今週のバキ外伝 創面(きずづら)感想

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2012年6月12日(創刊7月号)
1時間目 / 花山薫15歳

 疵面(スカーフェイス)の風呂敷がたためず、さまよいつづけて3年3ヶ月がすぎた。(疵面5巻 39撃
 そして、ついにたたむのをッ、あきらめたッ!?
 新章開始ッ! 花山薫15歳だッ!

 15歳ってコトは刃牙と出会った頃の年齢ですね。
 刃牙と戦ったときにできた頬の刺し傷がない。
 つまり、刃牙とであう前の花山だ。
 高校生組長である花山薫の活躍をご期待ください。

 というワケで倉鷲高校は花山薫を受けいれる事となる。
 校長先生、花山を甘く見すぎだ!
 花山の顔の疵が×(バッテン)になっている。
 つまり、すでに花山は単騎素手にてヤクザ事務所を壊滅させた偉業を達成しているのだ。
 戦国時代に生まれていたら、戦国無双ができる逸材である。

 倉鷲高校は80年を超える伝統的な進学校だが、雨野一・増田達文といった柔道・空手の有段者を教師にしている一面もある。
 多少のヤンチャ坊主は押さえつける自信があるようだ。
 コレは敗北する前フリだよね。
 柔道の技は花山のパワーに投げられず、空手の打撃がまったく通用しない展開になるだろう。


 そのころ喫煙による1ヶ月の停学処分だった倉鷲高校3年・芳賀ケンイチは、周辺の不良から出所祝いを受けていた。
 自分の実力に見合わない祝いに戸惑っている。
 芳賀は花山のセンパイになったので、格が上がったってコトだろうか?

 芳賀の舎弟二人は出所祝いとしょうして1年生から金を集めていた。
 校長、風紀がすでに乱れきっています!
 花山が問題を起こす以前に問題が起きている。

 そして、舎弟二人は恐れを知らぬ事に花山にもカンパを強要するのだった。
 無知は恐ろしいな。
 で、花山は財布ごとカンパしちゃう。
 花山、帰りの電車はどうするんだ?
 あ、花山は電車通勤なんてしないか。昔、電車にのっていたことはあったけど。

 あわてたのは、その財布に入っていた花山の名刺を見た芳賀だった。
 かけつけると、花山は創立者らしき人物の銅像に挨拶をしている。
 銅像に握手だ。
 超握力で、銅像の手がグニャグニャになってしまった

「ごく普通の…… 善良な学生として生きていくんだ」

 花山が普通の学生になる宣言だ!
 いや、無理だって。
 ライオンが、望んでも草食動物になれないように花山は普通の生徒になれない。

 強固な意志力で様々なムチャを通してきたであろう花山があえて難題に挑む。
 はたして花山に普通の学園生活がいとなめるのだろうか?
 銅像の手をグニャり、札束のはいった財布をわたしている。
 すでに初日から普通を超えているんだけど、今後やっていけるんだろうか?

 たとえば、女子が「花山くん、ビンのフタが開かないから開けてくれない?」と言ってきたとする。
 花山が普通に力をいれたらビンを握りつぶしてしまって爆砕して中身をブチまける事になるだろう。
 まったく普通じゃない。
 中身ブチまけて女子の制服がぬれてスケスケになったりするんですよ。どうするんですか。
 って、これはハーレム漫画的には普通の展開だよな。
 もしかすると、花山にはハーレム漫画の才能もあるのかもしれない。
 タイトルも、ひらがなで『きずづら!』とすれば、なんか普通の萌え漫画っぽいぞ。


2012年6月14日(29号)
◆0時間目◆ 既製品(モンブ)

『不良たちが……』
『ヤンキーと呼ばれたあの時代……』


 不良が特注のガクランを装着している。
 花山が15歳の頃だから少し昔らしいぞ。
 でも、現在20歳だから、せいぜい5年前だ。
 チャンピオンで言えば『ギャンブルフィッシュ』が連載開始になったあたりだ。

「ヒザ下20センチ」
着丈130センチ」(※ 衿のつけねから、上着の裾まで)
「ハハ……無敵だわ」
「カラーは6センチ…」
「この高さなら姿勢も崩れない」
「袖ボタン5個」(※ 袖ボタンの数が多く、本穴仕様であることはこだわりポイントの一つ。)
「このこだわりが大切なところよ」
「裏地は特権階級の「紫」」
ワタリ58センチ」(※ ズボンの幅が最も広くなる部分。)
「スソは51センチの「ドカン」」(※ ワタリ、ヒザ、スソともに広く、文字通りドカン状のものを指す。)
「オヤっさん」
「漢はやっぱ長ランだってッッッ」


 この不良は形から入るタイプのようだ。
 まるで『謝男 4話』のように服をほめまくりだ。
 これはシンクロニシティーか?
 不良が土下座する前フリかもしれない。

 花形敬も「これ以上はないペテン帽」をかぶっていた。(疵―花形敬とその時代
 見た目のカッコ良さは迫力を呼び、迫力が説得力になるのだ!
 強そうだという説得力があれば迫力だけで相手を屈服させられる。

 と、そこに花山薫が登場だ。
 もう体のサイズがデカすぎる!
 つまり迫力が違いすぎるのだ。
 これは服で補えるものじゃない。

 普段は白スーツを愛用している花山だが、どんな学生服を着るのだろう。
 そして、下着はやっぱり"ふんどし"なんだろうか。
 校則に"ふんどし"の着用はダメなんて書いていないだろうけど、全校的に衝撃が走るんだろうな。

 新入生の身体検査で"ふんどし"デビュー、その日のうちに全校生徒と教師にふんどしスタイルが知れわたる。
 翌日から、ふんどしをマネする生徒が続出して、止まらない。
 花山が卒業する頃には全校生徒が"ふんどし"化して、実質上の"ふんどし"の着用が校則となる。
 なんて展開があるかもしれない。

「布地は通常の10倍になりましたが」
「格上の方が着られた場合……」
「やはり標準型がよろしゅうございますねぇ」


 ライオンは着飾らないでもライオンだ!
 『ナルニア国物語』の偉大なるライオン・アスランがタテガミを刈られても猫にならないように。
 虎は何故強いと思うね? もともと強いからよ。理論だ!

 とうか、標準型といいながら通常の10倍だしね
 外見はザクでも中身のメカには10倍金かけていますって感じのエース専用機だよ。
 通常の3倍速く動けるし、攻撃力は体重×速さ×握力だから、握力10倍なら10倍の攻撃力だ!

 不良は花山にならって既製品の制服も買っていく。
 そりゃ、せっかく入手したゲルググをやめて普通のザクに乗るようなものだぞ。
 虎はもともと強いけど、人間が虎のマネをしても強くなれない。
 それでも憧れちゃうのが花山なんだろうな。
(更新 2012/6/20)



2012年7月12日(8月号)
2時間目 / 超非武装

 別冊チャンピオンで仕切りなおしの2時間目、花山薫15歳高校一年生だ。
 原作:板垣恵介、原作協力:浦秀光、作画:山内雪奈生の三大巨頭キングギドラ体制でスタートする。
 今回から、原作協力にいたがき組チーフ浦秀光が入っているな。
 これならイケる!?

 花山は上半身裸にサラシを巻いただけの状態で学ランを着る・
 素肌っスか!?
 花山さん、せめて学業中はワイルドさを控えめにお願いします。
 このぶんじゃ、下はフンドシだろうな。

 花山の同級生・井森洸一は不良3人に絡まれていた。
 だが、井森はヌンチャクとナイフをひらめかせて不良を制圧する。
 井森は不良とかかわるつもりは無い。
 ただ、ひたすら武器の腕を磨いている。
 自宅には数多くの刀剣があった。銃刀法的に問題ないのか? あ、模擬刀ですか。

 井森は、強者を狩ろうと狙っている。
 すなわち、花山狙いだ。
 花山の上履きにネズミの幼生を大量につめこみ、さらにスタンガンも仕込んでいた。
 だが、花山は気絶しない。煙を上げたが平気そうだ。さすが花山である
 ネズミはどうしたんだろう。

 そして、教室のドアに仕込まれていたカミソリで指を切る。
 ドアの最上部をさわる人間なんて花山しかいないから、仕込んでいたのだろう。
 ドラマの『クローバー』で花山ケンジがエリに仕込んだカミソリで負傷していた。
 ケンジよ、お前も花山なんだから『バキ』読んどけ。
 ふたりの花山がカミソリで指負傷のシンクロニシティーだ。

 でも、花山薫だったらカミソリぐらいじゃ皮膚が切れないんじゃないかと。
 超握力と毎日の修羅場で自然に皮膚が鍛えられて、カミソリどころか日本刀でも簡単に切れない皮膚になっていそうだ。

 さらに井森は教室でクロスボウをとりだし、花山に勝負を挑む。
 他の生徒に逃げだすように促し、一対一の男比べだ。
 って、これは逮捕レベルの問題じゃないか?
 銃刀法だけじゃなくて、殺人未遂とかで。
 目撃者多数だし。

 井森は、この状況からどうするつもりなんだろう。
 参ったと言わせるのか?
 ヤクザ相手にそんなことしても、あとで報復されそうなんだけど。
 普通に車ではねて、下っ端が罪かぶるとか。

 花山はクロスボウに動じず、立ちあがる。
 そして、学ランの下を御開帳だ。
 服の下には拳銃・ショットガン・手榴弾・刃物が大量にあった。
 ……ワイルド・ターキーは無いのか?

「学生との喧嘩のため」
「用意しておいた」


 学生との実力差のを考えて、これだけの武器を用意したらしい。
 井森に背を向けて、好きなだけ使えと花山は言う。
 一方的に攻撃させて、耐え切る。
 それが学生向けのケンカらしい。

 地下闘技場で花山は匕首を日本拳法・稲城文之信に渡していた。
 稲城文之信+匕首=井森洸一+銃器
 ってのが花山の認識らしい。

 井森は傷だらけの刺青"侠客立ち"の迫力に失禁と共に敗北するのだった。
 花山は銃器が見つかったらマズイので片付けさせる。
 だがチョット待ってほしい。
 井森には生温かく濡れたパンツ問題を片付けるほうが先じゃなかろうか?
 とにかく、一件落着だ。

 学生相手には銃をもたせてちょうどイイ。
 ってのが花山の認識なんだろうな。
 どう考えても普通の学生生活をおくれていないのだが……
 もっとも花山の普通が、かなりブッ飛んでいるのだろうから、これも日常の範囲内なのかも。

・おまけ
別冊 少年チャンピオン 2012年 08月号 [雑誌]
別冊少年チャンピオン2012年 08月号

今回の話が載っている別冊少年チャンピオンには、侠客立ち扇子がオマケについているぞ。


2012年8月11日(9月号)
3時間目 / 体罰許可制

 疵顔では風呂敷たためず、イチからやり直す。
 花山の高校生ライフは始まったばかりだ!
 学生生活ってコトは、花山さんもファーストフード喰いにいったり、ドリンクバーで数時間ダベったりするんだろうか。

 花山の通う倉鷲高校には体罰許可証をもつ教師・火野靖國(31)がいる。
 体罰のライセンスだとッ!?
 なんでも都立教師・栗上厚(29)が生徒の暴行で死亡したため、行き過ぎた体罰忌避に歯止めをかける施策らしい。
 世の中、規制を厳しくしたり緩めたりを繰りかえしてベストな加減を見つけるものだ。

 というワケで火野は体罰の嵐を吹き荒らす。
 うむ、冷やしすぎたから暖めたつもりが、灼熱になった感じだ。
 甘やかしは良くない。
 ビザンチン皇帝ニケフォラスは言っている。
『若者はたるませるな、怠けさせるな、ぜいたくの味を与えるな。放蕩・道楽・酒色にふけらせるな! 鉄拳と平手打ちで吹っ飛ぶような個性など役には立たない』(「名将たちの戦争学」より)

 でも、逆に『下士官・兵を威圧し、侮辱する言葉を吐く将校は、臆病だからである。規律と言う縄で兵士を木に縛りつけて殴るのと同じで、兵士が殴り返せないことを承知の上なのだ』と米国のバッハ少佐は言っている。(おなじく「名将たちの戦争学」より)
 むやみに体罰をするのも良くないらしい。
 加減ってムズかしいね。

 不良相手に猛威をふるうバイオレンス・ライセンス・ティーチャー火野が花山と接触する。
 二人はどんな対決をするのか?
 と、花山は頭をさげて朝の挨拶をする。
 礼儀正しい。これは問題なく回避できるな。

 と思ったが、火野は因縁をつける。
 これは教育じゃなくて嫌がらせだな。
 体罰はあくまで罰だ。罪を犯していないのに罰をあたえるのはおかしい。
 火野は生徒が殴り返せないことをイイことに暴力をふるっているだけですね。

 さらに火野は花山に因縁をつけていく。
 オマエの顔にある傷は不覚傷だと文句をいう。
 これは実際に、その通りだ。
 できることなら怪我をしないほうがイイに決まっている。
 花山の場合は防御をしないのがポリシーだから、銃や剣の場合もあまりよけないのだろうけど。

 この趣旨のよくワカらんツッコミに、花山はおとなしく同意した。
 花山は上下関係にキビしいみたいだ。
 教師の顔を立てているのだろう。

「勝てそうなら刃物にも向かってゆくが」
「勝てぬと踏んだらさっさと頭を下げる」
「なかなかの世渡り上手ではある――――」


 火野は根拠がよくわからないけど自信満々だ。
 花山より強いという自信があるのか?
 自分ならば刃物相手でも勝てるつもりなのかも。
 それとも教師の立場なら花山が手をださないとタカをくくっているのだろうか。
 とりあえず、火野は頭が良くないことだけがワカった。

 火野は花山のルッティの靴に文句をつけ、ズボンが太いと指摘した。
 やっと規格違反の話が出てきたぞ。
 ズボンが太いと言いたいがために、クドクドと喋っていたらしい。
 本当に うるさいオッサンですな。

 花山は体がデカすぎる。使用する生地も10倍だ。(0話
 足もふといから、ズボンも太くなるという寸法である。
 火野は理由を最後まで聞かず、水月に左拳を打ち込んだ。
 本来なら相手の体に拳がメリこみ、悶絶させるハズだった。
 だが、火野の拳に伝わる感触は……
 巨大採掘機の超巨大タイヤのイメージだ。

 岩とか巨木とか、硬さのイメージはイロイロあるけど、機械ってのは珍しいかも。
 戦車とかが出てこなかったのは、知らないからだろうな。
 圧倒的なイメージに殴った火野のほうが精神的にダメージを受けている。
 凄まじいまでの汗ダラだ。

 殴られた花山も、火野のようすをみて気の毒になったのだろうか?
 頬にちょっと汗を流している。
 いきなり殴ってきて、勝手にガクブルされたら対応にこまるだろうな。

 なお虚勢をはって文句を言ってくる火野に花山は頭をさげる。
 頭をさげるだけの小さな動作に火野は恐怖を感じて、思わず座りこんでしまった。
 衆目のなかで敗北した姿をさらしてしまった火野は体罰許可証を返却する。

『さらには…』
『自身のニックネームが「タワー・オブ・テラー」であることを知り』
『教職を辞する』


 タワー・オブ・テラーは東京デズニーシーのアトラクションで急降下が売り物だ。
 花山への恐怖で急降下したことで、この名前がついたのだろう。
 火野と同様にライセンスもちは各地で問題をおこした。
 体罰許可証はわずか半年で回収される。
 こうやって振れながら適性なところを探り当てていくのだろう。

 花山もヤクザと学生の二面生活をバランスよくこなして行けるのだろうか?
 『バキどもえ』のネタじゃないけど、ついうっかり握りつぶしてしまいそうだ。


2012年9月12日(10月号)
4時間目 / 水泳実習

 今日も花山は健全な高校生活を目指す!
 狙うは授業のコンプリートだッ!
 そして、またまた試練がやってきた。
 水泳の授業である。

 花山の背中一面には刺青『侠客(おとこ)立ち』が彫られているのだ。
 さすがに、この背中で水泳はキビしい。
 組員も必死で花山をいさめる。
 だが、水泳に参加するという花山の決意はかたい。

 花山さん、けっこう頑固ですね。
 意志力が強い。
 花山も勇次郎とおなじで強者として生まれ、ワガママを通して生きてきた。
 基本的に譲らない人なのだろう。

 こんな時に役立つのは花山の懐刀・木崎である。
 彼の不思議なポッケには、花山の愛酒ワイルドターキーが常に入っているといわれるほどの名参謀だ。
 そんな木崎は花山のために水着を用意してきた。

 花山の水着は手足までカバーした競泳用の水着だ。
 たしかにコレなら背中の刺青は見えない。
 でも、学校の授業で使うのは明らかに不自然だぞ。

 というか、着こなしが無理無理だ。
 ガタイの良すぎる花山だから、いまにもハジけそうに見える。
 ここで水着が爆発したら花山の学園生活は二重の意味でアウトになりそうだ。
 でも、「花山さんの"侠客(おとこ)立ち"、後ろも前もスゴいっス」と尊敬をあつめそうだけど。

 花山が本気で記録を狙っていると言うので、教師は水泳の得意な人間三名と勝負させる。
 未来において、水中でサメと戦って勝つことになる花山だが、泳ぐこと自体は得意なのだろうか?(疵面2巻 11撃
 なんにしても、花山が水泳対決だ。

 スタートの合図で、花山が飛びださない。
 溜めている。
 そして、飛びだした。飛び込み台を破壊するような脚力でジャンプだ。
 泳ぐよりも速く飛ぶつもりか!?

 そして、着水だ。
 着水の衝撃と、怪力で不器用にかき回す花山の泳ぎはプールに渦を巻き、嵐をよぶ。
 巻き込まれた三人は打ちあげられ、おぼれてしまう。

 花山らしく、記録で負けたけど勝負で勝ったって感じですね。
 水泳もバトルだ!
 この勝負ならオリンピック戦士にだって勝てるな。
 真の意味での水泳自由形の最強って感じだ。


2012年10月12日(11月号)
5時間目 / Half-Cutの仙吉

 人間を真っ二つに両断する殺人者・助川仙吉が登場だ。
 ただ人を斬るのではない。
 頭頂から斬りおとす。
 しかも、正面からじゃなく横から斬るのだ。

 人間を斬るのは簡単じゃないと仙吉は言う。
 確かに人間は骨のような硬い部分と血肉の柔らかい部分で構成されている。
 パトリシア・コーンウェルの検屍官シリーズでも、検屍で肉を切る刃物と骨を切る刃物はちがうと何度か話題にでた。
 ためしてガッテンでも「ケーキ」のような「かたさの違うさまざまな食材が層になっている」ものは切りにくいと言っている。

 もっとも日本刀は試し斬りで二つ胴、三つ胴などと、人体を二つ三つと重ねて刀の切れ味を確かめるコトをやっていた。
 日本刀、スゲ〜な。
 検屍官も日本刀を採用すればいいのに。(そりゃムリだ)

 ふつう真っ二つというと、正面から斬る。
 だが仙吉は横から斬るのが好みだ。
 なんというマニアックな趣味だろうか。
 そのうちに「ん―――― トランスアキシャル面切断!!」とか言いだしそう。

 マニアックな切断魔「ハーフカット」の助川仙吉が次に狙うのは、花山薫だ!
 というワケで仙吉が学校に潜入する。
 パッと見、初老で小柄な男である仙吉は上手く学校にもとけこむのだった。

 ゲバジュンが素手のテロリストを養成したように、難しいのは潜入することだ。
 仙吉の恐ろしさは切断能力だけじゃなく、潜入能力なのかもしれない。
 そして、ターゲットの花山を発見する。
 トイレだ。放尿中だ。すごい量だよ、あふれそう。
 こりゃ、スペックもビックリにちがいない。

 放尿中は無防備だ。
 ここを狙われたら、ヒーロー的にピンチだぞ。
 尿を利用して切り抜ける方法もあるけど、それやると丹波文七みたいにヨゴレ系の主人公になってしまう。

 しかし、仙吉は律儀に尿が終わるのをまつ。
 紳士なのだろうか?
 それとも自信過剰なのかも。
 根っこの部分で殺し屋に向いていない性格っぽいな。

 仙吉は正面から花山に向き合って刀を抜こうとする。
 花山を真っ二つにするのはムリでも、殺すだけなら可能と思っているようだ。
 おのれの日本刀には絶対の自信がある。
 が、刀は抜けなかった。

 花山が鞘の部分を握っている!
 超握力でしまって刀身が抜けなくなったようだ。
 『餓狼伝 格闘士真剣伝説』に収録されている餓狼伝外伝にも人体を両断する刀使い・柏原が登場する。
 丹波は100kg以上ある握力で刀を止めた。
 花山も同様の技を使ったようだ。

 仙吉は花山の腕をふりほどこうと、腕に蹴りをいれる。
 だが、逆に仙吉の足が折れた。
 この負傷では仙吉を一人で帰すことができない。
 学校の敷地外に仙吉をおくりだすには、どうすれば良いのか?

 花山に秘策があった!
 仙吉を腹話術の人形に見立ててもっていく!

『事態のあまりの異様さに』
『誰一人として』
『ツッ込めるハズもなく』


 そりゃツッコめない。
 花山の機転は毎回ヒドくなっていく。
 それでも花山の強さでツッコミを回避する。
 この成功体験が積み重なっていくと、花山はどんな高みまで達するのだろう。
 あまり山が高いと、落ちたときのダメージが心配だ。
(更新 2012/10/16)


2012年11月12日(12月号)
6時間目 / 巨伝説

 いろんな意味で超規格外の高校一年生・花山薫が今日も行く(学校へ)。
 高校生とヤクザの組長という二足のわらじをはいているぞ。
 ある意味、高校生実業家だ。
 ヤクザって、職業欄になんて書いているんですかね。

 今回の相手は一年A組の杉村冴梨(16)だ。
 体育館裏に呼びだされて立会いとなる。
 まるで告白のようなシチュエーションだな。
 って、本当にコクられたッ!?

 照れるか、花山ッ!?
 赤面しちゃうのか?
 いや、動じない。クールだ。
 これが常住坐臥戦場という武士(もののふ)の心構えだろうか。
 じゃあ、赤面しちゃった烈海王はどうなんだというツッコミは止めていただきたい。
 ちなみに花山も汗をかいているから、ちょっとは動揺しているようだ。

 付き合うのならば、男女の関係がどうなるのか知っているのかと花山が問う。
 セックスするコトをさしているのかと冴梨が質問する。
 花山はセックスという単語を言わずに済ませちゃう。
 わりとシャイなんだろうか。

 4年後に地下闘技場で戦ったときに「女喰らって時でも」と言っていた。
 花山は4年の間にイロイロと経験をつんだということなのだろう。
 というか、15歳の現時点ですでに大人の階段上りきっている感じがするんですけど。
 すでにこっそり童貞(初めて人を殺すこと)を捨てていそうだし。

 花山はいきなりズボンを脱ぐ。
 そして、イチモツを見せつけた!
 デカーイ説明不要! ……らしい。
 これが入るのかと花山は問いかける。

「わたしやります」
「女のヒトは赤ちゃんだって生める」
「だったら花山くんだって」


 漢だッ!
 いや、女だ。
 つうか、超雌だよ。
 なんという気合というか覚悟だ。
 隆慶一郎かくれさと苦界行』理論ですな。
 吉原の遊女もビビった荒木又右衛門の巨根を、この理論で受けとめた超雌がいるんですよ。

 花山も冴梨の覚悟にOKをだす。
 そりゃ、この女意気を見せられたらこたえないわけにいかない。
 で、いきなりキスだ。
 ズギューンといきます。吸いこむ。
 接吻というより口吸い、というか捕食しているような状況だ。

 花山の口撃(こうげき)で冴梨の唇ははれあがった。
 次は乳といわれ、冴梨が恐怖を感じる。
 こうして二人はつきあった直後に別れたのだった。

 本当はキスが上手い花山なのだが、一般女子高校生を自分の世界に巻きこまない配慮だったようだ。
 男に惚れられてばっかりの花山だけど、それが本人の望みでもあったらしい。
 花山は重量級のパワー特化型だけに不器用な生きかたしかできないのだろうか。

 そして花山は下も巨拳だと判明した。
 15歳の若さでありながら、40歳以上の熟しきった女性じゃないと相手できない逸材なのかもしれない。
 天然で強い人には、強すぎるなりの悩みがあるようだ。

 勇次郎も下半身事情で悩んだ事があるのだろうか?
 いや、あの人は達成感の無い人生と言っていたから、上手く行きすぎて逆につまらない思いをしていたのだろう。
 ならば、いつか花山は最高の体験をできるかもしれないぞ。
 刃牙と梢江みたいな感じのヤツを。


2012年12月12日(13年1月号)
7時間目 / 静かなる家路

 今日の花山は級友(♂)といっしょに帰る!
 級友と書いたが、本当に同じクラスなのかワカらん。名前もない。
 過去の話をふりかえってチェックすればおなじ教室にいるかもしれないけど。
 来月にコミックス1巻が発売されるので各自でチェックしろってコトだろうか?

 級友(仮)は急にいっしょに帰ろうと花山をさそったらしい。
 いっしょに帰ろうはギャルゲーにおける初歩の初歩である。
 武士が歩けば斬りあいに巻きこまれるように、同じクラスの美少女といっしょに帰るハメになりやすい。
 急な話でも花山はうける。
 花山はいつでも挑戦をうけて立つのだ。

 こんな風にホイホイと誘いにのっちゃうから、「花山薫ちゃんはどんな子ですか?」なんて質問が出ちゃうんだろうな。
 ビンの飲み物はコップにそそがず、じかに飲むのが好きな子ですよ。

「花山くんはきっと…」
「とてつもない敵と向き合っている……」
「オレの好きな格言(ことば)で」
「こんなのがあるんだ」
『「彼の大きさを知りたくば―――― 彼の敵を見ろ」』


 少年は花山に憧れているようだ。
 たしかに花山はある種の英雄だろう。
 まぶしい存在だ。
 それだけに一般人は近づかないほうがイイんじゃなかろうか。

 でも今の花山はがんばって普通の生徒であろうとしている。
 こういうふうに友達といっしょに帰るってのも望みのことだったのかもしれない。
 普通であろうとしているコト事態が、すでに普通じゃないんですけど。

 敵の大きさが、彼の大きさだ。
 これは確かにその通りかもしれない。
 範馬刃牙は地上最強の生物である範馬勇次郎を主敵として生きてきた。
 だから刃牙の大きさも範馬勇次郎レベルになっていくのだろう。

 でも、それ言っちゃうと本部も勇次郎を敵としていたんだよな。
 刃牙=本部ってコトか?
 たしかに連載初期は、本部>刃牙っぽい雰囲気をみせていたんだけど。
 本部はちゃんと勇次郎に喧嘩を買ってもらっている。
 実は本部って大きな人だったんですね。

 花山も勇次郎との戦いを望んでいる。
 作中時間は刃牙と出会う前であり、まだ勇次郎の強さを体験していない。
 一度、勇次郎の強さに心折れかけた。
 だが、花山のなかで勇次郎への復讐心がのこっており、スペックと戦ったときに再燃している。
 花山の敵も、また勇次郎なのかもしれない。

「俺の日常なんざ」
「退屈で……」
「静かなもんだ…」


 だが、花山はそういってかわすのだった。
 退屈で静かな日常の人が顔に刀傷を二つもつけているとは思えませんが。
 とりあえず父のカタキである富沢会を倒したので、当面の敵はないのかも。
 平凡な高校生活をおくろうと考えられる程度に平和なのだろう。

 歩く二人の前に暴走族が出現する。
 もしや、「厳駄無(ガンダム)」がむかえにきたのか?
 と思ったら別の暴走族だ。
 狂犬が名前だろうか?

 ならば「厳駄無(ガンダム)」と対立しているグループかもしれない。
 と思っていたら、暴走族は全員エンジンを切って静かにすれ違っていくのだった。
 花山の前では借りてきた猫のようだ。
 アイドリングストップで地球にも優しい。

 花山たちは、そのまま食事に向かう。
 ヤクザっぽい人たちが集まる騒がしい店「やぐら」だ。
 ここでも花山が出現するとみんな静かになってしまう。
 花山は静かにオムライスを食べるのだった。

 オムライスはメニューにのっていない。
 花山めッ、ワガママを通したなッッ!
 つうか、どんだけオムライス好きなんだよ。
 たぶん母が元気なときに作ってくれた思い出の料理なんだろうな。

 花山は大きな台風のような男なのだろうか。
 すさまじいエネルギーを発するが、中心は穏やかだ。
 なにかを巻きこんだときに大きな破壊をもたらす。

 級友は花山の退屈で静かな生活をかいま見た。
 もちろん、この生活が完成するまでには、とんでもない嵐があったのだろう。
 花山は小学生で声がくまいもとこだった時から栓抜きを使わずにビンのフタをあけるような少年だった。
 その頃におこした騒動に比べたら、今の生活は退屈で静かなのかもしれない。

 花山は一時期服役していた。(疵面 第3撃
 現在おとなしくしているのって、保護観察処分中だからだったりして。
 本心では少しだけハジけたいのかも。
(更新 2012/12/18)


2013年1月12日(13年2月号)
8時間目 / キミを気遣っていた

 花山薫は15歳にして最強の喧嘩ヤクザである。
 だが、なんの気まぐれか普通の高校生活を夢見てしまった。
 花山という獅子は今日もネコのフリをつづけられるのか?
 ちなみに周囲はとっくにライオンだと気づいている。
 気づいていることを気づかれるな!

 花山の学校に相撲部屋親方がやってくる。
 半年までは現役の元大関・雷王だ。
 先代の急逝で浪波親方となったらしい。

 限界が見えているならともかく、のぼり調子の力士が親方になるのは妙だ。
 二子山部屋は若乃花親方が亡くなったとき、藤島部屋と合併している。
 現役力士が引退して親方にはならなかった。
 親方より横綱のほうが価値が高いのだ。
 あとを継ぐというのは建前で、なんかの不祥事をやらかしているのかもしれない。
 黒い力士か?

 浪波親方は才能ある生徒をスカウトにきたのだ。
 怪童・沼尾武志である。
 その沼尾は花山に相撲勝負をしかけ、花山を壁まで押し切った。
 花山が押し負けたのか!?
 ピクルにトリケラトプスを感じさせたほどの花山が負けただと!?(範馬刃牙14巻 111話)

 と、そこに浪波親方が登場する。
 沼尾の体をつかんだり持ちあげたりして、逸品との評価を出した。
 花山や元・雷王と並べてみると、沼尾は小さい。
 背が低いし、体重も少なそうだ。
 高校生だからまだ成長するのだろう。
 でも、力士になるような人は中学生のころから廊下がつまるような錯覚を覚えるほどの巨体だったりする。
 沼尾の実力はウワサほどじゃないのかも。

 浪波親方も沼尾への興味はすぐになくなり、視線が花山に向かう。
 花山は逸材といわれ一つ年上の沼尾を気遣い注意深くあつかっている。
 浪波親方は、そう指摘して花山に握手をもとめた。
 握手に見せかけた力試しか!?

『浪波(なにわ)親方は後に独白(かた)る』
『"わたしは避難(にげ)たのだ"……と』
『掌に触れた瞬間"敗北"を確信した……』
『だから「不意打ち」に避難(にげ)たのだ…と』


 浪波親方は奇襲で力を加えた。
 だが、花山にそれ以上の力で押し返される。
 しかも、花山はうまく浪波親方をコントロールして一回転させた。
 花山は元大関の体面を気づかい側宙の一発芸に演出したのだ。

 まるで栗谷川さんに力の流れを説明したときの勇次郎だな。(グラップラー刃牙14巻 118話)
 花山は強くなるためのトレーニングを一切しない。
 天然素材の強さだ。
 才能は勇次郎に匹敵するのかもしれない。

 そうなると、花山も勇次郎とおなじで達成感を得られない苦しみを味わっているのかも
 だから、あえて努力を止めたのかもしれない。
 勇次郎はそれでも強くなるための努力を止められなかった。
 足るを知って満足した花山と、渇きを癒そうとチョットの手ごたえをもとめて戦いまくる勇次郎の差が強さの差かも。

 浪波親方は花山のスカウトをあきらめる。
 なにしろ、浪波部屋のタニマチでもあったのだ。
 あと、刺青な。
 背中一面の刺青は、ちょっと相撲に出られないだろう。
 水泳の時みたいに全身タイツでゴマカスこともできないし。(創面1巻 4時間目

 花山が相撲をしていたら、トリケラトプスだって押しだせただろうに。
 惜しい逸材であった。
 マワシとかフンドシが、すっごく似合う人だけに残念です。
(更新 2013/1/16)


2013年2月12日(13年3月号)
9時間目 / 青竹

 ステゴロ(素手のケンカ)でイチバン強いヤクザといわれる花山薫(15)は正体を隠して普通の高校生活をおくっている。
 少なくとも当人はそう思っていた。
 あきらかに普通じゃないんだけど、そこは周囲がフォローしなくちゃいけない。
 無意識に自分のワガママを通してしまう天然強者・花山薫は今日も普通をつらぬけるのか?

 不良三人にカツアゲされている男子学生がいた。
 だが彼は特殊警棒を取りだし、瞬く間に不良三人を片付ける。
 伸縮式の特殊警棒だけど、突きも使えるようだ。
 篭手を打ち込んだ動作が見えないなど、かなりの使い手っぽい。

 警棒使いの名は、倉鷲高校の三年生で剣道部主将・門間(もんま)だった。
 そう、花山の先輩にあたる。
 今まで花山の存在を知らなかったらしい。
 わりと抜けた人ですね。

 自分が強くなろうとするあまり、他人の強さを測ることを怠ってきたのかも。
 武道家にはなれても、不良にむかない人だ。
 専守防衛を名目にして、門間は不良に絡まれることで逆に不良を狩っていた。

 ある意味、これも弱いものイジメだ。
 さらに買わんでイイ恨みを買っているかもしれない。
 武道家は、むやみに敵を作る行為を戒めている。
 本質的にはケンカ屋なのかも。
 そうなると花山とけっこう気が合うかもしれない。

 門間は学校代表の専守防衛権をかけて花山と勝負する。
 一方的だ!
 この強引さは武道的なのか、ケンカ屋なのか。
 ちょっと餓狼伝っぽいケンカの売りかただ。

 花山は強そうだ。素手じゃ歯がたたない。
 でも、木刀だと殺してしまう。
 なので青竹を武器として選択した。
 うむ、やはりサボってきただけに戦力分析がニガテのようだ。
 木刀どころか、金属バットでも足りないぞ。

 門間は剣道四段らしい。
 高校生で四段はメチャメチャすごいぞ。
 『剣道 - Wikipedia』によれば、初段をとる資格が満13歳以上で1年以上修行して、2段への受審資格を得て、同様に2年、3年と修行して4段への受審資格となる。
 つまり、門間は最短でも満19歳以上……
 留年(ダブ)ってるな、コイツ……

 まあ、とにかく剣道三倍段の理論で四段と戦うには、十二段の実力が必要だと主張する。
 それなら花山は喧嘩百段だから問題なさそう。
 あと範馬は千倍段なんだろうな。血筋だけで千倍強い。
 ムエタイは三割段ぐらいだろう。
 不幸のパワーが働いて、30%ぐらいしか実力がだせない。

 青竹+剣道の優位性を思わず語ってしまう門間に、花山は例の重武装をみせる。(創面1巻 2時間目
 剣道やっているんだから、本身を使ってください。
 花山はドスをわたす。

 あいかわらず、この武装で学校きているのかよ!?
 ワイルドターキーと間違って手榴弾のピン抜いて大惨事とか起こしたりしないよな。
 あ、学校ではさすがに禁酒ですか。
 というか、学校では禁火薬にしようよ。
 いや、そもそも学校でなくとも日本じゃ禁武装だ。

 花山は青竹を預かり、一振りしただけでバラバラにしてしまう。
 なんでも、宮本武蔵もこういう芸当ができたとか。
 花山の場合は振りの速さとかでなく、握力で握りつぶしていそうだけど。
 そして、例の如く斬れ。終わったら言ってくれ。

「次は自分がいかせてもらいますから」

 いくのかよ!?
 花山がついに動く!
 と、思ったら門間は戦意喪失して終了してしまう。
 あいかわらず花山は全ての攻撃を受けきる覚悟っぽい。

 刀や銃で攻撃されたら、さすがの花山も大ダメージだと思うのだが……
 本当に刃物が通用しないのか、見てみたい。
 彫られた侠客(おとこ)立ちの下にある背筋が刃を握撃状に挟みこんで止めたりして。
 花山の精神力なら全身で握撃できる!
 それこそ、まぶたで握撃する!


2013年2月14日(13年11号)
9.5時間目 / 新学期前夜(イヴ)

 バキ三倍祭り恒例の、創面(きずづら)だ!
 って、バキ三倍祭りじゃねーし。
 新連載は餓狼伝だよ。
 しかも、真・餓狼伝だから、板垣作品じゃない。
 でも、真・餓狼伝のCG塗りはバキどもえも描いている齋藤直葵先生だったりする。
 いいように使われていないか?

 それはさておき、創面の外伝は冬休み最後の日らしい。
 ヤクザは結束を高めるために年中行事をしっかりやってそうで、正月が逆に忙しそうだな。
 ちなみに、花山さんは宿題をまったくやっていない。
 そう、まったくやっていない!

 話を聞いてしまった木崎は思わず時計を見る。
 12時58分ぐらいだ!
 シンデレラならカップラーメンをバリカタで食すハメになるような時間帯である。

「た…大将ォ…」
「どうして毎日チョットずづ」
「チョットずつ やらなかったんですかァァァ…ッッ」

「学生ってのは」
「いつだってそんなもんだ」


 木崎がチョット噛んでる。「ずづ」って発音むずかしそう!
 花山さん、トレーニングをしない主義だから毎日の宿題もやらなかったんですかね。
 普通の学生らしさを演出されても困るな〜。主に木崎が。
 のび太くんが宿題サボって、なぜかドラえもんが泣きつく図になっている。
 花山のび太は宿題忘れても不動の侠客(おとこ)立ちだ。

 実は国立大学を出ていた木崎がマンツーマンで指導する。
 ほう、木崎はインテリヤクザだったのか。
 花山組の財政を裏で支えていそうだな。
 まあ、シマ争いでは最強カードである花山がいるし、あまり悪いことをしないで生活していそうだけど。

 花山を男にするため、木崎が指導する。
 が、なぜか花山は7×6=48と覚えていた。48を譲らない!
 48という数字になにか強烈な思い入れでもあるのだろうか?
 とにかく譲らない。

 48にこだわり約4時間がすぎてしまう。
 そして、タイムアップだ。
 花山は重い足取りで教師に侘びをいれるのだった。
 小指詰めるとか言いださないでくれよ。

 花山の通う倉鷲高校は進学校だ。創面1巻 1時間目
 この学力で、よく入学できたな。
 たまたま、7×6をつかう問題が出なかったのだろうけど。
 花山薫は運も超一流だ!

 しかし、なんで7×6だけ間違って覚えてしまったのだろう。
 花山はけっこう理系に強いと思っていたのだが。
 なにしろ、有名な物理法則の第一人者ですよ。

 破壊力=体重×スピード×握力ッ!(※ 拳撃エネルギーの第一法則)
(更新 2013/2/19)


2013年3月12日(13年4月号)
10時間目 / 偉丈夫(タフマン)

 パーフェクトナチュラル強者の花山薫が普通をよそおい学生生活をおくる『バキ外伝 創面』ですが、ついに花山ピンチだ。
 今回は、花山に匹敵する強者が登場するらしい。
 ちなみにパーフェクトナチュラルといっても、天然ボケのコトじゃないぞ。
 『バキ外伝 創面』の花山は、超(スーパー)天然ボケだ!
 普通の天然とは、格がちがう!

 さて、花山に匹敵する強者の名は有下零務(ありしたれいむ)という。
 18歳と2ヶ月だ。
 花山が高校生活をおくるにあたり、学校にアリスター・オーフレイムが転校してきたら不良たちは困るだろうというイメージがあった。(板垣恵介スペシャルインタビュー
 怪物が二人に増えたら、不良たちはますます困ってしまうだろうな。

 有下零務、通称『零(ゼロ)』は、最近までお勤めしていたらしい。
 殺人を犯したのだ。

「未成年ということと…………」
「相手が凶器を持った多人数だったことと…」
「零さんが素手だったこととか……」
「殺人じゃなく過失致死…みたいな」


 さすが不良だけあって、過失致死傷罪を誤解しているっぽい。
 正式な罪状や、服した罪はよくワカらんが、とにかく野獣が解き放たれたってコトらしい。
 素手で日本刀や俗に言う青龍刀(柳葉刀)や銃などを所持した相手を倒すというエピソードは花山と互角だ。
 花山に匹敵すると言うのも本当かもしれない。

 花山と零がぶつかったら、どうなる?
 どちらも最強伝説をもつ男だ。
 最強の盾と矛がぶつかると言うどころの話じゃない。
 これは、最強の矛と最強の矛がぶつかるような状態だ。
 つまり、どーなってしまうのか想像不可能である。

 出所した零はさっそく花山を呼びだすのだった。
 イキナリ対決かよ!?
 バキ本編なら、ここで2話ぐらい引っぱっるところだぞ。
 花山と間違えて花田よんでくるとかして。
 本部の弟子で天才との呼び声高かった元プロレスラーの花田ですよ。
 ちゃんと説明しておかないと忘れている人が多そうな花田純一です。

 そして、怪物二人が向かいあった。
 伝説 VS 伝説だ。
 零は花山の雰囲気に強者のオーラを感じる。
 花山も、話してワカる相手じゃないと感じたようだ。
 学校じゃないから、暴力解禁します。

 花山がメガネをはずした。
 本気の構えだ。
 はずしたメガネをしまうスキも与えず、零が突っかける。
 ブッとい腕で花山の顔面にパンチを叩きこんだ。

 花山は倒れない。
 体は傾いているが無事のようだ。
 これは打撃を喰らって傾いている姿なのだろうか?
 どっちかと言うと、花山が攻撃するときの構えかもしれない。
 被弾した事を気にせず、攻撃準備に入ったのか?

『拳を……』
『使用(つか)わなかった……』
『しかし全力だった』
『偉丈夫(タフマン) 有下零務に対する敬意だった』


 掌で打った!
 でも、破壊力はバツグンだ。
 目玉が飛び出すんじゃないかと言うような衝撃を喰らって零は沈む。
 やはり、花山は格がちがった。

 ちょっとだけ普通の学園生活からハミ出してしまった。
 このことはナイショだよ、とアピールして花山は平凡な学生生活へ帰っていく。
 とっくに平凡と言う入れ物からハミ出して破壊しているんだけど、本人に自覚はないらしい。

 全力とはいえ、拳を使わずに勝利した。
 破壊力は、体重×スピード×握力ッ! だ。
 花山がもっとも優れているのは握力である。
 将棋で言えば飛車なしで勝利したようなものだ。
 やっぱり、花山の強さは圧倒的ですね。

 拳を使うことなく勝利した。
 話を引っぱる事もなく、終了している。
 花山のかわりに花田をつかう事もなかった。
 本部流の活躍は、もう無いのだろうか。



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