今週の『ゆうえんち −バキ外伝−』(漫画版 21話〜40話)感想

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2023年11月2日(49号)
第21話 入園テスト

 葛城無門は"ゆうえんち"の主催者である蘭陵王を紹介してもらうため、東京駅で久我重明と待ち合わせをする!
 意外と普通の待ち合わせ場所だな。
 とにかく黒い久我重明なら、もっと黒い場所で待ち合わせるのかと思ったけど。
 たとえば目黒駅とか。

 恐るべき権力者らしい蘭陵王と会うのだが、無門は安定の普段着だ。
 スーツとかは持っていないんだろうから仕方がないか。
 まあ、蘭陵王が期待しているのは葛城無門の戦闘能力だから、服装は気にしていないのだろうけど。
 むしろ動きやすいジャージでも可だろう。

 無門の実弟である愚地克巳は私服センスが鬼才だと評されている。
 そこに行くと、無門は普通ですね。
 克巳なら決戦におもむく空手家なら空手着、という場面でジャージを選択する異能を持っている。
 本当に、なんでVSドリアン遊園地決戦でジャージだったんだろう。

 やって来たロールスロイスに乗せられ無門と久我さんは移動する。
 窓を塗りつぶしたリムジンは場所を特定されないように2時間かけて移動する。
 久我さんが普通に座っているのが、なんか面白い。
 この人は普通の行動が、とことん似合わない人だな。

 到着までの2時間、無門と久我さんはどんな会話をしたのだろう。
 いや、きっと何もしゃべっていないだろうな。
 むしろ、久我さんが世間話を普通にしたら、そっちのほうが不気味だ。

 そうして到着したのが蘭陵王の豪邸だった。
 頑張って移動しても、こんな目立つ豪邸ならすぐに場所を特定されそうだけど。
 だが、ネットで検索かけても出てこないのかも。
 テロ攻撃の対象になりかねないインフラ関係の会社は、住所を検索してもグーグルマップに出てこない事がある。
 だから初回訪問が大変だったと営業の人が言ってた事があります。
 グーグルに検索止められるほどの危険地帯だ。

 でもまあ、こんだけの豪邸だから地元では有名だろうし探せばわかるんだろうな。
 どちらかと言うと、探すなと言うメッセージなのかもしれない。
 探そうとしたら、察知して先制攻撃を仕掛けるッ!
 不要な血を流さないためにも、探してくれるな。
 って事かも。

 到着した無門を迎えたのは黄海王だッ!
 新手の海王がここにもいた!
 気がつかれずに、無門の首筋付近に乗るなど技量は確かだ。
 烈海王ほどでは無いかもしれないが、手ごわいぞ。

 初っ端にインパクトを与えてから対面する。
 これが蘭陵王の面接パターンだろうか?
 いきなりペースを奪われてしまった。
 こんな状態だが、ついに無門は蘭陵王に対面した。

 無門は、ちゃんと帽子も脱いで挨拶している。
 流石の無門も、ちょっと緊張しているのかも。
 でも、すぐに帽子をかぶっている。
 少し落ち着いたのか?

 蘭陵王は無門に、無寸雷神を片手でやって水槽の中の魚を気絶させろと無茶ぶりをする。
 現在の無門だけではなく、将来成長する無門の実力を計る気か!
 無門は若いだけに、まだまだ伸びしろがあるという事だろうな。

 片手無寸雷神を成功させた無門だが、現在の経歴では参加資格に少し足りないと言う。
 久我重明に勝てたら資格充分だったのになどと挑発してくる。
 あおって、葛城無門vs久我重明を見る気なのか?
 でも、久我さんに勝てる人間なんてほとんどいないぞ。
 無茶ぶりすぎる。

 経歴が足りないと言われたが、後の展開を考えると実力は充分だ。
 いろいろと注文をつけて楽しみたいだけなのかも。
 なにしろ死人が出るような戦いをさせて喜んでいる変人が蘭陵王なんだし。

 と言うか、無門に興味を持っているのは蘭陵王の息子の黄金丸(こがねまる)だった。
 かつて出会った天才少年ふたりが運命の再会だッ!
 と思わせて、あまり引っ張らなかったな。
 今後につづく長い宿縁なんですけどね。

 黄金丸の髪の色が違う点についてはスルーされた。
 ここは食いつかんでも、ずいぶん後になって分かる事だしな。
 いや、ずいぶん先だよ?
 あまり時間がたつと忘れてしまいそうで心配だ。

 無門の審査は黄金丸が行う。
 まずはつぼみ状態の牡丹を咲かせる。
 これは松本太山直伝の技なので、無門もできるらしい。

 つぎにワニのいる池を渡る。
 無門はどちらもクリアした。
 花を咲かせるのは松本太山の技だ。
 ワニ相手の立ち回りは、無門の軽業が有効だった。
 どちらも無門の得意分野だ。

 わざと無門の特技を見ているのか?
 無門の情報を知られていて、試されているのかもしれない。
 遊ばれているともいえるかも。
 金も無い新規参加者の悲しいところだ。
 蘭陵王たちからすれば、無門は安上がりなオモチャに見えるのだろうか?

「最後のテストはね」「黄先生と闘って」「勝つこと」

 そして、最終テストは黄海王との勝負だッ!
 黄海王の実力やいかにッ!
 海王の称号を得ているのだから、強いのは確かだろう。
 でも、海王だってピンキリですからね。
 毛海王や除海王レベルなら楽勝なのに。
 サムワン海王は相手に恵まれなかっただけで、けっこう強かったと思っています。

 黄海王は大擂台賽に出場していない。
 出場できなかったのか、出たくなかったのか……
 龍書文みたいに、経歴が後ろ暗すぎて出られなった可能性はある。
 ただ、龍書文はそもそも海王になれないほど経歴が汚れていたのだろう。

 そう考えると、黄海王は中途半端だ。
 暗すぎず、明るすぎず。
 ネタキャラなのか、実力者なのか分からん。
 まあ、とりあえず現代社会でこの格好をしているって事は、なかりの変人だな。
 『パリピ孔明』なみのコスプレイヤーと思われていそう。


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週刊少年チャンピオン2023年49号
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2023年12月14日(2+3号)
第22話 黄昏に舞う精霊 黄海王

 葛城無門は師・松本太山に致命傷を負わせた柳龍光を探していた。
 松本太山と柳龍光が死闘したという"ゆうえんち"を探して、ついに"ゆうえんち"主催者の蘭陵王にたどりつく。
 だが、無門を待ち受けていたのは"ゆうえんち"入門資格を得るための苛烈な試験だった。
 最終試験は黄海王との勝負だ!

 海王と言っても、上は烈海王から下は毛海王まで幅広くいる。
 サムワン海王は勇次郎が思わず喰ってしまうほどには強いと思うのだが、どうか?
 とにかく、どのレベルの海王かで難易度も違う。
 烈海王レベルなら、今日は諦めて帰った方が良いかもしれない。

 海王というのは中国武術の最高峰である称号だ。
 なんで『海』なのかは謎です。
 中国は大陸国家だから、『海』ってのは異質な気がする。
 海外からの敵を迎え撃つ戦力なのかもしれないが、やっぱり謎だ。
 板垣先生は、名前を決める時に何か考えていたらしいんですが『忘れちゃった』らしい。
 たぶん永遠の謎ですね。

 黄海王は強敵なので、30分以内に一発でも入れることができれば勝ちというハンデ戦である。
 蛟黄金丸の言い方だと黄海王はかなりの強敵らしい。
 これが除海王あたりだと、金的に一発入れたら勝ちというルールになるんだろうけど。
 海王という壁を無門は超えることができるのか!?

 黄海王は羽ばたくような動きから高速の移動をする。
 猛禽象形拳か!?
 否ッ! 蜻蛉(トンボ)の象形拳だッ!
 蟷螂拳(とうろうけん)があるなら蜻蛉拳(せいれいけん)だってある!

 でも、トンボのまねをしたからって速く動けるとは限らないのだが……
 あ、なんかアラレちゃんの走る姿に似ている……
 キーンのポーズでマッハかッ!?

 トンボは時速100km/hで飛び、自在に動き回る事もできる空の王者だ。
 その狩りの成功率は95%であるッ!

『この確率を超える生物は地球上に存在しない』
『最強のハンターなのである』

 急に昆虫能力ファイトみたいなノリになったぞ!
 いや、だから、トンボのまねをしたからって速く動けるとは限らないンだってばさ。
 せめて翅をはやそうよ。

 黄海王の場合は自分がトンボであると思い込むことによるパワーアップかもしれない。
 ならば、自分がミドリムシだと思いこめば光合成も可能になる緑虫(ユーグレナ)拳でサバイバルに強くなるかもしれない。
 大概のものは迫力とスゴいね人体で乗り切れるのだ。

 黄海王の蜻蛉拳に無門は追い詰められていく。
 だが、葛城無門が天才と言われるのには、理由がある。
 無門は見た技をすぐにコピーできるのだ。
 そして、今回も――――

画像
「あなたの技」「使わせてもらうよ」

 蜻蛉拳をコピーだ!
 コピー能力に長けた無門ならではの戦術である。
 だが、蜻蛉拳は黄海王の小柄な体と強い脚力によって可能となっている。
 今現在の無門では完全再現は難しい。
 自分の技を軽く見られて怒りを抱いた黄海王が無門の背後を取って右拳を叩きこむッ!

 だが、手ごたえが軽い!
 全関節を使って威力を殺す無寸受けだッ!
 あえて攻撃を受ける事で生じたスキをつき、無門が黄海王に一撃を与える。
 蜻蛉拳の真似をして挑発するところから計画された無門の頭脳プレーであった。

 黄海王は中国の修業時代を思いだす。
 所属している紅山寺では、国が武術家を管理しようとしていた。
 そして、へっぽこな外国人海王が増えたりと、海王の称号の大量生産に心痛めていたようだ。
 でも、むしろ外国人海王のほうが真面目に鍛錬している気もするぞ。

 腐敗する海王システムに嫌気をさして黄海王は中国から飛び出たようだ。
 だから大擂台賽に出場していなかったんですね。
 中国武術は文化大革命でも弾圧されたので、台湾に亡命した武術家も多い。
 武林(武術界)は権力者との関係が良くないので、なにかと揉めるのだろう。
 黄海王だけでなく、過去の蘭陵王もそういった人間の一人なのかもしれない。

 無門は実力では劣っていたが、駆け引きで黄海王に勝つことができた。
 この冷静な駆け引きの感じが無門の持ち味か?
 でも、無門は身内の話になると、冷静さを欠くという弱点があるんだよな。

 試験に合格した無門はご褒美として裏ビデオを見せてもらえる。
 松本太山vs柳龍光というマニアが泣いて喜ぶ闘争の動画だ!
 次回、無門は師匠の死闘を見る事になる!
 無門は冷静でいられるのか!?


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週刊少年チャンピオン2023年49号
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2024年1月18日(7号)
第23話 闇の記録 柳龍光vs.松本太山

 葛城無門は師・松本太山に致命傷を負わせた柳龍光を探していた。
 そして、二人の戦いが"ゆうえんち"と呼ばれる場所で行われていたことを知る。
 "ゆうえんち"に近づいた無門は、松本太山と柳龍光が戦ったときの映像を見ることになるのだった。

 これは裏ビデオ鑑賞会ですな。
 夢枕獏の説明によれば、裏ビデオとは表に出にくい貴重な格闘技関係の映像である。
 前田日明が真剣勝負を仕掛けてきたアンドレ・ザ・ジャイアント返り討ちにしたり安生洋二グレーシー柔術道場に道場破りに行って返り討ちにあったりした物などの事らしい。

 ゆうえんちビデオはそもそも一般公開されていない超貴重な映像だ。
 超ウルトラMAX裏ビデオだよ!
 でも、葛城無門にとっては松本太山の死因にかかわる勝負だ。
 真剣かつ、深刻な表情で見るのであった。

 ちなみに、無門の隣に座っているのが久我重明である。
 たしかに三人ぐらい座れそうなソファーだけど、なんで隣に座っているんだ?
 仲良しかッ!?

 映像には在りし日の松本太山がうつっていた。
 ゆうえんち終盤だが目立った傷も無く、余裕のありそうな姿である。
 だが、最後の最後で松本太山は恐るべき 変態 強敵と当たってしまった。
 のちの最凶死刑囚が一人、猛毒の柳龍光である。
 範馬刃牙ですら一度は不覚をとった猛者だ。

 そんな柳龍光なんだけど、本編に比べると変態が凄すぎる。
 ちょっと異常な所もあったとは思う。
 でも、ここまでの変態じゃ無かったよね。
 バキ本編に登場するまでの数年間で、なにがあったッ!?

「甘美なんだろうねぇ」「小便漏らすかもしれないねぇ 敗北に身を委ねるなんて」
「甘美なんだろうねぇ」
「小便漏らすかもしれないねぇ 敗北に身を委ねるなんて」


 いや、まあ、刑務所にいたンですけどね。
 刑務所生活で精神もまともになったのだろうか?
 『ゆうえんち』での話が進むと、柳もダメージを受ける。
 そのショックで、おかしかった所が少しまともになったんだろうか?
 それとも、これが若さか?

 柳龍光は敗北を知りたい。
 甘美な敗北を味わい、絶頂したいのだ?
 で、合っているのか?
 変態の思考は読みにくい。

 こんな状況ですが、もう開始(はじ)まっている!
 と思うのだけど、股間まで始まっているぞ!?
 柳さん、そっちは戦闘状態にならなくて良いんですよ!?

 とにかく、強き獣が出会ってしまったのだ、もはや闘争は不可避である。
 柳は殺気によるフェイントからの空掌を当てるが、効かないッ!
 服の上からと言うのもあるが、松本太山の筋肉が空掌を防いだようだ。
 理屈にあっていない気もするけど、筋肉至上主義なバキ世界である。
 たいがいの問題は筋肉で解決できるのだ。

 柳は鋭く研いだベルトを武器にする。
 だが、これも松本太山の筋肉で防いで反撃だ。
 やっぱり筋肉がすべての問題を解決してくれる!

 しかし、柳は次の必殺技を出してきた。
 脱力することで肉体をしならせ、鞭と化す―――― 鞭打(べんだ)だッ!
 皮膚を攻撃する鞭打なら筋肉の防御も通用しない!
 松本太山の弱点をついた技だ。
 筋肉が敗北(やぶ)れたァッ!

 この攻防で松本太山に隙がうまれた。
 すかさず柳は空掌を仕掛ける。
 だが、松本太山の筋肉は空掌でもえぐり取れない!
 なんという筋密度だッ!
  ているッッ!

 松本太山が反撃のボディーブローを叩きこんだ。
 柳が吹っ飛ぶ。
 だが、これは柳の計画通りだったらしい。
  太山に毒手を当てて猛毒状態にするためだったのだッ!

 だが松本太山も負けていない。
 桜も咲かせる身体法『放華』で毒を体外に押しだした!
 さすが驚異的な肉体の持ち主である。
 これも筋肉で解決した、のか?
 いままで互角の攻防をしていた柳龍光と松本太山だが、意外な決着が待っていた。

「病気なんだって こずえちゃん」

 松本太山の娘・梢江の名前を出したッ!
 予想外の言葉で一瞬の動揺をしてしまう。
 柳龍光は言葉にも毒を潜ませる!
 ほんの一瞬、筋肉がゆるんだ所を狙うッ!
 空掌で胸の肉がえぐり取られたッ!

 松本太山、痛恨の不覚である。
 最強の鎧である筋肉も ちからが入っていなければ柔らかい。
 筋肉の死角をついた攻撃だった訳だ。
 範馬勇次郎も気持ちがゆるんで、背中の鬼が笑った状態なら有効打撃が入るかもしれない。

 壮絶な松本太山の試合を見た。
 無門はそれでも"ゆうえんち"に行くのだろう。
 しかし、こっそり盗撮して裏ビデオになっていたなんて参加選手もビックリだな。
 名のある武道家は、これで弱味を握られたりして。
 無門も変に美少年だから、盗撮には気をつけておけよ。


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週刊少年チャンピオン2024年7号
週刊少年チャンピオン2024年7号



2024年2月15日(11号)
第24話 最終関門

 葛城無門の師・松本太山が猛毒・柳龍光に致命傷を負わされた"ゆうえんち"での裏ビデオ鑑賞会だ。
 松本太山は柳龍光が太山の娘・梢江の名前を出したことで一瞬すきを作ってしまう。
 そこに柳龍光の必殺技・空掌が決まり、肋骨が見えるほど肉をえぐられた。
 事前に情報を集めていた柳龍光の策が決まった形である。

 でも、松本太山は空掌を喰らっても筋肉で耐えたッ!
 筋肉万歳ッ!
 ウラー、マッスルッ!
 ロシア語と英語を混ぜると劉鳳に怒られそうだが、筋肉だから仕方がないッッ!
 松本太山の筋肉は、ここまで奇跡を起こせるのか。

 さらに、そこから反撃と家族愛のマッスルパンチだッ!
 柳の あごが砕けた!?
 でも、作中現在の柳は回復しているからたいしたもんだ。
 あとで勇次郎にも あごを砕かれるんですけど、すでにダメージを負っていたのか?

 柳のダメージは大きい。
 あと少しで敗北を教えてやることができた。
 だが、ここで時間切れで"ゆうえんち"が終了してしまう。
 太山は柳に止めを刺さずに去っていく。
 過剰な暴力を振るわないのが、松本太山の美学だ。

 太山は致命傷を負う。
 柳は敗北しきれなかった。
 なんとなく、両者痛み分けだ。
 これが闇の記録の全貌であった。

 原作小説と違い、松本太山が やや勝っている!
 松本太山への愛ですね。
 愛だけじゃあ勝てないのが夢枕ワールドなのかもしれないが。

 純粋な戦闘力では松本太山がまさっていた。
 だが、柳龍光は言葉で太山を惑わし逆転する。
 卑怯と言えば、卑怯だ。
 だが、卑怯な技ほど効果があるのも事実である。

 久我重明や蛟黄金丸は卑怯な技も肯定派だ。
 仲良く話をしているが、いつか闘う宿命なのかもしれない。
 今のところは仲良しに見えるけど。

久我重明と蛟黄金丸

 って、なんかBLだ!
 でも、久我重明と黄金丸だから、血なまぐさそう。
 ボーイズラブじゃあなくて、暴力Loveだ。
 あるいは武術Loveですね。
 久我重明のBLはブラックラブだけど。

 葛城無門は、これで"ゆうえんち"への入園資格を得る。
 だが、参加料500万円というハードルが高すぎた!
 貧乏そうな10代少年に大金を求めんなよ。
 そりゃあ変顔にもなる。
 こういう抜けたところは、愚地克巳の実兄なんだなと納得です。

 金のない無門は、闇試合――――闘人市場に行く。
 相手は餓狼伝の主人公・丹波文七だッ!
 無門は金を得ているから、丹波に勝ったのか!?
 恐るべき少年だな。
 というか、伝説級の試合になりそうなんだから、見たかった。

 さらにオリジナル展開で愚地独歩も登場したッ!
 徳川光成が独歩たちが現役戦士だった頃を懐かしむのは『グラップラー刃牙』へのオマージュですね。
 独歩は克巳の兄である無門を探していた。
 だが、松本太山が先に無門と出会っている。
 独歩は、こっそりと身を引いていたらしい。
 この無念が神心会の人捜し情報網構築につながっていたりして。

 無門が金に困っていると聞いた独歩は、ボクシングのフラッシュ早田を通して無門の手に金が渡るようにする。
 おそるべき情報網だ。
 さすが警察を上回る情報網をもつ神心会ですな。

 ポンと500万円を出してくれるあたりが、さすが神心会100万人の長よ。
 門下生の月謝が平均3000円/月としたら、年間360億円ですよ。
 札束の試し割りだってできそうだ!

 幸運と実力と、細くつながった縁によって葛城無門は"ゆうえんち"へと向かうことになる。
 暴力と変態の渦巻く夜の暗黒遊技場"ゆうえんち"だ!
 ついに次回からゆうえんち編が始まりそうだぞ。
 ゲストで、丹波文七も参加していたりして。


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週刊少年チャンピオン2024年11号
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2024年3月21日(15号)
第25話 闇の祭典 ゆうえんち開園!

 葛城無門は師・松本太山に致命傷を負わせた柳龍光と戦うため、闇の祭典"ゆうえんち"に参加するッ!
 地下闘技場よりも過激な闘争の宴だ。
 無門は棺桶に入って開園時間を待つ。
 開園時間を待ちながら無門は主催者である蘭陵王の説明を思い出すのだった。

(1) 入園者は棺に入って、開園を待つ。棺がどこに置かれるのかは、蘭陵王が決めている。
(2) 参加者は武器の持ち込みを禁止とする。ただし、衣服や園内の物を武器にするのは構わない。
(3) 入園料の500万円はコイン1枚に替えて身につけること。コインをすべて失うと失格になる。
(4) 終了の放送が流れたら、今回の"ゆうえんち"は終わる。

 対戦相手も場所も選べないのは主催者である蘭陵王の愉悦につきあわされるって事だよな。
 無門が苦労したら、それは蘭陵王の罠だ。
 ただ、蘭陵王だって無門だけをひいきする事はないだろう。
 蘭陵王にとって推しの戦士だっているだろうし。

 対戦相手は偶然で決まる部分が大きい。
 確実に戦わせることができるのは、初戦の相手ぐらいだろう。
 つまり初戦の相手を見れば、蘭陵王の狙いも読める。

 500万円はコイン1枚に変えられて、後で換金できる。
 小説時は現金を裸で抱えていたので身軽になった!
 500万円単位を持ち歩くのは大変だよね。
 映像化による矛盾点の解消だろうか。

 "ゆうえんち"ルールの肝心な点は、武器の持ち込みを禁じている所だ。
 でも、武器の使用は禁じていない。
 武器密輸も成功すれば問題無し。
 現地で武器調達しても武器作成してもOKだ。
 器用な人なら石器で刃物を簡単に作ってしまいそう。
 この容赦なさが地下闘技場と違う所である。

 より武術的であり、まさに実戦だ。
 餓狼伝に登場する竹宮流は単純な格闘術だけではなく、薬草術まで網羅した総合サバイバル武術だった。
 まあ、本来の武術が武器の使用を前提とした生存・戦闘術なんだから当然だ。
 現代でいえばグリーンベレーSASのような特殊部隊なのだろう。

 蘭陵王も、そういった現代では発揮できなくなりそうな武術の神髄を見て愉悦(たの)しみたいのだ。
 その点では葛城無門の師・松本太山は総合武術とちょっと違うみたいなので、流派としてやや不利だ。
 桜の花を開花させられます、ってのはこの場で役にたたなさそう。
 いや、松本太山は枯れた桜を咲かせることで柳に精神ダメージを与えていたか?

 それにしても、こんなに大事なルールを直前で言うのか。
 もっと早く言ってくれれば、武器対策も考える時間があったのに。
 これも蘭陵王の罠であり、無門に対する期待なのか?

聞こえぬ最後のルール

 蘭陵王は最後に、重要なルールを伝えた。
 だが、読者には聞こえないッ!
 なぜ!?
 小説版だと聞こえていたのにッ!

 確かに、それを知っているとラストバトルがぶれる。
 私だって、小説版の感想で、この後に来るであろうラストバトルの心配を何度もしていた。
 雑念を与えず、戦いに集中してほしいという事なのだろう。
 でも、それってかなり先の話だから、読者の多くが忘れていそうだぞ。

 無門の目的は柳龍光と戦うことだ。
 余計な戦闘はなるべく避けたい。
 だが、開園となり棺から出た無門は、自分のとなりに空の棺が置かれているのを見た。
 すでに何者かが、居るッ!?

 無門の隣に配置されていたのは極東プロレス社長のゴブリン春日だった!
 極東プロレスは久我重明と闘っていて、そこに無門が割り込んで恩を売ったこともある。
 まさに因縁の相手だ!

 無門が柳と闘いたいことを知っていてなお、この配置である。
 蘭陵王の愉悦欲が凄まじい。
 まあ、無門と柳では格が違う。
 柳のほうが実力も実績も変態度も上だ。
 "ゆうえんち"という実戦で無門をもんで鍛え上げるつもりなのかも。

 ゴブリン春日は強力な指の力で人間の肉をむしり取る。
 浦安鉄筋家族でプロレスで一番痛い技は「つねり」と言ってたことがあった。
 つまり、ゴブリン春日は最痛プロレスラーなのだろう。

 強力な攻撃だけど、花山薫とすこし被っている。
 肉をむしり取るのは蛟黄金丸とも被っているし。
 さらに言えば、肉をえぐるのは柳龍光とも同じだ。

 この辺の因縁も加味して、蘭陵王は無門の隣にゴブリン春日を配置したのだろう。
 蛟黄金丸と闘うだけの資格があるのか?
 柳龍光の劣化版とも言える「つねり」ぐらいは攻略してみせろ。

 そして、蘭陵王は知らないし、未来の話なのだが……
 葛城無門の実弟・愚地克巳は超握力の持ち主である花山薫との死闘で、さらなる成長ができた。
 このシンクロニシティを活かして、無門も成長したい!

 でも、相手は強敵だ。
 まずはなるべくダメージを受けずに倒したい。
 でも、劇的に勝てばダメージ受けるのも良いのかも。
 愚地克巳だって何本も骨折られて、歯も失って、握撃くらっても、お釣りのでる成長をした感じだった。
 克巳は、その次の試合で負けちゃったんですけどね。


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週刊少年チャンピオン2024年15号
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2024年4月11日(19号)
第26話 最高の趣向

 葛城無門は師・松本太山に致命傷を負わせた柳龍光を倒すべく、闇の闘技場"ゆうえんち"に参加したッ!
 柳以外とは なるべく闘わずに柳を見つけて、できれば無傷で闘う。
 そんな計画を考えていた無門だった。

 だが、開園直後にプロレスラー・ゴブリン春日の不意打ちを喰らってしまう。
 計画という物は、立てれば崩れるのがお約束だ。
 とくに殺人計画とかは、基本的に失敗するぞ。

 奇襲を受けた無門だが、なんとか軽ダメージで切り抜けた。
 松本太山に教わったことが役に立った、のか?
 花を開花させる事は教わったが、不意打ちへの対処ってどうなんだろう。
 松本太山は不意打ちにも負けない強靭な肉体を作れとか言いそうだけど。

 ゴブリン春日は無門の名前を聞いて表情が変わる。
 腹心の町田を倒したのが、目前に居るガキだと気がついたのだ。
 因縁の二人を並べて開園させる。
 これが蘭陵王の愉悦だ。

 ゴブリン春日はプロレスラーらしく驚愕のタフネスだった。
 プロレスラーのタフネスは、刃牙世界だと久しぶりに見たかも。
 猪狩と斗羽 以降のプロレスラーは若干小粒に描かれている。
 それに対して、『ゆうえんち』は若手プロレスラーの強さを描きがちな餓狼伝の要素が入っているぞ。

 と、この場に新手の戦士がやってきた。
 ただならぬ妖気をまとった凶人だ。

「私はね 知りたいんだよ」「敗北を」

「私はね 知りたいんだよ」「敗北を」

 猛毒・柳龍光の登場だッッッ!!
 この頃からすでに「敗北を知りたい」と言っている変態である。
 いや、変態だったんだけど、『バキ』に登場する頃には少しまともになっていた。
 少しは刑務所暮らしの効果があったんだろうか?

 逢いたかった柳に、いきなり逢えたッ!
 でも、メチャメチャ取り込み中だ。
 この場でどう立ち回るか?
 葛城無門の戦術が試される。

 ――――なんだけど、結論から言うと、かなりのダメダメだ。
 無門は頭が悪くない。
 だが、松本太山の仇討ちとして柳龍光を倒すという思いが強すぎて、選択の幅が狭くなっている。

 理想は柳龍光とゴブリン春日を戦わせて、たぶん勝つであろう手負いの柳龍光を仕留める、だ。
 でも、無門はゴブリン春日と戦いそうな柳龍光へ積極的に攻撃を仕掛けてしまう。
 柳龍光に与えるダメージは、ぜんぶ自分で与えたいッ!

 さらに柳の得意技である鞭打を打ち込む。
 柳に恨みか何かあって しっかり対策してきたことを、自分からバラしてしまった。
 せっかくの優位点を自分から捨てちゃったよ。

 甘いッ! 甘すぎるッ!
 お汁粉に蜂蜜と砂糖を入れて煮込んだぐらいに甘い。
 さらに柳に集中しすぎてゴブリン春日を無視している。
 無視に怒ったゴブリン春日は、無門の背後をとってチョークスリーパーをかけた!
 脱出困難な体勢だ。
 無門が大ピンチだぞ。

 ゴブリン春日に つかまった無門を見て柳は去って行く。
 敗者に興味は無い。
 柳を追いかけたいが、ゴブリン春日の怪力で拘束されいる。
 倒すべき仇が目前にいるのに、手が届かない。
 この無念が無門をきっと強くする!

 柳がいなくなると、冷静になった。
 無門は機転をきかせて、技から脱出する。
 この冷静さを柳がいるときにも発揮できたら良かったのに。
 でも、そこが無門の伸びしろなのだろう。

 この配置の妙も蘭陵王の愉悦だろう。
 無門が冷静に動けるのかを見ていた。
 出会いと別れを演出したぞッ!

 冷静さを取り戻した無門はゴブリン春日を倒して、柳を追跡(お)いたい。
 急いで追いかけたいという思いを押し殺して、冷静になることができるのか?
 次回は5/30発売の26号だ。
 そして、次週は『刃牙らへん』スピンオフ大集合で、『ゆうえんち』番外編が掲載されるぞ!
 落ち着け、冷静になるんだッッ!



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2024年5月30日(26号)
第27話 プロレス魔獣 ゴブリン春日

 夜の暗黒遊技場"ゆうえんち"に参加した葛城無門は、プロレス魔獣・ゴブリン春日と闘うことになる。
 一刻も早く去っていった柳龍光を追いかけたい。
 そんな焦りを持ったまま闘って、大丈夫なのか?

 とりあえず、無門は地面の石めがけてゴブリン春日を投げ飛ばした。
 頭蓋骨に石がめり込むダメージだ!
 さすがにめり込むのは嘘だろう。
 プロレスラーらしい誇張表現だと思うけど、本当に頭蓋骨に穴が開いているのかも。

 そんなダメージを受けてもゴブリン春日は平気そうにしている。
 驚愕のタフネスを持つプロレスラーだ!
 無門くん、初戦から強敵に当たってしまったね。

 ゴブリン春日はマウント斗羽門下生だった。
 古き良き、狂気のプロレスラーである。
 こういう狂人に社長業をやらせるのが間違いなんだろうな。
 社長は別の人を雇えば良かったのに。

 ゴブリン春日は"ゆうえんち"だろうと、プロレスのスタイルで戦う!
 相手の攻撃を受けつづけ、耐える!
 鍛え抜かれた驚愕のタフネスだ!

 ゴブリンという名前はマウント斗羽がつけたらしい。
 ファンタジーやゲームだと定番の雑魚敵だ。
 指輪物語だと現在ゴブリンと呼んでいるのはオークが弱体化した設定なっている。
 ほぼオークと思えば、そこそこ強い。

 ただ、この頑丈さはゴブリンと言うよりゴーレムだよね。
 久我重明から盗んだ萩尾流の必殺技・蝉丸が、ゴブリン春日の太い僧帽筋に阻まれて失敗する。
 プロレスラー殺しの必殺技が不発だ!

 とにかく頑丈なプロレスラーは打撃のみで倒すのが難しい。
 なので、締め技で気絶させるか、関節技で手足を破壊する。
 あとは脳震盪で闘う意識を刈り取るしかあるまい。
 それがプロレスラーへ対策だ。
 しかし、無門はいきなり締めによる気絶を失敗してしまう。

 ならば、プランBだ!
 今度は磯村露風から盗んだ無寸雷神をゴブリン春日に喰らわそうとする。
 第三の手段、脳を揺らして戦闘不能を狙う、だ!

 しかし、ゴブリン春日は部下の町田を倒した技として無寸雷神を知っていた。
 相手の頭をはさんでから仕掛ける。
 そんな予備動作があるので、初見ではない敵に弱いのが無寸雷神であった。
 無門くん、柳龍光と闘う事ばかり考えていたから、他の対策が甘くなっているんじゃないか?

 仕方がないので、無門は第四の策『とにかく打撃でダメージを与える』に切り替えた。
 いや、これは雑すぎる作戦だろう。
 ゴブリン春日の蛮性に影響されて、無門も野獣のようになってしまったのだろうか?

 怒涛のラッシュを見せる無門だが、ゴブリン春日を倒しきれない。
 そして、ゴブリン春日の反撃タイムがきてしまう。
 無門はゴブリン春日の反撃をしのげるのか!?
 ゴブリン春日は、相手の肉を指でつまんで千切ってくるぞ!

 倒せなかったことによる精神的なダメージも心配だ。
 無門に逆転の秘策はあるのだろうか?
 次回(6/20 29号)につづくのだった。


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週刊少年チャンピオン2024年26号
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2024年6月20日(29号)
第28話 ゴウモン

 夜の暗黒遊技場"ゆうえんち"では、武器の使用すら許される壮絶な試合が行われている。
 今宵も二頭の餓狼が闘争(たたか)っているッ!
 まずは、サーカス出身で松本太山に鍛えられた天才少年・葛城無門だ!
 対するは、すごいピンチ力(つまむ力)で相手の肉をちぎり取る魔獣プロレスラー・ゴブリン春日じゃッ!

 そして、戦闘の途中ですがゴブリン春日の回想シーンです。
 夢枕獏も回想シーンが長くて多いのである。
 外伝になっても違和感なく回想に行けるのだ!

 ゴブリン春日はいかにして魔獣となったのか?
 奈良に住む岩合文太郎 少年は もともと大柄で痛みに鈍い体質だった。
 のちのゴブリン春日である。
 あだ名は『ゴウモン』だ。

 文太郎には本人も持てあますほどの破壊衝動があった。
 普段は新聞紙をちぎることで発散させていたのだが、爆発寸前の状態である。
 この新聞紙ちぎりは偶然にも握力アップのトレーニング方法だった。
 ストレス発散が地道なトレーニングにつながり、魔獣の土台となる。

 範馬刃牙や芥菊千代も新聞紙で鍛えていた。
 ハンドグリッパーではなく新聞紙で鍛えるのは地球環境にやさしい自然派だからだろうか?
 近くにあるもので鍛える庶民派なのかもしれないけど。
 芥菊千代の場合は、貧乏だから、だろうけど。

 文太郎は親友の沢田誠に裏切られた事で、ついに暴力性を開放してしまう。
 思う存分にイジメっ子たちの肉をちぎる!
 この辺、 原作とは微妙に違っていますね。
 漫画版だと学校の教室でやっている。
 みんなに魔獣誕生ゴウモンショーを見せているのだ。

 暴力の解放と同時に見られる快感も得てしまったのだろうか?
 お客さんも沸いているぜ!
 いや、級友たちはみんなドン引きですよ。
 大津波がくる前兆かってぐらいに引いている。

級友たちはみんなドン引き

 みんなの反応を読みちがえている!
 歓声と悲鳴は似ているようで ぜんぜん ちがうぞ!
 ゴブリン春日はエンターテイナーとして、大丈夫なんだろうか?

 ゴブリン春日は社長業に向いてい無さそうだった。
 そして、舞台演出も苦手かも。
 歓声に対する感性がおかしい。
 みんな猛獣ショーは見たいけど、残酷ショーが見たい訳じゃあ無いんだ。

 ゴブリン春日は強いことは強い。
 だけど、お客さんを沸かせることのできる見て安全な技が無さそうだ。
 残虐プレイすぎて、特殊性癖のお客さんしか喜べない。
 どうにも残念なプロレス魔獣である。

 学校内での傷害案件だ。
 救急車や警察も呼ぶだろうし、報道とかSNS拡散とかしていそうだよな……。
 その後の文太郎が孤立しがちに成長していくと想像できる。
 どんどん変な方向に成長していったんだろうな。

 そして成長した残念な魔獣プロレスラー・ゴブリン春日は葛城無門と戦っている。
 ゴブリン春日の脳内には観客が見えているようだ。
 これもリアルシャドーの一種なんだろうか?

 観客がいたほうが強いのがプロレスラーである。
 だが、ゴブリン春日は観客の脳内召喚でいつでもどこでも全盛期で闘えるらしい。
 ちょっと、やばい人ですね。
 防御しなさすぎて脳へのダメージが蓄積しちゃっているよ。

 それでもゴブリン春日は賢く(クレバー)に闘う。
 あえて隙を見せることで、無門の攻撃を誘って受ける!
 くると分かっている攻撃なら耐えられるのだ!
 実戦経験の少ない無門にとって難しい相手だ。

 ゴブリン春日はかつての親友マコっちゃんに反撃しようと、肉をちぎる動きに入る。。
 それ、親友マコっちゃんじゃあなくて無門くんだから!
 もっと頭をガードして!
 健康そうに見えて、身体がボロボロですよ。
 主に脳がッ!

 むしろ頭のネジが外れて、リミッターも外れているのかも。
 強靭な肉体を持つ狂人の巨人だ。
 そして、ついにゴブリン春日が無門を捕まえた!
 ちぎられる!?
 と言う所で次回、7/18発売の33号につづくのであった。


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週刊少年チャンピオン2024年29号
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2024年7月18日(33号)
第29話 全力で

 葛城無門は仇敵を追って、ついに夜の暗黒遊技場"ゆうえんち"に入園した。
 だが、怨敵・柳龍光には逃げられ、怪力レスラーのゴブリン春日と闘う羽目になる。
 ゴブリン春日は素手で肉を千切り取る危険な男だ。
 浦安鉄筋家族でのネタだが、プロレスで一番痛い技はつねる、らしいぞ!

 ゴブリン春日の指が無門の足を掴むッ!
 ブチッと千切れる音がした!
 音はジーンズの破れた音だ!
 危ない。ピチピチのズボンはいて無くて良かった。
 あとは半ズボンでも無くて良かったな。

 ストリートファイトであれば、衣服にも留意すべきだ。
 わざと破れやすい服にしていれば、相手の組技から脱出できるかもしれない。
 深く考えずに普段着で着ちゃった無門は、ちょっと失敗だったかも。
 こういうのは経験だよね。
 師匠が生きていれば教えてくれたかもしれないけど。

 ゴブリン春日にはプロレスラー特有の打たれ強さがある。
 どれだけ殴っても蹴ってもひるまない。
 だが、苦し紛れの蹴りが効いたことで、無門はゴブリン春日の防御術に気がついた!
 わざと隙を見せる事で攻撃を誘っていたのだ!

 極真空手 第1回大会で優勝した山崎照朝も、構えは相手の攻撃を誘導するためのものと言っている。(『力石徹のモデルになった男 天才空手家 山崎照朝感想
 武の奥深さだ。
 ゴブリン春日は狂っているようで、冷静に闘っている。
 いや、やっぱり頭がおかしい所ありますけど。

「ごめんなさい 春日さん」
「柳のことで急いでしまった」
「体力を温存しようとか余計なことすら考えていた」
「あなたに集中していなかった」

 無門は春日さんと名前を呼んで深く頭をさげる。
 ここからは全力だッ!
 落とした帽子も拾ってかぶり、本気の構えをとるッッ!

 相手を強敵と認めて、礼儀正しくなった。
 まるで花山薫と闘った時の愚地克巳だ!
 なにしろ無門は克巳の実兄だもんね。
 やっぱり兄弟だ。
 心のありようが似ている!

 そして、克巳と同じく!
 認めた強敵に秘密の必殺技を叩きこむッ!
 無寸雷神 心打ッ!

 説明!?
 解説は無いのか!?
 も、本部さんはどこッ!? 呼んできて!

 原作の記述だと心臓を狙った無寸雷神で両手の使い方に工夫がある。
 相手の心臓を止めちゃう必殺技だし、無門が使用をためらったのもうなずける。
 もう少し研究したら、危険度の少ない技にできるかも。
 でも、完成させるためには実験台が多く必要なんだろうな。
 鎬紅葉じゃないんだから、人体実験なんて無門に似合わない。
 無寸雷神 心打の完成は遠そうだ。

 だが、心臓が止まったままでゴブリン春日が暴れる!
 なんと言うタフネスだ。
 そして、無門を「マコっちゃん」と読んでいるあたりが、頭おかしい。

 無門はとどめの無寸雷神をゴブリン春日の脳に打ちこんで、やっと倒す。
 苦戦したが初戦をなんとか軽ダメージで勝った。
 無門はこれで一つ成長した。
 この戦いが無ければ、後から出てくるより変態な強敵にやられていたかもしれない。

 寝ているゴブリン春日を放置して、無門はクールに去るぜ。
 あ、去るんだ。
 って、500万円相当のコインを取らないの?(ゆうえんち 25話

 ゴブリン春日から離れて、無門は柳探索を再開する。
 そして、今回の会場が本物の遊園地『相模オリエンタルランド』であることを知る。
 この会場内に数多の危険な怪物たちがいるのだ。

ゆうえんちに潜む怪物たち

ゆうえんちに潜む怪物たち

 原作小説を読んでいれば当然分かるキャラもいるんですけど、わからんのも居るな。
 さらにオリジナル展開のオリジナルキャラも出てきそうだし。
 まだまだ宴は始まったばっかりだ。
 こいつらも少しずつ登場してくるだろう。

 柳を探す無門は、さっそくひとりを発見した。
 地面に倒れている。
 登場した時点ですでに敗北者だ!
 さて、彼はどの怪物でしょうか?
 正解は8/22発売の38号で!


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週刊少年チャンピオン2024年33号
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2024年8月22日(38号)
第30話 一撃の黒船 ジャン・ロドリックス

 今回の冒頭は、空手の天才・愚地克巳が語る。
 愚地克巳は葛城無門の実弟だ。
 父がサーカスでライオンに噛み殺された事が、二人の道を変えてしまう。

 克巳は烈海王の右腕を移植している。
 つまり、わりと最近のインタビューですね。
 まだ、無門と克巳は再会していないようだ。
 再開したら、どんな事を話すのだろう。
 いや、格闘士(グラップラー)な2人は、闘争で会話するかもしれない。

 愚地克巳の家族関係はけっこうややこしい。
 実の父は葛城渡流(わたる)で、克巳が1歳くらいの頃に事故死している。
 実母が再婚して、義父となったのが神奈村正介だ。
 そして正介が事故死して、克巳は独歩の養子となる。
 事故死が多い。

 義父の正介はライオンを素手で調教できるほど強かった。
 さらに正介の弟・神奈村狂太はもっと強かったという。
 いわばライオン殺し殺しだ。
 ちなみに、ライオンを倒したローランド・イスタスに勝った克巳もライオン殺し殺しですね。

 そのころ"ゆうえんち"の一角では黒人ボクサーが古武術の男と戦っていた。
 右ストレートが、ガードした左腕を砕く!
 ボクサーは強力なパンチ力で勝利する。
 男の名は、ジャン・ロドリックスと言う。

 ジャン・ロドリックスは米国で事件を起こし、ボクシング界にいられなくなる。
 流れた先は『マフィア主催のピットファイトクラブ』
 『30戦 29勝 1敗』
 そこで地球一のタフ・ガイと勝負する。
 愚地独歩ですら技を使わずにいられなかったリチャード・フィリスだ!

 さすがのジャン・ロドリックスもフィリスは倒せなかった。
 で、フィリスに"ゆうえんち"の話を聞いて金を稼ぎに来日する。
 危険度は"ゆうえんち"のほうが上だから、やめときゃ良かったな。
 ただ、ピットファイトにはジャック・ハンマーも参加している可能性が高い。
 ジャックと対戦しても大怪我だろうし、どちらが良いのか難しいな。

 次の獲物を探そうとしたジャン・ロドリックスは、新手の存在に気がつく。
 一目でわかる野獣性だ。
 服すら着ずに全裸で歩いている。
 鋭い牙と爪だってもっている。
 そう、ライオンだ!
 人間じゃねェ……

 ここに眼鏡の男が横から入ってくる。
 眼鏡の男はチョークを極めてライオンを倒す。
 男の名は神奈村狂太、ライオン殺し殺しだけにライオン殺しも楽勝だ。

神奈村狂太

 このライオンは正介を噛み殺したライオンだったそうです。
 兄の敵討ちか……。
 いや、狂太は数学者なんで答え合わせですね。

 台詞が横書きなので、英語でしゃべっている!
 英語もペラペラだ!
 なぜかライオンにも英語でしゃべりかけていた。
 あのライオンは英語で調教されていたんだろうか?

 無門とは因縁の深い相手だ。
 葛城無門と神奈村狂太は、いずれ戦う運命だろう。
 狂太に勝てたらライオン殺し殺し殺しだ!
 強さ的には烈海王クラスだぞ!

 今回で新手の格闘士が一気に4人も登場した。
 正確には3人と1匹だけど。
 ジャン・ロドリックスはドレッドヘアだったんですね。
 古武術の男は存在をすっかりわすれていました。
 これで、正体判明が増えた。

ゆうえんち参加者
 ゆうえんち参加者

 E古武術の男 Gライオン Iジャン・ロドリックス K神奈村狂太 M柳龍光
 のこるは9人ッ!


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週刊少年チャンピオン2024年38号
週刊少年チャンピオン2024年38号



2024年9月19日(42号)
第31話 数理の魔術師 神奈村狂太

 ライオンを素手で調教できた兄が、なぜかライオンに食い殺された。
 その謎を解きあかすため、神奈村狂太は兄を食い殺したライオンを探す。
 結果として"ゆうえんち"主催者の蘭陵王にたどりついた。
 紹介無しで蘭陵王にたどりついた人間は狂太が初めてだ。
 数学者探偵・神奈村狂太ですね。

 ライオンより強かった神奈村正介は、死亡時に結婚していて名前が葛城正介となっていた。
 妻である葛城津葉沙(つばさ)の連れ子が無門と克巳だ。
 と言う訳で、神奈村狂太は葛城無門にとって血のつながらない叔父にあたる。
 ほぼ他人だよね、これ。

 ライオンはすでに"ゆうえんち"への参加が決定しているので、狂太も追っかけ参加となる。
 当然、ボディーガードたちをぶちのめして実力を見せつけた。
 しかも黄海王にも攻撃を入れて、座りこませている。
 無門ですら黄海王に触るのが精いっぱいだったのに。
 神奈村狂太は、現時点で無門よりかなり強い。

 で、神奈村狂太はライオンと戦って倒した。
 狂太の欲しがっていた解答は得られたのだろうか?
 感慨にふける間もなく、準ボクシングヘビー級世界王者のジャン・ロドリックスが襲いかかる。
 構え、筋肉のつき方などから、相手の流派やファイトスタイルまで狂太は見破った。
 ただの数学教師じゃあ無い!
 計算能力だけでなく、測定技術も超一流だ。

 さらに相手の身長・リーチ・踏み込みの長さから攻撃範囲面積まで計算した!
 203cm、123.5kg、リーチ2.1m、踏み込み1.1m、最大射程距離は3.2mだ。
 攻撃角度は60°で、3.2^2×π×60/360=5.35m^2が攻撃範囲面積となる!
 まるで、アイアン・マイケルと戦った時の李猛虎だ!

 でも、リーチって両腕を広げた時の長さだから攻撃範囲とはちょっと違う。
 あと、ボクサーは拳で闘うので足元が弱い。
 なので李猛虎みたいに攻撃可能領域は立体で考えたほうが理にかなっている。
 かなっているのだが、戦闘中に細々と説明しても通じにくいだろう。
 犯人のアリバイ工作をあばいて追い詰める探偵のように心理的プレッシャーをかけているのかも。
 心象風景的には、崖っぷちに追い詰められています。

 ジャンは難しい事を言われて少し混乱している。
 「小次郎敗れたり。勝って帰るならば、なぜ鞘を捨てる」という宮本武蔵の言葉みたいなもんだ。
 余計なことを考えると隙がうまれるぞ。

 ジャンのパンチは全て空を切る。
 完全に間合いを見切られているのだ!
 ここでジャンは奇策の蹴りを出す。

 だが、これはきっと誘導されている。
 普通の攻撃が届かないなら蹴りだ。
 そんな安易な考えを計算された。
 もう、犯人は崖から飛び降りるしかないという心境だ。

 蹴りはフェイントで、相手の足を踏んで動きを止める。
 そこから必殺の右パンチだ!
 だが拳は軽く流される。
 おそろしくなだらかで静かな受けだ。
 そして、顎クイのように顎を撫でられ一撃でダウンする。

『そう言いながら男の右手がジャンの顎先を撫でた』

『そう言いながら男の右手がジャンの顎先を撫でた』

 ゼロ距離からの打撃か?
 無寸雷神の片手バージョンかも。
 どちらにしても、高度な打撃技術を持っている。

 ジャンはのちに体験を語った。
 だから、そのまま放置で目覚めたライオンに襲われたりしなかったようだ。
 ライオンとヘビー級ボクサーを立て続けに倒した。
 だが狂太は少し退屈を感じていた。
 その穴を埋めるのは、血のつながらない甥だろうか?


 そして、別の場所でも妖しげな闘争が始まる!
 柳龍光と神野仁だッ!
 共に空道を学んだ同門対決であり、なんか因縁のある二人だ。
 もっとも妖怪っぽい二人の対決が始まるぞ。

 って、柳は神野仁を知らんのかよ!
 一方的な片思いですか?
 みんなに狙われて、柳モテモテだな!
 次の死闘は10/17の46号だ!




ゆうえんち参加者
 ゆうえんち参加者

 C神野仁 new!
 E古武術の男 Gライオン Iジャン・ロドリックス K神奈村狂太 M柳龍光
 のこるは8人ッ!

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週刊少年チャンピオン2024年42号
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2024年10月17日(46号)
第32話 神速子連れ観音

 夜の格闘遊技場"ゆうえんち"では、恐るべき妖怪同士が戦おうとしていた!
 ひとりは師匠の右腕を切り落とした妖怪・柳龍光だッ!
 もうひとりが壁や天井にはりつくスキンヘッドの妖怪・神野仁であるッッ!
 この二人にどのような因縁があるのか?

 そのあたりの話を聞くべく、取材班(?)は高名な柔術家にインタビューを申し込む。
 なんと、合気柔術の達人・渋川剛気の登場だッ!
 柳龍光にも因縁がある渋川剛気である。
 どんな話が聞けるのだろうか?

 神野羽矢雄(かんの はやお)とは20年ほど前に出会った。
 夜の新宿の公園だ。
 若かりし頃の渋川先生だ!
 20年前だと、現在の独歩や本部と同じぐらいの55歳ってところですか?

 若い!
 ピチピチだ!
 ヤング渋川BOY50代だ!
 郭海皇の約1/3の年齢だし、この渋川 若すぎる!

 いや、さすがにヤングでもBOYでも無いか。
 でも、まだまだ若いシニア渋川アラフィフは新宿歌舞伎町を歩いていた。
 街の選択も若い。若いのか?
 良くわからん。

 路上の喧嘩をもとめてさまよっている訳では無さそうだ。
 歌舞伎町じゃあ目撃者が多すぎて やりにくそうだし。
 とにかく、歌舞伎町で渋川さんは子連れの殴られ屋・神野羽矢雄(かんの はやお)を目撃する。
 餓狼伝BOYでは殴られ屋から話が始まったが、渋川伝SENIORでも殴られ屋から話が始まりそうだ。

 殴られ屋・神野羽矢雄は渋川剛気ですら打撃を当てきれない猛者だった。
 なにしろ神経伝達速度が常人の1.1倍速いらしい。
 シャア専用ザクが量産型の1.3倍速いだけで通常の3倍速く見える。
 第二次大戦の戦闘機も速度が1.3倍速くなると、体感的に3倍速く感じるらしい。
 ならば、1.1倍でも1.5倍ぐらい速く見えそうだ。

 息子である仁を連れている神速の男である。
 ついたあだ名が"神速子連れ観音"だ。
 亡くなった妻の治療代で借金をしていたので金を稼ぐため神野は殴られ屋を始めた。
 そしてヤクザに見初められて暗い方向に流れていく。

 渋川さんの攻撃が当たらなかった。
 合気柔術は護身の武術だから、攻めは苦手なのだろう。
 試合であれば攻撃しあうので、違う展開になったはずだ。
 神野が思わず攻撃してしまったので勝負では渋川勝利、ゲームとして神野勝利でどうか。

 甲子園投手のボールを横から殴ることができたほどの反射神経をもつ神野である。
 投手のボールは人間の反応速度を超えている。
 それでも打者がボールを打てるのは、ボールの軌道予測をしているからだ。

 神野の神速は予測無しでボールに反応できる凄い技らしい。
 子連れ観音は、今思うと野球選手になっておけば良かったんじゃないか?
 そうすれば明るい方に向かって行けたのに。

 酒の席の余興として、ヤクザ相手に殴られ屋をやることになった。
 そのうちナイフを相手にして、拳銃の弾をフライパンで受け、そして柳龍光と戦う羽目に陥る
 息子の神野仁が柳を狙っているので、なにがどうなるのかは予想つくけど、悲惨だろうな。

「そんな感じで神野と柳」「闘り合うことになったわけだ」

「そんな感じで神野と柳」「闘り合うことになったわけだ」

 神速子連れ観音は反応が良いけど、攻撃力が無いのかも。
 細いし筋肉が少なさそう。
 野球をやっても強打者になる筋肉が足りないか?
 なら卓球をやれば良かったかも。

 大量に流れてくる おにぎりに梅干を詰める作業とかならいけるか?
 いや、それ機械化しているだろうな。
 子連れ観音は柳に負けたのではなく、時代に負けたのかもしれない。

 渋川さんは神速子連れ観音・神野羽矢雄を弟子にしようと思わなかったのだろうか?
 素質は超一流だ。
 それでも育ててみたいと思わなかったのは、何か足りなかったのだろう。
 体格が細いとかではなく、決定的な何かだ。

 神野羽矢雄はあまり攻撃的な性格じゃあ無い。
 穏やかで、普通に生きていくには問題の少ない性格だ。
 でも、戦士としてみると物足りない。
 自分こそが最強でありたいという我儘を押し通す精神力が無いのだ。

 勝利と強さを求める渇望が無い。
 神野羽矢雄は優秀かもしれないが、強い戦士にはなれなさそうだ。
 相手が柳龍光であれば、なおさら……

 だが、息子はどうだろう?
 親の仇打ちと言う強い動機を得た神速遺伝子の持ち主なら……
 その答えは、次回11/21の51号だ!

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2024年11月21日(51号)
第33話 観音vs.魔王

 常人より神経の伝達速度が速い神野羽矢雄(かんの はやお)と柳龍光が勝負する!
 立会人となった渋川剛気は神野に柳の危険度を伝えるのだった。
 そもそも、こういう勝負をするはめになった時点でダメダメのダメなんだろうな。
 真の武術家であれば勝率の低い喧嘩をするもんじゃない。

 渋川剛気が知っている範囲だと、柳龍光は殺し屋だ。
 現代日本で殺し屋が職業として成り立っているのか?
 そんなに殺しの需要は高いと?
 などと言う疑問はあるが、何しろ闇社会の話なんで良く分からん。

 そもそも空道が暗殺武術の集団という認識だ。
 まあ、若い時のマスター国松さんは、そうとうやってますね。
 そんなエピソードは描かれていませんが、わかります。
 やってます、あの人。絶対に。
 そんな空道で最強と言われているのが柳龍光だった。

「あんたが僕の相手だね」ヤング柳龍光
「あんたが僕の相手だね」
 柳龍光


 ヤング柳龍光だ!
 ちょっとだけ若い!
 しわが少ないし、髪が元気だ。立っている!
 若さゆえの勢いだろうか?
 興奮すると股間も立ててしまう人だし。

 柳龍光vs.神野羽矢雄は柳から仕掛けた!
 猛スピードの連続攻撃だ。
 だが、これぐらいなら神速子連れ観音には当たらない!

 しかし、柳は神野の動きの癖を読み、追いついてくる。
 神野は攻撃することで動きバリエーションを増やして、再び逃げた。
 ここまでは神野の計算通りだったかもしれない。
 だが、柳には暗殺武術・空道があったッ!

 掌の中に真空を生みだして、物を吸いつける!
 常識外の秘技・空掌だ!
 この技で神野は顔面の左半分と左の眼球をむしり取られた!
 やっぱり戦闘のプロには神速だけじゃあ勝てない!

 神野羽矢雄は、このダメージが原因でつまずき、自ら命を絶つに事になる。
 立会人の渋川剛気も柳龍光と後に戦う事になるが、それは別の話だ。
 2人が戦うのはもっと前かと思っていたんですけど、わりと最近ですね。
 つまり、渋川さんがとっくの昔に義眼になったのも、本当はわりと最近だ。

 神野羽矢雄の遺児である仁はヤクザに引き取られた。
 そして、現在ッ!
 夜の暗黒遊技場"ゆうえんち"にて、成長した神野仁は柳龍光の前に立っていた。
 なんという因縁の二人だッ!

 葛城無門は父とも慕う師匠・松本太山の死因を作った柳を追っていた。
 同じような動機で、もっと昔から柳を追っていたのが神野仁だ。
 2人は似た者同士だった訳だ。
 でも、仲良くできないだろうけど。
 相手より先に柳龍光をボコりたい2人だろうし。
 それとも、柳への恨みを言い合いながら飲んだりできる関係になっただろうか?

 神野仁は、20年以上も前から柳を知っていた。
 無門よりも深く柳を理解している。
 なにしろ神野仁は空道にまで入門しているぐらいだし。
 その執念と努力が、柳に通用するのだろうか?
 答えは、次回12/26の4+5号で激突!
 最近、無門の出番が無いッッ!

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週刊少年チャンピオン2024年51号
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2024年12月12日(2+3号)
第34話 秘策

 神野仁の父・羽矢雄(はやお)は自殺した。
 父を死に追いやったのは、のちに最凶死刑囚と呼ばれる柳龍光である。
 神野仁の人生は、ここで方向が決まった。

 12歳の仁はヤクザに引き取られる。
 柳の流派である空道の情報は簡単に見つかった。
 この辺はヤクザの情報力ですね。
 個人でネット検索していた無門とは大違いだ。

 仁は父譲りの"神速"もちであり、強くなるための環境も良かった。
 無門より恵まれていたかも。
 いや、無門だって天才の素質と、松本太山と言う優れた師匠がいた。
 強さだけでなく、どう生きるかの道も教えてもらえたので、無門の方が良い環境だったかも。

『妖怪の住処に足を踏み入れたのは 父親が死んで1か月目のことだった』

『妖怪の住処に足を踏み入れたのは
 父親が死んで1か月目のことだった』

 ヤング・マスター国松の登場だッ!
 柳がマスター国松の左腕を切り落として出奔した直後だったらしい。
 国松さん、毛もまだフサフサだ。
 いや、増毛だけに表現を盛りすぎました。

 マスター国松が大麻をたしなんでいるのは、傷の痛みと柳への怒りを抑えるためだろうか?
 でもストレスで毛が抜けたのかも。
 これだけ皆に思われて、柳はモテモテですね。

 空道は『蠱毒(こどく)』のように強者を喰らいあわせて、より強くなる流派だッ!
 と言っていますが、ちょっとハッタリっぽいですね。
 本編で徳川さんが空道を訪れた時は、外国人の弟子が大勢いた。
 外国人でもわかりやすい技術体系のしっかりした流派でもあるのだろう。

 もちろん、物事には表と裏があるのだろうけど。
 分かりやすく表にだせる技術もある。
 だが、人には教えられない裏の毒術なんかもありそうだ。

 まあとにかく、仁は空道の荒行で強くなる。
 頭髪も無くなりました。
 いや、剃っているんだろうな。
 髪の毛を掴まれると不利だし。
 でも、毛があれば空掌を一回ぐらい防げそうだけど。

 成人したあたりから神野仁は組の仕事もするようになる。
 6〜8年の修行って所か。
 神速の素質があれば、充分な時間だ。
 そして、実戦で技を試すことができる。
 より強くなる環境がそろった。

 神野仁は、フラッシュ早田のジムを襲撃して、葛城無門と柳龍光の情報に出会う。
 今回の"ゆうえんち"には柳も参加するらしいと知って、神野仁も"ゆうえんち"に参加したのだ。
 そしてッ、現在ッ!
 柳龍光と神野仁が対峙しているッッ!
 敗北を知るためにッ!
 または、敗北を教えるためにッ!
 2人は戦うッッ!

 柳は両手に黒い皮手袋をはめていた。
 神野仁は、国松さんから情報で毒手だと睨んでいる。
 闘争は情報戦でもある!
 そういう意味では神野仁が有利だ。

 神野仁はちゃんと毒手対策もしている。
 さらに空掌対策もあるぞ。
 神野仁は自分が有利だと心の内で笑っている。
 不利な部分があるとしたら、この油断だろうな。

 柳も進化している。
 数年後には無酸素の毒を完成させて、刃牙を一発で昏倒させてしまう。
 柳の古い情報だけで勝った気になっているのは危ないぞ。

 この皮手袋にひと工夫を加えると、鎖分銅に変わる!
 神野仁にも予想外だろう。
 でも、神野は汗を流していないから、あまりビビってないか。

 柳は手袋鎖分銅を高速回転させる。
 鎖鎌っぽい武器で風神鎌を行える柳だ。
 この攻撃は素手の相手にとって、間合いも威力も桁違いで大ピンチだぞ。

 は音速を超えると言うが、風神鎌だって相当なもんだ。
 神野仁の神速で、この攻撃を見切ることができるのか!?
 次回は来年7号(1/16)に掲載予定だ。

 神野、予想外で失敗した感のまま年越しですね。
 無門くんも年内再登場が間に合わなかった。
 しばらく各地での戦いが続くだろうから、2025年は無門が無な年になりそう。

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週刊少年チャンピオン2025年2+3号
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2025年1月16日(7号)
第35話 柳龍光vs.神野仁

 数年後に最凶死刑囚と呼ばれる柳龍光と神速KID神野仁が、暗黒遊技場"ゆうえんち"で激突する!
 柳は手袋+テグス+石で手作り鎖分銅を作成した!
 殺しのDIYだ!

 投石器を使用した投石は人体を貫通する威力がある。(戦争の考古学
 が音速を超えるンだし、鎖分銅だって凄いぞ!
 紐の長さ10mで秒速6回転すれば377m/sで音速を超える計算だ!
 そこまで行かないだろうけど、すごい高速だろう。

 さらに柳はテグスを操ることで変幻自在の動きを持たせる。
 「草薙」「大蛇」「満月」「三日月」「つるべ落とし」「霞」
 技名だけでも少年心が沸騰する!
 柳はどんな顔で、この技を開発して命名したんだろう。
 けっこう純情なところもありますね。

 神野仁は靴を脱ぐ。
 脱いだ靴を盾にもするし、テグスを絡めとることもできる。便利だ。
 そして靴を柳に投げつけた。
 武器には武器だ!
 しかも、この靴を脱ぐという行為には、さらなる狙いがある……

 反撃の神野だが、動きを柳に読まれて空掌を受けてしまう。
 しかし、空掌対策は完璧だ!
 肌にぬった撥水パウダーで空掌を一度だけ無効化する!
 事前準備はしておくもんだぜ。
 長年の恨みが成果となった。

 だが、柳はテグス分銅を奪われただけじゃあ無かった。
 ひそかに神野に引っかけて、たちまち縛りあげる。

「縛法 土蜘蛛」

 テグスで神野を縛りあげた!
 こんな技も持っていたのか!
 だが、神野は研ぎ澄まされた爪でテグスを切断する!

「ただ伸ばした爪じゃないよ メラミン樹脂でコーティングし」「限界まで研ぎあげた切れ味抜群の爪さ」

「ただ伸ばした爪じゃないよ メラミン樹脂でコーティングし」
「限界まで研ぎあげた切れ味抜群の爪さ」

 猛禽の爪を持つマスター国松から盗んだ爪技だろうな。
 それをさらに発展させた武器だ。
 100kgに耐えられるテグスも簡単に切断できる。
 これには全世界の加藤清澄が泣いた!

 だが、この爪も釣り餌だ。
 神野仁の狙いは、別にある。
 意識を爪に集中させて、足で空掌を仕掛けた。
 足での空掌!
 これもマスター国松から盗んだ技だ!

 柳龍光と神野仁の闘いは、力と技、そして騙し合いだ。
 こういう心理的な駆け引きって、本編バキだと少ない。
 みんな、筋肉で解決しがちだからなぁ。
 小説時よりも靴の脱ぎかたが自然になっている気がするぞ!

 神野仁の策は柳に通用するのか!?
 無門よりもちゃんと準備しているよなぁ。
 毒手を発展させた、毒足だったら、これで大ダメージだったんだけど。
 神野仁の執念は届くのか!?
 次回、2/13の11号につづくのである。

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週刊少年チャンピオン2025年7号
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2025年2月13日(11号)
第36話 負けるはずがない

 猛毒・柳龍光と神速・神野仁が"ゆうえんち"で激突する!
 神野は柳を十数年も狙っている無門の大先輩だ。
 柳の流派『空道』にも入門して、技を研究している。
 そんな神野の空道修業時代の話であった。

 空道総帥のマスター国松も柳に恨みを持っている。
 なにしろ左腕を柳に切断されたのだ。
 倍返しで柳の両腕を切断しないと気がすまないだろう。
 ついでに足も2〜3本切りたいか?

 と言う訳で、マスター国松は夜な夜な対柳の必殺技を開発していた。
 あえて道場の鍵はかけない。
 泥棒が入ったら合法的に人体実験するためだッ!

 いや、それは非合法ですよ!
 過剰防衛すぎる!
 スーパーウルトラマックス過剰防衛だ。
 米国なら確実に訴訟されるぞ。
 まあ、マスター国松ですから、死体を上手いこと処理して脱法的に人体実験するんでしょうけど。

 そんな危険な妖気が漂うせいで、むしろ泥棒が近づかないらしい。
 いや、妖気ではなく臭気だ。
 用済みの実験体を床下に隠しているのか?
 マスター国松のガチ妖怪っぷりは防犯にもなる。
 一家に一人欲しい逸材だ。

 マスター国松が行う夜の秘密訓練を神野は探る。
 めっちゃヤバイ案件だ。
 武術では初見殺しの必殺技とかもあるので、情報漏洩に厳しい。
 見たら殺す。聞いても殺す。怪しければ殺す、の世界だ。
 マスター国松に見つかったら必殺技の実験台にされて、稽古中の事故として処理されてしまうぞ。

 そこで神野は見た!
 マスター国松が天井を歩いている所をッ!
 妖怪だッ!
 ガチの妖怪だよ!
 遠野物語AA)79話などに壁にへばりつく男と言う怪異がえがかれている。おそらくシコルスキーの事だろう。
 だが、マスター国松はもっと上を行く!

 神野仁は逃げ出した。
 恐怖とともに憶えたのが、足でやる空掌だ!
 これを柳龍光に決めるッ!
 だがッ! 不発ッ! 吸えないッッ!

「ククク いいねェ その顔だよ」「その顔が見たかったんだ」

「ククク いいねェ その顔だよ」
「その顔が見たかったんだ」


 柳は空掌対策をしていたし、神野仁が空道を学んでいたことも見破っていたッ!
 なんという観察眼と推理力だ。
 そして慎重に対策もしている。
 という前提の上での狂気だ。

 ここまで準備して、相手が絶望する顔を見たい!
 動機が変態だなぁ。
 手間ひまかける変態だ。
 しかも、最終的には自分が絶望して敗北を知りたいんだし。
 想像を絶する、まじめ変態である。

 ヤング柳龍光は本編よりも、さらに性格が悪い。
 本編の柳は逮捕されて刑務所に入れられている。
 刑務所で少しは更生できたってことだろうか?

 柳の妖怪度に心折れかけた神野だが、心を奮い立たせて攻撃再開する。
 2人の空道戦士がぶつかり、2つの空掌がぶつかったッ!
 手と手を互いに空掌で吸い合っているッッ!
 空道の同門対決でしか起こりえぬ珍事だ。

「ちいッ」

「ぬうッ」

 緊迫した場面なんだけど、なんかユーモラスな空間になっている。
 まさに夢枕獏空間だ!
 刃牙BLとも言える濃密で密着した攻防である。
 ちいっ。ぬうっ。ちいっ。ぬうっ。応ッ!


 しばしの後、この場に葛城無門がやってきた。
 無門は地に倒れる神野仁を発見する。
 顔面は無残に崩れ、右手など骨だけになっているような大怪我だ。
 神野は意味不明なダイニングメッセージを残して気絶する。
 昔から、ダイニングメッセージは分かりにくいと相場が決まっています。
 大猿を見て「人間じゃねェ」と言ってみたり、とか。

 無門は敗退者を回収に来た黄海王と少し話す。
 前回もっとも稼いで4000万をゲットしたマルス・リードが謎の忍者にやられたらしい。
 マルス・リードとは外国人ですね。
 ローマ神話の戦神マルスを名乗るだけに強そうだ。

 だが、忍者には勝てなかったらしい。
 マルス・リードは肉体的に強いのだろう。
 だが、忍者の罠にはめられて倒されたのかも。
 無門は駆け引きが苦手そうだけど、大丈夫か?

 強敵の存在を感じつつ、無門は柳龍光を追うため進むのだった。
 無門はまだ知らないが義理の叔父である神奈村狂太も"ゆうえんち"に参加している。
 柳龍光と闘うまでに、乗り越えないといけない壁があるぞ。
 次回、3/19の16号で柳の背中に迫れるのか!?

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週刊少年チャンピオン2025年11号
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2025年3月28日(16号)
第37話 怪物比べ

 『ゆうえんち』は相撲編が開始(はじ)まるッ!
 猪狩と斗羽の師匠にあたる力剛山が登場だッ!
 チンピラの田村辰二に刺されて死んだという歴史は変わらないが、歴史秘話があるッッ!

 漫画版餓狼伝での力王山はグレート巽に金玉握りつぶされたので切腹だった。
 小説餓狼伝だと直前に松尾象山と死闘をしたのが間接的な死因になっている。
 人は力道山ポジションの死に秘話を求めてしまう。
 当時最強と言われたプロレスラーが刃物程度で死ぬのが悔しいという思いがあるのだろうか。

 赤坂のナイトクラブ『ラテンウォーター』で力剛山が酒を飲んでいた時の話だ。
 力士の龍金剛が殴りこんできた!
 グラップラー刃牙で最初に登場した力士で、当時の横綱だ。
 このころは、まだ若手力士だった。

 でも、龍金剛はちょっと雰囲気が違う。
 もともと北海道出身 九重部屋だったのが、設定変更されたの影響だろうか。
 眉毛が範馬っぽい。
 ただならぬ強者の貫禄があるぞ。

 力剛山の付き人だった久住(久隅公平?)が止めに入るが、張り手一発で倒す。
 って、久隅はいずれ龍金剛と戦って負けるんだけど、今じゃないでしょ!
 ここで闘ったら同じ相手に二度負けた不名誉がプラスされるぞ。

 龍金剛は力剛山に何事かを話しかる。
 これが勝負のきっかけとなった。
 謎の耳打ちと言えば、ジャック・ハンマーが範馬勇次郎にしたのが有名だ。
 俺はあんたの息子だと言ったらしい。
 勇次郎と戦う資格が大ありと言われたけど、息子は父と戦うものなんだろうか?

 力剛山と龍金剛はその場で勝負だ!
 相撲取りらしく、ぶちかましの頭突き激突で開始となる。
 バキ道相撲編で相撲は10秒以内ならとても強いと言われていた!
 だが、龍金剛は10秒たっても強い!
 やっぱ10秒だけじゃ、だめですか?

 龍金剛は容赦ない金的攻撃と 相手の足を折るけたぐり、最後は四股スタンプで力剛山を倒す。
 心技体、どれも力剛山を上回っている。
 恐るべき強者だ。
 この怪物が"ゆうえんち"にも潜んでいるのか!?
 って、力剛山が死んだ時は猪狩と斗羽もまだ若手だったんだけど、今は何年後だ?

 龍金剛は現役が長い力士だったのかも。
 最大トーナメントでは現役だった金竜山が、なぜか引退して何年もたっているようだから時空が謎ですけど。
 まだまだ現役で元気いっぱいの龍金剛が、"ゆうえんち"のどこかで四股踏んでいるッ!

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週刊少年チャンピオン2025年16号
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2025年4月17日(20号)
第38話 創傷の狂戦士 鬼神郡平

 暗黒遊技場"ゆうえんち"では武器の入手は重要だ。
 尖った木の枝ですら貴重品である。
 武器をゲットだぜ!
 そんな環境利用闘法じみた事をやっている男の名は鬼神郡平という。

 鬼神の少年時代は悲惨なものだった。
 187cm88kgという巨漢なな父に暴力を振るわれている。
 公園で偶然出会った少年に空手を勧められ運命が変わった。
 行き先は超実践空手の神心会だ!
 空手を勧めてくれた少年の名は末堂厚だった。

 これまた奇縁ですな。
 末堂だけでなく、少年の加藤清澄もいる。
 2人は同期だからいて当然なんだけど。

 こっそり愚地克巳少年もいたかもしれない。
 すさまじい面子が揃った期だ。
 貴様と俺とは同期のキャオラ

中央が末堂少年、右が加藤少年
 中央が末堂少年、右が加藤少年

 鬼神は少年部師範の多久磨法丸に気に入られ、強くなっていく。
 父を倒し、母と決別し、海外へ行く。
 米国に雇われる傭兵となってストライダムとも出会う。
 いつか噂に聞く伝説の傭兵オーガとガイアに勝負を挑みたい!
 そう思うまでになった。

 ちょっと身のほどを知っておけって感じだぞ。
 オーガとガイアの強さって想像のはるか上だし予想外だもんな。
 ここまでバケモノだとは思っていなかったと思うことになる。

 せっかくストライダムと知り合えたんだから意見を聞いておけば良かったのに。
 でもまあ、オーガとガイアに出会えなかったのは幸運だ。
 へんに関わって生意気な態度をとると ぶっシコロされていただろう。
 マジ泣きで許しを請うて心折れて再起不能になってしまうぞ。

 こうして鬼神郡平は強者を求めて"ゆうえんち"に来ることとなった。
 実は末堂や加藤とつるんでいた方が範馬勇次郎に会えたんだよね。
 数年後に地下闘技場に範馬勇次郎が出没するようになる。
 人生ってのはなかなか思い通りに行かない。

 凄腕傭兵となった鬼神はまるでゴジラの足音のような振動を感じた。
 この先になにか、居る!?
 行かない方が良いと思うのは一般人の感覚だ。

 闘いたいからここに来た。
 強敵ならばより歓迎だ。
 巨大怪獣の震源地には何が居るのか!?
 バキ世界には怪獣並みに強い人間が何人かいることを知らないのだ。
 戦場で鍛えられた傭兵の勘は働くのか?
 次回は5/15(24号)につづく!


 鬼神郡平の登場だッ!
 原作小説から設定を盛りに盛っている!
 特盛、メガ盛りの勢いですよ。

 外見も疵面(スカーフェイス)になっている。
 人間関係まで盛られてキャオラッ!

 もともと鬼神の半生は葛城無門と似ている。
 もう一人の葛城無門として活躍しそうだった。
 強い弱いというより、そういう境遇の人間が現在をどう生きるのかというモデルケースですね。
 無門だって傭兵と言う選択肢が生まれたかもしれない。
 ただ、無門はもっと平和的な闘争を好みそうだけど。
 無門は師匠の教えが良かったんでしょうね。


ゆうえんち参加者
 ゆうえんち参加者

 L鬼神郡平 new!
 @謎の忍者 AB C神野仁 D E古武術の男 F仮面 Gライオン H Iジャン・ロドリックス J K神奈村狂太 L鬼神郡平 M柳龍光
 のこるは7人ッ!
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週刊少年チャンピオン2025年20号
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2025年5月22日(24号)
第39話 角界の大怪獣 龍金剛

 暗黒遊技場"ゆうえんち"にて怪獣が歩いているかのような地響きがあった。
 創傷の狂戦士・鬼神郡平は震源地に向かう。
 そこに居たものはッ!
 昭和(?)の大横綱・龍金剛だったッ!

角界の大怪獣 龍金剛

 歴史の闇に埋もれたがプロレス王・力剛山を実質的に殺したのが龍金剛である。(漫画版 37話
 今回のゆうえんちは参加メンバーが激濃だ。
 豚骨ラーメン油分100%のようなこってり感である。

 龍金剛の四股は怪獣並みの振動を生んでいた。
 なにしろ龍で金剛(ダイヤモンド)だもんな。
 普通に闘えば龍金剛のほうが強いだろう。
 だが、殺し合いなら勝てる!
 鬼神は逃げればいいのに、勝負を挑んでいく。

 まあ、闘争がしたくてヤクザの用心棒や傭兵になった男だ。
 強い男を見れば戦いたくなるのだろう。
 さっき尖った枝や、石を拾っておいた。
 戦場で鍛えた環境利用闘法だ。
 武器の差で勝つつもりか!?

 つっこんだ鬼神郡平は右前蹴りで迎撃された。
 相撲にはない蹴り技だ。
 第二代 野見宿禰みたいな古代相撲も使えるのだろうか?
 予想外の技で不意打ち効果が発生してしまった。

 鬼神は石を投げ、枝を武器にして戦う!
 だが相手は角界の大怪獣・龍金剛だ。
 パワーがまるで違う。

 金剛力の握力で鬼神の足の骨を折る!
 鯖折りで背骨もやった!
 とどめは力士定番の必殺技・四股踏みだった。

 力剛山を仕留めた四股踏みだ。
 常人が喰らえば廃人ですよ。
 鬼神郡平も完全に戦闘不能になった。

 原作小説の鬼神は元傭兵ではない。
 比較的、普通の強い人だ。
 空手で鍛えたローキックを放つが、逆に自分の足が折れて、四股踏みでとどめを刺される。

 葛城無門と似た境遇なのでなにかやりそうという期待感を持たせて、かんたんに使い潰す。
 この端麗辛口ドライなアッサリ感も好きだった。
 なんというか噛ませ犬にされがちなムエタイの様式美みたいな感じだ。

 刃牙世界は無情な時は本当に無情である。
 最近の展開だと、ピクルの扱いに情が無いような……
 で、容赦なく潰された鬼神郡平は、時に無情な刃牙世界を体現していたと思う。
 強いはずのムエタイが良いところなく倒される残酷さに通じる。

 で、龍金剛の正式参加でシルエットクイズもほぼ出そろった。
 こっそり蘭陵王と蛟黄金丸が入っているのも突っ込んでおこう。
 こいつら参加者じゃないはずなんだけどね。
 参加する気だろうか?

 おそらく次回でスキンヘッドの男がシルエットで出てくる。
 ……なんか禿げ率が高い。
 今回のゆうえんちは参加メンバーが光っている!

 あとは謎の眼鏡と、謎のインド人(ターバンの男)だ。
 忍者にやられたマルス・リードが、じつはどちらかなのかも。
 シルエットで見る限り似ていないので、別人判定しています。

 ターバンの男だが、ターバン下は毛が無かったりして
 今回のゆうえんちは、やっぱり薄毛率が高いのか?
 次回の29号(6/19)まで脱毛して待つべし!


ゆうえんち参加者
 ゆうえんち参加者

 H龍金剛 new!
 @謎の忍者 A謎の眼鏡? B謎のインド人? C神野仁 D謎のスキンヘッド E古武術の男 F蘭陵王? Gライオン H龍金剛 Iジャン・ロドリックス J蛟黄金丸? K神奈村狂太 L鬼神郡平 M柳龍光
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週刊少年チャンピオン2025年20号
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2025年6月19日(29号)
第40話 暗黒遊戯

 葛城無門は師・松本太山の死因を作った柳龍光を追って暗黒遊技場"ゆうえんち"へやってきた。
 柳龍光とは接触できたものの、邪魔が入り逃げられる。
 再び柳龍光を追う葛城無門であった。

 無門と同じく"柳龍光に敗北を教えたい団"神野仁が返り討ちで倒されている。
 ※ 柳龍光に敗北を教えたい団:葛城無門、神野仁、マスター国松、渋川剛気などがメンバー。みんな自分の手で柳をヤりたいので協力できない。
 神野は不可解なダメージを負っていたが、正解発表がかなり先なのであまり覚えていなくても良いだろう。

 無門は柳がどこへ向かったのかもわからないまま、とにかく進む。
 わりと行き当たりばったりですね。
 まあ、情報無いししかたが無いか。
 十代の若さによる勢いだ。

 無門は危険な男に遭遇した。
 尋常でないオーラを放つ、スキンヘッドの男である。
 無門は身を隠してやりすごす。

 オーラとはどういう事か?
 範馬勇次郎は背景をグニャっとさせる陽炎をまとっている。
 そんな感じだろうか?
 筋肉量が半端無いので発熱もとんでもない。
 異常な発熱が陽炎を起こしているのだろう。
 オーラとは筋肉量に比例するのかも。

 で、スキンヘッドの男ですよ。
 小説だと挿絵が小さいので正体不明でしたが……。
 漫画版だと、かなりバレバレですね。

尋常でないオーラを放つ、スキンヘッドの男

 思いっきり、道着だし。
 正体を隠す気ないよね!?
 これで隠している 気だったら、むしろ心配だ。
 ありのままの自分すぎじゃね?
 自分探しじゃあなくて、自分晒しだよ。

 無門くんも頭にばかり目が行って、なぜ服装に言及しないのか?
 これだけ匂わせておいて、オリジナルのスキンヘッド柔道家だったら暴動おきます。
 まあ、空手着と柔道着はよく見ると厚みやデザインが違っているから間違いないだろうけど。
 フェイクで空手着を着た柔道家、というかブラジリアン柔術家だったりして。

 無門は直前に神野仁のスキンヘッドを見すぎたのか?
 毛髪とオーラだけが印象にのこった。
 頭じゃなくて、衣服をチェックしてほしい。
 噛みつくときには素材に注意しろって範馬勇次郎も言っているぞ。

 などと考えていたら無門は襲撃を受けた。
 気配で誘導されて、アスレチックエリアに誘導された。
 姿を隠した敵から投石攻撃だ。

 投石はなめちゃいけない。
 古代ローマ軍の投石(鉛弾)は44マグナム弾なみだという。(古代ローマ軍の鉛弾
 また投弾の通常の到達距離は350〜450mで弓矢よりも遠く飛び、威力も高い。(戦争の考古学 p71)

 まあ、今回の相手はそれほど強い威力で狙っていない。
 あえて狙っていないのか?
 普通のトラップから、ウンチ踏まされるトラップまで仕掛けられて無門が本気の殺意を持ってしまう。
 頭に血が上ってしまったぞ。

 敵は外灯を割って闇をつくる。
 無門はますます大ピンチだ。
 ウンチ臭を目印に敵は攻撃しているらしい。

 でも、臭いって位置までは良く分からないものだ。
 鼻の穴は二つあるけど、目や耳ほどには離れていないので方向把握が苦手なのだろう。
 おむつ替えでも、ウンチ臭がしても、双子のどちらがしたのか分からないことが多い。
 風向きとかの影響で発生源がわかりにくいのだ。
 ちなみに、臭い時の双子はだいたい二人ともしている。
 同じタイミングで食べるから、同じタイミングで出るらしい。

 敵がどれだけ臭いで把握しているは不明だが、無門を焦らせる効果は高かった。
 顔芸連発して苦戦しているぞ。
 こういうシンプルな下ネタが苦手らしい。
 浦安鉄筋家族の世界に迷い込んだら憤死しそう。

 焦った無門はのこされた外灯に近づこうとする。
 だが、これは罠かもしれないと気がつく。
 孫子いわく「囲師必闕(完全包囲ではなく、穴を作って誘導せよ)」だ。
 救いの道に見えるものほど危険な罠である。
 警察官を装った詐欺も同じパターンだな。

 罠を感じた無門は奇襲を察知して反撃し、場所を変えた。
 遊園地の象徴的乗り物「観覧車」のある場所……じゃない!
 ガンダムっぽい巨大ロボットのいる広場だったッ!
 ちょっと斬新なネタにしすぎていないか?

 襲撃者は、無門よりも早くロボにたどり着き、登っていた。
 身軽な無門と互角、いや少し敵のほうが上か!?
 その姿は黒装束の忍者だッ!
 コスプレの変態だァッ!

 忍者って、実際は黒装束なんて着ていない。
 ちょっと人に見つかったら不審人物すぎる。
 まして現代で黒装束を着ていたら不自然で不審者すぎて不気味だ。
 自然に溶け込むならハロウィンの渋谷限定だぞ。

 こんな格好で出歩いているって事は、こいつ(頭が)ヤバい奴だぞ。
 空手着のほうが数倍ましだ。
 でも、前回優勝者を倒した忍者なので実力は確かだ。
 変人かもしれないが強い。
 だが、やっぱり変人である。

 いろいろな意味で危険な相手が無門に襲い掛かって来た。
 今夜は、このあと柳龍光と神奈村狂太との予約が入っているんですけど。
 無門くん、対戦相手が充実しすぎじゃね?

 そして、敵の忍者は頭巾なのだった。
 もしかして頭巾の下は、頭髪も毛根も危険な人なんだろうか?
 こうなると頭を覆っている人物はみなスキンヘッドを疑いたくなる。
 そういえば無門くんも帽子派ですね……。
 次回の33号(7/17)までに育毛だ!



ゆうえんち参加者
 ゆうえんち参加者

 @変人忍者 A謎の眼鏡? B謎のインド人? C神野仁 D尋常でないオーラを放つスキンヘッド E古武術の男 F蘭陵王? Gライオン H龍金剛 Iジャン・ロドリックス J蛟黄金丸? K神奈村狂太 L鬼神郡平 M柳龍光
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週刊少年チャンピオン2025年29号
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