今週の『ゆうえんち −バキ外伝−』(漫画版 21話〜30話)感想

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2023年11月2日(49号)
第21話 入園テスト

 葛城無門は"ゆうえんち"の主催者である蘭陵王を紹介してもらうため、東京駅で久我重明と待ち合わせをする!
 意外と普通の待ち合わせ場所だな。
 とにかく黒い久我重明なら、もっと黒い場所で待ち合わせるのかと思ったけど。
 たとえば目黒駅とか。

 恐るべき権力者らしい蘭陵王と会うのだが、無門は安定の普段着だ。
 スーツとかは持っていないんだろうから仕方がないか。
 まあ、蘭陵王が期待しているのは葛城無門の戦闘能力だから、服装は気にしていないのだろうけど。
 むしろ動きやすいジャージでも可だろう。

 無門の実弟である愚地克巳は私服センスが鬼才だと評されている。
 そこに行くと、無門は普通ですね。
 克巳なら決戦におもむく空手家なら空手着、という場面でジャージを選択する異能を持っている。
 本当に、なんでVSドリアン遊園地決戦でジャージだったんだろう。

 やって来たロールスロイスに乗せられ無門と久我さんは移動する。
 窓を塗りつぶしたリムジンは場所を特定されないように2時間かけて移動する。
 久我さんが普通に座っているのが、なんか面白い。
 この人は普通の行動が、とことん似合わない人だな。

 到着までの2時間、無門と久我さんはどんな会話をしたのだろう。
 いや、きっと何もしゃべっていないだろうな。
 むしろ、久我さんが世間話を普通にしたら、そっちのほうが不気味だ。

 そうして到着したのが蘭陵王の豪邸だった。
 頑張って移動しても、こんな目立つ豪邸ならすぐに場所を特定されそうだけど。
 だが、ネットで検索かけても出てこないのかも。
 テロ攻撃の対象になりかねないインフラ関係の会社は、住所を検索してもグーグルマップに出てこない事がある。
 だから初回訪問が大変だったと営業の人が言ってた事があります。
 グーグルに検索止められるほどの危険地帯だ。

 でもまあ、こんだけの豪邸だから地元では有名だろうし探せばわかるんだろうな。
 どちらかと言うと、探すなと言うメッセージなのかもしれない。
 探そうとしたら、察知して先制攻撃を仕掛けるッ!
 不要な血を流さないためにも、探してくれるな。
 って事かも。

 到着した無門を迎えたのは黄海王だッ!
 新手の海王がここにもいた!
 気がつかれずに、無門の首筋付近に乗るなど技量は確かだ。
 烈海王ほどでは無いかもしれないが、手ごわいぞ。

 初っ端にインパクトを与えてから対面する。
 これが蘭陵王の面接パターンだろうか?
 いきなりペースを奪われてしまった。
 こんな状態だが、ついに無門は蘭陵王に対面した。

 無門は、ちゃんと帽子も脱いで挨拶している。
 流石の無門も、ちょっと緊張しているのかも。
 でも、すぐに帽子をかぶっている。
 少し落ち着いたのか?

 蘭陵王は無門に、無寸雷神を片手でやって水槽の中の魚を気絶させろと無茶ぶりをする。
 現在の無門だけではなく、将来成長する無門の実力を計る気か!
 無門は若いだけに、まだまだ伸びしろがあるという事だろうな。

 片手無寸雷神を成功させた無門だが、現在の経歴では参加資格に少し足りないと言う。
 久我重明に勝てたら資格充分だったのになどと挑発してくる。
 あおって、葛城無門vs久我重明を見る気なのか?
 でも、久我さんに勝てる人間なんてほとんどいないぞ。
 無茶ぶりすぎる。

 経歴が足りないと言われたが、後の展開を考えると実力は充分だ。
 いろいろと注文をつけて楽しみたいだけなのかも。
 なにしろ死人が出るような戦いをさせて喜んでいる変人が蘭陵王なんだし。

 と言うか、無門に興味を持っているのは蘭陵王の息子の黄金丸(こがねまる)だった。
 かつて出会った天才少年ふたりが運命の再会だッ!
 と思わせて、あまり引っ張らなかったな。
 今後につづく長い宿縁なんですけどね。

 黄金丸の髪の色が違う点についてはスルーされた。
 ここは食いつかんでも、ずいぶん後になって分かる事だしな。
 いや、ずいぶん先だよ?
 あまり時間がたつと忘れてしまいそうで心配だ。

 無門の審査は黄金丸が行う。
 まずはつぼみ状態の牡丹を咲かせる。
 これは松本太山直伝の技なので、無門もできるらしい。

 つぎにワニのいる池を渡る。
 無門はどちらもクリアした。
 花を咲かせるのは松本太山の技だ。
 ワニ相手の立ち回りは、無門の軽業が有効だった。
 どちらも無門の得意分野だ。

 わざと無門の特技を見ているのか?
 無門の情報を知られていて、試されているのかもしれない。
 遊ばれているともいえるかも。
 金も無い新規参加者の悲しいところだ。
 蘭陵王たちからすれば、無門は安上がりなオモチャに見えるのだろうか?

「最後のテストはね」「黄先生と闘って」「勝つこと」

 そして、最終テストは黄海王との勝負だッ!
 黄海王の実力やいかにッ!
 海王の称号を得ているのだから、強いのは確かだろう。
 でも、海王だってピンキリですからね。
 毛海王や除海王レベルなら楽勝なのに。
 サムワン海王は相手に恵まれなかっただけで、けっこう強かったと思っています。

 黄海王は大擂台賽に出場していない。
 出場できなかったのか、出たくなかったのか……
 龍書文みたいに、経歴が後ろ暗すぎて出られなった可能性はある。
 ただ、龍書文はそもそも海王になれないほど経歴が汚れていたのだろう。

 そう考えると、黄海王は中途半端だ。
 暗すぎず、明るすぎず。
 ネタキャラなのか、実力者なのか分からん。
 まあ、とりあえず現代社会でこの格好をしているって事は、なかりの変人だな。
 『パリピ孔明』なみのコスプレイヤーと思われていそう。

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週刊少年チャンピオン2023年49号
週刊少年チャンピオン2023年49号

2023年12月14日(2+3号)
第22話 黄昏に舞う精霊 黄海王

 葛城無門は師・松本太山に致命傷を負わせた柳龍光を探していた。
 松本太山と柳龍光が死闘したという"ゆうえんち"を探して、ついに"ゆうえんち"主催者の蘭陵王にたどりつく。
 だが、無門を待ち受けていたのは"ゆうえんち"入門資格を得るための苛烈な試験だった。
 最終試験は黄海王との勝負だ!

 海王と言っても、上は烈海王から下は毛海王まで幅広くいる。
 サムワン海王は勇次郎が思わず喰ってしまうほどには強いと思うのだが、どうか?
 とにかく、どのレベルの海王かで難易度も違う。
 烈海王レベルなら、今日は諦めて帰った方が良いかもしれない。

 海王というのは中国武術の最高峰である称号だ。
 なんで『海』なのかは謎です。
 中国は大陸国家だから、『海』ってのは異質な気がする。
 海外からの敵を迎え撃つ戦力なのかもしれないが、やっぱり謎だ。
 板垣先生は、名前を決める時に何か考えていたらしいんですが『忘れちゃった』らしい。
 たぶん永遠の謎ですね。

 黄海王は強敵なので、30分以内に一発でも入れることができれば勝ちというハンデ戦である。
 蛟黄金丸の言い方だと黄海王はかなりの強敵らしい。
 これが除海王あたりだと、金的に一発入れたら勝ちというルールになるんだろうけど。
 海王という壁を無門は超えることができるのか!?

 黄海王は羽ばたくような動きから高速の移動をする。
 猛禽象形拳か!?
 否ッ! 蜻蛉(トンボ)の象形拳だッ!
 蟷螂拳(とうろうけん)があるなら蜻蛉拳(せいれいけん)だってある!

 でも、トンボのまねをしたからって速く動けるとは限らないのだが……
 あ、なんかアラレちゃんの走る姿に似ている……
 キーンのポーズでマッハかッ!?

 トンボは時速100km/hで飛び、自在に動き回る事もできる空の王者だ。
 その狩りの成功率は95%であるッ!

『この確率を超える生物は地球上に存在しない』
『最強のハンターなのである』

 急に昆虫能力ファイトみたいなノリになったぞ!
 いや、だから、トンボのまねをしたからって速く動けるとは限らないンだってばさ。
 せめて翅をはやそうよ。

 黄海王の場合は自分がトンボであると思い込むことによるパワーアップかもしれない。
 ならば、自分がミドリムシだと思いこめば光合成も可能になる緑虫(ユーグレナ)拳でサバイバルに強くなるかもしれない。
 大概のものは迫力とスゴいね人体で乗り切れるのだ。

 黄海王の蜻蛉拳に無門は追い詰められていく。
 だが、葛城無門が天才と言われるのには、理由がある。
 無門は見た技をすぐにコピーできるのだ。
 そして、今回も――――

画像
「あなたの技」「使わせてもらうよ」

 蜻蛉拳をコピーだ!
 コピー能力に長けた無門ならではの戦術である。
 だが、蜻蛉拳は黄海王の小柄な体と強い脚力によって可能となっている。
 今現在の無門では完全再現は難しい。
 自分の技を軽く見られて怒りを抱いた黄海王が無門の背後を取って右拳を叩きこむッ!

 だが、手ごたえが軽い!
 全関節を使って威力を殺す無寸受けだッ!
 あえて攻撃を受ける事で生じたスキをつき、無門が黄海王に一撃を与える。
 蜻蛉拳の真似をして挑発するところから計画された無門の頭脳プレーであった。

 黄海王は中国の修業時代を思いだす。
 所属している紅山寺では、国が武術家を管理しようとしていた。
 そして、へっぽこな外国人海王が増えたりと、海王の称号の大量生産に心痛めていたようだ。
 でも、むしろ外国人海王のほうが真面目に鍛錬している気もするぞ。

 腐敗する海王システムに嫌気をさして黄海王は中国から飛び出たようだ。
 だから大擂台賽に出場していなかったんですね。
 中国武術は文化大革命でも弾圧されたので、台湾に亡命した武術家も多い。
 武林(武術界)は権力者との関係が良くないので、なにかと揉めるのだろう。
 黄海王だけでなく、過去の蘭陵王もそういった人間の一人なのかもしれない。

 無門は実力では劣っていたが、駆け引きで黄海王に勝つことができた。
 この冷静な駆け引きの感じが無門の持ち味か?
 でも、無門は身内の話になると、冷静さを欠くという弱点があるんだよな。

 試験に合格した無門はご褒美として裏ビデオを見せてもらえる。
 松本太山vs柳龍光というマニアが泣いて喜ぶ闘争の動画だ!
 次回、無門は師匠の死闘を見る事になる!
 無門は冷静でいられるのか!?

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週刊少年チャンピオン2024年2+3号
週刊少年チャンピオン2024年2+3号

2024年1月18日(7号)
第23話 闇の記録 柳龍光vs.松本太山

 葛城無門は師・松本太山に致命傷を負わせた柳龍光を探していた。
 そして、二人の戦いが"ゆうえんち"と呼ばれる場所で行われていたことを知る。
 "ゆうえんち"に近づいた無門は、松本太山と柳龍光が戦ったときの映像を見ることになるのだった。

 これは裏ビデオ鑑賞会ですな。
 夢枕獏の説明によれば、裏ビデオとは表に出にくい貴重な格闘技関係の映像である。
 前田日明が真剣勝負を仕掛けてきたアンドレ・ザ・ジャイアント返り討ちにしたり安生洋二グレーシー柔術道場に道場破りに行って返り討ちにあったりした物などの事らしい。

 ゆうえんちビデオはそもそも一般公開されていない超貴重な映像だ。
 超ウルトラMAX裏ビデオだよ!
 でも、葛城無門にとっては松本太山の死因にかかわる勝負だ。
 真剣かつ、深刻な表情で見るのであった。

 ちなみに、無門の隣に座っているのが久我重明である。
 たしかに三人ぐらい座れそうなソファーだけど、なんで隣に座っているんだ?
 仲良しかッ!?

 映像には在りし日の松本太山がうつっていた。
 ゆうえんち終盤だが目立った傷も無く、余裕のありそうな姿である。
 だが、最後の最後で松本太山は恐るべき 変態 強敵と当たってしまった。
 のちの最凶死刑囚が一人、猛毒の柳龍光である。
 範馬刃牙ですら一度は不覚をとった猛者だ。

 そんな柳龍光なんだけど、本編に比べると変態が凄すぎる。
 ちょっと異常な所もあったとは思う。
 でも、ここまでの変態じゃ無かったよね。
 バキ本編に登場するまでの数年間で、なにがあったッ!?

「甘美なんだろうねぇ」「小便漏らすかもしれないねぇ 敗北に身を委ねるなんて」
「甘美なんだろうねぇ」
「小便漏らすかもしれないねぇ 敗北に身を委ねるなんて」


 いや、まあ、刑務所にいたンですけどね。
 刑務所生活で精神もまともになったのだろうか?
 『ゆうえんち』での話が進むと、柳もダメージを受ける。
 そのショックで、おかしかった所が少しまともになったんだろうか?
 それとも、これが若さか?

 柳龍光は敗北を知りたい。
 甘美な敗北を味わい、絶頂したいのだ?
 で、合っているのか?
 変態の思考は読みにくい。

 こんな状況ですが、もう開始(はじ)まっている!
 と思うのだけど、股間まで始まっているぞ!?
 柳さん、そっちは戦闘状態にならなくて良いんですよ!?

 とにかく、強き獣が出会ってしまったのだ、もはや闘争は不可避である。
 柳は殺気によるフェイントからの空掌を当てるが、効かないッ!
 服の上からと言うのもあるが、松本太山の筋肉が空掌を防いだようだ。
 理屈にあっていない気もするけど、筋肉至上主義なバキ世界である。
 たいがいの問題は筋肉で解決できるのだ。

 柳は鋭く研いだベルトを武器にする。
 だが、これも松本太山の筋肉で防いで反撃だ。
 やっぱり筋肉がすべての問題を解決してくれる!

 しかし、柳は次の必殺技を出してきた。
 脱力することで肉体をしならせ、鞭と化す―――― 鞭打(べんだ)だッ!
 皮膚を攻撃する鞭打なら筋肉の防御も通用しない!
 松本太山の弱点をついた技だ。
 筋肉が敗北(やぶ)れたァッ!

 この攻防で松本太山に隙がうまれた。
 すかさず柳は空掌を仕掛ける。
 だが、松本太山の筋肉は空掌でもえぐり取れない!
 なんという筋密度だッ!
  ているッッ!

 松本太山が反撃のボディーブローを叩きこんだ。
 柳が吹っ飛ぶ。
 だが、これは柳の計画通りだったらしい。
  太山に毒手を当てて猛毒状態にするためだったのだッ!

 だが松本太山も負けていない。
 桜も咲かせる身体法『放華』で毒を体外に押しだした!
 さすが驚異的な肉体の持ち主である。
 これも筋肉で解決した、のか?
 いままで互角の攻防をしていた柳龍光と松本太山だが、意外な決着が待っていた。

「病気なんだって こずえちゃん」

 松本太山の娘・梢江の名前を出したッ!
 予想外の言葉で一瞬の動揺をしてしまう。
 柳龍光は言葉にも毒を潜ませる!
 ほんの一瞬、筋肉がゆるんだ所を狙うッ!
 空掌で胸の肉がえぐり取られたッ!

 松本太山、痛恨の不覚である。
 最強の鎧である筋肉も ちからが入っていなければ柔らかい。
 筋肉の死角をついた攻撃だった訳だ。
 範馬勇次郎も気持ちがゆるんで、背中の鬼が笑った状態なら有効打撃が入るかもしれない。

 壮絶な松本太山の試合を見た。
 無門はそれでも"ゆうえんち"に行くのだろう。
 しかし、こっそり盗撮して裏ビデオになっていたなんて参加選手もビックリだな。
 名のある武道家は、これで弱味を握られたりして。
 無門も変に美少年だから、盗撮には気をつけておけよ。

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週刊少年チャンピオン2024年7号
週刊少年チャンピオン2024年7号



2024年2月15日(11号)
第24話 最終関門

 葛城無門の師・松本太山が猛毒・柳龍光に致命傷を負わされた"ゆうえんち"での裏ビデオ鑑賞会だ。
 松本太山は柳龍光が太山の娘・梢江の名前を出したことで一瞬すきを作ってしまう。
 そこに柳龍光の必殺技・空掌が決まり、肋骨が見えるほど肉をえぐられた。
 事前に情報を集めていた柳龍光の策が決まった形である。

 でも、松本太山は空掌を喰らっても筋肉で耐えたッ!
 筋肉万歳ッ!
 ウラー、マッスルッ!
 ロシア語と英語を混ぜると劉鳳に怒られそうだが、筋肉だから仕方がないッッ!
 松本太山の筋肉は、ここまで奇跡を起こせるのか。

 さらに、そこから反撃と家族愛のマッスルパンチだッ!
 柳の あごが砕けた!?
 でも、作中現在の柳は回復しているからたいしたもんだ。
 あとで勇次郎にも あごを砕かれるんですけど、すでにダメージを負っていたのか?

 柳のダメージは大きい。
 あと少しで敗北を教えてやることができた。
 だが、ここで時間切れで"ゆうえんち"が終了してしまう。
 太山は柳に止めを刺さずに去っていく。
 過剰な暴力を振るわないのが、松本太山の美学だ。

 太山は致命傷を負う。
 柳は敗北しきれなかった。
 なんとなく、両者痛み分けだ。
 これが闇の記録の全貌であった。

 原作小説と違い、松本太山が やや勝っている!
 松本太山への愛ですね。
 愛だけじゃあ勝てないのが夢枕ワールドなのかもしれないが。

 純粋な戦闘力では松本太山がまさっていた。
 だが、柳龍光は言葉で太山を惑わし逆転する。
 卑怯と言えば、卑怯だ。
 だが、卑怯な技ほど効果があるのも事実である。

 久我重明や蛟黄金丸は卑怯な技も肯定派だ。
 仲良く話をしているが、いつか闘う宿命なのかもしれない。
 今のところは仲良しに見えるけど。

久我重明と蛟黄金丸

 って、なんかBLだ!
 でも、久我重明と黄金丸だから、血なまぐさそう。
 ボーイズラブじゃあなくて、暴力Loveだ。
 あるいは武術Loveですね。
 久我重明のBLはブラックラブだけど。

 葛城無門は、これで"ゆうえんち"への入園資格を得る。
 だが、参加料500万円というハードルが高すぎた!
 貧乏そうな10代少年に大金を求めんなよ。
 そりゃあ変顔にもなる。
 こういう抜けたところは、愚地克巳の実兄なんだなと納得です。

 金のない無門は、闇試合――――闘人市場に行く。
 相手は餓狼伝の主人公・丹波文七だッ!
 無門は金を得ているから、丹波に勝ったのか!?
 恐るべき少年だな。
 というか、伝説級の試合になりそうなんだから、見たかった。

 さらにオリジナル展開で愚地独歩も登場したッ!
 徳川光成が独歩たちが現役戦士だった頃を懐かしむのは『グラップラー刃牙』へのオマージュですね。
 独歩は克巳の兄である無門を探していた。
 だが、松本太山が先に無門と出会っている。
 独歩は、こっそりと身を引いていたらしい。
 この無念が神心会の人捜し情報網構築につながっていたりして。

 無門が金に困っていると聞いた独歩は、ボクシングのフラッシュ早田を通して無門の手に金が渡るようにする。
 おそるべき情報網だ。
 さすが警察を上回る情報網をもつ神心会ですな。

 ポンと500万円を出してくれるあたりが、さすが神心会100万人の長よ。
 門下生の月謝が平均3000円/月としたら、年間360億円ですよ。
 札束の試し割りだってできそうだ!

 幸運と実力と、細くつながった縁によって葛城無門は"ゆうえんち"へと向かうことになる。
 暴力と変態の渦巻く夜の暗黒遊技場"ゆうえんち"だ!
 ついに次回からゆうえんち編が始まりそうだぞ。
 ゲストで、丹波文七も参加していたりして。

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週刊少年チャンピオン2024年11号
週刊少年チャンピオン2024年11号



2024年3月21日(15号)
第25話 闇の祭典 ゆうえんち開園!

 葛城無門は師・松本太山に致命傷を負わせた柳龍光と戦うため、闇の祭典"ゆうえんち"に参加するッ!
 地下闘技場よりも過激な闘争の宴だ。
 無門は棺桶に入って開園時間を待つ。
 開園時間を待ちながら無門は主催者である蘭陵王の説明を思い出すのだった。

(1) 入園者は棺に入って、開園を待つ。棺がどこに置かれるのかは、蘭陵王が決めている。
(2) 参加者は武器の持ち込みを禁止とする。ただし、衣服や園内の物を武器にするのは構わない。
(3) 入園料の500万円はコイン1枚に替えて身につけること。コインをすべて失うと失格になる。
(4) 終了の放送が流れたら、今回の"ゆうえんち"は終わる。

 対戦相手も場所も選べないのは主催者である蘭陵王の愉悦につきあわされるって事だよな。
 無門が苦労したら、それは蘭陵王の罠だ。
 ただ、蘭陵王だって無門だけをひいきする事はないだろう。
 蘭陵王にとって推しの戦士だっているだろうし。

 対戦相手は偶然で決まる部分が大きい。
 確実に戦わせることができるのは、初戦の相手ぐらいだろう。
 つまり初戦の相手を見れば、蘭陵王の狙いも読める。

 500万円はコイン1枚に変えられて、後で換金できる。
 小説時は現金を裸で抱えていたので身軽になった!
 500万円単位を持ち歩くのは大変だよね。
 映像化による矛盾点の解消だろうか。

 "ゆうえんち"ルールの肝心な点は、武器の持ち込みを禁じている所だ。
 でも、武器の使用は禁じていない。
 武器密輸も成功すれば問題無し。
 現地で武器調達しても武器作成してもOKだ。
 器用な人なら石器で刃物を簡単に作ってしまいそう。
 この容赦なさが地下闘技場と違う所である。

 より武術的であり、まさに実戦だ。
 餓狼伝に登場する竹宮流は単純な格闘術だけではなく、薬草術まで網羅した総合サバイバル武術だった。
 まあ、本来の武術が武器の使用を前提とした生存・戦闘術なんだから当然だ。
 現代でいえばグリーンベレーSASのような特殊部隊なのだろう。

 蘭陵王も、そういった現代では発揮できなくなりそうな武術の神髄を見て愉悦(たの)しみたいのだ。
 その点では葛城無門の師・松本太山は総合武術とちょっと違うみたいなので、流派としてやや不利だ。
 桜の花を開花させられます、ってのはこの場で役にたたなさそう。
 いや、松本太山は枯れた桜を咲かせることで柳に精神ダメージを与えていたか?

 それにしても、こんなに大事なルールを直前で言うのか。
 もっと早く言ってくれれば、武器対策も考える時間があったのに。
 これも蘭陵王の罠であり、無門に対する期待なのか?

聞こえぬ最後のルール

 蘭陵王は最後に、重要なルールを伝えた。
 だが、読者には聞こえないッ!
 なぜ!?
 小説版だと聞こえていたのにッ!

 確かに、それを知っているとラストバトルがぶれる。
 私だって、小説版の感想で、この後に来るであろうラストバトルの心配を何度もしていた。
 雑念を与えず、戦いに集中してほしいという事なのだろう。
 でも、それってかなり先の話だから、読者の多くが忘れていそうだぞ。

 無門の目的は柳龍光と戦うことだ。
 余計な戦闘はなるべく避けたい。
 だが、開園となり棺から出た無門は、自分のとなりに空の棺が置かれているのを見た。
 すでに何者かが、居るッ!?

 無門の隣に配置されていたのは極東プロレス社長のゴブリン春日だった!
 極東プロレスは久我重明と闘っていて、そこに無門が割り込んで恩を売ったこともある。
 まさに因縁の相手だ!

 無門が柳と闘いたいことを知っていてなお、この配置である。
 蘭陵王の愉悦欲が凄まじい。
 まあ、無門と柳では格が違う。
 柳のほうが実力も実績も変態度も上だ。
 "ゆうえんち"という実戦で無門をもんで鍛え上げるつもりなのかも。

 ゴブリン春日は強力な指の力で人間の肉をむしり取る。
 浦安鉄筋家族でプロレスで一番痛い技は「つねり」と言ってたことがあった。
 つまり、ゴブリン春日は最痛プロレスラーなのだろう。

 強力な攻撃だけど、花山薫とすこし被っている。
 肉をむしり取るのは蛟黄金丸とも被っているし。
 さらに言えば、肉をえぐるのは柳龍光とも同じだ。

 この辺の因縁も加味して、蘭陵王は無門の隣にゴブリン春日を配置したのだろう。
 蛟黄金丸と闘うだけの資格があるのか?
 柳龍光の劣化版とも言える「つねり」ぐらいは攻略してみせろ。

 そして、蘭陵王は知らないし、未来の話なのだが……
 葛城無門の実弟・愚地克巳は超握力の持ち主である花山薫との死闘で、さらなる成長ができた。
 このシンクロニシティを活かして、無門も成長したい!

 でも、相手は強敵だ。
 まずはなるべくダメージを受けずに倒したい。
 でも、劇的に勝てばダメージ受けるのも良いのかも。
 愚地克巳だって何本も骨折られて、歯も失って、握撃くらっても、お釣りのでる成長をした感じだった。
 克巳は、その次の試合で負けちゃったんですけどね。

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週刊少年チャンピオン2024年15号
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2024年4月11日(19号)
第26話 最高の趣向

 葛城無門は師・松本太山に致命傷を負わせた柳龍光を倒すべく、闇の闘技場"ゆうえんち"に参加したッ!
 柳以外とは なるべく闘わずに柳を見つけて、できれば無傷で闘う。
 そんな計画を考えていた無門だった。

 だが、開園直後にプロレスラー・ゴブリン春日の不意打ちを喰らってしまう。
 計画という物は、立てれば崩れるのがお約束だ。
 とくに殺人計画とかは、基本的に失敗するぞ。

 奇襲を受けた無門だが、なんとか軽ダメージで切り抜けた。
 松本太山に教わったことが役に立った、のか?
 花を開花させる事は教わったが、不意打ちへの対処ってどうなんだろう。
 松本太山は不意打ちにも負けない強靭な肉体を作れとか言いそうだけど。

 ゴブリン春日は無門の名前を聞いて表情が変わる。
 腹心の町田を倒したのが、目前に居るガキだと気がついたのだ。
 因縁の二人を並べて開園させる。
 これが蘭陵王の愉悦だ。

 ゴブリン春日はプロレスラーらしく驚愕のタフネスだった。
 プロレスラーのタフネスは、刃牙世界だと久しぶりに見たかも。
 猪狩と斗羽 以降のプロレスラーは若干小粒に描かれている。
 それに対して、『ゆうえんち』は若手プロレスラーの強さを描きがちな餓狼伝の要素が入っているぞ。

 と、この場に新手の戦士がやってきた。
 ただならぬ妖気をまとった凶人だ。

「私はね 知りたいんだよ」「敗北を」

「私はね 知りたいんだよ」「敗北を」

 猛毒・柳龍光の登場だッッッ!!
 この頃からすでに「敗北を知りたい」と言っている変態である。
 いや、変態だったんだけど、『バキ』に登場する頃には少しまともになっていた。
 少しは刑務所暮らしの効果があったんだろうか?

 逢いたかった柳に、いきなり逢えたッ!
 でも、メチャメチャ取り込み中だ。
 この場でどう立ち回るか?
 葛城無門の戦術が試される。

 ――――なんだけど、結論から言うと、かなりのダメダメだ。
 無門は頭が悪くない。
 だが、松本太山の仇討ちとして柳龍光を倒すという思いが強すぎて、選択の幅が狭くなっている。

 理想は柳龍光とゴブリン春日を戦わせて、たぶん勝つであろう手負いの柳龍光を仕留める、だ。
 でも、無門はゴブリン春日と戦いそうな柳龍光へ積極的に攻撃を仕掛けてしまう。
 柳龍光に与えるダメージは、ぜんぶ自分で与えたいッ!

 さらに柳の得意技である鞭打を打ち込む。
 柳に恨みか何かあって しっかり対策してきたことを、自分からバラしてしまった。
 せっかくの優位点を自分から捨てちゃったよ。

 甘いッ! 甘すぎるッ!
 お汁粉に蜂蜜と砂糖を入れて煮込んだぐらいに甘い。
 さらに柳に集中しすぎてゴブリン春日を無視している。
 無視に怒ったゴブリン春日は、無門の背後をとってチョークスリーパーをかけた!
 脱出困難な体勢だ。
 無門が大ピンチだぞ。

 ゴブリン春日に つかまった無門を見て柳は去って行く。
 敗者に興味は無い。
 柳を追いかけたいが、ゴブリン春日の怪力で拘束されいる。
 倒すべき仇が目前にいるのに、手が届かない。
 この無念が無門をきっと強くする!

 柳がいなくなると、冷静になった。
 無門は機転をきかせて、技から脱出する。
 この冷静さを柳がいるときにも発揮できたら良かったのに。
 でも、そこが無門の伸びしろなのだろう。

 この配置の妙も蘭陵王の愉悦だろう。
 無門が冷静に動けるのかを見ていた。
 出会いと別れを演出したぞッ!

 冷静さを取り戻した無門はゴブリン春日を倒して、柳を追跡(お)いたい。
 急いで追いかけたいという思いを押し殺して、冷静になることができるのか?
 次回は5/30発売の26号だ。
 そして、次週は『刃牙らへん』スピンオフ大集合で、『ゆうえんち』番外編が掲載されるぞ!
 落ち着け、冷静になるんだッッ!


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週刊少年チャンピオン2024年19号
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・おまけ 新刊情報
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