今週の『ゆうえんち −バキ外伝−』(漫画版 11話〜20話)感想
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2023年2月2日(10号)
第11話「惜別の時」
葛城無門は松本太山を背負って徳川光成の邸宅に乱入する!
当然、徳川親衛隊に止められたのだろうが、あっさり突破したらしい。
徳川親衛隊を突破できるかどうかが強者の目安ですね。
親衛隊長の加納秀明を倒して突破できれば地下闘技場Cリーグ登録も可能だ。
徳川さんはまた曲者かとぼやいていた。
幼年編のバキの事か!?
と思ったけど、作中時間の刃牙はまだ子供だ。
たぶん範馬勇次郎に同時に4方向を攻撃できれば100人にも勝てると教わっていた頃ですね。
太山は瀕死の重傷だ。
だが、太山は徳川さんに借金をしていたので、返済しに来たのだった。
そんな律儀に自分で返さんでも!
だけど、戦士を闘犬や闘鶏のように戦わせる徳川さんだ。
隙を見せたら骨までしゃぶられてしまいそうだ。
いいや、骨の髄まで!
太山が必死の返済をしたのは、そんな防衛処置だったのかも。
でも、徳川さんは戦士に厳しいが、金に甘そう。
太山は判断を誤ったか?
重傷だし判断力が鈍っていそうだ。
徳川邸には医者もいて太山の怪我を見てもらえた。
地下闘技場のドクターのようだ。
試合のない時は地上勤務もしていたのか?
太山の傷は肉をえぐられ、骨に達している。
さらに心臓の血管も傷ついている。
これはダメじゃないか!
いつ心臓が止まっても おかしくないダメージだぞ。
太山は自分が長く無いと悟って、徳川邸に来たんだろうか?
この傷は、誰にどうやってつけられたのか?
徳川さんの脳裏に渋川剛気インタビューが再生される。
って、インタビューしてたのかよ!
バキシリーズ恒例のインタビューって、徳川さんの趣味による記録だったのか?
渋川剛気の左目をえぐり取った男……
その名は、柳龍光だ!
この辺の詳細が知りたいもんですね。
天才と言われていた渋川さんだから、ただでは負けなかったと思うんだけど。
徳川さんは『ゆうえんち』も『柳龍光』なる人物も知っている。
思わず詰めよる無門をチョークスリーパーで止めたのは、瀕死の松本太山だった。
これだけのダメージでも動ける!
さすが太山だ。
目覚めた無門は、太山が負傷をおして自宅へ帰り、翌朝亡くなったことを知る。
妻の絹代さんには地下闘技場で負傷して大金を得たと伝えたらしい。
太山を負傷させ死因を作った柳龍光とは何者だ?
そして『ゆうえんち』とは何処にあるのか?
無門の質問に徳川さんは口をつぐむ。
「太山が言おうとしなかったことをワシが言うわけにはいかん」
正論ではある。
だが、無門はもう知ってしまった。
無門は今後なにをすべきなのか既に決めている。
手掛かりはあまりに少なく、中卒の少年にとって難しい課題だ。
だが、どんな困難であろうと無門はあきらめないだろう。
ならば、ちゃんと教えて導いてやるのも優しさだと思うんだけど。
闇格闘技の話だしネットで検索しても出てこないんだろうな。
いや、この時代はまだネットが発達していなかったころですか?
時代設定がちょっと謎だ。
無門がベンチに座っていると、太山の妻・絹代さんと娘の梢江がやってきた。
ここで太山がなんで大金を必要としていたのかが語られる。
梢江の手術代だったのだ。
子供好きな太山は、最後まで娘・梢江のことを思っていた。
そして、無門のことも!
その恩に報いるため、無門は修羅の道を行く決意をする。
絹代さんも無門の今後が心配だろうけど、引き留めが甘い。
そこは太山の妻だ。
格闘に生涯をささげた者が簡単に意思を変えたりしないと知っているのだろう。
梢江は父が突然いなくなり、無門まで居なくなることを心配している。
実際に無門は居なくなるんだけど。
強いんだ星人は居なくなるのだ。
って、強いんだ星人って言い出したの無門だったのかよ!
梢江は闘士たちの闘いで傷つくのは当事者だけじゃ無いと言っていた。
それは父を失った実体験からけていたようだ。
そして、強いんだ星人が手に負えないという諦めもこの時に知ったようだ。
幼い梢江に大きなトラウマを植えつけちゃいましたね。
葛城無門は散る桜と共に去っていく。
数年後、松本梢江は散る桜を見て、兄のような存在だった葛城無門を思いだすのだった。
もしかしたら、刃牙の強烈なライバルになるかもしれないですね。
アライJrよりも、はるかに強い強敵だ。
でも、無門のほうが感心なさそうだけど。
すべてが終わった後で、松本家に報告しに行ったりしたんだろうか?
行ったけど梢江には会えなかったのかも。
ここまでが葛城無門が戦士として鍛えられ強くなり、闘う目的を得た第一部と言ったところだ。
次回からは『柳龍光』と『ゆうえんち』を探して深い闇に入っていく第二部が開始(はじ)まる。
葛城無門の闘いは開始(はじ)まったばかりだ!
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週刊少年チャンピオン2023年10号
2023年2月22日(13号)
第12話 熱帯夜
葛城無門18歳はファミリーレストラン・オーガストで働いていた!
曲芸の皿回収をする超バイト術だ!
普通に働くよりも芸で稼いだ方が良くね?
そこには、無門なりのこだわりがあるのかもしれない。
皿の回収だけではなく、質の悪い客の制圧もこなす。
用心棒(バウンサー)の素質もありますね。
リチャード・フィルスに弟子入りできそう。
原作ではさらっと触れられるだけの働く姿だけど、ボリュームアップしている!
ある意味有能であり、とにかく美形な無門はモテそうだ。
同僚の女子にも誘われているぞ!
でも、あんまり女性に興味が無いらしい。
せっかくモテているのに、美形の無駄遣いだ。
もったいない。
松本家と関わったせいで、無門は性癖が変化したんだろうか?
変事あらば短刀を持って駆けつけたり、最強ヤクザのスネを蹴るような女傑で無いと魅力を感じない体質になってしまったのかも。
もしくは、超マッチョ系じゃないとダメだとか。
無門は超体力の持ち主だから、肉体労働なら楽勝なのだろう。
だが、『ゆうえんち』と『柳龍光』について調べるのは苦戦していた。
『ゆうえんち』は検索しても出てこない。
噂があるかもしれないが、本物の遊園地情報にかき消されているのだろう。
そういう意味では、良いネーミングにしましたね。
『柳龍光の情報は警察の指名手配のWebページと』
『小さな新聞記事から少しだけ得ることができた』
無門は埼京スポーツ新聞記者の本田MASAから詳しい話を聞く。
数年前に柳龍光はちぎれた腕をくわえて歩いていたらしい。
くわえていた腕はマスター国松の腕ですね。
そして、駆けつけてきた警官5名を素手で倒しまくったそうだ。
だが、現在の柳龍光がどこで何をしているのかは分からない。
松本太山が死んでから3年半がたったのに進展はなく、焦り始めていた。
やっぱりネットで得られる情報には限りがあるか。
松本太山も情報収集については教えてくれなかっただろうし。
焦りながらも無門は日課で技と身体を鍛える。
夜の公園で空飛ぶ虫を撃ち落とす練習だ。
そんな無門に興味を持ったプロボクサー2人――――中村と森が絡んでくる。
プロボクサーと言えども、無門の相手じゃあ無かった。
だが、今度は元世界チャンピオンの男まで出てくる。
元Jr.ウエルター級世界チャンピオンのフラッシュ早田だ!
早田ボクシングジムをかまえる早田は無門の強さを見て、スカウトしようとする。
コーチとして、もしくは用心棒として。
ファミレスの用心棒(バウンサー)からボクシングジムの用心棒(バウンサー)に転職か?
時給2000円は、無門にとってなかなか良い金額かもしれない。
このスカウトに無門は、どう答えるのか?
ファミレス同僚の女子よりも心動いていそうだよな。
元世界チャンピオンなら、柳龍光のような闇の住人の情報を入手できるかもしれない。
これが柳龍光探しの転機となるのか?
次回、3/23につづくのであった。
あ、次はちゃんと一か月後なんですね。
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週刊少年チャンピオン2023年13号
2023年3月23日(17号)
第13話 スキンヘッドの怪人 神野仁
葛城無門18歳はボクシングジムの用心棒にならないかと誘われた!
でも、ボクシングの道場破りはめったにないよね。
そもそも、今どき道場破りがいない。
バキシリーズや夢枕世界の常識に惑わされている。
無門もちゃんと常識を知っているようで、そんな事無いだろうと言う。
早田は無門に興味があるので言ってみたらしい。
Jr.ウエルター級
ボクシング世界王者になった早田だが、目標は階級を上げてヘビー級王者になる事だった。
三階級制覇とかでも偉業だけど、八階級制覇でヘビー級まで行くつもりだとは!
ボディーガードの件といい、わりと大言壮語と言うか話を盛る人ですね。
早田が思うに、Jr.ウエルター級から階級を上げてヘビー級王者になる事ができる人間が2人いる。
一人は、早田と対戦する予定だったユリー・チャコフスキーだ。
ユリーか!
グラップラー刃牙幼年編の時系列と同じだったんですね。
現在のユリーは肉体改造をして、ヘビー級のドン・スタンダーと試合するところだ。
そして、もう一人の候補者は無門だという。
確かに天才・葛城無門であればボクシングでも器用にこなせるだろう。
だが、無門の天才性を発揮するにはボクシングルールが窮屈だ。
もっと自由に戦えるほうが向いている。
たぶん地下闘技場ですら狭いよな。
もっと高さが欲しい。
華やかな舞台で栄光に輝く無門を見たかったとも思う。
でも、こればっかりは仕方がないね。
闇の中でしか輝けない変態もいるのだ。
いや、無門はまだ変態じゃないな。
で、ご承知のとおりユリーは花山薫に襲撃されて再起不能になる。
無門もこの話を聞きたくなり、早田に会いに行くのだった。
まるで運命に導かれているようなタイミングだ。
無門がジムに来る30分前に事件は起きた。
ボクシング道場破りだッ!
道場破り、るじゃないかッ!
誰だよ、いないって言ったの!
俺だ!?
地上げに絡んだ道場破りらしい。
動機が古いぞ。
ドラゴンボールで言えば
フリーザ
が活躍していた頃の話題だ。
でも、幼年の時代ならあっているのか?
長期連載による時空の歪みだな。
道場破りはスキンヘッドの怪人・神野仁であった。
小説の連載時はドア向こうに柳龍光がいるもんだと思っていたから、ドキドキしながらページめくったものです。
で、誰だよ お前状態だ。
柳を期待していたのにハゲかよ。
スキンヘッドは独歩とスペックで充分です。
薄毛は間に合っていますよ。
無門が神野を柳と勘違いしたら、話が回りくどくなるぞ。
帰ってくれ。
「これでだぁれも逃げられない」
神野は地上げの嫌がらせとして、ジムを潰しにきた。
手ぶらで帰る訳にはいかない。
偶然だがセリフがボクシングジムを襲撃した時の範馬勇次郎と同じだぞ!
神野は、たちまち森と中村を倒す。
金的にアッパーを叩きこむ非道さである。
まさに少年誌ギリギリの残虐描写だッ!
ここで早田が出てきた。
引退したボクサーは、ボクシングと言う枷を外された分だけ厄介と言う法則だぞ。
シャツを武器がわりにして、蹴りも放つ。
ボクシングを超えた動きだ!
だが、神野はもっと強かった。
するりと早田に身をよせ、脇腹に手を当てる。
そして、そのまま手を引っこ抜くッ!
この動きはッッ! 柳龍光の空掌と同じだッッッ!
効果も同じッ! 脇腹の肉がごっそりえぐり取られたッッ!
肋骨が見えてしまう大ダメージだぞ。
これは精神的にもきつい。
少年誌ギリギリを攻めた残虐描写だッ!
これだけのダメージでも心折れず、悲鳴も上げなかった早田だった。
さすが元世界王者は違う。
だが、神野は傷口に指を突っ込み肋骨をむしり取る。
さすがに早田も悲鳴を上げた。
この残酷性も死刑囚クラスだ!
無門はちょうどこのタイミングで入って来た。
目の前には見知らぬスキンヘッドがいる。
スキンヘッドは知らないが、早田につけられた傷には見覚えがあるはずだ。
3年間探しつづけた復讐への手掛かりだぞッ!
柳の似顔絵を入手しておいてよかったな。
でなければ、いきなり襲い掛かっていただろう。
無門は強いから神野を倒しそうだし、勘違いで復讐が終わってしまうところだった。
なにしろ、まだ『ゆうえんち』が何なのかすら分かっていない。
無門の闘争は、まだここからだぞ!
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週刊少年チャンピオン2023年17号
2023年4月20日(21号)
第14話 空道
葛城無門の師である松本太山は"ゆうえんち"と呼ばれる場所で瀕死の重傷を負った。
相手は柳龍光と言う名前らしい。
心臓が見えるほどに胸の肉をえぐり取る恐ろしい技を使う。
柳龍光を探している葛城無門は、運命に導かれるかのようにスキンヘッドの怪人 神野仁と遭遇するのだった。
神野仁がフラッシュ早田に負わせた傷を見て、無門の鼓動が強く速くなる。
松本太山が受けた傷と同じだッッ!
でも、ここで激昂して神野に襲いかからない。
無門はけっこう冷静である。
クールな18歳なのだ。
鍵をかけたのに無門が入って来た。
神野はそこに疑問を持つ。
無門は見た目以上にパワーがある。
という隠れた武器を見破られてしまったか。
神野は「これでだぁれも逃げられない」と言って鍵をかけた。
でも、入って来られちゃった訳だ。
しかも、ドアが開いたから逃げる事もできる。
無門は知らないうちに神野へ精神ダメージを与えているぞ。
神野は早田の傷口から引っこ抜いた肋骨を無門に投げつける!
おぞましい残酷攻撃だ!
最近の少年漫画からするとギリギリOKな描写だろうな。
神野の攻撃に対応して、無門はリングにあがる。
まさに試合のゴングが鳴らされた。
ここで無門がすべきは、神野が使用(つか)う技を探る事だ。
柳龍光への手がかりである。
こういう必殺技は秘密だからこそ強い。
簡単には教えてくれないだろうから、上手く聞き出す必要がある。
「早田さんの脇腹の傷… どうやってつけたの」
「この掌に肉を吸い付けて ひっぺ返したんだよ」
「空道」
「それがボクの使う流派の名前だよ」
直球だな!
無門は素直だから駆け引きが苦手なのかも。
そして、神野も素直にしゃべっちゃった!
なんで言っちゃうの?
馬鹿なのか?
ハゲなのか?
さらに無門は柳龍光の名前をだす。
神野にとっても「柳龍光」の名は重要だったらしい。
思わず殺気があふれている。
のちの最凶死刑囚である柳龍光は罪を犯しすぎていて、あちこちに恨みを持たれている。
神野も、その一人ってわけだ。
早田に対する仕打ちを置いておけば、無門と神野は協力することもできた。
だが、二人とも強さに自信があり復讐は自分の手でしたいタイプだ。
協力できず競争する相手になってしまった。
神野は柳龍光を殺す気らしい。
でも、無門はさすがに殺すまで行かないだろうな。
殺しちゃうかも
ヤる気だッッ!?
無門は、そこまで怒っていたのか。
そりゃあ、3年も恨みを抱えていけたのだ。
とても根深い怒りだったのだろう。
無門と神野は、恨みが強すぎて協力できない。
柳を殺せるのは最初の一人だけだし。
なので、やっぱり戦う運命にあった。
神野から「柳龍光」や「ゆうえんち」の情報を聞きだす。
力ずくでも喋らせる!
二人の復讐者が激突だッ!
スピードとパワーは無門のほうが上か?
だが神野には空掌で天井にはりつくという変態絶技があるッ!
シコルスキーもビックリの妖怪技だッ!
もはや人間じゃ無くて、ヤモリとかの部類だよ!
天井にはりついた状態から蹴ってくる!
だが、無門は冷静に神野の両足を掴んで反撃の蹴りを股間に放つ。
神野は天井から手を放し、攻撃をかわしつつ反撃する。
それを無門がバク宙でかわしつつ反撃した。
難易度と変態度の高い空中攻防戦だ!
無門はサーカス出身なので空間把握能力が高いんだろうな。
その無門から見ても神野は動きが速いらしい。
神野の神速については、ちょっと後になって理由が判明する。
今年中には無理かな?
変態だけでなく手練れでもある。
逆に神野から見た無門は攻撃がイマイチらしい。
攻撃が素直すぎなのかも。
高い運動能力を持つ無門は卑怯な攻撃をしなくても強い。
だから、素直な攻撃になってしまったのかも。
ここで神野は不思議な構えをとる。
左足を前に腰を落とし、左手は掌を上に向け、右手を頭の後ろに回している。
どんな狙いの構えなのか!?
と、ここで救急車のサイレンが聞こえてくる。
邪魔が入ったと神野は逃げ出すのだった。
柳龍光の流派は」「空道」だ。
5日後に、無門は空道の道場を探し出して訪問する。
そこには神野仁に負けない変態妖怪がいた。
マスター国松の登場だッ!
『バキ』本編で出番は少ないけど圧倒的存在感を見せた空道総帥にして妖怪である。
柳龍光に恨みを抱いている人、その3だッ!
無門は競争相手が神野やマスター国松で、大変すぎるぞ。
柳も、やっかいな人たちに命を狙われて大変だろうな。
この妖怪を相手に無門は上手く立ち回れるのか?
次回は5/18のチャンピオン25号だッ!
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週刊少年チャンピオン2023年17号
2023年5月18日(25号)
第15話 笑う妖怪 マスター国松
葛城無門は師匠である松本太山の死因を作った柳龍光を探していた。
そして、ついに柳の使う武術・空道とその総帥のマスター国松にたどりつく。
マスター国松は想像以上の妖怪だったッ!
背後から部屋に入ってきたお弟子さんを振り返らずに、認識している。
これぞ、散眼だッ!
お茶を持ってきたお弟子さんを下がらせ、マスター国松は無門と一対一で向かい合う。
人に見られたら不味い事をやるんだろうか?
密室に二人っきりは危険な芳香(かおり)がするぞッ!
性的な意味じゃあなく、生命危機的な意味でッ!
マスター国松は、無門が神野仁から空道を知ったという事を確認する。
国松さんは、神野を「あのおしゃべり」と言う。
あ、こりゃ、マスター国松の『ブッ殺しリスト』に神野仁の名前が載ったな。
リスト1ページ目の特等席は柳龍光だろうけど。
流派の必殺技を外で見せまくって、目撃者をそのまま生きて帰す。
しかも、流派名とかも教えちゃう。
情報秘匿の観点からすると、これは激怒案件だ。
神野はリストの10ページ以内にランクアップですね。
無門は案内の人に言いましたけど、と言いつつ説明した。
これは無門の忍耐度や礼儀を計っているのだろうか?
2度目の説明で、すこし苛立っているかも。
無門は忍耐強い。
でも3年間探していた柳への手がかりを見つけて、少し焦っているようだ。
その焦りを妖怪が狙っている!
マスター国松は空掌の実演をして見せる。
掌の中に真空を作って、吸いつけるのだ!
原理が分かっても真似できないし、対策も難しい。
だからマスター国松も無門に教えたのだろう。
そもそも、どうやって掌に真空を作るんだ?
でも無門は空掌を真似てみて、木片を少しだけ吸いつける。
すげぇな!
さすがコピーの天才だ。
ここから無寸雷神空掌とかの合体技に進化したりして。
無門は柳龍光を探している。
マスター国松も柳を探していた。
柳に左腕を切り落とされたので、仕返しがしたい。
嬉しそうに笑いながら話すマスター国松は、はたして正気なのだろうか?
マスター国松の精神状態に突っ込みを入れると、話がややこしくなりそうだ。
そう思ったのか、無門は別の話題を持ちだす。
"ゆうえんち"について質問する。
さすがはマスター国松で、ちゃんと知っているようだ。
だが、無門が詳しく無いと見破ると教え渋る。
足元を見られてしまった。
無門は無いものを有るように見せるハッタリが苦手らしい。
素直な性格なんだろうな。
そんな素直な無門は松本太山は柳龍光に負けていないと言い張る。
無門がやろうとしている事は仇討ちでは無い。
松本太山が柳に負けていないことを証明するためだな。
弟子の自分が柳に勝てば、師匠が勝ったも同然と言う理屈ですね。
松本太山への無門の強い思いが感じられる。
そりゃあ、「ち」と言いかけちゃいますよ。
さらなる情報を教えるなら、対価を払ってもらおう。
身体でなッ!
と言うことで、
マスター国松は新技を試させて欲しいと言い出す。
そんなん、死ぬよ!
でも、無門くんはこういうの、けっこう好きなんだよね。
マスター国松はぶら下がっている左袖で攻撃する。
無門が見るには袖の先端に錘(おもり)が仕込んであるようだ。
素手で受けたら肉が抉られる。
さすがの無門も、関節をクッションにして受けたからダメージ無し! の防御技を出すヒマ無いようだ。
自在に動くから金属バットよりもタイミングが取りにくいのだろう。
なにしろマスター国松は達人だからね。
達人かつ妖怪だッ!
新技の試しで無門が死んでも、適当にごまかす気だろう。
当たり前だけど、死ぬわけには行かないぞ!
マスター国松の爪は猛禽のように鋭く強い。
この爪で無門はシャツを破かれて、柔肌を晒してしまう。
素肌に空掌を喰らうと大ダメージだッ!
松本太山やボクシング早田のように肉をえぐられるッッ!
マスター国松の容赦ない攻撃は、裏を返せば10代の青年を一人前の男として扱っている証かも。
無門がマスター国松に弟子入りしたら、すごく強い変態になれそうだ。
でも、それはそれでマスター国松に邪魔者として命を狙われそうだよな。
それに葛城無門のちち……、……師匠は松本太山だけなのだ。
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週刊少年チャンピオン2023年25号
2023年6月22日(30号)
第16話 空足
葛城無門は師匠・松尾象山に瀕死の重傷を負わせた柳龍光を探して、柳の師匠であるマスター国松にたどりつく。
だがマスター国松は想像を超えた妖怪だった!
マスター国松の爪は、まるで猛禽類の爪だッ!!
爪でひっかくなど、女子供のケンカかよ!
などと言われようと、勝利のためなら躊躇なく爪を武器にする。
マスター国松は卑怯でもダサくても勝利にこだわる派の武術家だ。
爪に気を取られると、他の防御が甘くなる。
マスター国松のゆるい蹴りを無門は受けてしまう。
素肌の腹で、だ。
危険の無さそうな攻撃ほど警戒すべきなのに!
孫子でも「兵は詭道なり」と言っているぞ。
無門は蹴りを受けてから、危険に気がつく。
空掌は手に真空状態を作って肉をえぐり取る技だ。
それを足でやる。
名付けて、空足だッ!
腹の肉がエグられるッッ!?
だが無門はマスター国松が足を引く動きに合わせて体を前進させた。
引くという動作が必要な空掌の弱点を突いた動きだ!
そしてマスター国松の顔面を殴る!
大きなダメージではなかったが、立ち合いが終了するきっかけの一撃となった。
マスター国松は3年かけて開発した空足が失敗したので、がっかりだ。
普通は師匠が新技を思いつくと弟子に試すんですけど、弟子が死んだら困るし試せなかったのだろう。
で、最悪死んでも何とかなりそうな無門が来たから初実験した!
まさに試行錯誤な新技開発ですね。
片足だと踏ん張る力が半分以下だから、引っ張りが弱い。
そもそも片足だと移動速度も遅くなるので、引くと同時に動かれてしまう。
この辺が失敗の原因だろうか。
今後の改良に期待ですね。
3年かけて開発した空足がいまいちだった。
がっかりしつつも、マスター国松は無門の質問に答え始める。
この技を見たからには死んでもらう、とか言われなくて良かったね!
マスター国松は"ゆうえんち"について知っている限りの話をしてくれる。
嘘やごまかしをしない辺り、良い人だ!
いや、妖怪に騙されているかも。
大雑把に言えば、"ゆうえんち"とは特定の場所を区切って行われるルール無用のバトルロイヤルの事だ。
金儲けができるので、地下闘技場よりも品格で劣る。
卑怯でも勝利にこだわる派の戦いだな。
松本太山は梢江ちゃんの手術代を稼ぐため"ゆうえんち"に参加したのだ。
マスター国松は"ゆうえんち"に詳しい人間として、久我重明を探せと言う。
台詞が黒い人間が久我重明だ。
久我重明は自分以上に怖い漢だとマスター国松は言う。
これは妖怪なりの謙遜なんだろうか?
それとも、妖怪は漢じゃ無いのでジャンル違いと言いたいのかも。
と言う訳で、
1話
〜
3話
の続きにもどって来た。
マスター国松の助言通りに無門は久我重明を探して、恩を売る機会を狙っていたのだ。
久我重明も無門が使用(つか)った無寸雷神の由来が気になって話にのってしまったらしい。
無寸雷神を闘人市場で見たので、感動がよみがえったのだろうか。
闘人市場は小説の『新・餓狼伝』で見てね!って事らしい。(
新・餓狼伝4
・
感想
)
ところで、漫画版の『餓狼伝』は連載再開するんだろうか?
柳が"ゆうえんち"に居るとは限らないぞ。
久我さんが親切なアドバイスをくれる。
不愛想だけど、久我さんも美少年に甘い所があるのだ。
それに関しては、マスター国松から聞いた話の続きがあると無門は言う。
それ最初から言ってよ!
じらすのぅ。
なかなか"ゆうえんち"に行けないのだが、そろそろ入り口の場所が分かって来た感じか?
原作小説と違う要素で、無門には"ゆうえんち"と縁ができている。
そろそろ運命の再会が待っているぞ!
でも、いちばん会いたいのは柳龍光なんだよな。
柳もまた変態の妖怪であり、葛城無門は知らないうちに妖怪ハンターみたいになっている。
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週刊少年チャンピオン2023年30号
2023年7月20日(34号)
第17話 逃亡者 寒村東吉を追え
葛城無門は、師である松本太山の死因を作った柳龍光を探していた!
そして3年目にして、やっと成果が出ようとしている。
松本太山と柳龍光が戦った場所"ゆうえんち"の情報も知ったので、あと少しだ!
でも、ここで少し寄り道をすることになる。
柳龍光の師匠であるマスター国松から人捜しの依頼を受けてしまった。
国松さんの所から逃げ出した寒村東吉を見つけ出して、連れもどせ!
報酬は10万円だッ!
高額バイトだな!
でも、高いって事はリスクも高いはず。
闇バイトじゃないよね?
マスター国松は、人手が無いと言っているが、嘘っぽい。
門下生には頼めない事なのだろう。
寒村東吉は逃げだすときにマスター国松の武器コレクションから100人殺しの
ダガーナイフ
を盗んでいったそうだ。
現代において100人も殺した刃物かよ!?
いや、年代物なんだろうな。
100年前の所有者がこのナイフで100人殺した、と言われている感じか?
で、無門は寒村東吉を探しに行く。
寒村東吉は某ヤクザの使いっ走りをしているらしい。
これが部外者雇った理由だな!
ヤクザと揉めた場合に「そいつ、うちと関係無いんで」と言い逃れるためだ。
とにかく無門は寒村東吉をすぐに見つけて確保した。
恐るべき調査能力だ。
柳を探し回った経験が活きたのかも。
無門は探偵にも転職できるな。
寒村東吉は顔も悪いが、頭も悪い。
一本ぐらいなら盗んでもバレないかと思って盗んだらしい。
思わず無門が驚愕のアホ顔をしてしまう。
シリアスで美形な無門くんがこんな顔芸をするなんてッ!?
寒村東吉は意外と大物かもしれない。
何も考えずにダガーを盗んだ寒村は国松門下生のミゲルにダガーを奪われていた。
金銭目的か!?
と思ったけど、血を求めるダガーの呪いらしい。
まさに妖刀ですな。
マスター国松という妖怪が妖刀を求めたのか?
それとも、妖怪のもとで妖刀が目覚めちゃったのか?
どちらにしても、マスター国松が原因っぽく思える。
ダガーに魅入られた門下生ミゲルは3人殺っているらしい。
この日本でかッ!?
さすがに話題になっているだろうな。
マスター国松の監督責任も問われそうだ。
いや、マスター国松本人が真っ黒な人だから警察に任せず、闇に葬り去りそう。
襲いかかってきたミゲルを、無門は無寸雷神で一撃必殺する。
刃物を持った手練れ相手でも余裕の勝利だ。
柳龍光と戦うのなら、これぐらいの強さが必要なのだろう。
そして、無門は寒村東吉が柳龍光を目撃したという話を聞くッ!
なんというラッキー情報だッッ!
これをマスター国松が知っていたら、門下生や外注に頼らず自分で寒村東吉を探しに行っただろうに。
寒村東吉って、顔も頭も悪いけど、運はけっこう良いようだ。
いや、柳に関わるのは不運かな。
せっかくの情報だし、無門はマスター国松にも知らせず情報を独り占めしそうだ。
柳龍光の包囲網が狭まっていく。
3年間情報無しだったのに、急に事態が動き始めた。
まさにシンクロニシティが起きている!
すべての因縁が"ゆうえんち"に結集していくッ!
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週刊少年チャンピオン2023年34号
2023年8月17日(38号)
第18話 魔王 柳龍光
師である松本太山の死因を作った柳龍光を探していた葛城無門は、ついに目撃情報を得た!
取材班は無門に話をしたという寒川東吉にインタビューを行う。
いや、取材班って誰だよッ!?
なんのため、誰のためのインタビューなんだ?
寒川東吉は無門とインタビュアーに柳龍光を目撃した顛末を語る。
新宿の帝王プラザホテル47階4701号室での話だ。
ヤクザ娯楽組の使いっ走りをしていた寒川は上野広小路 丼泉のカツサンドを買いに行っていた。
新宿と上野だとそれなりに距離があるし、それなりの大変さだったろうな。
ソースの味って男のコだよな。
この部屋には桜田組長以下、市村、五反田、新橋とホステスの女性が数人いた。
そこに柳龍光が侵入するッ!
地上180メートルの高さがある窓から入ってくる妖怪が柳龍光だッッ!
本編の『バキ』に出てきた柳よりも妖怪っぽいぞ。
シコルスキーも涙目で逃げ出す超クライマー妖怪だ。
そもそもシコルスキーは壁に突起が無いと登れません。
柳は妖怪なのでガラス面でも登れます。
この柳龍光はシコルスキーの変態度を超えた妖怪だ。
そして、柳は小さな穴からでも侵入してくる!
空掌で窓ガラスに穴をあけると、そこから にゅるんと入ってきた。
これは夢に出てくるキモさだ。
ピクルの部屋にメリメリと入っていた範馬勇次郎と、やっている事はだいたい同じなんだけど印象がまるで違う。
勇次郎も変態に見えなくはないんだけど、妖怪じゃあ無いんだよな。
柳龍光は立派な妖怪だった!
師匠が妖怪なら弟子も妖怪だよッ!
妖怪が妖怪を育てるところが空道です。
入門すれば、君も妖怪になれる!
妖怪人間
がキャラデザ変えて逃げ出すような道場だ。
侵入した柳はヤクザを手際よく倒していく。
破壊に躊躇が無いッ!
いるだけの女性も容赦なく盾や武器として利用する。
環境利用闘法だって周辺の非戦闘員を利用したりしないぞ。
いや、するかもしれないな。
戦場では綺麗ごとを言う余裕なさそうだし。
姫川源三vs磯村露風の試合ではレフェリー丹波文七まで利用していた。(
新・餓狼伝 巻ノ四 闘人市場編
・
感想
)
人間の可能性は無限だ!
まあ、とにかく柳は容赦ないって事です。
女性にも厳しい。
ある意味では男女平等主義だ。
圧倒的な戦闘力と真夏のホラーな妖怪っぷりを見せて柳はホットに去るぜ。
寒川から柳の情報を得た無門は次にやるべきことを決めたのだろう。
無門がマスター国松に柳情報を教えなかったのは、参加者のライバルを減らすためか?
あるいは、恩を売るためにタイミングを計っていたのかもしれない。
話は、まだ少しつづく。
寒川は無門に促されてマスター国松にナイフを返しに行く。
ここからは、お仕置きタイムだ!
となりかけたが許してもらえた。
先手を打って、ある人物が訪れていたのだ。
マスター国松の兄が校長を勤める学校の教師だ。
寒川の恩師であり、担任だった男である。
教え子の不始末を詫びに来た。
いや、祈りにきた!
美しい土下座で、謝る男だッッ!
妖怪を静めるのは武力ではなく、霊力だった。
いや、この場合は礼力か?
とにかくゴラクから『謝男(シャーマン)』拝一穴が出張登場だッ!
顔は見せなかったけど。
恩師の土下座サポートに寒川が号泣して感謝したんだけど、それはまた別の話である。
本筋は柳龍光だ。
無門はついに妖怪の出現ポイントを押さえたぞ。
柳龍光は次回の"ゆうえんち"に参加するッ!
ならば、無門も"ゆうえんち"を目指すしかない。
寒川が処罰されそうだったら、無門は交換条件で柳の情報を言うつもりだったのかも。
穏便に終わったので言いそびれちゃったのかも。
だとしたら、拝一穴の神通力は恐るべしだ。
無門も拝一穴に感謝しているかもしれない。
実弟である愚地克巳と同じく、謝りたいと感じる感謝を知ることになるのは、兄弟らしいシンクロニシティだろうか?
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週刊少年チャンピオン2023年38号
2023年9月8日(41号)
第19話 御伽噺
葛城無門は師である松本太山の死因を作った男・柳龍光を追い、ついに"ゆうえんち"に参加するとの情報を得る。
そして、"ゆうえんち"の情報を知っているらしい黒い男・久我重明に接触することに成功したのだ。
なかなか大変なミッションだった。
いや、まだ柳と会っていないから、終わっていない。
もうちょっとだけ大変なのが続くぞ。
「狂ってるやつしか行けないところだ」
久我重明は葛城無門が"ゆうえんち"に行くつもりなのかと再確認する。
美形の少年には意外と優しいのが久我重明という男であった。
そして、久我重明は無門の強さにも興味を持ち始めている。
まあ、それはともかく無門は上半身裸なんだから、なんか着るものをあげて欲しい。
久我重明は自分の知る限りの話を無門にしてくれる。
黒いセリフでッ!
この人は、何から何まで真っ黒だ。
口の中まで黒いんですけど、歯も黒いのか?
闇で戦うため、歯を黒くして光の反射を最小限にしているのかも。
いや、単に黒が好きなだけだろうな。
無頼な空気を纏っている久我重明だが、萩尾流古武術をちゃんと学んだ武人でもある。
萩尾流に伝わる表にできない裏歴史もちゃんと聞いていた。
発端は明治19年までさかのぼる!
『通称
警視庁武術試合
』
全国から猛者が参加した大会だった。
参加者は次のような人たちだ。
『千葉の
揚心流戸塚派
からは好地円太郎 照島太郎』
『
起倒流
からは奥田松吾郎』
『九州久留米からは
良移心当流
の
中村半助
』
『熊本からは
竹内三統流
の佐村正明』
『そして新興勢力として嘉納流柔術――――すなわち講道館柔道から
西郷四郎
』
『
横山作次郎
』
オールスター大集合的な武術大会だったようだ。
だが、この華やかな大会に出場できない者たちもいた。
萩尾流古武術師範の萩尾玄春もその1人である。
危険すぎる技をもつ流派の人たちだった。
竹宮流、葵流、須久根(スクネ)流、ヤマト流、当麻真玄流などエゲツない流派だらけだ!
これらの流派はいちおう現在の連載まで残っているんですけど、良く残ることができたもんだな。
危険すぎるという自覚があったから、闇に潜んで生き延びたのかもしれない。
萩尾流も大会に出られるような武術じゃあない。
ならば最近でている辻斬りをとらえれば名をあげる事ができるのではないか?
弟子にそう担がれて、萩尾玄春は辻斬り狩りに行くことになる。
身分ある人が供もつれずに出歩く!
武士は戦う職業だから両手は刀を握るためにあけておき、荷物は共に持たせる。
独り歩きってのは、そうとう後ろ暗い行為だよな。
相手が複数いるとか、逃げ出したときのことを考えて集団で行けばいいのに。
そして、出会ってしまった。
時代の不幸により、闘争に餓えた二匹の餓狼だ!
まるで互いの磁力が引き合うように出会ってしまう。
「萩尾流師範 萩尾玄春」
「私は竹宮流」
「草間万次郎」
お互いに名乗りあってしまった!
名前と流派を言ったという事は、逃げられなくなった。
「〇〇流の何某が負けそうになったから逃げた」などと噂がたてば、本人も流派も死ぬ。
お互いに逃げ道を断ってしまった。
夜の魔力なのか、不遇な境遇で判断が狂ったのか。
二人は闘争で狂い死ぬ気だ。
いや、もはや生きているこの現実こそが地獄なのだろうか?
「生涯をかけて身につけたこの技術を」
「一度も本気で使うことなく死んでゆく この無念!!」
「一度でいい 身につけたこの技術を思う存分使ってみたい!!」
「人を殺してみたい!!」
「お前もそうであろう萩尾の!?」
草間万次郎は土をつかんで投げつけた。
土を目潰しに使用する環境利用闘法だ!
関節技から薬草学まで広く学ぶ竹宮流らしい攻撃だった。
さらに格闘に強い竹宮流らしく地面に倒して、マウントポジションをとる。
そこからからフルボッコの必勝パターンだ!
近代的な攻撃だ!
このまま決まってしまうのか?
だが萩尾玄春が腕を振ると、草間万次郎の喉の肉がえぐり取られていた!
指先を鍛えているのか?
それとも久我重明の師匠筋だけに暗器を使ったのか?
とにかく、逆転の一撃で萩尾が立ち上がる。
そして首を踏みつけ、とどめをさした。
きっちりとどめを刺す残心の作法だ。
この現場を見ていた人物がいた。
仮面をかぶった怪人は蘭陵王と名乗る。
先ほどの死闘に感動したらしい。
そして、悪魔の誘いをかける。
「どうでしょう あなたのその技術」
「私の舞台で思う存分使ってみませんか」
このようにして蘭陵王は危険な技を思いっきりふるいたい武術家に場を与えた。
その場はやがて"遊戯場"と呼ばれるようになる。
さらに月日が流れて昭和になり平成になった頃、その場は"ゆうえんち"と呼ばれるようになった。
これが久我重明の知る"ゆうえんち"の成り立ちだッ!
危険な場所だと何度も言われた"ゆうえんち"の正体がこれだった。
それでも無門は行くと決めている。
追い求めていた柳龍光がいるから!
無門は五体無事で帰ることができるのか?
だが、とりあえず今は服を着て帰ろうよ。
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週刊少年チャンピオン2023年41号
2023年10月12日(46号)
第20話 冷徹の貴公子 蛟黄金丸
葛城無門は師・松本太山が致命傷を受けた"ゆうえんち"なる場所の情報をついに得た!
萩尾流古武術の久我重明が語るには、"ゆうえんち"とは素手で入園する暗黒格闘遊技場の事だ。
遊園地やテーマパークを借りきって開催場所にしているので、"ゆうえんち"と呼ばれている。
ネット検索対策で、紛らわしい名前にしている可能性もあるかも。
入園後は周囲の物を武器にするのも良し!
複数人で一人を襲っても良い!
地下闘技場よりも自由度と危険度の高い場所だ。
喜谷君平が言うに、地下核闘技場に節度がある。(
小説ゆうえんち1巻
1回
)
武術愛好者たちのお祭りみたいなもんだ。
それに対して"ゆうえんち"は、ほぼ個人の趣味で開催されている。
よりマニアックな戦いとなるのは自然な流れだ。
出会ったものから闘うのが"ゆうえんち"!
久我重明の語りでは、久我重明 本人が戦う映像が流れている。
ならば、久我さんも"ゆうえんち"で戦ったのだろうか?
戦っていそうだな。
好きそうだもん、こういうの。
久我さんはブラジル空手の縦蹴り(ブラジリアンキック)をしている。
これは漫画・餓狼伝で使用した技だ。
ブラジル空手の特徴なのだから、萩尾流じゃあ無いだろう。
師匠か本人の工夫で取り入れたと考えられる。
古流だけど、現代武術も研究して日々アップデートしているんですね。
そんな久我さんだから、"ゆうえんち"で高度な実戦を体験したいのだろう。
あと、面白い技も知りたいだろうし。
松本太山の弟子であり、面白い技を使う葛城無門に興味をもって当然だ。
無門くん、えらい人に気に入られちゃったな。
ここで話は変わり、私立聖涼高等学校に舞台を移す。
生徒会長であり美貌少年の蛟黄金丸は無頼漢の挑戦を受けていた。
暴走族『魔十字(マクロス)』の総長・加山と特攻隊長・権藤だッ!
黄金丸が先代総長・日村を再起不能にしたので、黄金丸の実力を試しにきた。
加山たちは黄金丸の所属する茶道部の部員である生野をさらい、黄金丸を呼びだす。
バキ世界の暴走族と言えば柴千春が特攻隊長をしている『巌駄無巌駄無(ガンダム)』が有名ですね。
巌駄無(ガンダム)総長は未登場だけど、どんな人だろう。
その『
ガンダム
』に対する『
マクロス
』なのか?
ならば暴走族『墓富巣(
ボトムズ
)』とかもいたりして。
スクラップパーツからバイク組み立てるのが大好きなチーム『墓富巣(ボトムズ)』だッ!
閑話休題(それはさておき)、蛟黄金丸が魔十字(マクロス)加山と権藤に反撃する。
指先で、肉をえぐり出した!
いや、切り落としたのか!?
鎬昂昇もビックリの斬撃だッ!
黄金丸はたちまち合計1236gの肉を削り取る!
これには加山たちも戦意喪失し、バイクに乗って逃げていく。
バイクに乗れるだけ、まだ余裕がある感じだな。
先代の日村から少し話を聞けていたお陰で、心構えができていたのかも。
茶道部娘の生野のほうが精神ダメージ大きそうだぞ。
黄金丸は生野を保健室に運び、帰宅する。
あれだけの騒動があったのに、まるで学校帰りにコンビニに寄った程度の態度だ。
こういう事をやり慣れているのか?
茶道部大変だな。
今日は久我さんが来る。
さらに、松本太山の弟子も連れてくる予定だ。
黄金丸は無門との再会を楽しみに帰宅する。
ちゃんと無門が松本太山の弟子だと知っていたのか!
無門は無門で、黄金丸の髪色が変化していて驚くだろうな。
長き因縁をもつであろう二人の少年が再会する!
でもまあ、無門は"ゆうえんち"に集中しているから、事件にならないだろうけど。
無門と黄金丸の因縁も漫画版に託された課題だ。
課題がめちゃくちゃ多いっす。
日本にはないウロボロスの紋をもつ蛟一族は海外からの刺客かもしれない。
などと妄想はいくらでもできるのだが、最終回がアレだしな……
むしろ、漫画版が最終回の向こう側を見せてくれるかもしれないという期待がある。
あとは月一連載だと、話が進まないのがつらい。
休載ペースを上げている、『刃牙らへん』のフォローは可能なのか!?
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週刊少年チャンピオン2023年46号
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