スペシャルマッチ! (1)〜(5)


スペシャル・マッチ!(1)作:MBO


アナ「さあ、と言うわけで急遽開催されることになったミニ・格闘の祭典、スペシャルマッチ、ご存知東京ドーム地下闘技場から生中継でお送りします! 解説には、主人公の範馬刃牙さんをお迎えしました!!」
刃牙「あ、どうも。右腕が痛いっス」
アナ「え〜、今回の試合ラインナップですが…
   第一試合―デントラニー・シットパイカーvs空想ムエタイチャンピオン
   第二試合―ローランド・イスタスvs畑中公平
   第三試合―ラベルト・ゲランvsフランシス・シャビエル
   第四試合―本部以蔵vs渋川剛気
  となっております! いや〜、どうですか刃牙さん! 楽しみですね〜!」
刃牙「歯も痛いっス」
アナ「おおッと、玄武の方角から早くもシットパイカー選手が姿を現しました!
   空想ムエタイチャンピオンの方は…まだみたいですね、刃牙さん」
刃牙「え? 何言ってんスか、そこに来てるじゃ……もしかして、見えないんスか?」
アナ「え…い、いや、そんな…ハハ、見えてますよ、もちろん(汗)」
刃牙「ふ〜ん」
アナ「さ〜あ、両雄待ったなし! 試合開始です!!」
驚く小坊主たち。
小坊主たち「え、マジ?」「いいの?」「さあ…」「と、とにかく何とかしろよ」
          「えぇ〜い、は、始めいッ!!!」
アナ「始まったァ〜〜ッ!!」
困ったのはシットパイカーである。
シットパイカー「…始めいッつったって…」
呆然と立ち尽くすシットパイカー。
アナ「おや、シットパイカー選手、動きません! これはノーガード戦法かァ〜!?」
刃牙「さ〜あ。あッ、もしかしたら、戦意喪失じゃないっスかァ?」
シットパイカー「………」
シットパイカーは焦った。やばい、このままでは戦わずして負けにされてしまう。
……意を決して彼は叫んだ。
シットパイカー「あ! あの、すみません!! よく解んないんですけど…!」

一瞬、場内が沈まりかえる。
寒い。
アナ「ば、刃牙さん、たいへんなことに…」
しかし、そんなアナウンサーの心配をよそに刃牙は立ち上がると、笑いながら言った。
刃牙「なァ〜んだ、しょうがないっスねェ〜。じゃ、俺がシミュレートしますから、隅で柔軟体操でもしててください」
シットパイカー「は、はあ…」
刃牙「大丈夫です、シットパイカーさんの戦法とか癖は、全部俺の頭の中に入ってますから」
シットパイカー「………」
すごすごと闘技場の隅にさがるシットパイカー。
刃牙「じゃ、改めて、試合再開っスね。フッ、ハッ、ビシュッ、ドカッ」
あっけに取られる観客たち。
アナ「(い、いかん、何とか盛り上げねば)…おぉ〜っと、強烈な蹴りがシットパイカーを襲う!」
刃牙「はァ〜? 何言ってるんスか、さっきのはヒジでしょ。駄目じゃないですかちゃんと実況してくれなきゃ」
アナ「………! …そ、それで刃牙さん、戦況の方は今どうなってます?」
刃牙「え? もう終わったでしょ、チャンピオンの圧勝。いや〜、やっぱ弱いっスね〜、シットパイカーさんは」
アナ「………。み、見えました! 今、崩れ落ちるシットパイカー選手の姿がはっきりと見えましたァ!!」
観客「おおォォー」
小坊主「勝負ありッッ」
シットパイカー「…………」
場内アナウンス「続きまして、第二試合を行います。シットパイカー選手は速やかに退場してください」
去って行くシットパイカー。心なしか、後姿が寂しそうである。
刃牙「いや〜、今の試合、観客は喜んでましたけど、ちっともいい試合じゃなかったっスね〜」
アナ「………あの〜、刃牙さん」
刃牙「はい?」
アナ「なんか私、この先がすごく不安になってきました…」
                               (続く)



スペシャル・マッチ!(2)〜絶技繚乱〜 作:MBO

場内アナウンス「ミニ・格闘の祭典、第二試合を行います」
青竜からイスタスが、白虎から畑中が入場する。
アナ「”全ての格闘技のベスト・ディフェンスは私の中にある! ローランド・イスタス!! ”打撃対策は完璧だ!” 畑中公平!!」
観客「おおぉぉ〜ッ」
アナ「いや〜刃牙さん、それぞれ間接技と投げ技を得意とする二人だけに、興味深い一戦ですね〜」
刃牙「そっスね」
アナ「二人とも、いかに自分の得意な方向に闘いを持っていけるかということが勝負の分かれ目になりそうですが…」
小坊主「始めいッッ」
掛け声と同時に、一直線に相手に向かって駆け出すイスタスと畑中。
アナ「始まりましたァッ!!」
ドカッッ バキッ ボスッ ゴッ ガスッッ
アナ「のっけから殴り合いだ〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!」
刃牙「お互い、打撃に対して脆いということをよく解ってたみたいですね」
ガキッ ドスッ ドキャッッ
アナ「う〜ん、決勝戦の最初の方をヘボくしたような闘いですね」
刃牙「ナイス解説です」
    ザクッ
アナ「おお〜ッと、これはエグいぞ! イスタス、一本拳で畑中の目を潰したァ!!」
刃牙「愚地克巳直伝っスね」
畑中「〜〜〜〜〜〜ッおるらおるらァッ!!」
アナ「畑中も負けじと、柴ちーばりの素人丸出しパンチで逆襲だ〜ッ」
 パシイッ
アナ「あっさり捕まった〜〜ッ!!」
刃牙「バカですね、畑中は」
アナ「さ〜あ腕を捕ったイスタス、十八番の関節技にいった、これは腕ひしぎ十字固めか〜!?」
刃牙「完全に決まったっスね」
畑中「ギバ〜〜〜ッ!!! ギバ〜〜ッ!!」
小坊主「勝負ありッ」

アナ「いや〜、なかなか白熱した試合でしたね、刃牙さん」
刃牙「畑中、最後マイク・クイン入ってましたね」
アナ「さて、次の第三試合、ラベルト・ゲランvsフランシス・シャビエルですが…
  両選手、到着が遅れているんでしょうか、いまだに姿を現しません」
と、小坊主の一人が解説席に走り寄ってきた。
小坊主「あ、あの…」
アナ「えっ、ゲラン選手とシャビエル選手が控え室で何者かにK・Oされている!?」
刃牙「またですか」
アナ「ど、どうしましょう刃牙さん」
刃牙「ま、あの二人なら仕方ねえやってトコですね」
その時、朱雀の方向から何かが全力疾走してくる音が聞こえてきた。

     ドドドドドドドドドドッ

アナ「な、何だァ〜〜ッ!??」
  ドドドドドドドドドッ
アナ「何が出てくる朱雀の方角〜〜〜〜ッ!!!」
                                  (続く)


スペシャル・マッチ!(3)〜ファイナル?〜 作:MBO

ザッ
アナ「ゆ…」
勇次郎「ホキョアァァーーーッ!!」
アナ「勇次郎〜ッ!! 朱雀の方向から姿を現したのは範馬勇次郎だァ〜〜ッ!」
刃牙「意外っスね」
アナ「えっ意外なんですか?」
刃牙「あ、いや、全然予想通りっス。きっと手に汗握る闘いの連続に、興奮を抑えきれなくなったんでしょう」
アナ「…むしろ逆だと思いますけど」
そんな二人の会話をよそに、誰もいない闘技場で一人暴れる勇次郎。
ちょっと孤独だ。
と、その時、場内に何者かの高笑いが響き渡った!!
栗木「ハッハッハ! そう焦るな、勇次郎!!」
アナ「く、栗木です!! 観客席の最上段に栗木が立っているッ!!」
栗木「貴様の相手はオレがしてやろう! ハァッ!!」
ダンッ
アナ「と、跳んだァ〜〜〜ッ」
ガンッッ
アナ「顔面から柵に激突だ〜〜〜!!!」
頭から激しく血を噴き出して倒れ、ぴくぴくと痙攣する栗木。
小坊主「勝負ありッッ」
勇次郎「………」
あまりのことに、言葉もない場内。
しかし、その時かすかに栗木の指が動いた!!
アナ「ま、まだ生きてる!」
栗木「へ…へへ、これくれぇでくたばるワケにゃいかねぇんだよ………
  範馬勇次郎、お前を倒すまではな!!」
ビシッ!と勇次郎を指差す栗木。
アナ「おおォーッすごい自信だッ! 何か秘策でもあるのか栗木ィ!!」
栗木「これを見ろ!」
バッ。懐から栗木が取り出したものは……
観客「じ、銃!?」「麻酔銃だッ!!」
アナ「どうやって隠し持っていたんだ栗木〜!」
栗木「ふっふっふ、ど〜だ勇次郎」
得意げに麻酔銃をちらつかせる栗木。
本部「勇次郎〜〜〜ッ!!」
勢い余って客席から身を乗り出した本部が小坊主に制止される。
勇次郎「ヌゥゥゥ、このオレを前によくもそこまでほざけたもの…」
苦い記憶を刺激され、怒りに打ち震える勇次郎。
アナ「あの〜、刃牙さん」
栗木「オラオラァ!!」
ダンッ ダンッ ダンッ
麻酔銃を撃ちまくる栗木、が、しかし、ア・タ・ラ・ナ・イ!!
アナ「やっぱり不意打ちじゃないと意味ないと思うんですが…」
刃牙「バカですね、栗木は」
栗木「ひええええ〜〜」
栗木の乱射する弾をかわしながら、猛接近する勇次郎。
しかし、一瞬速く栗木に忍び寄る影が!
小坊主「武器の使用は固く禁じられています」
栗木から麻酔銃を取り上げる小坊主。
栗木「あ、あのちょっ…」
麻酔銃を持って小坊主はさっさとばっくれてしまった。
そして、ガシッと肩を掴まれ、振り返った栗木の目の前には怒りに歪んだ勇次郎の顔が……
栗木「帰りてぇ〜
刃牙「あ、今の栗木の顔、『扉を開けな』って言われた小坊主にクリソツです」
勇次郎「消え失せい!!!」
ドッゴーン
こうして栗木をはるか彼方に吹っ飛ばした勇次郎はとりあえず去って行った。

アナ「範馬勇次郎という超ウルトラド級のハリケーンが去り、いよいよこのスペシャルマッチもファイナル! トリをつとめますのは御存知達人、渋川剛気先生です!!」
声援に迎えられて姿を現す渋川。
アナ「対するは超実戦柔術の雄、本部以蔵! 果たして達人を超えることができるかァ!?」
しかし、本部はまだ出てこない。
克巳「お義父さん、本部氏に勝機はありますか」
独歩「ない」
アナ「いや〜刃牙さん、実に1・5倍の年齢差ですが、いかがなものでしょう」
刃牙「どっちもじじいです」
アナ「…つまり長生きできるトレーニングなんてたかが知れてると…?」
刃牙「あ、いや別にそういう意味じゃないっス」
アナ「本部選手が生まれた時に、既に渋川先生は25歳だったわけですが…」
刃牙「差は開く一方って感じですね」
…などと取り止めのない会話が続くが、本部は一向に姿を見せない。
アナ「…ったくどいつもこいつも、スペシャルマッチだと思って舐めてんでしょうか」
と、その時、小坊主の一人が走り寄ってきた。
アナ「え? 本部選手が? さっきの栗木の流れ弾に当たって重傷? で、棄権?
  あ…そう。あっそうあっそう
場内アナウンス「本部選手の棄権により、渋川選手の不戦勝です」
観客からブーイングの嵐。
アナ「え〜、なお、本部選手より渋川選手にメッセージが入っております。それによりますと………『辿り着けぬのじゃよ、渋川はん』だそうです…」
刃牙「渋川さん、無視して帰っちゃいましたよ」
アナ「それにしても困りましたね、刃牙さん。このままでは収まりが着かないです。一体どうしましょう」
刃牙「う〜〜〜ん……しょうがないっスね。俺が出ます
                                   (続く)


スペシャル・マッチ!(4)〜範馬グレート誕生〜 作:MBO

刃牙「俺が出ます」
アナ「ば、刃牙さん…」
一人、闘技場に降りていく刃牙。その足取りはいたって穏やかだ。
観客「刃牙だ!」「刃牙が出てきたぞッ」
アナ「さあ、闘技場に降り立った刃牙選手! しかし相手は誰だァ!?」
刃牙「親父が地上最強の生物なら俺は陸・海・空・最強を目指す……」
アナ「え?」
刃牙「俺の相手はシロナガスクジラだッ!! さあ連れてこいッ!」
アナ・観客「な、何とーッ!!」
こうして
第5試合―範馬刃牙vsシロナガスクジラ
が危うく準備されかけたが、途中で光成や小坊主達もさすがに気付き、あっさり中止となった。
そして、代わりに開催される事になったのが「タッグトーナメント」、これである。
ちなみにこれも刃牙の提案だ。彼は、ただでさえ主人公の優勝は決まっているようなものなのに、さらに兄ジャックと組む事によって自らの地位を万全のものにしようと画策したのであった。

しかし……
ジャック「悪いな弟よ、オレは既に別のパートナーと出場を決めてしまったのだ」
刃牙「えッそ、そんな……いったい誰と?」
ジャック「北沢だ」
刃牙「なッ…北沢ってまさかあの…」
ジャック「そう、その北沢だ」
何を血迷ったジャック。驚愕する刃牙だったが、そこに現れた北沢の姿を見てもっと驚いた。
彼の体は烈海王さながらの筋肉に覆われていたのだ。
刃牙「き、北沢!!?」
北沢「ふふふ、どうだ刃牙、俺ももうあの頃の俺じゃない、グラップラーロードの試練を突破し、晴れてグラップラーの仲間入りを果たしたのさ」
刃牙「………!」
ジャック「そういう事だ」
それってジョン博士にドーピングしてもらっただけじゃないのか、と思う刃牙であったが、仲良く去っていく二人に疑問を投げかける事もできず、呆然と立ち尽くすのみであった。
そこへ、梢江がやって来た。
梢江「刃牙くん…大丈夫?」
刃牙「ハッ、ハハハハハ、も、もちろんだよ梢江ちゃん。いや、俺って大人気だしさ、たまにはジャック以外の奴とも組んでみたいな〜と思ってたとこなんだ」
と強がってみた刃牙だったが、他にパートナーの当てがあるわけでもなかった。
とりあえず手当たり次第に声をかけてみるが、ことごとく拒否される始末。
ホモ関係の加藤までさっさと花田とコンビを結成し刃牙のもとを去って行った。
俺ってやっぱり人望なかったのか。
日頃から主人公であるのを鼻にかけ、でかい口きいてたのを今更のように悔やむ刃牙だったが、時既に遅し。最後の望みを託して香港の烈に手紙を書く事となった。

―香港―
じい「フォッフォ、烈さま、今度のタッグトーナメントはどうなさるおつもりかな?」
烈「うむ、範馬刃牙から誘いがあった。彼と組んで出場しようと思うのだが…」
烈もその性格上、友達が少ないのだ。
じい「フォッフォ、こんな手紙が来ておりましたぞ」
一通の手紙を手渡すじい。
烈「何?」
『―ロシア最強の男が中国最強の男を誘いに来た。刃牙と組むのが一度なら私と組むのもまた一度。チャンスが二度、君のドアをノックすると思うな―』
かなりちんぷんかんぷんな内容だ。しかし、それを読んだ烈は本気で考え込んでしまった。
烈「わ、私はどうすればいいんだ…!」
…そして3秒後、彼は刃牙を見捨てた。

―日本―
頼みの綱の烈にまで誘いを蹴られ、刃牙はかつてないピンチを迎えていた。
刃牙「主人公が出場できずに失格なんて、そんなバカな話があるかぁ〜〜〜ッ!!!」
何と言う事だ。タッグ戦を提案したのは自分だと言うのに。
その時、刃牙の肩をポンと叩く人物があった。
そう、窮地の刃牙に救いの手を差し伸べたのはやはりこの人………親バカ・勇次郎であった。

―こうしてトーナメント参加チームが決定した!―
 ・一回戦
  第一試合…刃牙&謎の格闘家・範馬グレート vs 天内&渋川
  第二試合…烈&ガーレン vs 加藤&花田
  第三試合…ビル・ライレー&イスタス vs ヘルグラップラーズ1号&2号
  第四試合…ジャック&北沢 vs レンジャー倉石&ナイフ使いの人
  (番外)予選落ち…末堂&知念さんチーム

                                  (続く)


スペシャル・マッチ!(5)〜飛ばすぜ全速力〜 作:MBO

前回までのあらすじ〜ついに始まったタッグ・トーナメント! ルールは風雲スーパータッグよろしく、どちらか一人でも倒されたらその時点で勝負ありとなった。
刃牙と範馬グレート(勇次郎)の親子タッグは、一回戦でペンタゴン天内&渋川ホールのコンビと激突!!
勝て、刃牙!

刃牙「ん〜、天内に渋川? 超ザコじゃん。役不足って感じ〜」
のっけから相手をナメている刃牙。
小坊主「始めイ!」
刃牙「ま、こんなヤツら俺一人で十分だし、親父はそこで休んでな」
と、余裕綽々で登場した刃牙だったが………
ズバ ビシャ グシャ ドカ ボスッ
刃牙「助けてくれオヤジ〜」
あっさり返り討ちにあってしまったのだった。
アナ「おお〜強い! 強いぞ四次元殺法コンビ!! これは意外にベストな組み合わせだったか〜!?」
実際このチームは強かった。渋川の合気で刃牙の攻撃を返しつつ、天内の空中殺法でガンガン押していったのだ。そして…
ガキッ
刃牙「ぐべっ」
アナ「ああ〜天内必殺の寝技が決まった〜ッ!! これはヤバイぞ範馬ブラザーズ!!」
天内「ふふふ、どうですか刃牙さん。こうなってしまってはもう脱出不可能です。大人しく降参して下さい」
ギリギリギリ、と刃牙を締め上げる天内。
刃牙も必死に振りほどこうとあがくが、天内の技は完璧に決まっていて、どうしても抜け出せなかった。
グレート「ま、まずい」
勇次郎は焦った。ルール上、たとえ勇次郎は無傷で残っていても、刃牙がK・Oされれば負けになってしまうのである。刃牙の援護に行こうとした勇次郎だったが…
渋川「ほっほっほ、おぬしの相手はワシじゃ」
と、渋川に立ち塞がられてしまった。両者睨み合いとなり、刃牙を助けに行く事が出来ない。
勇次郎「ぬうう…」
こうしている間にも、刃牙の体力はどんどん削られていく。
アナ「これは完全に勝負あったかァ!? 刃牙、脱出不可能、脱出不可能〜!!」
天内「ふふっ、どうやら我々の勝ちのようですね、刃牙さ…」
ピシャッ
と、その時、何かの液体が天内の顔にかかった。
天内「こ、これは…」
アナ「ま、まさか………しっ…」
ジョオォォ〜〜
アナ「失禁だ〜ッ!!!」
天内「うわッ」
思わず、天内は技をといてしまった。
天内「き、汚っ…」
体にかかった尿を払おうとする天内。
渋川「いかん、避けるんじゃッ!!」
天内「え?」
だが、気づいた時には遅かった。
刃牙「剛体術…」
ドゴッ
吹っ飛ぶ天内。
刃牙「どっか〜ん」
小坊主「勝負ありッッ」

渋川「あ、天内さんッ」
慌てて駆け寄る渋川に、
勇次郎「隙ありィッ!!」
バゴッ
勇次郎のパンチが決まった。
天内「うう…汚いぞ貴様ら…」
ガクッと崩れ落ちる天内。
刃牙「う〜ん、天内クンには理解できないだろうな、こういうのは」
などと自分の行為を正当化し、去っていく範馬親子であった。
アナ「範馬ブラザーズ、準決勝進出!」

                                  (続く)


スペシャルマッチ! 外伝

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スペシャルマッチ!

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