今月のバキ外伝 疵面(スカーフェイス)+シグルイ感想

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2007年10月19日(12号)
疵面感想 第31撃 決断

 九死に一生を得た花山薫は、カタキを求めて街をさまよう。
 雨が降り始める中、ダウンしている。
 は、は、は、は、花山さんッッッ!?

 だから大人しく入院しておけと言ったのに。いや、言ってないけど。
 花山に一般論は通用しないと思ってスルーしたのだが、言っておけばよかったのか?
 これではピクル同窓会にも顔を出せないよな。

 せめて探索ぐらいは部下にやらせれば良いのに。
 部下を巻き込みたくないという親心だろうか。
 花山は非情・権力欲を持っていない点で、あまりトップ向きの性格では無い。
 そうなると大組織を築いた愚地独歩はけっこう非情で権力欲を持っているのだろうか?


 マスター国松に襲われる清水の親分は、撃たれながらも携帯電話を操作していた。
 相手は五代目藤木組組長・秋田太郎(81)だ。
 マスター国松の高笑いを聞いた秋田は事態を察知する。
 藤木組が報復戦争に動き出すのだった。
 次回へつづく。


 完璧な掃除屋と思われつつ、意外とヌけているマスター国松であった。
 携帯電話や盗聴器の対策で妨害電話ぐらい出しておけばいいのに。
 Amazonでも携帯電話妨害装置が売っているぐらいだし、対策はできるはずだ。
 この手の装置がどれぐらい有効なのかしりませんけど。
 まあ、とりあえず、国松にもスキがあるとワカった。

 花山が路地裏で死亡しそうになりつつ、全面抗争に突入した。
 とりあえず清水の死体は出てきていないので、まだ生きているかもしれない。
 ジャイアントロボと同じで、死体を確認するまで油断は禁物だ。

 そして登倉"レックス"竜士は今回も行方不明のままだった。
 重傷の花山以上に、路頭に迷っていそうで心配だ。
(更新 07/10/21)

・追記 2008年1月19日(3号)
 今月の『疵面〜スカーフェイス〜』は作者急病により休載です。
 どちらかと言うと、今月だ。
 三ヶ月連続で休んでいる。

 チャンピオンREDの次号予告に『疵面〜スカーフェイス〜』がのっていない。
 とても不吉な感じがする。

 山内雪奈生先生の病気とはなんだろうか。
 風呂敷をたためない病かもしれない。
 最近のムチャ展開は、どこにどうやって着地するんだろうと不安になる。

 先を考えないストーリー作りは師の板垣先生ゆずりなんだろうか?
 しかし、思いつきに思いつきを重ねて750回なんて荒業は板垣先生にしかできないのだろう。
 できる人間がゴロゴロいたら、かえって怖い。

 そんなワケで山内雪奈生先生はいまごろ風呂敷をたたむ手順を確認しているころだろう。
 思い切って師匠に相談したら、「とにかく迫力を出せ! そうすれば説得力があとからついてくる」と助言されそうだ。
 普通人には劇薬のようなアドバイスだ。
(更新 08/1/22)
by とら


2008年2月19日(4号)
疵面感想 終撃

※ 『バキ外伝 疵面』は、山内雪奈生先生の都合により連載を終了します。『バキ』ワールドの新たな展開にご期待ください。
 終わっちゃったよ!
 疵面〜スカーフェイス〜 完ッ!

 途中からページ数は減るし休載が多くなるしで、連載そのものが危うい感じがビンビンしていた。
 まるで、ドリアンの隠れ家を見つけちゃった加藤を見守るような気持ちである。
 どんな都合だったのか知るよしもないが、イロイロあったのだろう。

 さて、「『バキ』ワールドの新たな展開」とはなんだろう。
 新たなスピンオフ作品を狙っているのかもしれない。
 単純に人気のあるキャラクターを出すのなら、範馬勇次郎・愚地独歩・烈海王・渋川剛気あたりだろう。

 ただ、独歩の神心会・誕生秘話は、思いっきり『空手馬鹿一代』になってしまうから却下だな。
 なにかの間違えで『Kozue 〜怖いほど女〜』が始まったらどうしよう。
 しかも萌え絵描きをよんできてクオリティーが異常に高かったりして。

 後日、疵面についてまとめる予定です。
(更新 08/2/20)
by とら


2008年8月7日(36+37号)
第0撃 起源(ルーツ)

 『バキ外伝 疵面(スカーフェイス)』今秋 本格連載スタート!!

 チャンピオンREDでの連載は無かったことにして、本誌チャンピオンでやり直すらしい。
 話数が0撃になってしまった。
 源王会会長の存在も忘れたほうがいいのだろうか?
 正直、あの人は手に負えないから 居ないほうがスッキリするんだけど。

 今回は『侠客立ち』誕生を振りかえる。
 豪農花田家は叛徒に襲われ皆殺しにされた。
 だが、一夜の宿を借りた旅の博徒により、幼子の花山弥吉だけが助かる。
 その救出方法が『侠客立ち』だ。

 背中に寺の鐘を背負い、中に子供をかくす。
 なんか目的にたいして、とった手段がえらく非効率的だ。
 体を突かれて、切っ先が背中まで突き抜けちゃったらどうする気だったんだろ。
 だが、非効率こそ刃牙世界らしい。
 迫力があれば攻撃力も防御力も説得力も増すって寸法だ。

 話は『グラップラー刃牙13巻 116話』をなぞったものだ。
 116話では敵にすら尊敬される漢として描かれていたが、今回は説明不要の方向らしい。
 やはり迫力優先だ。
 本格始動の秋以降、本気の『侠客立ち』を見ることができるのだろうか。

 しかし、毎週二日連続で感想を書くのはハードだよな。
 だが、ファンサイトは感想をよけないッ!
 すべて受けきる。

 ところで、本家の名前は『範馬刃牙』になったのに、まだ『バキ外伝』なんですね。
(更新 08/8/8)

by とら


2009年1月8日(6号)
ExtraBlow 恰も獅子の如く

 外伝だったら この人を外せない!!
 超A級喧嘩師 花山薫だ!!!
 というわけで、来週からバキ外伝 疵面(スカーフェイス)が本格連載される。
 今週はお試し版ということで、オールカラー袋とじ8ページだ。
 ハードルの高い、お試し版だな。

 今週の内容を簡単に書くと『花山は生まれつき強い』だ。
 虎は何故強いと思う? もともと強いからよ! 理論です。
 超天然の強者なのだ。
 今日も酒が美味い。肝休日はちゃんと取っていますか?

 2000年に発売された、チャンピオン増刊『グラップラー刃牙 Fighting』に板垣先生のインタビューがのっている。
 ここでも花山の天然力がおおいに語られていた。
 以下に一部を抜粋してみよう。

『強くなりたい、そう思う人間性がすでに女々しいと(笑)。本当に強いヤツは、強くなるんだと思ってもいないんじゃないかと思って。』

『だから花山薫というのは神様が「こいつは強い人にするんだ」と選んだ人なんだよね。花山の意識としては、みんながオレを目指しているんだと。うぬぼれじゃなくてね、強い人と弱い人の世界があって、自分のいる強い世界に来たいから、弱い人は格闘技をやっているんだと考えてる。』

『花山って何かに向かっている人じゃないんだよね。自分の中で自己実現はもう出来ていて、あとはそれを自分の中の書式を持って守りぬこうとしている。
 並の格闘家ではとても及びも着かないぐらい強い意志力を持って自分を防衛していこうとしている。』


 生まれつき強すぎるため、常人とは精神構造がちがうのだ。
 獅子には獅子の精神構造と生きかたがあるのだろう。
 自分の美学を忠実に守るのが花山の生きかたなのだ。
 花山薫は「憧れちゃいますね、男として」と言われるのが似合う。

 チャンピオン増刊の『グラップラー刃牙 Fighting』は大型コミックスになっている。たぶん、これだ。
 板垣先生のインタビューものっているかもしれない。

 さて、次回からは本格的に花山薫の活躍がはじまる!
 と思われるが、どういう始まりかたをするのだろうか。
 いきなり、31話のつづきが始まったら新規読者が戸惑うだろう。
 まあ、花山さんなら何とかしてくれる!
 超天然の人ですから。
(更新 09/1/9)
by とら


2009年1月15日(7号)
第32撃 G・M(グランドマスター)サイドの核心

 今週から花山薫の外伝がはじまる。いきなり32話からだッ!
 説明不要ッ!
 いままでのあらすじを語ることすら女々しい行為と断ずる圧倒的な雄度だ。
 チャンピオン本誌しか見ていない人はもちろん、コミックス派の人も置いてきぼりの展開である。

 現状をカンタンにまとめると、花山は大ピンチ状態といえる。
 対立関係にある源王会会長ことGM(グランドマスター)に狙撃され花山は瀕死の重傷だ。
 さらにGMの攻勢で花山組の上部団体・藤木組もたいへんらしい。


 花山を倒したと思っているGMは、海のそばにある欧州風の城へ移動するのだった。
 城壁がうすく、壁の上に人がのって防御できそうもない。
 大砲を撃ちこまれたらすぐに穴が開きそうだし。
 花山の拳なら破壊できそうだ。
 つまり、本物の城ではなく近代につくられたレプリカと思われる。

 GMはここに軍隊とも思える武装集団を置いていた。
 さらに城内には最新科学の設備がある。
 狙いは範馬勇次郎のクローン化だ!
 短い体毛をもとに研究している。
 城もコピーで、オーガもコピーかよ。この模倣好きめ。

 バキ世界で新たなる強敵を考えた場合、よく出てくるアイデアがクローン勇次郎だ。
 ついに実現する日がきたのだろうか。
 ただ、こんな毛ぐらいじゃ、クローンの可能性は低いらしい。
 マスター国松は、勇次郎の指でももってこいとムチャなことを言われるのだった。

 毛髪でDNA鑑定をおこなう場合、毛根部分をつかう。(参考
 鑑定ですら難しいのに、クローンなんてムリだろ。
 勇次郎にたのみこんで、遺伝子をわけてもらうしかあるまい。

 ただ、いきなり勇次郎だとハードル高い。
 ここはオーガ遺伝子の半分を持っている範馬刃牙を狙ってみてはどうか?
 逆ナンパすればティッシュペーパー6箱分の精液を提供してくれるだろう。
 松本梢江という難敵を攻略した刃牙である。
 雌であれば、アナコンダだろうとやってのけるに違いない。

 勇次郎は、なによりも闘争を優先する人だ。
 強敵を作って見せますよといえば、笑顔で遺伝子提供してくれそうなんだけど。
 やっぱりムリなんだろうか。
 勇次郎の笑顔は……

 GMは勇次郎の巨大肖像画にひざまずいている。
 すっかり心酔しているらしい。
 強さを目指すものにとって、鬼<オーガ>の存在は絶対なのだ。
 刃牙にも、もっと興味をもとうや。

 範馬勇次郎クローン計画の担当者らしき、ルシル女史は同時に花山の血液も入手していた。
 どうやら、花山の血液から『不死身の因子』を探しだす気らしい。
 オーガ遺伝子の足りない部分を侠客因子でカバーする気なのだろうか?
 たしかに肉体の素質なら、花山も相当すごい。
 トレーニングをしていないことを考えると、素質だけなら刃牙と互角ぐらいだろうか。

 とにかく、花山の神がかったタフネスぶりは遺伝的なものだと判断しているらしい。
 侠客(おとこ)立ちによる闘魂注入で、花山家には不死身の因子が混じったのだろうか?
 立ち往生の遺伝子をもっているということで、武蔵坊弁慶の血筋をひいてたりするんだろうか。


 そのころ、花山はあてもなく雨の街をさまよっていた。
 まさかGMが海外にいるとは思うまい。
 花山の姿を、国松の部下・ウルフが発見していた。
 現役スワットで優秀らしいが、ジョークが多いため信用度が低いらしい。
 典型的な狼少年ですね。名前もオオカミだし。

 ウルフは信じてもらおうと携帯電話で映像をおくる。
 だが、すでに花山に気がつかれていた。
 花山の先制攻撃により、ウルフは吹っ飛ぶ。
 オオカミSWATの あわれな最期であった。

 花山の復讐劇第二ラウンドは、この一撃をゴングとして始まるのか?
 だが、相手は海のむこうだ。
 花山パンチはどこまで届くのだろう?
 次回へつづく。


 ウルフは優秀だと言われていたが、信用されていないのでプラスマイナス0って感じだ。
 藤木組との抗争がはじまったので、偵察斥候として派遣されたのだろう。
 偵察は最初に敵と接触する。攻撃も受けやすく、消耗しやすい危険な任務だ。
 そういう任務だから、ハンパな人に任せるわけにいかない。
 ウルフが担当しているところをみると、けっこう人材不足なのだろう。

 それでも、ウルフは最低限の情報をながしている。
 マスター国松の教育はムダではなかった。

 花山は、不死身因子を自分の体で証明してしまった。
 脅威のタフネスにひかれ、サンプル採取のために花山包囲網が作られるかもしれない。
 花山は国松軍団を突破し、ふたたびGMと勝負できるのか?

 そして、クローン勇次郎計画は実現するのか?
 キリストの遺伝子を解明して奇跡の治癒能力を利用しようとする『イエスの遺伝子』(AA)という小説がある。
 GMは『オーガの遺伝子』で、背中に鬼を宿らせるつもりなのだろうか?
(更新 09/1/16)
by とら


2009年1月22日(8号)
第33撃 全面交戦!!!

 復活した花山薫にさっそく刺客が送りこまれる。
 自動小銃で武装した推定6名の男たちだ。
 とても日本とは思えない風景だよな。

『封鎖しろ』
『10m圏内に近づくな』

「挟み撃ちで仕留めます」

『ダメだッ』
『花山(アイツ)は恐ろしく強靭(タフ)な男だ……』
「もう一度……ライフルの射程で陣を組み一斉射撃で倒す」
「それで決着だ」


 一度は仕留めたハズの花山が歩きまわっている。
 指揮官のオッサンも慎重にならざるをえない。
 ライオンを狩るよりもはるかに慎重に包囲する。

 しかし、10m圏内がNGとはすごいな。
 日本刀の射程範囲より広いぞ。
 FBI調べでは、拳銃の使用される平均距離は約7mらしい。(参考
 花山を拳銃で倒すのは不可能なのか?

『建物に…
 こちらに気付いてるということか……流石だ』


 なぜか敵の本拠地を知っている花山であった。
 前に狙撃されたとき、ちゃんと方向を確認していたのだろうか。(疵面4巻 26話
 まあ、たぶん頼んで調べさせたんだろうけど。
 部下は置いてきぼりにしているので、神心会の愚地克巳あたりに頼みこんで。
 神心会の諜報能力は警察のはるか上をいく。

 建物に入った花山は壁を破って、外に飛びだし追跡者を返り討ちにする。
 勇次郎も使ったロボコップ(AA)の戦術だ。
 でも、勇次郎は室内の壁を破壊したが、花山は外壁を壊している。
 鉄筋コンクリートの壁に、穴を開けやがった。
 震度7クラスの破壊力だ。あまりにも強すぎる。

 あと、撃たれても平気そうなのもすごい。
 自動小銃は拳銃より威力が高いのだ。
 でも、花山にはまるで効いていないように見える。
 銃弾など、頭に当たらなければ効かないんですよ。
 実質上、花山を倒す方法が無くなったのではないだろうか。

「こんなみっともないことを報告できるかッ」

 オッサンは強すぎる花山を見ても、己の敗北を伝えられない。
 ダメダメな国松門下だ。
 ミスを偽装・隠匿しようとするのは、組織が腐る予兆だ。
 前回登場したウルフは、偵察係りなのに信用度が低い。司令官はミスをごまかす。
 上も下もこまった人材ばかりだ。

「応援に行こう」
「ああ…
 これ食ったらな…」


 現場の対応もこんな感じだった。
 よせあつめのハグレ者だから協調性がなさそうだ。
 その点、藤木組は仲間どうしの連帯が強いのだろう。

 組織の勝利より個人の手柄を優先するタイプだろうか。
 まあ、暗黒街の人間に仕えているんだから、どこかしら問題のある人間が多いのだろう。
 そして、敗北をかくした代償として、花山が部屋に乗りこんでくるのだった。
 10m以内に入られているし、たぶん次回で倒される。


『火…内より発すれば則ち早く之に外より応ず………………』

「ヤクザども………」
「花山という火種に素早く応じ見事に連携している」
「たとえ相手が巨大勢力であろうと一歩も引かず……遠くサムライの時代から奴らは闘い続けて来た…………………」
「…………………生粋の戦闘集団……………ッ」
「五代目 藤木組…… コイツは一筋縄ではいかん……ッ」


 孫子・火攻篇からの引用で藤木組をほめている。
 火計が成功して敵陣内部から火が出たら、すばやく外から攻めろ。(参考
 単独行動のように見えた花山だが、ちゃんと連携をとっていたらしい。
 それとも、過大評価をしているのか?

 多くのやくざは江戸時代の博徒組織から発展したらしい。(書評:『山口組概論』(AA))
 昔から戦ってきたのだろうか。
 生粋の戦闘集団ってのは、やっぱり言いすぎだと思うけど。


「藤木組ァ 皆殺しじゃて」
「あ〜〜… かまわん殺れ」
「後のことァ 何とかする」
「警察の動きは…」
「ナァニ? 暴走族…
 蹴散らせ んなもんッ」


 いっぽう、GMと国松は潜水艦で帰国(?)していた。
 国松は、移動しながら携帯電話で指示をだしている。
 潜水艦のなかでは圏外だっただろうし、今やっと連絡が取れたのだろう。
 そして、あんまり意味の無い指示をだしている。それ、戦う前に言っておくことだろ。
 こういう状況を指揮系統が乱れるって言うんだろうな。

 そして、暴走族ということは柴千春の参戦がありそうだ。

 しかし暴走族だって銃で撃たれたら死ぬだろ。
 大丈夫なんだろうか?

「いたいた」
「花山(ハニャヤマ)の………」
「カタキ…」


 そして、GMと国松の前に戸倉竜士が登場だ。
 さっき帰国したばかりの二人を、よく見つけたな。
 強者どうしは惹かれあう理論が働いたようだ。
 読者への説明不要で、GMと戸倉の天然対決がはじまるのか?

 ここはあえて、ミスター国松と闘っても面白い。
 鞭打攻撃で、戸倉が痛すぎて痛くない状態になる。
 戸倉も大満足で帰っていくぞ!
 でも、愛のない痛みなのでかえって怒るかもしれない。

 しかし、戸倉竜士(通称:レックス)が登場したときは、恐竜時代からやってきた原人が登場するなんて思ってもみなかったな。
 いまだに、刃牙を知らない人に、ピクルを説明するとネタだと思われて信用されない。
(更新 09/1/23)
by とら


2009年1月29日(9号)
第34撃 巨拳vs拳銃

 マスター国松の臨時指令室に花山薫が乗りこんだッ!
 ものすごい勢いで煙をまとっている。
 いや、花山の熱で湯気がたっているのだろうか?

「け…」「け…け…警備は…」

「落ち着け……ッ」


 マスター国松が日本にのこした指揮官マスタージハドと、部下のアーサー中尉はすかさずボケとツッコミを演じる。
 汗はかいているけど、ものすごい余裕だ。

 ふたりは、花山が建物に入るシーンを見ていた。
 銃弾をものともせず、鉄筋コンクリートを素手で破壊する。
 小型ゴジラが責めてきているのに、警備で止められると思っているような ゆとり度ッ!
 マスタージハドは、落ち着きすぎだッ!

 チョイ悪コンビの名前が判明した。
 マスタージハドとは、かなり立派な名前だ。
 ジハードとは、イスラム原理主義のテロリストっぽい名前だ。
 自分から名乗っているのだとすると、かなり配慮のない名前ですよ。
 国際電話やEメールで名前を呼ばれたら、CIAあたりに要注意人物リストに登録されてしまう。

 マスター国松が世界中の情報機関をおさえているから ごまかせているのかもしれない。
 とりあえず日本からの密入国は自在にできているみたいだ。
 もうすこしガンバレばテロリスト容疑も揉み消せる。
 なんか、ムダに権力を使ってんな。

「ことも無げに―――」
「無造作に―――」


 花山は警備員をたおし、ドアを破壊して入ってきた。
 そのあいだ、ジハドは座して待つ。
 たぶん、マスター国松が偉大だから支持待ち人間になっちゃったんだろうな。

「仕方ない こりゃ闘(や)るしかなさそうだ」
「お前は援護しろッ」

「間違えて私を撃つなよ」

「戦闘に集中しろッ」


 だが、戦闘になるとジハドはキビキビ動く。
 考えるより行動するほうが得意なのだろう。
 指示さえあれば有能な指揮官だ。

 指示待ちジハドに指示されるアーサー中尉は、ゆとりを超えるゆとりだった。
 これだけ指示を受けるということは、さらなる指示待ち人間なのだろう。
 一皿500円級の超大トロゆとりッ!

 悪の組織だから、まじめに訓練するのを善とみなす雄度が蔓延しているのだろうか。
 合言葉は、カオス&フリーダムだ!
 正義はないけど、とにかく自由に!

 ジハドは花山の巨拳をかわしながら、拳銃を乱射する。
 推定19連射の攻撃だ。
 ジハドの拳銃は外見から判断するにグロックだろうか。
 グロックなら弾薬数も多い。

(これって…)
(もしかして… 勝てる…!?)

 さっきまでイスの上でガタガタ震えていたアーサーも希望をよみがえらせる大活躍だった。
 大トロ級のアーサーはまだ銃すら抜いていない。
 指示待ちを上まわる指示スルー人間であった。
 コイツに命令したら朝のモノも昼になる。いや、夜だな。名前はアーサーだけど。
 なんというフリーダムだ。

 再度、援護を要請されたアーサーはついに拳銃を抜こうとする。
 ついに伝家の宝刀が炸裂するのか。
 これで勝負が決まる!?

 あ……、当たった。
 アーサーに気を取られたのが失敗だったのだろうか。
 ジハドは外壁をやぶって外に落ちていく。
 これは死亡確認も不要だ。

 アーサーは、ふたたびイスの上でガタガタ震える作業にもどるのだった。
 花山はかわいそうな人を見る目でアーサーをながめる。
 気持ちはすでに次の行動へうつっているのだろう。


 藤木組組長・秋田太郎はみずから前線にむかう。
 若い集たちとトラックの荷台にのっている。
 気さくな組長だ。

「………………昔の人間ァよ」
「生まれて間もねぇ赤ン坊に…」
「手前(てめえ)の指ィ 握らせてよ…」
「しっかり育つ子か育たねェ子なのか……」
「その子の握り返す強さでな… 生命力を計ってたのさ…」
「花山(アイツ)が生まれた時ゃあ… ……ヘッヘッ…」
「俺が計った」

「…で………… どうでした?」
「花山の生命力は…………?」

「ああ……………………
 そん時ゃあ本気でこう思ったぜ この子は不死身だ……ってな」
「危うく指ィ 千切られるトコだったぜ」


 秋田組長も認める不死身の花山薫であった。
 スペックと戦ったころはニューナンブM60で、ちゃんとダメージを受けていた。
 主人公補正があれば、ここまで強くなるのだ。
 刃牙にもわけて欲しい……

 とりあえず、花山を通常弾で倒すことは不可能らしい。
 刃牙世界では、銃による物理的ダメージよりも、麻酔による化学的ダメージのほうが有効だ。
 勇次郎やピクルだって麻酔攻撃には勝てなかった。
 ならば、花山に対しても麻酔銃で攻撃すれば勝てたかもしれない。
(更新 09/1/30)
by とら


2009年2月5日(10号)
第35撃 逃がさねえぜッ

 銃弾の嵐を素手でかきわけ吹っ飛ばした、喧嘩師・花山薫が無事(?)に帰還した。
 メチャメチャ撃たれて、白いスーツが血で赤くなっている。
 しかし、出迎える暴走族・厳駄無の連中は騒がないし治療もしない。
 むしろ花山の煙草に火をつける。
 無敵のタフネスを信頼されているな〜

 煙草なんて吸ったら体のあちこちから煙がもれ出しそうな状況だ。
 だが、花山はまったく問題なし。
 厳駄無の特攻隊長・柴千春も「押忍ッ」と参戦している。
 ヤクザ同士の抗争に暴走族も参戦するようだ。
 相手は銃を平気で撃ってくるんだけど、大丈夫なのか?

 ところで、厳駄無にはとうぜん総長・副長・親衛隊長などといった人もいるハズだ。
 千春には負けるだろうけど、それなりの実力者なんだろうな、たぶん。
 まだ見ぬ厳駄無メンバーは登場するのだろうか?
 柴千春の背にはキングギドラの刺青があるので、ゴジラ・ガメラ・キングコングの刺青だったりして。


「SOS」
「SOS」
「マ…ッ マスターッ」
「ぐああッ」

 そのころ、マスター国松の本拠地である大日本武術空道道場は藤木組に襲撃されていた。
 ちかくに民家があっても容赦なく銃撃だ。
 爆破もあるぜよ。

 日本にのこされた司令官マスタージハドが敗北し、指揮系統が乱れているのだろう。
 もともとフリーダムな連中だったが、今や烏合の衆をうわまわるカオス状態だ。
 きっと、思い思いに戦ったり逃げたり食事をしたりで、各個撃破されている。
 国松軍団は壊滅寸前だ。


「な………… なにィッ」
「ほ……… 本部道場が…………」


 マスター国松は空港で悪いニュースを聞く。
 『指導者には、三つのタイプがある。何かを起こす人、何かが起きるのを見ている人、何かが起きると驚く人である』(名将たちの戦争学
 国松は驚く人のようだ。
 驚愕タイプの能力者はバトル漫画では欠かせない。
 GMにとっても重要な人材なのだ。

 GMと国松の前には、復讐に燃える戸倉"レックス"竜士がいる。
 驚き役の国松にも戦うときが来たのだろうか。

「国松さん」「アナタ先に行ってなさい」

「い……… いや しかし そいつァ…」

「護衛たちも引き揚げて」

「エ……ッ そりゃ…」

「じゃま」


 って、ジャマあつかいされた!
 イヤイヤイヤ。ノーノーノー。
 マスター国松は貴重な驚き役だ。
 ヘタに戦わせて散らすには惜しい。

 国松門下生の強さと自由主義は折り紙つきだ。
 たしかに変に、近くにおいとくと邪魔になるだろう。
 油断していると 勝手に飯を食いに行きかねない。

「この子強いわ…」
「巻き添え喰って死にたくなきゃ………………」
「急いでここを離れなさい……」

「しゃあない撤退ッ」
「ほれ皆ァ いくでッ」
(とてもそこまでたァ 思えんが…)


 GMはきっちりとレックスの強さに気がついていた。
 そして、国松はきっちりと気がつかない。
 さすがマスター国松だ。
 次に驚愕するためのタメをつくっている。
 ダテに驚愕マスターと言われていない。

 そして、国松門下生の銃をかまえている連中はなかなか動かない。
 さっそく言うことを聞かないフリーダムが炸裂している。
 油断ならないカオスっぷりだ。
 師弟ともども手に負えない。

 レックスは、地面に手をつく。
 そして、アスファルトの地面をえぐりとった。
 すさまじい握力だ。
 花山と互角かそれ以上の力があるかもしれない。

 ただ、GMの強さは肉体面ではなく、幻覚術にある。
 レックスは酒に弱い。(3巻 17撃
 幻術にも弱そうな気がしてならない。
 GMとは相性が悪そうだ。

(坊や…………)
(初めて笑ったわね……)

「お前(メエ)一匹も逃さねぇぜッ」

「あら……」
「そーゆうの大歓迎よ…」


 レックスは国松も逃がすつもりがないらしい。
 すでに車に乗っているんだけど、どうするんだろ。
 車ごとひっくり返すのか?
 そうなると、驚愕・国松の実力が発揮されるというものだ。
 次回の国松には要注意ですよ。

 そして、GMはレックスの宣戦布告にも動じない。
 この男は、やはり器がでかいな。

 いまだレックスは本気を見せたことがない。
 握力や巨体から判断するに、本気のレックスは花山より強いかも。
 天然すぎて幻術が通用しないかもしれないし。
 次回は怪獣対決だッ!
(更新 09/2/6)
by とら


2009年2月12日(11号)
第36撃 滑走路

 戸倉"レックス"竜士がGMに勝負を挑む。
 マスター国松は車の中で見学だ。
 驚愕することで場を盛りあげるのが国松(呼びすて)の役割です。
 選ばれなかった人にしかできない重要な仕事だ。

『コンクリートが』
『まるで――――』
食パンのように…』
『挘(むし)られ…………』
『抛(なげ)られ……………………………………』
『それは……』
『まるで――――――』
ミサイルのように…………………………………』


 レックスがつかんだコンクリートを握って投げた。
 ……レックスも道具が使えたんだ。
 てっきり、道具を使うだけの知能を有していないものかと思っていたよ。
 まあ、チンパンジーだって石を投げるから、レックスにもできるか。(参考

 レックスの投石はミサイルなみだ。
 ピッチャーになっていれば、時速160kmの豪腕投手になっていたかもしれない。
 武田信玄配下の小山田信茂投石部隊を活用したという。
 また、投石器を用いた場合、その威力は弓矢に負けない。
『現代の最新の弓を使っても、投弾の通常の到達距離(三五〇〜四五〇メートル)には達しない。』(佐原真の仕事4 戦争の考古学
 投石は戦場でも通用する、兵器だッ!

 なお、弓矢とちがって投石器は衰退していく。
 ひもを振りまわして投げる動作のため、タイミングを取りにくく、動いている敵に当てるのが苦手らしい。
 国松門下生たちが動き回った場合、レックスに当てる技量はあるのだろうか?

『武装した兵士たちが』
『次々と――――――』
『まるで――――――』
『ドミノ倒しのように…………』


 部下たちは設置されたドミノのように動かないッ!
 さすが国松門下生だ。
 師匠と協力して驚愕場面を盛りあげている。
 前回、GMがいっていたジャマという評価は正しかった。

 国松門下生が倒されることをGMは予想していたのだろう。
 余裕の態度を崩さず、レックスを拍手でたたえる。
 驚愕するのは国松の役割だ。
 きっちり仕事をこなしている。
 ココからが、GMとレックスの怪物対決か!?

「楽しませてもらったわ坊や……」
「ほら…あの時も……」
「坊やが花山薫を病院へ運んだでしょ……………………?
 10名の武装兵士をアッサリと片づけて………………」


 さすがGMだ、レックスの存在を知っていたらしい。
 国松にも教えてあげればいいのに。
 重要な情報は自分だけがおさえることで、部下たちをコントロールしているのだろうか。
 こうして指示待ち人間が生まれるワケですね。

 国松たちにただよう ゆとりっぽさは、GMのせいなのだろう。
 優秀すぎる部下は敵よりもキケンな存在だ。
 下克上、絶対ダメの精神がGMにはあるのだろう。

「イイわよいつでも…」「かかって来なさい」
「ホラ………… 教えてあげるわ――――」「格の違いってやつを」

「アハッアハッ アハハハ…」
「お前(メエ)態度デケェな〜ッ」
「小っちェ〜 クセによッ」


 大物っぽさを見せつけたいGMに対し、天然で返すレックスだった。
 真っ直ぐに残酷な指摘だ。
 レックスには権威など通用しない。
 これには、GMも怒った。
 ちなみにイチバン恐怖しているのは国松だ。さすが、驚愕役です。

 前回、先に道場へ行けといわれていた国松ですが、いっこうに動かない。
 おそるべき鈍感力だ。
 こうしている間に本部は壊滅していく。
 あ、本部(ほんぶ)です。本部(もとべ)じゃありません。


 激闘必至と思われたGMとレックスだったが、思わぬジャマが入った。
 爆音たてて乱入してきたバイク。
 運転するは柴千春、背後にのるは花山薫だッ!
 花山はハンドポケットでのっている。
 さすが危険を恐れぬ漢(おとこ)よのう。

 それにしても、GMの居場所はバレバレですね。
 レックスが電話して知らせたとも思えない。
 別動の諜報部隊がいて、レックスや花山を導いたと考えたほうが良さそうだ。

 主役登場となっては、レックスも譲ることになるか。
 戦局は一気にクライマックスへ突入する。
 花山薫 vs. グランドマスター 運命の第二ラウンドだ!

 第一ラウンドは、GMの勝ちだった。
 花山は幻術に苦しめられたが、打ち破る。(疵面4巻 25撃
 だが、最終的に105名による狙撃で花山は敗北した。(疵面4巻 27撃

 今、GMは部下をつれていない。
 もう花山を集団狙撃することはできないハズだ。
 のこった部下は国松だけ。
 これなら、互角の戦いとなる。

 もう、花山には幻術は通用しない。……たぶん。
 今度こそ、花山とGMが力と力でぶつかりあうのだろうか?
 でも、GMは卑怯だからすばやく逃げ出しそうだ。
 花山はGMをとらえることができるのか?

 そして、あまったレックスと国松も戦うのだろうか?
 部下たちの活躍を見せつけられた後だけに、国松の活躍が想像できない。
 良く考えたら、柳龍光の師匠だもんな。
 武器にたよったら負けかなと思ってる。
(更新 09/2/13)

by とら

2009年2月19日(12号)
第37撃 開戦の様式(スタイル)

 花山薫 vs. GM 第二ラウンドだッ!
 頼れる仲間・柴千春と戸倉竜士(レックス)が花山を支える。
 いっぽう、GMには武術界の重鎮・マスター国松がついているのだ。
 国松は重鎮らしく、腰が重い。まだ車にのっている。
 外に出るか、出発するか すればいいのに。

 国松のことは、忘れましょう……
 花山はメガネを外して戦闘準備だ。
 天も二人の対決に興奮したのか、雷鳴を響かせる。
 レックスは雷にビビる。千春も汗をひとすじ流す。
 国松は小さな悲鳴を上げた。
 …………国松。

(花山薫………………)
(飽く迄 己の喧嘩を通す……………
 その徹底した非武装は弱者へのいたわりでも 驕りでもなく…………)
(この漢(おとこ)の様式(スタイル)…………)
(それは勝敗よりも生死よりも重い――――)
(この漢(おとこ)のメンツ………………)


 素手にこだわるのが花山薫だ。
 それに対して、GMは勝ちにこだわる。
 人質や銃撃の使用もじさない。(疵面4巻 25話27話
 GMは勝つのが好きなタイプですね。

「ムードたっぷりね…………」
「…フフ…」「アナタはいつも その眼鏡が合図(ゴング)…」
「何時でも… 何処までも…」
「いつも通りね………」


 GMだけは雷にビビらず余裕をみせている。
 花山と戦ったときは、正面からぶつからず逃げまくった。
 今度はまともに戦う気なのだろうか?
 素手で勝つ自信があるなら、最初からやっていただろう。
 自信がないから逃げた。
 なんか、GMは根拠のない大言をはいている気がする。

 花山がメガネをすてる。
 これが戦闘開始の合図だ。
 プロボクサー、ユリー、刃牙(1回目)、稲城と戦ったときは、メガネを外している。どこに置いたのか不明だけど。
 刃牙(2回目)、克巳、スペックの時は、最初からメガネを外していた。
 どうも、疵面になってから、メガネをすてる習慣になったようだ。

「アハあぶね」
「おっこちるトコだった」「…メガネ…」


 レックスが、受けとめたッ!
 なんという空気よまない男だ。
 そういえば、前もメガネを受けとめていた。変わらぬ性格だ。(2巻 7撃
 爬虫類なみの脳だから学習できないんだろうか?

「坊やそれは」「ワザと落としたのよ……」
「ホントにお馬鹿な子ね……」

 思わずGMまでもがツッコんでしまう。
 ペースを崩された時点で、GMの負けだ。
 レックスの属性はGMにたいして すっごく有利なのかも。
 むずかしい言葉でせめても通用しないだろうし。

「こ……ッ こいつ ウッゼ」
「女みてえなしゃべり方でエッラそうに…」
「小っちェ〜 クセによッ」

「あ……ハゲッ」
「チビでハゲッ」「ホラ…」


 レックスの暴言が止まらない。
 掲載紙がチャンピオンでよかったな。
 きっとジャンプなら表現にダメだしされていたぞ。

 『バクマン。1巻(AA)には、ネームが一部のっている。
 そのうちのセリフで、ネーム段階まで「シュジン!? 死刑囚かよ」だったのに、原稿では「シュジン!? 犯罪者かよ」に変わっている。
 ジャンプ的には 囚人=死刑囚 の連想はダメらしい。

「…………………まったく…」
「ザコの分際でよく吠える…」

「ぼちぼち死になさい」


 せめて薄毛と言えッ!
 怒り心頭のGMが拳でツッコミをいれた。
 たまらずレックスが吹っ飛び、ダウンする。

 だが、レックスは普通に立ちあがった。
 レックスだって、トラックにはねられても平気だった男だ。(2巻 8撃
 100kgの鉄球に当たっても問題あるまい。
 GMの攻撃でもじゅうぶん耐えられる。

(す…凄えなコイツ――――――)
(――――――――――――――…ッ!!!)
(嗤(わら)ってやがる…)


「…なかなかいいパンチしてるじゃねーか」
「チビのクセによ」

 千春もビックリのタフネスだ。
 レックスは不敵に笑い、花山は出番をとられた。
 そして、GMは面子を失う。
 予想外の展開で、GMとレックスの戦いがはじまるのだろうか?
 次回へつづく。


 実はすごい実力者であるレックスの本領発揮というところか。
 千春も認める頑丈っぷりだ。
 レックスの強さを警戒するGMは、マスター国松の召喚をするのだろうか?
 秘密のベールに包まれっぱなしで、本当に強いのかあやしくなってきた国松の実力があきらかに!?

 こうしている間にも、国松道場は破壊されているのだ。
 アホ面で雷にビビっている場合じゃないぞ。
 そして、寡黙な花山は今回セリフがないのだった。
(更新 09/2/20)
by とら


2009年2月26日(13号)
第38撃 チビスケvsウスノロ

 恐竜とアダなされる戸倉竜士(レックス)と、地上最小最強の暗殺者GM(グランドマスター)が激突だ。
 戦闘力÷体重で戦闘比率(?)を求めれば、GMは範馬勇次郎よりも戦闘比率が高いかもしれない。
 あんま意味のない数字だけどな。

 ちなみに今週の花山さんは基本 棒立ちです。
 さすがに、ただ立っているだけだと絵にならない。
 まあ、まったく出番のない刃牙よりはずっとマシってところだろうか。

「よーし 今度はこっちからいくぜ…ッ」
「チビスケ」

「スグ終わるからちょっと待っててね」
「花山薫(ダーリン)
「さっさと来なさいよ」
「ウスノロッ」


 GMに殴られたレックスがやる気をだす。
 花山はだまって見守るようだ。
 そして、GMは花山より先にレックスを倒すつもりらしい。
 チビスケvsウスノロがはじまるッ!

(みせたげるわ 格の違いを……ッッ!!)

 レックスは猛然と殴りかかる。
 だが、極小サイズのGMはマトが小さい。
 サイドステップでかわされ、パンチは空をきる。
 地面スレスレを移動するGMは殴りにくい。
 蹴りのほうがまだマシだろうか。

 GMはレックスのスネを殴る。
 足払いをくらったようなモノで、レックスはバランスを崩す。
 ぐらつくレックスの顔面をGMが殴る。
 卑怯な攻撃が多いGMだが、普通に戦っても強い。
 なかなかのコンビネーションだ。

 だが、レックスは前回GMの攻撃に耐えている。
 今度もGMの攻撃を問題にせず、反撃した。
 だが、やっぱり当たらない。
 GMはちょこまかと逃げる。

「は…ッ 疾(はや)いッ」

 GMのスピードに、レックスが追いついた。
 これにはGMの側近中の側近であるマスター国松も驚愕する。
 むしろ驚愕するのが国松の使命だ。
 いい加減に車からおりたらどうだ?

 レックスの巨体でGMなみの速度をだす。
 GMも小さい体で、レックスなみの力を出せるのだから、条件は同じようなものだ。
 ムチャにはムチャで対抗する!
 だが、GMは動きを切りかえして レックスにパンチを叩きこんだ。

(防禦(はじ)かれた…!!!)

 レックスは手で防御していた。
 ちゃんとガードが有効だ。
 勇次郎の最大必殺パンチはガード不能と言われている。
 GMはちょっと劣るようだ。

 防御されてGMも驚いたが、国松もすかさず驚愕する。
 GMの攻撃は、ジャンプしないと顔面に届かない。
 だから動きが1アクション多いので、攻撃を読みやすいのだろう。
 顔面を攻撃されても無事なレックスだけに、手で受けることもカンタンだ。

「……フフ… やるじゃない」
「坊や…」
「おもったよりずっと強いみたいね…」
「すこし驚いたわ」


 余裕ぶってみるが、GMも実はあせっているようだ。
 最初の一撃で倒せなかった時点で、十分強いことはワカっていたと思うのだが……
 GMさんは、自分に都合のいいように考える傾向があるようだ。
 普段からズルい手段で戦っているから、腕がなまっているのかもしれない。

「みた? いまの…」
「チビスケがやっぱりまたビョーンって…」「パンチしてきたから」
「とめた こーやって」


 だが、レックスは話を聞いていなかった。
 花山に自分の活躍を説明している。
 せっかく余裕を見せたのにダイナシだ。
 こういうときにこそ、国松が反応してやらんでどうする。

(こ……このガキ…ッ)

 無視された怒りで、GMは真っ向勝負を避ける気になった。
 必殺の強力催眠術を使う気だ。
 こいつをくらったら、抵抗不能になる。

 花山も一度くらってピンチになった。
 対抗手段を考えているのだろうか?
 柴千春のバイクに爆音を立てさせて、音をかき消す作戦だろうか?
 今、花山の戦闘センスが問われる。
 そして、国松さんも催眠術の巻きぞえくってヒドい目にあいそう。
(更新 09/2/27)
by とら


2009年3月5日(14号)
第39撃 謎

 人間恐竜と恐れられる戸倉竜士(レックス)と、生まれつきの暗殺者GM(グランドマスター)ッ!
 戦いは第二局面へうつる。
 レックスの防御力と攻撃力に手を焼いたGMが必殺技を使う気だ。
 指パッチンで相手に暗示をかけて自在に操る絶対遵守のギアス!(違っ)

 レックスがいくら強くても、GMの幻術をくらったら試合終了ですよ。
 どうやって防御するのか?
 幻術をうけながら自力で回復した経験をもつ花山が、適切なアドバイスをすればイイのだが……
 今回も花山薫は無口なのであった。

「…にしても」「こいつァ とんでもない強さだで…」
「一時はどうなるかと思うたが…」
「花山まで来おるしな…」
「ま…………白兵戦の強さなんざ」
「あの…………幻術(ワザ)の前には何の意味もなさんで……」

「術を放てば…」
「あやつは じき意のままとなろうが……」
「………………ただ…………」
「やはり この男は…ちと……」
「厄介(ネック)だの…………」


 実戦武術の大御所マスター国松は、大物らしい態度でメガネをふく。
 やはり、マスターと呼ばれる人は格がちがった。
 悠然と車の中でよゆうぶっている。

 ちなみに国松の道場は現在 襲撃をうけています。
 たぶん秒単位で弟子たちが撃ち殺されている。
 もちろん国松も内心あせっているのだろう。
 だが、あせりを感じさせないのが国松の大物たるゆえんだ。

 国松がゆったりできるのも、GMの強さを信じてのことだろう。
 だが、幻術を破ったといわれる花山の存在は国松にとっても不気味らしい。

(花山薫(ダーリン)ならこの坊やをどう捌くのかとか……………)
(見モノよね…)


 GMはレックスをあやつって花山にぶつけるつもりらしい。
 レックスと花山をぶつければ一石二鳥だ。
 手段を選ばぬ暗殺者GMらしい作戦である。
 喧嘩の美学をつらぬく花山とは対極の闘争哲学だ。

 人の喧嘩に手も口も出さないのが花山の流儀なのだろう。
 だが、このままではレックスがGMの餌食になる。
 どうする、花山。
 どうなる、レックス。

(感覚器官(サーキット)へ……ッ)
(侵入(アクセス)――――――………)

「わッ」


 GMが指をならした瞬間、レックスが耳をふさいで大声をだした。
 暗示音波を音で打ち消す作戦か!?
 シンプルにしてディープな行動だ。
 単純なレックスらしい。

(な…なんなのよ この子…
 アタシの幻術がそんなんで破れるとでも………)


 GMの経験では破れないらしい。
 だが、相手は超天然素材のレックスだ。
 効かない可能性はじゅうぶんあるぞ。

(み…見えんかった……… 耳を塞ぐ動きが……ッ)
(こ…こいつァ迅いなんてもんじゃあ…)


 国松は、べつの部分に驚いていた。
 巨体ににあわず速い。
 GMは速度におどろいていないので、国松だけが見えなかったのだろう。
 ボクシングのジャブだって見切れないかも。

 さて、レックスだが……
 普通に動いている。
 どうも暗示は効いていないようだ。
 これにはGMも驚愕するしかない。

(なにそれッッ)
(ちょつ………ッッ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜)
(〜〜〜〜ッッ!!!)


 レックスは一回転して、バックハンドブローを打ちこむ。
 GMは両手でガードするが、防ぎきれずに鼻血をたらす。
 なんか、GMの株がすごい勢いでさがっている。
 これは、バブル崩壊以後 最安値を更新してしまう。

(こ…これは……ッッ)
(不可解(おかし)い…… あきらかに…ッ)
(こ…この戦闘力(つよさ)は…一体………
 ………………………………………ッッッ)


 GMもビビる、レックスの強さだ。
 恐竜つながりで、ピクルに匹敵するかもしれない。
 このままではGMの敗北決定か!?

 あせりながらもGMはレックスの姿をじっくり観察する。
 割れまくった腹筋、手は大きく、足も大きい。
 そして裸足だ。
 鍛えられた強さではなく、天然だと思われるのだが……

「………そう…」
「そーゆう ことだったの……………」
(謎が解けた…)


 GMには謎が解けたらしい!
 いったい、どんな秘密なんだ。
 まさか、失敗したGMが自分に幻術をかけてしまったのか?
 謎が解けたということは、対策も立てられる。
 次回は、GMが逆転しそうだ。

『次号は"花山薫特別編"!!
 謎の解答(こたえ)はしばしの時を待たれよ!』


 ……来週はお休みということなんだろうか?
 謎は謎のまま、次回へつづく。

 レックスの秘密はなんなのだろう。
 本当にピクルの親戚だったりして。
 人間と脳機能がちがっていれば、暗示にもかからないとは思いますが。

 それにしても、花山が動かないししゃべらないよな。
 脇にまわると本当に動きのすくない人だ。
(更新 09/3/6)
by とら


2009年3月12日(15号)
ExtraBlow3 口伝

 終わったッ! 第二部(?)完!

 山内雪奈生先生の先週と今週のコメントは↓こんな感じだ。
『ひろげた風呂敷をたたむのは難しいですね…。』
『先週の続きは、まだ考えています。いくつか描きためるつもり。す…すいません。』


 前の休載時に風呂敷たためない病じゃないかと疑っていたが、正解だったのかも。
 連載再開は秋らしい。
 去年の告知では秋の予定新春になった。
 なので、年明けぐらいまでは誤差範囲と思って気長にまちます。

 今回は花山の過去をふりかえる。
 花山は強者として生まれた。
 虎やライオンが捕食者として生まれたように、花山は生まれつき強い。
 今回でてこなかったが、花山は10歳のころから超握力の持ち主で栓抜きいらずの男なのだ。

 刃牙を鍛えるための相手を探していた栗谷川さんが、花山にぶつかるのは必然であった。
 花山の顔にある疵の時系列がちょっとおかしいのですが、栗谷川さんの記憶が混乱しているのだろう。
 今作では栗谷川さんとあったあとに源王会へ単身殴りこみにいく。

 源王会は花山の父親を殺した。
 花山はアダをひとりで討ったのだ。
 昔から単独行動が多かったのだろう。
 強すぎる肉体は花山に孤独もあたえてしまった。

 この源王会、現在の会長がGM(グランドマスター)だ。
 因縁はつづいている。
 そして、そろそろ因縁にも決着がつくのかもしれない。
 早ければ今秋ぐらいに。

 わずか10回の短期集中連載だったが、思えば大吉さんとどっちがマスター国松をいじれるか競う感想だった気がする。
 国松さんも登場したてのころは強そうだったんだけど……
 いまや、ムエタイ選手なみにネタキャラだ。
 ギャグに困ったら、とりあえず国松ツッコミで乗り切る。
 みたいな。

 コミックス5巻も5/8に発売されるようだし『バキ外伝 疵面(スカーフェイス)』は、まだまだこれからだ。
 実りの秋をまてッ!
(更新 09/3/13)
by とら


2009年12月24日(4+5号)
ExtraBlow4 三ツ子之魂

 小学生4年1組・花山薫は四人の不良にからまれていた。
 当然、全員倒す。
 花山薫は強者として生まれてきたのだ。

 しかし、なんで不良に絡まれていたんだろ。
 今週の刃牙も不良に絡まれていた。
 シンクロニシティーだ。
 バキ世界の不良は嗅覚ニブイのが多いのだろうか?

 そして現在ッ!
 白スーツ着てお祭に行った花山は、刺青をしたヤクザに絡まれる。
 小学生時代ならともかく、巨体ヤクザの現在でも絡まれるなんて……
 根本的にトラブルを呼びこむ体質なんでしょうか?

 なぜか花山は能面の女面をかぶっている。
 この面が悪いのかも。
 今週のストライダムに劣るものの、あきらかにギャグの小道具だ。
 花山は祭を盛りあげるためウケ狙いで面をかぶったものの不興を買ったのかもしれない。

 絡まれたまま終わる花山薫ではない。
 怒りの花山は面を破壊して、素顔を見せてヤクザをビビらせ、追い払った。
 どうやって面を破壊したんだろうか?
 表情をつくる筋肉も握力なみのパワーがあるのか!?
 花山の新必殺技は、きっと顔面握撃だ。

 強者として生まれた花山薫ならではのエピソードだった。
 現在の部分はちょっと蛇足だけど。
 小学生のときはともかく、現在のこういは刃牙と同じく弱い者イジメになりかねない。
 まあ、ヤる気だった刃牙とちがい、無傷でかえすのが花山らしさだ。

 今回の特別編は『疵面(スカーフェイス)』復活への狼煙となるのか!?
 連載再開のお知らせは見当たらないので、すぐに復活しないっぽいけど。
 花山が復活するのと、刃牙が勇次郎と戦う準備を始めるの、どっちが早いんだろうか?
(更新 09/12/25)

2010年4月22日(21+22号)
ExtraBlow5 不良(ヤンキー)陳述

 今回の特別編は花山薫の知られざる過去と、暴走族・機動爆弾 巖駄無の誕生秘話だ。
 深夜のファミレスでダベる男が三人。
 勝負でしょう。

 というワケで、過去のスゴい話勝負になる。
 話の中心になるのは花山組の田中KENだ。
 後輩らしき巖駄無の二人から質問をうけている。

「花山薫……さんが実はもと巖駄無だったって」
「本当ッスか」

「ちげェよ」
「ンなわけ ねぇだろ…」「ちったぁ考えてもの言えよ……」


 いきなり変な質問が来て、一発で打ち返した!
 考えればワカるのだろうか?
 たしかに、花山が暴走族にはいっている姿ってのはなじまない気がする。
 巖駄無に所属していても、少し前の世代は知らないのだろうか?

「あー…でも ……そのへんビミョーかな」

 って、関係あったのかよ!?
 KEN、ユーこそ考えてしゃべりなYO!
 ちゅーことは、花山が族にはいっていた時期もあるのだろうか?

あのひとはホラ オレなんかが小学生の頃から」
「スンゲー話がもういっぱいあったからさ」
「そりゃあもう神みてェに語られてきたべ……… …イヤ……マジで神かな……」
「カッコイイんだよとにかく…」
「憧れたなァ〜〜〜……」


 花山には顔に疵が無いころから伝説があったらしい。
 詳細が不明なのは残念だけど。
 雰囲気からして、絡んできた不良三人を返り討ちにしたようだ。
 これは中学生のことだろうか?

 花山は13歳で握撃を完成させている。(疵面2巻 12撃
 あと、10歳から15歳のあいだでスゴい成長した伝説とかあるし。

「まあ…… 実際 会ったのは」
「中学入ってからなんだけどさ………」
「超恐かったよ……」

「でもワカったんだ――――――――――――――――――
 デケェんだ
 あのひとは初めて会った時からなんか
 デケェんだよ……見た目とかじゃなくてさ

 それが嬉しくて
 オレも側に置いてほしくて通ってたワケよ

 恐かったけど…………」


 そして、見た以上に器がデカい花山であった。
 まだ十数歳だというのに、デカすぎる。
 ダメな時の刃牙を人間性で凌駕していたかもしれない。
 だから15歳でも組長できたんだろうな。

「大将を囲んでいる当時の取り巻きみてぇな連中もおっかなくてさァ…
「全国制覇!」
 …とか のたまってよお…………
 騒いで盛り上がってたみてェだけど」
そーゆうコトに大将自身はあんま 興味無かったんだろなぁ……」


 なんか取り巻き連中が『ベルセルク』の使徒みたいな連中ばかりだ。
 本当に人間の軍団なんですか?
 花山が本気になれば全国制覇も狙えたんだろうな。

「ぷいっと中学辞めてさあ……………………」

 父親が抗争で命を落とした時期だろう。
 花山は父のあとを継ぎ、花山組の組長となる。

「…えーと… 何の話だっけ?」

 って、ここまで関係ない話かよ!?
 さすがKENだ。
 考えずにもの言う男よのぅ。

「その頃たま〜〜にね…………………… 大将を2ケツで運んでたことがあってさ
 そん時の仲間をオレが勝手に"チームガンダム"って呼んでたワケよ」
アイツが来るまではね………」
「川崎キングギドラっつう当時最大の暴走族(ゾク)率いてさ………………………………
 ホラ…現在(いま)の総長だよ」
「柴千春(アイツ)が同じ花山薫の信者だから仲間にしろって――――――――――――――――――」
「強引に入ってきたんだ……
 そっから………巖駄無連合が誕生したワケよ」


 そして、やっと明らかになる巖駄無誕生秘話だ。
 母体は花山ファンクラブだったワケね。

 柴千春はもともと川崎キングギドラのトップだったらしい。
 そこから巖駄無連合に入って、二代目特攻隊長となったようだ。
 ええ、千春は二代目なんですよ。
 先代の特攻隊長がいたハズなのだが、それは謎のままだ。

 そして、現在は千春が総長をやっているらしい。
 最大トーナメント時は特攻隊長だった。
 アイアン・マイケルに勝って花山に認められたので、総長になったのかもしれない。

「じゃ…じゃあ初代総長はKENさんって」
「噂じゃ聞いたけど絶対ウソだと思ってました」

降りたよすぐに 器じゃねェって事ぐれェワカってるよバカヤロ なんだよそれ…」


 初代総長は田中KENだった。
 噂でしか聞かないということは、巖駄無連合の恥部……じゃなくてタブーなんだろうか?
 すぐに降りたので、最大トーナメント時の総長は別人だろうな。

「オレが凄いワケじゃねェけどよ…」
「でも大将はそれからもず〜〜ッと…」
「オレなんかの事面倒見てくれてよ……」
「だから――――――――――――――――――
 本当の親なんだよ色んな意味で…………
 あのひとにゃ足ィ向けて寝らんねェんだ…………」

「マジ感動だよなッ」
「すげえッスよ KENさんッッ」
「KENさんがなぜかカッコよく見えます…」


 花山という偉大な太陽が輝くことで、田中KENという月も光って見える!
 かっこいいぞ(?)、田中KEN!
 というワケで、田中KENの秘められた武勇伝があかされた。
 まあ、花山がいてこその田中KENなんだろうけど。
(更新 10/4/23)

2010年8月5日(36+37号)
熱夏 バキ3倍祭

 板垣恵介の… 板垣恵介による… 読者のための疵面(スカーフェイス)!
 風呂敷をたたむ作業で手一杯の山内雪奈生先生にかわり、マスター板垣恵介が登場だ!
 急ぎの仕事だったためか、今回はサブタイトルが無いぞ。
 話数も入ってない。もしかしてコミックス未収録作品になるのかも。

 舞台は10月10日(月)の皇居だ。
 近いところだと、2011年の10月10日が月曜日だから、近未来の話だろうか?
 思いきり時間をさかのぼって、2005年の話かもしれないけど。

 柴千春は今日も特攻服で歩いている。
 特攻服にハンドポケット、これが柴千春のストロングスタイルだ。
 いつもより服の文字がおとなしいので、これは普段着だろうか?
 地下闘技場で着ていたのは、晴れ着というか本番用の特攻服かも。

 周囲でジョギングをする人がいるなか、千春は自信に満ちていた。
 もう2年以上も運動らしい運動をやっていない!
 大不良・花山薫に近づくために!
 努力しない努力をしているのだ。

 鍛えて戦うというのは不意打ちみたいなもの。
 千春はそう思っている。
 でも、君らの喧嘩は不意打ち上等って感じもするけど。
 とにかく、鍛えずに強くなるという不自然主義で千春はガンバっている。
 ガンバらないように、ガンバっているのだ。

 闘争は心技体でなりたっている。
 体を鍛え、ワザを磨く。
 そして気迫だ。超重要。
 千春は技や体力ではなく、気迫で勝つつもりなのだろう。
 だから過剰な自信をつけて、必勝の心意気で戦うのだ。

 アレです。人生画力対決をするのだけど、一切練習しないという心意気と同じだ。
 重要なのは技術ではなく気迫であり、それを生み出す自信である。
  『イタバキ』でやっていたように、まずは自信をつけるところから始めるのだ。

 運動しない充実を感じながら、柴千春は自分が花山に近づいていると確信していた。
 いつかは、花山と戦ってみたい。
 そう思う時がくるのだろうか?
 憧れるからこそ、自分をぶつけてみたい。
 現在の、勇次郎・刃牙みたいな関係かも。

 だが、千春はとんでもないモノを発見する。
 花山がTシャツ・短パンで走っているのだ。
 珍しく汗まみれで。
 健康的でさわやかな花山だ!?

「なに鍛えてるンですか花山さんッ」

 今まで拠ってきた前提が崩れてしまった。
 千春がかつてないほどに動揺している。
 ボクシングベビー級王者と戦ったときだって、動揺しなかったのに。
 二年間、必死に鍛えなかった努力は無駄だったというのか!?

 ちなみに、コレ相手が刃牙だったら「なに闘ってるンですか刃牙さんッ」って感じだろうか。
 でも、刃牙はよくワカらないタイミングで急に闘いだすから、油断できない。
 花山も急に鍛えたくなったのだろうか?

「今日は おめェ…」
「国家(くに)が決めた」
「そういう日だろうがッ」


 10月10日は『体育の日』でした。
 現在は10月の第2月曜日が体育の日だけど。
 もとは東京オリンピックの開会式があった日だ。

 アウトローな人間だけど、国家の決め事には律儀にしたがうようだ。
 それが花山薫の仁義なのだろうか?
 まあ、ちょっと似合いませんけど。

 とりあえず走ってみるかと走り出して、都内を一周しちゃったんだろうか?
 水分補給をしようとしたら、うっかりワイルドターキーを買って、やっぱり一気飲みしそうだ。
 汗かいてるから、Tシャツ透けてセクシーショットなんだろうな。
 背中の侠客立ちがファッションセンス抜群すぎて、街中の視線を独り占めだぜ!

 柴千春は努力して努力しないようにしていた。
 花山は自然体で努力していない。
 だから走る時は走るのだろう。
 まあ、国家行事には勝てませんな。

 鍛えないといっても、自然体で鍛えないのがベストなんだろうか?
 たぶん、来年からは柴千春も体育の日に走るようになるだろう。
 そうなったら、暴走族・巖駄無のメンバーも走る。
 体育の日は、チーム巖駄無がバイクにのらず暴走する日になるであろう。
(更新 10/8/6)
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