刃牙道「141〜150話」感想

← 131話〜140話  ↑最新↑  151話〜160話→
バックナンバー どげせん エクゾスカル零 Gロボ 餓狼伝 疵面 みつどもえ blog 掲示板 Twitter リンク12 TOP


2017年1月19日(8号)
第4部 第141話「孤高」 (1120回)

 伝説の剣豪・宮本武蔵が現代によみがえったッ!
 現代によみがえった剣豪はなにをするのか?
 もちろん人斬り以外、すること無いッ!
 そんなワケで現在の宮本武蔵は傷害および公務執行妨害で追われる身である。

 武蔵は捜査一課 警部補 大塚平兵衛の左目をつぶし、警官多数を気絶させた。
 その模様がニュースで流れている。
 情報規制とかできなかったんだろうか。
 警察は事件をどんどん大きくしている気がする。
 このまま行けば射殺エンドがまちかまえていそうだ。

 でも、一般人が興味本位で武蔵に近づいて無礼討ちにされても困る。
 武蔵の危険性を伝えるのは重要かも。
 しかし、世の中にはあえて危険に近づきたい人も多い。
 台風が来たときに川の様子を見に行くように。
 街で刀を差したお侍さんを見ても、絶対に近づいて写メとったりしては行けません!
 サムライ注意報だ。逃げて!

 刃牙もテレビで武蔵逃亡を知る。
 みっちゃん、刃牙とか独歩には知らせておけよ。
 いや、知らせを聞いてテレビつけたらニュースをやっていたのかも。

 刃牙は本部の見舞いに行ったときの言葉を思いだす。(15巻 134話
 時空を超えて現代にきた武蔵は誰ともつながらない。孤独なのだ。
 本部は戦う相手である武蔵すら守護(まも)ると言っていた。(15巻 132話
 孤高の剣豪・宮本武蔵には、刃牙たちから道が通じていないのだ。

『まるで見えていなかった』
『あの――――――
 浮世離れした双眸に射竦(いすく)められて』
『あの――――――
 他人(ひと)との交流を拒絶したような
 無機質な眼差しに魅入られて』
『あの――――――
 孤高過ぎる武士道(イズム)の実際に目を眩(くら)まされて』
『あの――――――
 異次元の「戦力」ばかりに目がゆき
 精悍に過ぎる「佇(たたず)まい」ばかりに目がゆき』
『まるで見ようともしてなかった』
『あの「孤高」の孤独をッッ』


 刃牙の説明が長いッ!
 引用部分の前後にもまだ説明があるんですけど、本当に長いぞ。
 これも範馬刃牙流のジラし戦法なのか?
 ならば、長いッとツッコんだ時点で負けなのかもしれない。

 刃牙がクドクド説明してくれたおかげで思いだした。
 現代人は宮本武蔵をよみがえらせた責任があり、武蔵を守護(まも)らねばならないのだ。
 徳川さんが、自分の欲望に忠実すぎて、戦闘しかさせていなかったせいで気が付かなかったよ。
 まあ、徳川さんが外道なのはいつもの事だ。
 良識ある刃牙たちが武蔵を孤独からすくわないと。
 いや待てよ。刃牙に良識を期待して大丈夫なのだろうか?
 もしかして、そもそも良識ある人が居ないんじゃ……

 最近、テーマと言うか行き先がワカらなくなってきた。
 だが武蔵の孤独を救うという目標ができたぞ。
 闘争を通じて絆を深めるというのが、刃牙の動機だった。少なくとも昔は。
 ならば武蔵と絆を深めるのはアリだ。
 孤立している武蔵へ、刃牙は道をとおすことができるのかッ!?


 一方、武蔵は橋の下でたき火をしている。
 夜だし寒いだろうな。作中の季節が不明だけど。
 帰る家もなく、尋ねる友もない。
 放浪者である宮本武蔵には安息の地も無いのだ。

 その武蔵の前に大塚平兵衛がたった。
 武蔵にツブされた左目には眼帯をしている。
 そして、今度は最新装備で武装した100人の警官を用意したとつげる。
 降伏勧告に来たのだが、大人しく縛につく宮本武蔵ではない。
 刀を二本さして、戦う気だ。

 戦国兵法の剣豪 vs 最新装備の警官100人だッ!
 最新装備と言っても防弾チョッキと、防弾ポリカーボネート盾が確認できるが、大型銃器は無い。
 悪いこと言わんから機関銃(マシンガン)を用意したほうが良いよ。
 本部だってそう忠告していたし。(5巻 43話

 飛び道具が無い時点で、何人集めても武蔵に勝てそうに無い。
 むしろ、武蔵が刀を抜いて本当に斬るのかどうかが気になる。
 さいわい、川辺なので死体を流すのは楽にできるぞ。
 次回、警察官の血で川が赤く染まるのか!?


 本部が武蔵に勝っちゃって、今後どーすんだよ、と思っていた。
 でも、ちゃんと本部が勝ったときから道は容易されていたんですね。
 刃牙たちに武蔵を救う覚悟はうまれた。
 だが、武蔵に救われたいという気持ちがあるのだろうか?
 武蔵が、己の最強を誇示したいだけの男なら警官100人相手に斬り死にするも良し。などと思っていそうだ。

 もっとも武蔵なら警官100人を斬りぬけることも可能だろう。
 最強死刑囚たちだって できそうな感じだし、これぐらいはやってもらいたい。
 やっぱり機関銃ぐらいは用意しておかないと武蔵を止められないぞ。

 たとえ最新装備の警官100人でも、腕っこきのハンター数名には勝てんのだよ。
 と、植芝盛平と範馬勇次郎が実証している。
 合気道・塩田剛三の師である植芝盛平には数人が撃った銃弾をよけて相手をブン投げたという逸話がある。(合気道修行
 その話を聞いた猟師の名人がやって来たのだが、アンタの銃弾はよけられないと撃たれる前に植芝盛平は断ったらしい。
 植芝盛平は殺気のようなものを感じ取っていたらしい。だが名人の銃弾はよけられない。
 猟師も名人になるとスゴいようだ。そして、それを感じ取ることができた植芝盛平もスゴい、と。

 範馬勇次郎が不覚をとったのも腕っこきの狩人(ハンター)による銃撃だった。(G刃牙32巻 276話)
 武器を禁じる地下闘技場に銃器はありえないという油断と、殺気を隠す達人の技量が、範馬勇次郎をダウンさせたのだろう。

 おなじ理屈で、スゴ腕のスナイパーなら勇次郎を射殺することもできるかも。
 もっとも、勇次郎だって射殺は嫌だろうし、普段は用心して生活していそうだ。

 植芝盛平の師である武田惣角は敵が潜んでいる可能性を考え、門を通る時は真ん中を通ったらしい。
 福岡藩黒田家に奥女中として仕えていた「ひさ」さんも『寝顔を決して人には見せず、朝は四時頃に起きた。また、道は必ず真ん中を歩いた。もし、横道から狼藉者が出てきたら、対処できないからだという。』(教科書には出てこない江戸時代
 日常から油断しないのが武人の生活ですね。
 油断しまくりの刃牙や武蔵も見習ったほうが良いかも。

 大塚平兵衛の言う最新装備100人がオトリで、狙撃手を配置しているのかもしれない。
 武蔵の時代には無かった長射程の精密狙撃ならば殺気を読める武蔵であっても回避不能だろう。
 大塚たちに射殺する度胸は無いかもしれない。
 だが、武蔵が抗いつづけ斬りつづけるなら、いつか機関銃の掃射でハチの巣にされることだろう。

 そうなる前に、刃牙たちが武蔵を保護してくれれば良いのだが。
 でも、今回の長い独白からすると……
 やっぱり刃牙はジラしにジラして遅れそうだ。

追記 (17/1/25)
 稀勢の里が調子いいとチャンピオンのコメントで板垣先生が言及し、直後なぜか稀勢の里が失速するという現象がつづいていた。
 先週のチャンピオンで、板垣先生が稀勢の里に言及しなかったのだが、そしたら稀勢の里が優勝だッ!
 偶然なんだろうけど、妄想力が現実に及ぼした影響を否定しきれないような。
 さらに横綱・稀勢の里まで誕生した!
 板垣先生には、来場所以降もコメントを自重していただきたい!

 先週書き忘れていましたが、140話で武蔵が投げた金具は笄(こうがい)だろうと掲示板で教えていただきました。
 情報ありがとうございます。
 笄は小柄とセットで鍔元につけていることが多いんですが、武蔵の刀を見る限り、どっちもつけていなかったので不明な金具あつかいしていました。

 今のところ武蔵は刃物を取りだしていない。
 もっとも、無許可の刃物をもちあるいただけで銃刀法違反に問えるんですけどね。
 それでも、抜かないうちは穏便な処置ですむかもしれない。
 本物の宮本武蔵が出現したら、超文化遺産みたいなものなので本来なら保護して尋問しまくりだろう。
 でも、ピクルが野放しだから、武蔵も手におえなきゃ放置なんだろうな。

 いまさら最新装備の警官100人じゃ止められないってのは予想つく。
 あとは、何人斬殺するかだけど。
 ここもエア斬で切り抜けることができたら、罪も軽くなりそう。

 武蔵が抜刀するというのはすでに予告されている。
 斬る相手が人ではなく、パトカーや戦車などであれば良いんだが。
 武蔵+金重の一撃は、戦車を断てるのかッ!?

 前回感想で植芝盛平の神技エピソードに少しふれた。
 この話はとっくに書いた気になっていたんですが、書いてなかった。
 せっかくなんで、もうすこし詳しく書きましょう。

 合気道・塩田剛三の著書『合気道修行』に師である植芝盛平の神技エピソードがいくつか乗っており、その一つだ。
 実は『合気道修行』が家の中で現在行方不明で、内容は記憶だよりです、申し訳ありません。
 概要は次の通りだ。

 植芝盛平が拳銃の弾なんてよけられると豪語したところ、その場にいた警官とできる・できないで口論になった。
 で、撃たれて死んでも文句言いませんと言う念書を書いて、25mの距離から警官6人が発砲する。
 植芝盛平は銃弾をぜんぶかわして、6人の背後に回り、一人をブン投げた。
 なんでも、銃が撃たれる直前、すごい音を立てながら金色の光が飛んでくるので、それをよけると銃弾もよけられるとか。

 後日、その話を聞いた猟師の名人が自分も挑戦したいとやってくる。
 向かい合って、猟師が撃とうとすると、植芝盛平が待ったをかけた。
「あんたは銃弾が当たるつもりで撃とうとしている。それはよけられない」
 互いにスゴいって事で、猟師も満足して帰っていった。

 これは塩田剛三が直接見聞きした話ではなく、伝聞だったと記憶しています。
 生前の塩田剛三と親交のあった板垣先生は『合気道修行』の挿絵を描いているし、直接神技エピソードを聞いている。
 『激闘達人烈伝』で、板垣先生は銃弾をよけるエピソードに疑問を感じていた。
 殺気を感じるのはともかく、25mの移動はたしかに無理っぽい。
 もっと控えめな神技だったのに、尾ひれがついたのかも。

 ただ、板垣先生も「俺は塩田先生、植芝翁の逸話をどこかで信じているし、信じたがっている。」そうだ。
 そして、ガイアが殺気を感じ取れるようになったエピソードに使用したのだろう。
 でも、最近のガイアって殺気を感じる能力を使っていないような……
 勇次郎に惨敗したショックで、新たな人格が生まれて殺気を読めなくなっていたりして。
 新ガイアだから、本部はガイアの事を「地球に優しい戦闘術」って言ったのかも。(15巻 134話

週刊少年チャンピオン2017年08号 [雑誌]
週刊少年チャンピオン2017年08号

電子版が当日発売になりました!
全連載作品第2話収録!限定特典918ページ!
特価99円!
2017年1月26日(9号)
第4部 第142話「抜剣」 (1121回)

 現代によみがえった伝説の剣豪・宮本武蔵を捕らえるッ!
 捜査一課 警部補 大塚平兵衛がひきいるは、最新装備の警官100人だッ!
 10×10の方陣できっちり構えている。仕事キッチリは日本人の美徳だぜ!
 でも、たぶん武蔵に端からナデ斬りにされるんだろうな。
 武士を倒すには銃だよ、銃ッ!

 警官100人を待機させて、大塚平兵衛が先行して武蔵に迫る。
 圧倒的な数的有利を背景にした降伏勧告だ。
 でも、ちょっと余裕もちすぎじゃね?
 バキ世界の超級戦士は人間100人ぐらい簡単に倒すぞ。
 クマ100頭でも、イケるかもしれない。

 単純な戦力の見立てを間違えているだけでなく、大塚は重大な過ちを犯している。
 なにか?
 普通に考えると、リーダーが単独で敵に接触すると、つかまって人質にされる可能性がある。
 リアクション芸人じゃないんだから、わざわざ危険なところに行かなくてもイイのに。
 いいか、絶対に抵抗するなよ! とか言えば完璧(にリアクション芸人)だった。

 そして、大塚が拳銃を抜く。
 武蔵との距離は5mぐらいか。
 訓練した人でも拳銃を命中させることができるのは10mていどだという。
 大塚は射撃がニガテだそうだが、この距離なら当たるッ!
 いや、近すぎて撃つ前に斬られそう。

 大塚は武蔵に刀を置けと命じる。
 う〜む、この距離なら武蔵も火縄銃相手で経験していそうな感じだな。
 火縄銃もけっこう命中率が低いので、武士は近づいて撃っていたらしい。
 西洋では20ヤード(18m強)、日本だと十間(約18m)ぐらいが熟練した銃手の狙う距離だという。(鉄砲と日本人
 だが、ここまで近づけば相手の撃つ気配を感じとって対応できそうだ。
 平兵衛敗れたり。

 いっぽう警官100人はまだ待機中だ。
 武蔵との距離が約30mなので小声で話しています。
 ちょっと近すぎないか?
 いや、でも全員車から降りて徒歩だし、これぐらい近づかないとダメかも。

 と言うか、武蔵が逃げだした時のために、包囲しておいた方が良さそうなんだけど。
 この甘い布陣は、大塚平兵衛の油断の証か。
 武蔵を普通の人間あつかいしているのが良くない。
 最低でも猛獣を狩るつもりで準備しないと。
 できるなら、エイリアンとかサイボーグを倒すぐらいの準備が欲しかった。

 と、ここで銃声が聞こえる。
 現場で事件が進んでしまった!
 警官隊は前進する。
 駆け足ではなく、歩いているようなので緊急度が低いと判断したのだろう。
 やはり、判断が甘いか。
 ハチミツに砂糖をかけたように甘い。そこら中からアリがやってくるほどの甘さだ。

 橋の向こうから武蔵がやってくる。
 ズチャ、ズチャと範馬勇次郎みたいな足音だ。
 なんか粘性の高そうな音ですね。
 人間が走ったときに出せる最高速度や、打撃力は、地面との摩擦力が限界値になる。
 範馬勇次郎の足音が変なのは謎の範馬パワーで摩擦力が増している説とか、どうか。

 やってきたのは武蔵ひとりだ。
 大塚の姿は無い。
 やはり拳銃じゃダメだったようだ。
 大塚の死体を引きずってこなかっただけでも良しとするか。

 近づいた武蔵は何かを投げつける。
 警官隊の隊長がそれをキャッチすると……


142-1 拳銃まっぷたつ

 真っ二つに切断された拳銃だッ!
 拳銃は火薬の爆発に耐えられる頑丈な金属の塊である。
 それを縦に真っ二つだ。
 武蔵+愛刀・金重の切断力たるや恐るべし。

 宮本武蔵ならば、兜割りの秘技もできよう。
 兜を斬ることができるなら拳銃だってできる。
 この調子なら戦車だってイケるな。
 もう、地上兵力だけじゃ武蔵を止められないっぽいぞ。

 拳銃が真っ二つってことは、聞くまでもなく大塚の敗北を意味する。
 一発でも発砲できたのは、ガンバったほうだ。
 というか、人質にされてないのもファインプレーなのかも。

 武蔵にとって、これは勝負だった。
 銃を抜いたという事は、抜刀したもおなじだ。
 尋常な勝負として、大塚を倒す。


142-2 大塚まっぷたつ

 大塚も真っ二つだッッッ!
 やっちまったな、武蔵ッ!
 ついに一線をこえてしまった。
 いや、とっくにこえている気がするけど、けっこう高めのハードルもクリアしたって感じで。

 江戸時代だって理由なく町民を斬ったら罪に問われる。
 武蔵だって、殺人はヤバいって認識ぐらいあるだろうに。
 警察官にとって警官殺しは、重みがちがう。
 こうなったら、死力を尽くして武蔵の逮捕に動くだろう。
 武蔵の命運はこれにて決定付けられた。

 大塚が斬殺され警官隊に火がつく。
 だが、相手は大人しく捕まる気などまったくない宮本武蔵だ。
 宮本武蔵 vs 武装警官100人の壮絶な死闘が始まってしまうのか?
 次回につづく。


 武蔵がやっちまった。
 これで、もう後戻りできない。
 あとは暴れるだけ暴れて射殺エンドになってしまいそうだ。
 その前に、刃牙とかが介入して流れが変われば良いのだが。

 ただ、今の展開は140話で、大塚が言っていたことと整合性がとれていない。
 大塚は「抜くのはもっと後のことだ」と言っていた。

140-1 大塚平兵衛


 武蔵が抜いたのは、まさに今このタイミングだ。
 大塚が斬られたとすると、抜いた事実を人に話すことなどできないハズだが??
 これはどういう事だろう。

 武蔵が斬ったのはあくまでイメージでのエア斬撃で、真っ二つもイメージ映像なのかも。
 拳銃と身体を同時に一刀両断は角度的に難しそうだ。
 最初に拳銃をリアルに斬って、そのあとでエア斬撃をしたのかも。
 なお、警官に投げつけた拳銃に血痕は見当たらない。

142-1 拳銃まっぷたつ


 逆に、大塚が受けていたインタビューがエアかもしれない。
 大塚さんならこんな感じで答えるという想定問答だ。
 むしろ、徳川寒子の降霊術で大塚を呼んできたのかも。

 う〜む、この事件は難しい。
 名探偵が欲しくなるところだ。
 バキ世界には名探偵が居るんだろうか。
 筋肉探偵なら居そうだけど。

 そして、引きつづき武蔵vs警官100人の戦いが始まろうとしている。
 もう本気だして銃をつかわないと武蔵には勝てないよ。
 そうなると、やっぱり機関銃(マシンガン)をもった本部に守護(まも)ってもらうしかない。

 もしくは範馬勇次郎とぶつけて、倒してもらうとか。
 ただ、勇次郎はまだ渡米中かもしれない。
 そして、いまだにパンツいっちょうかもしれない。(135話137話
 パンツからはみ出しているモノも守護(まも)らねば。

追記 (17/2/1)
前回の追記で武蔵の投げた金具が笄(こうがい)と書きました。
 ですが、アレはバーベキュー用のクシだと教えていただきました。
 Amazonで扱っているヤツを見ると、確かにそっくりですね。
 情報ありがとうございました!
 しかし、このクシけっこう長い。
 警官の顔にかなり深く刺さっていたんだろうな。

 あと、火縄銃の射撃距離について『鉄砲と日本人』を見直して、確認しました。
 前回感想にも追加しておきましたが、欧州でも日本でも熟練した人で約18mってのが狙って当たる距離らしい。
 1770年代になってもイギリスの銃兵は「敵の白眼が見分けられるまでは撃つな」と言われていたそうだ。
 至近距離で鉄砲と相対する経験が武蔵にあったとしてもおかしくない。
日本製 | ステンレス 焼 串 リング付き | 24cm | 6本組 | 食材がまわりにくい ひし形タイプ | バーベキュー BBQ 焼き鳥 串揚げ

 おかしいと言うと大塚の斬殺とインタビューの二つが、なりたたないような状況になっている。
 バキで展開がおかしい時って、計算なのか板垣先生のミスなのかの判別つかないから難しい。
 まあ、そのうち正解が判明するんだろうけど。
 ドリアンに家を襲われ夏恵さん安否不明みたいに長年スルーされちゃう可能性もありますが。

 さて、大塚真っ二つと大塚インタビューという現象をどう解釈すべきか?
 意外と状況が把握されていない感じがするんで、情報をまとめましょう。
 作中時間ではなく、公開された情報順に整理していきます。

(1)大塚が左目を潰される。
(2)大塚がインタビューを受ける。左目は治療用の眼帯をつけている。
(3)大塚はインタビューで「抜くのはもっと後のことだ」と言う。
(4)大塚が武蔵の前に現れる。左目はオシャレ眼帯をつけている。
(5)大塚が武蔵に発砲するも拳銃は真っ二つにされる。
(6)警官100人の位置から武蔵と大塚は視認できず、発砲音のみを確認した。
(7)武蔵は半分になった拳銃を警官100人に渡す。
(8)拳銃に血痕はついていない。
(9)武蔵は大塚を斬ったと言う。斬殺死体のイメージあり。

 ざっと、こんな感じだ。
 重要なのは大塚の斬殺死体は武蔵の証言とイメージ映像(?)だけで、警官たちが見ていないという点だ。
 なので、エア斬撃で気絶した大塚が、改めて目の治療を受けてインタビューも受けた、という仮説が成りたつ。
 武蔵が渡した拳銃に血痕がついていないのもエアだからだ。

 本当に斬殺していた場合だと、拳銃に血がつくだろう。
 斬殺された現場をみると、半分残った拳銃は血に染まっていた。
 銃を構えていたので、銃を斬った時に、指や手も斬ることになる。
 斬殺死体も、斬られた指が転がっていた。

142-2 大塚まっぷたつ

 指ごと拳銃を斬っているんだから、ふつうなら拳銃に血がつく。
 逆にどうすれば血がつかずにすむのか?
 エア斬撃で気絶した大塚から拳銃を奪い拳銃だけリアルに斬って半分を持っていく。
 これなら拳銃に血がついていない説明がつくぞ。

 本当に斬った場合だと、ちょっと説明が苦しい。
 あまりの切れ味に、しばらく血が出なかったのだが、拳銃だけは先に半分に割れたので、急いでキャッチし、血が噴き出す前に距離をとった。
 という行動なら血はつかないだろうが、武蔵がここまで細かい芸をするだろうか?
 あと、単純に血まみれだったので血をふき取ってから持っていったというのもアリだ。

 とにかく解答編で答えあわせですね。
 実は大塚には双子の兄弟がいた!
 みたいな ムリヤリの結末が待っていたりして。

週刊少年チャンピオン2017年09号 [雑誌]
週刊少年チャンピオン2017年09号

電子版が当日発売になりました!
特価99円!
2017年2月2日(10号)
第4部 第143話「抜くぞ」 (1122回)

 現代によみがえった宮本武蔵が警察と激突寸前だッ!
 武蔵は刀を抜くや、抜かざるやッ!
 というのが前回の話でしたが、今回も同じようなものです。
 大事なことだから、二回描くのだッ! ……たぶん。

 まずは前回のおさらいから入る。
 捜査一課 警部補 大塚平兵衛は宮本武蔵と対峙し、拳銃を抜いた。
 ふたりの間合は5mほどか?
 刀を届かせるには数歩ふみこまねばならない。
 この間合いなら射撃がニガテな大塚でも銃弾を当てることができるだろう。

 大塚は武蔵に降伏勧告をするが、当然聞いてもらえない。
 武蔵はあくまで抵抗する気だ。
 ここで負けを認めるぐらいなら140話で捕まっていたよ。
 大塚の見込みの甘さはどこからくるのだろう。
 徳川さんにウソ情報でもつかまされたんだろうか。

「最初に「抜かれる」のは俺」
「その予感はあった」

「抜くぞ」
「見えたら撃て」


 大塚には予感があったらしい。
 つまり出かける前に天気予報見たら降水確率が80%ぐらいあったけど、あえてカサを持たずに行く感じだ。
 この積極的に失敗に挑むチャレンジ精神は、ほんとうにどこから来るんだろう。
 ある意味、強靭な精神をもっているって事なのかも。

 動いたら撃つ!
 人間は自分から動くときより、相手の動きに反応して動くときのほうが早く動きはじめることができるのだ。
 前にも書きましたが『ユーザーイリュージョン』にこんな話がある。

 ニールス・ボーアは西部劇で主人公が勝つのは、無意識の動作だからという仮説を立てた。
 悪漢は自分から銃をぬく。つまり意識的な動きだ。
 逆に主人公は悪漢の手が動いた瞬間、反射的に銃をぬいて撃つという訓練をする。
 主人公が勝つのは、無意識の行動による速さのおかげだ。
 ボーアはおもちゃの拳銃を買い、この理論で「弟子を全員『射殺』した。」

 武蔵の動きに反応して、大塚は撃つ気だ。
 これなら達人相手でも勝負になるかもしれない。
 いや、負けるのは前回ですでに知っているんですけど。

 
 とつぜん武蔵の姿が消えたッ!
 おもわず大塚が発砲する。
 だれに!? どこに!?
 というか、武蔵はどうやって消えたんだッ!?

 ドッ
 突然あらわれた武蔵は大塚を拳銃ごと真っ二つに斬るのだった。
 で、ここまでが前回のおさらいです。
 う〜む、本当に斬ってしまったぞ。


 そして、ここからが新展開だ。
 武蔵は警官隊100人と対峙する。
 警官が武蔵に向けるのは「圧縮ゴム弾」3丁だッ!
 いや、ダメだろ、それ。

 最凶死刑囚の一人であるスペックは「6連装球形鉄鋼弾 800グラム 初速47メートル」を大量にくらっても、まったく効かなかった。(バキ4巻 34話)
 武蔵はスペックよりも撃たれ弱いかもしれないが、ゴム弾ぐらいじゃ倒せないだろう。
 というか、たぶん武蔵はよけて当たらない。

 失敗するのは目に見えている。
 あとは、どの程度の被害者が出るかだけど……
 すでに警官を一人斬殺してしまった武蔵は、もう引き返せない。
 相手が逃げない限り、ブッった斬るぞ。
 何名の警官が殉職するかッ!?
 次回につづく。


 前回の感想追記で、大塚の死体はエア死体かもしれないと検証した。
 その検証がことごとくハズレだよ。
 普通に拳銃ごと指や手を斬って出血したけど、拳銃には血がつかなかったのだ!
 もちろん、落ちた拳銃にも血はついていないッ!
 足の角度とか、血の量とか、細かいところが間違えさがしみたいになっている。
 この斬殺シーンは、エア回想シーンだったりして。

 斬ってしまったのは仕方がない。
 で、アレだ。
 大塚が「抜くのはもっと後のことだ」と言っていた件についてだ。

140-1 大塚平兵衛

 「もっと後」って、なんで知ってるんだよッ!
 真っ二つになったけどくっつけてみたら治ったのか!?
 「最初に「抜かれる」のは俺」「その予感はあった」と言いながら、抜いた後のことを語るなッ!
 お前の発言のせいで、とんだ赤っ恥だよッッ!

 ふ〜〜〜〜〜〜(深呼吸)
 まあ、大塚の発言が変なのは、どっちかというと重要でないんで、このへんで落ち着こう。
 しゃべる時って、ちゃんと時系列にそって論理だった内容を言えないし。
 「抜くとしたら、もっと後のことだ」と言いたかったのかもしれない。

 重要なのは、武蔵が警察官を斬殺したという点だ。
 こんどこそ武蔵は戻れない場所へ踏みこんでしまった。
 もう、警察と全面戦争しかあるまい。
 武蔵を殺すか、警察官が全員殉職するか、そんな二択になりかねないぞ。

 徳川さんの口利きでも、もう取り返しがつかない。
 武蔵が逮捕されずにすむ方法は、死を偽装して闇にもぐることぐらいだろう。
 そういう方面でなら徳川さんも協力できるかも。
 紅葉に整形してもらい、顔を変え別人になり、そしてまた斬殺事件を起こす。
 なんか無限ループになりそうだけど。

 このままだと警察官の死傷者が増えるばかりだ。
 武蔵と警察官、双方の被害をおさえるため、刃牙たちに応援要請がかかるかも。
 そうでもしないと、刃牙の活躍がますます遠のくぞ。

 範馬勇次郎が国家から好待遇を受けているのは、政治家や公務員を殺していない点が大きいと考えられる。
 ムチャなことを言ってくるが、上手くつきあえば死人はでない。
 そういう絶妙な加減で同盟がなりたっているのだろう。
 だが、武蔵は警官を殺し、破滅への一歩を踏みだした。
 個人の武勇はどこまで国家権力に対抗できるのか?
 最終的目標は「二刀をハサミのよう使い、トラムプ大統領の髪を刈る」だッ!

追記 (17/2/8)
 先週の板垣先生コメントは『場所中、一切触れずに見守護り続けた気遣い。察しなさいよ新横綱!』だった。
 なんと、板垣先生は稀勢の里へのコメントを控えていたらしい!
 そして、見事に稀勢の里が優勝して横綱へッッ! 
 これは板垣先生のファインプレーだッ!

 板垣先生が稀勢の里に言及するとなぜか失速するという怪現象がありました。
 よく考えると、チャンピオンには相撲漫画『鮫島、最後の十五日』が連載されているため、力士の読書率が高そうだ。
 で、作者コメントになんか書かれると、余計なプレッシャーがかかるのかもしれない。
 私も、今後は深く静かに応援しよう。
 すべて終わって優勝が決まったら、改めてお祝いですね。

 前回感想で「範馬勇次郎が国家から好待遇を受けているのは、政治家や公務員を殺していない点が大きいと考えられる」と書いたところ、米兵を殺しているとの指摘を受けました。
 これは説明が雑でしたね。
 正確に書くと、勇次郎が米国と同盟契約をしたリーガン政権以降は公務員を殺していないです。
 なるべくワカりやすい文章を心がけているんですけど、このへんは無意識に省略しちゃいました。
 今後の糧になりそうな、ご指摘ありがとうございます。

 当時総理大臣だった中曽根が勇次郎に襲撃された『範馬勇次郎 大臣官邸襲撃事件』(G刃牙18巻 153話)は、だいたいリーガン政権と時期がかぶっている。
 この事件で範馬勇次郎とは仲良くなっておいたほうが良いという話になったのだろう。
 なので、この後は勇次郎の被害が少なくなったのかも。

 勇次郎と米国の同盟宣言は文章にしていないっぽい。
 米国は何年か経つと資料公開するので、あえて口頭での宣誓にしているのかも。
 そもそも、勇次郎が約束破っても訴える先なんてない。
 口約束を守るという信義だけがよりどころだ。
 あとは、キャプテン・ストライダムの接待力に全てがかかっているッ!

 なお、ベトナム戦争時に勇次郎が米兵を殺している件についてですが……
 『戦争の社会学』(書籍 電子版)によれば、戦場で兵士が人を殺しても罪に問われないのは、ハーグ陸戦法規に規定されている。
『第1条:戦争の法規、権利、義務は正規軍にのみ適用されるものではなく、下記条件を満たす民兵、義勇兵にも適用される。
  1 部下の責任を負う指揮官が存在すること。
  2 遠方から識別可能な固有の徽章を着用していること。
  3 公然と兵器を携帯していること。
  4 その動作において、戦争法規を遵守していること。』

 ベトナム戦争時の勇次郎は、どれも満たしていない。
 武器を持っていないから、逆に3は満たしているかもしれないけど。
 とにかく、ベトナム戦争での勇次郎は非正規兵だ。

 スポーツでいえば、ドーピングしたり道具を違法改造したりして失格になるような状態である。
 だから勇次郎の行動は罪に問われるハズだ。
 強いから捕まらずに逃げ切っただけですね。

 ちなみに、『戦争の社会学』って本を参考にさせてもらったんですが、中国と日本の古代戦争についてが、私の知っている常識とかなり違っている。
 そうなると、他のところも信頼して良いのだろうか?

 とにかく、勇次郎と言う危険な存在を扱えるのはストライダムのおかげだ。
 暴れまわる宮本武蔵を沈めるには、最強の接待者ストライダムを呼ぶしかないのだろうか。
 猪狩とコンビ組ませて、梢江に武蔵の想い人・お通のメイクを施して動揺したところを確保だッ!
 いや、武蔵は動揺しないで、お通(梢江)を一刀両断にしちゃいそうだな。
「だれじゃ、貴様ッッ!」 ズバッッッ!
 そう、お通は架空の人物なのだ。

週刊少年チャンピオン2017年10号 [雑誌]
週刊少年チャンピオン2017年10号

デジタル版特典 ニュージェネレーション5(「六道の悪女たち」の中村勇志・「ハリガネサービス」の荒達哉・「BEASTARS」の板垣巴留・「少年ラケット」の掛丸翔・「猫神じゃらし!」の福地カミオ)単行本未収録 本誌デビュー作掲載!!
特価99円!

2017年2月9日(11号)
第4部 第144話「切れぬもの」 (1123回)

 現代によみがえった宮本武蔵を警察は止めることができるのかッ!?
 銃の使用に消極的だし、ムリっぽい。
 いや、それでも警察にはなにか考えがあるハズだ。
 やっぱり、場当たり的な対応しかしていないのかも。

 まずは警官が「圧縮ゴム弾」3丁を発射するッ!
 武蔵に通用しないのは予想できるが、どう通用しないのかが問題だ。
 それで武蔵の格が決まる。
 うっかりスネとかの痛い部分に当たって「〜〜〜〜〜ッッッ!!!」みたいな表情して脂汗流したら……
 もう射殺されるしかあるまい。

 圧縮ゴム弾が同時に3発飛んでくる。
 武蔵は、それらを抜き打ちで迎撃した。
 右足は固定し、左足を引きながら斬っているようだ。
 体を開いて刃をひろく振るったのか?
 柔の太刀筋だ。

『3個を一太刀で…ッッ』
(化物め…ッッ)


 警官隊100人の隊長・岩間も汗ダラダラで戦慄する。
 武蔵が、よけずに斬った!
 しかも、一筆書きに一太刀だけでだ!

 宮本武蔵のライバルと言われる佐々木小次郎の必殺技は『燕返し』だと言われている。
 もともとが根拠の薄い情報による技なんですが、名前からして最初の斬撃から逆に斬りかえす技なのだろう。
 武蔵は3個のゴム弾を2回の斬りかえしで、ぜんぶ斬った。
 『燕返し』よりも一回多いぞ!
 ならば、『燕返し返し』だ! 『真・燕返し』のほうがいいか?

 武蔵は佐々木小次郎のことを普通の強さと言っていた。(8巻 68話
 そりゃ、燕返しを一回多くできるんだから、小次郎など大したことないと思うよな。
 沖田総司の三段突きと勝負したら、どっちが勝つんだろう。

 なお、現代の居合術町井勲はプロ野球選手のボールや、BB弾を居合で斬ることに成功している。(『最強のすすめ』町井勲・和月伸宏 対談)
 三個同時ってのはムチャだけど、武蔵の技量ならばあるいはッッ!

 ゴム弾が効かないのは予想済みだ。
 スペックのエピソード(2000年5月)で出た話だから17年前に通過しているッ!バキ4巻 34話)
 警察も、とうぜん通用しないことは予想済みのハズだが……

 汗を流しつつ岩間隊長がニィ〜と笑う。
 やはり、策があったか!?
 つうか策があるのになんでゴム弾撃ったんだ?
 武器の開発業者に実戦で使った実績が欲しいと、接待でも受けたんだろうか?

 100人の警官隊が二つにわかれ、後方にあった放水車が姿をみせる。
 暴徒鎮圧の切り札、放水車だッ!
 高速で放出される水は、質量兵器でもある。
 膨大な運動エネルギーで人間を圧倒するぞ。
 そして、液体だから「切れぬもの」だ!

 かつて、「合気道」開祖 植芝盛平を捕獲するため、当時の警察は放水と投網で動きを封じようと考えていた。(8巻 71話
 そして、今度は宮本武蔵に放水だッ!
 網もちゃんと用意しているのか?

 って、放水車は一台だけかよ。
 せめて二台は用意して十字砲火で放水しないと、ふつうに よけられてしまうぞ。
 この警察は、戦力の逐次投入という愚挙をつづけている。
 たんに不慣れなのか?
 それとも、失敗しなきゃいけない理由でもあるのか? 謎だ。

 放水車ひとつじゃ、武蔵を止められない。
 でも、秘密兵器登場でテンションが上がっちゃったのか岩間隊長が、カッコ良く動いて合図をかける。
 対する武蔵は、超脱力による肉体の液体化でダッシュだ!
 刃牙のゴキブリダッシュと同等の速度がありそうだぞ。

 あっという間に、武蔵は放水車の上に駆けのぼる。
 この動き、戦国時代であれば城攻めの時に役立つ!
 武蔵はひとりの戦士として、究極に近い存在かもしれない。
 ただ、武蔵本人は一軍の将になりたかったようですが。
 やりたい事と、できる事のミスマッチだ。
 なかなかに、つらい人生だったろうな。

 そして、武蔵が放水砲ごと車を斬るッ!
 暴徒鎮圧と言う任務から察するに、防弾まではいかずとも、投石等には充分耐えられるハズだ。
 そんな頑丈な車を一刀両断したッ!

 試し斬りでは、人間の死体を斬ることがある。
 それも何体も重ねて、たとえば6人を重ねると六ツ胴と称する試し斬りだ。
 これだけ重ねると、かなりの高さになってしまうので、高いところから飛び降りながら斬るらしい。

 というのが、記録には残っているらしいが、ちょっと話を盛っている気もする。
 現代では、死体に試すのがかなり難しい。
 人間でなく動物の死体で検証してほしいところだ。

 話をもどすと、武蔵がやったのは、ほぼコレですね。
 高いところから飛び降りつつ一刀両断する。
 試し斬り、一ツ車の達成ッ!

 見事に放水車を斬った。
 これなら、戦車でもイケるかもしれない。
 しかし、警察はほんとうに打つ手なしっぽいな。
放水車斬り

 切れないはずの水を切ったというのは、なんか とんちで誤魔化したような気もする。
 とにかく、武蔵を放水車でも止めることができなかった。
 正面から放水したのに、あっさりよけられたのはマズい。
 これだと、十字砲火でも簡単によけられてしまいそうだ。

 だが、この斬撃は小さな局面での勝利にすぎない。
 ここで勝っても、武蔵の未来は暗いままだ。
 武蔵の剣は、自分の行く道を切りひらくことができるのか?
 次回につづく。

 武蔵を止められないのはワカっていたけど、やっぱり止められなかった。
 これは、なんかの圧力でもかかっているんだろうか?
 わざと失敗するような作戦をして、当然のように失敗する。
 武蔵を捕らえることができないという実績を作っているのかも。

 本当に武蔵を止めたいのであれば、100人でいっせいに射撃するのが確実だ。
 さすがの武蔵も、100発同時の銃弾を全部よけることはできまい。
 射殺がダメなら、やっぱり腕っこきのハンターに麻酔銃を撃ってもらうしかないか。

 あとは、もういちど本部にお願いする。
 武蔵なら油断して、また負けそう。

追記 (17/2/15)
 勇次郎が襲撃した総理大臣についてですが、防衛大臣(当時)の北澤俊男が中曽根と言っていたので、名前は中曽根で間違いありません。(範馬刃牙23巻 191話
 やっぱり、中曽根・リーガン政権時代に、範馬勇次郎への対策を考えて同盟と言う結論になったのが自然だろう。

 さて、今年は『バキ』がアニメ化する。
 そうなったら、新しいファンが増えるだろうし、スピンオフ作品を復活させてもいいんじゃないかと思う。
 個人的には刃牙が地下闘技場のチャンピオンに登り詰めるまでを描いた、グラップラー刃牙ライジングとか やってほしいんですけど。

 刃牙が王者になるまでの話だと、現在生じている強さのインフレが解消される。
 強いけど絶対的じゃない、未熟な刃牙が苦戦しながら勝って成長していくッ!
 成長期なのに身長も体重も増えないという焦りを抱えながら、それでも素手で範馬勇次郎を倒すため。
 世界中の猛者が集うという戦いの聖地・地下闘技場で刃牙は戦いながら進化していくのだ。

 刃牙は範馬の血に目覚めてから、かなり性格が悪くなったと思う。
 そりゃ、十代の少年が準世界最強の強さを手に入れたら増長しちゃうだろうけど。
 なので、過去話をやると、性格の良かったころの刃牙に戻るという利点がある。
 現在の刃牙よりずっと少年漫画の主人公っぽいぞ。

 普通の少年漫画だと、王者を目指すもんだけどグラップラー刃牙はいきなり王者でスタートした。
 これは珍しいパターンだ。
 おかげで、少年王者編で刃牙は三戦しかしなかった。
 普通なら、空手・柔道・ボクシング・ムエタイ・プロレス・アマレス・相撲・中国武術などと戦っていくものだ。
 あえて、トップギアから始めて、基本をぜんぶスッ飛ばした不自然主義が刃牙らしいのかも。

 ただ、現在の状況を考えると一週まわってオーソドックスな展開こそ不自然だ。
 板垣先生もいまさら昔の刃牙を蒸しかえしたくないかもしれない。
 あと、成功者になった板垣先生には、不安を抱えながら這いあがっていく少年の心情から遠そうなんで、有望な新人とかに任せたほうが良いんじゃないかと。

 武蔵編はイロイロな意味で迷走している感じだ。
 せめて主人公にはまっすぐ進んでもらいたい。
 つうか、刃牙はここ2年ぐらい静止したまんまという気がする。

週刊少年チャンピオン2017年11号 [雑誌]
週刊少年チャンピオン2017年11号

特価99円!

2017年2月16日(12号)
第4部 第145話「どっちだ」 (1124回)

 現代によみがえった宮本武蔵が、日本の警察と激突する。
 剣豪(ムサシ)対 国家(ニッポン)だッ!
 いつのまにか対国家編に突入していたらしい。
 こりゃ、刃牙の出番はとうぶん無いな。

 武蔵の剛剣は放水車を真っ二つにした。
 勇次郎の強さを思えば、これぐらいは斬ってもらわんとダメだ。
 警官100人を押しかえす強さは、範馬勇次郎がずいぶんまえに通過しちゃったしな。

 放水車を破壊されたが、まだ完全武装の警官100人がいる。
 う〜ん、量に頼るのはわりとダメなパターンだよな。
 現実にはイチバンお手軽な策が物量作戦なんだけど、それだけに頭の悪い策とも言える。

「動かんな」
「誰一人として動かんな」
「これほどの多勢を恃みながら」
「一人として動けぬ」


 武蔵が冷静なツッコミをしたッ!
 100人で押しこめば武蔵に勝てるかもしれない。
 だが、確実に何人かが斬られるだろう。
 放水車を斬った武蔵の斬撃は、盾や防具ごとたやすく人体を両断する。
 これは警官も動きにくい。

 でも、本当のところは隊長・岩間の合図が無いから動いていないのだろう。
 部隊というものは命令に従い前進し、停止する。
 それこそ『孫子』の時代から言われていることだ。
 100人の人間が勝手に動きまわったら烏合の衆になってしまう。

 宮本武蔵は剣客で終わるつもりはなく、一軍の将になりたかった。
 五輪書でも将としての心得を説いている。
 だから警官たちが勝手に動かないことを評価しても良いんだけどね。
 いや、これは警察たちを挑発しているのか?

 ただ、実戦を生きぬいた戦国武将は命令を無視するような曲者(くせもの)を愛す傾向がある。
 『葉隠』に登場する我の強い曲者・斎藤用之助は年貢米を強奪したり、射撃訓練で暴言はいたりとムチャクチャだ。(葉隠(上)第三 16、17)
 武蔵も秩序だった行動よりもムチャな行動をする曲者を重用するのかも。

 警官100人が武蔵相手に汗ダラダラで動けない。
 いや、隊長・岩間が動いたッ!
 銃、じゃない。銃型のスタンガン、テイザー銃だッ!

 『羊たちの沈黙』(AA)シリーズの殺人鬼レクター博士も映画『ハンニバル』(AA)では、テイザー銃を受けて一発でダウンしている。
 人間が筋肉と神経で動いている以上、電撃は防御負荷のダメージなのだろう。
 でも、バキ世界の住民は しばしば常識を超越しちゃうから油断できないぞ。

 電撃と言うのは良い方法かもしれない。
 でも、武蔵は拳銃に当たらず、ゴム弾を3個同時に斬り落とせるんだぜ。
 こんなヒモつきの電気針なんて届く前にみじん切りにするぞ。

 なんで岩間隊長はこんなに学習能力がないのだろう。
 無駄な攻撃に見えるけど、深い意味が隠されているのかも。
 警視庁OBが天下りした会社から大量に購入したんだけど使い道がなくて押し入れにしまっていた不良在庫をガンバって使っているとか。

 岩間がテイザー銃を発射する!
 だが、そんなものは当たら――――
 ――――当たったァッ!

 いやいやいや、こんな攻撃は宝くじやフグよりも当たらないでしょ。
 じゃあ、自分から当たりにいったのか?
 武蔵さん、何やってんの!?

武蔵がツルスケだァ!

 電撃を喰らって、武蔵の骨がツルスケだァ――――ッッッ!

 なにコレ、ちょっと電圧高すぎじゃね?
 撃った岩間隊長のほうが汗ダラだよ。
 なんか、思っていたより ずっと電撃強かったっぽい。
 スターウォーズの銀河帝国皇帝が放つ電撃ぐらいありそうだぞ。

 武蔵は電撃をうけて、骨がツルスケ スケルトンだ。
 常識的に考えると、こんな電撃受けたら全身の筋肉がマヒして戦闘不能になるだろう。
 いや、もっと常識的なこと言うと電撃受けても骨は見えませんけどね。

 つねに油断を忘れない戦国ゆとり世代の武蔵だが、さすがにコレは大ダメージだろう。
 このままマヒして戦闘不能になるのか?
 もしかして、岩間隊長は本部の弟子で、これこそ本部流スタンガン術とかだったりして。
 武蔵、またまた油断して敗北するの巻か。
 次回につづく。


 なんで銃弾をよけられる武蔵がテイザー銃に当たったのか?
 殺すつもりのない攻撃だから殺気を感じなかったのかも。
 あとは、いつも通りの油断だな。

 武蔵のことだから、修行時代に敵が手裏剣に変なものぬって投げてきたから、試しに当たってみたら毒だったので死にそうになったことが何度もあったのだろう。
 道場破りに行ったら「準備するのでしばしお待ちを」とお茶を出され、変なニオイがするので試しに飲んでみたら毒が入っていたので死にそうになったこともありそうだ。
 本部のすすめた毒酒にもチャレンジしてほしかった。(15巻 126話

 岩間隊長は、策を小出しにして話を長引かせている。
 これは援軍を待つといった意味があるのかもしれない。
 必死の時間かせぎだと思えば、効かない攻撃を小出しにするのも納得だ。

 でも、思ったより電撃が強かったので、ここで武蔵の電気焼きが完成するかもしれない。
 かつて、範馬勇次郎は落雷を受けて、やっぱり骨がツルスケになる。(範馬刃牙26巻 211話
 勇次郎は尖りすぎていたので落雷にあったが、導電率が良いらしく雷を耐えた。
 武蔵も勇次郎なみに尖って導電率が良さそうなので、耐えそうだ。
 あとは、刀を地面に刺して、アースがわりにするのも手かも。

 さすがに無傷ってことは無いだろう。
 おそらく末端の細いところにダメージがくる。
 武蔵の髪型がアフロになるぞ。

追記 (17/2/22)
 武蔵が電撃で骨がツルスケだッ!
 そういえば武蔵の骨も勇次郎に似て悪魔的な感じだな。
 電気抵抗が低そうな肉体も似ているし、武蔵と範馬一族は血縁説を再考する時かもしれない。
 ついでに世界中にバラまいたという勇次郎の種もそろそろ収穫してほしいな。

 電撃をうけた武蔵だが、ちゃんと効いているのだろうか?
 そう言えばバキ世界の戦士でスタンガンをくらった人っていなかったような。
 勇次郎は落雷でも平気で、ドイルも電気椅子を生き延びた。(範馬刃牙26巻 211話バキ1巻 3話)
 そう考えると電気の効果はイマイチか?

 電気椅子に耐えたドイルもスタンガンは受けないようにしていたから、ナイフで刺されるぐらいには警戒しているのかも。(バキ14巻 121話
 でも、ドイルの場合は体内に機械を埋めこんでいるから電気による故障を気にしてよけた可能性もある。
 電撃は江戸時代にはなかった攻撃だし、未知の攻撃で武蔵もダウンするかもしれない。

 勇次郎やドイルは電気に耐えることができた。
 しかし、刃牙も勇次郎も烈もドイルも薬物(毒)には勝てなかった。
 刃牙は柳の毒手で死にかけ、勇次郎も麻酔銃で寝てしまう。
 烈はジャックの不意打ち注射で一発ダウンして、ドイルも柳の毒手に視界をうばわれた。

 戦士には物理よりも化学攻撃なのか?
 そうなると麻酔銃最強説だよな。
 やっぱり、腕っこきのハンターたちによる一斉射撃が もっとも確実な方法かも。

 最近の事件として、金正男の暗殺があった。
 まだ死因は確定していないが、どうやら毒物による殺害らしい。
 やっぱ、暗殺は毒が有効なんだろうか。
 つまり、柳は侮れない。
 でも、本部には毒に頼ったから弱くなると言われて侮られてしまう。
 どっちだ?

週刊少年チャンピオン2017年12号 [雑誌]
週刊少年チャンピオン2017年12号

特価99円!

2017年2月23日(13号)
第4部 第146話「妖術」 (1125回)

 現代によみがえった宮本武蔵にスタンガンだッ!
 剣豪属性に電気攻撃って有効だったのか?
 謎が謎を呼ぶ『武蔵 対 国家編』は新たな局面に入ったような、そうで無いような。

 精鋭警官100人の隊長・警視 岩間達文の秘密兵器はテーザー銃だ。
 江戸時代の武士にとって未知の攻撃である電気で攻める。
 あくまで殺さずに武蔵を捕らえる気か。

『テーザー銃』
『スタンガンの一種で非致死性武器』
『空気圧により』
『6.3メートルのケーブルを射出』
『厚さ5センチまでの衣服を突き破り』
『5万ボルトの電圧が流れる』


 だが、このテーザー銃は10メートル・50万ボルトの改造品だッ!
 ムチャな改造したな。
 壊しても、ユーザーサポート受けられないぞ。
 いや、特注品なのか?

 ところで、テーザー銃ってTaser社のタイプが有名だから代名詞みたいになったらしい。
 キャタピラとかセロテープみたいなもんですね。

 とにかく、50万ボルトの電撃だ。
 さすがの武蔵も骨が光って透けるッ!
 いや、透けねーよッ! バカか、貴様ッッ!
 レントゲンだって撮影中にスケスケになったりしないだろがッ!

 でも、他の警官も光っているのを目撃している。
 やっぱり、ちゃんと光って透けているようだ。
 私の知識や常識は光らないと言っているのだが……
 ……実際に50万ボルトを受けている人間なんて見たことない。
 もしかしたら、光るのかも。

 骨の成分であるリンが電気に反応してほのかに光るとか?
 電気抵抗の違いから、骨の形にそって光って見えたりして。
 う〜む、だれか試して動画をYouTubeにでもアップしてくれないだろうか。

 50万ボルトをくらった武蔵はあっさり気絶する。
 拳銃弾をよけ、ゴム弾を斬ってすてた武蔵だが、テーザー銃の針はよけられなかったらしい。
 例によって、また油断したようだ。
 敗北が死につながる過酷な時代を生きた武蔵なので、安全な現代だと油断しまくりである。

 だが、油断するのは警察も同じだ。
 武蔵が倒れたなら、素早く手錠をかけるなりの処置をすべきである。
 しかし、あえて拘束しない。
 武蔵に反撃のチャンスを与え、武蔵も応じたッ!

「猛毒(どく)か岩間…」
「これほどのは初めてだ」
「矢が触れるや突如の痺れ」
「突如の回復」
「岩間…」
「妖術……」
「捨ておけぬ」


 電気を知らない武蔵には毒だと感じたようだ。
 油断したとはいえ、倒されたのは許せない。
 敗北が死につながる過酷な時代を生きた武蔵だから、安全な現代でも容赦なく斬る!

 岩間の肉体は敏感に死を感じとったのだろうか。
 尿が漏れだした。
 そして、武蔵は首を刎ねとばす。
 今宵ふたりめの殉職者であった。

 だが、何人殉職者が出ようと、警察は武蔵を生け捕りにする気だろう。
 互いに全力で油断しまくる武蔵と警官100人だ。
 たぶん、警官の殉職者はまだまだ出るぞ!
 次回につづく。


 実に惜しい。
 電撃はけっこう効いていた。
 間髪を入れず、手錠やロープで拘束していたら武蔵を捕らえることができたかもしれない。
 警察の優しすぎる対応がまた犠牲者を生んでしまった。

 もっとも、武蔵の回復力が警察の常識を超えていたというのも失敗の原因だ。
 電流をながしたままじゃ、手錠をかけようとする警官まで感電してしまう。
 やっぱり武蔵を無傷でとらえるのは不可能かもしれない。

 武蔵はいつも油断して攻撃をくらう。
 そうやって相手に期待させて裏切るのを楽しんでいたりして。
 今回もあまり電撃が効いていなかったんだけど、効いているフリをしただけかもしれない。
 そして、武蔵は剣の間合いに警官を引きこむことに成功した、と。

 さすがに、もうスタンガンはくらってくれないだろう。
 ならばどうやれば、武蔵を捕獲できるのか?
 かつて戦士たちを昏倒させた麻酔薬ってのがイチバン効果的っぽい。
 でも、警官たちは用意していない感じだし、ダメだろうな。

 ヤシオリ作戦風に、武蔵を酔いつぶさせるってのはどうだろう。
 アルコールは毒でもあるのだッ!
 接待のスペシャリストであるストライダムに依頼して、武蔵を酔わせる。
 鬼退治、龍退治の定番作戦ですね。

 あとは、素直に刃牙たちに依頼するぐらいしか無いか。
 でも警察にも意地があるだろう。
 なにがなんでも自分たちの力で武蔵を生け捕りにする気だ。
 こりゃ、殉職者がまだまだ出るな。

 対国家編の難しいところは、落としどころが見つからない点だ。
 警官を二人も殺した武蔵は、もう凄腕弁護士でも擁護できないだろう。
 行きつく先は、捕獲をあきらめての一斉射撃しかない。
 そこに行かないよう、刃牙が新しい道をつなげるのに期待するしかないな。

 ただ、武蔵が殺人を犯したという事実が厄介だ。
 適度な影武者でも用意すれば良いのかも。
 本部流・変装術で武蔵に変装した本部に守護(まも)ってもらえッ!

追記 (17/3/1)
 武蔵が二人目を斬ったッ!
 現代日本の殺人罪は、一人殺しただけならほとんど死刑にならない。
 だが、3人以上だとほぼ確実に死刑だ。
 つまり武蔵はあと一人でアウト。(烈は試合だったのでノーカン)
 いちおう追いつめられています。

 もっとも、自分を逮捕しにきた警察官を逆に殺したら、悪質だから即死刑になりそうですが。
 ドラマや漫画で「一人殺しても二人殺しても同じだ!」みたいな台詞が出てきますが、一人と二人の間にはかなりの差があるぞ!
 武蔵の場合は、もうすでに何人殺しても同じという境地に達していそう。
 江戸時代でもこんな大暴れしたら良くて切腹だろうな。

 武蔵編はしばらく続きそうだけど、その後ナニをやるんだろう。
 クローン技術もできたし、勇次郎量産計画か、世界中にバラまかれた勇次郎の種回収計画か。
 どっちにしても、原始人や歴史上の偉人を持ち出しちゃった以上、その上ってのは難しい。

 もう、神や悪魔に出てきてもらわないとダメなレベルに来ている。
 勇次郎なら、神だろうが、悪魔だろうが殴って泣かせることができるはずッ!

 長期連載作品だと、作中の経過日数や時代や強さのインフレとか諸問題が出てくる。
 これらを解決する方法を発見できたらノーベル漫画賞だよ。
 小説の餓狼伝でも携帯電話は出てくるんだけど、拉致されるときに、こっそり電話をかけてピンチを知らせるという描写があった。
 現代なら、だれかを拉致するとき、まず携帯(スマホ)を取り上げるだろうから、やっぱり作中の年代設定にズレが生じている感じだ。

 バキ世界もイロイロと矛盾が生じているが、勇次郎がベトナム戦争に参戦したという経歴のおかげで勇次郎の年齢だけがどんどん上がり、子種を幅広くバラまけるようになった。
 ジャックもベトナム戦争ごろに生まれた子だから、もう40歳ぐらいのハズなんだよな……
 油断していると、本部(50歳+α)よりも年上になってしまうぞ!

週刊少年チャンピオン2017年13号 [雑誌]
週刊少年チャンピオン2017年13号


2017年3月2日(14号)
第4部 第147話「非日常(ファンタジー)」 (1126回)

 現代によみがえった宮本武蔵が警察に反逆するッ!
 ちゃんと現代日本のルールを教えてあげれば良かったのに。
 武蔵をよみがえらせた徳川さんの目的は闘争(たたか)わせるコトだけだった。
 やはり諸悪の根源は徳川光成のドス黒い欲望だ。

 捜査一課 警部補 大塚平兵衛に続いて、警視 岩間達文までもが武蔵に斬殺された。
 首を刎ねとばすという もっともワカりやすく説得力のある死にざまだ。
 日本の戦国時代なら大将首で手柄になる。
 漫画『キングダム』の時代、秦国でも首を取れば出世できるぞ!

 隊長である鬼の岩間の生首を見て、機動隊100人は動けなくなる。
 魔界転生した宮本武蔵に、隊長が首を刎ねられた。
 報告書に書いたら、正気をうたがわれる内容だ。
 そんな非日常(ファンタジー)を前にしてパニックになっているのだろう。
 おなじ非日常(ファンタジー)なら、道を歩いて転ぶだけで美少女の股間に顔をうずめるようなToLOVEるのほうが良かったのう。

 日本人は、日常的に殺したり殺されたりしないから死と言う現実に弱いのかも。
 戦国武将だって死は非日常なので、鍋島勝茂は人を斬る練習のため罪人を斬れと父・直茂に命じられている。(『葉隠』の武士道
 六十余の勝負をしたと言う宮本武蔵とじゃ、修羅場の経験値がちがう。(五輪書

「おお〜〜〜……」
「いい月だ」

「こう月が冴えわたると――」

「斬りたくもなるわ……」


悪魔的な笑いッ!

 なんというッ、悪魔的な笑いだッッ!
 人斬り大好きな剣鬼の笑顔である。
 笑顔で機動隊100人をドン引きさせる剣豪であった。

 いい月だと人を斬りたくなるという発想もムチャだな。
 月がとっても青いから遠回りして帰ろうって歌がありますが、武蔵は良い月だと人を斬るか。
 う〜む、月下の剣士ですな。
 月が人を狂わすと言われているから、狂人をlunatic(ルナティック)と言うのだが、その仲間だろうか。
 完全にヤバい人です。

 機動隊100人に「ざわわ…‥」と電流はしるッッ!
 なんか妙に福本伸行っぽい「ざわ」だ。
 現に目の前で斬っているんだから、武蔵に近づきたくないだろう。
 仕事じゃなきゃ、今すぐ逃げだしたい心境か?

 隊長を失った軍など烏合の衆と同じだッ!
 100人を前にして武蔵は勝利を確信したようだぞ。
 隊長が行動不能になったときのため、普通は副隊長がいる。
 そもそも、ひとりが100人全員を指揮するワケでなく、5〜10人ぐらいのチームを最小単位として幾つかの集団になっているハズだ。
 最小単位のチームとしても機能しなくなっているのは、やっぱりリアルな死を見せられてパニックになっているんだろうな。

 武蔵はてごろな所にいたメガネの隊員に襲いかかるッ!
 ヤバい。三人目の被害者か!?
 武蔵の刀が上下・左右に四閃する。
 この攻撃で、防弾の盾が九分割に斬られた!
 まさに死苦(四・九)の斬撃である。

「センパイこれッッ」
「楯がこれッッ


 メガネ隊員が神技に興奮している。
 どうやら盾を持っていた腕は無傷のようだ。
 武蔵は器用に盾だけを斬った。
 これも神技だな。

 メガネ隊員は大はしゃぎだ。
 戦闘における鉄則、敵から目を離すな! をガン無視しています。
 岩間が殺され、自分も死んでもおかしくない攻撃をくらい、精神が崩壊しちゃったんだろうか?
 ガンダム風に言えばカミーユ・エンド(テレビ版)だ。

 最近の刃牙道は『囚人リク』と尿ネタやスタンガンネタが被っている。(チャンピオン13号 感想
 狂ったメガネ男もシンクロニシティーか?
 なお、『サウエとラップ』でも電撃で骨スケネタがかぶっていた。
 『いきいきごんぼZ』の陸井栄史先生だけに、刃牙ネタをオマージュとしてやっているのかもしれないが。

 分割された盾をもって狂喜乱舞するメガネ隊員に、武蔵は岩間の死体を放置すんなと忠告する。
 まともだ!
 機動隊は武蔵への恐怖で、完全に機能不全になっている。
 そのせいで、武蔵がイチバンまともな人間に見えるぞ。

 武蔵は機動隊100人を威圧し、悠々と去っていく。
 国家vs武蔵は、武蔵の圧勝であった。
 止める意志も装備もない機動隊など、何百、何千と集めたところで武蔵には勝てないのだ。

 逆に言えば、だれも武蔵について行けない。
 孤独な剣鬼・宮本武蔵はどこへ行くのだろうか?
 次回につづく。


「斬りたくもなるわ……」
 などと言っている武蔵ですが、実は控えめに斬っている。
 大塚や岩間のように、危険な相手は名前を聞いたうえで殺した。
 逆に危険でない人間は、名前も聞かないし殺しもしない。
 これは武蔵なりに気づかっているようだ。

 武蔵の悪魔的な笑顔も、機動隊をビビらせ無傷で散らせるために見せたのかも。
 いがいと無益な殺生は避けているようだ。
 圧倒的な戦力で攻撃すると、味方の被害が少なくなるのはもちろんだが、敵の被害も少なくなるという。(アメリカ特殊部隊
 武蔵は圧倒的な戦闘力を見せることで、最小の被害にしたのかも。

 だれもが宮本武蔵の強さを見たいと願う。
 そして、挑まれた武蔵は人を斬ることになる。
 このままでは殺戮の連鎖が止まらない。
 だれかが壁になって武蔵を守護(まも)ることができれば、みんな平和になるんだけど。

 武蔵を止めるのは、もう刃牙に期待するしかあるまい。
 勇次郎はまだ米国にいるかもしれないし。
 そう、勇次郎はかの国で まだヒョウ柄パンツ一丁なんだろうか……

追記 (17/3/8)
 とりあえず武蔵vs国家は武蔵の勝ちってことで良いようだ。
 武蔵と違って国家には数の利があるんで新手を送りこむという手段があるんですけど。

 武蔵の今後は混沌としすぎて予測不能なので、前に書いた刃牙が地下王者になるまでの過去話のつづきだ。

 最大トーナメントでシュートレスリング山本稔の試合を見ていた刃牙が「あのバランスのいい山本選手がッッ………」と言っている。
 この言いかたは山本選手を知っている感じがする。
 すくなくとも以前から戦闘スタイルを知っているようだ。
 描かれていないだけで、過去に地下闘技場にて刃牙vs山本選手があったのかも。

「試合には勝てたけど、最後まであなたのバランスを崩せませんでした」
「バランスを保っても、勝負に負けたんじゃ意味がないさ。
 バキくん、キミの勝ちだ。
 負け惜しみじゃないが、負けたことで、まだ自分が未熟だとワカったよ。
 今度会う時には完成された格闘技をお見せると約束しよう!」

 そんな爽やかなやり取りがあったのかも。
 いや、このころの刃牙は性格が良かったので、あったに違いない。
 むしろ無いほうがおかしい。
 現在の刃牙は重傷の兄を見舞いに行き、戦士として終わったと言うのスタイルです。

 しかし、そもそも「あのバランスのいい」ってのが謎だ。
 普通に考えるならパワー・スピード・タフネス・スタミナのバランスが良いって事だろう。
 パワーを上げるため筋肉をつけるとスピードが落ち、スピードを保つため体脂肪を落としすぎるとスタミナが無くなる。
 脂肪は衝撃を吸収する効果もあるらしいし、タフネスも落ちるかも。

 あとは、打撃と組技のバランスかもしれない。
 打って良し、組んで良しのオールラウンダーだ。
 餓狼伝で言えば、プロレスラーでありながら空手も学んだ梶原タイプですね。
 そう、オールラウンダーは器用貧乏で終わる可能性が高く難易度が高い。
 バランスが難しいんだろうな。

 でも、これらのバランスが良いと天内の攻撃に反撃できるのかと言うと、しっくりこない。
 背理法風に、逆に考えてみる。
 「あの山本選手はバランスが悪いので反撃できない」って事になる。
 これだと、身体能力のバランスや、技術のバランスとは関係なさそうだ。
 ディフェンスの上手さや、体さばき、まさしくバランスの良さが足りない感じか。

 そうなると、仮に刃牙が山本選手と過去に対戦したときは、こうなる。
「この打撃をくらいながら、反撃したッ!?」
「そうだバキくん。
 いかなる状態からも反撃するッ!
 これがッ! オレのあみだしたバランス・カウンターだッ!」

 みたいな勝負があったんじゃないかと妄想します。
 でも、完璧と思われたバランスも空中相手ってのは想定外だったんだろうな。
 地に足のつかない不堅実な戦いは超ニガテだ。

 あと、ネットで見た意見で秀逸だったのが「天内が空中で蹴りつづけることができたのは、山本選手が絶妙なバランスで天内を支えつづけたから」ってヤツ。
 あの技は天内の跳躍力と山本選手のバランスがあって初めて可能だったのだッ!

 ところで、山本選手の流派シュートレスリングとは、どんなものなのだろう。
 打撃も組技もできそうな感じなので、修斗(しゅうと)のような団体なのだろう。
 語感的にはシュートボクシングに似ている。
 シュートボクシングと言えば、刃牙のモデル(と言うかネタ元のひとり)で平直行が所属していた団体でもある。
 つまり、山本稔は、もう一人の範馬刃牙なのだ!
 と、言うのは言いすぎか。

週刊少年チャンピオン2017年14号 [雑誌]
週刊少年チャンピオン2017年14号


2017年3月9日(15号)
第4部 第148話「常日頃」 (1127回)

 現代によみがえった宮本武蔵は警官二人を斬殺し、姿を消した。
 人斬りしかできない宮本武蔵をどうするのか。
 武蔵の凶刃から現代人を守護(まも)るには、どうすればいいのだろう。
 そして、武蔵にこれ以上の罪を犯させないにはどうすれば良いのか?

 というワケで、武蔵を倒せば単純にハッピーエンドとは行かなくなった。
 みんなを守護(まも)り、武蔵をも守護(まも)る。
 難易度の高いミッションだ。
 これを達成できるのは、主人公・範馬刃牙しかいないッ!
 と、いうワケで久しぶりに刃牙の登場です。

 場所は神心会の道場だ。
 館長・愚地独歩が「針金切り」の妙技を見せている。
 見守るのは独歩の養子で隻腕空手の愚地克巳と、われらが範馬刃牙だ。
 克巳の腹心・寺田と思われる男が指でつまんだ針金を手刀で切ろうというのだ。

 簡単にまがる針金を、切る!
 宙にうく紙を切るような難しい試割りだ。
 克巳が言うには、独歩のオリジナルらしい。
 音速の打撃を身につけている克巳にもできそうな気がするんだけど、スピード以外にも必要なモノがあるのかも。

 独歩の手刀が一閃し、みごとに針金を切った!
 が、ちょっとバリがでているので本調子じゃないらしい。
 本調子ならどれだけ切れるんだか。

 独歩はかつて、最凶死刑囚ドリアンの使用(つか)うアラミド繊維を手刀で切っている。(バキ6巻 52話)
 アレが絶好調の切れ味なんだろうか。
 とにかく武神・愚地独歩は復活しつつある。
 武蔵に負けて引きこもりたいと言っていたが、それは強くなるための引きこもりだ。

 そういえば本部自慢のアラミド繊維上着は、ジャックの歯を通さなかった。(11巻 95話
 でも、武蔵の愛刀・金重はアラミド繊維をあっさり断つ。(15巻 132話
 そう考えると、独歩の手刀はジャックの噛みつきを凌駕し、武蔵の刃より劣るぐらいの威力だろうか。
 やっぱり、本部は武器を使用(つか)っても独歩を一分で殺すのムリじゃね?

 現状の強さを確認した刃牙、独歩、克巳たちは車座になり、vs武蔵会議をはじめる。
 警官二人を殺した武蔵は、危険な状態だ。
 というか、本当に二人は死んだのか。
 武蔵のエア斬撃で死んだと思いこんでいた可能性もチョットだけあった。
 岩間隊長が「そうです。あの時、首を刎ねとばされました」とインタビューに答えているんじゃないかと、ちょっとだけ期待していたんだよな。

「ケーサツってな基本「強く」あるべきもんだが」
「イチバン強ぇえケーサツってのがそれだ」
「仇討ちを決意(ちか)ったケーサツよ」


 警官殺しに対する警察官の怒りは強い。
 だが、相手は剣豪・宮本武蔵だ。
 たとえ武蔵を射殺できたとしても、反撃で多数の死者が出るだろう。
 むしろ、やっぱり射殺をためらい、警官の殉職者ばっかり増えるかも。

 この最悪の結末を止めることができるのか?
 独歩が決意をかためる。脱・引きこもりだッ!
 克巳が笑みを浮かべた。
 神心会の二大巨頭がついに動くか?

 だが、遅いッ!
 帰り道の刃牙はそう考える。
 刃牙はとっくに守護(まも)る気でいた。
 行動はしていなかったけど、やる気だけはバッチリな刃牙である。

 武蔵と言う武人を相手にするとき、常日頃の自分でないとダメだ。
 戦う三日前に爪を切るのがベストとか、試合のための特訓とか、良くない。
 不自然主義だった刃牙が急に考えをかえたようだ。

 世界最高峰のエベレストにのぼるなら、非日常的な準備が必要である。
 だから、非日常的な特訓をする。
 刃牙はそういうスタイルだったハズだ。
 思いきって非日常を日常にしちゃったんだろうか?

 前回のタイトルが「非日常(ファンタジー)」で今回が「常日頃(つねひごろ)」だ。
 非日常(ファンタジー)の存在である武蔵に対して、刃牙は常日頃で行く。
 う〜ん。大丈夫なんだろうか?
 普段から勉強しておけばテスト前に改めてする必要ない主義だけど、刃牙らしくないような。
 刃牙の事だから「普段から勉強しないし、テスト前でもしない」と、なりそう。

 とにかく、すでに刃牙は決意をかためていた。
 ついに最終決戦、刃牙vs武蔵が始まるのか!?
 いや、気持ちの上ではもう開始(はじ)まっているぞ!
 次回につづく。


 とっくの昔に、ヤる気だ!
 本部の見舞いに行ったときから、刃牙の中で戦いが始まっていたのだろうか?(15巻 134話
 やはり、本部がカギか。
 本部は刃牙の ヤる気スイッチを入れるために戦い、重傷を負ったのかも。

 備えると言っているようでは遅い。
 と言うのが刃牙の主張だが、やっぱり武蔵対策が必要だ。
 正確には武蔵の刀への対策である。
 具足とアラミド繊維で身をかためた本部でさえ、斬られまくった。

 武蔵と戦うには、日本刀で対抗するしかないんだろうか?
 本部に頼んでアラミド繊維シリーズの新アイテムを用意するのも吉だ。

 ところで、今週の刃牙は首にマフラーらしきものを巻いている。
 上が半袖のシャツ1枚っぽいのに首にはマフラーだ。
 寒さ対策がおかしなことになっているぞ。
 マフラーするぐらいなら、上着を着ろッ!

 が、もしかしたら、これが日常的に身につけているアラミド繊維のマフラーなのかも。
 これを腕に巻けば防刃効果が期待できそうだ。
 ジャック兄さんに噛まれても、マフラーを間にはさめば楽勝で逆転できる。
 範馬刃牙マフラースタイルこそが、vs武蔵の秘密兵器なのかも。

 いっぽうの神心会側には秘策があるのだろうか?
 刃牙に、いまごろ備えるんじゃ おそい。とダメ出しされている。
 でも、独歩は針金切りで仕上がり具合を確認していた。
 ちゃんと備えているようですよ。

 なら、克巳はどんな備えをしているのか?
 今回は特に動かなかったので、パワーアップしているかどうか不明だ。
 ただ、パッと見の印象が、なんか、太った?
 なんとなく全体的に丸くなったような……
 稀勢の里が横綱になったことに影響を受けて、体形改善とかしたんだろうか?

追記 (17/3/15)
 ついに刃牙が動いた!
 武蔵からみんなを守護り、みんなから武蔵を守護る。
 この矛盾に満ちたミッションを達成できるのは、主役の特権・ムチャパワーしかあるまい。
 でも、これは本部の受け売りなんだよな。(15巻 134話
 他人の手柄を奪いとる力量も刃牙ならではですね。

 前回の刃牙がマフラーを首に巻いていた件について、メールでご意見をいただきました。
『作中の季節は(たしか)明言されてないですが、刃牙が半袖であることから見るに温かい季節で、そうすると刃牙の首に巻いてあるのはストールということになるかと思います。
 夏なんかだと、リネン地でヒンヤリ、サラッとしており、快適&お洒落です。』

 長期連載作品だと季節感もワケわからん感じになってしまうので仕方がないのですが、148話の季節は冬ですね。
 最近のバキはオールシーズン半袖っぽいので季節感なんて関係ないけど!
 少し前の板垣先生のコメントで、冬でも半ソデ!ってのがあったんで、作者も主人公も季節感ガン無視です。
 刃牙以外の通行人はちゃんと上着を着た冬の格好をしているので、季節を判断するときは刃牙以外の服装をチェックしましょう。

 半シデ刃牙がマフラーだか何だかを首に巻いている妙なファッションセンスは、世界的にもっとツッコミ入っても良いと思うんだ。
 やっぱり、お洒落なんだろうな。
 前衛的すぎるお洒落は、凡人にとって難しすぎる。

 刃牙はともかく、勇次郎が寒いと言ってセーター着たり、コート羽織ったりしたら違和感バリバリだろうな。
 勇次郎は季節・場所を問わずほとんど服装が変わらない。
 そして、いつも手荷物をもっていない。
 少し離れたところに財布をもったストライダムが控えているのだろうか?

 朝、天気予報をチェックして折りたたみ傘を持つかどうか決める。
 そんな行動は勇次郎に似合わない。
 雨が降っても範馬勇次郎は傘をさすわけにいかないのだッ!
 むしろ、拳ですべての雨をハジき飛ばして傘いらずとかやるのが勇次郎らしさだろう。
 ホッキョクグマを倒した後、あわてて防寒具着こんでストーブにあたり「クマより寒さで死ぬところだった」というギャップ萌え勇次郎とか、ちょっと見たいかも。
週刊少年チャンピオン2017年15号 [雑誌]
週刊少年チャンピオン2017年15号


2017年3月16日(16号)
第4部 第149話「英雄」 (1128回)

 現代によみがえった宮本武蔵が警察官を2人斬殺した。
 もはや武蔵の命運は決まっただろう。
 どれだけ抵抗しても最終的に数で圧殺される。
 なにしろ、現代よりも人口が少なく装備も貧弱な戦国時代でさえ、武蔵は腕力による天下統一を果たせなかったのだから。

 阿部総理は警視総監・内海旬三から、武蔵マジやばいっすと報告を受けている。
 いまごろかよッ!
 路上で警察官数名を撃破したあたりで気がついて欲しかった。(4巻 35話
 お役所仕事のことなかれ主義かよ。

 内海は武蔵が切った強化アクリルの楯を持参した。
 強化アクリルかよ! 防弾能力が無いだとッ!
 機動隊の盾は防弾能力もあるポリカーボネート製なのだが、わざわざ弱い盾を用意したらしい。
 これが日本の思いやり・おもてなしの精神である。
 相手を立てるため、あえて弱い装備を使用したのだろう。

 ポリカーボネートは樹脂の中では最強クラスに丈夫で透明性・吸湿性に優れるためCDやDVDに使われている。
 アクリルは透明性と成形性で勝っているが、吸湿性に劣るためCDの樹脂に採用されなかった。
 性能面の利点からLDに採用されたが、吸湿性の問題で腐食によりLDの寿命短い説の根拠となっている。
 CDを大量に重ねて体に巻いておくと簡易防弾チョッキなるという小ネタになりそうだが、実際に試すのは勇気いるだろうな。

 ここで阿部総理はあることを思いだす。
 徳川のジジイがやってた武蔵クローン復活計画だ!(1巻 4話
 いまごろかよッッ!(本日2回目)

 わりと衝撃的なイベントだったはずだが、阿部総理は今まで忘れていたらしい。
 政治家にとって記憶を失う能力は、ときに法律知識よりも有効になる。
 つまり、阿部総理は優秀な政治家なのだ。
 自称・宮本武蔵については、まったく記憶にございません。

 内海は火器の使用許可をもらいに来たらしい。
 いまごろかよッッッ!(本日3回目)
 というか、警部補の大塚平兵衛がすでに発砲しているんだけど、アレは良かったのか?(143話
 拳銃ではなく、もっと大型な火器の使用許可をもらいにきたのかも。

 だが、阿部総理はアレが本物の宮本武蔵と知っている。
 許可をもらいに来たことで、逆に許可がおりない予感がする。
 と、思ったら阿部総理は一気に武装解除をしまくるのだった。
 なんか、予想外の反応が来たぞ!

 人間のクローンと言う厄介な問題を闇にほうむるため、確実に攻める気か?
 阿部総理の思惑はワカらない。
 早くも徳川さんが禁忌の人間クローン体を作っていたことを忘れたのだろうか?
 徳川さんとは会った記憶がありません。

 国家の治安を守る警察が、個人の戦闘力に後れをとってはならない。
 武蔵を英雄としないため、最大兵力を使用許可がおりたッ!

『対特殊兵器装甲車両』

『特殊戦術急襲部隊STAT(Special tactical assult team)』


 本気のラインナップが来たッ!
 日本のどこで使うんだよ、って感じのゴツイ装甲車だ。
 で、中には機関銃をもったSWATならぬSTATが乗っている。
 どっちにしても特殊部隊ですね。
 今度こそ射殺する覚悟で出動だ。

 二機のヘリコプターに、多数の装甲車が武蔵を囲む。
 さっそく見つかったらしい。
 常識で考えるなら、もう武蔵の死は確実だ。
 遠距離から一方的に銃弾を浴びせるだけで勝てる!

 でも、例によって警察が優しさやプライドで、殺さないよう気づかって近づき反撃させることもあるだろう。
 武蔵が生きのびるには、そのへんのスキをつくしかなさそうだ。

 大塚に拳銃で撃たれたとき、武蔵は瞬間移動のような動きをしていた。(143話
 遠距離からの射撃も同じようによけられるのだろうか?
 たぶん武蔵は殺気のようなものを感じて動いている。
 殺気も距離があるとあまり感じ取れないようなきがするけど、どうだろう。

 さらに多数の銃器による攻撃をされたらマズい。
 100人が100発の銃弾を撃ちこんだら、さすがによけられないだろう。
 刀で防御するのも難しそうだ。
 これは、詰んだ状況かも。

 武蔵の命運はまさに尽きようとしている。
 そして、攻める警察側も不用意に近づいて被害がでるだろう。
 警察官と武蔵の両方を守護(まも)るには、常識を破壊するような奇策が必要だ。
 いまこそ主人公・範馬刃牙の出番だぞッ!
 と思うんですけど、いかがでしょうか。
 次回につづく。


 総理がなにも手を打っていないどころか、武蔵のことを忘れていた!
 道理で警察の対応がお粗末なワケだ。
 スカイツリーから帰る総理に、徳川さんが記憶消去の処置をしていたりして。
 でも、これで警察も本気で動けるというワケだ。

 あと、最近は徳川さんも動きが見えない。
 武蔵が言うこと聞かないので、怒って見放しているのだろうか?
 裏から手をまわして総理に圧力をかければ、武蔵への対応が今よりさらに優しくなったのかも。

 独歩たち神心会関係者は警察にも顔がきくので、この状況も知っていそうだ。
 前回の流れからすると、刃牙にも情報が行っていると思いたい。
 だが、刃牙はみんなを守護ることができるのか?

 刀を持った武蔵と、銃を構える警察隊、その間に飛びこむのは大変だ。
 なんかインパクトのある動きで双方の度肝を抜かないと話にならない。

 敬愛する父にならってヒョウ柄のパンツ一丁で飛び入り参加するのはどうだろう。(16巻 135話
 予想外の珍客に、武蔵も警官も動きが止まるハズだ。
 思いきってパンツをずらし、ハミ出させるのも良いだろう。(16巻 137話
 でも、武蔵なら逆に冷静になって、ハミ出ているところを斬られてしまうかも。
 やっぱり、あまり武蔵には近づかないほうが良さそうだ。

追記 (17/3/22)
 終わったと思った武蔵 対 国家編は、まだまだ止めへんで! 状態だ。
 などと油断していると、機関銃の一斉射撃で『ゴッドファーザー』とか『俺たちに明日はない』みたいな最期がいきなり来たりして。

 何度か言っていますが、武蔵編の後は、世界中にバラまかれた範馬の種編が始まってほしい。
 バキ世界では原始人から剣豪まで出てきた。
 もう、頼れる強者は範馬の血族しかあるまい。
 ダメなら未来人か宇宙人だぞ。

 死刑囚編では敵が五人いたから、戦いのバリエーションが増えた。
 ピクルや武蔵だと、最終的に刃牙と闘うことが既定路線だから、それ以前の戦いが前座になっちゃうんだよな。
 で、前座で本部が勝つという大番狂わせが起きても、あまりドラマチックにならなかったような気がするし。
 今まで闇に隠れて修行していた範馬五兄弟とか出てきても良いんだぞ。

 ムエタイ範馬とか、ロシア範馬とか、柔道範馬とか、ブラジリアン柔術範馬が、独歩たち地下戦士にフルボッコされる展開とかあればなお良し。
 ちなみに巨人範馬は本部に倒された。
 はい、ジャック・ハンマーのことです。

 前にも書きましたが、逆に刃牙が地下闘技場の王者になるまでの話でも良いんですが。
 最大トーナメントでは、刃牙の言動にイロイロと過去を思わせるモノがある。
 たとえば、バランスのいい山本選手への言及だ。

 また、日本拳法・稲城文之信の陣営に刃牙が行って解説を聞いている。
 交友があるなら解説はいまさら聞かないだろうし、交友が無ければ行かない。
 共通の知人がいるって所だろうか?
 もしかしたら、刃牙は過去に日本拳法と戦ったことがあるのかもしれない。

 刃牙の交友関係の謎その2で、刃牙はいきなり渋川先生のセコンドになっている。
 これは純粋に以前から交友があったのだろうな。
 渋川先生クラスならお弟子さんもイッパイいるだろうに、あえて刃牙をセコンドにしているところに何かの策略を感じる。
 なぜ、というと、一回戦はなぜか本部が渋川さんに会いに行っていない。
 本部は試合の直前まで気絶していたのだろうか?

週刊少年チャンピオン2017年16号 [雑誌]
週刊少年チャンピオン2017年16号


2017年3月23日(17号)
第4部 第150話「峻烈」 (1129回)

 禁忌の人間クローン複製によって宮本武蔵が現代によみがえった。
 やったのは戦士同士の死闘観戦が大好きな徳川光成だ!
 本当に、このジジイはろくなことをしない。

 で、阿部総理が徳川邸にやってきた。
 徳川さんが呼びだしたのか、総理が問いつめに来たのか、どっちだろう?
 阿部総理は武蔵クローン復活計画を知っていたのだが、忘れていた。(1巻 4話
 で、いまごろモンクを言いに来たようだ。
 おそすぎる。すべてはむだごと。

 警察官を2人斬殺した武蔵をなんとか無罪にできないか?
 徳川さんはムチャを言うが、当然できません。
 クローン人間を作っちゃったところから、世間に公表できない。
 スタート位置から間違えているんだから、もう修正ききませんよ。

 たとえ銃を使用しても、宮本武蔵を倒すためには相当数の犠牲がでる。
 それでも国の秩序を守るため、現代の侍たちは戦いに行くのだ。
 大いなる政治的決断であった。
 宮本武蔵 対 国家、ついに最終局面に突入か!?

 武蔵を包囲するのは二機のヘリコプターと多数の装甲車だ。
 万全の体制で包囲しただけに、警察側はスキだらけである。
 だれも車から降りないし、とうぜん銃も向けていない。
 この緩い包囲にたいし、武蔵が走った!

 おそらくウサイン・ボルトよりも遅いのだろうが、それでもけっこう速い。
 車との距離を詰めるあいだ、10秒ほど武蔵をただ見守っているいるぞ!
 俊足の武蔵は装甲車の6号車と7号車のあいだを抜けていく。
 はやくも警察たちが武蔵を見失ったッ!

 警官たちが油断から失敗するのは予想できていたが、ここまで油断するとはッ!
 バードウォッチング愛好家ぐらいの熱心さで観察して欲しかった。
 それとも、みんなゲームとかしていて武蔵を見ていなかったんだろうか?
 銃を持たない武士である。武蔵が隠れるのを見て見ぬふりをする情が警官たちにも存在した。

 もっとも、装甲車は装甲でかためているので、視界が悪いという弱点があるのだろう。
 戦車も視界が悪いので市街地戦では周囲に歩兵を配置して対応するらしい。
 映画『プライベート・ライアン』(AA)の終盤に戦車が出てくるのだが周囲にいる歩兵の配置は当時を再現しているとか。
 それでも映画じゃ視界が悪いから敵の接近を許しているんですけどね。

 歩兵はあらゆる兵種のなかで唯一地域征圧ができる存在だ。
 走ったのでは機動力が足りないので装甲車にのって現地で展開するのが現代の主流らしい。
 『機動戦士ガンダムUC』でもモビルスーツ『ロト』が歩兵をのせて移動している。
HGUC 1/144 D-50C ロト ツインセット (機動戦士ガンダムUC)ロト

 話がちょっとそれましたが、相手が高速移動しないのであれば、早目に歩兵をおろして展開し、柔軟に包囲すべきだった。
 相手を見失ってから車をおりるって、ものスゴいダメな行動だ。
 何もつけずに刺身を食べて、あとから醤油とワサビを飲みこむようなものですよ。
 いや、ちょっと……かなり違うか。

 もっとも、警察官は兵じゃないから、こういう訓練をしていないのかもしれない。
 せめて事前に練習しておけば良かったのかも。
 そうすれば、先に車をおりておかないと相手を見失うとワカっただろうに。

 いちおう装甲車は、タイヤの溝が判別できる程度の速度で微速前進していた。
 武蔵を見失い慌てて停止、降車して部隊を展開する。
 そして、だれも武蔵を見つけることができない。
 完全に見失った。

 銃の使用許可がおりているので、現在の警察隊は油断しまくりのようだ。
 日本刀相手に本気になっては沽券にかかわるのだろう。
 もっとも、現代の警官隊は相手の武器が日本刀という想定などしていないだろうから、どう行動すればいいのかワカらないのだ。

 敵がどこから来るのかワカらない時は円陣を組んで死角を無くす。
 または、仲間と背中合わせになる。
 というのがジョジョ3部で私が学んだことですが、警官たちはジョジョ3部を読んでいないらしい。
 武蔵がいませんね〜と立ち話をしている。

 STAT(特殊戦術急襲部隊)隊長 警視 島本頼至(よりちか)は汗を流して動揺しつつも、装甲車の下に武蔵がひそんでいる可能性を示唆する。
 まあ、装甲車の下か上にいると考えるのが妥当だな。
 自分たちの乗っていた装甲車が、そのまま障害物になっている。
 やっぱり作戦と言うか訓練不足だ。
 もう、一度退却して出直したほうが良いんじゃね?

 車の下を調べろと指示をだす島本に、部下が指摘する。
 志村、後ろ!
 じゃなくて、島本、後ろ!
 そう、お約束で武蔵がいたッ!

 島本が反応するよりも早く、鮮血が飛ぶ。
 部下の顔に血しぶきがかかった。
 ついにこれ以上殺したらほぼ確実に死刑になるという三人目だ!
 そして、油断しまくる警官たちは、あと何人斬られるのだろう。
 次回へつづく。


 やっぱり警察は本気を出せなかった。
 武蔵との距離があるうちに降車し、人間による包囲をして銃撃すれば完勝できただろうに。
 銃を使うから、相手が強かった証拠として殉死者を何人か出す必要でもあったのだろうか?

 現在の状況は障害物となった装甲車がいくつもあり、警官は散開して立ち話をしている。
 各個撃破するための条件が整っているぞ。
 こりゃ、武蔵のほうが警官隊に完勝しそうだ。
 もしかして、この状況を作ったのが武蔵の兵法なのかも。

 いくら人数を集めようが、いくら銃を用意しようが、戦う者が本気を出さないと役に立たないってことですね。
 逆に、武器は日本刀だけの個人でも、組織に勝てるってことだ。
 警察隊が全滅したら、総理が次にだすのは自衛隊だろうか?
 でも、自衛隊も発砲できずに全滅しそうな気がする。

 警察も自衛隊も武蔵を倒せない。
 そうなると、刃牙たち格闘士が最後の切り札となる。
 で、刃牙たちが勝つと素手戦士の地位向上だ。
 この展開、もしかして日本の国家を転覆させて格闘王国を樹立させる陰謀だったりして。

 そんな陰謀を考えそうなのは徳川さんだ。
 徳川幕府の復活を狙っているのかもしれない。
 そして、今徳川邸には総理大臣がいる。

「阿部よ、おぬしに見せたいものがある」
「なッ! こ、これは私!?」
「そう、おぬしのクローンよ。新・阿部総理じゃ」
「新!? 徳川さん、なにを言って……」
「加納よ、旧・阿部総理を地下牢にご案内せい。
 さて、新総理よ、明日は徳川幕府の復活じゃぞ」
「ソノタメニ 私ハ作ラレマシタ」

 などという可能性がある。
 刃牙よ、武蔵や警官よりも先に、総理大臣を守護(まも)ってくれッ!

追記 (17/3/29)
 警察隊が予想以上に手を抜きまくっている。
 これって、現場の事をわかっていない上層部の指示で苦労しているの図だったりして。
 それぐらいでないと説明しにくい。
 やっぱり日本で銃を使うには、ある程度の死者がでないとカッコつかないんだろうな。

[青島健太]運動中の水は身体能力を下げる? 「飲んではいけない」から「飲まなきゃいけない」時代に
 こちらの記事で、次のような話がありました。
『プロのアスリートでは炭酸の抜けたコーラを飲むという人もいます』
 やはり炭酸抜きコーラは愛飲されている!

 昔、たしか新聞で読んだ話ですが、マラソンの給水ボトルの中身は何ですかという質問で、米国の選手には炭酸抜きコーラを入れる人もいるという回答を見たことがある。
 やはり、炭酸抜きコーラの威力はバツグンだ。
 しかし、炭酸抜いてまでコーラを飲みたいのか?

 バランスのいい山本選手の話のときに、刃牙に おじやに梅干しを添えるとバランスが良くなると教えたのは山本選手ではないかという意見を掲示板でいただきました。
 ライバルからバランスのいいアドバイスってのは燃えますね。

 しかし、「梅干しも添えてバランスも良い」のバランスも謎なんですよね。
 ビタミン・ミネラルのバランスなのか?

 『ミスター味っ子』では梅干しはアルカリ性食品なのでバランスが良くなっているというエピソードがあったが。
 なお、アルカリ性食品は『美味しんぼ』で否定されていた。
 どっちを信じるべきか?

 警察の本気も梅干しのバランスも良くワカらない。
 刃牙道はどこに向かうのだろう。
 コーラから炭酸が抜けきらないうちに定まればいいのだが。

週刊少年チャンピオン2017年17号 [雑誌]
週刊少年チャンピオン2017年17号


週刊少年チャンピオン2017年18号 [雑誌]
週刊少年チャンピオン2017年18号




← 131話〜140話  ↑最新↑  151話〜160話→
バックナンバー どげせん エクゾスカル零 Gロボ 餓狼伝 疵面 みつどもえ blog 掲示板 Twitter リンク12 TOP

和書
コミック

 チャンピオン 
ジャンプ
マガジン
サンデー
RED
 板垣恵介 
夢枕獏
山口貴由

DVD
アニメ
CD
 ゲーム 
DS
PSP
Wii
PS3
360
PS2
PCゲーム
 PCギャルゲー 
フィギュア
パソコン
テレビ
メディア
家電
サプリメント
板垣恵介の激闘達人烈伝 板垣恵介の格闘士烈伝
駿河城御前試合 獅子の門 雲竜編 (カッパ・ノベルス)
管理人:とら  連絡先(E-mail):E-Mail
【特定電子メール法に基づく表示】広告メール、迷惑メールの送信はお断りします