今週の範馬刃牙
SON OF OGRE
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2010年1月14日(7号)
第3部 第191話 そっとして…
(847回)
人が争うさまを見下ろすことに無上の喜びを感じる男。
それが徳川光成ッ!
今日は総理大臣・波斗山征夫を
土下座
平伏させている。
じっちゃん、そんなに権力あったんだ。
波斗山征夫は
185話
いらいの登場である。
ピクルへの対応に悩まされ、老人に丁重な礼を取らねばならない。
日本の最高権力者もけっこう不自由だ。
この人って矢面に立つだけのイケニエの羊なんだろうか?
みっちゃんは30億円をわたす。
ついでに刃牙と勇次郎の親子喧嘩を見逃すようにお願いする。
いちおう金とお願いは別扱いにしているようだ。
でないと賄賂になっちゃう。
30億は普通に寄付あつかいなのだろう。
もしかすると、この30億円が黒い献金となって失脚の原因となったりして。
まあ、とにかく首相は重い宿題を与えられてしまった。
本人はその重みに気がついていないけど。
教訓として、うまい話には裏があるってことでしょうか?
防衛大臣・北澤俊男はさすがに範馬勇次郎をしっていた。
前任者から教えられていたらしい。
やはり
範馬勇次郎は国防的に対処しないとダメなんですよ。
ちゃんと接待してますか?
ストライダムを見習いなさい!
北澤は
『範馬勇次郎 大臣官邸襲撃事件』
の話をする。(
G刃牙18巻
153話)
当時総理大臣だった中曽根が勇次郎に襲撃された事件だ。
100人の機動隊を蹴って散らして勇次郎は首相の前にたつ。
極められた腕力が警察力では止められないと証明されたのだ。
すぐれたスポーツ選手の輝く姿に憧れスポーツをはじめる少年はおおい。
ならば、圧倒的な暴力で光る男に少年が憧れる可能性だってある。
文部科学省大臣・川端達己は、範馬勇次郎の存在が世間にしれたら悪影響が大きいと意見した。
でも、青少年への悪影響ってのは建前だよな。
悪影響を言うのなら、ヤクザ・不良系の作品は規制されるだろう。
だが、実際のところ他国にくらべて日本のアニメや漫画は暴力にたいしてゆるい。
まあ、年々しめつけが厳しくなっていますけど。
事件を起こすと漫画・アニメは"組織"に利用される。刃牙読者は紳士たらねばならぬ。
青少年への悪影響もあるが、イチバンの問題は国家の威信だろう。
個人に突破されるような警備しかもっていない国と思われるのは困る。
世界中の犯罪者になめられるし、他国の指導者にもなめられるだろう。
そして公務員がイヤな思いをする。
公務員には無謬性があり、基本的に失敗しても責任を取らない。
そもそも公務員は失敗しないというのが建前だ。
だから、勇次郎の襲撃事件をなかったことにしたいのだろう。
これは少なくとも江戸時代から続く役人体質らしい。
神のような徳川家に使える人間はまちがいを犯さない。そんな前提で御家人は働いている。
だから失敗したら切腹するのだ。
切腹したら、それ以上追求しないで放置するのがサムライのたしなみらしい。(
切腹
)
死ぬことで責任は取っているのかもしれないが、失敗の原因を追究しようや。
役人の話はともかく、首相はまだ勇次郎のキケン度に納得していない。
なかなか疑り深い人だ。
そこで、
範馬勇次郎は米国大統領と友好条約を結んでいる情報を伝える。
(
182話
)
さすがの首相も、これにはビックリだ。
まるでハトが豆鉄砲をくらったような顔をしている。
地上最強の生物が親子喧嘩をするのだ。
まるで市街地での戦車戦を認めちゃった気分だろうか。
30億円じゃ安かったかも。
次回も勇次郎の武勇伝だそうです。
周囲から親子喧嘩をやらなきゃいけないムードにされている!
まちがっても気が変わったとか言えないよ。
刃牙の気持がどうなっているかワカらないが、周囲は一気に決戦ムードだ。
勝手に盛りあがって、勝手に失望されたら迷惑だろうな。
そして、徳川さんが政界に影響をもつ実力者だと判明した。
どうやって財産をつくったのだろう。
格闘好きが高じて闇の力にも影響をもつようになったのかも。
30億円というのはオマケで、徳川さんの影響力に首相はおびえていたのかもしれない。
首相はけっきょく座布団に座らなかった。
つまり、徳川さんは座布団をすすめなかったのだ。
オマエはかたい畳の上で正座しろ! 暗にそう言っている。
ちなみに私は、座布団は主人にすすめられるまで座らないのがマナーだと
宮部みゆきの小説
で知りました。
今回「刃牙で学んだ知識」に、座布団マナーが追加されたぞ!
・ すごい権力者になったら、総理大臣に平伏させて 最後まで座布団をすすめ無いのがマナー
私には使いこなせない礼儀作法だ。
だれかチャレンジしてください。
さらに徳川さんは社会で役立つ知識をあたえてくれる。
人生の達人である徳川さんからみたら波斗山など素人(うぶ)い男でしかない。
「銭というものはのう波斗山」
「円ではなく――――」
「キロ単位で数えるものよ」
扱うゼニの量がちがう!
むぅ、なんか刃牙がビジネス漫画に見えてきたぞ。
ゴメン、そりゃさすがに嘘だ。
金勘定をキログラムにかえると、リアルシャドーに金持ち気分が味わえるのだろうか?
1円玉が1gだから、1kg=\1000 ですね。
これなら「銭を300キロ用意した」発言も可能だ。
いや、ちょっと準備が必要かな。再来月までまって。
それにしても、日本の防衛意識は低い。
国内に範馬勇次郎みたいな危険人物がいながら、なんの対策もしていないとは。
逆に米国の対応が素晴らしいのかもしれないけど。
接待のスペシャリストであるストライダムという人材が大きい。
なにしろ接待のためなら自爆もじさない漢(おとこ)だ。
日本は米国から勇次郎の情報をもらっていないように見える。
同盟国ではあるが、全てにおいて友好関係にあるワケじゃないのだ。
やはり日本は単独で勇次郎を接待できるようになったほうがイイのだろう。
日本の自立は勇次郎の接待からはじまるッ!
というワケで、また波斗山首相は討論番組みたいな人材をあつめて議論させるんだろうか?
勇次郎が重要視されるということは、刃牙にも注目が集まる。
今後は刃牙の周辺も騒がしくなりそうだ。
まあ、米国大統領を監禁した犯罪人だから注目されているハズなんだけど。
個人の暴力で国の代表を窮地に陥れることことができることを、刃牙も証明した。
やっぱり似たもの親子だな。
「銭というものはのう波斗山」「円ではなく――――」「キロ単位で数えるものよ」
やはり、このセリフは日常で使ってみたい。
現金はすべて1円玉で持ち歩く!
自衛隊レンジャーの装備なみに重いぜ。
ゲームならFFやドラクエ、マリオ、ポケモンあたりは大きいこと言うんだろうな。
「売り上げというものはのう、百万本単位で数えるものよ」
2009年は大作シリーズが全部発売された奇跡の年でした。
SAGAの刃牙なら次のように言うだろう。(
バキ特別編SAGA
4話
)
「ティッシュというものはのう梢江。枚ではなく――――、箱単位で数えるものよ」
ティッシュ6箱つかいました。
・
追記
(10/1/20)
刃牙と勇次郎の対決にむけて外堀が埋められていくようだ。
いまさら気が変わったとか言えないよな。
埋めるべき外堀はまだあるのだろうか?
ジャックの母ジェーン関係の穴があいたままだけど、アレも埋めるんだろうか。
でも、ジャックは刃牙に戦士として終わったとダメだしされている。
いまさら出てきても、話の主流にからめないよな。
え〜と、あとは……
刃牙ハウスの維持費がどこから出ているかとか?
もう朱沢グループとは縁が切れているようだけど。
生活費だけはもらっているのだろうか?
梢江との今後については重要な話だけど、あまり興味が無い。
むしろ、そっとしておいて欲しい。
いっそうのこと、範馬勇次郎のヒミツにせまってくれないものか?
範馬勇次郎、幼年編だ!
幼稚園のころから紛れもなく範馬勇次郎なのだろう。
気迫で泣く子を黙らせる(※気絶)。
保母さんに食事や子守唄を強制させる。
乱入してきた小学生をアームロックで破壊する。
なにしろ16歳と300日にはベトナムで実戦経験しているのだ。
小学生で日本制覇ぐらいやっておかないとペースが間に合わない。
素手の敵を倒すことは中学で卒業したのだろう。
まあ、過去が不明な部分も範馬勇次郎の魅力なんだけど。
2010年1月21日(8号)
第3部 第192話 腕力家
(848回)
範馬勇次郎。身長推定190センチ、体重推定120キロ強。地上最強の生物である。
地上というだけあって、水中でサメと戦ったら負けるんじゃないか? というツッコミは良くされます。
勇次郎は名刺を持ってなさそうだけど、もっていたら肩書きはやっぱり「地上最強の生物」なんだろうか?
主民党の本部(ほんぶ。「もとべ」ではない)で、総理大臣・波斗山征夫は範馬勇次郎の映像を見る。
映像を個人的に所有しているのは幹事長・大沢一朗であった。
さすが主民党の実質的な指導者と言われる男だ。
危険人物の情報をちゃんと把握している。それも個人的に。
アンタ、個人でなにをしようとしてたんだ?
おまけに勇次郎の最新映像ですよ。
こいつは貴重な映像だ。
大沢は個人的な情報収集部隊でも飼っているのだろうか。
……飼っていそうだよな。
人ごみのなかでも範馬勇次郎の存在感はきわだっている。
何百人いようが、視線が向いてしまう容貌だ。
カメラの具合かもしれないが、なんつうかデカい。顔、デカッ!
波斗山も一目見て、顔が悪魔的だと思ったようだ。
ほう。宇宙人顔が悪魔顔と指摘するか。
勇次郎が悪魔的なのは表面だけじゃない。
息子の刃牙は脳が悪魔的だった。(
184話
)
父・勇次郎だって、もっとスゴイ脳をしていそうだ。
きっと、つむじまで鬼面だよ。
波斗山はまだ勇次郎のことを理解できていないようだ。
とうぜんだろう。映像だけでなにがワカる。
そこで大沢は勇次郎について解説をするのだった。
実は解説したいだけなんじゃないのか?
ファンが好きなモノを熱心に語りたがるような感じで。
「範馬勇次郎という人物は」
「この世でたった一人の腕力家なのです」
「腕っぷし一本」
「全てを実現する」
「全男子の憧れですよ」
範馬勇次郎は、どこまでもワガママを通すことができる。
それも自分の腕力で。
金や権力、地位、血縁、地縁、武器、兵器、服すら不要の強さだ。
風呂でハダカであろうと無敵である。
国家が破綻して金が紙切れになろうと、天変地異で世界が変貌しようと、強さに傷がつかない。
腕力最強というのは、たしかに全男子の憧れだろう。
つまり、大沢も勇次郎のファンなのだ。
脅威を調べているうちに、敬意をもってしまったのだろうか。
どうでもいいですが、大沢の顔が『
浦安鉄筋家族
』の
浜岡賢次
みたいな画風だ。
つい、大沢木一朗と書きたくなってしまう。
勇次郎について大沢が熱弁をふるう。
だが、波斗山は冷静に話を聞いている。
ファンが熱く語りすぎて、知らない人との間に温度差ができる現象ですね。
なんか身に覚えがありすぎる状況だ。
「遠くからライフルで―――――」
「狙い撃ちすれば殺せますよね」
波斗山が禁断の質問をしたッ!
勇次郎には最大トーナメントでハンターに撃たれて敗北している。(
G刃牙32巻
276話)
それから
「範馬勇次郎は狙撃で倒せるんじゃないか?」
という説がうまれた。
いきなり勇次郎の弱点に切り込むとは、波斗山もやるではないか。
まあ、常識で考えたら、狙撃だよね。
勇次郎を狙撃したら米国がだまっていない。
と、大沢はいう。
範馬勇次郎は最強の兵器といえるので、どの国も欲しがっている。
だから米国も味方にしたいのだ。
なんか変な理屈という気がする。
勇次郎を倒せる武力があるのなら、勇次郎はいらないだろう。
鬼ワガママな人間をかかえるほうが大変だぞ。
大沢は「狙撃で倒せるか?」という疑問に答えていない。
話をそらしている。
狙撃で倒せるのかどうか、大沢にもワカらないのだろう。
勇次郎が不覚をとったのは素手にこだわる地下格闘技場での銃撃だ。
油断していない勇次郎にはスキがないのかも。
刃牙をストーキングしながら仁王立ちしているときも、スキは皆無ッ!
勇次郎を狙撃で倒すことは可能かもしれない。
だが、失敗したとき、勇次郎の反撃を防ぐのはむずかしい。
リスクを考えるとヘタに手を出さないほうがイイというのが回答だろうか。
だから米国は勇次郎を衛星で監視しているんだよ。(
4巻
26話
)
勇次郎が大統領を殴りにきたら、すぐ逃げだせるように。
勇次郎を核で攻撃するにしても……
街中で爆発させるワケにもいかない。
核で個人攻撃というのはありえないのだ。
などと、大沢木が言っております。
たしかに被害を考えると核はダメだろう。
小型の核を開発して限定的に爆破ってのも上手くない。
世の中には作っちゃダメな兵器規定があって、核の項目4番目に小型の核があるらしいし。
で、禁断の核を使ったテロを描いた小説が『第四の核』(
AA
)なんだけど、車で運ぶサイズだった。
国連が自分を狙っていると思いこんでいる(事実そうだった)勇次郎なら、不審な車にも気をつけるだろう。
やっぱり勇次郎の暗殺はむずかしい。
範馬勇次郎の存在を知ったところで、どうしようもない。
できるのは、せいぜい接待ぐらいだ。
だから、今まで波斗山に知らせていなかった。
そう大沢がいう。
やはり理屈がおかしい。
組織の長に立つ人間は重要な情報を知っている必要がある。
細かい情報はなくてもいい。
だが、大きな情報を知っておかないと判断に誤りが生じる。
範馬勇次郎の存在はかなり重要だ。
それを知らないということは……
波斗山征夫は傀儡でござるか。
となると、大沢はもっとおぞましいな何か?
だが、風向きが変わる。
そこで大沢は波斗山に情報をあたえた。
範馬勇次郎の活用方法が見つかったのだろうか?
それとも接待役が見つかったのか?
政界すら範馬勇次郎を中心に回ろうとしている。
そのころ、範馬刃牙はリアルシャドーで勇次郎を呼びだしていた。
また、妄想かよ!
つうか、それ
バキ最終話
でやってただろ。(
バキ31巻
)
範馬刃牙、まさかの原点回帰であった。
前回までの191話は意味あったんだろうか?
というワケで、刃牙は初心にかえってリアルシャドーのやりなおしだ。
バキ最終話では勇次郎の召喚に失敗したんだろうか?
髪がワサワサしているから勇次郎だと思ったら本部だった! しかも、武器なし。……みたいな。
または、幻想勇次郎にボコられて気絶しちゃったとか?
気絶したら、たぶんリアルシャドーも消えるだろう。
勇次郎の本気をみる前に負けちゃったのかも。
今度はもっと長く闘えそうな気がするということでリベンジ・リアルシャドーだ。
大沢の話しぶりからすると、刃牙が風向きを変えたことになるんだろう。
リアルシャドー愛好家が風を起こしたというのか?
そういえば刃牙って妖術使いだったもんな。
東南の風とかすきに吹かせることができそうだ。
さて、政府は範馬勇次郎をどうする気だろう。
範馬勇次郎が本気で暗殺行為をすればすごいんだろうな。
路上で相手を上空に放りなげて落下しさせれば、謎の事故にしかみえない。
人知を超えた殺しかたが無限にできる。
事故として処理されれば、依頼側も大喜びだ。
まあ、さすがに暗殺依頼はないよね。
そういうのは信用できる部下にやらせるだろうし。
ならば勇次郎の親バカにつけこむ!
刃牙を人質にして、言うことを聞かせちゃう。
だが、刃牙も脳が鬼化するほどの変態だ。
刃牙を捕らえることもむずかしい。
なら梢江を人質にして刃牙を捕まえてから、刃牙を人質にして勇次郎に命令する作戦でどうか?
あの松本梢江が、また人質に!
シコルスキーの悪夢が復活だ。
下着姿だとじゃまくさいので、今度はちゃんと毛布をかぶせて欲しい。
刃牙はとうぜん怒りの生金的を繰りだすだろう。
これが献金疑惑ならぬ、蹴金疑惑となるワケだ。
・
追記
(10/1/27)
松本梢江の再登場以来、なかなか話が進まない。
とんだ幸運の女神様だな。
ある意味、彼女こそが最強の毒つかいかも。
そりゃ、毒も裏返りますって。
刃牙は原点に返ってリアルシャドーだ。
空想上の勇次郎と戦う姿を読者に公開するのだろうか?
後悔しますよ。
とにかく、現時点で刃牙は勇次郎に勝てないだろう。
それを再確認するためのリアルシャドーになるのだろうか。
あやうく自分の妄想に殺されかける。
本気で脳の病院に行ったほうがよさそうだ。
で、脳が鬼形だから医者がビビる。
刃牙が範馬勇次郎と闘うには、まだ強さが足りない。圧倒的に足りない。
素手の本部と同じぐらいに足りない。
つまり、刃牙はレベルアップをする必要がある。
刃牙はピクルと闘って強くなった、と言いたいところだ。
だが、実際のところ刃牙は強くなったのか、もとから強かったのかワカらん。
とりあえず背中の鬼に頼らなくても勝てた点を評価すべきなんだろう。
やっぱ、範馬の血族は理不尽だよな……
というワケで、何度も書いているけど、刃牙が闘うべき相手は新手の範馬一族しかない。
ジャックはすでに戦士として終わっている。もうリサイクルききません。
どこかから新品の範馬兄弟を探してこないと。
世界中にばらまいた勇次郎の種という伏線が回収される時がきた!
で、真の範海王が登場したら笑ってしまう。
アライJr.に敗北したのは擬態!
でも、アライJr.だって刃牙には手も足も出なかったけどな!
2010年1月28日(9号)
第3部 第193話 イマジネーション
(849回)
範馬刃牙がまたまたリアルシャドーだ!
この、ひとり上手めッ!
自分だけじゃなくて、読者も楽しませろ!
対戦相手を想像し、戦うのがシャドーボクシングだ。
刃牙はそれを発展させて、肉体にダメージも受けてしまう、リアルなシャドーを完成させた。
妄想力に磨きをかけた刃牙に不可能は無い。
全盛期のアイアン・マイケルを想像して蹴ったり、巨大カマキリと戦ったりと好き放題だ。
かつてリアルシャドーはダメ出しされたことがある。(
3巻
15話
)
刃牙本人は知らないのだろうか?
今でもリアルシャドーが好きすぎて、やめられないようだ。
で、今日のお題は『範馬勇次郎』です。
地上最強の生物であり、刃牙の実父『範馬勇次郎』を妄想する。
なみの人間が想像しても うろ覚え勇次郎になってしまう。
よくてピクルの部屋に侵入したときにみせた『オバケのU次郎』が出てくるぐらいだ。(
11巻
86話
)
しかし、われらが主人公・範馬刃牙は正確に範馬勇次郎をイメージする。
より強く。
より怖く。
最高の範馬勇次郎を妄想する!
『現実より強くッッ』
加減しろ莫迦
(ばか)
!
底知れぬ被虐嗜好の持ち主め。
さすがマゾップラー刃牙である。
ピクルと闘ったときも、内なるマゾ体質に負けたようなモンだしな。(
22巻
180話
)
さらなる苦痛を求めてしまう刃牙体質はエンドルフィンの中毒症状なのだろうか?
・ 苦痛をうける → 緩和のためにエンドルフィン → 気持イイ → もっと苦痛を
エンドルフィン・スパイラルで刃牙はどんどん痛みを欲するようになる。
梢江とセックスしてもマゾが治んないんだもんな。
エンドルフィンはそんなにイイものなのか?
あるいは、梢江がダメ。
刃牙は勇次郎のことが大スキだと自覚した。(
190話
)
なので、遠慮なく最強の勇次郎を妄想できる。
いや、普通でいいよ。普通で。
ありのままのお父さんで我慢しようよ。
ドン
ご近所を震撼させるほどの衝撃だ。
現実の勇次郎は拳で地震を止められる。
そして、妄想の勇次郎は地震をおこす。
おそるべき、範馬刃牙の妄想力だ。
刃牙は壁にメリこんでいた。
この衝撃が近所に地震と思われた原因らしい。
妄想で直接地面をゆらしたワケじゃないんだね。
ならば、ギリギリ通常の現象だ。
近くにいた目撃犬のムサシは恐怖で失禁している。
犬でもワカる超常現象がおきたようだ。
やっぱり範馬親子は人間じゃねぇ……、のか?
地震に匹敵するようなエネルギーを妄想で生みだした。
いや、筋力も使ったみたいだけど。
地震を起こせるなら、地震を止めることもできるよな。
やはり、範馬勇次郎は地震を拳で止めたのか!?
範馬一族はじゅうぶんバケモノだ。
こんなヤツらが街で自由に暴れたら、どうなるのか?
…………30億じゃ、やっぱりすくなかったかも。
(
191話
)
地下室の壁にクレーターをつくった刃牙は、満足して(?)倒れる。
痛みと父の強さを堪能できたようだ。
妄想だけど。
そのころ勇次郎は徳川さんの家にお邪魔していた。
前に食べたメフンが美味かったので、また来たのだろうか?(
19巻
154話
)
ここで勇次郎が衝撃的な発言をする。
総理大臣を平伏させる徳川光成もビックリだ。
「驚くこたァ ねぇ………」
「ちゃんと健康診断」
「受けてんのかと思ってな………」
だれの健康診断!?
刃牙か?
やっぱり息子のことが心配なのか?
この親バカめ。むしろバカ親め!
それとも自分の健康診断なのだろうか?
範馬勇次郎の年齢はけっこう不安定なのでハッキリしないが、たぶん40代だ。
アラフォー
ですよ。
そろそろ健康が気になるお年頃なのかもしれない。
とにかく
次回から『範馬刃牙』健康診断編に突入かッ!?
名エピソードとなった『体力測定』に匹敵するドラマが展開される予感がするぞ!(
バキ3巻
17話、18話)
刃牙の身体には全身あますところなく鬼面が浮かんでいたりするのだろうか?
次回、笑撃ッ!
勇次郎とのリアルシャドーは圧倒的な戦力差を見せつけて終わった。
まあ、予想どおりだよな。
地震が起きたのは予想を超えていたけど。
なんて近所迷惑な妄想だ。
刃牙は勇次郎への憎しみをすてたようだ。
そうなると、どんな手段を使っても勇次郎をたおすという気持も無くなるのだろう。
今回のリアルシャドーでも、刃牙はまっすぐに突っこんでいた。
まともにぶつかれば勇次郎には勝てまい。
刃牙はピクルにだって勝てなかったんだし。
母と父への感謝で戦うのなら、勝敗は度外視だ。
刃牙はただ全力でぶつかる。
ちょっと不器用な生き方になってきましたね。
ただ、勇次郎との戦力差はうまっていない。
正面から戦いたいのであれば、パワーアップしなきゃ。
刃牙は、どうすれば強くなるのだろうか?
そこで、健康診断ですよ。
刃牙の健康状態をチェックして、正常にもどせば驚異的なパワーアップだ。
マゾが生存本能を凌駕しつつある刃牙は、けっこう不健康だよな。
ここらでマトモな身体にもどろうや。
それとも勇次郎は徳川さんの心配をしているのだろうか?
勇次郎は他人の心配をするような男じゃないハズだが……
徳川さんが倒れると、刃牙の生活に影響がでるから心配しているのかも。
すべては刃牙のために。
しかし、勇次郎がきゅうにイイ人になっちゃったら、死亡フラグみたいでイヤだな。
勇次郎のことだから落として叩きつけるために、持ち上げているだけかもしれないけど。
デレからはじまり、ツンで終わるのが範馬流だ。
最終的にはデストロイだ。
とりあえず、次回は健康診断でデストロイ!
・
追記
(10/2/3)
範馬勇次郎の問う『健康診断』とはいったいッ!?
普通に考えれば徳川さんを気づかっている質問だ。
だが、勇次郎は普通じゃない。
人を気づかう心が勇次郎にあるのだろうか?
いや、無い。(断言)
だから刃牙の健康状態を心配しているんじゃないかと思ったわけですよ。
勇次郎は刃牙の童貞解除にまで介入するほど気づかっている。
妄想ばかりしている刃牙が心配なのだろう。
勇次郎が刃牙の心配をするのは、わりと当たり前だ。
だが、徳川さんの健康を気にしていたら異常事態である。
そりゃもう拳で地球温暖化を止めてやったぜと言い出すぐらいの異変だ。
勇次郎が徳川さんを気づかう心は節分の豆ひとつよりも軽かったはず。
と、なると健康診断がどこかで刃牙につながると考えたほうがよさそうだ。
アレですかね。
梢江ちゃんの健康診断とか。
そろそろ、孫誕生なんてアリじゃね?
親バカである範馬勇次郎は、爺バカでもあったのだ!
もちろん喰うためという理由づけをしてツンデるけど。
勇次郎は善人じゃない。
そう考えると、アレは勇次郎のそっくりさんという可能性もある。
たとえば、範馬良一とか。(
メイキャッパー1巻
9話に登場)
忘れがちですが、勇次郎の生母は生んだ子は勇次郎だけといっている。(
範馬刃牙2巻
勇次郎誕生
)
だから、兄弟はいないはずだ。たぶん。
異母兄弟の可能性は残っているし。
ここにきて、勇次郎の血縁者という線はどうだろうか?
肉体的には互角だが、すごい人格者だったりする。
と見せかけて実は偽善者で悪人とか。
どちらにしても、範馬勇次郎×健康診断の組み合わせが、これほど異質だったとはッ!
中国四千年の烈海王が最新家電について熱く語るなみの違和感ッ!
2010年2月4日(10号)
第3部 第194話 特殊能力
(850回)
範馬勇次郎の辞書に『健康診断』の文字があったッ!
まさか範馬勇次郎に『ガンガンいこうぜ』以外の作戦があったとは思わなかったよ。
まあ、勇次郎は全階級制覇クラスの親バカ絶対王者ですから、刃牙のことが心配なんだよな。
だが勇次郎が気づかったのは徳川光成の健康状態だった。
なんだって!?
これって、どんな前フリだよ。
油断させておいて、東京ドームを試し割する気か!?
勇次郎が刃牙以外の人間に気づかいをするなど、ありえん。(断言)
誤植か? 誤植なのか??
勇次郎の発言は、徳川さんにも衝撃をあたえた。
普段みせる鋼鉄のツンから、気づかいのデレへ。
ツンとデレの振り幅が打力の要――――――!(
参考
)
こりゃ、イッパツでみっちゃんもメロメロになるだろう。
と思っていたら、みっちゃんブチキレ。
「興醒めじゃ」
「シラけたぞ勇次郎」
「キサマこそ自分が何を言ったのかワカッとるのか!!?」
「範馬勇次郎ともあろう者が――――」
なんで健康を気づかっただけで、こんなに罵倒されなきゃいけないんだろ。
範馬勇次郎もなんか寂しい人生だよな。
飯食って帰りに「ごちそうさん」と言ったら店員から罵倒されるんだろうか?
もっとも勇次郎は「ごちそうさん」なんて言わないんだろうけど。
徳川さんにとって範馬勇次郎は、もっと傲慢でないとダメらしい。
相手が赤子だろうと強国だろうと容赦なく屠ってこそ勇次郎だ。
頂点にたつ人間に威厳をもとめるようなものだろうか。
徳川家康を神としてまつった徳川一族の末裔らしい思想かも。(参考:
日光東照宮
)
なんか、大帝国をつくりあげたので人民のため善政をしこうとしたら「せっかく権力手に入れたんだから私腹をこやさないとダメだろ」と反対されるみたいな感じだ。
強い力をもった者の義務として、大暴れしなきゃダメでしょ。
なんか反
スパイダーマン
(
AA
)的な思想だ。
大いなる力には大いなる責任が伴うなんて優等生な行動、勇次郎に似合わんのは確かだけど。
チェーホフ
は「物語の中に拳銃が出てきたら、それは発射されなくてはならない」といっている。(『
1Q84
BOOK2』(
AA
))
勇次郎が出てきたら、暴れなくてはならない。
他人を気づかうヒマがあれば、積極的に暴れろ!
それが徳川さんの主張らしい。
怒鳴りまくった徳川さんは突然血を吐く。
なんか持病があったところに怒って血圧があがり吐血したのだろうか?
勇次郎は医者を呼べといって去っていく。
範馬勇次郎には視界に入る者すべての
弱点が見える特殊能力
があった。
どこに虫歯や初期の癌すら見逃さない恐るべき能力だ。
鎬紅葉が欲しがりそうな能力だよな。
なんか、『
ブギーポップは笑わない
』にでてきた
高代亨
みたいな能力ですね。
弱いところが丸わかり。
戦艦大和
の巨砲を支えるのは超高水準の測距儀だった。世界最大の巨砲も当たらなければ意味が無い。
勇次郎の強さを支えるのは、弱点を見破る特殊能力だったのだろうか?
いや、ちがうな。
勇次郎は基本的に弱いところを狙ったりせず、気ままに殴る。
なんという能力の持ち腐れだろうか。
鎬昂昇にわけてあげればいいのに。
勇次郎が乱入すると、戦っている人間のダメージを一目で読みきる。
たとえば刃牙vs花山とか。(
グラップラー刃牙14巻
123話)
思えばコレも特殊能力だったのだろう。
そもそも、勇次郎が はじめて顔を見せたときも使っていた。(
グラップラー刃牙5巻
43話)
遠大な伏線回収だな。
スゴい能力をもちながら、言葉で驚愕させるだけに使っている範馬勇次郎であった。
悪魔にさずかった筋肉のほうがもっとスゴい特殊能力だからイイのか。
医療方向につかえば多くの命をすくえただろう。
でも、範馬勇次郎は破壊するだけだ。しかも特殊能力を使わずに。
そして徳川さんの言葉からすると、周囲は勇次郎に破壊を求めているようだ。
もしかすると、勇次郎は徳川さんを怒らせれば血を吐くとワカっていたのだろうか?
拳をつかわずとも人体を破壊することなど容易なこと。
ならば、血を吐いた徳川さんは ヤられて本望なのかも。
いっぽう烈海王はボクシングを習うため『センター ボクシング ジム』にやってきた。
なに それ!?
もしかして、入門の名をかりた道場破りか?
ボクサーたちは右足を失った烈海王が復活するためのイケニエかよ。
次回は、烈海王ボクサー編か?
つうか最近の刃牙は最後のコマに爆弾を置きまくりだよな。
また次回が気になってしょうがない。
● 今週のおさらい
・ 範馬勇次郎に意味の少ない特殊能力があるのが判明した。
・ みっちゃん、血を吐く。
・ 烈がボクシングジムへ行った。
今後の本編にかかわるのは徳川さんの体調問題ぐらいだろうか?
徳川さんがいなくなると、地下闘技場の運営が難しいらしいし。
後継者争いが起きて、日本中が混乱を起こしたりして。
そして
烈海王には暴れてもらいたい。
ボクサーたちを手玉にとって、キサマらの技術など3000年前に通過している!と言ってください。
で、3000年前にはボクシングは生まれてないから、そんなコト言われても困ると切り返されるんだ。
どちらにしても、烈海王の復活が見たいぞ!
勇次郎は徳川さんを怒らせると血を吐くと知ってて挑発したんだろうか?
三国志演義の諸葛亮は病気になっている周瑜を怒らせ、吐血させて殺している。(第五十六回 曹操大いに銅雀台に宴し 孔明 三たび周公瑾を気(いか)らす)
相手の弱点がわかる勇次郎も同じように狙ったのだろうか?
三国志演義の相手を怒らせて血を吐かせるという話は、たぶん正史・三国志の華佗伝が元ネタだろう。
名医・華佗は怒らせることが治療になると判断し、治療費をもらいながら悪口を書いた手紙を置いて逃げだす。
患者は『いきどおりの気持がつのって、黒い血数升を吐き、それで平癒した。』(
三国志 魏書4
)
華佗伝では治っています。
もしかしたら、勇次郎も怒らせることで悪い血を吐かせて治療するつもりだったのかも。
徳川さんは他人を気づかう範馬勇次郎など見たくないのだろうけど……
今週の板垣先生コメントは渦中の朝青龍について。
『握手した夜、横綱が暴行事件。/ あの力で殴ったんだ……。』
そして、横綱は今日引退した。(
参考
)
なんというタイミングの良さだ。まるでシンクロニシティーだよ。
これこそが、板垣先生の特殊能力なのかもしれない。
2010年2月10日(11号)
第3部 第195話 拳闘(ボクシング)入門
(851回)
烈海王が拳闘入門だッ!
けいおん入部よりもチョー意外。
ちなみに烈がバンドやるときは銅鑼(ドラム)担当だ。
「入門の御許可を」
「是非ッッ」
烈海王が頭をさげる。
蛮勇男子のくせに、けっこう礼儀正しいぞ!
まあ武術界は上下関係がキビしいし。
儒教
では礼を大事にする。
烈海王だって24時間 年中無休で蛮勇をふるっているワケじゃない。
寝ている時間もあるだろうし。
礼儀正しくふるまっても、そこは魔拳・烈海王である。
人の話をまるで聞かない。
ここまで聞かないと。ワザとじゃないかと疑ってしまう。
で、なにを聞いて無いかというと……
「入会費払や誰だって入れるけど…」
そう肝心な部分を聞いてない。
烈のいた中国武術界では入門に厳しい審査があるかもしれない。
だが、現代日本では月謝を払えば誰でも入門できるのだ。
事務所に登録すれば誰だってモデルになれるのと同じですね。売れるかどうかは別の話で。
この辺の誤解をちゃんと解決しておかないと、あとで困ると思う。
金銭トラブルが原因で暴力沙汰にならんで欲しい。
つうか、烈は神心会のコネがあるボクシングジムに行けばいいのに。
こっそりボクシングをマスターして克巳に自慢するつもりなのだろうか?
烈の対応をしているトレーナーは、入門資格の問題をいったん置いてしまった。
たぶん、あとで揉める伏線だろうな。
きっと月謝を払う払わないの問題で烈が青龍刀をふりまわす。
トレーナーの注意がそれた原因は烈の右足にあった。
いや、正確には烈の右足が無い点を気にしている。
片足でボクシングができるのか?
常識的にはNOだろう。
だが、烈海王はヤる気だ。
そこでトレーナーは
サンドバッグ
を叩かせてみることにした。
サンドバッグはけっこう固い。シロウトが素手で思いっきり殴ると拳や手首を傷める。
だから、いきなりサンドバッグを殴らせるというのは本来ありえないのだ。
しかし、烈は片足である。
バキ読者にとって
『ボクシングは大地を蹴る格闘技』
であるのは常識だ。(
バキ25巻
223話
)
実際に打撃力を計測すると『突きのパワーの2/3は下半身から』という結果もでている。(
最強格闘技の科学
)
トレーナーは、片足なら腕を痛めるほどの力がでないと考えたのだろう。
そして貧弱な打撃にガッカリして、選手の道をあきらめてもらう作戦だ。
だが、相手は泣く子も漏らすガングロマッチョの烈海王である。
尋常ならざる黒さにトレーナー氏は気がつくべきであった。
いや、黒じゃなくて筋肉に。
なんかリンゴを素手で潰せそうな感じじゃないですか。
手で握るだけじゃなく、ワキにはさんで潰したり、股にはさんで潰したり。
なんかイヤな感じに潰せそう。
こういう人は、もっと警戒したほうがイイぞ。
烈はクツ脱いで上がれと言われたのだが、なぜかクツをはいたままサンドバッグの前に立つ。
紳士的な態度をとりながら蛮勇を忘れない烈海王であった。
そして上着も脱がずに拳を打ちこむ。
(ここはひとつ………………)
(ド派手にッッ)
ドン
殴られたサンドバッグの背面がさけて、中身がぶちまけられた!
おもわず全員拍手しちゃう。
義足ボクサー烈海王の誕生! なのか?
そして、烈が「これだけスゴい才能を見せたんだから月謝タダにしてくれるだろう」と思っていそうで心配だ。
いっぽう、血を吐いて倒れた徳川さんは病院で目覚めた。
かたわらには首相の波斗山が控えている。
……あんた、ずいぶんヒマな首相なんだね。
とにかく徳川さんの人脈がスゴいということでイイのだろう。
徳川さんの主治医は最強ドクター鎬紅葉のようだ。
虎殺しからパラシュート降下までこなす名医である。
(
G刃牙6巻
53話、
疵面4巻
29撃
)
これなら、徳川さんも とりあえず安心だろう。
「のう 紅葉…」
「夢を叶えてくれんか…」
「事切れる前に―――― 是非………」
徳川光成、まさかの死亡フラグ!
どんなに殴られても なかなか死なないのが刃牙世界だ。
徳川さんは珍しい主要キャラの死亡となるのか?
そして、ご老公最後の願いとはいったい?
次回へつづく。
今回は烈のボクシングデビューと徳川さんの健康状態が話のメインだった。
誕生と終焉。
二人の対照的な場面が描かれている。
自力で再生していく烈海王と、人にすがって最後をむかえようとする徳川光成だ。
烈は普通にボクシングをはじめるようだ。
てっきり道場破りかと思ったんだけど。
もっとも、目的は普通だが手段が普通じゃない。
でも、本当にプロデビューはしないよね?
デビューしちゃったら、ピクル編ぐらいの時間が必要になるぞ。
烈の打撃力はまったく問題ない。
だが、ボクシングはフットワークも重要になる。
片足でどれほど対応できるのだろうか?
まあ、烈海王なら なんとかしちゃう気がするけど。
烈は足を失ったから、手技を強化する気なのだろう。
だからボクシングを選択したのだろうが、グローブをつけたら手首から先の変化がなくなってしまう。
基礎体力が優れているから強いだろうけど、烈には不向きな競技かもしれない。
で、
なんで空手じゃなかったんだろ。
徳川さんは余命が少ないと判明した。
最後の夢ってのは『地上最強のの親子喧嘩』のことなのだろう。
でも、紅葉に頼んで実現することなのだろうか?
もしかしたら別の話題なのかも。
たとえば、徳川さんには娘がいたかもしれない。
そして勇次郎の子を生ませていた!
武家の棟梁・徳川と巨凶・範馬の血が融合した日本屈指のサラブレッドが誕生ですよ。
というわけで紅葉には、孫の噛ませ犬になっていただきたい。
なんて、どうか? 紅葉は拒否するだろうけど。
徳川さんに時間が残されていないとなると、親子喧嘩の実現が近くなったといえる。
刃牙も自宅で地震を起こしてばかりもいられまい。
徳川さんに恩返しする意味でも、刃牙は勇次郎と戦うだろう。
なにしろ刃牙の戦う理由は愛であり感謝なのだから。
範馬の親子対決は外堀につづき内堀も埋まりはじめているようだ。
でも、いまだに刃牙が勝つ可能性を見出せないんだけど。
もう勇次郎にも病気になってもらうしか無いんだろうか?
広げられた風呂敷がゆっくりと確実にたたまれていく。
だが、烈海王ボクサー編という新しい風呂敷が広げられている。
たたむのが早いか、広げるのが早いか。
この勝負、どっちが早いんだッ!?
・
追記
(10/2/17)
烈海王が本格的にボクシング参戦ッ!
これは興奮せずにいられない。
中国武術の技術をボクシングに応用だ。
闘志によって脳から分泌された脳内麻薬、烈が破壊したサンドバッグによってもたらされた多幸感、それらが化学反応を起こしスパークッ!
正直、みっちゃんの心配とか親子喧嘩はスルーしたい気分だ。
でも話のメインはみっちゃんと親子喧嘩になるんだろうな。
みっちゃんはともかく、親子喧嘩はまだ機が熟していないと思う。
刃牙がピクルと戦ったときよりも、うれていない。
うれずにクラッシュ、キュアバッキーですよ。
というワケで刃牙が強くなるまでの時間かせぎを お願いしたい。
掲示板で純=ゲバルさんが「烈が入門したのは首の皮一枚のパンチを身につけるためか?」と書いていました。
これは あるかもしれない。
思い返せば、刃牙vsピクルで烈はやたらとボクシング知識を披露していた。
片足を失った時点で、すでにパンチの技術をえるためのボクシング勉強をしていたのかも。
近代格闘技のなかでパンチを打つ技術はボクシングがもっとも高い。
烈海王がボクシングの技術を吸収すれば、どれだけの怪物が生まれることか……
まあ、烈のことだからボクシングを学ぶよりも、中国拳法でボクシングを粉砕する行動をとりそうだけど。
貴様の突きは二千年前に通過しているッッッ!
2010年2月18日(12号)
第3部 第196話 事切れる前に…
(852回)
「どの道一年は持つまい」
それが徳川光成の判断であった。
カウントダウンだ。のこり一年ッ!
短い。否ッ、短すぎるッッッ!
たった一年で何ができるというのだ。
たとえば、刃牙はグラップラー刃牙の開始時点で17歳だった。
そして18歳になったのが確認できたのは
バキ269話
だ。
あいだに幼年編をはさんでいるとはいえ、14年ぐらいかかっている。
つまり、徳川さんが死ぬのは読者時間で2024年かな。
徳川さんは、のこされた時間で完全燃焼するつもりらしい。
もはや鎬紅葉や波斗山征夫首相も美人(!)ナースも徳川さんを止められないぞ。
小坊主・佐藤に徳川さんは密命を与える。
こっそり耳打ちするってのは、ここにいる人間にも秘密にすべき命令なんだろうな。
もしかして地下戦士による素手のクーデターか?
格闘の木曜日(グラップルサーズデー)として歴史にのこる一日になりそうだ。
Thursday(木曜日)の元ネタは北欧神話の最強神
トール
だし、木曜日最強伝説の新たな1ページが刻まれるぞ。
烈海王はちゃんとボクシングジムにかよっていた。
このジムにはOPBF(東洋太平洋)スーパーウェルター級チャンピオン 麻仁(まに)アキオがいる。
プロアマ無敗。しかもプロでは14戦オール1ラウンドKO勝ちだ。
すごい成績だな。
でも、長いラウンドを戦ったことが無いのでスタミナ不足という予感。
「リングという凝縮された非日常――」
「その空間で――」
「無駄な時間は過ごしたくない」
「相手のアクションに対し」
「理に叶ったリアクション」
「理に叶うなら」
「3分は長すぎるということです」
麻仁アキオはカウンター狙いのボクサーだろうか?
相手のスキにつけこむ技巧派ボクサーかもしれない。
まさにボクサーらしいボクサーだな。
でも、相手がビビって手を出さないときはどうするんだろ?
大勢の記者たちにインタビューを受けていたチャンピオン麻仁だった。
インタビューが終わって余裕がでて周囲をみると、
前回
烈に破壊されたサンドバッグを発見する。
まだ、ぶらさげたままかよ!
かたづけておけよ。
雑巾は飾りつける主義ですか。
素手の右ストレートでサンドバッグを破壊する。
麻仁は「理に叶ってない……ッッ」と唸った。
烈海王 >> 理不尽の壁 >> 麻仁 > 普通のボクサー >> 噛ませ犬の壁 >> ムエタイ・ブラジリアン柔術
って、感じでしょうか。
範馬一族の理不尽な筋力に、地球人はかなわない。
烈海王の四千年も、一般ボクサーから見ればじゅうぶん理不尽な壁なんだろうな。
理に叶ってない……ッッ
ウワサの中心である烈海王は鏡の前で構えていた。
フォームの確認だろうか?
中国拳法とボクシングの構えにはちがいがある。
新しいスタイルをおぼえている所なのだろう。
烈は相変わらずカンフーシューズをはいている。
室内用のクツなんだろうか。
他のボクサーたちのように運動靴をはかないのは、烈のポリシーですかね。
烈海王は形から入らない人なのだ。
あるいは空気を読まない。
今回は上着を脱いでいるので、黒マッチョまるだし。
烈の発達した筋肉を見て、麻仁は烈がタダモノでないと直感する。
さすが。グレートはグレートを知るということか。
つうか、
麻仁以外の人間が烈の実力に気がつかないとは……
そして烈の実力に気がつくものの、キケン度を嗅ぎとれない麻仁はちょっとピンチだ。
試合が近いというのに、凹まされてしまうぞ。
肉体的or精神的のちがいはあるが、とにかく変形しちゃう。
麻仁は烈とスパーリングしたいと言う。
強いヤツを見れば闘いたくなるのが戦士というものだ。
だが相手は烈海王だ。
いまの麻仁の寿命は徳川さんよりも短いかも。
スパーリングの話をもちかけられた烈は麻仁の姿を厳しく見た。
「お断りします」
「彼が相手ではわたしにとってハンデだ」
「あの人の力量では」
「わたしが全力を出せないのですッッ」
烈ゥ〜〜〜〜〜〜ッッッ!
さすが空気を読まない烈海王だ。
まるで成長してない。
いや読まない方向に成長している。
このジムでは、おそらく麻仁がイチバンの実力者だろう。
麻仁でダメなら誰を試し割るというのだ?
烈海王のターゲットは誰か。
次回へつづく。
徳川さんがカウントダウン開始になってしまった。
紅葉はイロイロごまかそうとしているが、すぐに死ぬといって譲らない。
まだ、徳川さんのカンちがいという可能性もありますが、どうなんでしょ。
病気ってのは個人差が大きいので、余命○年とか○ヶ月という判定がむずかしい。
……ようだ。
身のまわりの事例を見るかぎり。
病院や医師の方針でもちがうみたいで、余命○年と言う医者もいれば「実は7ヶ月前の検査であと半年の命だと思っていました」と死ぬ2日前に言いだす医者もいる。
まあ機械ですら理論どおりに動かないことがあるんだし、生物の反応なんて予想できないってのが本音なんだろう。
変なことを言うと、あとで遺族に訴えられるかも知れないし。
あと一年の命と思ってしまうと、思いこみの力が働いて実現しちゃうかもしれない。
紅葉の煮え切らない態度は、医者の限界でありながら、医者の良心的態度なのかも。
本当の意味で紅葉は名医になった気がする。
で、徳川さんが人に聞かせられない命令を出しているのが気になるんですよ。
なにか悪いことを企んでいるにちがいない。
もし明日死ぬとしたら何をする? と聞かれて、犯罪行為に走ると答える人もいるだろう。
徳川さんがヤケクソになったとしたら、本当にキケンだ。
唐
を実質的に建国した
李世民
(次男だけど二代目皇帝となった)は中国史上最高の名君と言われている。
人の意見をよく聞き、真面目に名君たらんと行動した。
どうも偽善的な感じもするんだけど、最後まで偽善をつらぬいたのなら大したものだ。
おかげで面白いエピソードの少ない やや退屈な人なのだが、
死ぬときにハジけた
。
李世民は書が好きで、なかでも書聖
王羲之
の書が好きだった。(ちなみに中国だと「聖」は最高の評価。「神」より上)
その大好きな王羲之の書を自分と一緒に墓に埋めさせたらしい。
貴重な文化遺産なのに。
なので、真面目な人も最後にはハジける場合がある。
徳川さんも自分の墓に埋めて欲しい物があるんだろう。
たとえば、範馬勇次郎をいっしょに埋めてくれ
とか……
ダメなら愚地独歩で。
さすがに埋めるのは もったいない。
「勇次郎を麻酔銃の乱射で捕まえて、勇次郎の身体にワシの脳を移植しろ!」
ぐらいのワガママであってほしい。
まあ、勇次郎を二度も捕獲することはできないだろうけど。
そして、烈海王のボクシング挑戦だ。
入門してから放置されるんじゃないかと心配していたけど、のってて良かった。
正直、徳川さんの健康や刃牙の今後よりも、烈が気になる。
相手がチャンピオンでも不満と申したか。
じゃあ、烈はだれと闘うんだろう。
我々は烈が強いことを知っている。
だから、烈の発言も理解できるのだ。
でも、ジムの人は烈の実力を知らない。
なんか「俺はやればできる」と言っている人みたいだと思われていそうだ。
サンドバッグ爆裂は、スゴすぎて手品みたいに見えているだろうし。
烈は容赦なく破壊できる試し割の逸材を求めているのだろうか?
ならば、ジムの片隅にいる
ボクシングを学ぶためにやってきたムエタイ選手
に声をかけるとか……
どちらにしても、次回は血を見ますね。
あるいは無血でチャンプに格のちがいを見せつける。
逆に烈がボロ負けする展開はないよな。
範海王がアライJr.に乾杯した実績があるから不安ですけど。
どちらにしても、烈はまだボクシングのルールをおぼえていないだろう。
勝負に勝って試合に負ける可能性は高い。
「このバカ三つ編みッ! 蹴っちゃダメだろッ!」と言われないように気をつけろ。
いや、さすがの烈さんでも蹴ることはないと思いますが。
グローブの中で手刀をつくって、グローブを突き破るぐらいはやりそうだけど。
理に叶ってない……ッッ
・
追記
(10/2/24)
烈海王ボクシング編がはじまった!
念のために言っとくけど、蹴るのは反則だぞ。
刃牙はアイアン・マイケルと妄闘したときに思いっきり蹴っていたけどな。
でも、烈海王は相手を選ぶ男らしい。
東洋太平洋チャンピオンでも不足とおっしゃる。
どうする気なんだろうか。
麻仁さん以上の実力者は、このジムにいなさそうなんだけど。
これは烈が麻仁を挑発しているのだろうか?
で、麻仁を病院送りにして試合に代打で出る。
戦慄のデビューだ。もちろん、足指で相手の髪の毛をつかんで反則負けになるんだろうけど。
それにしても、範馬の親子喧嘩を早くやりたいのか、引き伸ばしたいのかワカらん展開になっている。
みっちゃんがしきりに急かしているんだけど、烈は引き伸ばす。
まるで右手と左手が喧嘩しているような状態だ。
刃牙世界はどこへ向かおうとしているのだろう。
もういっそうのこと、烈は外伝作品として切りはなしちゃったほうが良いんじゃなかろうか?
ただ、ミスター理不尽である範馬勇次郎がみっちゃんの病気を知っているというのが怖い。
なんか病状にぴったり合った幻の薬草を持ってきたりしそうだ。
みっちゃんが復活したら、ますます親子喧嘩が遠のくんだろうな。
刃牙の「イマイチやる気がでない病」も勇次郎に治してもらえないだろうか。
いや、さすがの勇次郎も対処不能かな。
2010年2月25日(13号)
第3部 第197話 堂に入る
(853回)
烈海王がボクシングに挑戦だ。
さっそく、ジムのトップ選手をつぶしにかかる。
あんた、ボクシングを学びにきたハズでしょ!?
喧嘩うって、どーすんだよ。
まあ、面白いからいいか。
世界に進出する中国人は、
中華街
とか作ってどこでも似たような環境を作っている気がする。
烈海王も いつもと同じような蛮勇っぷりだ。
自分を貫きすぎ。
ヘタすると中国にいたときよりも我が意を通している。
「彼ではダメですッッ」
「キケンすぎるッッ」
「でけェ声で オマエ……」
「アホかァ…………」
烈に正論でツッコみやがった!
なんて勇気だ。
烈海王に面とむかって「アホか」ですよ。
ふつうは思っていてもいえない。
この場に神心会の人がいたら「ナイス、ツッコミ!」と大絶賛されていただろうな。
とにかく烈海王が無礼千万の暴走中だ。
ジム内に響きわたるような大声でチャンピオン麻仁にダメだしをする。
しかも指差して。
人を指差すのはマナー悪いですよ。
とうぜんというか、麻仁さんが怒った。
そりゃ怒る。
温厚な私でも怒る。相手が烈じゃなきゃ。
たちまち室内は対決ムードにかわった。
烈はリングにあがり、グローブをつけてもらう。
もう後戻りはできない。
拳法 vs. ボクシングの開始
(はじ)
まりだッ!
「拳を使用する以上はボクシングもまた拳法ッッ」
「しかも………」
「不完全な」
烈がダメ押しの挑発をした!
流派の悪口をいうのは効くぞ。
親の悪口いわれるようなもんだからな。
なにしろ烈が「空手を完成させた」と聞いただけでブチ切れていた。
ラグビー
を完成させたと聞いて
フットボール
選手が怒るようなモンだよ。
烈海王の心は水たまりより狭いでござる。
つうか、ボクシングが不完全というなら、なぜ烈はボクシングを習いにきたのか?
ア
ホ
……じゃなくて、……もうすこし考えて行動すればよかったのに。
烈の目的がボクシングを拳法でつぶすコトだったら、この行動も理解できるのだが?
ボクシングジムを烈がつぶして、その跡地に神心会の道場ができるという作戦だったりして。
『コーチを務める深町元一(46)氏は後に―――――』
『月刊ボクシングマガジン誌でこう述べている』
ボクシングマガジン(実在の雑誌)
で述べちゃうのかよ!
こりゃボクサー烈海王の誕生は決まったか。
片足・中国武術・ガングロとイロイロな要素をつけまくった異色ボクサーだ。
烈海王は、どこに行っても烈海王なんだなぁ……
とにかくスパーリングが開始(はじ)まった。
烈はスタンスを大きくとった拳法の構えだ。
この構えだと素早い動きができない。
まあ、烈は片足なのでもともと素早く動けないんですけど。
フットワークを重視するボクシングから見れば異色の構えといえる。
しかし、
烈は構えが堂に入っていた。
プレッシャーで、麻仁も前に出ることができない。
リングの上は麻仁のホームグランドのはずなのに、麻仁のほうが部外者みたいだ。
ある意味、烈はリングの上に中華街を作ってしまったのだろうか。
『"ハーフタイム(1分半)を過ぎたあたりでした"』
1ラウンドの半分を睨みあったまま過ごしてしまった。
プロボクサーとしてはかなりマズい状態だ。
あまり動きがないと、お客さんが退屈しちゃう。
空気を読まない烈海王とはちがい、麻仁は時間にプレッシャーを感じているハズだ。
ここで麻仁は戦略(プラン)を決めた。
『"ツー・ワンツー" "いきなり右から"』
深町コーチも同じ考えだったようだ。
得体のしれない烈海王に対抗するプランがこれか。
普通は左・右のワンツーから入る。
なんで右からなんだ?
弱気を見せず最大の攻撃をするというコトかもしれない。
とにかく烈の戦いはむずかしすぎる。
麻仁の右に烈があわせた。
義足がリングを破るほどの鋭いふみこみでカウンターの右が決まる。
麻仁は一発でダウンするのだった。
『"とてもボクシングと言えるシロモノじゃ ありませんでしたが……"』
『"それは間違いで…"』
『"そんなボクシングを私らが知らなかっただけですから……"』
烈海王がボクシングの新境地をひらいちゃった。
これが烈の目的なのか?
やっぱりボクシングを学ぶってのは建前で、自力で新ボクシングを開発するつもりらしい。
そして、ボクシングマガジン発言からすると、烈はボクシングデビューもするようだ。
……まさか、徳川さんの最後の夢は烈海王のボクシング王者姿なのか?
次回へつづく。
とことん空気を読まない烈海王の勇姿にしびれろ!
ってのが、今回のコンセプトだろうか?
それにしても発言が暴言の域にまで達しているぞ。
礼儀作法はどこに置いてきちゃったんだ?
刃牙と勇次郎の親子喧嘩は今回進展なし。
話はしばらく烈海王を中心にして進んでいくのだろうか?
烈が時間をかせいでいるうちに、勇次郎に勝つための必殺技を開発するんだ!
烈がやろうとしているのは、武術の新開発なんだろうか?
ただ、今のところは「すでに会得している武術」で闘っている。
言いかえれば、武術を使ってボクシングのルール内で闘っているようなものだ。
武術を土台にした新技術体系の確立にはいたっていない。
ボクシングと武術が融合したとき、新しい流派が生まれると思うのだが。
新流派は、どんなモノになるのだろうか?
ボクシングに一撃必殺はない。
多数の攻撃の中に、倒す攻撃と幻惑の攻撃を混ぜている。
防御もそうだ。すべてを避けることはむずかしい。
だから倒す攻撃だけは確実によける。
烈の武術は、どっちかというと一撃必殺を狙う。
武術だからなるべくダメージを受けたくないし、体力も温存しておきたい。
だから、やるときは一撃で決まるのが望ましいのだ。
矛盾する二つの思想を烈は どうまとめるのだろう。
まあ、烈のことだから一撃必殺のボクシングをやるんだろうな。
ボクシングで烈がやりそうなことは、なんだろう。
とりあえず寸勁はやって欲しい。
お約束の技術だし。
むしろ、ボクシングで反則にならない技が寸勁ぐらいなのかも。
反則にならない技だけを使っていたら、普通のボクシングと区別つかないよな。
むしろ烈が反則しないでガマンできるかどうかが勝負という気がしてきた。
年末スペシャルで「絶対に怒ってはいけないボクシングジム」とかやって我慢を学んだほうがいいかも。
ボクシングマガジンで烈海王を取りあげるのは、悪い意味だったりして。
前代未聞の反則を世界タイトルマッチでやってしまった烈海王みたいなオチがあっても不思議ではない。
いーや、自然じゃ!
今回の感想は、深町コーチのセリフを引用する。
『"ええ………………" "その通りです…"』
『"止めりゃ よかったンですよねェ…"』
『"始めから……"』
烈よ、おまえは何をした!
いいや、これから何をするんだ!?
・
追記
(10/3/3)
なんか本格的に烈海王がボクシングをはじめそうだ。
少なくともボクシングマガジンの取材対象になるぐらいの有名人になるっぽい。
中国武術をボクシングに応用して大活躍するのだろうか?
まあ、烈の場合だと技とか言う前に、打岩を作れちゃう攻撃ができる時点で並みの地球人が勝てる相手ではない。
達人の蟻と素人の象が戦って、象が圧勝するようなものだ。
技なんて使わなくても、普通に殴るだけで勝てる。
板垣先生はボクシングで国体に出場したほどの選手だ。
だから、本当ならリアルなボクシング漫画も書けると思うのだが……
本人が良く知っているから、あえてリアルを超えたボクシングにするつもりなんだろうか?
一度くらいは板垣先生が描く渾身のボクシング漫画を見てみたい。
だが、烈がボクシング挑戦という時点で、超変則ボクシング漫画になるんだろうな。
フットワークを多用するアウトボクシングに、片足の拳法家はどう戦うのか!?
で、いつも試合が終わるたびに烈が暴言はくんだろうな。
ボクシングは不完全だッ! とか。
烈の暴走を止めるのは、隻腕の空手家ッ!
ボクシングのリング上で中国拳法と空手の異種格闘技戦がはじまる!
こいつら、全然ボクシングじゃねェ……
2010年3月4日(14号)
第3部 第198話 個性=オリジナル
(854回)
烈海王がボクシング界に殴りこみをかけるッ!
文字通りの意味で。
東洋太平洋スーパーウェルター級チャンピオン麻仁アキオを倒した一撃が、戦いの幕開けを告げるゴングとなる。
ジムの人間はみんな麻仁にかけよった。
そして烈のことは無視している。
栄光なき勝利であった。
つうか、自業自得だよ。
烈は敵をつくりすぎだ。
麻仁をたおした烈は鏡の前で今一度 站椿(たんとう)からやりなおしている。
烈はボクシングをやるつもりが、とことん無いらしい。
深町コーチもちゃんとボクシングをやれと文句を言う。
コーチに注意をされたら行いを正すのが選手というものだ。
だが、そこは蛮勇男子・烈海王である。
言うことなんて聞かない。
なんのためにボクシングジムに入門したのやら。
「まともなボクシングが――――」
「何故わたしに倒されたのでしょう」
「自説の正当性は闘って示す以外はない」
「ご自分が正しいと仰るなら」
「会わせていただきたい」
「わたしの武術が通用しない――」
「強力な拳闘家
(ボクサー)
にッ」
烈海王が今日も暴言を吐きまくる。
うん。よし。わかった……。わかったよ。
烈はやっぱりボクシングを習いにきたんじゃなくて、ボクシングを破壊しにきたんだ。
K-1デビューしたてのボブ・サップみたいに、理不尽なパワーでブチ壊す。
例がサップだと、なんか将来的に失敗しそうなイメージだけど。
暴言だが烈は正しい。
なにしろ結果をちゃんとだしている。
まさに「自説の正当性は闘って示す以外はない」ですな。
正しいけど言葉をオブラートに包んで欲しかった。
なんか画鋲をトッピングしているみたいにトゲトゲしているぞ。
「負けたのですよ俺たちは」
「今日のところはね」
意識を取りもどした麻仁が素直に敗北を認めた。
今日のところは。
だが、いつかは勝つ!
麻仁の心は折れていない。
さすがチャンピオンになった男だ。心技体のすべてが優れている。
いままで無敗でいた麻仁にとって初の敗北だったハズだ。
それでも起きた直後に、これだけ前向きなことがいえるのがスゴい。
麻仁はこれからも強くなりつづけるだろう。
まあ、普通の人間としての強さでってコトなんだろうけど。
烈は、ボクシングなど不完全な拳法だ、と言い切ってしまった。
これは全ボクサーに対する宣戦布告に他ならない。
今後は烈海王vs全ボクサーだ。
徳川さんの寿命が尽きるのと、烈が全ボクサーを叩き伏せるのと、どっちが早い!?
そのころ我らが主人公・範馬刃牙は神心会の本部道場を見上げていた。
腕や顔にはいくつものアザが見える。
相変わらずリアルシャドーは欠かしていないらしい。
最近の刃牙はリアルシャドーで地震すら起こすようになっている。
刃牙ハウスの近辺では怪奇現象が起きるとウワサになっているんだろうな。
人にかける迷惑が天災規模に近づいてきた。
つまり範馬勇次郎に似た存在になろうとしているのだ。
ますます地球人から離れた生命体になってしまいそう。
神心会の窓を刃牙は見上げている。
こんな所で何をしているのだろう?
リアルシャドーに限界を感じて、生身の相手と闘いたくなったのだろうか?
殴られるのはリアルシャドーでもイイけど、殴るのは本物がイイと思っていたりして。
その神心会では愚地克巳がひとりで稽古していた。
宙に舞うビニール袋に攻撃を撃ちこむ。
子供のときに、こういう遊びをやっていたよな〜
だが、克巳がやると、ビニール袋の動きがちがう。
右腕を失ってしまったが、マッハの記憶が身体にのこっている。
無限に加速するイメージで、愚地"マッハ"克巳がマッハ突きを撃ちこめば、ビニール袋が矢のように飛んでいく。
烈は片足のままボクシングに喧嘩売った。
克巳もまた立ちあがるつもりらしい。
(失ったのではない…………)
(得た………………)
(片腕という――――――――――――
個性
(オリジナル)
!!!)
愚地克巳が再生するのか!?
そして、そのタイミングで接近する刃牙であった。
まさか自分が強くなるための噛ませ犬にするつもりじゃないだろうな?
獲物が美味そうになった瞬間にやってくるなんて、刃牙の嗅覚はハンパねぇ。
次回、二人は出会うのか?
烈はボクシング界に喧嘩を売った。
克巳は片腕での闘いかたを考えはじめたようだ。
そして、刃牙が不気味に蠢動する。
ピクルと闘った男たちが再び始動した。
あ、ジャックだけ仲間はずれですか。
ジャックは戦士として終わったから出番もないとでも。
ピクルに肉体を破壊され、刃牙に心を傷つけられ、しばらく復帰できないのだろう。
範馬刃牙…………、おそろしい男だ。
烈はボクシングを武術で圧倒して、武術の優位性をアピールするつもりだろうか?
最終的に何をしたいのか、よくワカりません。
まあ、なにも考えてないのかもしれないけど。
烈だからしょうがないか。
ボクシングルールで戦う以上、武術には不利な部分が多く出てくる。
烈はそれをどう回避するのか?
股間が無防備だからって蹴っちゃダメだぞ。蹴りは反則だ。
ちゃんと本格的に強敵と試合して欲しいのだが、相手はいるのだろうか?
アイアン・マイケルを輸入したとしても、マイケルじゃ噛ませ犬にもなら無い気がする。
思い切ってタートル三兄弟と1対3のハンディーマッチなんてどうだ。
これも、まともなボクシングじゃないか。
そして、刃牙と克巳はどう動くのか?
最大トーナメントでは、刃牙と克巳がライバルっぽい位置づけにいた。
刃牙を倒せそうな強敵として克巳は登場してきたのだ。
そして、夜叉猿をめぐり二人に因縁が生まれる。
刃牙と克巳は共通の相手と闘っているというのもポイントだ。
花山と闘い、烈と闘い、ピクルとも闘った。
そろそろ、二人が本格的に闘ってもいいのかもしれない。
でも、最近の刃牙は理不尽なまでに強くなっているので、克巳じゃ歯が立たないんだろうな。
そもそも、克巳には片腕のハンデがある。
攻撃も防御も左腕一本でやらなくてはならない。
もちろん足もあるんだけど、腕のつかいやすさに比べると、足は一段劣る。
蹴っている間は、機動力も落ちるだろうし。
片腕の不利を覆せるような、技を克巳は開発しなきゃいけない。
左右の体重バランスが崩れていることを逆に利用して変則打撃とか。
武術をボクシングに応用した武術ボクシング。
片腕でも闘えるオリジナル空手。
そして、刃牙が二つの新技をパクる。
という気がするんですけど、どうだろう。
・
追記
(10/3/10)
烈海王がボクシングに喧嘩を売っているころ、愚地克巳は隻腕の空手を完成させようとしていた。
主人公を差し置いて活躍するなど言語道断ッ!
と、いうワケで刃牙が克巳を仕置きするためにやってきた。
ような気がするんだけど、どうだろう。
母親の思いを受け取り、読者をうっかり感動させてしまった刃牙である。
だが、本当に範馬勇次郎と戦うのだろうか?
どうも遠回りをして戦いを回避しそうな感じがする。
烈と克巳の成長+挑戦は楽しみなんだけど、メインの部分が止まっていると気になってしまう。
なんか刃牙が梢江と交際しはじめて裏返るまでの感じに似ているかもしれない。
主人公の長期不在がまた始まるのだろうか。
腕や足を失った格闘家が復活するという話は、ふつうならメインになるような話だ。
そういう話をオマケ部分でやってしまうのが板垣漫画の贅沢さ。むしろ、ごった煮かもしれない。
中心が定まっていないのに、こんなに話を広げて大丈夫なんだろうか?
風呂敷をたたむ準備に入ったというのは、ジョークですかい。
さて、克巳のところにやって来るような気配をみせる刃牙ですが……
克巳と戦うのか?
克巳と戦わないのか?
いちおう、刃牙 ≒ ピクル > 克巳 という構造が出来あがっている。
刃牙は克巳を上から目線で誉めはしても、戦わないと思う。
真マッハ突きの撃ちかたを教わるというのが、妥当な展開だけど……
刃牙世界では、妥当な展開がハズレだしな。
「自分の骨が無数の関節になっているイメージで撃て!」
「なるほど! なら、脳が鬼になっているイメージを作れば、精神も加速できる!」
「いや、それは無理」
克巳のイメージは肉体を実際に変化させないけど、刃牙のイメージは脳の形を変えちゃっているんだよな。
もう地球人では勝てる気がしない。
2010年3月11日(15号)
第3部 第199話 新たなる境地
(855回)
神心会でひとり練習をする愚地克巳の前に範馬刃牙があらわれた!
入り口が閉まっていたので、窓から不法侵入だ!
行動パターンが範馬勇次郎っぽくなってきたな。
そのうち、どんな場所でも出入り自由になるだろう。
勇次郎ワープだって会得しそうだ。
「……………バ………キさん?」
とつぜん刃牙がわいて出てきたので克巳ビックリだ。
おもわず敬語になっとる。
克巳は窓から不法侵入と言っているが、窓が閉じています。
本当に窓から侵入したんだろうか?
刃牙は9階までよじ登るのは大変だったと言っていますが……
いつのまにかシコルスキーの能力までパクちゃったらしい。
もう、なんでもアリだな、コイツ。
そのうちスペックの無呼吸連打とか、技術に関係ないものもパクりそうだ。
オリバの球体化パックマン攻撃もやりかねない。
梢江相手に。
侵入している刃牙を見ても、克巳はあまり驚いていない。
変人の奇行になれてしまったのだろう。
つうか、普通に電話して開けてもらえよ。
なんか犯罪行為に走っちゃうのが範馬の血なんだろうか。
あ、でも刃牙は携帯電話もってないのかも。
となると、前回の刃牙は公衆電話を探すのと、9階までよじのぼって侵入するのと、どっちが楽だろうと考えていたのかも。
で、壁をよじのぼる方を選んだ。
インパクトある行動を選ぶのが刃牙イズムだな。
「「片腕ドラゴン」てカンフー映画があったっけ……」
新生・克巳に刃牙は大きな成長を感じたようだ。
ジミー・ウォング
が演じた「片腕ドラゴン」のような動きだったんだろうか。
克巳は新しい動きを身につけつつある。
今まで作りあげてきた技術をリセットして、新しい動きになる。
ドラクエの転職よりも厳しいやり直しだ。
克巳は失ったものを埋めるのではなく、得たものを伸ばす方法を選んだらしい。
実に見事なポジティブ思考だ。これは見習いたい。
バキSAGA感想で失ったものではなく、得たものを思い出すんだ!
………………………………………………………………まあ、それは宿題にしておこう。
「剣の世界では―――」
「たった一本の剣を操ることを極める」
「その技術は決して二刀流に劣るものではない」
つまり、片腕でも充分に戦える。そう克巳は主張した。
日本の剣術では二刀流がすくない。
一刀でも戦えるから二刀流である必要は無い、という理屈だ。
実際のところ、手にもつ
盾
が普及しなかった日本だから
二刀流
も少ないのかもしれない。
スポーツチャンバラ
だと、二刀流はけっこう強いらしい。
軍は全員二刀流にしている国もあると本の『スポチャンをやろう!(
AA
)』に書いてあった記憶があります。
だが、日本の剣術が一本の剣で戦うことを選択し、技を高めて言ったのは事実だ。
克巳は、その精神をうけつぎ片手で戦うことを選んだのだろう。
足も使うけどな!
目指すは隻腕の剣士
丹下左膳
か。
いやいや、武器つかっちゃダメだろ。
刃牙と克巳は、偉大な父親をもつ者同士である。
おたがい共感する部分もあるのだろう。
範馬の親子喧嘩はスゲェ戦いなんだよと言い合いながら、ビニール袋でリフティング大会だ。
刃牙と克巳が負けじと、絶技を競いあう。
この負けず嫌いどもめ。
刃牙が空中にあるビニール袋を蹴りで切り裂く。
克巳はおもわず驚愕してしまう。この勝負は刃牙の勝ちとなった。
なんか、刃牙ってどんな小さな勝利でも貪欲に求めてしまうヤツなんだろうか。
まあ、一流は負けず嫌いだといいますし。
もう刃牙は範馬勇次郎を恨んでいない。
それでも勇次郎と闘うつもりだ。
父と子だから。
神話の時代より繰りかえされてきた親子の相克なんだろうか。
一方、徳川さんはレントゲン写真で「転移」「しまくっとる」のを確認する。
肋骨部分だから、肺ですか。
日本人の死因No.1が肺ガンだ。
ガンは転移しちゃうと、ほぼアウトとなる。
徳川さんにトドメのフラグが立ってしまったのか……
まさか、別人のレントゲン写真を見ているワケないだろうし。
鎬紅葉には転移したガンを1時間で全て摘出する「舞い」と言われる技術がある。(
G刃牙6巻
54話)
「舞い」に賭けてみるのも一つの手段だが……
むしろ、ガンすら感知できる勇次郎がすべてのガンを素手でむしりとれば、あるいは。
刃牙は地味に戦いへの決意をかためているらしい。
そして、徳川さんの寿命が本気でカウントダウン状態だ。
今回出てこなかったけど、烈海王も新しいことに挑戦しようとしている。
つぎは誰が話の中心となるのか?
次回へつづく。
刃牙と克巳が みょうに仲良く語り合っている。
だけど、次回予告には「拳で語り合う」と書かれていた。
このあと、ケンカするんだろうか?
真マッハを手に入れて、隻腕というオリジナルになった克巳には期待している。
だが、それでも刃牙に勝てるとは思えない。
今の刃牙はピクルですら勝てないバケモノになっている。
地球人が戦って勝てる相手じゃないと思うんだけど。
それとも、克巳には逆転の秘策があるのだろうか?
隻腕になったことで出来るようになったオリジナルの技があるのなら……
でも、刃牙のことを「さん付け」で呼んだ時点で、克巳の負けは決まった気がする。
今回、話題に出てきたのが、片腕ドラゴンだ。
見たことありませんが、人気作品らしい。
しかし、刃牙はマニアックな趣味をしているな。
プロレスが好きだったりと、刃牙の格闘趣味はけっこう雑食だ。
格闘やっている人は全員リスペクトしているのかもしれない。
ムエタイに対しては、感謝の試し割り。
肉を食べるときに感謝するような感覚で。
・
追記
(10/3/17)
予告どおり刃牙と克巳は拳で語り合うのだろうか?
今の克巳は魅力的なキャラクターになっているけど、刃牙に勝てないだろう。
それこそ、烈と克巳が合体して戦っても刃牙には勝てない。
善戦はするだろうけど。
刃牙はマゾだから、被弾せずにいられないのだ。
チャンピオンの予告はイマイチ信用できない。
このまま戦わないこともありうるだろう。
まあ、パラリンピックの開催中に克巳をフルボッコにするという暴挙を板垣先生がやりたくなるという可能性はありますが。
夏のパラリンピックでは、健全者なみに速い走者とか居たんだけど、刃牙キャラはあまり道具に頼らないからな。
刃牙と勇次郎の決戦にはまだ早いということで、烈と克巳と徳川さんをつかって時間稼ぎをするつもりだろうか。
つうか、むしろ徳川さんの存在が時間を限定しちゃっている。
はやく決着つけないと!
徳川さんの狙いは いまだ不明だ。
地下戦士による徳川幕府の復活を狙っているなら面白いんだけど。
ネオ徳川幕府の誕生で、国民総グラップラーですよ。
国民全員(外国人も参加可能)にバトルランキングがついて、後楽園御前試合をやる。
一試合目は、隻腕の拳士と、跛足の拳士の激突だ。
なんてことは、さすがに無いな。
とりあえず目先にバトルが無いのが、ちょっと寂しい。
2010年3月18日(16号)
第3部 第200話 天命
(856回)
ついに範馬刃牙が200話に達した!
そして徳川さんの寿命も限界に達しようとしている。
前回
見ていたレントゲン写真はやはり徳川さんのものだった。
これは死亡確定か。
いや、まだ紅葉の秘術「舞い」がある! ……ハズ。
柳の酸素毒なみに忘れられていなければ。
今週は『範馬刃牙』の前が『
みつどもえ
(
AA
)』だ。
みっちゃんが甘ったるいニオイをしているというネタの後でページを二枚めくってしまって、レントゲン写真が出てきたので、太りすぎて ついに病気かと思ってしまった。
これは、別のみっちゃんの写真だってば。
「天罰じゃよ」
「儂が天命を誤った」
徳川さんは、天が自分に罰を与えたと受けとったようだ。
なんか急に『蒼天航路』みたいなことを言い出したな。
政治を間違えたりすると天が怒って地震を起こしたりすると考えるのが天命思想(?)だ。
すると、なんだ、勇次郎の拳は天の怒りすら止めるというのか?
徳川さんは自分が病気になったのは、間違いを犯したと思っているらしい。
自分を大きく評価していますね。
大きな役目を授かっているから、罰も大きい。
勇次郎に負けない精神性だ。
で、天は みっちゃんにナニを期待していたというのだろう?
タダの罰というのならワカらんでもない。
格闘家を死刑囚にけしかけてケガ人を大量に出した。
逆にシコルスキーを公開リンチで辱めたりもしたし。
(
バキ18巻
154話
)
人として、かなり間違えている気がする。
「結婚相談所じゃよ」
「そ奴らそれぞれに相応しい好敵手に引き合わせるッ」
「それがワシに課せられた天命じゃ」
納ッ得ッ! 思わず納得ッ!
徳川さんって人が死に物狂いで戦っているところを見物するのが好きだと思っていたけど、それはオマケだ。
真の楽しみと目的と天命は戦いを欲する人間に相手と場を与えることだった。
たしかに、それは重要だ。徳川さんの天命かもしれない。
本編の連載を856回も続けてきて、ここに戻ってくるとは思わなかった。
なんという遠大な伏線回収だろう。
徳川さんのセリフは、グラップラー刃牙1巻(
AA
)の作者後書きと同じなのだ。
『そんな男達に存分に闘って見せてほしい! 激突の舞台はボクが作る!! この作品は闘いのテレクラだ!!』
テレクラって表現に年月を感じます。
闘いたい男たちを引き合わせ、闘わせる。
地位や財産のためではなく、純粋な闘争欲のおもむくままに。
ルールすらいらない。ただ闘いたい。
まさに闘いへの原点回帰だ。
「どーでもいいんじゃ理由などッッ」
「出会うだけでよかったのじゃッ」
「ヤリタイ同士ッッ ただ会わせればッッ」
「独歩を」「花山を」「昂昇を」「ガイアを」「渋川を」「紅葉を」
「これらの男たちは戦う理由など問わぬッッ」
本部は!?
夜の公園で会っただけで勝負しちゃうぐらい戦いたい人ですよ!(
バキ18巻
153話
)
武器を使っちゃったから、すでにヨゴレと認定されたのだろうか?
爆撃のストライダム(
23巻
188話
)と戦えば、スゴい戦いになりそうなんだけど。
とにかく徳川さんが、余生をかけて勝負にでる。
これは第二回最大トーナメントの開催かッ!?
それとも、格闘大会として複数の試合を組むのかも。
とにかく徳川光成が動いた。地下闘技場も動くッ!
そのころ刃牙は烈海王がボクシングに挑戦していると聞いて驚愕していた。
烈海王の狙いは中国武術だけでボクシングを制覇することだ。
やっぱり、ボクシング習う気なかったよ!
どこまでも自分の流儀で蛮勇を振るう気だ。
だが、ボクシングはそんな甘いモンじゃない。そう愚地克巳は言う。
ボクシングの歴史は150年だが、成長速度は中国武術より上だ。
しかも、グローブをつけて相手の土俵で戦う。
条件は圧倒的に悪い。
烈海王の体重は106キロ。ヘビー級だ。
つまり、烈は地上最強の殴り合いと言われるヘビー級に挑む。
アイアン・マイケルみたいな強豪がたくさんいるぞ!
………………マイケルだったら、なんとかなりそうな気がしてきた。
そして、烈海王はヘヴィ級の黒人ボクサーとスパーリングをすることになる。
階級が一つちがえばジャブがストレートの強さになるとも言われるボクシングだ。
麻仁はチャンピオンだが、しょせん5階級下のスーパーウェルター級である。
同等の体重をもつ相手との勝負が、烈にとっての本番だ。
烈海王はリングのなかで、どこまで中国武術を出すことができるのだろうか?
ボクシングの攻撃を、しのぐことができるのか?
次回へつづく。
第二回最大トーナメントの開催かッ!?
烈さん、ボクシングやってる場合じゃないですよ!
まあ、いまさら新キャラを発掘するのが難しいだろうから、トーナメントは無い気がする。
刃牙世界では、過去と同じ対戦が組まれにくい。
トーナメントで勝ちあがっていくと、どうしても同じ対戦が発生するだろう。
だから、トーナメントではなく普通の格闘イベントみたいに複数の試合を組んだ大会にするのではなかろうか?
飛び入り参加アリにすれば、波乱の展開もでてくる。
本部が日本刀もって乱入するとか。
それを腕っこきのハンターが撃つとか。
メインイベントはとうぜん、刃牙と勇次郎の親子喧嘩だ。
勇次郎と戦いたい人が控え室でからんで、次々ジャガられる展開もあるだろう。
近くを通っただけの無関係なムエタイ選手もジャガられ、刃牙が怒る。
いや、現在の刃牙なら勇次郎をリスペクトか。
どちらにしても、刃牙の最終決戦を飾るにふさわしい花火が打ち上がりそうだ。
とんでもない所に誤爆して大惨事という可能性もありますが。
そして烈海王は独自路線でボクシング挑戦中だ。
普通に考えれば烈は苦戦する。または勝てない。
武術の達人でさえ総合格闘技に出場したらと聞かれると
「リングに上がって、グローブつけて、あのルールでやったら、あちらさんが勝つでしょう」
と答えている。(
激闘達人烈伝
)
まして、ボクシングルールなら勝ち目なしだ。
だが、烈海王は奇跡をおこしてくれるかもしれない。
なんと言っても烈海王なんだし。
でも徹底的に殴られて救命阿(ジュウミンヤ)と叫ぶ烈という図も見てみたいような……
ところで、烈がムチャをやりすぎているせいか、義足について触れる人がいなくなった。
ルール的に大丈夫なんでしょうか?
大きすぎる穴が開いていると、小さな穴は目立たなくなるンだな。
つうか、義足はけっして小さな問題じゃないんだけど。
来週は板垣先生の画業20周年記念でイロイロな特集があるらしい。
祝福イラストには『高橋留美子・原哲夫・井上雄彦・森川ジョージ・山本英夫・曽田正人・福本伸行・南勝久・高橋ヒロシ・山内雪奈生』の名前が出ている。
ものすごい豪華ゲストだ。
この人たちが、刃牙イラストを描くのだろうか?
いろいろな人が描いたブラックジャックみたいな感じで面白そうだ。
で、森川先生とはちゃんと仲良くなったんですね。
過去の発言をたどると……
『週刊連載が忙しいなんて嘘です。もう一本描けます。ねェ、森川ジョージさん。』(作者コメント
2006年4月6日
)
森川先生との対決、実現はむずかしい。(サイン会にて
2006年4月8日
)
『運命か! 2丁目で森川ジョージ氏とダチになる!! くれぐれも誤解なく。』(作者コメント
2009年10月8日
)
祝福イラストをもらうには、けっこうギリギリのタイミングで仲良くなったんだな。
恐るべき強運だ。
そんなワケで次週は金曜日にも追加更新をする予定です。
・
追記
(10/3/24)
血しぶけッ! 第二回・地下最大トーナメント開催
か?
『範馬刃牙』最後の花火となる大会がまた開かれるのだろうか?
コイツは期待が高まるぜ。
と言うわけで実現してほしい対戦や、復活してほしい戦士をテキトーに書いてみます。
・ 愚地独歩 vs. 鎬紅葉
見たい! というより みっちゃんが実現させると言っていたカード。
武術というのは古代からの人体知識を集めたものだ。
そこに現代医術が挑戦する。
筋肉を徹底的に鍛えたという鎬紅葉はコッカケもできるのか!?
さすが、みっちゃん目の付けどころがちがう。考えてみるとけっこう面白そうな試合だ。
・ 鎬紅葉
つーかね、この人 試合で一度も勝ったこと無いんだよ。
実力はあるハズなんだから、もうちょっと噛みあう相手と噛みあった試合をしてもらいたい。
知識対決だと、本来なら本部さんとたたかう所だろうが、本部さんは武器をもたないとメチャ弱いからな。
・ 本部以蔵 vs. キャプテン・ストライダム
これは書きましたが、武器アリで闘っていただきたい。
あきらかにネタ対決。お笑いの頂上決戦。今回はギャグの回。
と、思わせておいて超ガチバトルになりそう。
最後は二人が武器をすてて全裸になって殴りあう。
ギャグのつもりで読み進んでいたら、最終ページで号泣していた。なんて展開を希望する。
・ 烈海王 vs. ジャック・ハンマー
烈が克巳を屠るちょっと前ぐらいからネットを見始めていたんですが、最初に刃牙関連が荒れたのは、烈が刃牙に負けたときだった。
刃牙とジャックの試合より、烈とジャックの試合が見たい!
ワシもじゃ、ワシも見たいぞ!
ジャックはすでに戦士として終わっているので、範馬の加護を失っているかもしれない。
烈海王が範馬越えを実現するチャンスだ!
正直、主人公の試合は負けないとわかっているので(たまに負けるけど)、盛り上がりにくい部分があるんだよね。
・ オリバ vs. ピクル
刃牙に負けたショックで弱体化したピクルなら、オリバと互角の勝負ができる。
小賢しい駆け引き一切無用でひたすら殴りあう戦いだ。
まさに究極の筋肉対決!
二人とも黒いから、ページ内が真っ黒になって、どっちがどっちだか……
刃牙と戦う前のピクルはちょっと強すぎたから少し弱ったぐらいがちょうどイイ。と思う。
・ 愚地克巳 vs. 渋川剛気
範馬勇次郎を親のカタキと思っていた克巳だが、親のカタキはもう一人いた!
この戦いは、正直想像がつかないですね。
古代と近代の武術家対決だ。
・ 愚地克巳 vs. アライJr.
もうひとつの候補。偉大な父親をもつ子の対決だ。
刃牙に負けたときのJr.がブザマすぎて復活ムリっぽいんだけど、少しだけ期待しています。
どっちかというと、空想科学格闘技対決だ。
隻腕の空手と、総合対応ボクシングという異色対決である。
全局面対応ボクシングのアイデアは面白かったんだけど、花も咲かず実も結ばなかった。
・ ガイア vs. ゲバル
ゲリラっぽい二人の対決だ。
正直、ゲバルはもっとやればできる子だと思うんだけど。
ガイアだって範馬にかかわらなければ充分に強いし。
この二人がすべての力を搾りきって戦う姿を見たい!
とりあえず思いつくままに書いたらこんな感じに。
ちなみにイチバン期待しているのは、本部×ストライダムだったりする。
ぜったい面白いよ、コイツら。
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