏剣・十手など多数の武器が飾られていた。
 もちろん観賞用ではなく、実際に使っているのだろう。

 ガイアはこれらの武器を見て興奮している。
 男子にはこういう所がありますね。
 鎌倉の土産物店でイロイロな武器を売っているの見たら興奮するような感じで。
 ちなみに鎌倉の土産物店はチャンピオンで『プラレス3四郎』を描いていた神谷みのるの実家だそうで、色紙が飾ってある。
 私にとっては、神谷みのるは『ニンジャじゃ阿仁丸』の作者で、そこの作者コメントで土産物店との関係を知ったんですが。
 遠足で行ったとき武器に男子はみんな興奮していた。

 武器を飾るセンスはマスター国松の道場と同じだ。バキ15巻 130話
 マスター国松と本部の関係が気になる。
 もしかしたら、若き日の本部はマスター国松のもとで修行していたのかもしれない。

 ガイアは武器の機能美を語る。
 肉食獣が獲物を狩るために進化して機能美を得たようなものだろうか。
 もっとも、ハイエナみたいに見た目が良くないのもいますけど。

 本部もここに来るとワクワクするそうだ。
 ガイアはそれを聞いて感心する。
 毎日来ている道場でワクワクできるのは才能だ。

 そう、これは良くわかる。
 私も長年感想サイトやっていますが、やっぱり原動力はワクワク感だ。
 よその感想サイトの人を見ていても、好きな漫画を語る熱量がスゴい人はやっぱり良い感想書いている。
 どれだけ熱意をもって取り組めるかは、才能のひとつだ。
 本部以蔵、ガイアから天才の判定をいただきました。

 そして、本部はガイアと久しぶりに立ち合ってみる。
 結果は――――
 ガイアが しばられて転がっているッ!
 しばっているのは本部のベルトだ。
 一体なにがどうなったら、こうなるんだ?
 途中経過が読めないフィニュッシュだ。

 とにかく、本部の圧勝らしい。
 しかし、このガイアだけど、ガイアと呼ばれているもののノムラっぽい感じだ。
 私の知っているガイアはもっとエキセントリックだった。
 それとも、ノムラとガイアの中間みたいな人格なのだろうか?

 どちらにしても武器アリの本部はやっぱり強い。
 これなら武蔵にも勝てるかも。
 少なくとも善戦はするだろう。
 年明けの次回につづく!


 武器をもっただけで、これほど強さが変わる人もめずらしい。
 2016年は本部メインではじまるだろう。
 ただ、本部一人では心もとない。
 事前に武蔵へ刺客をさしむけ、負傷させるかも。

 だとすれば、ガイアか?
 本来なら本部に匹敵する武器のエキスパートだ。
 武蔵を闇討ちするのにピッタリな人材である。

 あとは花田だ。
 腐っても本部流の免許皆伝である。
 ほんとうに腐っているかもしれないけど。
 花田だって武器をもったら強いかもしれないぞ。
 可能性はかなり低いけど。

 とにかく、2015年クリスマス・イヴは、本部に天才と言う称号がプレゼントされた。
 まさにクリスマスの奇跡だ。
 ほんとうなら試合中に奇跡が起きないとダメなんだけどね。
 まあ、無いよりはましですよ。

 こうして2015年の刃牙道は本部がメインで終わるのだった。
 主人公の刃牙は出番なしで。

追記 (16/1/6)
 本部はガイアにベルトを返してくれといっていた。
 まるで、ガイアがベルトを奪ったような言い草だ。
 なにが起きたんだろう。
 あのベルトって、触ると相手に巻きつく特殊なヤツなんだろうか?

 真・本部流はあらゆるものを武器にかえることができるのかも。
 もっとも、戦場格闘技は素手で戦う技術よりも、周囲の物を武器にするセンスが必要らしい。
 今日生きのびるためには、10年かかる修行よりも、すぐに覚えて実践できる知識のほうが必要なのだ。
 そう考えると、本部とガイアは似た者同士かも。

 昨年末は刃牙ファンのオフ会や漫画好き忘年会に出て、本部の話ばっかりしていました。
 そこで思いついた新説がある。

 本部が急に強気になった理由として、この間の山籠りで覚醒した説を提唱したい。
 一昨日(おととい)だよ。
 完成したんだよ、本部流が!
 かつて刃牙も山籠りで強くなったし、本部が強くなっても まったく問題なし!

  花田「俺の免許皆伝は?」
 本部流のバージョンアップに伴い、旧・本部流の免許皆伝は無効になりました。
 もう一度 最初から修行しなおしてください。

「当時のワシは蚊に刺されてデング熱になり、空腹のあまり有毒のテングタケを喰い、のたうち回っていた。
 そして、出会ったのだ伝説の天狗に!」
「親父(ししょう)、それ幻覚ッ!」

 かつて源義経は鞍馬寺で天狗に武術を習ったという。
 または陰陽師・鬼一法眼に武術を習ったともいわれている。
 どちらにしても修験者との関係がうかがえる。
 修験者と言えば山籠りですよ。

 以前、植芝盛平が宗教と出会ってから劇的に強くなったという話を教えていただきました。
 刃牙もエンドルフィン効果による悟りのような恍惚感で劇的に強くなっている。
 本部にも、それが起きて強くなったのかも。
 みんなを守護(まも)らねばという異様な使命感も、なんらかの精神的な変化があった証拠かもしれない。

 御禁制の機関銃(マシンガン)を手に入れて、はしゃいでいる可能性もすてきれないが。


2015年12月17日
刃牙道 30話〜51話まとめ

 年末合併号でチャンピオンはお休みです。
 なので、久しぶりに、刃牙道のこれまでをふりかえってみる。
 正月休みもあるので、今回は烈の試合前までです。
 1〜29話のまとめはこちらへ。



 範馬刃牙vs宮本武蔵 (2)
サブタイトル内容
30「二刀流」  刃牙のジャブで気絶した武蔵は二刀流の構えで本気になり、エア斬撃を決める!
31「察知(キャッチ)」  戦国時代の剣豪は攻撃の気配を察知することができるのだ
32「動揺」  街に出た武蔵は400年の変化に動揺しつつ職務質問をしてきた警察官を倒しちゃう
33「ツイてる」  宮本武蔵の復活は、史上最強に挑戦するチャンスだ! 刃牙は激闘を予感する
34「型」  刃牙は強くなるための修行を開始する、まずは自分の型の見直しだ!

 強敵の出現で、ひとまず負けるってのは様式美みたいなもんですね。
 刃牙は負けたのだが、武蔵に勝っている部分もあった。
 殺気の先読みと握力が武蔵の強さのようだが、刃牙はどう対抗するのか?



 宮本武蔵vs愚地独歩
サブタイトル内容
35「集結」  宮本武蔵の姿を見た戦士たちは、それぞれ衝撃を受ける。本部も決意を固める
36「逢いてぇ」  独歩は武蔵と会うため、徳川邸に行く。そして、武蔵と遭遇する
37「空手」  独歩は空手の強さを見せるために試し割りをする
38「舞踊(おど)る」  独歩は不意打ちを仕掛けるが、武蔵に通じず逆に倒される
39「真剣」  独歩の抗議により、武蔵がついに真剣を装備する
40「ぶった斬り」  武蔵は殺さぬように気づかった斬撃で独歩を倒すのだった

 刃牙が武蔵に勝てないのだから、なおさら独歩が勝てるとは思えない。
 それでも戦いを挑んだのは、武術家としての意地だったのだろうか?
 独歩の意地が、武蔵に帯刀させてしまう。
 のちの展開を考えると、独歩の行為は罪作りだったのかもしれない。



 烈海王 参戦
サブタイトル内容
41「帰国」  ボクシング・ヘビー級王者を倒した烈海王が帰ってきた。狙うはもちろん武蔵だ
42「烈士」  宮本武蔵と戦うならば、武器の使用可で勝負だ!
43「武器」  烈海王は武器での試合を望む。本部は烈の心配をして徳川さんのところへ行く
44「そういう人物(ひと)」  本部は烈たちを守護(まも)りたいという。
45「武器」  烈は武蔵対策として消力(シャオリー)を完成させようとする
46「飄(ひょう)」  烈は本物の刀で命がけの修行だ
47「羽毛(はね)」  烈は羽毛(はね)の軽さを身につけだ。そして本部が登場だ
48「超越(こえ)てゆきねぇな」  武蔵と戦いたいのなら、この本部を倒してみせよ
49「水準(レベル)」  烈は本部を倒しきれない。だが、本部は背後から郭海皇に殴られ倒れる
50「解禁」  ついに決戦日だ。武器解禁の試合に、誰もが平静ではいられない
51「いい風貌(かお)だぜ」  決意をかためた烈海王が、武器アリ試合に向かう

 烈海王が武蔵と武器アリの試合を所望する。
 試合に向かおうとする烈と、試合を止めようとする本部がぶつかり合う。
 やはり、本部の話をちゃんと聞いておけば良かったのかも。

 ふりかえってみると、武蔵との武器対決に向けて話が収束していくのがワカる。
 そして、本部だ!
 本部の重要性はけっこうアピールされていたんですね。

 刃牙が本格的に動いていないので、武蔵編のクライマックスはまだ これからだろう。
 しばらくは、武蔵vs武術家の戦いになりそうな流れだ。
 そのあとは、肉体派のオリバやジャックが参戦だろうか?
 刃牙道の全容はいまだ見えてこない。


2016年1月2日
刃牙道 52話〜90話まとめ

 正月合併号でチャンピオンはお休みです。
 なので、刃牙道のこれまでをふりかえってみる。
 見直せばワカることもあるかもしれない。
 1〜29話のまとめはこちらへ。
 30〜51話のまとめはこちらへ。



 宮本武蔵 vs 烈海王
サブタイトル内容
52「手裏剣」  まずは烈が手裏剣というか鏢([金票]ヒョウ)を投げる!
53「武器術」  鏢([金票]ヒョウ)のあとは、烈が上着を武器と化す!
54「瞬き」  瞬きもせずに飛び道具を見ていた武蔵だが死角からの九節鞭を喰らう
55「三寸」  武蔵は最小の動きで烈の九節鞭を奪いとる
56「玩具(おもちゃ)」  武蔵の振りについていけず九節鞭は破壊される
57「敗れたり」  武蔵はあえて素手となり烈に迫る。「烈 海王 敗れたりッッ」
58「拳法家」  武蔵は烈の義足をつかんで地面に投げつける。大ダメージで烈が気絶した!
59「気絶」  武蔵は烈を目覚めさせ、安い刀で烈に迫る。対する烈は刃牙の構えだ!
60「青龍刀」  武蔵を挑発した烈は、斬撃を消力(シャオリー)でかわす、か!?
61「擬態」  消力からのカウンターで武蔵を倒した。と、思ったら逆襲されて縛られる烈であった 
62「ザンッ」  縛られ事実上の敗北となった烈は自分を斬れと叫ぶ
63「死闘」  烈は斬撃を消力(シャオリー)でなんとかかわすが、少し斬られてしまう
64「掴んでいる」  烈は武蔵の斬撃を拳でつかむ。だが止められずに腹を斬られる
65「次に…」  腹を斬られた烈は反撃もできず内臓をこぼして倒れる
66「間違っていた」  烈海王の死に、みんなは衝撃を受けざるをえないのだった

 まさに死闘となった、宮本武蔵 vs 烈海王だ。
 ただ、烈が執拗に決着を求めなければ死ぬこともなかったとワカる。
 烈には五体無事で負けるチャンスが何度もあったのに……
 そして、武蔵は主導権を握ったまま試合をすすめている。
 後になって思えば、やはり烈の ――現代武術の水準をはかっていたようだ。




 本部が動く、武蔵vs 剣道、武蔵vs渋川剛気
サブタイトル内容
67「関ヶ原」  烈海王の実力は関ケ原なみだったと武蔵は言う
68「佐々木某(なにがし)」  佐々木小次郎はあまり強くなかったらしい。そして、本部がまたもや守護(まも)る宣言だ 
69「300点」  武器も含めたら本部は300点の強戦士だ!(自称) 刃牙を煙幕で圧倒する
70「武芸百般」  武芸百般に通じる本部だけが武蔵に対抗できる(自称)
71「喝あつッッ」  最強レベルの達人は、ほとんど軍隊並みの強さをもつ。そして武蔵は警視庁に行く
72「剣道」  剣道四連覇の三輪猛丈だけど、武蔵の相手にならない
73「実力」  渋川剛気の登場だ!
74「友人(ダチ)」  渋川さんは合気で武蔵を転がして殴る
75「アイキ」  不意打ちでなく、渋川剛気vs宮本武蔵がはじまる
76「合気」  護身完成している渋川さんは武蔵の強さを感じまくる
77「さすがだぜ」  やっぱり武蔵には勝てない渋川さんでした。本部は勇次郎のところに出現した

 今度こそ本部がみんなを守護(まも)るために動きだした!
 烈の時に、もっと積極的に動いてくれたら良かったのに。
 武蔵は剣道・合気と現代武術に触れる。
 本部の心配どおり現代武術じゃ武蔵に勝てないようだ。
 でも、合気で一矢報いたり、キレイな負けかたをするあたり、やっぱり渋川さんは達人だ。




 範馬勇次郎、宮本武蔵、本部以蔵
サブタイトル内容
78「助言」  本部は勇次郎をも守護(まも)ると宣言する。激怒する勇次郎から煙幕で逃げた
79「責務」  武芸百般をおさめる本部は、武蔵からみんなを守護(まも)らねばと決意を新たにする 
80「強敵」  ついに勇次郎が武蔵と出会った!
81「黄金」  武蔵は勇次郎に黄金を見る。けっこう俗っぽい武蔵であった
82「強靭(つよ)き肉体(からだ)」  勇次郎の肉体は、武蔵のエア斬撃が通らない!
83「日本刀」  武蔵は真剣を装備するが、勇次郎の超握力白刃取りに止められる
84「感性(センス)」  ついに武蔵が二刀流を見せる。勇次郎も汗を流す攻撃力だ
85「勇次郎」  真剣二刀流でも勇次郎には通じないのか? 武蔵は奥技を出そうと考える
86「奥義」  究極の剣は、無刀にいたる! これが武蔵の究極奥義か?
87「無刀」  無刀だけど斬れる! 武蔵の奥義から勇次郎を守護った(?)のは、本部だった
88「えらいこと」  本部のせいで、勇次郎 vs 武蔵は流れた。本部は自分が次の挑戦者になるという
89「この瞬間(とき)」  勇次郎と武蔵は飲みに行く。徳川さんは本部が挑戦者たりえると認めた
90「超実戦」  勇次郎も武蔵も、本部の実力をワカっていた。本部は弟子のガイアを圧倒する

 本部に刺激されて、勇次郎が動いた!
 勇次郎の強さに武蔵は未完の奥義・無刀を使う。
 すべては本部の思惑どおりに動いているのだろうか?
 そして、宮本武蔵 vs 本部以蔵が決定する。
 まだ、だれも見たことのない最強の本部以蔵を見せつけられるのか?


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