今週の『ゆうえんち −バキ外伝−』(21回〜30回)感想

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2018年10月11日(46号)
連載 第21回「巻の三 1(承前)」

 葛城無門は、夜の公園で三人の男に絡まれた。
 迷惑な話だが、これが三年目にして初めてつかむ手がかりとなるらしい。
 地下闘技場の正戦士である松本太山に鍛えられた葛城無門である。
 通りすがりのボクサーのパンチなど効きはしない。
 磯村露風の技を使い、パンチの威力を殺しているのだ。

 無門がこの技を試すのは、この三人が初めてだったらしい。
 自分がメチェメチャ強くなっていることに驚く葛城無門であった。
 そりゃ、今まで松本太山を相手に戦っていたんだから、プロボクサーでも弱く感じるだろう。
 ここで強いと知ったのは、今まで無駄に喧嘩をしていない証拠だ。
 松本太山との稽古は、精神修練にもなったらしい。

 ボクサーと思われるジャージの二人・森と中村の攻撃は無門に効かないようだ。
 そう見た三人目の男が前に出てきた。
 無門の実力を見破っているあたり、他の二人よりもデキるな。
 ひとりだけジャージを着ていない男――早田繁(はやたしげる)は元ボクサーだ。

 リングネームはフラッシュ早田だった。
 元Jrウェルター級の世界チャンピオンである。
 世界チャンピオンってのはスゴいな!
 最大トーナメントにもボクサーが二人出場しているし、けっこう強そうだ。

 早田は4年前に酒を飲んで喧嘩をし、ヤクザ三人を半殺しにした。
 それが警察沙汰になり、ベルト剥奪で引退となったのだ。
 試合だけでなく、路上でも強い!
 松本太山よりは弱いだろうが、侮れない実力がありそうだ。

 早田は襲いかかることなく、無門をスカウトする。
 森と中村はともにプロボクサーだ。
 その二人を軽くあしらう実力を見て、技術指導してもらいたくなったと言う。
 時給2000円だ。

 無門のような不安定な身からすると、とても良い条件に思える。
 時給2000円だし。8時間はたらけば、1日16000円ですよ。
 だが、無門は人と関わる事のしがらみを わずらわしく思う。
 人間は独りじゃ生きていけないんだから、それぐらい良いと思うのだが。
 松本太山の非業の死によるショックが、無門の人付き合いに悪い影響となったのかも。

 早田はパンチを放つ。
 無門は今までと同じようにかわした。
 だが、当たっている。
 早田が拳から指を一本のばしたので、間合が変わったのだ。

 当ったのは無門の油断だ。
 技術は神技的だが、実戦での経験が足りない。
 もし、松本太山が死ななければ、その辺の心構えも教えてくれたかも。
 やっぱり松本太山の死はとてつもなく重かった。

 早田には邪心が無いようだ。
 だが、無門へのスカウトはあきらめていない。

「それなら、ちょっと、仕事をしてもらうってことで、どうよ」

 バイトの内容が変化(かわ)ったッ!
 あきらかにヤバそうな仕事が待っていそうだ。
 だが、葛城無門が探している「ゆうえんち」「柳龍光」は、ともにヤバいモノらしい。

 ヤクザと喧嘩をした経験のある早田が依頼する仕事は、暗黒街の仕事だろうか?
 ならば危険でも、ここは飛びこむしかないのかも。
 葛城無門にとって、何度目かの人生の選択が迫られている。


週刊少年チャンピオン2018年46号


2018年10月18日(47号)
連載 第22回「巻の三 1(承前)」

 闇の格闘場"ゆうえんち"と、恐るべき使い手"柳龍光"を探し求めていた葛城無門は夜の公園で元ボクサーの早田繁と出会う。
 無門の強さを見た早田は無門に自分のジムへ来ないかと誘いをかける。
 仲良くなって無門がボクサーになってくれたら嬉しいという計画らしい。
 ものすごく雑な作戦なんだけど、そりゃ早田が素直な性格だから、こう話し方になるのだろう。

 普通に考えれば良い話だ。
 才能を認めてもらえて、お金ももらえる。
 世界チャンピオンになるという目標も夢があって良い。
 現在の安定と、将来の夢ができるのは良いことだらけだ。

『今、自分は、早田の夢に乗るわけにはいかない。』

 でも、葛城無門は松本太山の仇討ちを優先したいようだ。
 松本太山は「絶対にゆうえんちに行っちゃあならねえ」と言っていた。
 過去を引きずり復讐にとらわれた行動は、松本太山の願いではなかっただろうに。
 だが、復讐を選ぶのも、無門の自由だ。
 これが無門の欲した自由なのだろうか。

 無門の気が変わったのは、ボクサーのユリー・チャコフスキーが喧嘩師・花山薫に敗北したというウワサを聞いたためだった。
 それで元ボクサーである早田に話を聞きたくなったのだ。
 ボクサーを倒す喧嘩師と言うフレーズに"ゆうえんち"のニオイを感じたのかも。
 武道家よりもヤクザのほうが知っていそうだし。

 葛城無門17歳が、刃牙と花山の出会った年だったのか。
 この時の刃牙は13歳なので無門は4歳年上ってことになる。
 無門の弟である愚地克巳は初登場時に20歳だったので、刃牙より3歳年上だ。
 つまり、無門と克巳は1歳ちがいとなる。
 ふたりの歳が近すぎるので、母親が別人疑惑の信憑性が高まったかも。

 早田のボクシングジムには異変が起きていた。
 ドアはかたく閉じられ、中なら悲鳴や骨の折れる音が聞こえる。
 異常事態をさっした無門はドアノブをねじ切って、ジム内に入るのだった。

 早田が無門に暗黒街の情報を伝えるのかと思っていたが、話はそんなに単純じゃ無い。
 暗黒街の者に襲われている早田をたすけることで、ゆうえんちの手がかりを得る事になりそうだ。
 葛城無門の歩む道は、まだまだ複雑で険しいケモノ道だ。


週刊少年チャンピオン2018年47号


2018年10月25日(48号)
連載 第23回 巻の三 3(承前)「道場破りです」

 何か、普通でないことが、ドアの向こうで起こっている。
 "ゆうえんち"と"柳龍光"を探している葛城無門は、偶然知り合った早田繁のボクシングジムへ行くのだが、トラブルが起きているようだ。
 時間は少しさかのぼり、早田ジムのトレーナー柴田勝が当時のことを語る。
 あ、今回は葛城無門の出番ありません。

 早田ジムに道場破りがあらわれた。
 スキンヘッドで作務衣を着た男だ。
 20代後半に見えるその男は神野仁(かんの じん)と名乗る。
 この場にいる早田、柴田、四回戦の中村悟、八回戦の森春男、現ウエルター級日本チャンピオンの北原典明の5人を倒す気らしい。

 神野はスゴいマッチョというワケじゃない。
 身長も普通のようだ。
 だが、自信たっぷりな態度と、なめた喋りかたをしている。
 こりゃ、裏社会の戦士っぽいぞ。

 早田ジムの地上げに関するトラブルで神野はやって来たようだ。
 ジムの練習生が辞めているのは、コイツが暗躍しているかららしい。
 やっぱり、どう考えても裏社会の人ですね。
 隠し武器ぐらいは平気で使いそうだし、油断しちゃダメだ。

 神野は裏社会の人間かもしれないが手続きはちゃんとやる。
 ケガをしても文句を言いませんと言う誓約書を用意していた。
 さらにリングにあがって、あくまで試合として戦う気だ。
 この時点から3年後に範馬勇次郎がボクシングジムで暴れるのだが、勇次郎よりずっと紳士的な行動をしている。

 むしろ、ちゃんとした行動をしているのが裏社会の人間らしさなのかも。
 範馬勇次郎ぐらいになるとルールとか無視しまくってムチャクチャだ。
 神野が被害届を気にする裏の人間だとしたら、範馬勇次郎は住宅街に侵入した野生の猛獣ぐらいの差がある。
 猛獣相手じゃ話し合いで解決できないから、銃を持ちだすしかないよね。

 神野は相手のスキを逃さない攻撃で中村と森を一撃で倒す。
 純粋にボクシングの実力が高い!
 不意討ち気味の攻撃だが、急所へ的確なパンチを放っている。
 どういう経歴の男なのか不明だが、実力は本物だ。

 神野の狙いは早田ジムの立ち退きである。
 そのために、ジムの宝である現ウエルター級日本チャンピオンの北原典明を破壊するつもりだろう。
 早田や北原は、ボクシングでなら強い。
 だが、相手はボクシングの枠に収まらない攻撃をしてくるかも。

 葛城無門であれば、喧嘩でも強いだろう。
 なにしろ、地下闘技場戦士である松本太山の弟子なのだから。
 北原が腕を折られたりする前に、入ってきてくれたら助かるのだが……
 無門の救援は間に合うのか?
 次回につづく。

 葛城無門が暗黒街への手懸りをつかむときが来たようだ。
 でも、その後の行動は「久我重明に強さアピールしにいく」だから、タライ回し状態かも。
 なんにしても、まだまだ苦労しそうだ。
 柳龍光に松本太山直伝のスペシャルホールドを決める日はいつになるのだろう。


週刊少年チャンピオン2018年48号


2018年11月2日(49号)
連載 第24回 巻の三 3(承前)「睾丸を潰された時にあげる声だ」

 謎の怪人・神野仁が早田繁のボクシングジムに道場破りを仕掛けた。
 さっそく門下生の森が倒されてしまう。
 不気味に笑いながら人を破壊する。
 神野仁は不気味なファイターだ。

 森をたすけようと中村がリングにあがる。
 だが、神野は中村の股間にアッパーを決めてイッパツで沈めた。
 この一撃で睾丸がつぶれてしまう。
 人生を狂わせる容赦ない一撃を、躊躇なく決めやがった。

 金玉をつぶされた中村は、のたうち回って悲鳴をあげる。
 神野は本気で早田ジムをつぶす気だ!
 睾丸をつぶすだけでなく。

 神野の狙いは、現ウエルター級日本チャンピオンの北原だな。
 チャンピオンがジムに居るのといないのとでは集客力がちがう。
 北原をケガさせるワケにいかないのだ!
 何かのフラグが立った気がするけど、ついに早田が神野に立ち向かう。

 不祥事で引退した早田は、今でも鍛えつづけていてジム内最強だ。
 葛城無門とのやり取りからワカるように、ケンカも強いだろう。
 早田はグローブをつけず、汗で濡れたTシャツを武器にする。

 武器かよ!?
 この人は、ボクサーよりもケンカのほうが得意なのかも。
 だが、神野はもっと上手っぽい。
 ケンカよりも、さらに上位の戦闘である殺し合いの経験もありそうだ。

 神野は陽炎のようにゆらりと動き、早田の脇腹に手を当てた。
 手を引くと、早田の肉がごっそりとえぐり取られ、白い肋骨があらわになる。
 この技は、柳龍光が脱獄のときに使ったヤツだ!
 という事は空道の使い手であり、マスター国松の弟子ってことか?

 この事件の後で葛城無門はマスター国松のもとを訪ねることになる。
 どうやら、神野との出会いがきっかけになるようだ。

 神野は、かなりの危険人物らしい。
 マスター国松は正邪を気にせず、強さだけを教えるタイプの人か。
 この技は護身術の領域を超えている。
 純粋な人体破壊術を追求するから柳龍光も弟子になれたのだろう。

 あと少したつと葛城無門がこの場に飛びこんでくる。
 そして目撃するだろう。
 松本太山と同じ傷をうけた早田の姿を。
 神野を師匠の仇・柳龍光だとカン違いし激昂して襲いかかりそうだ。
 次回、葛城無門は冷静でいられるのか!?
 それ以前に次回こそ葛城無門の出番があるのか心配だ。


週刊少年チャンピオン2018年49号


2018年11月9日(50号)
連載 第25回 巻の三 3(承前)「忘れるものか」

 葛城無門は、師である松本太山の死にかかわる"ゆうえんち"と"柳龍光"の情報を求め足掻いていた。
 今夜、偶然が重なり葛城無門は大きな手掛かりを得る。
 その時、葛城無門はどうなるのだろう。
 経験したことのない憤怒に自ら焼かれてしまうんじゃないかと心配だ。

 早田ジムに道場破りをしかけた神野仁は、手の平で相手の肉をエグる技を使った。
 この技は柳龍光が使用(つか)う技と同じだ。
 ならば、神野仁は柳の流派"空道"と同門だろうな。
 空道の総帥・マスター国松は、精神修業をまったく考えていないようだ。
 柳や神野みたいな危険人物ばっかり育てちゃっているんだろうか?
 なにしろ本人も危険人物だしな。

 神野は早田繁の傷口に指を突っこみ肋骨をもぎとったッ!
 これは絵で表現しちゃうと規制の黒塗りが入っちゃうヤツだ。
 想像して痛みを感じるべきだろうが、あまり想像したくないダメージだな。
 神野のサディズムは日本の枠をハミ出している。
 海外でも人気のある空道だから、神野も海外で蛮勇をふるっていたのかもしれない。

 葛城無門がドアノブをネジ切り飛びこんできたのは、この時だった。
 ジム内はケガ人だらけの酷い状態だ。
 無傷なのは北原だけで、全員が負傷していた。
 葛城無門は早田の傷を目にする。

『その傷、見たことがあった。
 忘れようとしても、忘れることができない傷。
 忘れるものか。
 一生覚えている。
 三年前に見た、あの傷。
 松本太山の左胸にあった、あの肉の穴。』


 ついに見つけたッ!
 松本太山と同じ傷だ。
 三年かかって、ついに見つけた。
 葛城無門はどう反応する!?

 てっきり逆上して襲いかかるんじゃないかと思っていたが、葛城無門は静かに話しかけた。
 意外と冷静だ。
 いや、あまりに感情が大きく渦巻いているので動きが鈍っているのかもしれない。
 目の前にいる人間が柳龍光なのか?
 まずは、そのへんを確認したいようだ。

 神野は柳の後輩だと言う。
 そして、柳の居場所を知っていたら殺しに行くつもりらしい。
 神野と柳は仲が悪いようだ。
 二人とも危険人物だから、両雄並び立た無いのだろう。
 それとも、二人が所属している組織が対立しているのだろうか?

 どちらにしても、ついに掴んだ柳龍光への手懸りだ。
 葛城無門はなんとしても、情報を吐きださせようとするだろう。
 なにをしても、だ。
 今夜、葛城無門は怪物になるのだろうか?
 波乱の予感をさせつつ、次回につづくのだった。


週刊少年チャンピオン2018年50号


2018年11月17日(51号)
連載 第26回 巻の三 4(承前)「遊ぼうか」

 ついに、葛城無門は師・松本太山の死にかかわった"ゆうえんち"と"柳龍光"の手がかりをつかんだ。
 柳龍光と同じ技をつかう神野仁は、やはり柳の流派『空道』の後輩だった。
 三年目にしてついに手がかりを掴んだ。

 早田ボクシングジムの道場破りをしにきた神野は暗黒街の住人だろう。
 のちに死刑判決を受ける柳龍光も、まちがいなく犯罪者だ。
 空道はこういう人材ばかり輩出するんだろうか?
 なんか、危険な組織だよな。

 武術はもともと戦闘技術だけを教えるので、人間性の教育を目的としない。
 こういう人間が育つのも仕方がないのかも。
 そもそも、空道の総帥がアレな人という気もしますが。
 類は友を呼ぶと言うか、朱に交われば赤くなるというか、教師がアレだと生徒もアレだって感じで。

 柳龍光を探しているのは葛城無門だけじゃない。
 神野も、また柳龍光を見つけ出して殺したいと思っている。
 だが、ひとりの獲物は二人で分けることはできない。
 いや、二人がかりで柳を襲って倒せば良いんじゃないかとも思う。
 そういう安易な方法をとれないのが葛城無門たちの精神性なんだろうな。

「どこにあるか、知ってるの、ゆうえんち?」

「知らないんだ、無門くん、ゆうえんちのこと――」


 葛城無門は神野に"ゆうえんち"について質問する。
 だが、この質問は悪い質問だった。
 何もしらないと言うことがバレて、足元を見られてしまうぞ。

 そもそも"ゆうえんち"は『新・餓狼伝4 闘人市場編』(AA)で出てきた裏の格闘試合"闘人市場"を別の名前で呼んだものだろう。
 ヤクザ絡みの賭け試合だから、時間も場所も不定期で宣伝もしたりしない。
 選手から観客まで裏業界の関係者でかためられている試合だ。
 だから「どこにあるか?」では無く「次は、いつ、どこで開催するか?」を質問しなくちゃいけなかった。

 情報不足を見破られた葛城無門だが、戦闘能力は負けていない。
 いや、松本太山に鍛えられたけど、無門には戦闘経験が足りないか。
 もう少し経験を積んだ状態で戦ったほうが安全だろう。
 相手が残虐ファイトを好む神野だけに、大ケガしそうで心配だ。

「遊ぼうか……」

 "ゆうえんち"のことが知りたいなら、自分から訊き出せばいいい。
 神野はそう挑発して、葛城無門との戦闘に入った。
 跳躍した神野は手の平に人やモノを吸着させる"空術"で天井にはりつく!
 妖怪かよッ! 人間じゃねェ……

 最凶死刑囚シコルスキーは天井にある小さな突起につかまり続けることができる。
 だが、神野の空術は平面の天井にはりついた。
 こりゃ、完全にシコルスキーの上位スキルだ。
 シコルスキーは本人の知らないところで小さい敗北をしていた。

 神野は上方から蹴りを放つ。
 無門も負けずに、蹴りで神野の肛門を狙う!
 夢枕獏ワールドの伝統芸"肛門への蹴り"だ!
 葛城無門も容赦しないぞ。
 だが、両者の技はともに当たらない。

 肛門への攻撃を嫌ったのか、神野はリングにおりる。
 そして奇妙な構えをとった。
 左足を前に腰を落とし、左手は掌を上に向け、右手を頭の後ろに回している。

 これは空道独特の構えか?
 左掌を上にしているのは、攻撃のためか? それとも防御のためか?
 頭部に隠れた右手が、いかにも怪しい。
 神野はスキンヘッドなので後頭部に暗器を隠せないだろう。
 と思うが、逆にその心理の利用しているのかも。
 そういう迷いすらも利用するような構えのようだ。

 この時、近づいてくる救急車のサイレン音が聞こえてきた。
 救急隊に目撃されるのを嫌ったのか、神野はそのまま逃げだす。
 運良く助かったのは、神野なのか、無門なのか?
 ともかく、葛城無門は負傷することなく、柳龍光の情報を得ることができた。

 五日後、葛城無門は神野の流派「空道」から、大日本武術空道の道場を探しあてた。
 アポ無しで来たのか!
 空振りになるかもしれないし、失礼だ。
 相手を怒らせたら危険だぞ。

 無門は道場で1時間半も待たされている。
 これは試されているのだろう。無門はそう思った。
 なにを試すというのか?
 そして、なぜ試すのか? 謎は謎のまま残ってしまう。

 そうして2時間が過ぎたとき、背後に気配がした。
 床板を踏む音をさせず、何者かが近づいている。
 まさか、ネコというオチではないだろうが。

 近づいてくる気配に殺気はない。
 だが、急に気配が殺気を放ったッ!
 この殺気の主は誰だ!?
 と言うところで次回へつづく。

 けっきょく神野とは ほとんど戦わなかったか。
 現時点では戦わないほうが無門のためだったのかもしれない。
 そして、空道の道場で情報と攻略法を得れば葛城無門の強さになるだろう。

 ただ、空道から見て柳龍光がどういう扱いになっているのかが謎だ。
 柳はマスター国松の腕を切り落としている。
 なので、門下生に抹殺指令が出ていてもおかしくないけど。
 神野が柳を殺そうとするのは道場の命令なのか、個人的な恨みなのか、それもわからない。

 とにかく、葛城無門は"柳龍光"への手がかりを得た。
 次は、"ゆうえんち"だ。
 久我重明に狙いをつけているから、情報を得たんだろうな。
 松本太山が「絶対にゆうえんちに行っちゃあならねえ」と言った"ゆうえんち"に、葛城無門は近づこうとしている。


週刊少年チャンピオン2018年51号


2018年11月22日(52号)
連載 第27回 巻の三 5(承前)「ワシに、仕返しで殺されちゃう」

 "柳龍光"への手がかりを三年目にしてついに見つけたッ!
 葛城無門は柳龍光が使う流派『空道』の道場を訪れる。
 道場で待たされていた無門は背後から殺気をうけた。
 エア斬撃だッ!

 だが、無門はあえてエア斬撃を受ける。
 本気で無門を殺したいのなら殺気の無い攻撃をするはずだ。
 と判断して無門はあえて受けた。
 一瞬の間にここまで考え、覚悟を決めたのか。
 師のカタキに近づき、葛城無門は集中力を高めている!

 殺気の主は空道の総帥・マスター国松だった。
 現代によみがえった宮本武蔵のようなエア斬撃を使えるとは、さすがだ。
 空道の弟子たちに ヤバい奴らが多いのも国松さんが宮本武蔵っぽい精神性をしているからかもしれない。

 普段着のような恰好をしているマスター国松だが、まるで妖怪のような雰囲気を発している。
 いや、もうほとんど妖怪だな。
 マスター国松は常に散眼をしているらしい。
 あの眼は散眼だったのかよ!

 散眼と言えば愚地独歩だけど、独歩は片目を失ったのでもうできない。
 武術家で散眼ができるのは今やマスター国松だけだ。
 あと本作マメ知識で歌舞伎役者も散眼ができるそうです。
 私も片岡愛之助がやっているのをテレビで見たことある。

 歌舞伎の目も散眼がルーツらしい。
 そうなの!? 本当に!? 飲み会での雑談で話しても恥かかないネタですか?
 とにかく、歌舞伎も散眼でインドなのだッ!
 迫力を感じろッッ!

 ところで、不動明王も天地眼で左右の目が上下を見ている。
 これも散眼と言えば散眼かも。
 やはり、散眼は立派な戦闘技術っぽい。

 残念ながら国松さんも柳龍光の居場所を知らないそうだ。
 柳は国松さんの左腕を斬り落として、そのまま居なくなった。
 国松さんは笑いながら物騒な話を語る。

『柳くんね、失敗しちゃったんだよ。
 このワシを殺せなかったからね。
 腕一本て、やばいよね。
 他は元気なんだから。
 仕返しされちゃうよね。
 ワシに、仕返しで殺されちゃうの、それがホントは怖かったんじゃないの、柳くん。
 だから、いなくなっちゃったんだと思うよ。』


 なんという自負心だ!
 で、実際に柳が国松を怖がっているかも。
 武の世界で師匠に歯向かうのは、かなりの禁忌だ。
 柳は国松さんの左腕を斬らずにはいられないほど、追いつめられていたのかもしれない。

 国松さんは、柳への仕返しを諦めていないようだ。
 神野仁が柳の殺害を狙っているのも、国松から柳抹殺指令がでているのかも。
 柳を狙うという目的が同じであるなら、葛城無門とマスター国松は共闘できる。

 無門は神野の時と同じく"ゆうえんち"がどこにあるのかと質問した。
 それはダメな質問だと言うのは前回書いたとおりです。
 やっぱり国松さんにも、詳しくないと見破られてしまった。
 無門は戦闘なら一流かもしれない。
 だが、こういう交渉をみると、やっぱりまだ子供なんだと。

 無門は師・松本太山が"ゆうえんち"で柳龍光と戦い重傷をおったと話す。
 うっかり、松本太山を父親と言いそうになった。
 無門にとって、父親と言えるのは松本太山だけのようだ。
 やっぱり、サーカス団から家出したのは実父との間に問題があったらしい。

 松本太山の仇(あだ)をうちたい。
 もちろん、松本太山は柳龍光に勝った。
 そこは譲れない葛城無門である。
 無門はマスター国松と手を組み、柳龍光を追いつめることができるのか?
 次回へつづくのであった。


 このマスター国松が怖い!
 バキ外伝 疵面(スカーフェイス)にも国松さんは出てくるのだが、かなり引き立て役になっている。
 こういう怖い国松さんはスゴく嬉しいぞ。

 このマスター国松なら、失った左腕以上のナニかを得ていそうだ。
 柳龍光を仕留めるため、本部に情報を流したりしていそうだ。
 葛城無門も柳を倒すためのコマとして利用するだろう。
 疵面(スカーフェイス)ではグランドマスターの部下あつかいになっているが、『ゆうえんち』のマスター国松こそ、みんなの求める国松さんだ。



 あ、すいません。
 願望の押し付けでした。
 でも、外伝・疵面に出てくる国松さんは同姓同名のそっくりさんか影武者だと思いたいぐらい国松さんが好きなんですよ。
 とりあえず、外伝・疵面は、バキ本編と微妙に違う平行世界の話だと思い込んでいます。
 今日から、『ゆうえんち』の国松さんはバキ本編と同一人物ということで行きましょう。


週刊少年チャンピオン2018年52号


2018年11月30日(53号)
連載 第28回 巻の三 5(承前)「キミで、ちょっと試させてもらえないか」

 葛城無門は師・松本太山のカタキである柳龍光を追っている。
 ついに柳龍光を知る人物である空道総帥のマスター国松と合うことができた。
 だが、このマスター国松は妖怪じみた危険人物だ。
 葛城無門は国松から情報を引き出すことができるのか!?

 柳龍光についての情報はともかくとして、松本太山の強さについて無門が口をはさむ。
 松本太山は確かに柳との死闘で重傷を負って死んだ。
 だが、それは病院に行かなかったことが原因で、病院へ直行していれば死ななかっただろう。
 そもそも、柳のほうが重傷だったかもしれない。

『太山が、敗れるはずがない。
 強くて、大きくて、どれだけ優しい漢であったか。』


 太山に対する無門の思いは今でも絶対のようだ。
 実の父よりも、松本太山のことを父として慕っている。
 だからこそ、大山の死の原因となった柳龍光を許せないのだろう。

 国松さんの見立てだと、地下闘技場なら松本太山と柳龍光は五分らしい。
 武器無し、毒無しの試合なら松本太山が有利だ。
 だが、"ゆうえんち"は違う。
 人質も、毒も、なんでもアリだ。
 そういう戦いなら柳龍光が有利だろう。

 そうは言っても、"ゆうえんち"にだってルールがあるハズだ。
 逆に、そのルールの隙間をついて武器や毒を仕込むのが"ゆうえんち"なのだろう。
 松本さんは良い人だけに、こういう卑怯技に弱そうだ。

 そういう話ができるぐらいに国松さんは"ゆうえんち"を知っている。
 無門はもっと話を聞きたいのだが、国松さんの口が重い。
 世の中はギブ・アンド・テイクだ。
 重要な情報を得るには、こちらも何か差しださないとダメだ。

 無門は金もないし、コネもない。
 こりゃ、交渉が難しいな。
 あとは、美少年という外見を……(ゴクリ)

「柳のことでさ、頭の中で色々考えてたこと、キミで、ちょっと試させてもらえないかなあ……」


 やっぱり、身体を要求された!
 あ、性的な意味でなく、技の実験台ですね。
 空道の技を体験できるのは、すっごく助かる。
 だが、ダメージが気になるぞ。
 国松さん、容赦してくれなさそうだし、入院とリハビリが必要なダメージを受けそう。

 失った左腕の袖をムチとして、国松さんが襲ってくる。
 服を利用した変形鞭打だ!
 袖口に重りが仕込んであったら、鎖分銅なみの威力になりそうだし、油断できない。

 さっそく容赦ない攻撃を仕掛ける国松さんであった。
 鞭打は威力分散の防御が通用しなさそうな攻撃だ。
 こりゃ、よけるしか無い。
 無門は五体満足で帰ることができるのか!?


週刊少年チャンピオン2018年53号


2018年12月8日(1号)
連載 第29回 巻の三 5(承前)「人がこわがればこわがるほど、妖怪は嬉しい」

 葛城無門が父のように慕っていた師匠・松本太山の死因を調べ、ついに国松さんという重要人物に出会えた。
 だが、国松さんは妖怪じみた怪人だ。
 むしろ、葛城無門が死に近づいちゃっているぞ。
 葛城無門は生きて道場から出られるのか!?

 マスター国松の左腕は柳龍光に斬りおとされている。
 だが、余った左袖をムチのように使い武器化していた。
 さらに無事な右手で相手を吸着する空掌を使う。
 そして、散眼で相手の動きを見切る。
 妖怪技の年末バーゲンセールスだ!

 大日本武術空道の必殺技『空掌』は、相手の身体に掌を押しつけて真空状態をつくり、肉を引っこ抜く。
 骨が露出するほど肉がえぐり取られてしまう。
 そんな危険な技を国松さんは容赦なく使ってきた。
 こ、殺す気かッ!?

 国松さん、どんだけ本気で攻撃しているんだろう。
 はずみで殺しても自分の道場だから揉み消せる。
 ……ぐらいは考えていそうだ。
 底が見えない所が、実に恐ろしい。

 国松さんはガニ股の構えで無門に襲いかかる。
 格闘技では相手から見える姿を小さくするため、半身の姿勢をとる事がおおい。
 だが、国松さんは正面を向いているようだ。
 両手を効果的に使える攻撃重視の構えだろうか。

 国松さんの猛攻で無門は壁際まで追いつめられる。
 無門は壁際の危険地帯からなんとか脱出した。
 だが、壁を引っかいた国松さんの爪に怖気る。
 まさに猛禽類の爪だ。
 不用意に寝技をすると爪でエグられる!

 国松さんは爪の強さを見せつけることで、寝技への展開を封じたのか?
 この辺の駆け引きは国松さんのほうが圧倒的に上だ。
 やっぱり経験の差が大きいな。

『人がこわがればこわがるほど、妖怪は嬉しい。』

 柳龍光のために開発した新技を試す!
 という目的から外れているぞ。
 妖怪だけに目先の楽しみに惑っているのかもしれない。

 と、思っていたら、今までは準備でここからが新技の試しだと言う。
 無門を精神的に追い詰めるのも、必要なことだったのだろうか?
 とにかく、これからが本番らしい。
 国松さんは手加減してくれそうにないぞ。
 葛城無門は生き残ることができるのかッ!?


週刊少年チャンピオン2019年1号


2018年12月14日(2+3号)
連載 第30回 巻の三 5(承前)「会った瞬間に、わかるよ」

 マスター国松が柳龍光への復讐のために編み出した新技がある!
 その技を葛城無門へ試したい。
 情報の見返りとしてはあまりに危険な条件だが、すでに死闘が始まっている。
 葛城無門は生きて道場を出られるのか!?

 国松さんの爪はまるで猛禽のように鍛えられている。
 壁板を削りとるほどの凶器だ。
 その爪が葛城無門の顔面に迫る。
 バキ世界じゃ貴重な美形顔がピンチだ!

 無門は爪攻撃をかわす。
 しかし、爪攻撃はオトリだった。
 本命は足、無門の腹に当てられただけで威力の無い左蹴りだ。

『吸われた。
 腹を。』


 大日本武術空道の必殺技『空掌』は手の平を相手の皮膚に吸いつけ、肉をエグりとる。
 国松の、この技は『空掌』の足バージョンか!?
 無門の腹筋がえぐられてしまうぞ!
 だが、無門はすでに『空掌』を知っていた。

『無門は、飛んだのである。
 引かれるまま、その力と速度に合わせ、前に出たのだ。』


 『空掌』で引っ張られたぶんだけ前に出て打ち消す。
 シンプルだからこそ効果的な対抗策だ!
 さらに間合いが縮まったことを利用して、無門は右拳を撃ちこむ。
 とっさの攻撃だが、当った!
 国松さん、防御は苦手なのか?

 左腕を柳龍光に斬り落とされている片腕の国松さんは、文字通り攻防の手が足りない。
 攻めこまれると不利なのかも。
 だが、殴った無門はダメージを与えていない事がワカっていた。
 拳が当たった瞬間に国松が首を回転させて威力を殺したのだ。
 片腕なので、腕を使わない防御方法を練習しているのだろう。

 立っていようが寝ていようが危険な男、マスター国松だ。
 無門は慌てて攻めない。
 松本太山の仇討ちのため三年間かけた執念をもつ無門だが、冷静な判断力も持っている。

 無門が攻めてこないので、国松さんは笑って起き上がる。
 新技『空足』を三年かけて完成させたが、あまり使えなかった。
 国松さんも復讐のために三年間努力できる人ですね。
 インパクトのわりに効果は薄かったみたいですが。

 国松さんは、とりあえず新技を試してみて満足したようだ。
 今度は座って無門と話をはじめた。
 そう、"ゆうえんち"についての話だ。

 "ゆうえんち"は不定期にいろいろな場所で開催される。
 出場するには500万円が必要で、勝てば相手の500万円を奪うことができるのだ。
 こりゃ、純粋な賭け試合ですね。

 『新・餓狼伝4』(AA)に出てきた"闘人市場"はヤクザが代表選手を出して戦わせる賭け試合だった。
 "ゆうえんち"は、参加者が自由のようだ。
 そして、ルールは前田光世方式っぽい。
 夜の公園などに場所を設定し、範囲内で戦士たちが遭遇戦を行う。

 "ゆうえんち"では武器も毒も使い放題のようだ。
 柳龍光にとって得意な戦場と言ったところだろう。
 そんな戦場で松本太山は戦い、500万円をゲットしたのだ。
 現金をもっていたので勝ったのは間違いないだろう。

『主催者はね、蘭陵王って呼ばれてるよ。』


 蘭陵王は中国の北斉の高長恭の異名だ。
 イケメンすぎるので仮面をかぶって戦場に出たという伝説をもっている。
 つまり、正体のワカらない人物という事だろう。
 ちゃんと仮面もかぶっているかもしれない。

 国松さんは徳川さんの裏の顔と言う可能性も指摘している。
 さすがに徳川さんも、そこまで悪い人じゃ無いだろう。
 そして、イケメンではない。
 というか、徳川さんなら隠さないで大喜びして開催しそうだ。

 ついに、"ゆうえんち"の正体を知った!
 そして、もっと詳しい人間の名前を教えてもらう。

『萩尾流の、久我重明って漢(おとこ)だよ。
 何から何まで、黒い漢(おとこ)だ。
 会った瞬間に、わかるよ。』


 こうして、新たな線がつながった。
 次に目指すのは久我重明だ。
 真夏どころか、年中無休で黒い漢(おとこ)である。

 これで、やっと長かった回想も終わりが見えてきた。
 いや、そう油断するとさらなる回想に入るかも。
 次回、時間は12回 巻の一まで無事に戻るのか!?



週刊少年チャンピオン2019年2+3号



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