今週の『ゆうえんち −バキ外伝−』(41回〜50回)感想
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2019年3月16日(15号)
第41回 巻の六「ソファーに、奇妙な化物が座っていた」
闇の武術家・久我重明は圧倒的な戦闘力を持っている。
その久我重明が ぼろぼろになっているのを鹿久間源(かくま げん)は見た。
久我重明が羽柴彦六と戦った直後の姿だ。
羽柴彦六は『
獅子の門
』の若き獅子たち5人の先輩格の人物で、いわば裏主人公である。
『獅子の門』の最終決戦は久我重明と羽柴彦六の死闘であり、鹿久間源が語る通り久我重明が勝利した。
そうなると『獅子の門』は久我重明が主人公に成り上がる物語だったのかも。
羽柴彦六に勝った久我重明も無事ではなかった。
歴史にのこるような死闘であり、『獅子の門』の主人公たちも感慨深く見守っていたのだ。
挿絵にも主人公たちが小さくうつっていますが、『獅子の門』でも最後の戦いができなかったので主人公なのに扱いが小っちゃい。
『あのおっさん、無口で暗いからさ。
そういうのがカッコいいって思い込んじゃってるんじゃね。
性格悪い中年で、もてないんじゃないの。』
鹿久間源は久我重明がいないから好き勝手に言い放題だ。
でも、無口で暗いってのはその通りだよな。
弟子をとったり、指導を頼まれたりしているので、わりと顔も広いし面倒見が良いのも事実だ。
モテるかどうかは、まったくワカらん。
とりあえず女性への興味は薄いようだが。
そんな久我重明でも蘭陵王とは決着がつかなかったらしい。
つまり、
蘭陵王の実力は久我重明とほぼ同等だ!
"ゆうえんち"の主催者は格闘技を見るだけでなく、自分でもやるらしい。
そうなると"ゆうえんち"は、ますます危険な場所であると考えられる。
久我重明は葛城無門をつれて蘭陵王に会いに行く。
車に乗って2時間かかった。
居場所を特定させないように工作しているらしい。
かなり用心深い人だ。それだけ敵も多いのだろう。
どんな敵がいるのだろうか?
久我重明と葛城無門は部屋に案内された。
出されたコーヒーには手をつけない。
訪問先での毒を警戒するのは古い武術家の常識だ。
武士は、道を歩くときも襲撃されないように道の真ん中を歩く。(
教科書には出てこない江戸時代
)
金のかかっていそうな部屋にはイタリア製のソファーや黄金のテーブル、ペルシャ絨毯がある。
巨大な水槽には体長2mの
ピラルク
が飼われている。
しかも、金色のピラルクだ。
おそらく
アルビノ
なのだろう。
部屋の雰囲気は、黄金と異国情緒だ。
日本にはない紋であるウロボロス、白っぽい髪、名前の通りの黄金、蛟小金丸という人間が反映されている。
小金丸の頭髪は金髪ではなく、アルビノによる白髪なのかもしれない。
『ひとりがけのソファーに、奇妙な化物が座っていた。』
蘭陵王だ。
一目見て「奇妙な化物」と言われる姿をしているらしい。
さっそく仮面をかぶっているのだろうか?
それとも、奇妙な格好と言うか、ポーズをとっていたりして。
とにかく、
一目で変態……じゃなくて奇妙とワカる姿らしい。
葛城無門と久我重明は、ついに蘭陵王に出会った。
ただ、これは柳龍光へ会うための第一歩にすぎない。
蘭陵王に気にいられて、"ゆうえんち"への参加を認めてもらわないとダメだ。
葛城無門の復讐ロードはまだまだ続く。
週刊少年チャンピオン2019年15号
2019年3月22日(16号)
第42回 巻の六「きみを審査したい」
師・松本太山の死因を作った男・柳龍光を探していた葛城無門はついに手がかりをつかむ。
柳龍光が参加するという格闘遊技場"ゆうえんち"の開催者である蘭陵王に出会えるのだ。
闇の武術家である久我重明に案内された豪邸には奇妙な化物がいた。
この化物が、蘭陵王か!?
蘭陵王の伝説
通り、仮面をかぶり衣装もバッチリだ!
いや、なんで自宅でコスプレ完成させているんだよ!
スモークガラスごしとか、マジックミラーとか、監視カメラごしから音声のみとかでも良かったのに。
訪問者がいきなり襲いかかってきたらどうするんだろう。
蘭陵王は危険でも現場に出たい主義のようだ。
皇帝なんだから危険な虎狩りとかするなと言われても、狩りを止められなかった
孫権
みたいな人ですね。
蘭陵王の衣装は、中の人を完全に隠している。
髪・皮膚・目の色も不明だ。
隠しているって事は、平均的な日本人と違っているのかも。
それにしてもコスプレ過剰なので、たんなる趣味かもしれないが。
蘭陵王と久我重明は過去に戦ったことがあるらしい。
お互いに、自分が唯一倒すことができなかった好敵手と認識している。
久我さんも笑顔だ!
って、笑っているのか!?
久我さん、けっこうヤる気だ!
だが、今日は葛城無門の要件がある。
プロレスラー町田隼人を倒す実力があるので、実力は充分あるとみられているようだ。
無門が町田を倒した無寸雷神をピラルクにかけてくれと注文する。
珍しい
アルビノ
のピラルクだが、良いのか?
とりあえず無門は、水槽のごしに技をかけピラルクを気絶させた。
ピラルクにたいする扱いが悪い。動物虐待だ。
蘭陵王はアルビノに対する共感が無いのだろうか?
そうなると、蛟小金丸がアルビノという説は弱くなったかも。
黄金丸だけがアルビノで、蘭陵王は普通の体質なんだろうか。
蘭陵王は葛城無門に興味を持った。
さすが松本太山の弟子だ、と。
蘭陵王と息子の黄金丸は、"ゆうえんち"での松本太山vs柳龍光をモニター見ていた。
松本太山と柳龍光が戦った件については、徳川さんが予想しただけだ。
これで、確定した!
葛城無門が、柳と戦ったあとに「カタキは別人でした」とか言われたら、泣くに泣けない。
カタキは柳龍光でほぼ間違いないと思っていたが、確定して良かった。
だが、それは葛城無門が後戻りできない所に来てしまったとも言える。
カタキが別人だったら、ガックリきて諦める道もあっただろうに。
蘭陵王は葛城無門の実力を認め、"ゆうえんち"への申し込みを受理した。
だが、入園許可はまだ出していない。
もっと葛城無門の実力を見てみたいと言う。
「たとえば、そこの久我重明くんに勝ったという実績があれば、それはもう十分だけどね――」
言っちゃった!
今週の『ゆうえんち』言って欲しくない言葉No.1を言いやがったよ!
それ言って、久我さんが本気になっちゃったら、重傷で"ゆうえんち"に行けない確率大だ。
久我さんは、笑っているか!?
笑っていたら、アウトだぞ!
「息子が、きみを審査したいんだそうだ。」
緊迫してきた空気を破って、蘭陵王が言う。
フェイントかよ!
危ないフェイントだな。
久我重明がその気になっちゃったら、どーすんだよ。
というか、その危険ギリギリなところまで久我重明を挑発したいだけだったのかも。
やっぱり、蘭陵王は危険が大好きらしい。
とにかく、葛城無門の相手は蘭陵王の息子だ。
ちょうど部屋に入ってきた蛟小金丸が、葛城無門の相手となる。
人から素手で肉をエグり取る魔性の少年・蛟小金丸の恐ろしさを、葛城無門はまだ知らない。
勝ち負け以前に、無事に帰ることができるのか!?
週刊少年チャンピオン2019年16号
2019年3月31日(17号)
第43回 巻の六「たまらない緊張感であった」
危険な格闘遊技場"ゆうえんち"への参加資格を得るため、葛城無門は実力を示さねばならない。
その相手となるのは、素手で人体の肉をそぎ落とす蛟小金丸か?
バキ世界では珍しい、屈指の美少年対決が開始(はじ)まろうとしている!
小金丸の身長は174〜176センチで、葛城無門(182センチ 90キロ強)よりも低い。
だが、この程度の身長差は誤差範囲か。
むしろ身長差よりも技術の差がどうなのか気になる。
部屋に入った小金丸は久我重明と向き合う。
久我重明も認める、適切な距離をとっているらしい。
小金丸は相当に鍛えられ、久我さんに認められるほど強いようだ。
だが、今の小金丸は葛城無門に興味を持っている。
夜の豪邸で美少年2人……………。勝負
なのか?
「きみが、審査をするんだって――」
「うん」
「どうすればいいのかな」
「どうすればいいのかな」だッ!
なんか「餓狼伝」とか「獅子の門」っぽいやり取りだぞ。
夢枕文学の芳醇な香りがするやりとりだ。
そして二人の間の空気が張りつめていく!
空気がガラスと化してヒビ割れそうだ!
さらに変質した空気によって、風景がぐにゃ〜と曲がる。
餓狼伝世界とバキ世界の合わせ技だッッ!
『たまらない緊張感であった。』
ウホッ!
まさに、たまらない表現法だ!
たまらぬ格闘美少年の二人が緊張感を高めている。
このまま、開始(はじ)まってしまうのか!?
だが、蘭陵王が声をかけてバトルは回避された。
良いタイミングで声をかけるのは、蘭陵王の技量が高い証拠だ。
小金丸は場所を変えようと、みなに声をかける。
庭に出た一行は、そこで奇妙なものを目にした。
高さ120センチほどの球体をした石と、同じぐらいの高さで太さ2センチぐらいの石の棒だ。
この石の球体は、――――――
打岩かッ!?
石の横には身長158センチほどの男が立っていた。
服装が古代中国の道服に似ている。
髪型も唐時代の人間のようだ。
小金丸は彼を
「黄(ホァン)海王」
と紹介した。
学校の体育館の上から声をかけた男が、この黄海王である。(
40回
)
すると打岩も、この黄海王の作品だろうか?
あと、体育館の屋上にいたのは忍者ではなく海王だったと。
陳舜臣
の小説『珊瑚の枕〈上〉風雲少林寺 』(
AA
)では、少林寺の体術を使って尾行をする描写があった。
黄海王も、中国武術の体術で忍者のような動きもしたのだろう。
体育館の屋上にいたのは海王だった。
そうなると、蛟小金丸と蘭陵王に見える異国情緒と合っている。
蘭陵王も中国の人だし、蛟一族(?)は日本に移住した中国人・
華僑
なのかもしれない。
とろこで、
黄海王は大擂台賽に参加していなかった。
時系列的には、『ゆうえんち』の今の話は大擂台賽が開催される数年前だ。
つまり、黄海王はいまから数年以内に死……
うん、まあ、そういうコトなんだろうな。
どうりで大擂台賽は外国人ゲストが多かったワケだ。
範馬刃牙とアライJr.は飛び入り参加だったけど、受け入れてもらえたし。
たぶん、
他にも何人かの不幸な海王がいたんだろうな。
さすがの久我重明は、石の球体が打岩であると見抜く。
となりにある石の棒は打針だと黄海王が説明した。
二つとも、自然石を己の手足のみで叩き、削り岩の形を変えるという恐るべき中国武術の修行である。
打岩と打針、この二つを作り上げたのは黄海王、……じゃあ無い。
不気味にほほ笑む、蛟小金丸が作り上げたのだ。
空手部主将・加山文吾の肉を削り取ったのは、打岩による修行の成果か!
海王なみの実力を蛟小金丸は有している。
でも、海王と言ってもピンからキリまでいるから、微妙に判断が難しいよね。
巨人・除海王とか、かなり切ない実力だったと思うし。
蛟小金丸は、恐るべき実力をアピールした。
葛城無門にとってはありがたい情報だ。
直前ではあるが、相手の情報を知ることができたのは大きい。
相手は岩をも削る鋭い打撃を持っている。
ならば組技は苦手かもしれない。
松本太山は、筋肉量が多かったので組技系を得意としていたようだ。
葛城無門は組技を狙ってくる!
と小金丸が予想するだろうから、その逆をとることもできるかも。
苦しい戦いになりそうだが、葛城無門は勝機を見たか!?
週刊少年チャンピオン2019年17号
2019年4月5日(18号)
第44回 巻の六「これ、できる?」
師であり父のように慕っていた松本太山の敵討ちをするため、葛城無門は格闘遊技場"ゆうえんち"を目指す。
だが"ゆうえんち"への参加資格を得るためには、強さを示さなければならない。
"ゆうえんち"主催者・蘭陵王とその息子・蛟小金丸はどんな難題を吹っかけてくるのか!?
無門の実力を判定する蛟小金丸は、かなりの使い手だ。
中国武術の黄(ホァン)海王の指導で打岩を作るほどの腕前である。
さすがに烈海王のような黒曜石の打岩までは無理だが、打岩をさらに細く削った打針を完成させた。
蛟小金丸は繊細で鋭い打撃ができるのだろう。
この打撃で空手部主将・加山文吾の肉を削りとったワケだ。
打岩と打針を見せたのだが、打岩を無門にやらせるワケでは無い。
ならば、自慢したかっただけなのか?
それとも自分の強さを見せて上の立場をとる狙いかも。
やっぱり小金丸は無門と戦うことを想定しているのか?
小金丸はまだ蕾である牡丹の茎をにぎり、3分間気をこめることで開花させた。
無門に、やって見せてくれと言う。
かつて松本太山が桜の木を抱いて開花させたのと同じ技か!?(
4回
)
いや、技なのか、コレ?
ほとんど魔法だぞ。
とにかく、葛城無門もやり方を知っていたらしく、牡丹に自分のエネルギーを流し込んで花咲かせる。
こうやって咲かせるのか!
葛城無門は見た技をたいていコピーできる。
これは松本太山に教わったのか、まねしたのか、どっちだろう?
無門と太山の親密さを考えると、教わったと思いたい。
小金丸は久我重明にも なにかやってくれと牡丹の花を投げる。
くだらん……と言いながら久我さんは、牡丹を足で受け止め、黒く染めあげた。
なにごとだッ!?
牡丹の花を手も触れず、黒くしおれさせた。
いったい、どんな技を使ったのだろうか?
イチバン無難に考えると毒だ。
柳龍光の毒手はサモっと花をつまむだけで枯らせることができた。(
バキ 15巻
131話
)
久我重明も毒を使った可能性があるのかも。
とはいえ、久我重明は素手や武器による直接攻撃が好きっぽいので、毒じゃない気もする。
本当のところ、わかりませんとしか言いようがないか。
今度は黄海王が芸を見せる。
黒く枯れた牡丹の上に立った!
まるで重力を感じさせない動きだ。
小金丸が加山の肩の上に立った時も体重を感じさせなかった。(
39回
)
黄海王と同じ技を小金丸も使ったのだろうか?
そうなると、次は蘭陵王が芸を見せる番だ。
と、期待したのだが小金丸は一行を別の場所に移動させる。
久我重明と勝負がつかなかったといわれる蘭陵王が、どんな芸を見せてくれるのか楽しみだったのに。
でも、
かくし芸ばっかりやっていると話が進まないという危険もあるし、コレで良いのかも。
小金丸は、なにやら黄海王に準備をさせていたらしい。
花を使った芸も、余興かよ!
だが重要情報として、小金丸がなぜか松本太山の技を知っているということが判明した。
松本太山と蛟小金丸の接点はほとんど無いはずなのだが……、謎だ。
黄海王が先頭になって歩くと、縛られた子羊がいた。
この子羊を池に投げこむと、水中から巨大な生物が出現する!
ワニか!? サメか!?
とにかく葛城無門は、この巨大生物と勝負させられそうだ。
地上最強の生物・範馬勇次郎だって水中戦はやらないぞ!
葛城無門には、次から次へと災難がふりかかるのであった。
それとも、この生物もなんかの前フリだったりして。
週刊少年チャンピオン2019年18号
2019年4月13日(19号)
第45回 巻の六「おもしろいビデオがあるんだよ」
師である松本太山に瀕死の重傷を負わせた柳龍光と戦うため、葛城無門は格闘遊技場"ゆうえんち"を目指す。
そのためには蛟小金丸が出す危険な試練をクリアする必要がある。
次なる試練は池の中に潜んでいるらしい。
まさかの水中戦か!?
相手はワニだった!
バキ世界では動物とのファイトが必要な世界だ。
トラを殺し、巨大猿とバトルして、ライオンと戦い、アナコンダを倒す。
ワニは初めてだな。ズールはワニを狩った経験があるようですが。
体形的に爬虫類は人間と戦いにくい感じだから人気が無いのかも。
アナコンダより数倍マシですが。
無門への試練は、ワニのいる池に飛びこんで、岸まで戻ってくることだ。
戦うわけじゃないのか。
このムチャな行為を小金丸は成功させているらしい。
黄海王もお手本としてワニの鼻先にのって岸にもどってみせた。
体重を消す技法を使っているのか?
枯れた花とちがって、ワニなら多少体重をかけても問題ない。
ワニが相手なので精神的な強さが必要だし、ワニの動きも読まないとダメだ。
こっちの技術のほうがより実戦的ですね。
葛城無門はこの狂った試験に飛びこむ!
正気にては大業ならずの心意気だ!
無門はワニの口に頭から飛びこむ。
だが、ワニの鼻先をつかんで、ワニの上で逆立ちだ!
元サーカスの天才児だけに、曲芸が得意だぞ。
ワニの豆知識で、噛む力は強いけど、口を開く力が弱いというのがある。
無門はそれを利用してワニの口を封じた!
機転と曲芸で、無門はワニの試練をクリアする。
「ビューティフル」
無門の曲芸に黄金丸は賞賛と拍手をおくる。
黄金丸は無門がサーカスにいたことも知っているようだ。
情報戦でかなり不利な状態ですね。
そもそも審査すると言っている時点で、無門が圧倒的に不利な立場なんだけど。
そして、無門は二次審査があると告げられる。
遊ばれているぞ!
なんか好き勝手につれまわされている。
この調子だと三次審査もあるかも。
「おもしろいビデオがあるんだよ」
「松本太山対柳龍光」
「ほら、本気になった……」
あの死闘のビデオがあるのか!?
それを見るのが二次審査らしい。
簡単なことっぽいのが、逆に怪しいぞ。
正視できないほど凄惨な映像を眼をそらさずに見るとかの苦行なのだろうか?
審査内容はともかく、久我重明も興味をもつ裏ビデオ鑑賞会だ。
松本太山 対 柳龍光はどのような死闘であったのか?
次回、ついにその詳細があきらかになるッ!
失禁覚悟のスゴい映像なんだろうな。
週刊少年チャンピオン2019年19号
2019年4月20日(20号)
第46回 巻の六「サドの究極は、マゾだよ。マゾの究極はサドなんだ」
葛城無門の師である松本太山は柳龍光に瀕死の重傷を負わされ、その傷が原因で死んだ。
だが、無門は松本太山がどのように戦い、傷を負ったのか知らない。
蛟小金丸は、その松本太山と柳龍光が戦った時のビデオを持っていると言う。
ついに松本太山の死闘が明らかになる!
葛城無門、久我重明、蘭陵王、黄海王は蛟小金丸の部屋に案内された。
小金丸が伏せた写真には幼いころの小金丸とその母らしき和服の女性が写っている。
隠すような写真では無いと思うのだが、隠したからには何か秘密があるのだろう。
父の蘭陵王と師匠らしき黄海王は中国系の関係を思わせる。
和服、つまり日本人の母というのは隠したいことなのだろうか?
と、いいつつ小金丸は白っぽい髪などからヨーロッパ系の血筋かもしれない。
写真の小金丸もヨーロッパ貴族風の服を着ている。
なんか多国籍な家族構成なんですかね?
そのへんの謎は置いといて、みんなの関心は松本太山vs柳龍光のビデオにうつる。
ちゃんと編集して、音もしっかり入っているぞ!
松本太山の足が土を踏む音まで聞こえる!
恐るべきハイテク機器であった。
松本太山は、すでに何人かを倒し必要な金を稼いでいる。
もう戦う必要はないのだが、その太山の前にあらわれたのが柳龍光だ。
柳龍光は、すでにこの時から敗北を知りたがっていた!
「敗北を教えて欲しいんだ……」
「哀しいよねえ。辛いよねえ。人生、終わりだよねえ。プライドずたずただよねえ。滅ぶものって、いいよねえ……」
「どやってもだめ、どうあがいても敗(ま)け、助からない。絶望……」
死刑囚編に出てくる頃よりもちょっと若いせいか、柳が饒舌だ。
この人、こんなにお喋りだったのか!
しかも、変態トークが止まらない。
この会話が録音されていて繰り返し何人もの人間に聞かれるなんて思っていなかったんだろうな。
「典型的な、マゾだな
「サドの究極は、マゾだよ。マゾの究極はサドなんだ」
サド・マゾ表裏一体説だ!
範馬刃牙もそうだけど、サドとマゾは表裏一体だよな。
痛めつけるのも、痛めつけられるのも、同じく暴力に由来している。
刃牙は人を痛めつけるのが得意だが、自分が痛めつけられるような攻撃をあえて喰らってしまう性癖をもつ。(としか思えない)
柳は相手を痛めつけているときに、相手が感じているであろう絶望にあこがれてしまったようだ。
刃牙も同じ理由でマゾが目覚めたのだろうか。
戦士としては理想的な性癖なのかもしれない。
容赦ない攻撃ができるし、痛みで戦意喪失にもならないぞ。
かなりの変態になって日常生活に問題が生じるかもしれないが。
松本太山は、この変態と戦うことになる。
常識人っぽい松本太山だが、柳龍光の変態ワールドについていけるのか!?
いや、ついて行かないほうが良いぞ。
次回につづくのであった。
前回感想
でワニと戦うのは初めてと書きましたが、掲示板とtwitterでピクルがワニと戦っていると教えていただきました。
最近のことなのに忘れていました。申し訳ありません。
情報ありがとうございます。
無門もけっきょくワニと戦ったわけじゃないので、バキ世界でワニと戦ったところを見せたのはピクルのみですね。
今回の『ゆうえんち』ですが、
前回感想週刊少年チャンピオン編集部
によると、イラストの掲載順が作意よりも少し遅れる形だったそうです。
たしかに、写真を伏せるイラストや、画面が明るくなったイラストは、ちょっと遅れたタイミングで掲載されていますね。
『ゆうえんち』も、いつか単行本化するだろう。
その時は、これらのイラストも掲載して欲しい。
イラストが掲載されれば、今回のイラスト位置も修正できるだろうし!
週刊少年チャンピオン2019年20号
2019年4月27日(21+22号)
第47回 巻の六「これを期待していたのだ」
松本太山vs柳龍光というビックカードが格闘遊技場"ゆうえんち"で開始(はじ)まろうとしている。
共に強さに自信のある格闘家だ。
夜の"ゆうえんち"で格闘家ふたり、勝負でしょう。
愛娘・梢江がいる松本太山であっても、心に鬼を飼っているのだ。
松本太山も柳龍光もじわじわと距離を詰めていく。
打撃の当たる距離ではないが、すでに攻防が開始(はじ)まっていた!
二人は言葉で、間合いで探りを入れる。
太山は柳の空掌を知っていると言う。
柳は太山が地下闘技場で無敗であり、次は愚地独歩と戦うことを知っている。
二人とも格闘界では有名人だ!
松本太山は無敗で、独歩と戦う予定まであったのか!
強そうなことはワカっていたが、そこまで強かったとは。
技術的には、どういうタイプの戦士だったのだろう。
そして、松本太山は葛城無門を育て、独歩が無門の弟である克巳を育てた。
これは、深い因縁があったんだろうな。
試合は中止になったハズなので、非常に残念だ。
柳が会話を続けると思わせながら、蹴りを入れた!
右の靴の爪先で、太山の太ももを蹴る!
柳と太山では体格差があるので、安全な攻撃として足を狙ったのだろう。
もちろん柳の技量で蹴れば必殺の一撃になりうる。
だが、太山は柳の攻撃に合わせて右パンチを放つ。
会話をフェイントとした柳の攻撃を読んでいた!
松本太山は地下闘技場戦士というだけでなく、暗黒街の闘争にも強そうだ。
だが、柳は太山の放ったカウンターすら読んでいた。
頭を落として攻撃をかわし、太山の腹に空掌を当てる!
だが、破けたのはTシャツだけだった。
もちろん鍛えた太山の肉体が、簡単に空掌で吸われなかったというのも大きいようだ。
松本太山に空掌を決めるには、Tシャツが邪魔である。
そう判断した柳は、自分のベルトをムチとして使う。
入園後に先を石で研ぎ、刃物のように鋭くなったムチだ。
柳はこういう細かい努力を惜しまない男だぞ。
本当は鎖鎌を使いたかったらしいが、とりあえずベルトのムチで行く!
やっぱり柳は武器攻撃が基本だ。
日本刀などで武装した本部以蔵が見たら、「武器に頼るあんたの心根が〜〜」と説教するだろう
(素手の本部はやや弱いので説教できない)。
でも、柳だってベルトを研いだり、ムチとして使えるように練習したりと、苦労していそうだ。
努力の成果ということで、許してあげて欲しい。
音速を超えソニックブーム(衝撃波音)すら起こす柳のムチだ。
松本太山は直撃を避けているものの、Tシャツがボロボロになる。
このままだと太山は裸になって、空掌の餌食だ!
だが、なんと松本太山は自らTシャツを破って上半身裸になる。
敵に破られて裸になったら、相手有利の展開だ。
だが、自分で裸になったら、主導権を握ったと言えるかもしれない。
このままだと、どうせ破れるし主導権を握ったと言いたいのかも。
状況は不利に違いないが、主導権を握った分だけ松本太山が優勢な感じだ。
こういう死闘では、気の持ちようも重要なのだろう。
松本太山が、真に愛娘の手術代を稼ぐために"ゆうえんち"に参加したのなら、柳龍光と戦うべきでは無い。
もう金は充分溜まっているので、余計なリスクをとる必要はないのだ。
だが、やっぱり松本太山も戦士である。
危険で強い相手とこそ戦ってみたい。
強敵との死闘を期待していたのだ!
今回のTシャツ破りも、危険な戦いを楽しみたい松本太山の性質なのだろう。
範馬刃牙が大量に失禁するほど尿をため込んでジャック・ハンマーとの試合に臨んだのも同じ心境かもしれない。
いや、失禁はちょっと変態すぎるか。
とにかく、松本太山は危険を愛しているようだ。
やっぱ、サドとマゾは表裏一体なのか。
柳龍光との死闘が、どんどん変態方向に転がらないことを祈るばかりだ。
なにしろ、このビデオ鑑賞が蛟小金丸からの試練なんだし。
見るに堪えない変態映像が流れたら、葛城無門の復讐心もどこかに消えるのだろうか?
週刊少年チャンピオン2019年21+22号
2019年5月11日(23号)
第48回 巻の六「太山のけたはずれのパワーをもった大胸筋」
入口さえ通過してしまえば、武器の使用すら許される!
そんな格闘遊技場"ゆうえんち"で、二匹の獣 松本太山と柳龍光が闘争(たたか)いはじめた。
この手の死闘を見慣れているであろう"ゆうえんち"主催者・蘭陵王とその息子・蛟小金丸たちが絶賛したという恐るべき死闘の幕開けだ!
序盤の攻防では鋼鉄の肉体を持つ松本太山と、身近な物を武器に変える柳龍光の強さを見せあった。
どちらもスゴいが、Tシャツが破けたぶんだけ、松本太山が不利か?
いや、Tシャツは破れたのではない。
破いたのだッ!
自分のベルトを武器に変えた柳はさらに攻めたてる。
だが、松本太山はベルトを押さえて反撃の右蹴りを放った。
服が破れても松本太山はひるんでいない。
松本太山は肉体だけでなく、精神も鋼鉄の強さだ!
柳はあっさりと武器であるベルトを手放した。
武器に執着して不覚を取るなど愚の骨頂だ。
数年後、本部以蔵に「あんたは武器に頼っているからダメ」と言われてしまう柳だが、このころは武器にこだわっていないな。
ベルトのムチを捨てた柳が、反撃する。
全身がグニャって柔らかくなっているぞ!
相手に痛みを与えることが目的の技、鞭打だ!
生物にとって痛みとは体調管理に必要な感覚である。
無痛症の人は、痛みを感じないため無理な姿勢を続け、寝返りをうたず、立っている最中に体重の移動をしないため、関節にダメージが出るらしい。(
丸田俊彦「痛みの心理学」
)
生物に必要な感覚である、痛みを利用した技が鞭打だ!
鞭打は、痛みを喜びに変える刃牙のような変態でないと耐えるのが難しい。
柳龍光自身だって、鞭打に打たれてのたうち回っていたし。
松本太山は変態ではない。たぶん変態じゃないと思う。変態であって欲しくない。
だから、鞭打には弱いだろうな。
と言いつつ、太山は鞭打の存在を知っていた。
おお、これは大きい!
人間は未知のものに弱いものだ。
初めて歩く道は時間がかかる。
あと、食べたことないものに手を出すのもけっこう勇気がいるし。
だが、知っているものなら安心感がある。
太山は鞭打という技を知っているので、ちょっとだけガンバることができるハズだ!
そして、太山は臆せず前に出る。
そう、松本太山には後退という選択肢がない。
娘である梢江の病気を治すため、前に出て勝たなくてはならないのだ!
戦うお父さんは強い!
松本太山は柳龍光の右肘を拳で打ったッ!
その手があったかァ!
いや、狙ったのはヒジだけど。
自分の身体を液体化するイメージで柔らかく加速する動きが鞭打だ。
そうは言っても、人間だから関節がある。
腕の場合は肩関節と肘関節が大きく動く。
動きの中心である肘を狙ったってことですね。
ヒジは、手首から先のようにスピードが速く無い。
肩に比べると間合いが近いのが肘だ。
狙うのにちょうど良いのがヒジだった。
しかも、ヒジが打たれて痺れる効果もある。
松本太山の戦闘応用力はスゴいぞ!
無敗の地下闘技場戦士ってのはダテじゃない!
右手がシビれたので、今度は柳龍光がピンチだ。
と、思ったが、すぐさま
空掌
で反撃してくる。
これが狙いか!
柳龍光は最初から空掌を狙っていた。
服の上からでは効果が薄いので、松本太山が服を脱ぐように仕向ける。
そして、鞭打をエサにして間合いをつめて、空掌だ!
張りついた手で相手の肉をエグり、骨を露出させる。
一発で大ダメージを与えることができる技だ。
柳龍光が、掌を引くッ!
松本太山の肉が、ごっそりもっていかれる。
いや、動かない!
太山のけたはずれのパワーをもった大胸筋が、空掌に耐えた!
そんな防御方法があったのか!?
これならオリバにも空掌は無効になりそうだ。
鋼鉄の筋肉が技を無効化した!
だが、柳龍光の罠はさらに深く仕掛けられていたのだ。
柳龍光が右手を見せる。
右手の色が、普通ではない。
まがまがしい、蛇のようなだんだら模様もある。
「毒手か!?」
「これで、何回打たれたかなあ……」
まさか、すでに毒手完成させていたとはッ!
たしかに松本太山は柳の右手でなんどか打たれていた。
これはマズい。
肉体に打たれた場合の即効性とダメージは不明だが、確実に体力が奪われるだろう。
柳龍光が松本太山の服を破こうとしたのは、空掌のためだけで無かった。
毒手で毒を皮膚にたたきこむ事も狙っていたのだ。
何重にも張り巡らされた罠に松本太山はハマってしまった。
数年後に柳龍光と戦った刃牙も、毒手の効果で死ぬようなダメージを受ける。
その刃牙の恋人である松本梢江の父・松本太山も同じ毒手にヤられるというのか!?
なんという奇縁だ。
松本太山の真の死因は毒手なのか!?
おぞましい展開で次回につづくのであった。
週刊少年チャンピオン2019年23号
2019年5月18日(24号)
第49回 巻の六「名前は、こずえちゃん、だったかな」
真夜中の格闘遊技場"ゆうえんち"にて、松本太山と柳龍光が激突する!
猛毒の二つ名で呼ばれる柳龍光は今夜もしっかりと毒手を完成させてきた。
松本太山は、その毒手ですでに何度も打たれている。
このまま柳の毒に屈してしまうのか!?
柳の猛攻がつづく。
毒手を警戒しながら防御する。
これはかなり精神的な負担となりそうだ。
まわっている毒の影響もあるのか、太山の動きが止まってしまう。
やはり刃牙のような変態でない限り、柳の毒手は普通に効いて動きがニブってしまうようだ。
だが、松本太山は百戦錬磨の強者(つわもの)である。
体力の消耗を避けて、逆転のカウンター狙い、かもしれない。
もちろん柳は弱っていそうな太山に襲いかからない。
罠を警戒しているのか、話しかけながら隙をうかがっている。
やはり松本太山も柳の隙を狙っているのだろう。
「蛇毒……」
柳には試したい新技があるという。
名前からして、毒技ですね。
ただ、名前通りの技だと相手に予想されちゃうから、武術では少しズラした名前にする場合も多い。
Tank(タンク・戦車)
の命名は何を作っているのか知られないように、水槽運搬車という名前で呼んでいた名残という。
戦闘集団は考えることが似ているという例ですね。
ただ、柳龍光の技はわりと、そのままの名前だ。
そのかわり、想像を超えた変な技だから、逆に予想しにくいのかも。
蛇毒と言うからには、股間に仕込んだ毒蛇を伸ばして噛みつかせる、相手にも自分にも危険な技かもしれない。
と、柳がフェイントをはさんで仕掛けてきた。
松本太山は攻撃をかわしたので、柳の攻撃が桜の木にあたる。
右の五指が蛇のように桜の木を噛んだ。
あわれ、蛇毒をくらった桜の木は花を散らせてしまうのだった。
こりゃ普通に毒手ですね。
ただ、貫手で深く毒を打ち込むので毒の効果が強い。
以前、松本太山はアイスピックを大胸筋で止めていた。
(
ゆうえんち4回
)
そう考えると貫手ぐらい余裕かもしれないが、相手は柳龍光だ。
しかも太山は毒で弱っているし、これ以上の毒をもらうのは危険だろう。
柳の危険な毒攻撃だが、今度は太山が技を見せる番だ。
全身の筋肉をもりあがらせると、傷口から毒を放出した!
放華(ほうげ)
と言う技の変化らしいが、どういう身体コントロールなんだ!?
ジョナサン・ジョースター
も似たようなことをやって吸血鬼のエキスを出していたので、波紋法に似た技術なのかも。
そう考えると桜を満開にするのも波紋法に似てるな。
毒を出して、振出しに戻った!
ここからが松本太山の逆転タイムだ!
と思ったら、柳龍光の発した言葉で動揺してしまう。
「こずえちゃん、病気なんだって?」
なぜキサマがそれを知っている!?
そう考えたわずかのスキに、柳の空掌が仕掛けられた。
大胸筋などの肉が大量に抜きとられたのだ!
油断していたワケじゃなんだけど、ヤられた。
どっちかと言うと柳に研究されていた感じか。
松本太山、痛恨の大ダメージである。
肋骨が見えるほど深くエグられた。
だが、太山は手で押さえた簡易止血で応急手当てをして、柳に向かう。
謎の止血も波紋法っぽいですね。
娘のためにも勝って金を稼がなくちゃいけない。
致命的なダメージを受けても松本太山は立ち向かう。
と、ここで"ゆうえんち"にサイレンが鳴り響く。
おそらく終了時間をつげる合図だろう。
松本太山は生き残り、金を手にした!
だが、目の前にいる柳龍光が簡単に去ってくれるとは思えない。
目的を果たした太山だが、今度は生き残るために柳を倒す必要が出てきた。
金を手にしたという安心感と空掌でうけたダメージが太山の動きをニブらせないか心配だ。
次回、松本太山は柳から身を守ることができるのか!?
柳は松本太山の家族関係まで調べていたようだ。
恐るべき周到さだ。
ねちっこい性格してンな。
で、当時の梢江ちゃんが↓こんなんだ。
高校生になった梢江ちゃんは10代にして熟女の貫禄と謳われる女傑だ。
でも、さすがに幼年時はちゃんと子供に見えますね。
柳龍光が松本梢江のことを知っていたのなら、バキSAGA前後で刃牙を動揺させるためイロイロ言ってもおかしくなかったのだが……
まあ、柳だって忘れることや、忘れたいこともあるのだろう。
あと、直前にインパクトのでかすぎる行為を見てしまったので、ショックで忘れたのかも。
週刊少年チャンピオン2019年24号
2019年5月25日(25号)
第50回 巻の六「卑怯な技ほど、効果がある」
格闘遊技場"ゆうえんち"での、松本太山と柳龍光の死闘が終了した。
時間切れの引き分けだが、松本太山は柳の空掌を喰らい重傷をおってしまう。
そして、その足で葛城無門の卒業試験に向かい、翌日死んだのだ。(
ゆうえんち19回
)
師・松本太山を死に追いやった柳との死闘がこれだ。
柳龍光は師のカタキとして憎い。
だが、その戦い方は善悪を超えてスゴい。
心身ともに強い松本太山に精神攻撃が通用しないだろう。
だが、愛娘である梢江だけは例外だ。
その唯一の弱点を突き、ほんの一瞬ゆらいで生まれたスキを突く。
柳龍光のセンスを、葛城無門はスゴいと思う。
巌流島の決闘における宮本武蔵の「小次郎、負けたり。勝者がどうして、そのさやを捨てる」に通じる精神動揺攻撃だ。
卑怯と言えば、卑怯である。
でも、その強さを認めないわけにはいかない。
「卑怯な技ほど、効果がある」
久我重明も蛟小金丸も、卑怯を肯定する。
野球のようなスポーツでも、ルールすれすれの卑怯なプレイのほうが効果的だ。
たとえば強打者を敬遠して勝負を避けるのは卑怯だが効果的である。
葛城無門は無言のまま二人に同意した。
『危うく、自分は今、柳龍光のことを、卑怯と言うところだった。』
『言葉には、力がある。
いったん、自分の口から出た言葉は、どんなにわずかにしろ、自分自身に影響を及ぼしてくるからだ。』
『そんなことを、一度でも口にしてしまったら、それで成長が遅れるか、止まるかすることになる。』
葛城無門は自由になるため強くあろうとしている。
強くなるためには、成長を阻害する要素を取り入れてはならない。
スマホをいじるぐらいなら腕立て伏せをするって感じだろうな。
とくに、これから柳龍光と戦うのであれば、むしろ卑怯になったほうが良いぐらいだ。
柳龍光の身辺をさぐり弱点を見つけ出す。
マスター国松は柳の師匠なので何か知っているかもしれない。
それに、マスター国松自身を柳は恐れているかも。
マスター国松の名前を出せば、柳のスキを作ることができるかも。
たとえば、こんな感じで。
卑怯はさておき、松本太山が毒を放出した技"放華(ほうげ)"についてだ。
桜を満開にしたりする技が本来の"放華"だという。
やっぱり、アレは技なのか。
というかジョジョ1部、2部の主要技『波紋法』だよね。
おなじ現象を違う名前で言っているだけで、おなじ東洋の神秘技なのかも。
蛟小金丸は"放華"に感動して、研究と練習に四年かけて会得した。
それ、独学でできるモノなのか!?
小金丸もそうとうな才能をもった少年のようだ。
"放華"をマスターしてから、小金丸は久我重明にも勝てると思ったらしい。
葛城無門も"放華"ができる。
プロレスラーたちとの戦いで見せた肉体操作術も"放華"だったのかも。(
ゆうえんち10回
)
そして、なにより柳龍光の毒手を無効化できるという可能性がとてもありがたい。
この勝利は松本太山がくれたものだ! と、なれば良いな。
小金丸が久我重明に勝てると言ったため、場の空気がやや張りつめる。
無門はふたりの雰囲気に嫉妬を感じてしまう。
だが、久我重明は ふたり一緒でもいい と言い出す。
えっ、なに、なんか三角関係っぽく なっているんだけど?
すっかり淫靡でキラキラした空気になってしまったが、話が戻って"ゆうえんち"への資格について話される。
あのビデオを見て、卑怯だとか言わなかったので合格だ。
卑怯などと言う甘いヤツには参加資格がないってことか。
とにかく、葛城無門は"ゆうえんち"への参加資格を得た。
ついに、柳龍光との死闘が約束されたのだ。
もう後戻りはできない。
あとは、柳龍光の弱点探しをするぐらいか。
この時点の柳は範馬勇次郎に会ったことが無いので、「あっ!! 範馬勇次郎!!!」と言っても効かないンだろうな。
週刊少年チャンピオン2019年25号
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