今週のピクル(PICKLE)
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2007年7月26日(35号)
第1話 新説人類史
早くも今世紀最大の衝撃となる短期集中連載がはじまった。
あと93年ぐらいの間、チャンピオンは不毛の地となるのか?
物語はアメリカ・コロラド州の核廃棄物隔離施設から はじまる。
厚さ1000メートルにおよぶ岩塩層から、塩漬けのティラノサウルスと人間が発見される。
それも、まるで生きているかのように完璧な姿で見つかったのだ。
これには愛・地球博(愛知万博)の冷凍マンモスもビックリだ。グウの音も出せまい。
問題は保存状態ではなく(保存状態もすごいツッコミ所だが)、人間と恐竜が同居している点にある。
しかも、人間がティラノサウルスを襲っているように見える。オマケに、全裸で武器なし。
サイズ的に見て人間が恐竜を襲うことはあり得ない。
発見者の中に詳しい人がいて、ためになる解説をしてくれた。
アイアン・マイケルも支持するサイズ絶対論だ。(74話)
もちろんアイアン・マイケル理論だから、範馬理論の下に位置する。
理屈がどうであろうと、人間が襲っているように見えれば、襲っているのが刃牙世界の法則だ。
虎だろうと恐竜だろうと、襲います。
素手で。全裸でッ!
…………白亜紀はパンツ禁止なのか?
とりあえず、問題の塩漬け人間は学者に引き渡される。
スゴいお宝を入手したものの、あまりに劇薬すぎるので公表は控えることにした。
なにしろ人類史が大きく変化してしまう大発見だ。
学者たちは口に出さないが、ピクル(塩漬け)くんが本当に白亜紀に生きていたのかという検証も必要だ。
このまま公表してもトンデモ教授とよばれるのがオチである。
ちゃんと年代を調べて証拠を固めてから公表しないと、恥をかくだけだ。
UFO研究家と同類にされるのは、学者として屈辱であろう。
「同感だ…… 人類誕生が700万年前という常識―――――」
「よもやジュラ紀(2億年前)まで遡ろうとはね」
あくまで慎重な学者であった。
でも、ティラノサウルスはジュラ紀じゃなくて白亜紀の恐竜ですぜ。
年代を古くしちゃっているあたり、トンデモの芳香(かおり)がする。
この学者は、慎重なウッカリさんですか?
恐竜をえがいた有名な作品『ジュラシック・パーク』は、原作も映画も「白亜紀の恐竜ばかりなのに、なぜジュラシック?」とツッコミを受けていた。
たぶん、語感の問題なのだろうが、結果的に視聴者へ誤解を与えたのかもしれない。
この学者も映画に強く影響を受けたのだろうか。
恐竜番組で専門の学者に質問するとき、かならずといって良いほど、ジュラシックパークのDNA復元が可能かを聞かれている。
どの学者も、うんざりした感じで答えているところを見ると、週一ぐらいのペースでイロイロな人に質問されているのだろう。
そういう意味で、『ジュラシック・パーク』は罪作りな作品だ。
今後は岩塩の中に恐竜が…という質問が飛びかうのだろう。
話をもどす。
そもそも、ピクルの姿が現代人そっくりと言うのがあやしい。
人間の祖先といわれているアウストラロピテクスなどは、まだまだ猿っぽい骨格をしている。
全身の毛がいつ無くなったのか不明だが、原人はさぞかしボーボーだったのでは無かろうか?
ピクルのツルツルお肌は、現代人の証拠だと攻撃されそうだ。
人類と恐竜が同時期に存在していたといわれる話もある。(アカンバロの恐竜土偶、カブレラ・ストーン)
しかし、トンデモ説を脱していない。
とりあえずティラノサウルスだけでも公表すればいいのに。
全身が完全にそろった化石ですらめずらしいのに、ほぼ生状態の体ですよ。古代生物学の宝を眠らせてどうする。
ここからDNAを採取して、クローンを作れば……(うんざりされそうなので、以下略)
学者たちの興味は恐竜よりも人間のほうにあった。もったいない。
なんと、蘇生を試みるらしい。
2000年ニューメキシコ州でR(ラッセル)・ブリーランド博士が2億5000万年前の岩塩から微生物を蘇生することに成功する。
この話自体は本当のことらしい。(参考)
微生物などはけっこう丈夫だ。うすた京介の日記に出てきたクマムシなどタフな生物もいる。
だから、人間も蘇生させちゃおうと言うのが、部下のアレンによる提案だ。
自転車いくらこいでも、空は飛べないんだよ?
しかし、ムチャを通して理屈をねじ伏せるのが世界の法則だ。
ピクルを目覚めさせるべく、最適環境を作るのだった。
その方法でティラノサウルスの面倒も、みてくれればいいのに。
当たり前だが、ムチャな蘇生実験は成功しない。
成果の上がらない日がつづく。
こんなんで生き返ったら、世界の溺死者が激減する。
溺死三日ルールで、三日以内なら蘇生可能になるぞ。
あと、塩漬けにした魚が台所で蘇ることになる。
鉄鍋のジャンでも、そこまでやらない。
成果が無いままエロ本を見る日々だったアレンは、あるアイデアを思いつく。
イスを蹴倒して走った。
むかった先にはティラノサウルスだ。
別に捨てたわけじゃなかったらしい。放置していたけど。
そして、アレンは恐竜の肉片をゲットするのだった。
ティラノサウルスのステーキを作るという暴挙を敢行するッ!
ああ、人類の宝になんて事をッ!
コイツに喰われるぐらいなら、組織からDNAを抽出してだな……。
ともかく、アレン君は嬉しそうにティラノサウルス・ステーキを焼くのだった。
信じられないような肉への欲求はなにごとか?
これが刃牙世界の法則ですかい。
肉 > エロ本、筋肉最高、肉至上主義らしい。
『ヨーロッパ人は、相当な数の牛や豚を養育していながら、十分な冬の飼い葉がないために、毎年秋になると少数の種豚種牛を残してぜんぶ肉にしてしまう』(戦争の世界史)
やっぱ、欧米人の肉にたいする執念は農耕民族の理解を超えているらしい。
微生物が生きていたという話もあるし、病原体のキケン性をもっと考えたほうがいい。
現代とは環境が全然違うのだ。
ゴキブリだって忘れてしまったような未知の細菌がほぼ確実に入っている。
アンドロメダ病原体に感染するよりも、もっと厄介な状態になりかねない。
免疫なんて無いだろうし、はじめてグレイシー柔術と戦った空手家なみにコロっとやられる。
それでも、アレン君は基本属性がアホなのか、実に楽しげに調理をつづけるのだった。
コショウをふりすぎだ。必殺剣が発動しそうなほど、振っている。
そもそも塩漬けの肉なんだから、塩っ辛いと思うぞ。
そして、肉への執念を燃やす雄が、ここにも一人いた。
世界最強の塩漬け男、ピクルである。
肉のニオイで目が覚めた。
次回、肉をめぐって雄と雄が激突するのか!?
時空を超えるとは、こういうことだったのか……
電車男も凌駕する塩漬け男が誕生した。
冗談で酢漬けになって保存された原始人が復活するという予想を駄ネタで書いたのだが、そのまんまだ。
なんか、冗談が本当になると、怖いな。
今回は板垣先生の妄想力がどれだけすごいか改めて知った。
普通は、「塩漬けじゃ生き返りはしないだろう」と理性がブレーキをかけるはずだ。
しかし、板垣先生は止まらない。突っ走る。常識や理性という枷が無い。
本気でこんなこと考えて、世界に発表しちゃうんだもんな……。
勝てる気が、まるでしない。
勝てる気がしなくても、いちおうツッコんでみる。
岩塩ってのは、なにかの理由で閉じこめられた海が干上がってできるらしい(参考:1、2)。
だから、ピクルとティラノサウルスが岩塩の中にいるってことは、海(もしくは塩湖)で溺れたことになる。
溺死したら、死ぬ。
頭の悪い文を書いてしまったが、溺死三日ルールとか無いので、蘇生できないのだ。
では、塩湖が干上がる寸前にやってきて落ちて、仮死状態中に岩塩完成したのだろうか?
もしくは、岩塩の上で戦っていたら、衝撃で岩塩が割れてスキマに落ちてハマったのかもしれない。
刃牙 vs. オリバでコンクリートの地面がやたら砕けていたのは、ピクルへの伏線だったのだ!
それとも、岩塩の中にある恐竜の肉を喰う趣味をもつピクルさんがいたのかもしれない。
天気が良かったから、全裸で歩いていたら、岩塩の割れ目に落ちてしまった。
恐竜は白亜紀のものだけど、ピクルはわりと最近におちたという時間差説でどうか?
なんにしても、イン殺さんの名言『生物の板垣、物理のゆで』がしみじみと効きます。
ゆで物理学があるなら、板垣生物学があってもよかろう。
例) 視神経が首にも通っているのは、板垣生物学で証明済みだが。
現代によみがえったピクルは、どんな活躍をするのだろうか?
恐竜を喰うぐらいだから、すごい筋力を持っているのだろう。
もしかして、彼が勇次郎の父親だったりして。
異形の筋肉を持っていそうだし、背中を見せていないのが気になる。
股間は修正してあるとはいえ、さらしまくっているのに。
2007年8月2日(36+37号)
第2話 動き出した時間(とき)
恐竜時代に人類が存在していたという暴挙に、塩で二億年保存するという暴挙を掛けあわせると、ピクルになるッ!
マイナスにマイナスをかけるとプラスになるんだよ。
借金に借金をかければ収益になるんだ!
『迫力があるから説得力もあるっていう寸法だった。』(by 板垣恵介の格闘士烈伝)
今回の表紙は、ピクルの物と思われる骨格だ。
現代人の骨格とは、ちょっとちがう。
肋骨の形状がネアンデルタール人よりも猿に近いようだ(参考)。
もしかすると、ピクルは夜叉猿の先祖なのかもしれない。
ここから一度 退化して猿にもどり、人間 or 夜叉猿の分岐をする。
フラグ立てを間違えると、猿になります。
『ジュラ紀より愛を込めて全ての人類に答えを捧(ささ)ぐ――――』
と、スゴいアオリ文句を書かれて本編ははじまるのだった。
ピクルが、全人類に対する答えなのかッッッ!?
ティラノサウルスを食すことが、人類への回答だ!
これで、地球温暖化や石油枯渇や環境破壊にも勝てる。
やっぱ、研究者に公開すべき存在だよな……。
ペイン博士はすべてを独り占めするつもりなのだろうか?
さりげなくマッドサイエンティストみたいだし。
上がマッドな研究者なら、部下もイカレた研究者だ。
アレン君はティラノサウルスのステーキを前にして大興奮している。
地上最強の肉と書いて、ティラノサウルスのステーキだ。
ちょっとアレン君は落ち着いたほうがいいだろう。つうか、仕事しろ。
「ビーフ…? いや…」
「ラム…? ん〜〜〜…」
「以前 日本で食べたクジラ………??」
「ちょっとスジっぽいけどイケるじゃん十分に………ッッ」
気になるお味のほうは、牛・羊・鯨に近いが、ちがう物らしい。
スジっぽいのは野生動物だからなのだろう。
爬虫類だしワニ肉に近い味だと思っていたんですけど。
板垣先生によれば、ワニのステーキは外見は豚で、味が鶏肉らしい。(メイキャッパー1巻)
肉食動物はあまり食卓に上がらない。
理由として肉がクサイとかよく聞きますが、コストの問題が大きいのだろう。
肉食動物を育てるのには、草食動物を育てるより大きなコストがかかる。大金はらって肉食動物を食べたがる人はあまりいないだろう。
ただし、肉食動物であるマグロは人気があるので、大金はらって食べる人も多い。(参考:肉食動物)
中国や韓国では犬や猫も食べているらしいし。
鉄鍋のジャンでも、審査員のペット(犬)を勝手に調理していたよな……(まさに外道)。
……肉食動物も、意外と美味いのかもしれない。
ピクルは目覚めたッ!
しかし、周囲はまったく見慣れない風景である。
二億年前とはまるで違う。
って、やっぱり二億年前で確定なのか!?
一万年と二千年前よりも古い、もう人類が人類である限り勝てる気がしない。
確かに昔の人がいきなり現代に連れてこられたらビックリする。
五感のすべてに知らない情報が流れこんでくるのだ。
同じ状況なら、犬だってビビって部屋のスミで丸くなるだろう。
ピクルも危険度を感じている。
しかし、物陰に隠れたりはしない。
体中についているコードも気にしていないようだ。
かなり胆の据わった生物ですね。
むしろ、なにも考えていないのでは?
そこにティラノサウルス臭がただよってくる。
嗅覚は視覚などよりもはるかに古い原始的な感覚だ。
ニオイが記憶を呼びおこすスイッチになる事は、『超香少年サトル』や『A.-D.O.G.S.』の連載されていたチャンピオン読者にとって常識である。
常識であるッッッ! 迫力から察してくれ。
ピクルはニオイにひかれて移動する。
移動先には、アレン君がバカっぷりを発揮しながらステーキを食していた。
おまけに酒まで飲んでいる。素晴らしきバカっぷりだ。
好き好き大好きっさんで紹介されていた『ゾンビが現れたときにやってはいけないこと』とか、読んでおけばいいのに。
ドアが無い。ピクルを放置した。嫌なやつだ。これだけ揃えば十分だ。三回は死ねる。
ホラー映画のお約束のように、水滴の落ちる音にふりむくと、……いたッ!
デカ〜〜〜い! 説明不要!
ピクルの身長は2mぐらいあるかもしれない。
足りない分は迫力で補っている。とにかくデカい。
さすが(?)原始人だ。
「ピクルじゃん!!!」
(デカいッ)
(目覚めたのかよッッ)
「あんだけやっても起きなかったのにッ」
「バレた!? 餌(レックス)パクったの」
(さすが野性ッッ)
(野性度高ッけ〜〜〜)
アレンの脳内を思考が駆けぬける。
なにが野性で、どこの野性度が高いのだろう?
アレンはイスに座っているから、ちょうど目前に股間がある。
ソコには、どんな野性度があるんだッ!?
普通に考えるなら、肉にたいする反応を見て野性度が高いと評したのだろう。
ピクルもアレンも肉にたいする執着がスゴいな。
肉を通じてのシンパシーで二億年を超えた友情とか生まれちゃいそうだ。
いや、肉をめぐる競争者か?
アレンの手には、ステーキナイフがわりのカッターがある。
しかし、勝てる気がしない。
机の引き出しには拳銃が入っているが、動けないでいる。
ピクルの野性を恐れているのだ。
ピクルは150gのステーキを一口で食う。それも丸のみだ。
平気で喰っているが、原始人は焼いて味付けした肉を喰っていたんだろうか?
塩はともかく、コショウの味に違和感がありそうなのだが。
まあ、野性度が高いから、細かいことにはとらわれないのだろう。
オリバよりも、よほどアンチェインだ。
肉を飲みこんだピクルは、目前のアレンに興味をしめす。
だがニオイを嗅いだら、興味は失せたらしい。
同族っぽい姿だけど服を着ているし体も小さいから、どうでもいいと感じたのだろうか?
この大雑把さには、野性度高ッけ〜〜と感心せずにはいられない。
野性度が高いから、全裸でも臆することなく、むしろ誇らしげだ。
去っていくピクルを見て、アレンはようやく動きだす。
引き出しから拳銃を取り出した。
超雄にたいして、自分の男をぶつける気だ。
(一応ここは俺が仕切らなきゃ…………)
とおりすぎた死亡フラグを、自ら引きよせるような暴挙だ。
アレン君は、そこまでして死にたいのか?
まずはペイン博士に連絡すべきだろう。
次回のアレンは失禁以上 死亡以下のダメージを受けると見た。
まあ、刃牙世界において、失禁なんてただの驚愕表現でダメージにもなりませんけど。
アレンはアレンで、自分のステーキを喰われたことが悔しかったのかもしれない。
肉への執念は、男の誇りだ。命よりも優先するッ! のだろうか?
来週はチャンピオンがお休みなので、アレンの低い野性度を確認するのは、再来週になる。
ついに、ピクルが覚醒したッ!
いきなり英語でペラペラ喋りだすんじゃないかと心配だったけど、さすがにソレは無かった。
人類がいつごろ会話を獲得したのかは、ワカらない。
ピクルがしゃべる事ができないのは確定なのだろうけど。
以前、オリバが言及していた本『ユーザーイリュージョン 意識という幻想』には、衝撃的な説が掲載されている。
プリンストン大学のジュリアン・ジェインズは『<二分心(バイキヤメラル・マインド)>の崩壊にたどる意識の期限』で『三〇〇〇年前の人類は意識を持っていなかった』という説を発表した。(参考)
また、モリス・バーマンは、西暦500年から1050年の間、人間の自意識が消滅したらしいと考えている。
これらの話が本当なら(本の記述は簡単すぎるので、判断できない)、原始人には意識が存在しないだろう。
意識が無くても会話や文章を書くことができるらしいので、ピクルも会話はできるだろう。
でも、現代人とかなり違う行動をとりそうだ。
行動の中心に『肉』があるとか。
肉で目覚めるぐらいなんだし、肉にはすごく貪欲です。
さて、気になるピクルの背中ですが、微鬼(びおに)という気がします。
目はありそうなんだけど、口がない。鬼として完成する前なのだろうか。
なんにしても、腕を上げてくれないと判断できない。
ピクルが範馬一族の祖である可能性は、まだ判断保留状態である。
ピクルの犬歯はかなり大きい。
そして、勇次郎の犬歯もそうとう大きい。
とりあえず犬歯と言う部分では、共通点がある。
勇次郎の背中は、通常と異なる筋肉の構成をしている。(バキ27巻 236話)
もしかすると、ホモ・サピエンスとは少しちがった進化を遂げた遺伝子を持っているのだろうか。
突然変異は遺伝子に影響しないことが多い。(参考)
だが、鬼の背中は勇次郎から刃牙に遺伝している。
つまり勇次郎は突然変異ではなく、鬼の背中をもつ一族の末裔なのだろう。
骨とちがって肉は残りにくい。
昔の人類が、どんな筋肉を有していたのかはワカらないのだ。
もしかすると、ピクルの一族はホモ・サピエンスとはちがう筋肉を持った人類なのかもしれない。
でも、長年ヒトと交配していれば血が薄まりそうなものなんだけど。
勇次郎が嫁さがしにこだわっていたのは、自分と近い遺伝子をもった女を探していたのであろうか?
範馬一族の食に対する貪欲さも、遺伝なんだろうか。
色にたいするマニア趣味は遺伝だろうな。
2007年8月9日
チャンピオンはお休みです
ピクルも夏休みだ。
二億年も休んでいたのに、さらに休むと言うのか。
いや、二億年から見ると、一週間なんて誤差範囲だ。
刃牙の79話で勇次郎とティラノサウルスが対峙している。
このシーンに対し掲示板で krさんが「ティラノサウルスの右側に何かいるような感じしませんか?」と指摘していました。
確かに、勇次郎は視線を右に動かしてから笑っている。
街中に出てきたピクルが、物欲しそうにティラノサウルスをながめている状況に遭遇しているのであろうか?
範馬刃牙は地上最強の生物に戦いを挑んでいる。
とりあえずボクシング史上最強(候補)であるアイアン・マイケル(全盛期の幻影)を倒した。
全昆虫最強の巨大カマキリ(幻影)も撃破する。
さらに。アメリカ大陸最強の男オリバをねじ伏せた。
残るはユーラシア大陸最強ぐらいしかない。そりゃ、郭海皇のことか。
オリバを倒す前に、オーストラリア大陸最強かアフリカ大陸最強を倒しておくんだったな……。
南極大陸の最強は、さすがに無いよな。
とりあえず、刃牙は確実にステップ・アップしている。
う〜む、アイアン・マイケルはやっぱりカマキリ以下なんだよね。
盛りをすぎた今では、オリバの前に立てんよな。
本題にもどると、アメリカ大陸最強を倒しちゃったからには、史上最強をもってくるしかない。
と言うわけで、ピクルなのだろう。
本当なら、塩漬けの宮本武蔵とか出したかったんだろうな。
さすがに編集部に止められたのだろうか?
井上雄彦にもイヤな顔をされたのかもしれない。
夢枕獏あたりに、「それって魔界転生?」とつっこまれて「なに言ってんの、俺の妄想はもっとスゴいよッ!」と、更なる暴走をしたのかもしれない。
まあ、とりあえず刃牙に武蔵の構えをとらせて、宮本武蔵の偉業をファックしたも同然だ。
宮本武蔵越えは達成したも同然なので、今度はそれ以上の恐竜越えと見せかけて、恐竜喰い人間を登場させる。
魔界転生の上を行く塩漬け人間転生であった。
妄想の質と量が、尋常じゃない。
恐竜と人間が同居している話は、コナン・ドイルの「失われた世界」(AA)などにある。
さすがに毒矢を使っていましたが、恐竜を倒していた。
素手で戦うピクルは、やっぱり異端だ。
道具を使わないピクルは、本当に人類の祖先なのだろうか?
前回感想で突然変異は遺伝子と書きました。
この点についてメールで以下のような指摘を受けました。
突然変異が殆ど遺伝子に影響しないというのは、体に影響を与える部分で変異を起こす事が殆ど無いという意味です。
突然変異自体は全て遺伝します。こういう言い方になるのは染色体中のDNAの内の、体の構造を司る部分だけを遺伝子と呼ぶからです。
他のDNAも子供にコピーはされるのですが、体に影響する部分で無いので突然変異を起こしても変化在りません。
ちょっとカン違いしていました。
情報ありがとうございます。
なんにしても、範馬の遺伝子は子に受けつがれている。
やっぱり、最初に異形の筋肉を発現させたファースト範馬の存在が気になるところだ。
前回感想で、『マイナスにマイナスをかけるとプラスになる』『借金に借金をかければ収益になる』と書きましたが、もちろんそんな事はない。
一応、説明も書いたんですが、序盤のネタにしては関係ない話が長かったんで省略しました。
と言うわけで、再利用する。
借金に借金をかけると収益になるというのは、前提が間違っている。
2万円の収入に、100円の収入をかけても、200万円にならないのと同じだ。
かけるなら、2万円の収入が100回あったという状況にしないとだめだ。
2万円の収入を、100回かけると、200万円になる。
じゃあ、マイナスの場合ってなんだ?
2万円の収入を、マイナス100回かける。つまり、100回失敗するということだ。
本来の予定より200万円損した気分になる。
なら、2万円の借金するところを、100回失敗すると、本来の予定より200万円得した気分だ。
やっぱり、マイナスにマイナスをかけるとプラスになりそうな気がする。
しょせん気分の問題かもしれない。
参考:逆説論理学
2007年8月16日(38号)
第3話 食欲
アレンが行ったァ〜〜〜〜ッッッ!
前回、拳銃をもってしてもムリと思っていたのに、今は銃を取り出して自信たっぷりだ。
楽天的な発想はアメリカ的銃脳なのだろうか。
銃をぶっ放している人の脳波は痴呆の人と同じだ。750cc(ナナハン)くらったときと同じぐらいに、同しだ。
とりあえず、アレンの記憶は数秒しか持たないのだろう。
フロッピーディスク並みの記憶容量だな。
銃弾を装填して仕切ると意気込んだものの、ピクルはアレンなど気にせず周囲を物色している。
パンツを探しているのだろうか?
肉も喰ったし、そろそろ野性度を下げてもいい頃合かもしれない。
今のままでは野性度が高すぎて、ちょっとカメラに映せない状態だろう。
パンツからはじめる文明人のレッスンだ。
まあ、普通に考えたら出口を探しているのだろう。
肉のニオイにひかれて来たものの帰り道がワカらない。
自然の風景になれたピクルにとって、建築物はどこも同じに見えていのだろう。
まあ、なんにしてもアレンがちっとも仕切れていないことだけは確かだ。
ピクルはアレンの邪念を感じとったのか、アレンに向けて唸りだした。
犬歯を剥き出しにして威嚇している。
『霊長類では、犬歯は歯の中で独特の位置を占めています。』『威嚇の道具という意味合いが大きいのです。』(われら以外の人類)
犬歯を見せるのは、原始の時代から威嚇のしるしなのだ。
サルが人間に進化する過程で犬歯は小さくなった。
しかし、ピクルの犬歯はデカい。野性度高ッけ〜〜〜。
そして犬歯を見せられたと言う事は、攻撃対象になっていると言うことだ。
アレン、逃げろォォォッ!
「なに!? 言って♥(はぁと) 言って♥(はぁと) なにして欲しいの!?」
馬鹿か、テメェッッッ!
英語が通じるわけが無かろう。犬猫に話しかけるような行為ですよ。
逆立ちしたって意思の相通はムリだ。
刃牙世界で意志の相通をはかるなら方法は一つしかない。
戦うか、SEXだ!
うっかりすると、方法が二つあるように見えるかもしれない。
だが、SEXも戦いなので、どちらもジャンルは闘争でくくる事ができる。
実に自然な流れだ。そりゃ、塩漬け原始人もよみがえるさ。
とりあえず、アレンは銃を捨てろ。パンツも脱げ。
それにしても、アレンの異常行動は目にあまる。
もしかして、ティラノサウルスの肉に未知のウイルスが潜んでいて、脳をやられたのか?
酔っ払いの言動となんら変わらん。
あ、そういえばこの人は酒飲んでいたな。
未知のウイルスより、アルコールのほうが人を狂わせるものらしい。
「ピクル スト〜〜ップッ」
「これ拳銃(ハンドガン)ッ オーケイ!? ユーノー!?」
アレンくんは必死に訴える。
必死なのは理解できるが、絶対に通じていない。
期待以上のバカっぷりを発揮している。
アレンは、進化する天才だ。アイアン・マイケルに並んだかもしれない。
それでも、研究対象を撃つという愚挙を犯さない分別が残っていたらしい。
とりあえずアレンはピクルの足元を狙って撃つ。
威力はともかく、銃声でビビらせるというのは作戦として悪くない。
未知の爆音を聞けば、普通の生物はビビると言うものだ。
だが、ピクルは一瞬でアレンの背後に回りこんでいた。
速い。そして、ビビっていない。
危険に対し、防御よりも攻撃を優先する性質を持っているようだ。
こりゃ、絶滅する種だよな。危機意識を持っていないとダメだろう。
種としての力はともかく、固体としての能力は高い。
背後を取られたアレンは汗が浮き上がるような恐怖を感じた。
もはや余裕はない。ふりかえると同時に、三発撃ちこむ。
[ ジュラ紀戦士(ファイター)――――……]
[ ピクルの腹筋を貫くには―――――――
9ミリの弾頭ではあまりにも頼りなく……………]
銃弾を弾き返したッ!
まあ、オリバもショットガンを四発くらって無事だったのだ。(バキ11巻 90話)
ピクルだって、銃弾ぐらい耐えられるだろう。
なんか、激辛料理ばかり食べて、辛口カレーを甘く感じ出したような気分だ。
もしかすると、常識がマヒしているのかもしれない。気のせいだろうけど。
今度はピクルのターンだ。
腹筋で止めた銃弾をつかんで、大きく振りかぶる。
投擲のフォームだ。しかも左利き。コイツは、エースだッ!
拳銃で発射したのと変わらない速度で弾丸が飛んでくる。
いや、ピクルが投げたほうが速いのか?
二発は壁にめり込んだ。
残り、一発は?
アレンの右肩を貫通していた。
悲鳴、そして失禁だ。アレンは確実にノルマをこなし、ヤラレ役をまっとうした。
次回のアレンは喰われるのか!?
料理漫画以外ではめずらしい種類の心配をしつつ、次回へつづくのだった。
ピクルは道具も使えるようだ。
毛のない猿っぷりは伊達じゃなく、わりと現代人に近いらしい。
ただ、二億年という年数は大きすぎる。
今の人類とは直接関わっていない、別種の人類なのかもしれない。
名づけて、ホモ・ピクルスだ。まんまだけど。
人間が他の動物より優れている身体能力に、遠投力がある。
投げつける力だ。
ピクルは、ちゃんと人間の特性を受けついでいるようだ。
物を投げつければ、足が遅く力が弱かろうとも、狩る事ができる。
ピクルの一族たちは優秀なハンターだったのだろう。
なにしろティラノサウルスを狩っていたぐらいなんだし。
でも、ピクルは素手で戦っていたっぽい。
人間の能力、関係ないな……
人間らしさと獣の特性を併せもつのが超雄・ピクルだ。
対ティラノサウルス流格闘術なども持っているのかもしれない。
なんにしても、とにかく、そろそろ、パンツはいていただけないでしょうか?
2007年8月23日(39号)
第4話 困惑の野性
血と尿をまきちらしながら、アレンが逃げる。
トイレで排尿しないのは非文明的な行為だ。今のアレンは排尿しながら行動することで野性度が高めといえる。
実は、尿が生存フラグだったのかもしれない。
尿のニオイを嫌がり、ピクルが襲ってこない可能性もある。
(なんでオレだけ夜の夜中 研究室で…ッッ)
(SFホラーをッッ)
けっこう冷静に自分ツッコミをするアレン君であった。
夜の公園で武術家二人なら勝負だったのに、惜しいことです。
でも、夜の研究室で一人監視をサボるとホラーなのも定番だと思う。
なぜかと問えば、100%自業自得だ。
ピクルを目覚めさせるなんて提案しなければ……
ティラノサウルスの肉を勝手に焼かなければ……
ピクルを銃撃しなければ……
奇跡のような選択ミスを重ねることで、いまのピンチがある。
どれか一つでもクリアしていれば、ボンクラなアレンのままでいることができたのに。
なんか、バイオハザード的な状況になっているアレンは、バイオハザード的に行動する。
銃を、負傷した右手から左手に持ちかえて、撃つ!
みょうに手馴れている。実は優秀なファイターですか?
ただ、銃が通用しなかったのにまた撃つあたり、学習能力がない。
そう思ったのだが、顔を狙っているようなので、ちゃんと考えて行動しているようだ。
肉のうすい部分に当たれば、少なくともダメージになるだろう。
だが、肝心の弾が当たらない。
頬をかすめ、肩に当たったぐらいだ。
この程度の攻撃では、怒りという炎に油をそそぐぐらいの効果しかない。
生き死にの選択としては間違っている。だが、リアクション芸人としては正解だ。
命をはって笑いを取る気でいやがるッ!
自分から熱々おでんに飛びこんでいくような、強気の姿勢だ。
「ハララルルララッツ」
ピクルはアレンをつかんで、前後に激しく揺さぶる。
噛みついたり、引っかいたりはしない。
アレンが見せた捨て身の芸人魂に、意外なリアクションで答えたのだろうか?
ピクルは、何かをアレンに訴えている。
咆えるコトにもなにか意味があるのかもしれない。
しかし、アレンとピクルには二億年という時間の壁がある。
痴呆のおじいちゃんを相手にするよりも、意思の疎通が難しい。
空腹を訴えているのはわかるが、さっきご飯食べたでしょって感じだ。
ピクルがなにに困っているのかワカらない。
とりあえず、自分が必要とされている限り、殺されることは無いな。
アレンは安心する。
ホラー映画でいえば、物音のした部屋に行き、照明をつけて異変が無いことを確認した直後のような状態だ。
つまり、襲われると非常にオイシイ一瞬のスキを作ったことになる。
どこまでッッ、 どこまでリアクション芸人なんだッッッ!
バンッ
電撃をまとうような平手打ちを喰らったァ〜〜〜!
バキ世界では至高と称される"回転しながらのフッ飛び"を見せる。
あえて重心から外れた場所に打撃を受け、回転しながら飛ぶ荒業だ。
主人公・範馬刃牙ですら使用したという伝説の技であり、高いリアクション力を必要とする。
アレンは研究者であり、格闘家ではない。
だが、このリアクションは芸術的だッ!
縦回転だけではなく、ひねりも入っている。いつのまにか体の向きが変わっているのだ。
そして、イスなどを蹴散らしつつ多次元ひねりをみせて壁に激突した。
『ブリザードアクセル』も、真っ青な超回転だ。高度すぎて、点数が入らないぞ。
(わすれていたッッ)
(アイツが猛獣並みだということ……………ッッ)
(シャレだけで死にかねないこと……………ッッ)
打たれた衝撃で景色がドロドロになっているものの、アレンは逃げだした。
信じられないぐらい頑丈(タフ)だ。
アレンは本当に一般人なのか?
ここまで頑丈(タフ)な一般人は『餓狼伝BOY』で、丹波と互角の打撃戦を演じた山田以来だろう(餓狼伝BOY 2巻 13話)。
その山田もフッ飛んで転がったら気絶している。アレンは山田以上のバケモノだ。
アレンは死ぬ心配をしている。
だが、本当にこの男を殺すことができるのだろうか?
破壊不能の肉体(アンブレイカブル・ボディ)のアレンは、リアクション芸人のサガで逃げだす。
もちろん、つらく危険な場所を目指してだ。
以前、紹介した『ゾンビが現れたときにやってはいけないこと』的には、即死コースである下へ向かう。
正確には下じゃないかもしれないが、少なくとも上を目指していない。
向かった先は、頑丈な扉のある、冷凍室だ。
よほど肉体に自信がないと逃げこめない場所だ。
普通に駐車場に行って車にのればイイと思うんですけど。
冷凍室に籠城して、凍死したいんですか?
だが、ドロドロ状態でまともに歩けないアレンが、ピクルを振りきれるハズもない。
きっちり追いつかれている。
教科書に載りそうなほどのお約束だ。
冷凍室のドアが開いたとき、すでにアレンはピクルの射程距離内にいた。
だが、ここで異変が起きる。
ピクルがティラノサウルス臭にひかれて、冷凍室に入った。
冷凍している肉のニオイを嗅ぎとるとは、なんという野性度の高さかッ!
偽装肉が横行する昨今なので、肉屋はピクルを雇えばいいと思う。
コミュニケーションとれないうえに、肉をぜんぶ喰っちゃいそうだけど。
冷凍ティラノサウルスを前にして、ピクルは歓喜の声を上げた。
そして、アレンは冷凍室のドアを閉める。
捕 獲 成 功ッ!?
偶然ではあるが、文明人っぽいトラップでアレンが勝利した。
あとは、ピクルが凍死する前に捕獲態勢を整えよッ!
次回へつづく。
なんかアレンの覚醒を見た気がする。
覚悟を決めたプロレスラーなみに危険なほうへと進んで行く勇気とアホさに惚れた。
そして、タフだ。
少なくとも、加藤よりも頑丈だろう。
耐久度と言う点では、冷凍室のトビラは紙のようにモロいと思われる。
勇次郎は核シェルター並みのトビラを破壊した。
オリバも鉄のドアを破壊している。
つまり、頑丈なドアと言うものは、破壊されるためにあるのだ。
耐久度はアレンの足元にも及ばない。
次回、当たり前のように破られることだろう。
それにしても、ピクルはどこまで肉が好きなんだ?
ステーキ一枚じゃ、まったく足りないらしい。
ヒトが巨大な脳を手に入れるには、高カロリーの食料が必要だったらしい。
『ヒトがヒトたる最大の理由、脳の進化のためには、効率的にカロリーを補給できる肉食が不可欠の条件』(われら以外の人類)
つまり、人間がもつ肉への執着は、大昔から存在するのだ。
もっとも初期のヒトは肉ではなく骨髄をふくむ骨を食べていたらしい。
霊長類の手と歯の構造からのアプローチ(島 泰三『親指はなぜ太いのか』)でも同じ推論が出ているので、けっこう信憑性が高そうな説だ。
なんにせよ、不可欠であった肉に対する執念が捕獲につながるとは、皮肉な話である。
そして、鉄の扉を簡単に破壊されて、文明の脆さをアレンは知ることになるのだろう。
だが、アレンに異変が生じる。
ティラノサウルスの肉を食したことで、アレンはTウイルスに犯されていた。
恐竜細胞に侵食され、すでにアレンは恐竜戦士に変化していたのだ。
であれば、アレンの馬鹿げたタフネスも説明がつくと言うもの。
文明に頼り切った男が、野生に救われる。
次回、アレン・ハンマー(仮名)の逆襲だッ!
と、いう展開はいくらなんでも、無いだろう。
2007年8月30日(40号)
第5話 憤怒(いか)り
暴走しているのはピクルではなく、アレンだった。
死線をくぐりぬけて一皮むけたっぽい感じのアレンは無根拠に自信たっぷりである。
ペイン博士に許可無くパトカー五台も呼びつけてしまう。
おかげで施設付近は、えらい騒ぎだ。
ピクルよりアレンの拘束を考えたほうが良くないか?
苦難は人を成長させる。アレンの場合は悪い方向にだが。
気分的に、ペイン博士に勝っているんだろうな。
どさくさに紛れてピクルの存在を世間に知らせ、スターダムにのしあがるつもりだろうか。
いや、スターになってどうする。
少なくともピクルランドの建設計画は考えていそうだ。
「でも全ては現実です」
「ピクルくんが蘇生したことも」
「結果止むを得ず冷凍室に監禁したことも」
なんか「ピクルを蘇生させたのは、オレ」みたいな発言だ。
オマケにピクルが暴れたので、オレが監禁しました的なことも言っている。
誰も見ていないと思って、都合のいい発言をしているなー。
しばらく放っておけば、激闘の末にピクルをノックダウンさせ、冷凍室に閉じこめたと言いだしそうだ。
アレンはピクルには弾丸も通用しないと告げる。
さらに、投げ返した弾丸の威力を考えれば大リーガー以上だと言う。
でも、オレは捕獲に成功したもんね。という裏のアピールがあるかもしれない。
なんにしても、ペイン博士の許可を取らず外部に知らせたのはマズい。
あとで政府や学界から、なんでピクルと恐竜の発掘を隠していたのかと怒られるな。
アレンはピクルと死闘(正確には必死で逃げ回った)を演じたので、ピクルを知っていると自信たっぷりだ。
なんか『コードギアス』の玉城みたいなノリである。
「ゼロのことはこの俺が一番知ってるんだよ」と、言いつつほとんど知らない。
それにしても、アレンは肩に穴が開いたままの状態のはずだ。
しかし、元気に議論している。
アレンの頑丈っぷりはただごとではない。
やっぱりティラノサウルスの力を得ちゃったのかも。
「ただちに軍隊へ出動要請を出したまえ」
アレンの妄言を聞きつづけていた、ペイン博士が反撃に出た。
彼こそはノーベル賞受賞者アルバート・ペインである。
前から顔が似ていると思っていたが、アルベルト・アインシュタインがモデルのようだ。(英語読みだと「アルバート・アインスタイン」らしい)
肉体の頂点がオリンピック金メダリストとヘビー級王者なら、知性の頂点がノーベル賞なのだろう。
オリンピック戦士やボクサーの扱いを考えると、ペイン博士の未来は暗いけど。
ペイン博士は野生の力をあなどっていなかった。
治安が目的の警察では足りない。戦闘能力を持った軍隊が必要だ。
さすがノーベル賞戦士である。相手の力を過小評価していない。
情報隠蔽を諦めたのか、すぐさま必要な処置を取ろうとしている。
でも、覚醒実験をしていたのに、蘇生後の対応をまったくしていなかったのは、なぜだろう。
檻の中で実験をするとか、対策はいくらでもあるハズなのに。
ペイン博士は、覚醒後すぐには動けないと考えていたのかもしれない。
それとも、アレンの話を聞いて、ピクルの危険性を即座に計算したのだろうか。
警察のおっさんは、「アンタじゃムリだ 軍隊にかわれ」と言われて、面白くない。
相手はキングコングかよッとツッコミを入れる。
ペイン博士は、キングコングは的確な比喩であると言うのだった。
まあ、どっちも霊長類だしね。サイズは全然ちがうけど。
刃牙ファンで有名(?)なアイドル・杏野はるなも『範馬勇次郎みたいだった』と評している『キングコング』(AA)だ。
漫画『とめはねっ!』(AA)でも、感動した映画といわれている。
つまり、『ピクル』は勇次郎的な感動作品になるという予告なのだ。
ごめん、それはウソだ。
警察の手にはおえなくて、恐竜と戦う、パワフルで猿っぽい生物である。
そう聞かされたらキングコングと思いそうだ。
エイリアンとかプレデターよりは、キングコングに近い。
異星人ではなく、野性の力だ。
とつぜん、施設の壁が破壊された。
出てきたのは、ピクルだ。
当然 全裸で登場する。野性度高ッけ〜〜〜!
ピクルはとりあえずパトカーをひっくり返して、雄叫びをあげた。
とりあえず光っていて目立つ物を攻撃したのだろうか?
かなり果敢な性質を持っている。未知の物体に対する警戒心がまったくない。
なんか、脳容積が小さそうな行動だ。やっぱり絶滅種なのか?
なんにしても、パトカーをひっくり返す腕力は花山薫やスペックと同等だ。
どちらも警察程度では止めることのできない力を持っている。
圧倒的なパワーを見て、警察の人も軍に連絡することを決めるのだった。
「憤怒(いか)っている……」
「生き甲斐であり… 食料であり… 誇りでさえあった」
「親友(ライバル)を横取りされたことに憤怒(いか)っているのだ」
ピクルとティラノサウルスは、北斗の拳っぽく強敵と書いて「とも」と呼ぶ間柄だったらしい。
刃牙と夜叉猿みたいに戦いを通じて友情が生まれていたのだろうか?
塩湖のほとりで待ち合わせて、勝負し、両者湖に落ちて溺死する前に塩漬けになったとか。
まあ、あまりマジメに考えないほうがイイ設定なんですけど。
ピクルをパンツの下まで知り尽くしていると豪語したアレンよりも、ピクルの感情を理解しているペイン博士であった。
さりげなく野性度の高い人だ。
科学の力を使って、先祖がえりを起こし、獣人ペインとなって戦いそうな気すらする。
とにかく、ピクルはティラノサウルスを冒涜されて怒っているらしい。
たぶん一口かじったら、あまりに塩辛くて喰えたもんじゃなかったんだろうな。
このティラノサウルスを塩漬けにしたのは誰だっ!! きさまか!! きさまはクビだ、出て行けっ!!
ピクルの言葉を訳すと、きっとこんな感じだ。
ジュラ紀の海原雄山であった。
そして軍隊が出動する。
タイミング良く軍隊には実戦配備検討中である最新兵器があった。
もちろん噛ませ犬ならぬ、噛ませメカである。
外見は『エイリアン2』(AA)作業用スーツ『パワーローダー』みたいな感じだ。
参考
Power Loader With Ripley
なにがマズいって、操縦者の体がけっこう露出しているんですよ。
鉄の棺桶、ただし前面メッシュ仕様って感じだ。撃ち殺してくださいと主張しているような鎧である。
兵器として使いたいのなら、操縦者を全面カバーしないと。
どう考えても、車やバイクよりも移動速度が遅そうだ。敵からみたら良い的なんだろうな。
まあ、期待している部分はパワーなのだろう。
刃牙世界では力が重要だ。
力に突出してればオリバのように活躍できる。
もしかして、オリバのパワーを基準にィィィ…、このメカの腕は作られておるのかァ!?
アメリカの科学力は世界一ィィィィ!
兵器としては失敗作っぽいけど、ネタ的にはOKではなかろうか?
現在こういうメカが実戦配備されていないのは、ピクルに負けたからだろう。
闇に葬りさられた兵器なのであれば、現実との整合性もとれる。
ならば、次回は幻の兵器が幻に終わった瞬間を目撃できるぞ!
次回へつづく。
予想通り、自力で外に出たピクルであった。
冷凍室ってのは、冷気を逃さないため断熱構造の壁になっているのだろう。
つまり普通の壁より丈夫なのだろうが、それをあっさり破ってしまった。
もっとも扉から外に出て、普通の壁を破壊して外に出たのかもしれないけど。
キングコングと言ったわりには、エイリアンとして扱われるピクルくんであった。
勇次郎にやったように、網をかぶせて麻酔銃を連射すれば良いように思うのだが……。
ピクルの脳髄には「網」なんて概念ないだろう。
クモの巣は知っていても、人間サイズに置きかえることは難しい。
ピクルが網を作ることができるなら、パンツだって はいている。
だから、ヤツは網を知らん。
絶対、成功すると思うんだけどな。
そして、ピクル=キングコングならば、弱点は美女だ。
美女を用意すれば勝てる。
ただ、刃牙世界で美女と言うのが難しい。
ジュラ紀に網よりも、難易度高ッけ〜〜〜!
まちがって梢江さんを連れてきたら、真っ赤に憤怒(いか)って今の三倍暴れそうだ。
やはり、ここは癒しの達人マリアさんに来てもらうしかないな。
2007年9月6日(41号)
第6話 最新 vs 最古
今回のピクルは内容が薄い。
セリフ量は結構あるのだが、話の展開が遅すぎる。
「24のひとみ」(Wikipedia・AA)が実写ドラマ化するらしい。一話90秒の超ショートドラマだ。
たぶん、今回のピクルは情報量として90秒ドラマと同じぐらいだろう。
ピクルは次回で終了だ。なのに今回のペースで大丈夫なのか?
戦隊物でいえば、7:50をすぎたのに、まだロボットが出てこない感じだ。
刃牙が再開したら、一ヵ月後また休載になって、ピクル2がはじまったりして。
ピクルの暴れっぷりは、自爆テロ並みだと、軍の人もお墨付きをあたえる。
とりあえず警官隊は全滅したらしい。
だが、ペイン博士とアレンは無事である。
超知力によってキケン地帯をさけて乗りきったのだろう。
やはり、コイツらはタダ者じゃないな。
「しかし いくらキングコング級とはいえ――――」
「相手は生身」
「何故 射殺しないのですか?」
軍人の隊長が鋭いツッコミをした。
そりゃ、普通なら射殺したいところだろう。
フィクションでは銃を持っていても撃たない人が多い。
なんで撃たないのかと疑問に思うことも多いが、作中の人間がツッコむとは思わなかった。
銃を使うのがイチバン簡単な解決策だ。
軍人としては銃を使いたいところだろう。
だが、そうも行かない事情があるらしい。
「それはあの男が全人類の宝だということッッ」
ペイン博士は具体的な説明をしないで押し切るッ!
それはもう、ノーベル賞戦士ですから。権威で説得します。
ピクルは座り込んでいるし、説明する時間は十分にある。
説明できないのは、やましい部分があるからだ。
まだまだペイン博士はピクルの存在を隠す方法を考えているのかもしれない。
不屈の闘志だ。さすが、ノーベル賞戦士である。
ペイン博士は軍が新装備の実験をしたがっていると知っていたのかもしれない。
知った上で情報を小出しにして、軍を意のままにあやつっている。と、すれば恐ろしい男だ。
ペイン博士の狙いは、軍の新兵器(とうぜん機密だろう)を巻きこむことで国家規模の情報隠蔽に発展させるコトだろうか。
テロリストがいると嘘の通報をしたのもペイン博士の発案だと思われる。
多目的戦闘マシーン M.P.B.Mがついに出動する!
てっきり、最初の二ページぐらいでスクラップになっていると思っていたが、遅い登場だ。
オマケに初登場のパフォーマンスをやるので、戦う時間がさらに削れていく。
残り時間が少ないぞ!
M.P.B.M = Multi-Purpose Battle Machineというところだろうか。
なんでも軍用車両の破壊という荒事から、編み物という繊細な作業までこなせるらしい。
編み物は、いらない気がするんですけど。
なんというか、本部が弟子の花田に与えた「天才」の称号ぐらいにいらない。
思い出しただけで赤面しちゃうぐらいに不必要なテクニックだ。
手段にこだわるあまり、目的を見失ったな。
M.P.B.Mを使いこなすため、操縦者は二年半もメカの中で日常生活をすごした。
それって、どんな罰ゲームだ?
二年半ですよ。うっかりすると中高生なら卒業しちゃうぐらいの時間がすぎている。
家庭が崩壊するのには、十分な時間だよな……
もしかして、メカに『阿鼻谷ゼミ所属』と書かれていたりして。
「見事 奴を倒した者には「卒業証書」を授与するッ!!」
「そっ…「卒業証書」ッ!!!」
「ここから出られるのねっ!?」
などと「ギャンブルフィッシュ」(Wikipedia・AA)のような状況なのかもしれない。
文字どおり身柄を拘束されて、二年半だ。
さぞかし外に出たいんだろうな。
「ここから出られるのねっ!?」は、ギャグのつもりで書いたけど、操縦者が実際に思っていそうだ。
女言葉なのも錯乱している感じで、現実味がある。
操縦者がハゲなのは、頭を洗えないからだろう。
散髪もメカでしているのだろうか。
二年半も、うんこ溜めっぱなしかよ。いや、トイレはさすがに出てやっていそうだけど。
でも、尻はメカの手でふいていそうだ。
操作になれるまで、何度 裂傷を作ったことか。肛門がいくつあっても足りない。
そして、M.P.B.Mとピクルが激突するッ!
ピクルは、彼の時代を守護(まも)って戦う。
対するM.P.B.Mは現代を背負って(着こんで?)戦うのだった。
次回、激動の最終回ッ!
って、ラスボスがメカのままかよッ!?
ムエタイとブラジリアン柔術を学んで戦力バランスの良くなった巨人(ロシア出身)よりも弱そうなメカがラスボスです。
ピクルも気の毒に……。
塩漬け人間に対抗して、メカ漬け人間と言うことなのだろうか。
勝てる気がしないメカだけど、とりあえず実機は操縦者をそれなりにカバーしていて安心だ。
まあ、いろいろと弱そうな部分はある。
それでも、即死だけはさけられそうだ。
でも前面が開いて乗りこむ構造だと、強度の弱い稼動部が前にあるから、正面の攻撃に弱そうなんだよな。
次回はあっさり前面のカバーを引きはがされそうだ。
あと、透明素材に泥とかをぶつけられたら、一発で視界が効かなくなりそうだ。
ワイパーついていないし、雨にも弱いだろう。
戦場の環境についていけなさそうなメカだ。
やはり、人間の力こそが最強だという証明になりそうな気がする。
文明を倒したピクルは、どこへ行くのだろうか?
現代最強の肉体をもつ範馬勇次郎というのが有力だ。
範馬一族は、野生動物を重視している。
刃牙は夜叉猿と友情を結んだ男だ。
そして、野性度の高いズールに最大トーナメントで、一度やぶれている。
野性こそが、範馬一族を楽しませる力なのだ。
刃牙も勇次郎を倒したいのなら、パンツを脱いで野性度を高めるところから始めたほうが、イイかもしれない。
2007年9月13日(42号)
最終回 雄として
野性 vs. 機械ッ!
ピクルと多目的戦闘マシーン M.P.B.Mが激突する。
まあ、塩漬けで一億年を生きのびた野性に、科学の理屈は通用しないだろう。
ムチャ格闘漫画にリアル格闘漫画が勝てないとの同じ原理だ。
ピクルのパンチ一発で、M.P.B.Mの前面をおおう防弾プレートが破壊された。
映像はカメラにして、期待の前面は鉄で装甲しておけばよかったのに。
イチバン攻撃を受ける正面の防御が弱いって、設計ミスだよ。
今度攻撃を受けたら、自分が死ぬ。
おびえたパイロットはピクルの首を挟んでいるアームを回転させる。
回転するアームは、人間には出来ない動きだ。
オプションでドリルをつければ必殺技に進化する!
ドリルを見ればテロリストもビビって精神的に敗北する、という考えが設計者にあったのだろうか。
だが、ピクルの筋力はM.P.B.Mの性能を超えていた。
アームは回転する。
だが、ピクルは動かず、M.P.B.M本体のほうがアームを中心に回転した。
「「どーゆーワケか……」」
「「ここまでしかないんです……」」
「「記憶が…………」」
どーゆーワケも、こーゆーワケもない。素直に回転で気絶したといえ。
軍隊ではオモシロい反応を求めてないから。
メカは、すぐに負けると思っていた。だが、自爆するとは予想を超えた。
この場合は自転か?
想像以上にヘッポコな機械だった。
なんか1トンの物を持ち上げようとしたら、自分が地面に沈みそうな感じだ。
これは採用の見合わせが正式に決まるな。
そしてオリバをトレーナーとして、MPBM軍団の結成である。
正式名はマッスル・パワー・バイオレンス・マッスル軍団である。筋肉は重要なので二回言います。
目前で回転をはじめたM.P.B.Mを見て、ピクルはちょっとおどろいているようだ。
そりゃ彼の時代にはこういう回転をする変態生物は存在しないはず。
現代にも、たぶんいない。
あ、でも刺さったドリルが抜けずに本体のほうが回転するってギャグをどこかで見た気がする。
M.P.B.Mはギャグ漫画レベルのシロモノかよ。
世界最強の米軍が、たった一頭の生物相手に戦車やヘリを動員する。
もちろん、武装した隊員も出動だ。
なんか、隊員 ≧ 戦車・ヘリ というランクづけをしている。
こういう、思考をする男は、ヤツにちがいない。
そう! そのヒゲが何よりの証拠だ!
「キャプテン…………」
「見えてきました」
キャプテンと呼ばれる この男ッ!
やはり、谷口くんかッ!?(そりゃ『キャプテン』ちがい)
おそらくキャプテン・ストライダムなのだろう。
しかし、じらしてなかなか正体を見せないのだった。
顔に帽子をかぶせているのは、ベトナム戦争(1960-1975)から、現在までずっと大尉(captain)なので、スネているんだろうか。
約30年間も出世していなかったら、そりゃスネるよな。
まあ、この人の場合は愛称なんだろうけど。
いつまでも現場にこだわりつづける軍人なのだ。
対テロ部隊(?)は壊滅していた。
全車両は破壊され、M.P.B.Mなど残骸すら見当たらない。
部品が全部飛んでいってしまうほど激しく回転したのだろうか?
兵器の残骸と倒れる兵士のが散らばる戦場跡を、ひとりストライダムは歩く。
歩きながら帽子を脱ぐ。
上着をすて、ネクタイもすてる。さらにシャツも脱ぎさった。
ここで、さらにベルトに手をかけた。
下も行くつもりかッッッ!?
が、これはフェイントで、先にクツを脱ぐ。
ああ、そうか。クツ脱いでからじゃないと、ズボン脱げないよね。
画面にうつってないけど、ストライダムはちょっと赤面しているだろうな。
後方に控える全兵士が見守っている中で、やっちゃったのだ。
「あれ、今のキャプテン、ズボン先に脱ごうとした?」「メガネつけたまま顔を洗うタイプだな」などと言われていそう。
だが、キャプテン・ストライダムはこのようなコトでめげたりしない。
ついにパンツも脱いで全裸だ。
生まれたままの姿、フルヌード、すっぽんぽん。いろいろな言い方はあるけれど、つまりは全裸なわけである。
思わずマリみての描写を引用したくなるほどの雄度が出現したッ!
『一頭の雄として尊敬以上の感情が芽生えていた』
ウホッ!
尊敬以上 = 愛 即ち、引力!!(参考)
近代兵器を凌駕する個人の能力に、ストライダムが全裸で答えたァ!(意味不明)
全裸には全裸で答えようと言うつもりだろうか?
なんかこち亀の海パン刑事(デカ)・汚野みたいな説得方法だ。
私が知らないだけで、説得には全裸というのが、世界の常識なのだろうか。
ピクルは、大股開いて座っている。
AV女優とか、グラビアアイドルに多い挑発的なポーズだ。
そこへ全裸のストライダムがやってくる。
ストライダムも超ダイタンだ。
『ピクルが目覚めて以来』
『おそらくは初めて目にする敵意を含まぬ』
『澄んだ瞳……』
ここで、初めてストライダムの顔が画面に出る。
いい男モード入っています。原始人のピクルもホイホイついて行くにちがいない。
さずが米国がほこる最高の接待役キャプテン・ストライダムだ。
範馬勇次郎と接するコトができれるのだ。どんな野獣だって扱ってみせる。
まさに米軍の切り札といえよう。
ピクルがストライダムに好意を抱いたのは、全裸の要素も大きいだろう。
『ナルニア国ものがたり 魔術師のおい』(AA)では、初めて人間にあった動物たちが、人間の着る服を体の一部だと思い、数人いた人間をそれぞれ別種の生物だと認識しかける。
ピクルも、相手が全裸になって始めて『ヒト』なんだと認識できたのだろう。
現代人だって、見たことのない格好で全身を覆っている未来人に遭遇したら、人間だと認識できないかもしれない。
ストライダムがどれだけピクルの情報を得ていたのかワカらないが、知性派の行動だ。
「行こう…」
「君に似つかわしい仲間達のいる所へ」
ストライダムとピクルが、かたい握手を交わした。
たぶんジュラ紀に握手は無いんだろうけど、野性の力で理解したのだろう。
全裸じゃないと伝わるものも伝わらないのだ。
そして、舞台は日本へ……
日本かよ!?
刃牙と戦うことになりそうだとは思っていたが、海をこえますか?
船か飛行機を使うのだろうが、いろいろと騒動をおこしそうだな。
特攻野郎Aチームのコングのように、嫌がるのをムリヤリ眠らせて運ぶのだろうか?
なんにしても、来日決定をもって『ピクル』は終了となる。
次回からは、『範馬刃牙』の連載再開だッ!
タイトルは『ピクル』だったが、ピクルをめぐる事件といった感じの話だった。
最終的にピクルが範馬一族と戦うであろう事は予想されていたのだが、ストライダムが関わるとは思わなかった。
そりゃ、広い世界でピクルと範馬が偶然出会う確率なんてゼロに近いしな。
偶然ではなく、必然で雄たちは出会うのだった。
引力即ち、闘い!!
タイトルに名前の出ている人が、活躍少ないのが最近の法則なんだろうか?
じゃあ、『範馬刃牙』になったら、ピクルは大活躍しそうだ。
あと、『ピクル』は全裸の有効性を知らしめる結果となった。
思いかえせば、全裸は範馬にとって重要なアイテム(装備してないという矛盾はあるが)だったのかもしれない。
刃牙も梢江に全裸を見せつけたことがあった。(グラップラー刃牙2巻 12話)
思えば玄関先で全裸水浴びというのは、法的に見てもグレーゾーンの危険行為だ。
変態の片鱗は、このころから有ったんだな……。
また、登場時にパンツはいてなかったガーレンをジャック範馬は好みのタイプと称している。
もちろんジャックはガーレンが全裸で初登場したことを知らないのだろうけど、そこに全裸のニオイを嗅いだのだろう。
いや、着衣のニオイがしないから、全裸に気がついたのか?
とにかく、範馬と全裸の間には、ノストラダムス的ななにかがある!
勇次郎だって、ジェーンを全裸駅弁スタイルで抱えたまま登場したし。(グラップラー刃牙41巻 355話)
……そうか、親の代から変態だったんだ。
刃牙が全裸でSAGA(AA)ったあと、急激にパワーアップしたのも納得がいく。
そうなると、刃牙がシコルスキーにパンツはくなと言ったのは、親切心からだったのだろうか?(バキ11巻 96話)
パンツはかないベストなお前を倒すという、刃牙の決意表明と言う可能性もある。
そうなると、ピクル来日最大の障害はパンツの使用と言うことになりそうだ。
地下闘技場 以外ではファイトしにくい。路上はもってのほか。
もしかして、地下闘技場にて『最大全裸トーナメント』の開催だろうか?
空手家・柔道家は上着のみ着用を認める。
もちろん、観客も全裸で応援だ!
選手たちは命をかけて戦い、雑誌も生命をかけて発禁処分と戦うッ!
・追記 (07/10/17)
掲示板で惣一郎さんから指摘を受けましたが、「バイオレンス」は「Violence」で「V」でした。
ならば『マッスル・パワー・バーバリアン・マッスル軍団』でどうか?
『barbarian』なら、野蛮人でピッタリだ。
なんとなく、アーノルド・シュワルツェネッガー的な芳香(かおり)もする。
シュワルツェネッガーの出世作『コナン・ザ・グレート』(AA)の原題は「Conan the Barbarian」で蛮人コナンだし。
お色気シーンふきんで、シュワルツェネッガーの股間にモザイクがかかり家族の雰囲気が気まずくなったのも、今では良い思い出である。
なんだか知らんが、ピクル対策にはバッチリという気がしてきた!
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