今週の『ゆうえんち −バキ外伝−』(91回〜100回)感想

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2020年3月27日(17号)
第91回 巻の十一「日常の生活なんて、ただのぬるま湯だ」

 師・松本太山の死因を作った柳龍光をさがしだして、倒す!
 葛城無門は3年かけて柳と戦える格闘遊技場"ゆうえんち"にたどりついた。
 いっぽうで、無門も義理の叔父である神奈村狂太に狙われている。
 複雑な状況になっている無門だが、今は目の前にいる忍者・羽鳥と観覧車の鉄骨上で勝負中だ。
 たまらぬ混沌(カオス)な展開である。

「楽しくなってきちゃってね」


 地上からの高さは50メートルぐらいだ。
 落ちたら、死ぬ。
 だが、そのスリルがたまらない!
 命がけの危険な勝負だから、生きている実感を得られる。

『これに比べたら、日常の生活なんて、ただのぬるま湯だ。』

 無門が、覚醒しちゃったァ!
 命がけの危険な状況に興奮する、変態性癖になってしまったぞ。
 いや、昔からそういう性癖だったのかもしれないが、はっきりと自覚したな。
 美少年・葛城無門はここに死に、美変態・葛城無門が誕生した。

 自分の欲望を自覚したことで、葛城無門の人生は大きく変わるだろう。
 もしかしたら、サーカスに戻るかもしれない。
 または、地下闘技場戦士になって非日常の戦いをするのか。
 それとも、範馬勇次郎っぽく傭兵となって、戦場に快楽を求めたりして。

 とりあえず柳龍光を倒した後の目的ができたことは良かった。
 無門ほどの才能と実力があるなら、目標もなくただ生きているのはもったいないぞ。
 自分の性癖を自由に開放する!
 葛城無門は、これからどんな人生を送るのだろうか?

「キミも中毒(ジャンキー)だって言ってるんだよ。危険な遊びのね」

 ただ闘うだけでなく、観覧車の上で危険な勝負をする。
 こんな事をするのは、無門と羽鳥ぐらいのものだ。
 命がけで、必要以上に危険な勝負ができる。
 そんな相手とめぐり逢えた奇跡だ。

 前回感想で、羽鳥の性格がつかめないと書いた。
 戦闘マニアじゃあなく、危険中毒者(ジャンキー)だったのか。
 それも、じっくり味わうタイプではなく、全力で楽しむタイプだ。
 無門みたいな相手と出会える機会は少ない。
 だが、羽鳥は容赦なく最大の危険技を仕掛けてきた。
 羽鳥は美味い料理を前にして我慢できない男だ。

「ぼくは違うからね」

 ここで神奈村狂太が声をかける。
 2人の世界に入られて、置いて行かれるのが嫌だったのだろうか?
 ちょっと可愛いところがあるな。
 狂太は、なりゆきで観覧車バトルに参加しちゃったが、危険が好きって事じゃない。

「おじさんは、ただのヘンタイ」

「それは認めよう」


 羽鳥が返し、狂太が認める。
 なんで羽鳥は狂太がヘンタイだと知っているんだ?
 もしかして、この2人は裏で通じているのか?
 忍者の洞察力で見破ったのかもしれない。
 だが、2人が組んでいる可能性を考えて、油断しないほうが良さそうだ。

 狂太の存在は気になるが、危険を愛する無門と羽鳥が戦闘を再開する。
 観覧車は動きつづけ、無門と羽鳥の立ち位置も変化していく。
 羽鳥はさりげなく良いポイントに立っている。
 逆に無門は、観覧車が動くことで足場が傾き、危うい。

 安全な場所へ移動すべきか?
 無門が判断に迷う。
 悪い兆候だ、行動に悩んでいると、反応がおくれる。
 ポジション取りも、駆け引きも羽鳥のほうが上だ。

 ここで、羽鳥のほうから攻撃を仕掛けてきた。
 手に持っていた布を使う。
 間合いは遠い。
 だが、念のため無門は軽く後方にさがる。

 羽鳥のあやつる布が目の前を通りすぎた後、羽鳥の姿が消えたッ!
 布を目くらましにして、死角に移動したのか?
 今までのパターンだと、空中にジャンプだ。
 足場が悪く危険な観覧車上で、あえてジャンプしたのか?

 いや、逆転の発想で、足場にしていた鉄骨にぶら下がって、下から攻めてくるかもしれない。
 どちらにしても、忍者・羽鳥の忍術炸裂だ。
 しかし、今の葛城無門は危険が大好きだと自覚している。
 こういう危険な状況は望むところだ!

 しかし、無門がこういう性癖になると、もう普通の人生おくれないな。
 無門は美少年だから、その気になればモテモテなんだろうけど。
 もう、女じゃ満足できない身体になっていそうだ。

週刊少年チャンピオン2020年17号
週刊少年チャンピオン2020年17号


2020年4月4日(18号)
第92回 巻の十一「馬鹿、やめろ」

 葛城無門は、命がけの闘争に最大の快楽を感じる危険中毒(ジャンキー)になってしまった!
 ただ闘うだけじゃ、物足りない。
 より危険な場所で、より危険な勝負をッ!
 葛城無門は観覧車の鉄骨上で忍者・羽鳥と戦う。
 超デンジャラスな空中バトルで、危険中毒(ジャンキー)の血が燃えあがる!

 羽鳥は投げつけた布で無門の視界をふさぐ。
 そのスキに、羽鳥は身を沈め足払いをかけてきた。
 だが、無門はその攻撃をジャンプしてかわす。
 おまけに無門は反撃の蹴りを放っていたが、当たらない。
 危険な鉄骨の上に、無門は無事に着地した。

 落ちたら死ぬような観覧車の鉄骨上で、ジャンプする!
 これはもう、勇気とかじゃなく、狂気だ。
 危険大好きを自覚した葛城無門は、より危険なアクションに挑戦してしまう!

 羽鳥は立ち上がり、布を鉄骨に通して握っていた。
 不安定な鉄骨の上でも、安定する方法らしい。
 布を握っているのは自分なので、いつでも攻撃に転じることができる。

「みのむし……」
「ボクの一番得意なかたちだよ」
「ここまでおいでよ」


忍法「みのむし}

 観覧車バトルに誘ったのは羽鳥だ。
 でも、待ちの姿勢がけっこう多い。
 実は不安定な足場が苦手なのかも。
 もちろん、たいていのアスリートよりは上だろうが、サーカス出身の無門より下だ。

 無門は道具も使わず、ずっと鉄骨の上に立っている。
 だが、羽鳥は道具を使うし、あまり移動しないで、無門を挑発して近づけていた。
 羽鳥は、無門ほどに鉄骨上バトルが得意じゃないし、危険中毒(ジャンキー)でも無いのかも。

『ここまできて、引き退がれない。』

 無門が前にでる!
 挑発に乗っちゃった。
 あえて危険な行動をとる、危険中毒(ジャンキー)全開だ!

 近づいてきた無門に羽鳥は連続蹴りを放つ!
 無門は攻撃を全てかわし、反撃で蹴る。
 だが、羽鳥は無門の足を布でからめとっていた。
 そして、またもや羽鳥は無門を鉄骨の外の虚空へと落としていく。

 あいかわらず羽鳥は落とすことに躊躇が無い。
 このまま落ちたら、ドリアンだろうが末堂だろうが、死ぬ!
 しかし、葛城無門にはサーカスで鍛えた技術がある。
 羽鳥の両足をつかんだ!

『空中ブランコだ。』

 羽鳥は鉄骨に布をかけてぶら下がっている。
 布には二人分の体重がかかっている状態だ。
 この状態で無門は身体を前後にゆらし、無門と羽鳥が振り子のように揺れる。
 安全ネットも命綱もない、超危険な空中ブランコだ!
 さすが、サーカス出身と言うか、こんなん危険すぎてサーカスでもやらねェ!

「楽しいだろ、羽鳥さん」
「馬鹿、やめろ」


 二人の体重を支える布が切れようとしていた。
 落下の恐怖に羽鳥が叫ぶ!
 何度も無門を落とそうとしていた羽鳥だが、自分が落ちるのは嫌らしい。
 このスリルを楽しめていないし、危険中毒(ジャンキー)としては無門のほうが上だ!
 いや、危険中毒(ジャンキー)で勝っても、あまり良くないな。

「切れる!」
『羽鳥が、悲痛な声で叫んだ時、無門は、羽鳥の足から手を離していた。』


 サーカスの空中ブランコが如く無門は反動を利用して飛び、脚を鉄骨に引っかける。
 死の空中ブランコから生還した!
 おくれて布が切れ、羽鳥が宙にほうりだされる。
 だが、落下していく羽鳥を無門がつかんだ。
 互いに両腕をつかみ、無門と羽鳥は鉄骨にぶらさがっている。

「どうする?」
『無門は言った。』
「ギブアップ?」


 完全に羽鳥の命運を握った!
 一見すれば葛城無門の勝利である。
 だが、忍者・羽鳥が大人しく敗北を認めるとは思えない。
 言葉を駆使して脱出をはかるだろう。
 無門は精神的に甘いところがあるから、ダマされそうだ。
 次回、無門は羽鳥を落とすのか!?


 忍者・羽鳥は、意外とビビりだったのか?
 人を落とす覚悟はあるが、落ちる覚悟が無かった。
 どうも危険中毒(ジャンキー)では無いな。
 言葉だけ強いから、このままだと忍者ハッタリだ。

 そうなると、危険の快楽に目覚めてしまった葛城無門にとって、羽鳥は物足りない相手かも。
 欲求不満の葛城無門が、神奈村狂太と闘うのが必然か。
 これで、また柳龍光との勝負から遠ざかってしまいそうだ。

 その前に、無門は羽鳥を片付けなくちゃいけない。
 落とすにしても、落とさないにしても、きっちりリタイアさせないと。
 羽鳥はズルそうだから、野放しにしたらダメな忍者だ。
 ギブアップ宣言したけど敗北を認めず、背後から無門に襲いかかる可能性が高い。

 無門は羽鳥にダマされそうだけど、この場には神奈村狂太がいる。
 背後から襲ってくる羽鳥の背後から襲って、観覧車から突き落としてくれそうだ。
 羽鳥が生還するのは、ギブアップして、大人しく退場するべきだな。
 はたして、忍者・羽鳥は生還できるのか!?

週刊少年チャンピオン2020年18号
週刊少年チャンピオン2020年18号

2020年4月11日(19号)
第93回 巻の十一「これは、一方的にキミがボクを殺すことになるんだよ」

 葛城無門 vs 忍者・羽鳥、観覧車上の空中大決戦も決着が近い!
 鉄骨を利用した危険な空中ブランコは、サーカス出身の無門にとって得意分野だ!
 しかも、無門は命がけの危険に喜びを感じるようになり、ムチャなプレイが止まらない。
 ついに羽鳥を追い詰めたが、忍者が大人しくギブアップするだろうか?

 羽鳥は無門の手にぶらさがっている。
 無門が手を離せば、空中に放りだされて墜落死だ。
 生殺与奪の権は無門が握っている!
 だが、羽鳥はギブアップしない。
 往生際が悪いのは忍者らしい態度かも。

「キミは、この手を自分から放すことなんてできないからだよ」

「これは、一方的にキミがボクを殺すことになるんだよ……」

「キミがボクの手を振りほどかなくても、いつか、落ちる。でも、空中ブランコで、そんなことは絶対にできないよねえ」

『そうだ。
 絶対にできない。
 空中ブランコで、握った手を離すなんてことは。』

 忍者の話術が炸裂だ!
 落ちていく羽鳥を助けた時点で、無門の優しさを見抜いたな。
 無門は相手が死ぬかもしれないような攻撃を出すことができる。
 だが、相手を殺したいワケじゃない。
 地下闘技場戦士向きの、綺麗な白格闘家だ。

 ここで手を離すことは、真っ当な勝負で殺すことにはならない。
 そう告げることで、無門の中の罪悪感を膨らませた。
 これで無門の心をしばったな。

 さっきは自分が無門を落とそうとした。
 だから、キミもやれば良い。
 などと挑発したら、本当に落とされそうだ。
 相手を丸めこむため、言葉を選んでいる!

 極めつけが「空中ブランコ」だ。
 二人は暗黒格闘勝負"ゆうえんち"で闘っている。
 それを「空中ブランコ」と言うことで、無門の職業倫理スイッチをONにした。
 無門に空中ブランコと思いこませたぞ。

 羽鳥は自分を、下の鉄骨に投げ落としてくれと頼む。
 すっかり空中ブランコモードになった無門は同意する。
 う〜ん、同意しちゃったか。
 この甘さが柳龍光との勝負における不安材料なんだよな。

 だが、無門は羽鳥を投げなかった。
 投げるタイミングをずらして、首に腕を巻きつける。
 逆さぶらさがりチョークスリーパーだ!
 ものすごい曲芸技を出してきた。
 首に自分の体重がかかるので、絞首刑のように強力だ。

ゆうえんち93回

 羽鳥は抵抗するが観覧車の絞首刑により失神するのであった。
 サーカス技術と格闘技の融合技だ。
 この組み合わせで新技を作れば、柳龍光への強力な武器になるだろう。
 そう考えれば、羽鳥との勝負は意味のある寄り道だった。

『ここから先のことを考えていなかったのだ。』

 おいッ!
 勝利の方程式が浮かんだので失神させたものの、その先のプランが無かった!
 普通に羽鳥を落とせば死ぬ。
 引っ張り上げるには、大人である羽鳥の体重が重すぎる。
 羽鳥を投げて鉄骨に引っかけるのは、どうか?

『それは九十九パーセント、失敗しそうだ。』

 一番有効そうな方法だったけど、ダメか。
 せっかく殺さずに決着したけど、この後で殺してしまいそうだ。
 羽鳥の体重を受けているので、無門は時間とともに疲労が増していく。
 早く打開策を考えないと、自分まで落ちてしまう。

 殺したくて殺すのなら、殺人の経験が無門を強くするかもしれない。
 剣も人を斬り殺せば初段相当だっていうし。
 だが、望まずに殺してしまったら、動揺してしばらく弱体化しそうだ。
 無門は自分自身のために羽鳥を生還させねばならない。

「困ったねえ。無門くん……」

 頭上から神奈村狂太が声をかけてきた。
 狂太は、兄の死因に無門が関わっていると疑っている。(ゆうえんち82回
 無門にとってかなり悪い状況だ。
 羽鳥を助けた後に、無門を宙吊りにして、狂太が尋問してくるかもしれない。

 無門は狂太に狙われていると知っているのだろうか?
 油断して身の安全をゆだねたら、戦線離脱のダメージを負いかねない。
 羽鳥の服をまさぐって、ロープとかの忍び道具をゲットしておきたいな。
 葛城無門の苦難は、まだまだ続きそうだ。

週刊少年チャンピオン2020年19号
週刊少年チャンピオン2020年19号


2020年4月18日(20号)
第94回 巻の十二「少しも幸せそうじゃあなかった」

 どんな技も見ただけでコピーできる天才少年・葛城無門は、家出をしてから実家に戻っていない。
 まだ9歳の少年が自由を求めて、覚悟の家出だ。
 なぜ葛城無門は家出をしたのだろうか?
 その謎が、ついに取材によってあきらかになる!
 ……だれの取材なんだろう。夢枕獏本人っぽい感じもするが。

『巻の十二 水野サーカス 牧野伸弘は語る』

 新章突入だッ!
 葛城無門は、まだ鉄骨にぶらさがって宙ぶらりんなんだけど、新章に入った。
 まあ、水野サーカスの話も重要なので、ちゃんと聞きましょう。
 水野サーカスの牧野伸弘は空中ブランコに詳しい。
 だが、今日聞くのは葛城正介についてだ。

 葛城正介……、結婚前は神奈村正介だった男である。
 神奈村狂太の兄だ。
 兄弟に、正と狂をつけるってのは物凄いセンスだな。
 親の代からタダモノじゃない。

 神奈村正介と結婚したのは、葛城津葉沙(つばさ)である。
 水野サーカスのアイドルであり、大人気だったらしい。
 津葉沙は、同じ空中ブランコをやっていた葛城渡流(わたる)と結婚して、二人の子を産んだ。
 それが現在の葛城無門と愚地克巳である。

葛城一家

 津葉沙は人気者だったのでライバルも多かったが、渡流が津葉沙を射止めた。
 人気者でライバルも多い。
 なにやら不穏な空気を感じるぞ。
 そして、無門が5歳で克巳が1歳のときに、事件が起きる。

「ブランコのロープがね、切れちゃったんですよ。」

 丈夫で、ちゃんと点検もしていたハズのロープが切れた。
 無門と一緒に空中ブランコをやっていた時だ。
 渡流は落下して死ぬ。
 無門はうまく棒をつかんで助かる。

 これは偶然による事故なのか?
 少なくとも切れたロープには切れ込みなどの痕跡が無かったらしい。
 でも、もっと巧妙にロープの強度を落としていたとしたら……
 強い力でねじったり、薬品を使って腐食させたという可能性もある。
 だが、原因究明されることなく、事故として処理されたようだ。

 この時から、葛城無門は受け身の稽古をはじめた。
 最初は2メートルからはじめて、ついに約20メートルの高さでもイケるようになる。
 父を亡くしたショックが大きかったのだろう。
 でも、器具の点検を重視するするようにならず、受け身の練習か。
 なんか、誰かに落下を仕組まれても助かる訓練みたいだ。

 巧妙な罠を仕掛けられたら、どんなにチェックしてもいつか落ちる。
 ならば、落ちても死なない技術を身に着けたほうが安全だ。
 幼き無門はそう考えたのかもしれない。
 そう考えるだけの危険が周囲にあったのかも。

 2年後、無門が7歳ぐらいのときに母・津葉沙が再婚する。
 相手はライオン使いの神奈村正介だった。
 正介は、結婚する前から津葉沙を狙っていたらしい。
 で、夫が死んだので猛アタックをかけてきた。
 うん、なんか、とってもザワザワするシチュエーションですね。
 ライオンを素手で制する腕力を持つ正介なら、ロープ強度を自然な感じに弱めることも可能か?

「ちょっとさ、結婚してからわかったんだけどさ、正介のやつ、よく暴力をふるうんだよ。」

「少しも幸せそうじゃあなかったなあ、あの親子三人はね。」


 葛城無門が自由になりたかった理由は、これかッ!ゆうえんち13回
 幼き無門は正介の圧倒的暴力に無力だった。
 自分の自由を取りもどすためには強くなるか、逃げるしかない。
 まだ弱かった無門は逃げることを選択した。

 これが葛城無門が強さをもとめた原点であり、目指す強さか。
 素手でライオンを倒すことができる男を倒す強さだ。
 要するに、ライオン殺しスレイヤーである。いや、要していないな。

 無門が家出して、すぐに正介はライオンに殺される。
 こういう事情を知っていたから、狂太は兄・正介の死に無門が関わっていると考えたのだろう。
 そして、それは正しいのかもしれない。

 正介を殺したライオンは、克巳が手なずけた。
 もしかしたら、ライオンに何かの仕掛けがあって興奮していたのかもしれない。
 克巳はその仕掛けを外して大人しくさせた、とか?
 いや、ちょっと妄想が先走りすぎた。

 ライオンを手なずける特技こそが克巳の強さだと水野サーカスの牧野伸弘は言う。
 もし、克巳がもっと成長していたら正介をも手なずけたかもしれない。
 そうなっていたら、無門も家出することなく、幸せな家族になれたかも。
 だが、無門は家出をして、現実正介が死に、克巳も養子となり、家族バラバラだ。

 家出をして正介から逃げた無門だが、神奈村狂太が追ってきた。
 無門は自分の過去と決着をつける時が来たのかもしれない。
 あと、師匠のカタキ柳龍光もいるんだけどね。
 やっぱ、今夜の勝負は豪華メニューすぎだ。

週刊少年チャンピオン2020年20号
週刊少年チャンピオン2020年20号


2020年4月25日(21+22号)
第95回 巻の十二「きみ、おれの兄貴を殺したろう」

 葛城無門は9歳の時に、家出をした。
 どうやら、母の再婚相手である葛城正介(旧姓:神奈村)と関係が悪かったらしい。
 無門が家出をして、すぐに葛城正介は事故死する。
 だが、正介の弟・神奈村狂太は、これを事故だと思っていない。無門が兄を殺したと思っている。
 そして、葛城無門と神奈村狂太は偶然に出会ってしまった。

 無門と狂太は芝生の上に腰をおろしている。
 お互いの攻撃が届かない距離を開けていた。
 狂太は無門を疑い、無門は狂太に疑われていることを知っているのだ。
 二人とも座っているのは、即座にケンカをする意思はないと示しているのだろう。
 だが、この二人の力量ならば、腰をおろした状態からでも攻撃を仕掛けそうだ。
 一見すると動いていない二人だが、その体内ではすさまじいエネルギーを貯めこみ備えている。

 なお、無門が観覧車での死闘で倒した忍者・羽鳥は近くに失神したまま寝かしていた。
 どうやってココまで運んだのだろう。
 羽鳥を引っ張り上げるためには、かなり近づかないとダメだったハズだ。
 そこは、お互いに警戒しつつ一時休戦って感じだったんだろうか。

「きみをね、探していたんだよ」

 狂太のほうから話しかけてきた。
 働いていた米国で、正介がライオンに殺されたと知る。
 日本にもどり、無門をさがしたが見つからない。
 先に正介を殺したライオンのほうが見つかったので、この格闘遊技場"ゆうえんち"に参加した。
 狂太がそのライオンをチョーク・スリーパーで落としたのは、周知のとおりだ。(84回

 あのライオンに兄・正介が殺されるとは考えられない。
 そうなると、別の要因があったはずだ。
 数学教師でもある狂太はそう計算した。
 この状況に葛城無門と言う式を入力し、導きだされた答えは――――

「無門くん、きみ、おれの兄貴を殺したろう――」

 ここで無門は松本太山との卒業試験を思いだす。
 "相手が、どれだけ親しかろうと、身内だろうと、ほんとうはやれるんです……"
 泣きながら訴えた、アレかッ!?ゆうえんち19回
 ウソをつけるような状況ではなかった。
 葛城無門は、ほんとうにやっているのか!?

 正介が噂通りのDV親であるなら、無門はナニカしたのだろう。
 なにしろ身内だけど、そんなに親しくなさそうだし。
 むしろ、松本太山のことを父親のように思っていた。ゆうえんち27回
 瀕死の松本太山に更なる攻撃を加えることに比べれば、涙も出まい。

ほんとうはやれるんです

「式の時、きみは、凄い顔で兄貴を睨んでいたよ。七歳の子供の顔じゃなかったねえ、あれは……」

 あの眼を見て、狂太は無門を警戒するようになった。
 さらに、正介は自分になにかあったら無門の仕業だろうと狂太に言っていたそうだ。
 そして、まさに予想通りのことがおきた。
 第一容疑者は葛城無門だ。

『無門は、答えなかった。
 人に語っても、どうしようもないことだったからだ。
 証拠もない。』


 この言いかたは、襲ってきた正介を正当防衛で攻撃した感じか?
 そのケガが原因で正介が死んだとしても、それは不運が重なっての悲劇だ。
 だが、正当防衛を証明する証拠もない。
 自分を疑っている狂太を説得する材料が無いのだ。

 狂太は兄の仇をとろうというワケじゃない。
 兄がどんな人間かわかっている。
 ただ、狂太は答えが知りたいのだ。
 数学教師らしい理由だが、聞きだす方法が教師的ではない。

「少々、痛い思いをすると思う。君が、我慢強くないことを祈るよ」


 神奈村狂太が、ネクタイを緩める。
 無門は柳龍光と闘いたいのだろが、この闘いから逃げられない。
 狂太が勝てば拷問だ。
 だが、無門は自分が勝ったら本当のことを教えるという。
 縁が深い、危険なふたりの闘いが始まる。


 葛城無門が自由になりたかったのも、親しい人でもやれるのも、すべて正介につながっていた!
 それにしても、7歳の時点で無門は危険な眼をしていたのか。
 式で見たと言っているので、正介に暴力を振るわれる前から恨んでいたことになる。

 無門は自分の実父・葛城渡流(わたる)が死んだのは神奈村正介のせいだと疑っているのだろうか?
 もし、その疑問を正介にぶつけたとしたら、喧嘩を超えるような争いになりそうだ。
 そして何が起きたのか?
 この勝負のあとに、それは語られるだろう。
 できれば拷問が無いほうのパターンでお願いしたい。

週刊少年チャンピオン2020年21+22号
週刊少年チャンピオン2020年21+22号


2020年5月9日(23号)
第96回 巻の十二「きみの動きが、頭の中で計算できちゃうんだよ」

 葛城無門と義父・神奈村正介との間に、なにがあったのか?
 神奈村正介は、なぜ死んだのか?
 それを問いただすのは、正介の弟である神奈村狂太だ。

 すべての謎はこの勝負の後で明らかになるという。
 無門が勝てば勝者の高みから教える。
 狂太が勝てば拷問して吐かせるつもりだ。
 この勝負は負けられないぞ。
 絶対にエグいことされる。少年誌的にNGな感じで。

 無門と狂太の間合いは、まだ遠い。
 近づかないと攻撃のできない間合いだ。
 神奈村狂太は、構えずに両腕を下げた自然体で立っている。

 両腕をあげて構えるのは、けっこう体力を消耗してしまう。
 打撃の試合で終盤になると、腕が疲れてガードがさがるのは格闘技あるあるだ。
 なので間合いの外にいる時は、あえて構えない選択もある。
 柳生新陰流の構えない構えである『無業の位』がこれに近いのかも。

 勝負中だというのに狂太は、あまりにも自然体だ。
 闘う気があるのだろうか?
 無門が疑問を感じたとき、狂太は地面から石をひろう。
 直径2センチ足らずの石だが、うまく使えば凶器になる。
 こういう石の使いかたが夢枕ワールドの醍醐味だ。
 たまらぬ格闘純文学である。

 狂太はひろった石を弾き飛ばし、無門の後方に落とす。
 石をひろってから飛ばすまで、スキを見せずにやってのけた。
 凶器となる石の位置は狂太だけが知っている。
 それを指摘するのも狂太の話術だ。
 石ひとつで何重もの罠をはっている!

『無門は、反応できなかった。』

『それは、心の透き間だ。
 意識の透き間と言ってもいい。』

『反応が速いとか、遅いとか、そんなことは関係がない。
 まるで、サンドバッグを叩くような感覚で、相手を叩くことができるだろう。』


 狂太は無門の心にできたわずかなスキをついて行動できる!
 と思わせるのが狂太の狙いだろう。
 実際に心のスキマ狙うことはできる。
 だが、殺気のともなう行動なら無門も反応できただろう。
 無門は狂太を実物以上に強く感じてしまったかも。
 最初の駆け引きとしては、かなりマズい状態だ。

 狂太の言葉を全て信じたワケじゃない。
 だが、狂太の雰囲気にのまれかかっている。
 無門は天才だが、こういう心理的な駆け引きが弱い。
 まだ10代の少年なんだから仕方が無いんだけど。

 狂太は無門の動きを計算して予測できるという。
 なにしろ数学者だから!
 いや、すべての数学者がこんな達人みたいな動きはできないっしょ。

 相手に精神ダメージを与える結果を見せてから、その根拠を説明する。
 コレって『バキどもえ』のさいとうなおき先生が発信した『バズる!!情報発信の仕方』と同しだ――ッ!
 問題→解決→根拠→未来→行動と展開すると伝わりやすい。
 未来として、無門の攻撃が当たらないと予告し、実際にやって見せる展開だ。

 狂太の挑発に乗って無門が攻撃を仕掛ける。
 無門は、とことん挑発に弱い。
 ついさっきは、忍者に挑発されて観覧車の鉄骨上で空中戦をするハメになり、行き詰っていた。
 実弟の愚地克巳もおっちょこちょいな所があるが、そこは似た者兄弟ですね。

 無造作に狂太が近づいてくる。
 不気味さを感じ後退した無門だが、踏みとどまって反撃だ。
 右の前蹴りを放つ。
 もっともリーチの長い攻撃である蹴りか。
 常識的な攻撃だから予想しやすいぞ。

 やっぱり、蹴りは当たらない。
 読まれている?
 速度をあげ、フェイントを加え、怒涛の連打だ。
 しかし、当たらない。
 激しさを増す連打も、両手を使ってさばかれた。

「ぼくには、きみの動きが、頭の中で計算できちゃうんだよ」
「初動を見れば、一〇〇パーセント。その初動の前の微妙な眼の動き、呼吸、身体の位置や向きで、初動のちょっと前でも九十七パーセントは、予測できてしまうんだ」


 なんか、細かい数字を出してきたぞ。
 割り切れない97という素数を出すことでリアリティーを演出しているのかも。
 個人的には2σで95%か、3σで99.7%と言われたほうが信じやすいな。
 もっと数字が多いと、ベンフォードの法則などで人工的に作った数字かどうかを検証できるんだが。
 いや、こんなことを考えていたら狂太の思うツボだな。

 無門は、狂太の仕掛けた心理的な罠にハマっているのか?
 もがけばもがくほど絡まる蜘蛛の糸のようだ。
 いくら攻撃をしても、まるで当たらない。

 そして、狂太も攻撃をしてきた。
 狂太の右拳が無門の左頬に襲いかかる!
 このタイミングの攻撃をよけることができるのか!?
 次回につづくのであった。


 無門は思ったよりもピンチだ。
 いくら天才で松本太山に鍛えられたと言っても、数年の鍛錬しかしていない。
 経験値が圧倒的に足りないのだ。

 ただ、狂太が反撃してきたのは、小さな希望かも。
 一般的に防御よりも攻撃をする方が疲労が大きい。
 バキのモデルである平直行さんぐらいになると、攻撃・防御よりも自分のペースで闘うと威力も疲労も違うとの理解らしいが。(平直行の格闘技のおもちゃ箱 p35)
 とにかく、当たらない攻撃を出し続けていると、メチャクチャ疲労する、と。

 なので、無門が疲労しきる前に狂太が反撃してきたことは……
 だんだん、防御しつづけるのが難しくなってきた可能性がある。
 無門と狂太の実力差は、見かけ以上に少ないのかも。

 だが、神奈村狂太は強い。
 この勝負は無傷では終わらないだろう。
 そうなると、今回の"ゆうえんち"で柳龍光と勝負できなさそうだ。
 次回の"ゆうえんち"に ご期待くださいって感じだろうか。

週刊少年チャンピオン2020年23号
週刊少年チャンピオン2020年23号


2020年5月16日(24号)
第97回 巻の十二「当てたのではない。当てさせられたのだ」

 葛城無門には、義父・神奈村正介を殺害した疑惑がある。
 問いただすのは正介の弟・神奈村狂太だ。
 二人の勝負に決着がついたとき、真相が語られる。
 天才少年の葛城無門と、数学戦士の神奈村狂太が激突だ!

 数学教師である狂太は無門の動きをすべて計算して予測できる!
 と言ってるだけに、無門の攻撃をすべて防御した。
 そして、反撃の右拳が無門の顔面に打ちこまれる!
 だが、狂太の攻撃は通り抜けた。
 拳が当たった瞬間、無門が首を回転させて威力を受け流したのだ。

『子供の頃から、これならばできる。
 磯村露風に会って、上から打ち下ろしてくる木刀を受けて、額で止める技も学んでいる。』


 さすが天才児だ。早熟の天才だな。
 そして、磯村露風の技も学んでより強くなる。
 磯村露風に会わせてくれた松本太山に感謝だ。(ゆうえんち16回)
 やっぱり松本太山は戦士としても指導者としても、超一流だな。
 だからこそ、葛城無門は太山の死因を作った柳龍光に勝たねばならないのだが、先が長そう。

 今度は狂太が右カカト落としをしてくる。
 だが、磯村露風の『無寸止め』で、無門は攻撃を止めた。
 足や背中の関節を伸ばしておいて、打撃が当たった瞬間に関節を縮めて威力を殺す。
 五接地転回法を自分の体内だけでやったような感じだ。
 これを逆に伸ばせば無寸勁になったりして。

「ヤマト流だね」

「香月姫子、文成仙吉、翁九心……」

「うーん、あとひとりだったら、磯村露風――この誰かだろうなあ」


 なぜかヤマト流に詳しい狂太であった。
 餓狼伝の磯村露風って、あまり有名ではない。
 作中で名前を売って有名になっていくところだ。
 そんなヤマト流のメンバーに詳しいのは、直接交友があったのかも。

 松本太山も磯村露風と知り合いだったし裏社会だと有名だったりして。
 そうなると神奈村狂太も裏社会の住人なのか?
 銃にビビっていなかったし、一般人じゃあ無いよな。

 文成仙吉は『魔獣狩り』の文成仙吉かも。
 バキ世界と夢枕ワールドが融合していく!
 葛城無門も、柳を倒したら夢枕ワールドに出張サービスしたっておかしくない。

 お互いにスゴいところを見せた。
 葛城無門も神奈村狂太も、ここから超本気モードだ!
 狂太の攻撃速度が2割増しになった!
 たいする無門も全身がパンプアップし、筋肉が盛りあがる。
 超本気の超スピード乱打戦だ!

葛城無門 全身パンプアップ!

 全力を出しきる高揚感が無門を包む。
 空中ブランコで宙に飛び歓声をあびたときの高揚感だ。
 無門にとって、真の喜びは空中ブランコにあるのだろうか?
 そうなると柳を倒した後は、サーカスに就職するのがイチバンだろうな。
 才能はあるんだし、きっと活躍できる。

 高速攻防の中で無門は空中ブランコのことを思い出していた。
 それがわずかなスキになったのかもしれない。
 狂太の仕掛けた罠に気がつかなかった。

『当たった。』

『当てたのではない。
 当てさせられたのだ。』


 狂太は、わざと無門の攻撃を受けた。
 わざとなので3割のダメージを軽減している。
 その代償として、無門の背後をとった。
 狂太は無門の腰に手をまわし、背後に投げる。
 バックドロップだッ!

 しかも、場所も計算していた! 数学教師だけに。
 背後にある欅の幹に無門を叩きつけるつもりだ。
 芝生の地面とはちがって、硬い木の幹である。
 ぶつかれば大ダメージだろう。

 だが、無門は空中ブランコの天才児だ。
 このまま回転して幹に着地することもできるだろう。
 でも、地面より距離の近い幹だ。
 激突までに残された時間は少ない。
 葛城無門はこのピンチを切り抜けることができるのか!?
 次回につづく。

・おまけ
 夢枕獏 先生がWEB連載「がんばれ!格闘技」で、『ゆうえんち』についても書いています。
『なんとか、夏いっぱいまでには、書きあげたいと思っているのである。』
 あと半年も無いんだけど、イケるのか!?

週刊少年チャンピオン2020年24号
週刊少年チャンピオン2020年24号


2020年5月23日(25号)
第98回 巻の十二「これまで、本気じゃなかったってこと?」

 葛城無門は、さまざまな技を見ただけで再現できる天才少年だ。
 師匠の松本太山に達人級の戦士を紹介してもらったので、スゴい技もマスターした。
 神奈村狂太は数学教師の計算力と、ライオンを素手で制圧できる兄の強さを併せ持つ。
 それだけでなく、謎の多い武術ヤマト流を知っているなど、戦闘技術にも精通しているようだ。
 この二人の天才が激突する!

 神奈村狂太は葛城無門の背後をとって、バックドロップを仕掛けた。
 狙いは地面、じゃあなく欅の幹だ。
 だが、無門は自ら飛んで幹に足から着地しようとし、両手で衝撃吸収も行う。
 空中ブランコから落下しても死なないように徹底して鍛えた受け身トレーニングの成果だ。

 投げられた無門が反撃する!
 着地した木の幹を蹴って、前に飛ぶ。
 その勢いで狂太を投げ飛ばした。
 木にぶつかったダメージがいくらかあるだろう。
 ここで間合いを開けて仕切り直すのは、良い作戦だ。

「やるねえ、無門くん」

「でも、計算が合わないね」


 現在の無門から逆算して、10年前に9歳だった無門を計算する。
 9歳の無門では狂太の兄・正介に勝てない。
 なにか変数があるのだろうか?
 狂太は無門に疑問をぶつける。
 どうも狂太は、本当に兄・正介のカタキ討ちではなく、謎の答え合わせがしたいだけだったみたいだ。

 そして、もう一つ計算が合わないことがあったはずだ。
 9歳の無門から10年後の無門を計算していたのだろうけど、現実の無門ははるかに強い。
 実力を隠していたのか、良い師に恵まれたのか。
 松本太山のお陰なんですが、狂太はしれを知らない。
 たとえ実力を隠していたとしても、やっぱり9歳の無門じゃあ兄・正介に勝てないと再計算したのだろう。

「無門くん、きみ、死ぬかもしれないよ」
「これまで、本気じゃなかったってこと?」


 無門の強さを確認した狂太は気持ちを切り替える。
 ここからは本気だ!
 今までは本気じゃ無かったってのは、バトルの定番ですね。
 あまりに定番すぎてギャグに聞こえてしまう。
 ちなみに、私がTwitterで書いている感想は、あくまでネタバレ無しの本気だ。
 ここでは、ネタバレ有りの本気を見せてやろう。

 二人とも本気になり、ここからは真の死闘が開始(はじ)まる。
 だが、本気になったはずの狂太は片膝立てて座った。
 座った状態で闘う格闘技は『東天の獅子』に出てくる大東流のようだ。
 大東流はヤマト流とも言われている。
 狂太は、もしかしてヤマト流の使い手なのか!?

神奈村狂太の構え

 狂太がヤマト流であるなら、ヤマト流の人間に詳しいのもワカる。
 ヤマト流『無寸止め』を無門が使ったのを見て、難敵と判断したのだろう。
 無門がどれぐらいヤマト流を学んでいるのか答え合わせをしたい!
 そんな良くもありそうだ。

 奇妙な構えをとる狂太を攻撃しようとして、無門はあることに気がついた。
 この構えをされると攻撃手段が蹴りしかない。
 パンチするには位置が低いのだ。
 だが、来るとワカっている蹴りは受けやすい。
 相手の攻撃手段をせばめる構えなのだ。

「ぼくが、逃げるって言ったら?」

「そりゃ困る」


 困るのか!
 自分の身を守るための護身術だな。
 相手が逃げてくれたら、護身完成だし。

 本当なら無門は狂太と闘う必要がない。
 でも、危険中毒者であり、面白いもの好きな無門は狂太の構えに興味を持ってしまう。
 無門にはちゃんとした目的があるんだけど、寄り道しちゃうんだな。

 いちおう無門には策があった。
 抜け目なく拾っておいた石だ。
 無門は その石を狂太の右眼に投げると宣言する。
 狂太が眼を守るため動くスキを狙うつもりか?

 本気になった狂太と、石の使用も辞さない無門だ。
 まさに相手が死んでも構わないという、本気モードである。
 容赦ない攻防で、どちらも傷つきそうだ。
 こうなると近くで失神している羽鳥も道具として利用されて、とばっちりで死にそう。


週刊少年チャンピオン2020年25号
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