今月のジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日(11〜20)

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2007年7月19日(9号)
【第11話】白昼の残月編5・梁山泊の秘密

 十傑衆・白昼の残月は包帯で素顔を隠している。
 しかし、残月は人に見せないための包帯ではなく、自分の顔を見たくないから包帯をしていると言う。
 それでいて、残月は盲目らしい。
 "見たくない" or "見えない" の どっちなんだ?
 けっきょく、もったいぶりたいだけだったりして。わりとお茶目さんですね。

 また、こんな風呂敷ばかり広げやがってッッッ!
 アニメのときは広がったままの風呂敷を前にして、続巻が出るまで何年泣いたことか。
 月単位じゃない、年単位だッ!
 未回収で今でも泣いている部分があるんだぞ。

 残月の素顔を見たアルベルトは、残月が十傑衆にはいったことを納得する。
 良く知る顔が、そこにあったのだろうか?
 残月は左腕が無い。
 盲目である点とあわせて考えると、重傷を負ったことがあるのだろう。
 その正体が草間博士と言う可能性も、すこしだけ残った。

 ただ、重傷を負っている場合、顔を見て判別できるものだろうか?
 傷だらけで判別不能かもしれない。
 顔に何かが埋まっているとか、そういう理由も考えられる。
 自分の顔を見たくないのなら、傷があって変なものが付いているという理由は納得できるし。
 まあ、なんにしても次回以降のお楽しみだろう。


 梁山泊の地下には、十年前に発生した草間博士の光球が隠されていた。
 無明幻妖斎が寿命の半分を使って封印したらしい。
 もともと草間博士はかつて国際警察連合に所属していた。
 そして、BF団を倒すためには科学の力が必要だと説いていたのだ。
 呪術至上主義の幻妖斎とは、犬猿の仲である。

 ジャイアントロボの世界では、超人(超能力) > ロボ(科学)である。
 OVAで残月も「われら十傑集が集まれば、大怪球の一つや二つ」と言っているし、後にほぼ証明された。
 ただ、超人ってのはそんなに数がいるわけではない。
 一般職員のためにもメカは必要なのだろう。

 そして、草間博士の行動がますます謎となってきた。
1. 国際警察連合でBF団を滅ぼす気だった。
2. BF団に入る。
3. BF団を滅ぼすために草間の乱を起こす。ついでに世界も滅びかける。
4. 「GR計画」でBF団の世界征服を助ける。
5. 実はBF団をだましていたっぽい?

 一応、行動のベクトルは「BF団を滅ぼす」に向かっているようだ。
 どの行動も、BF団の妨害になっている。
 しかし、この人はよく二度もBF団に信用されたな。
 BF団ってお人よしが多いのか?
 それとも、罠と知りつつ草間博士を利用しようと企んでいるのかもしれない。
 諸葛亮(孔明)はそういう人だ。魏延を殺そうとしつつ、有力なコマとして使っていたし。

 幻妖斎は個人的な感情がもとで草間博士を疑っているが、本当に草間博士が悪人と断定できない。
 林冲さんも草間博士が悪人だとは思っていないようだ。
 ほら、林冲さんが言うなら、やっぱり草間博士はイイ人なんだ!(←個人的な感情で判断する例)

 しかし、大作はいまいち父の事を信用できない。
 父から受けついだ力と意志を、どう受け止めて対応するのか?
 今川作品における永遠のテーマです。
 なにしろガンダムですら、同じテーマなんだし。

 自分は父親とはちがうと言い放ち、大作はBF団のロボットたちを倒しにいく。
 あまりに歪んでいる現在の大作には情報を伝えないほうがいい。林冲は、そう判断した。
 よけいに捻じ曲がっていきそうだと心配しているのだ。
 むしろ、聞く耳を持ってくれるのかどうかも怪しい気がしますけど。

 悩む林冲を狙う影があった。
 林冲の代役として九大天王になった九紋龍・史進である。
 あくまで補欠として扱われ、半人前と見られている史進は、林冲に逆恨みしていたのだ。
 これは物凄い強烈な、林冲の行方不明フラグですよ、呉先生……。
 戦闘中に背後から襲われて、崖から転落するのが目に見えている。
 重要な情報は常に遅れて伝わるのだ。

 タダでさえ、林冲の行く末が心配なのに、ダメ押しが来た。
 白昼の残月が堂々と梁山泊に侵入する宣言をしたのだ!
 堂々と、と言う事は、かつて国際警察連合に所属していたので、入り方を知っていると言うことだろうか?
 ここまで草間博士っぽい雰囲気を出されると、別人と言う気がしてきた。
 そうなると、残月の正体は誰なのだろうか?

 そして、林冲は残月の素顔を見て「お、お前は!?」と言いながら川に落ちて激流に飲まれるのだろうな。
 なんにしても、次回の林冲はすごくヤバいと思う。失踪率80%ってところだ。
 おかげで、大作の心配する余裕がない。
(更新 07/7/22)
by とら


2007年8月18日(10号)
【第12話】白昼の残月編6・梁山泊強襲

 BF団の怪ロボットを倒すため大作たちは出陣する。
 スイスと香港では、なんとか国際警察連合がロボットをおさえているらしい。
 そこで、大作はインドへ向かう。

 ん? インドなの?
 こういうときの戦略は倒しやすい敵から倒すハズだ。
 シミュレーションゲームでも、いきなり最強国に戦争しかけたりしない。
 抵抗の少ない部分を攻めるのが基本だ。

 移動の事を考えても、香港→インド→スイスの順に攻撃したほうが楽だろう。
 いきなりインドは無いよな。なんで行ったり来たりするコースを選択しやがる。
 また、大作くんはダマされていそうだ。


 大作を送りだした中条長官と韓信元帥は、白昼の残月への備え固めようとしていた。
 なんとなく、近所から大作を追いだして自分たちの地盤をかためるつもりなのかもしれない。
 大作と残月を戦わせることで、両者の戦力を分析して漁夫の利も狙っていそうだ。
 やはり、タヌキっぷりでは九大天王のほうがずっと上だな。

 そのころ林冲はヒゲをそり髪を整えていた。
 もう、キラキラが止まりません。
 常に光をまとってキラキラしている。
 この男っぷりも九大天王の力なのだろうか。

 林冲の代打である史進はキラキラしていない。
 嫉妬心に囚われているから、まだまだひよっこなのだろう。貫禄が足りないのだ。
 そんなんだから、九大天王のベータ版ver0.23ぐらいの扱いをされる。

 そして、ついに史進は林冲に襲いかかるのだった。
 実に困った人だ。自分の手柄を優先して、世界の危機を放置しちゃう。
 まさに国際警察連合の内部体制を表しているような人物である。
 ただ、正面から襲いかかってきたのは殊勝な心がけだ。
 戦闘中に出てくるより、ずっとマシ。

 困ったちゃんの史進を前にして、林冲もついに怒ったッ!
 ドドドっと気迫を出して、黒くなる。
 色が変わったのは、術を発動させる前触れだろうか?
 体調万全の豹子頭・林冲がついに本気を出す!?

 しかし、相手が仲間ってのが、引っかかる。本気は出し切れないんだろうな。
 とりあえず、勝ったとしても油断して背中を見せてはいかん。
 あと、崖や川に近づいてもいけない。瀧は特にキケンだ。


 そして、大作たちはインドのタージ・マハルに到着する。
 世界遺産の前で戦闘をするなんてバチあたりな。
 しかし、敵はいない。
 いないけど砲撃を受ける。そして、GRシリーズを運んでいた爆撃機V号はあっさり撃墜されるのだった。
 弱ッ!
 そりゃ、幻想とはいえ一瞬でロボに倒されるよな(地球の燃え尽きる日 1巻 3話)。
 かわいそうなぐらい、ダメダメだ。

 問題なのはロボを運ぶ移動手段を失った点である。
 戦力を分散したあげく、再集合もままならない状況だ。
 なんかスゴくヤバいんですけど。
 思いっきり、BF団のワナにはまっている。
 誰だよ、作戦立てたの。呉先生か?

 BF団の狙いは、梁山泊の本部だ。
 インドどころか、世界三ヶ所から怪ロボットが終結している。
 梁山泊の結界もパリーンと破り豪快に侵入を果たした!
 なお、バリアーをパリーンと破るのは、私だと『不思議の海のナディア』(AA)のΝ-ノーチラス号が初見です。
 さらなる元ネタはマジンガーZらしいので、先輩に説教くらった覚えがあります。

「フハハハハハハハ……」(1ページ)
「梁山泊の皆さんには」「お初にお目にかかる…!!」(1ページ)
「私は"残月"…」「BF団十傑衆…」(1ページ)
「『白昼の残月』!!!」(1ページ)


 こ、こいつ登場に四ページも使いやがったッッッ!
 しかもカッコイイッ!
 むだに回転するロボの上に立ち、回転停止でシャキーンと隻腕を天頂へかかげ、ビッと煙管を構える。
 ダメだ、これはホレた。一発でメロメロだ。
 たとえ林冲さんが数話行方不明になっても、残月の美しさがあれば大丈夫だろう。

 もう、国際警察連合はカッコよさで一歩も二歩もBF団に負けてしまった。
 最近は中条長官の声が家弓家正さんに思えなくなってきた。
 今なら高田純次が声を当てても違和感無さそうだ。

「今こそ…」
「GR計画第2段階 始めさせていただく!!!」


 梁山泊内部に侵入した残月と三体の怪ロボットが高らかにGR計画2.0を宣言する!
 もうね、カッコ良さで負けているんですよ。
 侵入ってコソコソ入るものでしょ。メタルギアシリーズみたいに密やかに近づく必要がある。
 だが、残月は堂々と入ってきた。
 ダンボールではなく、カッコ良さをまとってきやがったよ。

 確かに、あっけに取られるというか、反応が遅れる点では偽装かもしれない。
 次回、梁山泊が壊滅してもおかしくない状況である。
 誰が作戦を考えたかは知らんが、策士という点でBF団は梁山泊を上まわった。
 これが、ウワサの『孔明の罠』というやつか?
(更新 07/8/20)
by とら


2007年9月19日(11号)
【第13話】白昼の残月編7・幻妖斎の妖術

「エキスパートが出払い」
「梁山泊がも抜けの空となった"今"を私は待っていた!!!」


 BF団十傑衆・白昼の残月が国際警察連合の本拠地・梁山泊を強襲する。
 世界各地でBF団ロボットが暴れていたのは、陽動だったのだ。

 おそらく諸葛亮の計画であろう。
 歴史上の諸葛亮も、第一次北伐で『郿(ビ)を奪うと宣伝し、趙雲とケ芝をおとりの軍とし』『諸葛亮自身は諸軍を率いて祁山(キザン)を攻撃した』と、陽動作戦を成功させている。(正史 三国志5
 陽動・おとり作戦は、戦略・戦術の基本であり有効な作戦なのだ。

 それにしても、陽動をしていたはずの怪ロボットが本陣への奇襲部隊をかねているのが、すごい。
 サッカーでいえば、敵のシュートをキャッチしたGKが、ボールを前線に蹴って、自分で受け取ってシュートするようなものである。
 機動力が高すぎだ。こんな作戦、誰も見破れまい。
 一見、地味な機能かもしれないけど、この機動力は世界を制する力を持っている。

 残月の奇襲で動揺したのか中条長官は「光球のありかを知らなかったのではなく!!」などと口走ってしまう。
 それでは、ここに光球があると言っているようなものだ。
 中条長官のうっかりを受けとめる残月も、ノリのよさを発揮する。

「私の目的は『光球』!!!」

 残月は自分から目的を語りだしてしまう。いいのか、それで?
 本当の目的は別にあって、それを誤魔化すために光球を持ちだしている気がする。
 それとも、GR計画に光球が必要なのだろうか?
 新型ジャイアントロボを動かす動力に光球を使うのかもしれない。
 原子力と同じぐらいに危険な動力だけど。

 目的については、ひとまず置く。
 とにかく、残月は攻撃を開始する。
 梁山泊の迎撃ミサイルも物ともしない。
 敵も味方も気合入りまくりだ。
 知ってたかい? スイッチを押すとき、気合を入れたほうが強い攻撃出るんだぜ。

 危機的状況にある梁山泊だったが、守りの要・無明幻妖斎が残っている。
 必殺の呪術攻撃で反撃だ。
 まずは、巨大な指を作りだしウラヌスを地面に押し込んで、埋める。
 岩から巨大な『金目像』を数体生み出し、ウラエヌスを倒す。
 スフィンクスは呪いの拘束具で締めあげて屈服させる。

 たった一人で、BF団ロボを全滅だ。
 無明幻妖斎って、ジャイアントロボよりも強いな。
 BF団のロボットは草間博士が作った。
 たぶん草間博士への対抗心が、幻妖斎の呪術を強化しているのだろう。

 さらに幻妖斎は氷の呪術で残月を粉々に破壊する。
 もっとも、十傑衆がこれぐらいで終わるわけがないと、幻妖斎は油断していない。
 侮れないジジィだ。
 アホみたいに喜んでいる中条長官と韓信元帥を見ていると不安が残るが、梁山泊に死角は無い。


 一方、大作は反抗期まっただなかで、大人を困らせていた。
 大作くんは、イチバンやっかいな時期に入ってしまったようです。
 盗んだジャイアントロボで走り出しそうだ。

 十郎太は竜作アニキの『お達し』どおり、現状待機すると言う。
 大作は自力で梁山泊へ帰るべきだと反論している。
 お銀ちゃんは、大作を全力で守ったため疲労して休眠中です。
 大作は、もうちょっと周囲の人に感謝したほうがいい。

 BF団ロボを倒すのにジャイアントロボが必要だとの、林冲情報があった。
 情報を信じるなら、梁山泊に戻って、BF団ロボットにトドメを刺したほうがいい。
 BF団ロボは動けないとはいえ、爆破されていないのだ。
 いつトロイの木馬となるか、ワカらない。

 だが移動手段が無くなって動けないのも事実だ。
 また、敵の目的が本当はなんなのか、まだ判明していない。
 あまり簡単に動かないほうがいい、というのも事実である。
 とりあえず、移動手段を確保して、情報を収集しつつ現状待機が無難な行動ではなかろうか。

 などと、大作少年を説得すればいいのだが、十郎太はアニキの『お達し』を繰りかえすばかりだ。
 大作はダメな少年かもしれんが、十郎太もダメな大人だな。
 指示を受けるだけで、自分では考えない。アンタも、ゆとり世代か?

 大作たちが、なかよくく仲間割れしている姿をあやしく見守る影があった。
 彼こそは、十傑衆・激動たるカワラザキ!

 十傑衆の前リーダーであり、年齢を理由にリーダーを引退したものの実力十分たる猛者だ。
 チームワークがバラバラの状態で、この男と戦えるのだろうか!?
 そして、いつになったらジャイアントロボは真っ当に活躍できるのだろうか?
 次回につづく。


 けっきょく、林冲の情報ってなんだったんでしょうか?
 BF団ロボたちは普通に倒されてしまった。
 もっとも、BF団はやられたフリをしているだけかも知れないけど。
 そういえば、今回は林冲が出てこなかった。
 残月の本体(?)が暗躍しているとすれば、止めに入るのが林冲の役どころだろう。
 出番は無いのに、ますます林冲の死亡フラグが高まった気がする。

 竜作のアニキは別の方法で事態の解決をはかるつもりらしい。
 この流れだと、梁山泊の危機を救うのは外部にいる竜作アニキなんだろうな。

 そして、新たなる十傑衆が登場した。
 なぜかセントバーナードと思われる犬をつれている、激動たるカワラザキだ。
 例によって、悪人面が20%ほど上がっている(この漫画では、少な目)。
 きっと、この犬がスゴいことをするんだろうな、寝ているお銀ちゃんに。
 悲しいほどの野性だし。(by 範馬刃牙80話
(更新 07/9/22)
by とら


2007年10月19日(12号)
【第14話】白昼の残月編8・妖術 V.S. 妖術

「だが油断するな奴の死体を見つけ出すまでは……」

 静かなる中条が檄を飛ばす。
 今作では、ちっとも静かではない。
 しかし、物語における死亡確認の法則を重視するあたり、有能だ。
 にぎやかな中条もヤルではないか。

 そして、死体確認をするべく英雄・好漢たちを出撃させる。だが、好漢たちは姿無き敵に倒されていく。
 韓信元帥は、そこに『白昼の残月』の姿を見た。
 うむ、さすが九大天王だ。ヤルではないか。
 国際警察機構の人たちは言動がコロコロ変わるので、有能なのか、無能なのか判断つかない。
 毎回確認しないといけないので、わりと大変だ。
 とりあえず、悪人面なのはワカった。

 イチバン落ち着いている幻妖斎は、残月の生存を確信する。
 前回倒したのは変わり身だった。
 そして、今は『透明の術』を操っているのだ。
 幻妖斎は安定して頼れる。このまま頼れる人で有りつづけて欲しい。

 幻妖斎が残月を探している間、中条長官と韓信元帥は円陣で残月の攻撃を迎え討つ。
 円陣なら死角が無い!
 味方が倒されている方向に敵がいるから、そこを攻撃すればいいのだ!
 って、味方をオトリにして戦う気かよ

 戦術的には正しいかもしれないが、人として間違っているだろ。
 これが地雷原を人海戦術で突破する(※)といわれる中国スタイルなのか。
   (※ 全部の地雷を人にふませれば、あとは安全だというムチャな方法)
 しょせん雑兵は使い捨てですか。


 そのころ、林冲と史進は内輪もめをまだ続けていた。
 史進は憧れの林冲になりかわるため、林冲殺害を計画していたのだ。
 林冲が命を落しかけた『断崖門の決闘』も史進のワナだった。2巻 8話
 史進は、とんでもない困ったちゃんだ。国際警察連合に、人格者はいないのか?

 しかし、林冲は必要以上に怒ったりしない。
 さすだ。大人だ。国際警察連合では異端だったんだろうな。
 大作少年を再教育できるのは、あなたしかいない。
 いざと言うときは竜作のアニキという選択肢もあるが、アニキに学ぶと悪人面になりそうだしな。

 傷がまだ癒えていない林冲だが、史進に対し本気を見せようとする。
 すさまじい『気』だけで、史進はビビリ入った。
 得意の武器である『捧』を手にとり、今の林冲は本気だ。

 ハッタリという可能性もありますが。
 なにしろ、行方不明フラグが立ちまくっている。
 残月の猛攻に巻き込まれる可能性が、いつまで立っても消えない。


 一方、大作は梁山泊に戻るためムチャをしていた。
 飛行可能なメカは、空戦用のGR-3と生き残ったV号の二機だ。
 V号をGR-3がつかんで、さらに加速させる。ジャイアントロボとGR-2はV号につかまる。
 この方法なら、より高速に梁山泊まで戻ることができるのだ。

 なんでもGR-3の負担が大きく、壊れる可能性が高いらしい
 しかし、大作は強行する。
 ムチャを通しまくるのが草間大作なのだろう。
 仏像でもしゃべって空を飛ぶようなウマい料理を用意できれば、問題解決だったのに。
 『ミスター味っ子』がいないのが残念だ。

 とりあえず、GR-3が壊れたらダメだ。
 たしかに、BF団を放置すると中国大陸が吹っ飛ぶ危険性はある。
 だが、大作が死んだら世界が滅ぶのだ。
 大作の安全を考えるのなら、三つの護衛団であるロボを失うのは痛い。
 『バビル2世』(AA)では、空のロプロスが破壊されている。
 空のしもべは、あつかい悪いのだろうか。

 まあ、中国大陸が消えたら林冲や竜作もいなくなる。
 そういう人的被害を考えるなら、GR-3を失ってもお釣りが来るだろう。
 戦闘能力に関しても、林冲・竜作 > GR-3 だろうし。
 しょせんロボットは能力者に勝てないのだ。

 V号の内部には『激動たるカワラザキ』が潜んでいた!
 前回、大見得きって登場したわりに地味な活動をしている。
 自分を律することができる人なのだろう。おじいちゃんの知恵袋だ。
 獅子身中に虫をかかえたまま、大作たちは梁山泊へと急ぐのだった。


 異次元に隠れながら残月は幻術を行っていた。
 だが、幻術に関しては幻妖斎のほうが一枚上手だ。
 残月の異次元にあっさり侵入する。
 こうして残月と幻妖斎が幻術で直接対決をすることになった。

 直接の幻術勝負では残月に分が悪い。
 しかし、残月には秘策がある。
 外で戦っていた中条長官と韓信元帥に幻術をかけ、幻妖斎を襲わせるのだ。
 狙いは図にあたり、中条・韓信の必殺ダブルパンチは幻妖斎に命中する!

 問答無用で、幻妖斎の首は切れて飛ぶ。
 範馬勇次郎のパンチでもここまで切れない。
 無駄に強力な攻撃をしてしまい、こまってしまう中条長官と韓信元帥であった。
 やっぱり、この二人は無能かもしれない。
 次回へつづく。


 無慈悲の攻撃が、アダとなった。
 情けは人のためならずって、本当だったんですね。
 最近だと、大作少年のムチャ行動が自分にふりかかりそうだ。
 もう少し人に優しさをわけましょう。

 これで残月を止められる者はいなくなったのだろう。
 いや、まだ林冲が残っている。
 林冲が残月を止めるものの行方不明になると言う展開が待ち構えていそうだ。

 一方、カワラザキはいつまで潜んでいるつもりだろうか?
 飛行高度があまり上がると空気が薄くなって、死ぬぞ。
 カワラザキが平気でも犬はダメだろう。
 それとも、犬も 鍛えられたエキスパートなのだろうか?
 …………ありうるッッッ!
(更新 07/10/20)
by とら


2007年11月19日(1号)
【第15話】白昼の残月編9・梁山泊崩壊

 残月の策略により、無明幻妖斎が誤爆・死亡する。
 いきなり防御の要を失いました。
 そして、サブタイトルで梁山泊の崩壊が宣言されている。
 15話で本部崩壊とは、悲惨だな。
 まあ、OVAでも最終的に本部がエラい事になっていましたが。

 されど、無明幻妖斎はタダでは死なぬ。
 生首となってなお 執念で動き、残月を止めようとするのだった。
 牛股師範よりもすごい執念だ。
 これが範馬刃牙だと、首を斬られても残った下半身で交尾しようとするんだろうな。(さすがに、それは無い)

 長くは持たなかったが、幻妖斎の稼いだ時間により展開が変化する。
 それにしても中条長官と韓信元帥も働けばいいのに。
 今のところ、どうしようもなくオドロキ役だよ。
 まあ、ヤる気を出した結果が前回の首チョンパなので自重しているのかもしれない。

 二人とも、やればデキるエキスパートなんだけど。
 たぶん。
 少なくとも、攻撃は必殺だし。
 OVAでの栄光は、どこにいったのだろう。


 一方、大作はGR-3大破も辞さない覚悟で梁山泊に急いでいた。
 リメイク・アニメの『ジャイアントロボ』(AA)でも、このあいだGR-3が撃破されたばかりだ。
 なんとも不遇な空戦型である。
 主役メカたるもの、軽々しく飛んではならないと言うことだろうか。

 だが、GR-3にとって、真の敵はムチャをさせるご主人様(草間大作)ではなかった。
 V号に侵入していた十傑衆・激動たるカワラザキこそ最大の敵だ。
 すかさず村雨健次と十郎太が食い止めるため、カワラザキ阻止へとむかう。

 お銀ちゃんを残し迎撃にむかうなど、OVAの展開とシンクロしている。
 OVAではコ・エンシャクを食いとめるため一清道人や楊志が迎撃にむかい、最後の砦である鉄牛と銀鈴が別行動していた幻夜と対峙する。
 今回の殿(しんがり)・お銀ちゃんを襲うのはカワラザキの犬だった。
 幻夜は影縫いで動きを封じたが、犬は唾液でお銀ちゃんをはりつける。
 OVAとシンクロしつつ、サービスシーンにするとは、なんという豪華な荒業だ。

 十郎太は捨て身でカワラザキに抱きつき、共に空に飛び出す。
 V号はそのまま梁山泊に落下して林冲 vs. 史進の部屋に突っこむ。
 ついに林冲の行方不明フラグが完成か?

 残月はしぶとく食いさがる幻妖斎をしりぞけ、光球の解放をねらう。
 下手したら、中国大陸が吹っ飛ぶといわれる力が解放される。
 だが、GR-1は光球のコントロールができるのだ。
 これで何とかなるかもしれない。

「…フ…フ…『光球』の封印を解くのは作戦の過程として必要だから…」
「真の目的はその先にある…!!」


 予想通り、残月の目的は『光球』そのものでは無い。
 どうも壮大な計画の一過程にすぎないようだ。
 OVAにおける地球静止作戦も、目的ではなく過程だったようだし、同じパターンかもしれない。
 これでビックファイア様が目覚めたりするのだろうか?

 作戦遂行を完璧にするためか、さらなるダメ押しがくるッ!
 無事に地上へ落下したカワラザキをむかえたのは、のこりのBF団十傑衆だ。
 いままで姿を見せていなかった『直系の怒鬼』『素晴らしきヒィッツカラルド』も登場している。
 ここにBF団十傑衆が勢ぞろいしたッッッ!(ただし眩惑のセルバンテスはすでに死亡)

 OVAでも実現しなかった奇跡のキャスティングがここに完成だ。
 大怪球が五機ぐらい集まっても勝てる気がしない。
 これに対抗できる九大天王は何人本部に残っているのか?
 超大盤振る舞いで次回につづく。


 いきなり十傑衆がそろってしまった。
 これにはオールドファンが涙目である。
 孔明もかなり本気の一手を打ってきたもんだ。

 ところで、竜作のアニキはなにをしているのだろう?
 竜作は、無策のまま座っている人ではない。
 敵の行動を読んで、解決策を考えていそうだ。

 そして、大作がこの場にやってきたのは、吉となるか凶となるか……
 行動の是非も次回で結論がでそうだ。
 なんにしても、十傑衆が出てきたからには、大作とロボの出番は少なめなんだろうな。
(更新 07/11/20)
by とら


2007年12月19日(2号)
【第16話】白昼の残月編10・残月 V.S. ジャイアントロボ

 三体のGRシリーズと十傑衆が梁山泊に集結した。
 この地には、大陸を吹き飛ばせる力をもった光球が眠っている。
 ……光球よりも 三体のGRと十傑衆のほうが危険かもしれないけど。
 世界の命運、この一戦にあり!
 まあ、おもに中国大陸の命運ですが。

 不時着したものだから、V号も梁山泊もメチャクチャだ。
 大作はとりあえずお銀ちゃんと十郎太の安否を確認する。
 お銀ちゃんを確認して一安心だ。
 えっ、十郎太は?
 さらに、ここで残月が登場したので十郎太の存在は完全に流されるのだった。
 わびしい年の越しかただ。たぶん、見えないところで活躍しているのだろう。

「君は忘れているようだね」
「私と君は過去にすでに出会っている」


 残月がまた思わせぶりなことを言う。
 正体は草間博士説がちょっと再燃しそうだ。
 残月の体格は細い。格闘家というよりは、学者っぽい雰囲気がする。
 草間博士の助手という線もあるかもしれない。
 まあ、学者は変態マスクつけないと思いますが。

 『地球が静止する日 完全設定資料集』に山下明彦(キャラクターデザイン・作監・絵コンテ)のコメントがある。
『残月はもともと、国際警察機構側だったという設定があるんです。』
 ジャイアントロボをめぐり、大作とは因縁があったらしい。
 なお、この設定資料集は美術資料が中心のマニア仕様で、あまりオススメできません。

 『地球の燃え尽きる日』では、残月は大作と同じ『苦しみ』をもっているらしい。
 父を失った苦しみだろうか?
 もしかすると、大作のお兄さんだったりして。
 ……エマニュエル兄さんの悲劇は、もう勘弁してください。マジ泣きする。

「だが よく来た ジャイアントロボ!!」
「おまえの帰還こそ 私の作戦通り!!」


 大作の行動は、すべて残月の狙いどおりだった。
 やっぱり、来ないほうがよかったのかな。
 竜作兄貴の言うことを無視したのは失敗だ。
 めし屋で、ぶた肉いため・とん汁で、ぶたがダブるよりも重大な失敗である。

 だが、とりあえず この大作ノリノリである。
 疲れきったGR-3をダルマ型のウラヌスにぶつけ、相討ち状態に持ちこむ。
 文句ひとつ言わない、GR-3が健気だ。
 主の命令に、 血ヘド(?)を吐きながら戦う姿に感動した。

 次はウラエヌスとGR-2の戦いだ。
 GR-2は、おなじみのロケットパンチを飛ばすが、水弾にハジかれる。
 ならばと、三ヵ月刀(みかげつとう)を投げさせるのだが、やっぱりハジかれて、自分の胸に刺さってしまう。
 アホ〜〜〜〜〜〜〜〜! 学習しろッ!!

「まだだっ!! GR-2!!」
「立つんだっ!!
 おまえの使命はまだ終わっていないんだっ!!
 GR-2!!!」


 おまえは鬼か。

 あくまで強気の大作であった。
 刃牙みたいにヤる気のない主人公も問題だが、殺る気が暴走している主人公も大変だ。
 そんな大作の命令にも、GR-2はしたがう。
 出血(?)し、吐血(?)しながらも、GR-2は任務遂行のため戦うのだ。

 せまる竜巻をロケットパンチで排除する。
 さらに脚を切り離し、腿部分からジェット噴射で再加速だ。
 もともと、足の裏から噴射していたのに、意味あるのだろうか。
 一瞬、そう思ったのだが、GR-2の雄姿に疑問は捨て去ってしまう。

 さらにGR-2は腹から下をパージする。
 重量を減らすことで加速しているのだろう。
 宇宙を目指すロケットのような仕組みだ。
 月まで届きそうな、無限の加速感がある。

 ……普段は使っていない推進機構を外せば、最初から軽いのではなかろか。
 いや、コレは心意気の問題だ。
 己の身を捨てる覚悟(というか、実際に捨てていますが)での突撃が重要である。
 正気にては大業ならず。
 GR道はシグルイなり。

 文字どおり捨て身の特攻で、GR-2はウラエヌスを撃破する。
 だが、GR-2は大量の血(?)を吐き、ダメージも大きい。
 ……そろそろ、なにを吐いているのかツッコんだほうが良いのだろうか。

 GRを酷使する大作の真意は一体?
 そして、残月の正体は何者だろうか?
 残された、GR-1とスフィンクスが、次回 最後の死闘を演じるのか!?
 次回へつづく。


 もらったロボで暴走する大作少年であった。
 GR-3とGR-2の忠義に全ロボファンが泣くだろう。
 そろそろ戴宗の兄貴に、ロボを大事にしろと説教してもらいたい。

 前回ラストで登場した十傑衆だが、今回は出てこなかった。
 別の場所で、別のことをしているのだろうか?
 残月の行動が陽動という可能性もあるし、油断できない。

 大作の選択は正しかったのか?
 いずれにしても、頼れる大人である竜作の兄貴と林冲の二人に頑張ってもらわないとダメかもしれない。
(更新 07/12/20)
by とら


2008年1月19日(3号)
【第17話】白昼の残月編11・死闘! ジャイアントロボ!!

 一機一殺の壮絶な消耗戦が繰りひろげられている。
 とことんまで、ロボに厳しい大作少年であった。
 たぶん、子供はしかって育てるタイプだな。
 ロボは友達という概念は大作にないのか?

「GR-2!!」
「力尽きたのか
 GR-3も!!!」


 非人道的な命令を出しておいて、不満だけはありそうだ。
 そりゃ、力尽きるだろ。
 限界を超えた活動を強要されて、体はバラバラだ。
 九大天王でも過労死しそうな酷使をしている。

 GRたちが減っていく状況は、残月の計画通りらしい。
 このまま消耗していくのは、残月のねらい通りでマズいことになる。
 しかし、逃げたら光球が爆発してしまう。
 進むことも退くこともできない状況になってしまった。
 OVA最終話で、大怪球が頭上を通りすぎるときの大作みたいだ。

 ここにいたっては、戦って勝つしか打開策が無い。
 もう前だけ見て戦え!
 残りはGR-1・ジャイアントロボしか残っていないけどな。

 残月のくりだす最後の怪ロボット・スフィンクスがロボの相手だ!
 くしくもスフィンクス頭どうしの対決である。
 そして、どっちの主人もロボのあつかいが厳しいぞ!
 敵だけではなく、主人にも油断をするな。


 そのころ竜作のアニキは香港・ランタオ島のポーリン寺にいた。
 別の方法で事態の解決をはかる最中だったので、ココに勝利のカギがあるのだろう。(13話
 やはり、たよれる大人はいいなー
 そういえば放置されっぱなしの林冲さんは、どうしているのだろう?

 竜作のアニキは、この寺にいる人物に用があった。
 階段を上がりながら説明台詞を叫びまくり、いきなり「あんたの力が必要だ」とねじ込む。
 相手の事情をまったく考えない俺イズムに痺れる。

 普通の人なら、こんな登場されたら「なんの話?」って聞きかえすよ。
 ただ、この人物はタダ者ではないのでスムーズに会話にうつる。
 ダテに寺で聖書を読んでいるわけじゃない。
 なんで寺なのにクリスチャン?


 そのころ、大作はジャイアントロボにスフィンクスの力を吸わせていた。
 スフィンクスは一気にミイラ状になる。
 血は吐くは、ミイラになるはで、なんでもアリだな。
 さすが草間博士の作ったロボだ。
 そのうち、子供を生んだりしかねない。
 さすがに、それは無いか? いや、油断はできぬ……

 敵ロボットを倒したものの、地下の光球が出てきて周囲を破壊しまくる。
 ピンチのお銀ちゃんを救ったのは、遠距離にいた十郎太だった。
 16話で大作は十郎太の姿を確認していない。
 冗談抜きで、十郎太のことは、どうでも良かったンだな、コイツ。
 ちょっと非情すぎやしないか?
 年明けの株価なみに、大作の評価が下がってしまいそうだ。

 非情なる草間大作は、容赦なくジャイアントロボに光球を吸収させようとする。
 ボロが破壊されるかもしれない。
 そのうえ、失敗したら地球は燃え尽きる。
 だが、大作は父である草間博士の罪滅ぼしとして光球の無効化をするという。
 カッコイイ台詞で、評価がちょっと回復した。

 大作の行動は残月の狙いどおりだ。
 しかも、セルバンテスの見た未来どおりに地球が燃え尽きる可能性も高い。
 これでは罪滅ぼしどころか、父の罪を完成させてしまいそうだ。
 頑張っているけど、手の上で踊らされている感が強い。

 ロボが限界を超え爆発する寸前に、光の矢が飛んできて、光球の動きを止めた。
 やってきたのは竜作が依頼した謎のクリスチャン『幻夜』である!!
 ついにコイツまでやってきたか。
 OVAでは裏主人公にあたる重要人物だ。
 さて、『地球の燃え尽きる日』ではどのような役割を果たすのだろうか?


 今度は幻夜が出てきやがった。
 十傑衆が顔だけ出して放置(15話)なのに、さらに新キャラですか。
 鍋に肉だけ放りこまれるのに食べることができない状態だ。
 早く、早く食わせてください。

 リメイクのジャイアントロボでも、GRが全部破壊されたら地球が大変なことになる。
 こっちのジャイアントロボもエラいことになりそうだ。
 つうか、GR-1があれだけ強力に吸い尽くせるなら、最初から出しておけば良いのに。
 容赦なく新キャラが追加されるジャイアントロボ世界だが、新規読者はついてこれるのか?
 そして、次回は林冲や十傑衆に出番があるのか!?
(更新 08/1/20)
by とら


2008年2月19日(4号)
【第18話】白昼の残月編12・あの日の約束

 美しき幻の夜を見せにきたのか!?
 九大天王も恐れる男『幻夜』が登場だ!
 漫画版の九大天王は恐れるものが多い。
 九大天王が恐れるのは、いつものコトなのだろう。
 部屋にゴキブリが出てきただけでも、いいリアクションをかえしそうだ。

 九大天王だけではなく、十傑衆・白昼の残月も幻夜に驚異を感じている。
 昼とか夜とかで傾向の近い名前だけに、近親憎悪があるのだろうか。

「白昼の残月…」
「そういう事か哀れな…
 しかし本人も知らぬ事とはいえ」
「いつか『天国の門』は…
 開かれるかも知れんがな…」


 幻夜が思わせぶりなセリフをはく。
 包帯に隠された素顔以外にも、なにか重要な秘密があるようだ。
 しかも、本人すら知らない。
 草間博士の死体をあやしげな技術でよみがえらせて、別人として動かしているのだろうか?

 幻夜のいう『天国の門』は、贖罪をして天国に行けるようになるという意味ではないんだろうな。
 ビックファイア様をさしおいて、宇宙に帰ったりするのかもしれない。
 いや、ビックファイアが宇宙人と決まったワケじゃないんだけど。

 幻夜が包帯ごしに見てワカるってコトは、孔明も正体を知っているのだろう。
 知った上で、あえて泳がせているのかもしれない。
 どちらにしても、残月の不幸が確定したと思われる。


 幻夜の背後に村雨竜作が到着した。
 走って追いついたのだろうか?
 えらく消耗している。
 とことん気合と根性の人だ。

 そして竜作は、まず大作を説教する。
 ロボ虐待がヒドい。ロボの泣き声を聞け。
 OVAでは戴宗が大作を説教したが、漫画版だと竜作が説教した。
 つまり若本ボイスで脳内再生すべし。

 そして、竜作のアニキはせまる光球を体で受け止めて持ちあげる。
 大陸すら破壊する光球だが、気合で持ちあげることも可能だッッ!
 さすがに、骨がすけたるようなダメージを受けているが、気迫でのりきった。
 そして、幻夜が光球をテレポートさせ、そのへんの星にぶつける。

 宇宙規模の不法投棄をしやがった。
 巻きこまれた生命がいないことを祈ります。
 というか、すぐに地球へ反応が届いているってことはかなり近くの星なのだろうか。
 冥王星からの反応だってすぐには届かないのだが。


 残月は、作戦失敗のため窮地におちいる。
 だが、そこにやって来た十傑衆が残月を救う。
 15話から、しばらく放置状態だったけど、やっと登場だ。
 ずいぶん株を落とした九大天王では勝ち目が薄い。

 十傑衆のリーダー・樊瑞は、ジャイアントロボの奪取が今回の目的だと語る。
 いまさら嘘をいうこともないので、これが本当だろう。
 やはり、光球を狙うのはオトリの目標だったのだ。
 ロボのついでで本部を破壊されてしまった梁山泊は、ちょっと気の毒であるが。

 梁山泊に、まともに軍師はいないんでしょうか?
 知力あふれていそうな韓信元帥が、驚き役をやっているぐらいだし、期待できなさそうだ。
 呉先生はあいからわず役に立ちきれない。
 こうなったら諸葛孔明のライバル司馬仲達に頼るしかないのだろうか。

 樊瑞は、この場に幻夜がいるので、さらなる闘争を避けるつもりらしい。
 幻夜は知る人ぞ知る実力者というところだろうか。
 まあ、梁山泊に大ダメージを与えたんだし、成果を欲張りすぎるのもよくない。
 大人の自制ですな。

 だが、十傑衆『素晴らしきヒィッツカラルド』が収まらない。
 最強の指パッチンで切り裂きたくてしょうがないのだ。
 取りえず、その辺にいる雑兵を切り裂き、お銀ちゃんの服も切り裂く。
 今月のチャンピオンREDはエロ強化月間なんでしょうか?

 さらに大作をも切り裂こうと、ヒィッツカラルドが指をためる。
 そこに大地を割って地下から林冲が助けにはいった。
 梁山泊で唯一(?)頼れる男がここに登場だ!
 そして、死亡フラグの危険な予感がする。
 林冲 vs. 十傑衆の壮絶な死闘が始まるのか!?
 次回へつづく。


 予定どおり(?)、大作への説教も終了したので、次回からは主役らしい活躍が期待できる。
 そうなると、ますます林冲が死にそうな気がするな……
 あと、光球を持ちあげた後、竜作の安否情報がない。
 かなりのダメージを受けていたのだが、無事なんでしょうか?

 ヒィッツカラルドの暴走を笑って許しているのだから、十傑衆には余裕がある。
 やはり次回は林冲に最大の危機が訪れそうだ。

 相手の力を奪いとる最強のロボットなんだけど、ジャイアントロボは活躍できないな……
(更新 08/2/24)
by とら


2008年3月19日(5号)
【第19話】白昼の残月編13・汝の道を

 混乱のつづく梁山泊決戦に最後の切り札・林冲が登場した。
 なんか、死ぬ(行方不明)の条件が整いまくっているので、とても心配だ。
 ちょっと前までは、重傷だったがもう回復しているらしい。
 むしろ、史進のほうがボロボロである。

 十傑衆は、残月が迎撃にでる。
 残月の能力はあらゆるものを針に変えて打ち出す。
 というのは、設定上あったものの 初めて映像化された。
 ついに、日の目を見た技である。ファンは感涙ものだ。

 二人の激闘を他の十傑衆は見てるだけ。
 本気で林冲を倒したいのなら、数人がかりで攻めるところだ。
 なにか理由があるのかもしれない。
 手助けに入ると男気が下がって弱くなるのだろうか?

 林冲は、残月の動きになにかを感じたようだ。
 包帯の下に隠された素顔は、林冲の知っている顔なのだろうか。
 やっぱり、正体は草間博士説が有力かもしれない。

 激闘に待ったをかけたのは、樊瑞だった。
 樊瑞は梁山泊の守りが復活するのを冷静に観察していたのだ。
 退きぎわも心得ているあたり、有能な指揮官といえる。

「幻妖斎殿の遺志の力が!!」
「梁山泊を新しい形に復元しようとしている!!!」
「"NEW・梁山泊"の誕生だ!!」


 なぜか、樊瑞が高らかにNEW・梁山泊の誕生を宣言する。
 内部事情に詳しいなー。
 国際警察連合はもうちょっと機密情報のあつかいに気を使ったほうがいいかもしれない。
 まあ、韓信や中条長官の痴態を見ていれば、おのずとレベルがワカるというものだが。

 幻妖斎は死んでもなお梁山泊をまもりつづけている。
 ふたたび守りが強固になったので、十傑衆は退く。
 ほとんど戦わずに帰るなんて、なにしに来たんだろうな。
 今後の士気に影響しそうだ。

 去りぎわにアルベルトは幻夜に残月の正体について質問する。
 いつものように、ワカるようなワカらんようなコトを幻夜は言うのだった。
 「白昼の残月」だけに、本来は見えない存在と言うことなんだろうか。
 ここで、まったく知らない人の名前を出されちゃったら、すごいガッカリですよ。

 十傑衆が帰ったので、幻夜も帰ることにする。
 ただし、国際警察連合の人間に恩義を強調することは忘れなかった。
 幻夜は貸し借りに厳密な人のようだ。
 神父の格好をしていても、寛容では無いらしい。
 そして、大作にも一言いっていく。

「Prepare Ye The Way of The Lord(汝の道を讃え 汝の道に備えよ)」

 どうも、メサイアという賛美歌の一節らしい。
 「イザヤ書40:3」がもとになっているそうだが、「マタイによる福音書」に同じ文があるようだ。
 直訳だと、「主の道を整えよ」で、「讃え」の部分が無い。目的語もちがう。
 なんらかの意図があって言いかえているのだろうか。
 それにしても、幻夜は常にワカりにくい情報を伝える。


 貸しはきっちり回収する幻夜である。
 竜作からは命の半分を取ったらしい。
 すっかり体がスケルトンになっている。
 まあ、林冲にしかスケて見えないらしいので、大丈夫だ。たぶん。

 大作は竜作から破門を申し渡される。
 絶縁より軽いから安心しておけ!
 まあ、問題は大作の軽はずみな行動なんだよな。
 大作が無事だったのも、お銀の服だけが切断されたのも、村雨健次のフォローがあったためだ。
 ロボを含めて、協力してくれる人たちに厳しい大作は困った人物である。

 修復不能のダメージを受けた三体のロボは号泣だ。
 大作に目線と涙で抗議している。
 草間博士がいない今、ロボを修理することはできない。
 ハズだったが、修理することのできる人物が一人いた。
 それこそ、林冲が黙っていた情報である。

「それはドラグネット博士!!!」

 カニ頭ッ!
 OVA版でいうところのシズマ博士だ!
 つまり、悪人!(脊髄反射で断定)

 林冲が脱獄した『カナーリの牢獄』にいるらしい。
 と言うわけで、大作はロボを直しに『カナーリの牢獄』へ向かう決意をする。
 次回から『カナーリの牢獄編』が始まるのだ。
 なんか、OVAの想定エピソードをきっちり消化している。
 最終的には、バベルの籠城編までいくかもしれない。

「ならば計画通り」
「さすれば この諸葛孔明と」
「中条君…韓信君 君たちとの共同作戦の」
「想定通りに行くわけですねェ…!!」


 すべて諸葛孔明の計算どおりだったッ!
 しかも、中条長官と韓信もグルだ。
 ヒデェ。
 幻妖斎とか、死に損だよ。

 大作を『カナーリの牢獄』に行かせるのが、真の目的だったらしい。
 だから、十傑衆が素直に帰ったんだな。
 そして、中条長官と韓信の無能っぷりは演技だったのだろうか?
 驚愕の真実と意外な展開が待ちうけていた。

 それにしても、すごく成功率の低そうな作戦だったけど、よく成功したな。
 大作がもっと素直な人間だったら、梁山泊に戻ったりしなかっただろうに。
 孔明は大作の困った性格まで計算に入れていたのだろうか?
 まさに、これが孔明のワナだ!
(更新 08/3/22)
by とら


2008年4月19日(6号)
【第20話】カナーリの牢獄編1 / 旅立ちの朝

 今回は孔明の罠が炸裂だ。
 八神健の『どきどき魔女神判!』(AA)にまで伝播している。いや、アレは違うか?
 とにかく、今までで最大のインパクトがラストに待ちかまえているッ!

 大作と林冲はカナーリの牢獄へむかう旅に出る。
 壊れたGRたちは置いていく。
 例によって、大作くんがすげぇブウたれていますが。
 大作も旅をすることで、性根をいれかえるコトができるのだろうか。
 世界の命運は林冲の教育手腕にかかっている。

 目的地のカナーリの牢獄は、常に移動している空間だ。
 普通なら行くことがむずかしい。
 だが、そこから脱獄した林冲は『印』を残しておいたので、場所を探ることができる。
 目先のことだけではなく、先のことを考えて行動できる人だ。
 作中ではめずらしく立派な大人だな〜。

 大作たちをBF団の伏兵が襲うものの、謎の男が撃退する。
 背中に九匹の竜を持つ男『九紋竜 史進』だ。
 なんども林冲の命を狙った立派ではない大人である。
 それでも一応、九大天王を勤めているあたり、国際警察連合は人材不足なんだろうな。

(梁山泊で命を狙ったあっしを 救けてくれたあの時……)
(あの時こそ本当にあっしは…!!
 林冲殿に惚れ込んでしまったんでやす…!!)


 思いは心に隠し、ただ旅に加えて欲しいとだけ言う。
 いっさいの弁解をしない。
 そして、死も覚悟している。
 ダメダメな男が、真の漢(おとこ)になった!

 なんか、口調までも変わっています。
 今までは見栄を張っていたのが、素直になって地の言葉でしゃべっているのだろうか?
 チンピラっぽい口調だが、かえってすがすがしい。

 林冲は自分だけではなく他人も成長させるのだろうか。
 やはり、この人なら大作をなんとかしてくれるかもしれない。
 まさに世界にのこされた最後の希望だ。(言いすぎ)

 大作も林冲を頼れる人と認識し、信頼をよせる。
 今ごろかよ!?
 キミは今まで林冲をどんな人だと思っていたんだ?
 何はともあれ、男ばっかりの旅がはじまるのだった。


 そのころBF団では、首脳陣が会議をしていた。
 プールサイドでだらっとやっている所がBF団らしい。
 一人だけ寝ながら酒を楽しんでいるのが諸葛孔明だ。
 無礼なところが、天才軍師の証である。
 上司にはしたくない人ですが。

 なぜ『幻夜』の登場を予測できなかったのかと、孔明は問われる。
 能力が高い人は、注文されるレベルも高いらしい。
 天気予報じゃないんだから、そんな予測できるわけでもなかろう。
 ハードル高すぎるよ。

 しかし、孔明は質問には答えない。
 十傑衆は自分たちでかってに会話して自己完結してしまう。
 孔明の予測能力に関しては、謎のまま終わる。
 いつものパターンです。
 細部だけど、気になるなー

 幻夜は10年前の『草間博士の乱』でBF団を助けてくれたらしい。
 ただ、十傑衆はあまり恩義を感じていないようだ。
 前回のようすでは、貸し借りに厳しい人だった。
 BF団にいろいろと注文をつけたのかもしれない。

 孔明はすでに次の一手をうっていた。
 残月に指示を出しているらしい。
 肝心の内容を言わないところが諸葛孔明である。
 もったいぶりやがって。

 次回の作戦も残月が鍵となるらしい。
 はたして、孔明の罠とはどんなものだろうか?
 たぶん 最後に出てきて、すべてワカっていましたという顔をするんだろうな。


 ロボたちをあずかる梁山泊に、残月がふたたびやってくる。
 主な戦力は韓信元帥と中条長官しかいない。
 ダメな大人とはいえ、2対1だ。
 負けるつもりは無いらしい。

 だが、残月は戦いに来たのではないらしい。
 10年前に残月は正体を隠しBF団に潜入した。
 そして、今回『目的』を果たしたので、韓信たちの前に姿を見せたのだ。
 包帯に隠された素顔とは……!?

「黙れ黙れ〜〜〜っ!!!
 貴様など し…知らん
 わああ〜〜〜っ!!!」


 二人がかりで残月を殴り飛ばす。
 さらに残月の全身に杭(槍?)を打ちこみ、岩にぬいつけた。
 一体、なにがあったと言うのだろう。

「こんな事があっていいのか…!?
 これは『罠』だ…
 『孔明の罠』だ…!!
「では あの『カナーリ』に旅立っていった林冲は一体誰なのだ…!!?」


 ものすごい勢いで動揺する韓信と中条であった(呼び捨て)。
 動揺しているのはワカるが、もうすこし読者に優しいうろたえ方をして欲しい。

 そして、残月もまた動揺していた。
 自分はハメられたと感じている。

「このままでは済まさん…!!!」
「なぜなら私は10年間…!!
 BF団に潜伏した九大天王…」
「そう…!!
 私の真実(ほんとう)の名は…!!」
「九大天王 豹子頭・林冲!!!」


 な、なんだって〜〜〜〜!?
 思わず、先月号を引っぱりだして読みなおしてしまった。
 なに、この超展開は!?
 孔明でも予測できないってば。
 いや、これこそが『孔明の罠』なのか!?
 次回へつづく。


 すごい隠し玉を出してきやがった。
 前回、残月と林冲は普通に会話していたのだが……
 残月は、あの林冲を誰だと思っていたのだろう。
 梁山泊が用意した影武者とカンちがいしていたのか?

 18話で、幻夜が「そういう事か哀れな… しかし本人も知らぬ事とはいえ」と言っていたのは、このコトだろうか。
 う〜〜む、ワカらん。ワカらなくなったぞ、アルベルト……
 なんとなく、アルベルトと孔明も残月の正体に気がついていそうだ。
 ニセ林冲(?)も残月の体術になにかを感じていたらしい。
 確かに伏線は、残月の正体が林冲であるとしめしている。

 『地球が静止する日 完全設定資料集』にのっていた『残月はもともと、国際警察機構側だったという設定があるんです。』という話も、いちおう有効だったらしい。
 それにしても、残月(林冲)が果たした『目的』とはなんだったのだろう?
 大作とジャイアントロボを引きはなすことか?
 まさか、幻妖斎を殺すことじゃないよな??

 では、ニセ林冲(?)は何者なのだろうか?
 彼は林冲としての記憶も持っているようだ。
 体術も林冲と同じらしい。
 あ、でも初登場時には剣を使っていたよな。(2巻 7話

 剣使いだから、ニセ林冲の正体は青面獣・楊志かもしれない。
 楊志のオリジナルデザインは、顔に青アザがある男だ。
 顔を傷つけている本物の林冲が、じつは洗脳された楊志だったりして。

 どちらにしても、ニセ林冲は常に大作のために行動していた。
 たとえニセモノであっても、彼は信用できると思う。
 むしろ残月のほうが信用ならない。

 とにかく、今までの推論が根底からくつがえされた。
 もう、誰を信じればいいのやら……
 とりあえず、韓信元帥と中条長官は「し…知らん わああ〜〜〜っ!!!」と言っている場合じゃない。
 この二人は、どこまで株を下げるのだろうか?
(更新 08/4/20)
by とら



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