今月のジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日(31〜40)

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2009年3月19日(5号)
【第31話】 カナーリの牢獄編12 / 大いなる決断

 ジャイアントロボは白昼の残月にあやつられている。
 鉄人28号とちがいジャイアントロボは他人にあやつられないのがセールスポイントだったのに。
 そんなジャイアントロボを止めるため、大塚署長がむかえうつ。
 理屈はワカらんが多重影分身っぽく分裂している。
 ハシゴの上で意味なくポーズをとっているのが大塚署長らしい。

 さらに衝撃のアルベルトと怪ロボット・シンがダメ押しの攻撃をする。
 無傷のジャイアントロボであれば問題のない攻撃かもしれない。
 だが、今は再起不能レベルのダメージがある。
 もう一押しで死亡確認されてしまいそうだ。
 まあ、血を吐いていないから大丈夫かな。

 瀕死のジャイアントロボを救えるのはケリーの自己修復装置のみ。
 そしてケリーを動かせるのは草間大作のみ。
 大作が体を提供することが条件だ。
 黒幕はドラグネット博士なんだけど、本人が大作にほとんど説明していない。
 なのに、この状況に追い込んでいるのがスゴイな。
 狂っているけど本当に天才なのかもしれない。

 草間大作、決断の時ッ!
 『カナーリの牢獄』の動力源であるサリーの身代わりになると宣言する。
 ロボのためにこの身をささげるといわないのが、男の子のカッコつけだろうか。
 女の子のために犠牲になるといったほうがカッコイイし。

 ケリーは大喜びでジャイアントロボの救出にむかう。
 残月もケリーのことを思い出して二人で共闘する。
 すっかりジャイアントロボを手土産に梁山泊に帰るつもりの残月であった。
 正体を明かしたら韓信元帥と中条長官にダブルパンチ食らったコトを忘れたのだろうか。(4巻 20話
 忘れているんだろうな。イヤな記憶を喪失する達人だもの。

 さて、大作はドラグネット博士のところに到着する。
 ドラグネット博士は大喜びでサリーと大作の交換作業にはいった。
 だが、そこは悪人面の博士である。
 もちろん黒いことを考えていた。

(フフ…大作が受け入れても世界の崩壊は止まらん)
(元の世界に帰るつもりの残月も…)
(帰った時にはそこに『梁山泊』は無いのだ)
(あとでロボ共々『カナーリ』にエネルギーを吸われるが良いわ…)


 すべてドラグネット博士の計画どおりなのか?
 だが、計画どおりといえば諸葛孔明を忘れてはいけない。
 BF団の目的は世界征服だ。その世界の崩壊を孔明が座してまつとは思えぬ。
 中枢機関のどこかに孔明がしこんだ錦の袋があって、合図をすると大爆発するのかも。
 いや、それは孔明袋の使いかたと違うな。

 知らない人のために説明すると、袋は「困ったら、これを開けなさい」と孔明が渡してくる逆転のアイテムだ。
 開けると難問解決の策が書いてある紙が入っている。
 なんで最初から口で言ってくれないのか。
 そもそも、困った状況にならないようにするのが知恵ってもんでしょ。
 などの疑問もわくのだが気にしてはいけない。
 OVAジャイアントロボでも、最終話にちゃんと出てきます。
 ……目的語だけでなく、述語もちゃんと書いてくれ。


 話をもどします。
 1コマに3分身するほどの勢いで、ドラグネット博士は大作へのスイッチを入れる。
 3体になるのは、OVAにでてきた3本のシズマ管を意識しているのだろうか。
 そして、基地は暗転する。

 動力切断だ。
 なぜか!?
 梁山泊・九大天王(補欠)の九紋竜・史進だ!
 エネルギーを切りかえる瞬間(0.01秒)のバリヤー消失を好機に侵入した。
 そして、大作につながる配線を切断する。

 24話を最後にすがたを消していた史進だが、ベストタイミングで出てきた。
 史進は劇的に成長したらしい。
 九大天王から林冲が欠けてしまったが、その穴を埋めるにたる人材が誕生した。

 そして、もう一人いる!
 巨大な拳が大地を突きやぶった。
「ロボよりも大きく見えるオーラがっ…!!」
 そのオーラが形作る姿は、見覚えのある……

(静かなる中条――――!!)

 なんか、カッコよさげな感じになっているッッッ!
 もしかして、OVA時代の頼れる中条長官が帰ってくるのか?
 それとも、中条長官の兄・上条長官だったりして。
 いや、苗字ちがうだろ。

 参戦するのは いいんだけど、どう関わるんだろう。
 敵味方まとめて粉微塵にしそうな勢いだ。
 この中条は、いい中条だろうか。悪い中条だろうか。
 まあ、強い中条にマチガイなさそうなんだけど。
 次回の志望者候補はケリーとドラグネット博士だな。
更新(2009/3/21)


2009年4月18日(6号)
【第32話】 カナーリの牢獄編13 / 真実の瞬間

「ビック・バン・キック!!!」

 なにィ――――――! これが中条長官の新技なのか!?
 巨大ロボット・ギルバートを蹴りたおした。
 生身でモビルスーツを投げ飛ばすようなムチャ攻撃に周囲は騒然となる。
 もっとも、アルベルトや大塚署長は平然としていた。さすがだ。

 だが、アルベルトたちも中条長官の様子がおかしいと思っている。
 敵も仲間もアヤシイと思うほど、中条長官が清く正しくなってしまった。
 今までの中条長官はニセモノだったのだろうか?
 それとも、頭の悪いフリをしていたかも。
 しかし、今までの痴態は演技とも思えないのだが……

 新・中条長官は自動修復装置の弱点も見破っている。
 そして、残月=林冲に土下座で謝罪した。
 刃牙世界のアントニオ猪狩も土下寝してあやまりそうな、美しいDO-GE-ZA!
 しかも、猪狩とはちがって心から謝罪している。
 心が病んですさみきった残月も、信じてしまいたくなるような土下座であった。

 このキレイな中条長官はどうしたことだろうか?
 ピッコロ大魔王と神様のように、心も体も分離したのかも。
 いや、それだと林冲・残月とネタがかぶってしまう。
 なんか、この中条長官になら抱かれても…………
 いや、さすがに、それは無い。


 そのころ、城の中で史進が大暴れしていた。
 草間大作を救助し、サリーも助ける。
 もちろん、全裸だ!
 やはり、とらわれの少女は全裸に限る!(力説)
 Gガンダムだって、「お前が欲しい!」の時は、とらわれのレインは全裸だったし。

 とりあえず、布でサリーを来るんでPTA対策をほどこす。
 まあ、煙のエフェクトで大事なところはバッチリ守っていますけど。
 そういえば、リメイクされた『ジャイアントロボ』(AA)も全裸少女だった。
 感想も書いたけど、お勧めしにくいマニア向け作品だよな。

 とにかく、全裸美少女を抱えて脱出だ。
 ドラグネット博士が、ただの人間でもすこしの間なら動力源になることができると、自分を機械につなげる。
 って、ことは大作も普通ではない人間なのだろうか?
 次期十桀衆の候補といわれるサリーを超える能力を持っていそうだ。

 ふたたび城の機械が動き出す。
 バリヤーが復活する前に脱出しなければ、出られなくなる。
 急ぐ大作たちの前に、天井を破って出現したのはサリーちゃんのパパだ。
 娘の発見を喜ぶよりも、全裸という事実に激怒するサリー父こと衝撃のアルベルトでした。

「キサマ ワシの娘に何をした!?」
「とぼければ衝撃波を撃つ!!」

「そんな…僕はただ」
「サリーを救けようと…!!」

「問答無用〜〜〜!!!」


 最初から、聞く気ないじゃん!
 さすが衝撃のアルベルトだ。
 質問の回答を、否定で返した!
 本気(マジ)で殺す気の衝撃波を撃つ。

 これは大作も史進も絶体絶命か?
 助けて、キレイな中条長官ッ!
 さっそく頼りたい気分だ。
 だが、大作たちを救ったのはッ、意外ッ、大作たちが守るべきはずのサリーだった。

 同族ゆえの力なのか、サリーはアルベルトの衝撃波を吸収する。
 そして、不気味でステキな笑みを浮かべて近づくアルベルトに衝撃波を撃ちかえす。
 どうもサリーは記憶喪失になっているらしい。
 ならば、悪人面のアルベルトが圧倒的に不利だ。
 アンケート取ったら、この面子でブッチギリNo.1の悪人面ですよ。
 100人に聞けば、150人がアルベルトは悪人と答えるだろう。
 サリーもアルベルトを敵と認識した。

「ぬをを… ワシのサリーを……!!」
「よくもおおおおっ!!!」
「許さぬぞ!!」
「草間大作ぅぅ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」


 衝撃のアルベルトが大激怒する。
 アルベルトは八つ当たりで大作に最大の殺意を向けるのだった。
 大作は悪くないのだが、とりあえずサリーに頼られているみたいだから憎まずにはいられない。
 顔と迫力で善悪を判断されて、かわいそう。
 だが、こればっかりは、どうしようもない。

 やはり静かなる中条に助けを求めるしかないのか?
 でも、いまのキレイな中条長官だと、サリーを持っていかれる危険がある。
 アルベルトは八方ふさがりだ。
 最後は親子愛に賭けるしかないのか!?

 次回「お父さんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!」にご期待ください。

(更新 09/04/19)

2009年5月19日(7号)
【第33話】 カナーリの牢獄編14 / 父子の絆

「許さぬぞ!!」
「草間大作ゥゥ〜〜〜〜〜〜ッ!!!」


 説明しよう。
 アルベルトの娘サリーが記憶喪失になってしまった。
 生来の悪人面が災いし、アルベルトはサリーに嫌われてしまう。
 なので、アルベルトは大作を許せないのだ。
 逆恨みだよ!

 運良くカナーリのバリヤーが復活して、大作たちはアルベルトから逃げることができた。
 今 つかまったら、死ぬもんな。
 完膚なきまでに、復活ムリな状態の死体になって。

 逃げだした大作たちを追うのは巨大ロボット・ギルバートに乗ったケリーだ。
 それを阻止したのは、九紋竜史進だった。
 巨大な龍(顔は史進のまま)に変身してギルバートを噛み砕く。
 こんなに史進が活躍する日が来るとはッ!?
 なんで、今まで変身しなかったんだろ。

 巨大ロボットを上回る、超巨大龍となった史進が噛む噛む。
 自己修復するギルバートを責めつづけて、実質的に封じたようなものだ。
 すごい大活躍ですよ。
 ジャンプとゲッサンで水滸伝マンガが連載開始になったから、対抗して大活躍なんだろうか。

 だが、父を思うケリーの執念はすさまじい。
 逆もまた真なり。
 ドラグネット博士も深く息子を愛していたのだ。
 ロボットになる前の息子を……

 ドラグネットの息子ジョンソンは事故でなくなった。
 だが、父を思うジョンソンの魂はケリーの体内にある自己修復装置にやどる。
 息子を失ったショックでドラグネット博士は狂ってしまったのかもしれない。
 最終的な計画は、死んだ息子をよみがえらせるつもりなのだ。

 ケリーの正体がジョンソンというのは秘密らしい。
 だから、ケリーはロボットとして父に仕えている。
 魂がケリーの体内にあるんだから、息子がよみがえるワケない。
 船底に開いた穴を、船底の木材をつかって穴をふさぐような物だ。
 事態はより悪くなる。

 大作とケリーは似た立場にいる。
 なんだかワカらんうちに、とんでもない力を与えられる。
 投げっぱなしの父をもつ苦労はいっしょだ。

 そして、ケリーは『草間の乱』の真実を知っているらしい!
 ついに来ましたね、いつものヤツが。
 隠された真実、10年前の真実、父の真実だ。
 OVAのころから揺るぎないワンパターンですな。
 いや、絶対このパターンでくると思ってましたよ。
 もはや、お約束のギャグみたいなものだ。台詞読んだ瞬間、吹いた。

 そこにジャイアントロボをあやつる残月が乱入してくる。
 もう、すっかり狂っている残月はドラグネットを殺せば、ケリーがおとなしくなると考えた。
 ジャイアントロボに爆死覚悟の攻撃を命じる。
 大作は、残月がムチャやってるのを見て、昔の自分を反省した。
 だが、時すでにおそし。
 ジャイアントロボはこのまま破壊されてしまうのか?

 そんなカナーリの惨劇を、BG団の諸葛孔明と国際警察連盟の韓信元帥は横から見学している。
 彼らの計画と、その結果はどうなるのか?
 カナーリ編もついにクライマックスらしい。
 そして、大作は無事アルベルトから逃げ切ることができるのか!?
(更新 09/05/23)

2009年6月19日(8号)
【第34話】 カナーリの牢獄編15 / 正しき力

 狂気にとりつかれた『白昼の残月』はジャイアントロボの爆発もじさない覚悟だ。
 草間大作は父の遺産であるジャイアントロボが破壊されるのを黙って見ているワケには行かない。
 ついに草間大作が決断するときがきたッ!

 とにかく残月は狂っている。
 今なら犯罪を行っても、心神喪失状態ということで責任をとらずにすむぞ。
 まあ、BF団なら犯罪をするのが仕事みたいなものだから気にしないだろうけど。
 残月は任務を達成して梁山泊に帰ることしか頭にない。
 そのためには、中条長官や大塚署長の制止も振りきる覚悟だ。

 梁山泊に帰るために、梁山泊の人が言うことを無視する。
 その状況で帰ることができると思っているのだろうか。
 もはや、残月は一手先を読むこともできない精神状態だ。
 まあ、残月が狂っていたのは今にはじまったコトじゃないんだけど。

「やめろロボォォォッ!!!」

 ここで大作が割って入った。
 に「戦って死ね」的な命令したけど、ゴメン。反省している。
 だから、帰ってきておくれ。
 反省しているのはワカりますが、都合のいいコトばっかり言ってるな。
 ゴメンですんだらBF団も梁山泊も無罪放免ですよ。

 だが、ジャイアントロボは大作に手を差しだす。
 大作もロボ使いが荒かった。
 だが、残月はもっと荒い!
 なのでロボは大作のもとに帰ってきたのだ。
 …………いいのかなぁ、それで。

 なんか、お菓子をくれる人にはなつく3歳児ぐらいの知能がジャイアントロボにはあるようだ。
 ある意味では優秀な人工知能なんだけど、せめて中2ぐらいの知性が欲しい。
 ロボの中で邪気眼が覚醒して「っぐわ!…くそ!…また暴れだしやがった…」と破壊衝動を抑えるようになれば、りっぱな中学二年生です。

「当然だ…!!」
「すべては自業自得…」
「ミイラとりがミイラになったという事だ……」
「残月!!!」


 残月のなかから林冲が出てきたッ!
 また、分裂したのか?
 すぐさま残月が林冲を刺しつらぬく。
 復活してすぐに死んだァ〜〜〜ッ!

 と、思ったらまた復活した。
 林冲と残月は互いに殺し合い、吸収し、また分裂する。
 まるで二匹のヘビが互いの尻尾を噛みあっているようだ。

「なんという事だ これは…!!」
「"絶滅"しては消滅し」
「残った肉体から何度でも分裂する…!!」
「これが…!!」

「『残月』と『林冲』の運命…!!!」
「二度とどちらかに」
「戻る事は出来ぬ…!!!」
「そして互いに互いを殺すことも出来ぬ…!!!」
「それはまさに……」
「無限の地獄…!!!」


 大人たちが、入れかわり立ちかわり解説したおす。
 これぞ今川ダイナミック演説集だ。
 ぜひ声を入れて欲しいシーンである。

 無限ループにはまってしまい、ジョジョ6部のディアボロみたいな死の穴に落ちてしまった。
 もう、林冲と残月だけでは解決できない状態だ。
 こうなってしまったら、外部からの介入で止めるしかない。

 止めるのは誰だ!?
 中条長官か。大塚署長か。
 いや、林冲の弟子であるお銀だッ!

 決意を決めた正しき力で、林冲と残月をまとめて討つッ!
 すでに崩壊しかかっていた二人だけに、一発で消滅していく。
 消え行く林冲は正気を取りもどす。
 そして、最後の言葉をお銀に向けるのだった。

「いいんだ お銀 それでな…!!」
「成長したな お銀…!!」
(そうだろう残月…)

「ああ…本当だ…」
「成長したな… お銀…」


 最後の最後で残月も正気にもどった。
 おだやかな表情で林冲と残月は消えていく。
 お銀は涙で師を見送るのだった。

 ジャイアントロボの良心ともいえる豹子頭林冲が死んだ。
 道の指針となるべき男を失い、これから大作と史進はどこへ向かえばいいのだろう。
 林冲の死は、自立のための試練となり、大作を成長させるのかもしれない。
 もっとも、頼りになる大人として、新・中条長官の存在がある。
 頼れる中条長官の正体は一体なにものなのだろうか。

 で、大作はなにやっているんでしょうね。急に姿が出てこなくなった。
 ロボとの再会によろこんで、問題を放り出しているっぽい。
 まだアルベルトとケリーに狙われているので、油断は禁物だぞ。
 大作、後ろ、後ろッ!
 次回へつづく。
(更新 09/06/22)


2009年7月18日(9号)
【第35話】 カナーリの牢獄編16 / 永遠の残月

 草間大作はジャイアントロボを取りもどし、林冲と残月は互いの因縁に決着をつける。
 そのスキに、ドラグネット博士が静かに死にかけていた。
 カナーリに力を吸い取られてしまったらしい。
 『バビル2世』(AA)にもこんなシーンあったな。(ネタバレ防止のため曖昧な表現です)
 『すごいよ!! マサルさん』(AA)の最終回でもいいけど。
 まさに捨て身のギャグだ。

 カナーリの異空間が消滅するとき、こちらの世界も崩壊するらしい。
 どんな原理かわかりませんが、迷惑な話だ。
 なんとか自己完結でカナーリだけ消滅してもらえないものか?
 『BASTARD!!』の魔法「死黒核爆烈地獄(ブラゴザハース)」は、空間を入れ替えることで高熱を発生させていた。
 それと、同じ原理なんだろうか?

 カナーリの消滅を食い止めるには、生命エネルギーを注ぎこむ存在が必要だ。
 つまり、だれかが残って人柱になるしかない。
 誰がなるべきか?
 あまり役に立たなそうな十郎太あたりが適任かと思うけど。(ヒデェ)
 なにしろ、顔も名前もイマイチ思い出せないぐらいだし。(さらに ヒデェ)


 誰がカナーリに のこるのか?
 安全な遠方から観察している策士・諸葛孔明と、韓信元帥は、誰がのこるのか読めたらしい。
 ハッキリいわずボカすのが策士たるゆえんだ。
 間違ってても、あとで思ったとおりといえばゴマカせる。

「ところでそちらの中条長官は」
残念でしたな」

「寂しくなります……」


 って、中条長官がのこるのか?
 確かに イイ人になった中条長官ならやりかねない。
 だが、今死なせるには、あまりに惜しい人だ。
 その辺の誰かをイケニエにできないものか。

 韓信元帥の元ネタ『項羽と劉邦』では、主君・劉邦を逃がすため部下の紀信を置いていく話がある。
 誰かが犠牲にならないと助からないという状況で、犠牲無しに切り抜けられるほど歴史は甘くないのだ。
 そのうち蒼天航路でも犠牲の話がでてきますよ。
 誰かの犠牲というテーマはOVAジャイアントロボからつづく物だ。
 安定した電力供給を望むなら、原子力発電と折り合いをつけなくちゃいけない。みたいな。

 大作は自分がのこると言う。
 痛みを経験したことで、世間とロボに迷惑をかけた自覚が芽生えている。
 人間的に成長した少年を見るのは感動的だ。
 だが林冲=残月が消滅した今、ロボを操れる唯一無二の存在が大作である。
 大作には生きのこって、世界を救ってもらわにゃならん。
 ここでリタイヤするよりも苦しい道だ。

 ここで のこると主張した人間がもう一人いた。
 お銀ちゃんだ。
 林冲・残月が眠る地にのこるのは自分だと主張する。

 ケリーは お銀に同意してジャイアントロボを修復した。
 今度はカナーリに合体し、永遠に自己修復するつもりらしい。
 これならジャイアントロボが無限に自己修復できなくなる。
 手のつけられない完全無敵ロボにならずにすんで、インフレの心配が解消された。
 ただでさえ、反則的な力を持っているロボなんだから、今以上に強くなったら困る。
 でも、九大天王や十桀衆たち超人には勝てない気がするから不思議だ。

 お銀にとって林冲は父であった。
 武林の世界だと、師匠は父と同等だ。ゆえに師父という。
 親から厄介な力をたくされ、苦しむのが今川世界の大前提なのだ。
 ケリーはドラグネット博士の遺産カナーリをまもり、お銀は林冲の意思をつぐ。
 未来の大作は二人と同じ道をたどるのだろうか?

 大作よりも一足先に世界を守り、お銀は異空間へと消えていく。
 元の世界にもどった大作とサリーは風のなかにお銀の存在を感じていた。
 そこに在ってもあわくかすんだ存在の――――

『まるで青空のなかの
 白昼の残月のように――――…』


 とりあえず、たすかった大作だった。
 だが、今後はサリーちゃんのパパである衝撃のアルベルトにガチで命を狙われることだろう。
 これから起きることのほうが、きっと地獄だぞ。
(更新 09/07/21)


2009年8月19日(10号)
[第36話] 特別編・大塚署長の事件簿

 カナーリの牢獄から脱出した大塚署長はロンドンに飛ばされていた。
 砂漠のど真ん中とか、火山の噴火口に飛ばされなくて良かったな。
 むしろ、大作とサリーが荒野で遭難っぽいんですけど。

 大塚署長はゴミバケツと一体化しているが、けっこう楽しんでいるようだ。
 仲間とははぐれてしまったらしい。
「健次…十郎太…史進…」
 思いだす順番はそれなのか!?
 仲間である史進の順列が低いぞ!
 中条長官や大作には言及していない。

 まあ、中条長官を心配する必要はないのだろう。
 大作については心配のあまり声に出せないのかもしれない。
 そう、大塚署長は男の子が大好きなのだ。


 大塚署長はもうひとりの少年・金田ショウタロウのことを思いかえす。
 日本の警視庁で大塚署長は働いていたようだ。
 警視庁なのに肩書きが署長ってなにごとだ?
 ここにショウタロウは通っていた。

 ショウタロウの能力は青年の姿になることだ。
 変身能力の一種か。
 少年探偵にとっては、かなり便利な能力かもしれない。
 尾行などで応用が効きそうだ。
 でも、ジャイアントロボの世界は戦ってナンボなので、価値が低いのかも。

 大塚署長はマジメに小言を言うショウタロウを衝撃波(?)で素っ裸にする。
 児童ポルノ的にマズいんじゃないのか!?
 大塚署長の少年好きは、好きの意味がちがうのか!?
 このショタコンどもめ!参考

 大塚署長は財宝を求めてあやしげな洋館へ行く。
 そこで見たのは、部下とBF団の構成員が倒れている姿だった。
 さらに半分こげた衝撃のアルベルトもいる。
 なぜか同士討ちがおきて、負傷したらしい。

 大塚署長とアルベルトは、とくに葛藤もなく共闘の雰囲気になる。
 まるで柔軟材をいれて洗濯したような応用の効く対応が大塚署長の魅力ですな。
 清濁併せ呑むタイプだ。
 警察官として、それで良いのか少し考えどころですけど。

 大塚署長はとりあえずアルベルトの足元を攻撃する。
 なにかを感じて攻撃したらしいのだが、問答無用のいきなり攻撃だ。
 アルベルトがよけていなかったら負傷していたぞ。
 むしろ、それも狙っていたのか?

「ムオッ!! 『地下室』!!」

「うむ… 怪しい洋館には必ずある…」

 必ずあるのかよ!?
 大塚署長に引きずられたのか、アルベルトまで面白発言になっている。
 まあ、必ずあるんじゃ しょうがないか。
「ムオッ!! 『金的アッパー』!!」
「うむ… 範馬刃牙には必ずある…」
 必ずありますね。

 地下には財宝がッ!
 そして、番人もいた。
 番人はコートを着た骸骨というおぞましい姿だ。
 その能力はッ!

「『欲に満ちた者』を自由に操る事!!」

 大塚署長と相性最悪だ!
 いきなり操られている。
 アルベルトとそろって大ピンチだ。

 ドクロが守っているのは、もうひとつあった。
 それは『金田博士の遺産』だ。
 大塚署長はショウタロウのために遺産を探していたのだろうか?
 遺産を前にして、大塚署長の欲望はさらに燃えただろう。
 ますます大ピンチになっている。

 そこに駆けつけたのがショウタロウだった。
 予想はついていたのだが、ショウタロウくんには欲がない。
 なのでドクロを倒すことができた。
 ドクロは満足したのか消えていく。

 ドクロが守っていた『金田博士の遺産』は操縦器だった。
 これは鉄人の操縦器か?
 強大な力をショウタロウは手に入れた!
 かもしれないが、かんじんの鉄人がいなくては役に立たない。
 絵に描いたモチ。ヒツジのいないヒツジ飼い。ロボを持っていない草間大作だ。
 まあ、大作より性格は良さそうだけど。

 操縦器をゲットしたのは置いといて、ショウタロウは弱っているアルベルトを倒そうとする。
 だが、大塚署長がそれを止めた。

「ショウタロウ君 悪人を倒すなら
 正々堂々と倒しなさい」
「ケガ人を狙うなどは――」
「もってのほかじゃ!!」

「悪人に渡さぬよう守られた『操縦器』」
「それを持つ君だけは永遠の少年の心を持ちつづけてもらわにゃな!!」


 けっこうヒドイことをやる大塚署長だが、基本的に正義の心を持っているらしい。
 正義というか、男だてや男気の精神ですね。喧嘩の美学かも。
 大塚署長は長く生きていくうちに汚濁にまみれてしまったのだろう。
 ショウタロウには正しいまま大きくなってもらいたいのだろうか。

 父や先人たちが、大きな力を残していくのは期待のあらわれだ。
 時に重く残酷な期待かもしれないが。
 期待を背負わされているところまで、大作と同じような境遇だ。

 このあとショウタロウは、いなくなっているらしい。(4巻 23話
 いったいナニがあったというのか?
 大塚署長は悲劇を繰り返さないために、大作を求めて走りだすのだった。
 このショタコンどもめ!
(更新 09/08/28)


2009年9月19日(11号)
【第37話】 特別編 / サリー・ザ・マジシャン

 カナーリの牢獄から脱出した大作とサリーは近くに村を発見する。
 風車があるのでオランダだろうか?
 ベタな発想ですが。

 村に入る前、サリーはBF団の下部構成員(通称:Qちゃん)を三人捕まえた。
 首輪をはめて犬のように這わせている。
 それも笑顔で!
 サリー、怖い子……

 さいわいQちゃんたちは、まだ本部に連絡をしていなかった。
 BF団の捜査網は世界中に張りめぐらされている。
 最近まで地下にもぐっていたのだが、構成員を世界中に配備するのは怠ってなかったようだ。
 で「息さえしていればどうしても構わん!!!」から草間大作を連れてこいと命令が出ている。
 つまり、人工心臓でかろうじて生きている状態ならOKなんだな。


 さて、近くにあった村には『魔女伝説』があり、魔女はヒドイ目にあうらしい。
 でも天然魔女のサリーは遠慮なく魔法をつかって、村に入る前に正体がバレた。
 だが、村人は魔女を大歓迎している。
 なんか裏がありそうな……

 とりあえず大作たちは平穏な日々を送る。
 すっかり、サリーに生活を依存するヒモですな。
 大作はヒモ生活に疑問をもっていないようだが、BF団と梁山泊の戦いを忘れられない。
 また、新たな父の秘密も浮上した。
 真実を知るため、大作は韓信元帥と話をする必要性を感じる。

 韓信元帥はけっこう信頼されているんですね。
 大作の前では痴態しか見せていなかった気がするけど、大作も実力を見抜いていたらしい。
 歴史上の韓信も最初はパッとしない男だったけど、大将軍になってから大活躍した人だしな。
 中条長官も急に有能な人になったし、韓信元帥も裏返る日がくるのだろう。

 サリーが魔法をつかいまくり疲れきったとき、村人は本性をあらわした。
 最初から疲労するのをまっていたのだ。
 やはり、この村人どもは油断ならない存在だ。
 なんかドラクエっぽい展開だな。
 排他的な村人の話がたまに出てくる。

 このとき、地震が発生した。
 地震によるガケ崩れがおきかけるのだが、サリーがあらかじめ魔法で処理していたのでかろうじて留まる。
 さらに大作がロボを動かし、ガケ崩れを支えるのだった。
 崩れていれば村は土砂の下敷きになっていたところだ。
 村にとって、サリーと大作は真の救世主となった。

 やっぱり魔女に偏見をもっていた村人たちは謝罪する。
 大作とサリーは自分たちの運命に立ち向うため、梁山泊へ!
 特別編という休暇は終了し、話は本編・新章へとうつるのだった。


 今回は思いこみや偏見は良くないって話ですね。
 村人は過去の伝説を信じて魔女は悪いものだと決めつけていた。
 そして、大作は思いこみを無くし、真実を知ろうと決意する。

 でも、魔女なんていたら、そりゃ排斥したくなりそうだ。
 自分以上の力をもつ存在を受けいれることは簡単じゃない。
 大作もサリーも梁山泊とBF団の戦いの中で必要とされている力をもっている。
 だが、平和時だと厄介者になりかねない。
 今回も村から去ったから笑顔で送りだしてもらえたけど、居つづけたら悲劇が生じたかも。

 大作には、そういった異端者の宿命がありそうだ。
 地球を燃え尽くす力をもつ者として、梁山泊からも浮いてしまうかもしれない。
 唯一の仲間といえた林冲のいない梁山泊にもどることは、大作にとっても決断だったのだろう。
(更新 09/09/22)


2009年10月19日(12号)
新章へのプロローグ

 新章へのプロローグだ!
 全部で4ページ!
 少なッ!

 今川監督は『真マジンガー衝撃!Z編』で燃え尽きてしまったのだろうか?
 地球も監督も、燃え尽きるられては困るなー

 大作は、なにやら運命を予言された子供らしい。
 生まれる前から男の子と言われていた。
 成長して、"その日"がくれば梁山泊は最後の日をむかえるという。

 大作の運命が定まったのはジャイアントロボを託された瞬間では無かった!
 のだろうか?
 今まで言われていたこととは逆に、草間博士は大作を守るためにジャイアントロボを開発したのかもしれない。

 また、韓信元帥には梁山泊の落日を甘んじて受けいれる様子がみられる。
 運命の子は、梁山泊の存在よりも重いのだろうか?
 そうなると梁山泊の存在理由も気になる。
 たんなる国際警察の機関ではないのかもしれない。

 すべては新章であきらかになるのか?
 そして、ラスト数ページで台無しになったりして。
(更新 09/10/20)


2009年11月19日(1号)
【第38話】 激闘!梁山泊編1・秘められし遺言

 梁山泊・最大トーナメントの開催だッ!
 と言うことでイイんだろうか?
 むしろ今川監督だからガンダムファイトならぬ、梁山泊ファイトかも。

 順をおって話そう。
 カナーリでの死闘が終わり、林冲が死んだ。お銀は戦線離脱し、中条長官はもどらない。
 梁山泊、広うなりもうした。
 韓信元帥は感慨にふける。

 そこへ村雨竜作が襲撃をかけてきた。
 若本規夫ボイスで脳内再生される熱いセリフをはきつつ、韓信を殴る張る殴る張る殴る。
 林冲とお銀の恨みをかわりにはらすぜ!
 容赦のない連打が韓信の顔面を変形させていく。

 だが、竜作をとめる者たちがいた。
 あばれ天童、影丸、ディック牧、神行太保 戴宗の四人だ。
 とめるタイミングがおそかったのは、韓信がボコられるのを見ていたかったんだろうな。
 これで所在のわかっている九大天王が全員そろったことになる。
 そう、今日こそが運命の日!!!

 梁山泊棟梁だった男、托塔天王・晁蓋!!!
 晁蓋の遺言は九大天王のみにつたえられた。
 それは新棟梁決定大会についてだ。
 新しい棟梁はきめず、12年後の大会で決定する。
 参加者は梁山泊の内外を問わない。

 外部の参加を認めるのはいいのだが、12年まつ意味がワカらない。
 干支にコダワリがあるのだろうか?
 星の位置はけっこう重要なのかも。
 それとも大作少年の成長をまつための12年なのか?

 さらに新棟梁にはお得な特典がついてくる。
 それは『草間博士の遺言書』だ。
 はい、きました。また草間博士関係のお宝ですよ。
 アンタ、どんだけ充実した遺産を残しているんだよ。死んでからも人に迷惑かけまくりだな。
 高枝切りバサミじゃ無いんだから、そんなものを気軽につけるなよ!

 みんな遺言書が欲しくなって大会に参加する気になった。
 大作もやってきて参加を表明する。
 ……ロボの使用も許可されているんだろうか。
 というワケで、梁山泊・最大トーナメントが開催される。
 イヤ、梁山泊ファイトか。


 まだ『草間博士の乱』について引きずっていたのか。
 つうか、『草間博士の乱』は10年前に起きている。
 12年前に晁蓋が死んだとき、まだ起きていないのだ。
 24話感想で10年前の情報をまとめているので参考にしてください。

 つまり『草間博士の乱』は発生の2年前から計画されていたということになる。
 前回の雰囲気からすると、大作の誕生すら予言されていたようだ。
 でも大作は10歳より年上にみえる。
 ならば、晁蓋の死より先に予言をした人間がいるということだろうか?
 そうなると晁蓋の死すら、誰かの計画どおりじゃないかという疑いも出てくる。
 謎が謎をよび、また収集がつかなくなりそうだ。

 大会には誰が参加するのだろうか。
 サリーも大作といっしょにいるから、パパもやってくるんだろうな。
 次回からはドリームマッチの山盛りなのかッ!?
 こいつは期待せずにいられないぜ。
 でも、ロボを使用するのは卑怯な気がするよな……。反則だろ、それ。
(更新 09/11/21)


2009年12月19日(2号)
【第39話】 激闘!梁山泊編2・闇を彷徨う者

 成長した草間大作はメンチ切って韓信元帥をビビらせるほどに成長した!
 たしかに成長しているけど、方向性に問題ないか?
 それに韓信元帥の評価がイマイチ定まっていない。
 場合によっちゃ不良学生に睨まれてもビビるかもしれないし。

 村雨竜作は大作を村雨一家として再びむかえいれる。
 そして、大作とサリー・ザ・マジシャンが村雨一家の代表として決定大会に出場だ。
 ただしロボは使っちゃダメ。
 ロボ無しかよ! タイトルは『ジャイアントロボ』なのに、またロボ不在ですか!?

 掲示板でロボより九大天王のほうが強そうだという意見をいただきました。
 しかし、ジャイアントロボは敵の能力を無効化できるのだ。(1巻 3話
 最近でてこない機能なので大作すら忘れているんじゃないかと心配ですが。
 まともに機能すれば、本当に地上最強のロボなんだけどなぁ。
 範馬勇次郎と同じで最強だから動かしにくいのだろうか?


 大会には土蜘蛛党や御神楽山の夢之丞・銀之丞、番長連合などが参戦する。
 団体での参加も認めるのだろうか?
 そうなったら韓信元帥の率いる軍団規模が一番デカそうだよな。
 なにしろ大陸統一の漢軍だし。

 さらに影を縫いつける能力をもつ、謎の『行者』も登場する。
 影を縫いつける能力は、OVAで幻夜がつかっていたモノだ。
 中身は幻夜なのか?

 時の行者……じゃなくて、謎の行者は大作たちをとある場所へ案内する。
 そこでは死んだはずの無明幻妖斎が現れ、人から生気を吸いとっていた。
 生気を吸われ息絶えた男はゾンビ風になって甦る。
 幻妖斎がなにか企んでいるのだろうか?

 そこに登場したのが神行太保・戴宗だ。
 うーん…村雨竜作と戴宗で若本規夫がダブってしまった。
 なるほど… この作品は若本規夫が何役やっても大丈夫なんだな。

「行くぜ電撃噴射拳!!!」
「邪魔する者は 五体満足では居れんぞ!!」


 戴宗はゾンビ風の男を問いつめるつもりらしい。
 うおォン 俺はまるで人間発電所だ。
 いままで地味で活躍していなかった戴宗だが、ついに本格始動か!?

 そして、大会の裏ではブキミな現象がおきようとしている。
 幻妖斎はすでに何人も襲っているらしい。
 と言うことはゾンビ風人間が何人もいるのだろうか?
 相変わらず まとまりなく勝手に行動する組織だよな。
 もう少し、お互いに話し合ったほうがイイぞ。

 で、ロボなしで大作はどこまでがんばれるんでしょうか?
 けっきょくサリーに頼るしかないのだろうか。
 そして、サリーちゃんのパパであるアルベルトが乱入してくる気がしてならない。
(更新 09/12/21)


2010年1月19日(3号)
【第40話】 激闘!梁山泊編3・天子を助く者

 九大天王がひとり、神行太保 戴宗の電撃噴射拳がうなる!
 天子を助く『太保』の名を晁蓋からもらったらしい。(参考
 いきなり専門用語を連発で知らない人はワケわからんですよ。

 天子は世界をおさめる天帝の子供という意味で、おもに異民族に対してつかう。(中国史1
 皇帝とほぼ同意義なのだが、皇帝は天帝と同格の存在を意味していて、主に支配地域の人間に対してつかう。
 ジャイアントロボの世界には皇帝がいるのだろうか?
 まあ、組織のトップを助けるという意味をこめているのだろう。

 晁蓋は水滸伝の初期首領です。
 ジャイアントロボの世界では、どんな組織図になっているのやら。
 戴宗が前指導者のお気に入りだとすると、現在はやや左遷気味なポジションなのかもしれない。
 だから戴宗は出番がすくないのか?

 戴宗は必殺の電撃で圧勝したかに見えた。
 だが、謎のゾンビ男は電撃を吸収している。
 戴宗は真っ向勝負で電圧をあげていく。
 マッハ5!
 え、電圧? 速度? どっちだよ?

 とにかく戴宗は最大電圧で攻撃する。
 だが、倒れたのは戴宗のほうだった。
 そして、いきなりお葬式です。
 早ッ! もう死亡確定かよ。

 大会がはじまる前に戴宗が脱落してしまった。
 どーすんだよ。戴宗のアニキですよ。重要キャラなんだぞ。
 若本規夫は、どこでブルワッって殴られ声を出せばいいんだよ。
 村雨竜作が叫べばいいのか?

 戴宗を倒したのが無明幻妖斎だと知った韓信元帥は、梁山泊を守る幻妖斎の遺体を破壊する。
 これで守りの結界が消えてしまった。
 九大天王たちは韓信に責任とって自分で梁山泊を守れという。
 うむ、まさに自業自得だ。

 ひとりだけ仕事量が増えてしまった韓信であった。
 だが、これを『背水の陣』として韓信は必勝の覚悟を決める。
 なぜかスゴい強気だ。
 中条長官が急に紳士になったように、韓信も変化したのだろうか?(6巻 32話

 歴史上の韓信は『背水の陣』をはじめて行った名将である。
 まさに切り札をつかった状態だ。
 本気をだせば韓信はスゴいぞ〜〜。きっと。たぶん。

 そこへ新たなる参戦者がッ!
 BF団 十傑衆 飛騨の忍者 赤影だッ!
 やっぱりBF団からも参加してきたか。
 つうか、サリーちゃんのパパ・アルベルトは参加しないのか?

 役者がそろいつつあるなか、梁山泊最大トーナメントが開催される!
 ロボをつかわない大作は、どこまで検討できるんでしょうか?
 まあ、サリーがスゴいサポートしてくれるんだろうけど。
 常に他人の力にすがる草間大作であった。

 イチバン動向が気になるのは韓信元帥だ。
 あの強気はなにか裏があると見た。
 強く賢い韓信が姿を見せるのだろうか?

 知恵者である韓信ならば、幻妖斎の遺体を破壊したことにも意味がありそうだ。
 結界がなくなれば、BF団も参加しやすくなる。
 つまり赤影の参戦も韓信の計画どおりなのかもしれない。
(更新 10/1/22)


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