今週のグラップラー刃牙(アニメ版)
第21話〜第24話

幼年編+少年王者編 第1話〜 第6話〜 第11話〜 第16話〜 第21話〜最終話
最大トーナメント編 第1話〜 第6話〜 第11話〜 第16話〜 第21話〜最終話
ラスト・アニメ刃牙→

2001年5月29日(火)
第21話 殺傷本能

 遂に、ヤツが地上最強の生物・範馬勇次郎が地下闘技場へ舞い降りたッッ!
「5年ぶりだな…、刃牙」
「オヤジィ〜〜ッ!」

 一直線に殴りかかる刃牙を片手で止め、指先の一撃でダウンさせる勇次郎。
 原作にあった「打撲傷28、擦過傷16、亀裂骨折4、完全骨折1」と言う一瞬でダメージを読み取るシーンがカットされています。
 花山の時もカットされていたのですが、やはり具体的な傷の記述は放送上NG扱いなのでしょうか?
 自分を地下闘技場闘士として登録しろと迫る勇次郎に対して動いたのは愚地独歩だった。
「10年振りだな………。この創(きず)と……、この創(きず)の……、借りを返したい」
 その言葉に勇次郎がカカト落しを撃ちこむ。ガードしたものの独歩が出血する。
 だが、独歩も負けてはいない。
「もう半歩、踏み込まれりゃ心臓をえぐられていた…」
 勇次郎のシャツには捻れこまれた正拳の痕が…
「正拳が触れたな…」とすかさず解説する本部…。
 原作ではどう見ても勇次郎のシャツの右胸側に穴が開いていて「勇次郎の心臓は左にあるのか?」と物議を醸し出したのですが、アニメでは真ん中左寄りになっています。
 整合性が取れちゃっていて、ちょっと残念だ(笑)
 そして、因縁の2人のスペシャルマッチが決定するッ!
 ちなみに、背景でノビたままでだらしがない主人公や、出遅れちゃってちょっぴり悔しい本部さんがポイント高いです。

 控え室にて勇次郎の強さを語る刃牙であったが、「この男の虎殺しもまぎれもない事実だ」と本部さんに言われてしまいます。ちなみに、原作でのこの台詞に9年後、激しくツッコム羽目になるとは当時の私は思ってもいませんでした(^^;
 ただ、動物を殺せる戦闘能力だけではない。質も量もケタ違いの殺傷本能こそが範馬勇次郎の最も恐ろしい部分だと語る刃牙。その言葉を証明するかのように勇次郎は同時刻、ボクシングジムに乱入し暴乱の限りを尽くしていた。
 この辺の展開は原作のおいしい部分をチョイスしながら、必要以上に残酷な描写をカットし勇次郎の人間性をしっかり描いている見事な演出だと思います。

 勇次郎との対戦を断念させる事ができなかったので刃牙は再び独歩を訪れます。
 が、そこで武神・愚地独歩の人間力が爆発することになるとも知らずに…
 タイミング良く、この日は神心会名物の喧嘩解禁日であった。
 喧嘩解禁日、この日は神心会門下生が愚地独歩に地上最強に挑める日なのだ。
 ハッキリ言って凄いシステムです。こんなシステムがある神心会の門下生が弱いわけがありません。しかし、なんで加藤はこのシステムを利用しなかったんでしょうね? 加藤が道場を出てからできた制度なんでしょうか?
 まあ、加藤って結構うっかりさんと言うイメージがあるので、この制度を知る前に飛び出したと言う可能性が高いですね。
 そして、片っ端から挑戦者を叩きのめす独歩。その姿はまさに武神です!
 更に、刃牙も喧嘩に誘いつつ、冗談でかわす…、と刃牙がイキナリ金的の不意打ちを仕掛けるッ!
「こんな不意打ちを喰らうようじゃ、アイツと闘うなんて自殺行為だね」
「ヴフッ、ヴフフフフッッ」
 独歩の頭に血管が浮き出る。そう、独歩にはコッカケがあるのだ!
 ここでドリュ…と効果音が入るのだが、これは血管が浮き出る音なのか、引っ込めた睾丸が戻る音なのか、どっちなんでしょうね?
 それはともかく本物の空手を見せてやろうと刃牙に迫りつつ前半終了!

 アイキャッチは今回も刃牙でした。

 後半戦は独歩が空手の神髄を見せる所から始まります。
 50年間の間欠かすこと無く毎日千本行ってきた基本稽古で磨きぬいた技に、刃牙ですらが手も足も出ない。
 自分の道場と言う地の利を示し相手を追い詰める。そこにワザと隙を見せ、不意打ちを仕掛けさせそれを凌ぎ切り、精神的に圧倒する。
 これが試合でヨーイドンで始まっていたのなら刃牙もここまで翻弄されなかったと思うのですが、見事にしてやられています。
 凄まじき人間力の発揮です。
 そして、刃牙はこれだけの実力を持ちながら、独歩がなぜ勇次郎に敗れたのかを疑問に思うのだった。

 一方、夜道を歩く勇次郎に忍び寄る影が…。
 超実戦柔術の雄・本部以蔵の参上だッ!

 8年前、勇次郎に敗れた本部がリベンジマッチを挑む!
 が、勇次郎の圧倒的パワーに敗れる。
 あっさり書いてしまいましたが、この闘いはおそらく本部以蔵の最高で最後の闘いだと思います。ここで受けたダメージにより彼の戦闘力はずいぶん落ちてしまった事でしょう。
 いや、落ちたとしか思えません(--;
 カッコ良かったです、本部さん。見事に最後の花火を散らせてくれました。

 場面は戻り、独歩は過去を語ります。
 酒を飲んでいたため反応が遅れ、独歩は勇次郎に敗れます。となると、8年前の本部の戦闘力は、10年前の独歩(飲酒中)よりは高かったのかも知れません。
 もう、本部がその力を発揮できる事はないのでしょうけど(しつこい)。

 翌日、下校中の刃牙を待ち構えていたのは、神心会の核弾頭・加藤清澄です!
 が、梢江ちゃんと一緒だった刃牙にあっさり無視され変な人扱いされてしまいます。
 哀れです。ものすごく哀れです。哀・Believeです(意味不明)。
 そして、「変な人」の出現を機に梢江ちゃんは母の絹代さんから格闘士であった父の話を、刃牙の裏の顔を聞かされるのであった。
 だが、梢江はなぜそこまでして人は戦うのかわからないと言う。その疑問は解ける事無く彼女の中にしこりとして残っていくのであろう…

 一方、刃牙にも対戦相手が出現する。
 素手で虎の頚骨を破壊した男…、その男とはなんと医者であった!
 その男の実力とは!?
 次回、「両雄激突!」に続く!

 今回は原作を非常にテンポ良くまとめ上げています。(今回も、か?)
 かなりカットされている部分もあるんですけど、それを気にさせない構成と上手く時間軸を調整していますね。
 これまた、次回からが非常に楽しみです。


おまけデーター・今回のスタッフ(敬称略)

範馬刃牙   菊地正美
範馬勇次郎  乃村健次
愚地独歩   麦人
徳川光成   楠見尚巳
加藤清澄   室園丈裕
本部以蔵   小室正幸
ストライダム 中村秀利
松本梢江   小島幸子
松本絹代   日野由利加
鎬紅葉    宮本充
辰巳洋一   高塚正也
コーチ    並木伸一
ボクサー   永野善一

脚本   高橋 ナツコ
絵コンテ 木宮 茂
演出   木宮 茂
作画監督 原田 峰文

 今回の声優の見所(聴き所)は、今回初登場の鎬紅葉役の宮本充さんです。(しかし、キャストでモロバレやな、この人の正体…)
 主に洋画で活躍されている宮本さんですが、アニメでは「ビック・オー」などで1度聞いた人はマネせずにはいられない張りのある声を披露しています。
 ちなみに江珠役の日野さん、安藤役の北川勝博さんと宮本さんは同じ劇団の人だそうです。劇団系の人が多いと言うあたりが演技派を選んでいると言う感じがします。

 もう一つ気になったのが2人のホステスさん。一人は日野さんっぽかったのですが、もう一人は小島さん(梢江ちゃん)でしょうか?
 女性が少ないアニメですから、どんな役でもこなさないと、いけないんでしょうね(^^;
by とら


2001年6月5日(火)
1回休み

 今週は全仏オープンテニスでお休みでした。
by とら


2001年6月12日(火)
第22話 両雄激突!

「センセ、どこへ行ってらしたんですか?」
「チョット猛獣狩りにね」

 次の刃牙の対戦相手は、なんと医者だった。それも超絶の技術を持った人体工学の権威である。
 その手術(オペ)は…。って、手術帽からロン毛がはみ出ているッッ!!
 なんか壮大に結んだ後ろ髪が垂れているんですけど衛生的には問題無いのかッッ!? そもそも、帽子の意義ってのは…
 うむぅ、恐るべし、医学の権威…

 彼の名は鎬 紅葉、そう刃牙に敗れた斬撃空手・鎬昂昇の実兄なのだ。

 持てる知識を元に己の肉体を究極の肉体へと改造した、なにやらマッドサイエンティストな雰囲気が漂う彼ですが、その肉体は本物です。
 トレーニングにいそしむ紅葉に絡んできたレスラー(と紹介されていませんでしたが)に、敢えて先に殴らせてからブチのめすッ!
 肉体だけでは無く、頭脳も優れている所を見せています。
 ただし、後に出る敵ほど強くなると言う格闘漫画の常で、彼の長所は「肉体だけでは無く、頭脳も優れている」から「肉体はともかく、頭脳は優れている」に変わっていくのが悲しい所です…
 ちなみに、殴られたレスラーのベイル氏ですが、原作とは違いモデルに似ていません。見せ場も無く、ヘッポコにやられてしまうので、ワザと似せていないのでしょうか。
 頭の真ん中にも毛を残しているので、なんかサザエさんカット…。
「刃牙はこの男と闘うのか…」と昂昇が独り言を言っていますが、兄に向かって「この男」は無いでしょう…。「兄さん」と訂正しなさいッッ!


 そして、試合当日…
 漢の戦闘服、ふんどし一丁で水浴びをする愚地独歩ッ!
 そして、その姿にただならぬものを感じているのか、独歩の奥さんの夏恵さんも独歩の身を案じそして励まします。
 数少ないグラップラー刃牙の女性キャラの中で、最も魅力的で最も可憐と言われる(と言うか他の女性たちに魅力が無い言う噂も…)愚地夏恵さん、アニメにおいてもその魅力は十分に発揮されています。
 互いに何も言わなくても、心は通じている実に理想的な夫婦です。
「勝って帰ったら、尻でもなでてやるか…」
 独歩も己の勝利を願う女のために、勝利への決意を新たにします。

 そして、東京ドーム地下闘技場ッ!

 戦いの前に悠然と眠る勇次郎…。
 眠る勇次郎を見ながら、ストライダムが不気味な予言をする。
「この試合でドッポ・オロチと観客達は、なぜ勇次郎がオーガと呼ばれるのかを知ることになるだろう…」

 闘いの場へ向かう刃牙…、その表情はさえない。
「さぞや複雑な心境でございましょうな…」「ご自分の勝利を誓われる日、お父上の敗北を願わねばならない…」と言う松尾さんの言葉が刃牙の気持ちを代弁していると思われます。

 3者3様の複雑な心境が交錯するなか、闘いが始まろうとする。

「破ッ」
 充実した気合で試合に臨む、愚地独歩!
 それを見送る刃牙。
 盛り上がる観客。興奮する加藤。なんか元気のない本部さん。
「どうした、イヤにしらけてるじゃ無ぇか」
「しらけている訳じゃない。だが、相手はあのオーガ。独歩がどこまでやれるか」

 前回「独歩相手じゃ分が悪い」的な発言をしたのは忘れたのでしょうか?
 それとも、改めて勇次郎の恐ろしさを知ってしまったのでしょうか?
 どっちにしろ第一線から退いてしまったような発言です…

 そして、試合はなんと独歩の奇襲ッ!
「あの野郎、少しも変わっちゃいねェぜッ!」

 と、元気の無かった本部さんも急に元気になります。
 でも、あんた独歩の事を落ちぶれたと言っていなかったっけ?? やはり、頭を打ったのが…

 しかし、そんな事はお構いなく、奇襲からの攻勢にメチャクチャ嬉しそうな独歩のアップで前半終了ッ!


 アイキャッチは相変わらず刃牙でした。できれば独歩がよかった…


 後半は勇次郎の反撃開始ッ!
 琉球王家の秘伝・御殿手(ウドンデ)の無敵の歩行から、壮絶な反撃だッ!
 その攻撃に一度はダウンした独歩だが、鉄壁の防御「前羽の構え」で迎え撃つッ!

「なるほど、その手があったか!」
 と、一人頷く本部さん。


 琉球王家の秘伝を使いこなす勇次郎もスゴいのですが、それを(秘伝なのに)一瞬で見破ってちゃんと(秘伝なのに)解説してしまう本部さんも何気に凄いです。CAIかKGB並の情報収集力を持っていそうですよ、この人。

 独歩と勇次郎の制空権の表現ですが、効果音がなんか超能力バトルです。
 銃弾も気迫で弾き飛ばしてしまうような迫力があります。

 膠着状態の闘いではじれて先に動いた方が不利になるという、戦術的傾向があるそうですが、この2人がまさにそれ。強大過ぎる殺傷本能を持つが故に「待つ」ことができずに攻撃を仕掛ける勇次郎ッ! それをカウンターの正拳突きで打ち返す愚地独歩ッ!

 だが、地上最強の生物・範馬勇次郎この程度では倒れないッ! その耐久力も人間の基準では測れないのだッ!
 そして、遂に全開・北極熊を屠り去った猛獣の連撃で独歩に襲いかかるッ!
 人間の反射神経を凌駕する、この攻撃に独歩もブロックが精一杯だ。
 だが、
 ピ〜キュリ〜〜ン
(北斗神拳的効果音)
 と、音だけはカッコ良さげだが、そのワザの正体は散眼!
 こう言う技の解説ならば、この人しかいません 本部さん出番です。
「空手の母体と言われる古代インド拳法で……」
 うん、さすが本部さん。解説だけなら勇次郎と互角、いやあるいは上かも知れません。解説だけなら…
 原作にはあって、アニメではカットされてしまったセリフ、本部以蔵を称えるセリフ「なんでも知っとるわァ〜〜〜〜この人ォ…」が無いのは非常に残念です。

 それはともかく、散眼をきっかけに50年間磨きぬいた打撃の境地で勇次郎に攻めかかる。
 刃牙がそうであったように、勇次郎もこの攻撃をかわす事ができません。

 一方、刃牙は独歩 vs 勇次郎戦が気になって、ウォームアップに集中できません。
 松尾さんにその事を指摘され、叱咤され、そして試合を見に行く事が必要と言われ、刃牙は控え室を飛び出します。
 そこで、刃牙が見たのは…
 打たれる勇次郎の姿だった。
 だが、刃牙の姿を認めた勇次郎は、遂に本気の本気になる。膨張する筋肉に背中から服が引き裂かれていく。
「なんだ、あれは…!?」独歩が驚愕する。
「グッドラック…。ドッポ・オロチ…」ストライダムが呟く。
 そう、勇次郎の背中の筋肉は鬼の形相(めん)を浮き出たせているのだ…
 これが、鬼<オーガ>の正体だッ!


 次回、「武神、死神」に続く!


おまけデーター・今回のスタッフ(敬称略)

範馬刃牙   菊地正美
範馬勇次郎  乃村健次
愚地独歩   麦人
愚地夏恵   水原リン
加藤清澄   室園丈裕
鎬紅葉    宮本充
鎬昂昇    中田和宏
本部以蔵   小室正幸
松尾     小野健一
徳川光成   楠見尚巳
ストライダム 中村秀利
アナウンサー 清水敏考
ベイル    中田雅之
光成の部下   永野善一
看護婦    小島幸子

脚本   富岡 淳広
絵コンテ 下司 泰弘
演出   板垣 伸
作画監督 栗井 重紀

 独歩の奥さん夏恵さんを演じているのは水原リンさん。「美味しんぼ」で同僚の眼鏡の女性記者を演じていたと思うのですが、夏恵さんの魅力をしっかりと演じています。
 そして、花山役の中田雅之さんが紅葉にのされるベイル役で登場…。チョット寂しいです(^^;

 今回も絵が良く動いていました。ただ、原作の絶妙な間の攻防が表現しきれていないと言う印象をやや受けました。たぶん、動いている絵では表現しづらい部分なんでしょうけど、前羽の構えからの攻防で、勇次郎の2発目の手刀をアニメだと、肩に触れる前に叩いているのですが、原作の肩で受けてそのまま正拳突きと言うシーンは個人的に凄く好きだったので再現して欲しかったです。

 刃牙と松尾さんのやり取りは原作以上に考えている感じがします。これは話をわかりやすくしていますね。

 原作では本部さんとやり取りするのは花田だったのですが、花田はその他大勢の人になっているので代わりを加藤が勤めています。そのせいかチョット違和感が…

 そして、原作との最大の違いは「勇次郎が余り苦戦しているように見えない」事でしょうね。
 これは勇次郎の強さをこの後の展開に合わせて設定しているから、こう言う感じになっているのでしょうが、前回の本部の考察と同じく独歩の強さもこの闘いが頂点だったとするならば、それなりに納得できる気もするんですけど。
 この時点での独歩は刃牙よりも強そうと思えるますし。

 なんにせよ、次回も楽しみです。
by とら


2001年6月19日(火)
第23話 武神、死神

「異常なまでに発達した打撃用筋肉(ヒッティングマッスル)が造る肉の形相!
 これが鬼
(オーガ)の正体かァァァッ!」


 見事に勇次郎の筋肉の本質を見極める、見事なアナウンス。さすが地下闘技場の誇る(?)アナウンサーですッッ!
「凄ぇもん好きの観客たちが声も出ねェ……」
 と、本部さんが解説してくれますが、アニメ版ではアンタも始めて見るんだろうと言われてしまいそうです。

「護身のために研鑚(みが)き抜いたハズの技術が自ら戦闘を求めるための凶器になり始めたとき……
 ヤツの背中に鬼神が――――――
 すなわち『オーガ』が棲みついてた――――――」
「バーベルトレーニングなどで造った不自然な筋肉ではない……
 あれこそ闘いの中で淘汰され積みあげられた格闘
(グラップル)の結晶だ」


 刃牙の横に立ち鬼神誕生の秘話を語るストライダム―――

「いかにカラテの歴史が深かろうがしょせんは人間を対象に造られた技術だ………
 本気になったユージローは
 もう人間
(ヒト)の域ではない……」

 そのストライダムの言葉を証明するかのように、勇次郎の人間の領域を越えた攻撃に、独歩の受けがまるで通用しないッッ。
 さすがの武神・愚地独歩も勇次郎の姿がかすんで見える…。
 なお、ここで使用されている闘気に翳(かげ)ろう勇次郎のエフェクトは、人外の存在である勇次郎の怖さと強さを視覚的に見せて実に効果的に感じました。
「クソッ、空手が通用しねェ!」
 愛弟子の加藤がうめくッ。だが、彼には乱入するだけの気迫は無いようだ…
 独歩の起死回生を狙う、古武道に伝わる完全なる眩惑(フェイント)に隠された必殺の両手貫きも………鬼の反射神経に凌駕される!
 両鼓膜を打ちぬき、脳内出血を起こす両手耳打ち! 江珠に最初の致命傷を与えた因縁の技…
 夏恵さんが待つ独歩の自宅でも同時期に表彰が落ちる。まるで、独歩とシンクロニシティーを起こしたかのように…

 だが、独歩は立った。
 全身を傷つけられ、そのダメージを自分自信で把握しておきながら、独歩は立つ。
「へっ、それがどうしたってんだよォ…」

 やはり、最後までこの人は武神です。
 更に右目を抉り取られても、その闘志は消えない。
 武道家としての意地なのか、闘士としての本能なのか独歩は決して倒れない!


「よもやこいつを使用(つか)えるとはなァ」
 倒れず向かってくる独歩に対し勇次郎が本気の本気、最後のとっておき『悪魔に授かった筋肉でただ思いっきりブン殴る』を敢行するッ! 単純かつ人知を超えた技、故に防ぐ事のできない技。
 そして、この技の前に武神・愚地独歩の心臓は停止してしまうのだった…。だが、武神はそれでも立ったままであった。
 勇次郎の強さと、武神の誇りを見せ、闘いは終わった…

 医務室に運ばれた独歩にドクターが必死の蘇生術を試みる。だが、独歩の命は戻ってこない…
 独歩の死にショックを受ける刃牙はとても闘える状態では無くなってしまう。
 同時刻、車椅子の少女とそれを押す男性が東京ドームに訪れる…
 そして、修羅場であるこの病室に、訪れる男が…
 鎬紅葉、刃牙の次の対戦者がやって来たのだ。
「人間が1基壊れたそうですね。
 わたしにも診
(み)させてもらえませんか」



 と、ここでアイキャッチ。前半終了。


 後半は鎬紅葉の再生のレクチャー(講義)が始まります。
 なんか、加藤が妙に噛みついていますが、彼はこう言うロン毛が嫌いなんでしょうか?
 でも、虫ピンで麻酔をする際に「あれで?」と驚く事を忘れない所が、加藤の加藤たる所以でしょうか?

 とにかく独歩は紅葉のスーパーテクニックによる直接心臓マッサージにて一命を取り止める。
 恐るべき人体への知識を見せつける鎬紅葉であった。
「顔色がよくないようだがチャンピオン、生死の現場は始めてなのかな?」
 そして、独歩の死に対し動揺を隠せない刃牙の顔を掴んでグリグリする。

 完全にバカにしていますね、この人…。

 ところで、アニメ版はドクターが頑張って独歩を蘇生させようとしているところに非常に好感が持てます。
 原作ですと、なんだか諦めているような感じで治療を行っていたのに対し、アニメでは「動け! 動け!」と心臓マッサージをする姿に医者らしさを感じます。
 あと、気になる点では、地下闘技場の設備の古さです。医務室の扉が観音開きの扉なのですが、これでは人が押さないと開きませんし、開けた後も扉が動いてしまうのでやや危険な面もあります。
 最近の手術室では扉近くの壁にスイッチがついていて、それを押すと横にスライドして開くと言う方式があります。
 これですと、一人でも扉を空けるのが楽ですし、体を扉に触れないですむので消毒の手間も省けるのかもしれません。(直接聞いた訳ではないので、想像が入っています)
 ただ、この扉は「絵にならない」んですよ。扉を勢いよく開けると言う演出が使えませんし、スイッチは下の方にあって足で踏んで開けるんですけど、そのスイッチの横に「クツを脱いで踏んでください」と張り紙がしてあったりして、感動的なシーンが台無しです。
 で、まあ、演出上の事はいいのですが、ここの設備が古いのは世間的に隠れて地下にあると言う特殊性によるのではないでしょうか。
 こんな所を気軽に改装する訳には行きませんもんね。

 さて、もう一つ気になったことなんですが、「顔色がよくないようだがチャンピオン、生死の現場は始めてなのかな?」と言われていますが、刃牙って母親を目の前で殺されているんですよね。
 ですから、この時の刃牙は、父親が再び人を殺す姿を見て、母親が殺されたときのショックを思い出したのでは無いでしょうか。
 自分の記憶の中で1番辛いもの、自分の無力と無念を再び思い出してしまったため刃牙は気弱になったものと推測できます。
 そして、その精神的外傷を回復させるのはやはり母親の影にキーポイントがあるような気がします。

 話がずいぶんそれてしまいましたが、本編にもどります。
 試合の方は、独歩の死亡にも関わらず続行!(蘇生したとアナウンスは入っていましたが)相変わらず、ムチャやる闘技場です。ここのお客さんは大馬鹿ばかりですか(^^;

 さて、たっぷりとウォームアップをした鎬紅葉は試合前のデモンストレーションとして水枕を吹き破り、タイヤを引き千切ります。
 実は、試合前のデモンストレーションは今回始めて登場するのですが、そのせいか妙な違和感があるような気がするのですが…。
 関係無いのですが、紅葉さんのピッチピチのスパッツは股間が目の毒なんですけど…

 一方の刃牙は腑抜けたまま闘技場へ姿をあらわします。
 ここで、少し前に時間が戻ります。
 控え室で腑抜けている刃牙の元に前半に登場した車椅子の少女・康子が現われます。ちなみに例のごとく原作よりもカスタマイズされています。
 彼女の語るところでは、鎬紅葉は無免許医でありながら、その天才的な技術で法外な治療費を求めると言う事である。さらに紅葉は自分の元へ来る患者を実験段階で効果の疑わしい手術を行い自分の研究として来たと言う。
 原作比べるとおとなし目の設定になっていますが、やはりやっている事は非道な事です。
 そして、少女の訴えに刃牙の心と体はヒートアップする!

 で、このシーンなんですけど原作だと、主に訴えかけるのはもう少し年配の女性で、彼女の年齢は江珠さんの享年に近いと思われます。
 先ほど書きましたが、刃牙が勇次郎に江珠を殺された事を思い出し気力が落ちたのなら、江珠に近い年齢の女性から助けを求められる事で、刃牙の潜在意識の中にある「江珠を助けたかった」=「勇次郎を超える」と言う意識に火がついたのでは無いでしょうか?

 それはともかく、刃牙に「黙っててくれないか」と凄まれてビビってしまう加藤くんは、この先活躍する事ができそうもありません。

 ちなみに、康子ちゃんの声はユリーの妹・ニーナさんに似ていると思ったのですが、やはり浅井清己さんでした。
 浅井清己さんは「ジーンシャフト」と言うアニメにほぼ毎回出ているのですが、彼女の名を見つけて「あっ、ニーナさん!」と思ったり、「ジャングルはいつもハレのちグゥ」で作画監督が東出太さんだったりする(ちなみに「髪切りババァの回」)と「あっ、刃牙のキャラデザの人!」と思ったりした方はかなり重症の刃牙ジャンキーです。

 そして、試合開始ッ!
 刃牙がいきなりの奇襲だ!
「貴様だけは絶対に許さん。無事に帰れると思うなよ!」

 刃牙の怒りは頂点へ。どうなる、この闘いはッ! 次回、「悪魔の報酬」に続く!


おまけデーター・今回のスタッフ(敬称略)

範馬刃牙  菊地正美
範馬勇次郎 乃村健次
愚地独歩  麦人
愚地夏恵  水原リン
加藤清澄  室園丈裕
鎬紅葉   宮本充
鎬昂昇   中田和宏
本部以蔵  小室正幸
徳川光成  楠見尚巳
松尾    小野健一
ストライダム 中村秀利
ドクター  永野善一
康子    浅井清己
審判    山野井仁
アナウンサー 清水敏考

脚本   十川 誠志
絵コンテ 日巻 裕二
演出   日巻 裕二
作画監督 佐藤 雅将

 さて、今回の演出&作画監督は「牙と絆」の名コンビ。そして、この回は、やはり「泣きの回」です。なぜか、佐藤雅将さんの作画の回は「泣き」が多いのですが、今回はジッちゃんが盛大に泣いています。
 上手いですねェ、泣きの表現が…
 それと、動きが良いのもこの人の特徴ですが、今回もしっかりと激しく動いています。
 同時に、妙に柔らかい顔をしているのも特徴なんですけど、今回も鎬紅葉の顔がオバQの様に歪んでいます。この辺は好みの差なんでしょうけど、表情豊かなこの人の作画はけっこう好きです。

 今回の残念だった点は「1.おでん屋が出てこなかった」「2.えいッ えいッ オーッ が無かった」「3.末堂は?」です。まあ、その辺は妥協点と言うところでしょうか。
 その替わりに独歩のダメージもかなり踏みこんで表現していましたし、紅葉のヤバ気な話も出て来たので、全体としては非常に満足な回でした。
 で、次回で少年王者編が終わってしまいそうですね。
 最大トーナメント編からは完全リニューアルのオープニング & エンディングであると嬉しいのですが、どうなるッッ!?
by とら


2001年6月19日(火)
最終話 悪魔の報酬(第24回)

 試合開始と同時に、怒りの刃牙ラッシュ!
 非道なる医者・鎬紅葉に対する制裁とばかりに一気にダウンを奪います。
 この攻撃には加藤だけではなく、本部さんまで思わず驚いてしまいます。
 この編の刃牙ラッシュの描写は非常に良く動いていて迫力があります。今回の作画監督・佐々木 敦子さんはガイア戦なども担当しているのですが、原作に近い絵柄と良く動く事に好感を持っているのですが、アニメ・グラップラー刃牙の前半戦ラストを飾るにふさわしいと思います。
「あっという間にキメちまいやがった…」
「強い……」

 この攻撃に加藤も本部も唸るしかなかった。
「違う…。兄の強さはあんなものじゃない。本当の地獄はここから始まるんだ」
 そこに登場したのは、鎬昂昇であった。
 さすが実弟だけあり、兄の事ならなんでもお見通しと言わんばかりだ。
 そして、その言葉を証明する様にわざわざ逆立ちをしながら起上がる鎬紅葉。その様子からダメージは感じ取れない。
 そして、いつのまにか人数の増えている鎬紅葉被害者友の会の方々に嘲笑を浴びせるのだった。
 自分の手術は完璧であり、治療が失敗したのは肉体がひ弱だからと言い放つ紅葉。この傲慢なセリフを宮本充さんが見事に演じております。

 一方、勇次郎の控え室ではストライダムが紅葉が独歩の命を救い、さらに刃牙と闘っていると事を伝える。
「面白れェ。その男見てみたい」
 それを聞き、勇次郎もそそられます。
 と、言うか原作屈指の迷台詞「そそられたぞストライダム――――――!!!」が変更されているのがちと寂しいです。
 何なんでしょうか、ホモっぽいからNGなんでしょうか?

 それはともかく、紅葉の反撃が始まります。パワー、スピード、柔軟性、全てが人類規格最高クラスの超肉体による攻撃に刃牙の体はオモチャの様に弄ばれます。
「逃げろ、刃牙ッ!」
「ムリだ、あの力に掴まったら」

 なんか、仲良く加藤と昂昇が掛け合いをしています。
 しかし、昂昇のセリフは刃牙サイドの人間のセリフですね…。やはり、彼も兄のやっていることに疑問を持っていると言う事なんでしょうか。
「おぬしらの眼は節穴か?」
 と、ここで解説の重鎮である本部さんが口を挟みます。もちろん加藤の眼は節穴で、昂昇の眼は兄弟愛で曇っているのでしょう。
 そう、紅葉の攻撃は予備動作が大きいために刃牙に全て急所を外されていたのだ!
 もっとも、急所を外しただけでダメージ無しになると言う刃牙の肉体の方こそ超肉体と言う気がするんですが。
 ちなみに、この後で刃牙に突進するも膝を蹴られてあっさり倒れて上げる紅葉の「うわっ」と言う悲鳴が妙に情けなくてスゴク良い感じです。いかにもコケたエリートと言う感じで。

 刃牙に本気でかかってこいと言われ、対範馬勇次郎用にとっておいた医学の知識を利用した破壊の講義(レクチャー)を開始します。
 治療の難しい肩甲骨の裏の肋骨を折り、胃、肝臓、脳へと的確な打撃を与えていく。
「兄さんの力がこれほどまでなんて…」
 初めて見る兄の絶技に昂昇もメロメロ戦慄する。

 だが、勇次郎と戦った独歩がそうであったように、刃牙も格闘家の闘争本能で限界を超えて立ち上がります。

 その刃牙に、医師である紅葉のみに可能な打撃・打震が炸裂する!


 刃牙、大ピンチ! のまま前半終了。アイキャッチへ。


 後半は本部さんによる「打震」の解説から始まります。
 原作では加藤が話す部分なんですけど、見事に話を奪い取っています。さすが解説神・本部以蔵です。
 しかし、原作とは違いなぜか片手で打震をしているのですが、これは何故なんでしょう。両手で行う事に不具合があるとは思え無いのですが…。

 刃牙に打診を決め調子に乗る紅葉は、見学していた勇次郎を挑発します。そして、それに乗って試合場に乱入する勇次郎だった。
 しかし、打震を食らいながらも実はダウンしていなかった刃牙が、紅葉に対し再び闘志を向けます。
 脳への攻撃を喰らったときには意識も無かったような刃牙ですが、この時は意識がしっかりしています。これは、揺れていた脳の震動が打震によって打ち消されたのでは無いでしょうか。(注:実際の震動ではこう言う現象は起きません)
 紅葉も、余計な事をしてしまったものです。まるで「冥土の土産に…」と主人公に自分の悪事をペラペラ喋って墓穴を掘る悪代官の様です。

 しかし、傷つきながらも立ちあがる刃牙の姿を見て、車椅子の少女康子が止めてと叫びます。
「私たちのために刃牙さんが傷つく必要なんて無い。これ以上誰かが犠牲になる姿なんて見たくない」
 これはグラップラー刃牙のサブテーマ、闘いによる影の犠牲者についての思想と思われます。
 最大トーナメント編に入ってからも数回出てくるこのテーマを早めに出す事で、視聴者に予習しておいてもらおうと言う計算だと思われます。
 それに対する刃牙の返答とは…
「勘違いしてもらっちゃ困るな、俺は別にアンタらのために闘ってるんじゃないぜ」
「誰のためでもない」「これは俺の、俺自身の闘いなんだ」

 返す刃牙のセリフも、やはり今後の展開と同じようです。
 この編の折り合いと言うか、心のすれ違いは簡単には埋まらない様ですね。
 正直な話、このやり取りに決着は無いと思います。
 人付き合いや人生全般に置いてもそうなんですが、お互いがお互いの意思をどれだけ尊重して譲歩できるかで妥協点を見つけていくしかない、と私は26年ほど生きた結果そう考えています。

 話が脇に逸れてしまいましたが、刃牙の対範馬勇次郎用の一撃必殺の構えを取ります。
 その型を見た勇次郎に、紅葉は一撃で倒されると宣言を受けてしまう。
「君はよほどパパに信頼されているようだね……」
 と皮肉を言わずにいられない気持ちも理解できます。


 そして、炸裂する刃牙の剛体術ッ!
 超肉体を誇る鎬紅葉の肉体も、ガード不可(プカ)のこの一撃で粉砕されてしまいます。

 打撃の決まる瞬間、全ての関節を固める事により全体重を拳に乗せることができる超必殺技!
 と、本部さんが解説してくれます。
「誰にもマネできん技だ…」
 と、やはり本部さんは知識だけと言う、オチまでご自身でつけてくれました。
 しかし、この知識と洞察は、本部さんって凄く強そうと幻想を見させてくれます。
 この調子を維持してもらい、本部さんの次回のファイトに期待です!

 試合終了後、刃牙の攻撃に胃を破られ紅葉は地獄の苦しみを味わっています。
 その紅葉の姿を刃牙は紅葉の被害者たちをわざわざ連れてきて見せつけます。
「たっぷり見物してったらいいじゃないか」
「これがアンタらの願いだったんだろ?」

 と、自分で連れて来ておいてなんか非難するような口調です。

 この口調は、今までのアニメの演出で唯一外している気がするのですが…。
 原作では「たっぷり観ていったらいいじゃないか」としか言ってませんし、そのセリフは次に来る紅葉の被害者たちの心の強さと、紅葉の改心を描くと言う自然な流れの中にあるのですが、アニメ版ではその辺が少し強引で不自然な気がしました。
 多分、原作ではシャレにならなかった紅葉の悪行をソフトな物に変えた事で歪が生じた結果だと思われます。
 そのせいか、康子が自分の闘いを投げちゃいけないと覚悟し、歩き出すと言うシーンはちょっと偽善臭い気がしてしまいます。それはただ単に私がイマイチ医者を信用していないせいなのかもしれませんが。


 そして、自宅に戻った刃牙はムサシを梢江ちゃんに預け、夜叉猿の森の長老の木の元まで走っていきます。
「ごぶさたしています長老。自分に会いに来ました」
 そして、長老の木の下で瞑想を始める。
 これは刃牙にとって、次なる闘いの前のしばしの休息なのだろうか。

 TVアニメ・グラップラー刃牙(完)


おまけデーター・今回のスタッフ(敬称略)

範馬刃牙  菊地正美
範馬勇次郎 乃村健次
加藤清澄  室園丈裕
本部以蔵  小室正幸
鎬紅葉   宮本充
鎬昂昇   中田和宏
徳川光成  楠見尚巳
ドクター  永野善一
松本梢江   小島幸子
康子    浅井清己
ストライダム 中村秀利
審判    山野井仁
アナウンサー 清水敏考

脚本   志茂 文彦
演出   岩崎 太郎
作画監督 佐々木 敦子


 次回……
 化物たちがやって来る
 地上最強の男は誰だ

グラップラー刃牙 最大トーナメント編


 と、言う訳で次回7月23日からは最大トーナメント編の開始だッ!
 コイツは見るドラッグだ!
 と、言う訳でリニューアルするグラップラー刃牙に大期待です。

 板垣先生は肝炎を患って長期入院された事があるそうなのですが、その際に医者嫌いになったのでしょうか?
 ちょっと、紅葉の所業や受ける仕打ちが酷い気がするのですが…
by とら


メニューに戻る

今週のグラップラー刃牙(アニメ版) 最新版

今週の刃牙(幼年編+少年王者編)第1話〜第5話
今週の刃牙(幼年編+少年王者編)第6話〜第10話
今週の刃牙(幼年編+少年王者編)第11話〜第15話
今週の刃牙(幼年編+少年王者編)第16話〜第20話
今週の刃牙(幼年編+少年王者編)第21話〜第24話

今週の刃牙(最大トーナメント編)第1話〜第5話
今週の刃牙(最大トーナメント編)第6話〜第10話
今週の刃牙(最大トーナメント編)第11話〜第15話
今週の刃牙(最大トーナメント編)第16話〜第20話
今週の刃牙(最大トーナメント編)第21話〜最終話