今週の『ゆうえんち −バキ外伝−』(161回〜170回)感想

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2021年9月11日(41号)
第161回 終の巻「楽にしてやれ……」

 葛城無門は蘭陵王(らんりょうおう)に竹宮流・千鳥落を仕掛けた!
 さらに、諸羽挫きで両腕の肩関節を外し、靭帯を千切る!
 無門は勝利を確信して技をとく。

「まだだぜ……」

『その息の黒さから、久我重明の声とわかる。』


 声の黒さって、どこで認識するの!?
 とりあえず、突っこむが本題は無門の甘さだ。
 蘭陵王は、そんな簡単に敗北を認める男じゃないッ!
 両腕を破壊されても立ちあがり、攻撃してくる!

 範馬刃牙と鎬昴昇が試合後に話をしていた時、両腕が使えなくなっても闘いつづけるのは刃牙ぐらいと言われていた。
 だが、蘭陵王は両腕が使えなくても闘っちゃう男だ!
 久我重明や愚地独歩は、これを当然と見ている。
 この二人も両腕が使えなくても闘っちゃうタイプの男のようだ。

 蘭陵王は両脚で攻撃してくる。
 無門は攻撃をよける事ができるが、反撃できない。
 負傷している相手に渾身の攻撃ができないのだ。
 実は追いこまれているのは、無門のほうか?

「こりゃあ、いずれ、やられちまうぜぇ……」


 独歩も無門の危機を指摘する。
 重明や独歩のような歴戦の戦士であれば、両腕を破壊した直後に絞め技に入っただろう。
 きっちり止めを刺すのが武道・武術の残心だ。
 松本太山は、残心を無門に教えてあげて欲しかった。

『「楽にしてやれ……」
 これは、愚地独歩の声だ。
 そうか。
 自分のためではない。
 相手を、蘭陵王を楽にしてやるために――
 覚悟を決めた。』


 未熟な無門を助けてくれるのは、もう一人の父親である独歩だった。
 無門に適したアドバイスをくれる。
 優しすぎる無門に敵を倒せと言っても難しい。
 相手を苦しみから楽にしてやる。
 問題を上手く言い換えた!

 無門は蘭陵王の左膝を蹴りで折るッ!
 そして、欅(けやき)の幹に押しつけて片手の無寸雷神を打ちんだッッ!
 だが、蘭陵王は吐血しながらも意識を失わず無門を睨み返す。
 無門は蘭陵王をきっちり楽にしてやることができるのか!?
 次回につづく。

 無門は覚悟を決めたら、急に攻めまくるな。
 足まで折っちゃうのかよ。
 というか、まだ無寸雷神で攻めるんかい。
 疲れているから攻撃がワンパターンになっているのかも。

 しつこい相手へのとどめは、やっぱり絞め技だと思う。
 打撃で追撃は相手へのダメージも大きいし、優しくない。
 そして、蘭陵王はまだ戦意を失っていないから、目標未達だ。
 最後は、やっぱりまだ出していないサーカス技だろうか?
 もう、蘭陵王を倒す寸前だから、もう変な技を出す必要もないと思うのだが。

 しかし、蘭陵王はあっさりと腕を破壊されていたんだね。
 ちょっと過大評価しすぎていたか。
 久我重明にも喧嘩を売っているふうだったが、実際に闘ったら簡単に負けていたかもしれない。
 独歩と勝負を続けていれば、数手後に負けていたかも。

 蘭陵王はインパクトのある存在で、なかなか強い相手だった。
 だが、ラスボスとしては、ちょっと弱かったかも。
 まさか、蛟黄金丸が出てきて、本当にラストバトルが始まったりして。

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週刊少年チャンピオン2021年41号
週刊少年チャンピオン2021年41号

2021年9月18日(42号)
第162回 終の巻「この時が来るのを、ずっと待ってたんだ」

 葛城無門は蘭陵王(らんりょうおう)を楽にするため、とどめの無寸雷神を放つ!
 だが、蘭陵王は倒れない。
 蘭陵王は わずかにタイミングを外したらしい。
 まだ、蘭陵王を楽にしてやる事ができないな。
 無門は、まだ非情になりきることができないのか?

 初めての片手無寸雷神だったので仕留めそこなった。
 ぶっつけ本番は、こんなもんですね。
 だから練習が必要なのだ。

 両腕を破壊され、左足を折られた。
 それだけのダメージを受けても蘭陵王は敗北を認めない。
 このしぶとさは死刑囚並みだ。
 無門はこの瀕死の蘭陵王に無慈悲なとどめを刺すことができるのか?

「そこまでだね」

「きみの勝ちだよ、無門くん……」


 背後から蛟黄金丸が声をかけてきた。
 無門は用心深く間合いを取る。
 勝負の途中だが、黄金丸がここで交代する気らしい。
 それはダメじゃないのか?
 勝者と敗者がちゃんと確定しないと決着じゃ無いのでは?

 だが、久我重明と愚地独歩は無門にさがるように促す。
 この二人に言われたら、逆らいにくい。
 間違いなく世界最強クラスの二人だし。
 蘭陵王の家には、深い事情があるようだ。
 無門は当事者の一人なんだから、もうちょっと説明してあげて。

「この時が来るのを、ずっと待ってたんだ……」

「おれの時も、そうだった」


 蘭陵王と蛟黄金丸の親子が会話する。
 なんとなく事情を推理すると、蘭陵王は世代交代の時に父親をぶちのめす掟らしい
 厳しくムチャクチャな継承方法だ。
 蘭陵王の伯爵病体質が原因なんだろうか?

 両腕と片足を負傷している蘭陵王は背筋をつかってダッシュをかける。
 だが黄金丸は、そのダッシュを膝蹴りで迎撃した。
 そのまま、蘭陵王の後頭部を地面に叩きつける。
 これこそが、完璧なとどめだ!
 実の父親に対して容赦ないな。

『強い喜びと興奮が、黄金丸の全身を包んでいいるのがわかる。』

『声をあげて、黄金丸が、いったんのけぞってから、前に身をかがめた。』


 どうやら伯爵病の発作が出たようだ。
 落ち着いた黄金丸は蘭陵王の仮面で左側の顔を隠している。
 高校に通っていたら、黄金丸は高校生なのだろう。
 だが、もう伯爵病が発病して左右の顔に年齢差ができているっぽい。

 黄金丸は無門のことを「くん」付けで呼んでいる。
 実は黄金丸のほうが年上だったりして。
 伯爵病関連の治療で休学していたから、今でも高校に通っているのかもしれない。

 黄金丸もこれからは仮面をつけて、"ゆうえんち"を主催していくのだろう。
 "ゆうえんち"を円滑に運営するために、強さが必要なのかも。
 だからこそ、老いた父を若く強い息子が倒して蘭陵王を襲名して行く、と。

 しかし、こんなところで急に襲名されてもなあ。
 いろいろと深い事情がありそうなのは感じるんだけど。
 あれだけダメージを受けるまで待ってから参戦するって、ちょっとズルくないか?
 でも、これが蘭陵王継承の通常パターンなのだろう。
 これだと真の実力が見えにくくなっていそうだ。

 蘭陵王(父)は、きっちり敗北した。
 改めて新・蘭陵王(黄金丸)と無門が闘うのだろうか?
 さすがに無門が限界超えているから、今日はもう無理だろうな。
 今度こそ『ゆうえんち』も終幕か?

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週刊少年チャンピオン2021年42号
週刊少年チャンピオン2021年42号

2021年9月23日(43号)
第163回 終の巻「きみが、どれだけいやでもね」

 葛城無門は、蛟黄金丸が蘭陵王(らんりょうおう)を襲名するところを目撃したッ!
 蛟黄金丸は自分の父である蘭陵王を倒し、その地位と仮面を受けついだようだ。
 でも、無門はいまいち状況をつかめていない。
 さっきまで闘っていたから、あまり脳が働いていないのだろう。

『それは、つまり、今のふたりの闘いが、蘭陵王を受け継ぐ儀式であったということか。』

 父親に闘いを挑んで勝つことが蘭陵王継承の儀式らしい。
 儀式と言うには、あまり厳粛じゃないし凄惨だ。
 でも、今回は一流の立会人がいたので権威づけには良かった。
 先代の継承式はどうだったんだろう。

「今日でなくていいよ。でも、これで、ぼくはきみと闘(や)らなければならなくなった。きみが、どれだけいやでもね」

 黄金丸 ――新しい蘭陵王が声をかけてきた。
 無門は先代の蘭陵王に勝っている。
 その屈辱を拭わねばならない。
 なのか?

 蘭陵王の強さを示すために、無門を倒さねばならない。
 いや、勝つとは言っていないな。
 とりあえず闘うけど、勝ち負けにこだわっていないのか?
 恨みや、優劣を争うのではなく、けじめとして闘うのかも。

 黄金丸は、いつか父親と闘う気であった。
 無門のおかげでタイミングが早まったと礼を言う。
 黄金丸は蘭陵王の継承を急いでいたのか?
 父親の病気がけっこう悪かったのかもしれない。
 早く引退して欲しいと思っていたのだろう。

「楽しみにしているよ、その時をね」

 無門も闘争の世界へと続く"獅子の門"をくぐったのだ。
 二人の美少年が勝負の約束をした。
 新たな闘争と、いつかまた"ゆうえんち"参加が運命づけられたな。
 いや、えっ、もうすぐ最終回なんじゃ……

 ここで"ゆうえんち"閉園をつげるサイレンが鳴り響く。
 無門は空に松本太山の姿を見るのだった。
 柳龍光は倒したよ。
 きっと、内心でそう報告しているだろう。

 無門は一つの呪縛を消し、新・蘭陵王と新しい因縁を作った。
 これから無門はどのように生きていくのだろう。
 とりあえず大金はゲットしたので、そこは本当に良かった。


『転章 世界格闘大戦 鹿久間源(かくま げん)は語る』

 また、鹿久間源が出てきた! (前回はゆうえんち2巻 40回)
 相変わらず久我重明の悪口を話している!
 勝手に久我重明の話をしているってことは、本当は好きなんじゃね?

 でも、話題は久我重明の事じゃない。
 龍金剛と力剛山の喧嘩の話だ。 (ゆうえんち2巻 65回)
 あの現場に鹿久間源もいたらしい。
 なに、その偶然ッ!?

「準備はできてるかい」

「できてるさ」


 そうして、二人の闘いが始まった。
 とにかく、鹿久間の見たところ龍金剛と力剛山の間には、なにか因縁があったようだ。
 まあ、因縁があるから死闘をしたんだし、それは分かっていたよ。
 その因縁を教えて欲しかった。

 と言うか、『転章』だよ!
 さっきまで『終の巻』だったのに、新展開だ。
 なんか『世界格闘大戦』とか言っていやがるぞ。
 いや、えっ、もうすぐ最終回なんじゃ…… (2回目)

『弘安の役――
 俗にいう二度目の蒙古襲来は、弘安四年(一二八一年)のことであった。』


 そして、話は飛ぶ。
 いやいやいや、飛びすぎだ!
 なんで弘安の役なんだよ。
 700年以上前だぞ!

 話の流れからすると、これが龍金剛と力剛山の因縁だよな。
 龍金剛はモンゴル出身だからモンゴル軍と関係があるのだろう。
 でも、700年前だと子孫なんてどうとでもなりそうだけど。

 もう一方の力剛山は朝鮮半島の出身だろうな。
 日本へ攻めてきたモンゴル軍には朝鮮兵も参加していた。
 そういう因縁か?
 いや、分からん。

『七月三十一日――』

 台風が去り、蒙古軍は壊滅したらしい。
 日本兵は生きのこった巨漢の蒙古兵を発見した。
 蒙古兵は日本兵の刀を素手で叩き折る。
 「仕度は整うたか?」というセリフも、体格も似ているし、龍金剛の先祖か?
 そして、なぜか日本語ができるらしい。

 なんか、また話が長くなりそうだ。
 そして、このエピソードが"ゆうえんち"にどう関わるんだろう。
 無門と新・蘭陵王の約束もできた。
 こりゃ、『ゆうえんち2』が必要だな。

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週刊少年チャンピオン2021年43号
週刊少年チャンピオン2021年43号

2021年10月2日(44号)
第164回 転章「その仕度、整うておりましょうや」

 ゆうえんちがコミカライズ決定だッッッ!
 漫画はそのまま、藤田勇利亜が担当するぞ!
 今まで緻密で意欲的な挿絵を描いてきただけに、漫画版でも期待できそうだ。

 コミカライズをするので、やっぱり小説は終了するのだろう。
 しかし、小説の終了後すぐにコミカライズを連載するってのも妙な企画ですね。
 最近オチを知ったばかりになるのが、ちょっと残念かも。

 話を戻して、弘安の役に出現した謎の蒙古兵の話だ。
 日本兵の工藤三郎、坂田時宗、池端一之進たちは巨漢の蒙古兵に襲い掛かるが撃退される。
 そして、蒙古兵は重ねて問うのであった。

「仕度は整うたるかっ!?」

 その言葉を聞いて工藤三郎は都へ問い合わせの早馬を出す。
 そして、15日後に仕度が整っていないという返答が届く。
 巨漢の蒙古兵は落涙し、鎧を脱ぎ捨て海を泳いで去っていった。

 この謎の問答は九州の侍にまで浸透しているんですね。
 侍にとって重要で、みんな知っているべき情報ってことだ。
 戦闘方法、挨拶、服の着こなしなどと同じように、親から子へ教え合って伝わっているのだろう。
 都に問い合わせるという行為で合意が取れる程度に、皆に浸透している情報のようだ。

 そして舞台は変わって、戦国武将の織田信長の話だ!
 いきなり時代が飛んだな!
 300年ぐらい飛んだぞ!

 織田信長は相撲好きな人物だった。
 天正9年(1581年)、信長主宰の相撲会(すまいのえ)で、20人抜きを達成した猛者がいた。
 黒人のヤスケである。
 前(ゆうえんち1巻 3回感想)にも書いたが、このヤスケの孫が『大帝の剣』(AA)の主人公・万源九郎ですね。
 松本太山の大胸筋は万源九郎と似ているので子孫の可能性を感じている。

「千年前の約定、はたしにまいりました。その仕度、整うておりましょうや」

 相撲会で活躍し、褒美を取らせると言われたヤスケはそう言った。
 ヤスケも支度が整ったのかと尋ねる人だった! ヤスケもかよ!
 ワールドワイドだな!
 つまり、モンゴルだけでなく、キリスト教圏もしくはアフリカにも「支度が整ったか?」事件の因縁があるようだ。

 1000年の因縁とは大きく、いや長く風呂敷を広げたな!
 本当に1000年だと西暦600年以前になってしまう。
 聖徳太子が活躍したころの遣隋使(600年〜618年)あたりだ

 隋は短期で滅んでしまうが、その後の唐とも日本は交流がある。
 当時の唐は国際色豊かな他民族国家で世界とも繋がっていた。
 このあたりで、世界のどこかと何かの約定をかわし「いつか仕度を整える」と約束したのだろうか?
 西暦800年ごろには空海が中国へ渡り国際的な知識を得るんだけど、関係あるかな?
 1000年前と大きく出たから、誤差も大きいかもしれない。

 ヤスケの時も仕度は整っていなかった。
 またもや泣く。
 そして、時代は飛んで文化7年(1810年)秋の雷電爲右エ門43歳だ!
 大相撲史上最強と言われる力士である。
 その雷電に声をかける者がいた。

「どうだ、仕度はできたか……」

「それは、我らのことか、それともおれのことか――」
「いずれでもよい」
「おれならば、仕度はいつでもできている」
「では、やろう」


 相手はどうやら黒人、もしくは肌が黒い人間のようだ。
 とにかく男は雷電に組みつき、さば折りで雷電の背骨と腰骨をへし折る。
 最強力士である雷電を破壊した!
 まあ、この時代は40歳で初老だし、雷電も衰えていたのだろう。

「嘘をついたな……」

 そういって男は去っていった。
 この相手も外国からの刺客なのだろうか?
 どうも勝てば良い訳でも無いようだ。
 納得のいく勝負ができるかどうかが大事なのか?
 つまり約定は、まだ果たせていない。

 準備ができていると言って勝負した力剛山も龍金剛に負けた。
 雷電と同じく支度が整っていなかった案件になりそうだ。
 独歩は龍金剛に勝ったけど、支度が整った宣言を聞いていないので無効だろうか?
 この約定は、まだ続いていそうだ。

 そして、気になるのがウロボロスの紋を持つ蛟黄金丸だ。
 彼らのルーツは日本以外にあるようだ。
 もしかすると、彼らも支度が整ったことを確認する一族かもしれない。

 蘭陵王を受け継いだ黄金丸は無門と勝負の約束をした。
 その時が来たら、こう問いかけるかもしれない。
「無門くん、支度は整っているかい?」

 この『ゆうえんち』は、もうすぐ終わるはずなのだが、まるで終わる気がしないぞ。

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週刊少年チャンピオン2021年44号
週刊少年チャンピオン2021年44号

2021年10月9日(45号)
第165回 転章「タケミカヅチ」

 仕度は整ったのか?
 西暦600年ごろ、日本ではある約定をしたらしい。
 その準備が整わないまま1300年がたち、明治41年(1908年)になってしまった。
 最強力士である雷電が敗北した江戸時代から、時が飛んで今度は明治だ!

 前田光世はロンドンにいた。
 -明治格闘純史- 真・餓狼伝』(AA)の少し後の時代だ。
 格闘技界のスーパースターが登場してきたぞ!
 当時の前田光世は講道館柔道の普及のため世界を回っていた。
 ここロンドンで、世界最強の一人と言われていたレスリングのジョージ・ハッケンシュミットと戦うことになる。

 ハッケンシュミットが柔道は子供の遊びだと言ったので、前田が勝負を挑みに行ったのだ。
 営業トークを真に受けて挑戦してきた困った人である。
 と、簡単には言えない事情がありそうだ。

 前田は柔道を広めるために世界を回っている。
 なので、評判を下げるようなコメントには反論しなきゃいけない立場なのだろう。
 日本人のいない孤独な異国で喧嘩を売りまくる。
 よほど胆力が無いとできない仕事だ。

「おれはプロだからね。金にならない試合はやらない」

「それは、おれと出会う前までのあんたのことだろう。今、あんたは、おれと出会ってしまった。おれとやりたいはずだ」


 これが有名な前田光世方式での勝負提案である。
 なにしろ『刃牙道』にも この逸話が出てくるほどだ。刃牙道11巻 92話
 だが、ここからのやり取りは記録に残らなかったものらしい。

 ハッケンシュミットは、前田光世という強者と出会ってしまった。
 金にならないし、怪我をするかもしれない。
 でも、やりたい!
 ハッケンシュミットも戦士なのだ。
 お前と俺、どっちが強い? このシンプルな問いかけに魅入られてしまう。

 結局、ハッケンシュミットは前田光世の待つセント・ジェームス・パークに行ってしまう。
 そして、勝負だ!
 送り襟絞め前田が勝利した。
 屋外での勝負なので、両者ともに服を着ている。
 着衣だったので前田が有利に闘えたのだ。
 試合ではなく、喧嘩などの経験の差が前田有利に働いたのだろうか。

 二人が闘ったのかどうかは後の世に伝わっていない。
 でも実は歴史の裏側で闘っていました。
 見返すと『真・餓狼伝1話』で、前田光世はハッケン・シュミットに勝ったと言っている。
 夢枕史観だと、この勝負はあったという事で確定しているようだ。

 この勝負は前田にとっても、あまり意味が無い。
 公式に闘って、世間に柔道の強さを知らしめるのが本来の目的だ。
 人知れず闘って勝っても宣伝にならない。
 でも闘っちゃったのは、前田も闘争が好きな人間だからなのだろう。
 前田光世も獅子の門をくぐった人間なのだ。

 その帰り道で、前田は自分をつけてくる気配に気がついた。
 背後に巨大な蜘蛛のように蹲っている影がある。
 声をかけると立ちあがり人になった。

 雷電の時も黒い影だったようだ。
 彼らは蹲ったまま移動する技術を持っているのかも。
 四足歩行か、匍匐前進か?
 日本人なら忍者という可能性もあるんだけど、海外の勢力だよな。

「準備はできたかい」

「二千年近く前の約定だ」
「なんのことだ」
「おまえ……。知らんのか?」
「知らん」
「ジュードーの連中は、知らんのか……」


 ロンドンにも例の団体が居たッ!
 日本に行かず、ロンドンで待ちかまえていたのか?
 前田もけっこう有名人だから後をつけていたのかもしれない。

 そして、約定がさらに昔になってしまった。
 2000年近くと言うからには、四捨五入して1500年以上前だろう。
 1000年+3/4と考えれば、1750年ぐらい欲しい。
 そうなると、卑弥呼や、倭の奴国に金印を授けた光武帝の時代になってしまう。
 謎がさらに深まった。

 講道館では例の約定について伝わっていないようだ。
 明治になって武士階級が凋落したので、約定を伝える余裕が無くなったのかも。
 なんにしても、今回も約定は果たされなかった。

「おまえ、誰だ?」
「タケミカヅチ」


 名乗って、その人は消えた。
 タケミカヅチって、日本の神様じゃないか!
 神話における相撲の祖と言われている。
 約定をした相手は海外勢だと考えていたが、ちょっと違うのだろうか?
 海外に出て行った元日本人が、残った日本人を試すという約定かも。

 次に準備ができたかと問われるのは力剛山であり、その次が猪狩完至だったらしい。
 力剛山は元力士だ。猪狩は力剛山の弟子である。
 相撲の系譜には約定を守る機能が残っていたようだ。
 雷電の敗北と言う事件が、相撲界に復讐の誓いをさせたのかも。

 ここに来て、猪狩の名前が出てきた。
 再び時間が現代に戻りそうだ。
 ここから葛城無門にどう話が流れていくのか?
 そして、タケミカヅチの正体と目的は?
 ……本当に話の落ちがつくのか!?

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週刊少年チャンピオン2021年45号
週刊少年チャンピオン2021年45号

2021年10月16日(46号)
第166回 転章「十二神将を引きつれて、必ず日本へゆく」

 自分の死を偽装してプロレスを引退したマウント斗羽はフランスで画家生活をしていた。
 そこに猪狩完至が訪ねてくる。
 絵に向きあって無心の状態でいるであろう斗羽だったが、背後からの声に反応して即反撃の体勢をとる。
 まるで体が鈍っていない!
 巨大犬チベタン・マスティフの攻撃をかわしたジャック・ハンマーに負けていないぞ!

 即座に反応しているので、精神も鈍っていないようだ。
 2mを超える巨体での軽やかなジャンプだった。
 もう身体を鍛える必要は無いはずだが、習慣で鍛えているのだろうか?
 斗羽は、どうしようもなくプロレスが好きだから、ついつい鍛えてしまうのかも。
 むしろ派手なパフォーマンスを試合で見せる必要が無くなったので膝の状態が良くなっていたりして。

 そして、目立ちすぎる巨体での隠遁生活だ。
 周囲の目を警戒しているうちに精神も研ぎ澄まされてしまったのかもしれない。
 もっと心安らかな引退生活をおくって欲しいのもんだ。
 本編では出てくる気配のないキャラクターにも出番があるのが外伝作品の良いところですね。

 猪狩はシコルスキーに顔面を切り裂かれてから初めて斗羽に会いにきた。
 シコルスキーにやられたのは土下座作戦の失敗であって敗北ではない!
 さすがしたたかな猪狩だ。

 実際に、その後でジャックとガイアを借り出してシコルスキーの心をゴリゴリに削ってへし折った。
 これで実質的に勝ったようなもんだ。
 そう言えばジャックとガイアは、どういう縁でスカウトしたんだろう。
 二人とも後ろ暗い経歴がありそうだし、その辺で共通の知人がいたのか?

「完ちゃん、お客のいないところで、そいつと闘っちゃたんだろう」

 もう一つの敗因が、これか!
 プロレスラーは観客がいないと気持ちが乗らない!
 猪狩がシコルスキーを地下闘技場で公開処刑みたいな目にあわせたのも、プロレス的なのかも。

 猪狩は、例の"準備ができたか軍団"と遭遇した話を斗羽にする。
 三日前、エラクのリングでエラクレスリングのチャンピオンであるオクラム・ペールワンと闘った時に例の言葉を言われたのだ。
 エラクでググるとフン族の王エラクぐらいしか出てこなかった。
 名前の似ているイラクの近くの国だろうか?
 ペールワンパキスタンだろう。
 大雑把に言って中東のあたりですね。

おれたちは、いつでも準備はできてるぜ」

 猪狩はそう返答してオクラム・ペールワンを倒す。
 この猪狩の言葉はレフリーのヨゼフ・トルコも聞いていて、確認をしてきた。
 "準備ができたか軍団"は中東にもいたのだ!
 そりゃあ、日本から始まって欧州もしくはアフリカまで勢力があるのだから、途中の中東にもいて当然だな。

 猪狩はうっかり返事をしてしまった。
 そして、相手も準備が整ったと認識する。
 これは、勝負でしょう。

「近いうちに、タケミカヅチが、十二神将を引きつれて、必ず日本へゆくからな。で、相手をするのは誰なのだ?」

 猪狩はみんな準備OKと言って、タケミカヅチとの全面戦争に突入させてしまった。
 しかも、日本側メンバーまで独断で選んじゃったらしい。
 ものすごく大事なことを簡単に決めちゃったな。
 でも、猪狩は昔からずっとメンバーを考えていたのでちゃんと申告できたのかも。
 なにしろ、この闘いは師匠・力剛山の代からつづく因縁なのだから。

 相手はタケミカヅチ率いる十二神将だ!
 タケミカヅチに加えて12人もいるのか!
 十二神将って仏教系だけど、日本の神様がインド系を部下にしているのか?
 宗教が混ざってる。
 やっぱ外国の人だから、少しずれているのだろう。

「いいかい。この日本の格闘技界というか、相撲の世界にゃ、昔から伝えられている古い古い秘事があるんだよ」

 猪狩と斗羽は力剛山からタケミカヅチたちの話を聞いていた。
 力剛山が龍金剛に敗北した後でヤクザに刺されて、死にかけていた時のことだ。
 猪狩と斗羽はまだ若手だったが、ずば抜けて強く、将来性があったのだろう。
 しかも、お互いがライバルなので磨き合って、さらに強くなる。
 全盛期の猪狩と斗羽は、どこまで強かったのだろう。

 タケミカヅチは千年〜二千年前から、日本に復讐を誓う組織らしい。
 日本を出て中国からモンゴル、欧州へと世界中に広がっていったようだ。
 終了間近なのに、こんなに風呂敷広げちゃうの?

 タケミカヅチと十二神将に対抗する猪狩が選んだ13人の戦士が出てくる!
 刃牙と葛城無門は入っているんだろうな。
 そして、残り2話だ!
 こんなデカくて魅力的な風呂敷だけ置いて行かれるのキツいんですけど。
 やっぱり、こりゃ続編が必要だ!


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