とら日記(03年12月)

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2003年12月30日(火)
アニメ十二国記 感想(38) 風の万里 黎明の空(15)
 王の直属部隊であるはずの禁軍に靖共(せいきょう)は出撃命令をだす。
 露見すればタダではすまない大罪になる行為だが、靖共は自信にみちていた。
 王は反乱があると聞けば震えて隠れると思っているのだ。
 無知とは恐ろしい。
 どうも先代の王と現在の王・陽子との区別がついていないらしい。

 陽子・祥瓊(しょうけい)・鈴は城壁で反乱のゆくえを話し合っていた。
 外見は同じ少女の年代なので話が合うのだろう。話している内容は物騒だが。
 祥瓊と鈴は、景王に対する期待を語る。
 その言葉に陽子は自分の正体をあかす。官に信頼されていない無力な王であると告白する。
 ただし、個人の武力は非常に有能だ。

 漠然と王さまは偉い人だと思っていた祥瓊と鈴は、王も一人の人間なのだと思いいたる。厳密には仙だけど。
 王として、人として、陽子たちは少しでも世をよくするために、呀峰(がほう)を権力の座から引きずりおそろうと3人は改めて誓いあう。

 呀峰の増援軍があらわれ街に火をつける。
 討って出れば城壁という優位点を失う。しかし、街に住む民衆を見殺しにすべきなのだろうか。
 相反する二つの要求を前に夕暉(せっき)は葛藤する。
 へんに頭がいいと、悩まなくてはならない。虎嘯(こしょう)のように単純だとまっすぐ突っ込めるのだが。
 この葛藤を一刀で断ち切る男ッ前が一人いた。陽子である。
 雄雄しい背中を見せながら、陽子は門へと歩む。

 陽子の勇姿に虎嘯も続き、夕暉も覚悟を決める。
 街の人を城内に入れるか、外へ逃がす退路を確保する。
 そのために伏兵の潜む街へ陽子たちはおりる。

 軍人一筋の桓魋(かんたい)も心配する伏兵地獄だったはずだが、いたのは倒れうめいている兵ばかり。
 馬が走れば転び、矢は飛んでこない。
 景麒の使令、陽子あやつる百八の凶獣だ(そんなにいません)。
 闇から敵兵を襲い、数を確実に減らす妖魔たち。
 主に似て、恐ろしい連中だ。

 手段を選ばない呀峰軍に市民もついに立ち上がり、街を上げての反乱となる。
 不利になりつつある呀峰軍は、とっておきの攻城兵器を持ちだしてくる。
 やはり単独でどうにかしようとする陽子だが、今回は陽子の前を走る男がいた。桓タイだった。
 八話で大活躍した熊を覚えているだろうか。
 その熊がついに復活する。
 矢嵐のなかヒーローらしく桓タイは上着を投げすてる。ぶゎさッ と脱いだ服の下は熊だった。
 熊侍ここに光臨す。
 人間以上の怪力、というより熊以上の怪力で攻城兵器を桓タイは止める。
 なんか地上最強力の生物って感じで、攻城兵器をひっくり返す。
 ワゴン車でもごろんと転がせそうな怪力だ。

 陽子や桓タイの活躍により、無事に夜明けをむかえることができた。
 だが、朝にやってきたのは最強の軍・禁軍であった。
 王が討伐隊を派遣したのだと反乱軍は動揺する。

 陽子も自分の命令で動かない禁軍が勝手に動いている事実に動揺を隠せない。
 だが、祥瓊は与えられた情報から犯人は靖共だとズビシと指摘する。
 やはり祥瓊は、悪だくみが得意なのか?

 禁軍が来たとはいってもこちらには王がいる。
 祥瓊・鈴は水戸黄門のごとく公主であり、采王の知り合いであるという正体をあかし、景王の命で動いているという。
 最終的には間違っていないのだが、かなりサギだ。
 でも迫力で言い切って、民衆を納得させてしまう。次回、逆転の秘策が炸裂するのか?


2003年12月29日(月)
 今日はコミケにサークル参加した。
 今回ばろん赤坂さんとは初めてお会いしたのだが「ショー☆バン」に対する慈愛に満ちた人だった。
 ちょっとチャンピオン系サークルの現状をグチったり(^^;
 あと、町田さんとか、蛍さんとか、せいるさんとか、しどさんとかにも来ていただいた。あとマサキさんの代理人と、Avengerさんの弟さんにも。

 今まで「とら」が誰なのかわからないと不評(?)だったので、今回は名札をつけてみた。
 あまり効果は無かったようだ。
 やっぱりコスプレするぐらいの覚悟を決めないとダメなのだろうか。
 当然サムワン海王のコスプレをして、パンツ下ろされる。
 いや、それ犯罪だし。


2003年12月27日(土)
バジリスク〜甲賀忍法帖〜 第二十三殺「四対四(その二)」感想
 年末最後のバジリスク。
 兄さま(如月左衛門)は、やはり泥にこだわりがあるようで、質のいい泥を手にして喜んでいる。
 ふんどし姿で河原に放置されるあわれな薬師寺天膳だが、全裸よりはマシだろう。
 霞刑部とか、全裸だったし。刑部は全裸のほうがお好みかもしれないが。
 でも、死体は埋めるか、流すかしましょうよ。
 死体が見つからなければ、殺人は発覚しにくい。他人のふりをするには、死体が見つかって困るだろう。

 盲目になって間もないが、筑摩小四郎は戦闘意欲でカバーしているようだ。
 甲賀弦之介も盲目ながらいい動きをしている。
 そして、盲目ゆえに小四郎には室賀豹馬の猫目瞳術が通用しない。
 豹馬も瞳術が通用しないとわかると作戦をきりかえるなど甲賀の重鎮らしい知的な面をみせている。
 天膳の「つっこむ」「討ち死」「不意打ち」という作戦に比べてなんという知的なことか。
 そういう天膳の子飼いだけに小四郎も力攻めな感じがする。
 何本持っているか知らないが、鎌をひたすら投げつける直球勝負だ。
 しかも落ちた鞘に鎌を当てるなど、小四郎も闇で戦うことになれているようだ。さすが忍者だ。

 豹馬の姉が弦之介の母であるという設定は漫画オリジナルだ。
 ただの主従関係ではない感情があったようだ。
 男の死に様の中ではイチバン感情がこめられている。
 やっぱり甲賀の重鎮ともなると描写の重みが違うのだろう。
 天膳の死は、いつも描写が軽いが。


 新連載で三国志物が始まっていた。
 吉永祐介の『ランペイジ』なんだが、最近はカタカナのタイトルが流行なのだろうか。
「バガボンド」とか「バジリスク」とか。で、「ランペイジ」だ。
 PRIDE戦士のクイントン・ランペイジ・ジャクソンの二つ名である「Rampage(あばれ回る)」だから、張飛が主役らしい。
 漢末の7尺は約161cmだとか、劉備が女性にされていそうだとか、気になる部分はあるが…
 ちなみに、三国志演義では劉備は『身長七尺五寸』(172.5cm)、張飛は『身長八尺』(184cm)、関羽は『身長九尺,髯長二尺』(207cm、ヒゲ46cm)、曹操は『身長七尺』(161cm)と「第一回」にある。
 2m以上というのは情報においては間違っていないらしい。


2003年12月24日(水)
 最近はNHKで「映像の世紀」を再放送している。久しぶりに見たけど、やっぱり重いなぁ…。
 今度のビデオ会に、DVD全巻買いしたPFFさんに持ってきてもらおう。(※ 徹夜で見るには重すぎます)

 話は重いわりに、演技が笑えてしまう「白い巨塔」は大好評の視聴率に支えられてアウシュビッツロケを敢行するらしい。
 しかし、財前(唐沢寿昭)と里見(江口洋介)の友情やライバル心を超えた やおい臭は計算されているものなのだろうか。
 予想される視聴層を考えるとありえない。しかし、どうもタダごとではない雰囲気を感じてしまう。そりゃ、里見先生も家に帰らず病院で夜を明かすわけだ(違います)。

 幼年期に見たおぼろげな記憶の「白い巨塔」や、3年ぐらい前に読んだ小説の「白い巨塔」の時は気がつかなかったが、「白い巨塔」は話作りの基本をよく踏まえている。

 まず、性格が正反対の主人公を用意し、友人かつ宿敵の関係にする。
 「風と共に去りぬ」のスカーレットとメラニーみたいなモンですね。スカーレットだけでも、メラニーだけでも、あの話は面白いとは思えない。
 だから作者のミッチェルが続編を書かなかったのは正しいと思うし、続編のスカーレットはあまり読む気がしない。

 話がそれたが、キャラクターを生かすのは個性のぶつかり合いだと思う。
 バキと勇次郎のように、あるいは三国志演技なら劉備と曹操のように。
 自身の野望のために医術をふるう財前と、患者のための医術だという里見は、ぶつかり合う。

 そういう個性の話は別にして、当面のストーリとして目標がはっきりとしていて、それを阻む困難もはっきりとしている。
 財前は第一外科の教授になりたいが、現教授の東はその座を財前に渡したくない。
 そこで財前は教授の椅子を手に入れるために努力・友情・勝利を目指すのだ。主に金の力で。
 第二部は、財前と里見の直接対決となるのでより盛り上がるだろうと、楽しみだ。
 東前教授の一家が出てこなくなるのは、さびしいが。

 こういう、目標と困難がわかりやすく提示してあると見るほうも、感情移入しやすくて楽しめる。
 これが指輪物語なら、大いなる力を持つ指輪を完全に消滅させたい、でも魔王がその指輪を狙っている、となって分かりやすい。
 母の敵を討つため父を素手で倒さなくてはならない、でも人間じゃないぐらいに強い。分かりやすい。

 あとは目標が読者に共感できるものだといいのだろう。
 全裸で町を走りたい(でも逮捕は怖い)、では変な意味で面白いかもしれないが、共感はできないな。人によってはできるかもしれないが。

 恋愛物も男女の性格を調整して、障害を置いてやれば、盛り上がりやすい。
 え、なに? 恋する二人は血を分けた兄妹だったと。あ〜、はい、大変ですね。


2003年12月23日(火)
アニメ十二国記 感想(37) 風の万里 黎明の空(14)

 景麒(けいき)から借りた使令は闇で大活躍する。森は危険な罠と化し、平らな道にも恐怖が潜む。
 さぞかし血で汚れたことでしょう。景麒さんは後で大困りだ。
 でも、普段は堅苦しい主に仕えている使令たちは、ハメを外して暴れられてうれしそうに見える気もする。

 それ以上に元気なのが陽子だった。
 大なぎなたを振りまわす虎嘯(こしょう)が一人倒す間に二人を斬る手腕に、指令による情報力で最強の刺客となって昇紘(しょうこう)の首を狙う。

 脱出をはかる昇紘だったが、陽子から逃げられるわけが無い。
 側近は目を離した瞬間に悲鳴を上げて倒れる中、全身から危険なオーラを発する女が白刃さげて突っ込んでくるのだ。失禁をしてもしかたあるまい(していません)。
 開き直って、天に唾吐く己の人生観を語り剣を振るう昇紘だったが、目の前の危険な女が王だと気がつく。
 天意は存在し、自分を殺すために王をつかわしたのだ。昇紘は納得してお縄を頂戴するのだった。

 アニメ版の昇紘は、天に対しとことんまで逆らう人物になっている。
 原作では私腹を肥やすだけの小悪党なのだが、見せ場をつくってもらっている。
 基本的にムカつく人なんですが、変にいさぎよい態度にすこし好感を持ってしまう。

 昇紘を捕らえたが、町の住民は後の災いを恐れて虎嘯や陽子に協力しようとしない。
 革命は失敗したのだ。
 仕方なく、包囲を破って脱出する作戦に切り替える。
 ちょっと代替案が弱い気がするのは、実践慣れしていない者が作戦立案の中心にいるからでしょうか。

 鈴は、しばられていた浅野を発見する。
 脳がアレな人とはいえ一時はいっしょに旅をした相手でもあるので話を聞いて逃がしてやることにする。
 ついでに浅野に桓魋(かんたい)・祥瓊(しょうけい)たちに連絡をたのむ。うまくすれば援軍にきてくれると期待しての行動だ。
 しかし、今までつみ重ねてきた悪事がたたったのか、浅野は敵の部隊につかまってしまう。オマケに顔見知りの両司馬(25人の小隊長)がいて、言い逃れが通用しない。
 鈴と浅野は、昇紘の印鑑をつかって命令書を偽造しているんですけど、こういう文章は書式が決まっているだろうから海客の二人の作品ではバレバレなんでしょうね。

 土下座して命乞いすれば見逃してやろうと両司馬に言われるが、人としてのプライドを取り戻していた浅野は反発し銃を向ける。
 だが、素人の銃弾よりも軍人の剣の方が勝っていた、浅野は突かれ倒れる。
 この場合、誇りを捨てて目的を達成するのが正しいのか、人としての誇りを大事にするのが正しいのか、わかりません。
 たぶん、答えの出ない問題なんでしょう。
 とりあえず、この場合の浅野はこれでよかったらしい。陽子さんも太鼓判を押している。
 ちと、冷たい気もしますが。

 脱出の準備をしていた陽子たちの頭上に新手の航空騎兵団があらわれる。
 空飛ぶ騎獣にのった無敵の軍隊は制空権を確保し、容赦なく陽子たち反乱軍に攻撃を仕掛けてくる。
 強すぎですね彼ら。騎獣も並みの武器じゃ傷つかないだろうし、動きも速いし脅威の部隊といえる。
 それにしても城の対空装備が貧弱なのはなぜでしょう。屋根は無いし、物陰も少ない。
 まあ、アニメの破壊力を見るかぎり多少の屋根はムダなのかもしれない。

 さすがに陽子も空は飛べず、大ピンチとなるが、そこに援軍が。
 前回ですでに陽子たちの危機を読んでいた桓タイたちが来てくれたのだ。
 ちなみに浅野は桓タイに拾われ「これじゃあオレ犬死じゃん」とボヤいていた。うむ、かわいそうだが冷静な判断だ。
 援軍には祥瓊もいて、ここに陽子・鈴・祥瓊の三人がついにそろった。


2003年12月17日(水)
アニメ十二国記 感想(36) 風の万里 黎明の空(13)

 テロルは恐怖の意である。
 恐怖の女王・中島陽子が出陣する。説明の方向性は間違っていないと思うが、どうか?

 ポイントは3つ、制止し 分断し 混乱させる。作戦はコストカットしシンプルに! これこそ勝利の方程式です!と「TWO突風!」を思わせる夕暉(せっき)の作戦で昇紘(しょうこう)への反乱が開始される。
 自軍の目的を隠し、敵を違う方向に誘導し、戦力を分散させたところで、真の目的である昇紘を狙う。

 この巧妙な作戦に気がついた人間が一人いた。桓魋(かんたい)である。
 しかし、その先まで読んだ桓タイは、この作戦が成功しても呀峰(がほう)が介入し、乱はけっきょく潰されると判断する。
 では、自分たちはどうするべきか?
 自分でお茶をいれる事はできないが、軍事的センスあふれる男が立ち上がる。

 そのころの陽子は大活躍中だった。
 オトリ部隊に二百の兵をつけるといわれても、百でいいといって、本当に百で何とかしてしまう。強すぎ。

 敵の目を引くために昇紘の別宅を襲った陽子は、そこで浅野を発見する。
 浅野はすでに手遅れな電波になっていた。斬りすててしまえ、そんな男。

 浅野は日本へ帰ろうと陽子を説得する。
 しかし、陽子は今自分がやるべきことは、ここに残ることだと聞く耳を持たない。
 世界を拒否しながらも、世界から役割を欲しいと思う浅野。
 世界を受け入れ、この世界で自分がなにをするべきかを考える陽子。

 世界に違和感を感じながら、周囲に流される浅野の姿は日本にいたころの陽子に少し似ている。
 これほど電波ではないが。
 というか、この二人会話が微妙に成立していないんですけど。

 あと、浅野としゃべるときは陽子も女言葉が少し戻るらしい。少しだけ周囲に流される習慣がのこっていたようだ。
 しかし、もう女言葉が似合わんな……。

 とりあえず浅野を「処置不能」に分類した陽子は、縛らせてみる。
 で、オトリの役割が終わったら釈放してみるのだった。でも、なぜか縄はほどかない。
 放置ですか?

 陽子のオトリ部隊に千以上の敵兵が集まったので虎嘯(こしょう)・夕暉は本命の昇紘襲撃を決行する。
 ほとんど要塞となっている昇紘の屋敷に手こずるが、千を超える包囲陣を斬り開いて援軍にやってきた陽子のたすけもあり、門を突破する。
 十倍を超える敵兵を撃破して援軍に来るなんて、どんなオトリですか? お前こそ真の十二国無双よ!
 次週、陽子vs昇紘となるか!

 私は火薬兵器以前の武器が好きなんで色々と気にしていながら見ていたんですけど、やっぱり変わった世界ですね。
 歴史的には寿命の短かった戟(げき)が出てきていたり、矛(ほこ)や剣、刀、金棒(?)、虎嘯(こしょう)の持つ青龍刀などそれなりにバリエーションが多い。
 戟についてはこっちの解説(未完)を参考にしてください(宣伝)。
 来年あたりに十二国記世界の武器考察でもやろうかな。


2003年12月16日(火)
バジリスク〜甲賀忍法帖〜 第二十二殺「四対四」感想

 さて、今回の薬師寺天膳は何回うかつなことをしたのだろう。
 鷹を利用して敵を分断させたのはいいだろう。
 しかし、二対一だというのに攻めかかるのは、ちょっとうかつだ。
 室賀豹馬の忍術を知らないのに盲目だというだけで油断しているのもうかつだ。
 うかつ天膳うかつに死す。

 朧との祝言を甲賀弦之介に見せつけるつもりだったあたり、性格が悪い。
 さっさと戦えばいいのに、なにか言わずにおられぬあたりも、うかつだ。
 個人的には蓑念鬼なみのナイスリアクションで果ててほしかった。
 弦之介の目を見たときの反応は、けっこう面白かったけど。よぽど うれしかったのだろう。

 しかし、如月左衛門は飛んでいるものを見ると追いかけずにはいられないのだろうか。
 蛍火のカナブン作戦にも引っかかっている。
 普段は冷静な人なのだが、ちょっと意外だ。飛ぶことに憧れているのかも。

 ついでに職人的こだわりを持っているのかもしれない。
 いい土といい水でいい泥を作らないと納得できない。
「だめだ、こんな泥では完璧な変身はできない!」
 冷静な兄さまも空と土にはこだわってしまうらしい。

 今回の陽炎は仕込み杖を光らせやる気爆発だ。
 そこでコケることができないのが、弦之介の心を捕まえることのできない理由なんだが。
 思い余って、弦之介に変身している左衛門をおそったりしなくてよかった。
 とりあえず外見は同じだからとか、死んでも首領でないからOKだとかで、動機はじゅうぶんにある。

 今回のボーナストラックは朧の入浴(?)シーンだ。
 たしか当時は蒸し風呂(サウナ)が中心で、湯船にとっぷりつかる習慣は少なかったとか。
 だから手ぬぐいで体を拭くのは庶民的な習慣なんだろう。

 しかし、だ。
 海の潮風は、すなわち雨夜陣五郎の潮風でもあるのだ。
 かわいい(?)伊賀者の溶けた塩水・潮風を嫌がるとはいかなる了見か!
 いや、陣五郎が溶けているからこそ、キモいというのはわかりますが。

 本当は、天膳に汚されたから洗っているんでしょうけど。
 子飼いの筑摩小四郎にすら信じてもらえないようなウソを言ったりする、うかつな天膳だが、本人は小四郎をだますことができたと信じているんだろうな。
 あわよくば朱絹もだまして、二組の祝言をあげようと考えているかもしれない。
 もちろん天膳×朧と、天膳×朱絹だ。あの人本気で絶倫っぽいし。

 で、酷使されまくっている小四郎が出陣だ。
 目をやられてから、悩むタイプになりましたね。
 昔はすぐに鎌を振りまわす行動の人だったのに。
 次回はニュー筑摩小四郎としての活躍が期待できるのだろうか。


2003年12月15日(月)
 三国志や妹萎えにメールをもらっているのだが、まだ更新できず。ついでに原稿も。
 それは置いといて、みなみさんの12月5日の日記で、スパロボにラーゼフォン&劇ナデ登場なので喜びそうといわれる。
 喜んで悪いか!と、開きなおる。
 しかし、久遠が下着姿でうろついたり、恵がバスタオル一丁で転んだりはしないだろう。残念だ。
 キムがブチの歌をうたうぐらいは…(健全だが、絶対無い)。

 劇ナデのラピスはしゃべるのでしょうか。声は仲間由紀恵で、ちゃんと。お前らのたくらみは全部、すべて、まるっと、お見通しだ!って感じに。
 うん、キャラ違うね。

 この二つで世界観的にどう組み込むんだろう。
 ラゼポンの綾人母の美しきエスペラント語(比喩)もぜひ音声にしてほしい。


 この間の人の日記にリンクを張ることについてに、せいるさんから反応があった。
 読者に無関心を望むなら、書き手も見られることに対して無関心でいるというのも、アリだと思いますがどうでしょう。
 恥ずかしくてもガマンというか。
 最近は解析結果をちゃんと見ていないので、結果的に無関心になっている可能性がありますが。


2003年12月9日(火)
アニメ十二国記 感想(35) 風の万里 黎明の空(12)
 蘭玉(らんぎょく)を殺され桂桂(けいけい)に重症を負わせた男たちは遠甫(えんほ)も連れ去った。怒りの陽子は 獲物 犯人をもとめ街を徘徊するのだった。

 そのころ鈴は、剣を背負い危険な妖気を漂わせる男装の麗人(注:陽子)が店に来て不気味だったので、店を引っ越すことにした。
 そのため陽子とはすれ違いになる。
 獣は道をあるくだけで他の生物に恐れられる。貫禄がつきすぎるのも問題だ。

 引っ越した鈴たちは仙を殺せる冬器(とうき)を購入しようと考える。
 そろそろ決起は近い。マグナム浅野の死も近いのか?

 冬器を買うため鈴は騎獣にのっておつかいに行く。もちろん、闇商売だ。
 中継ぎを担当する男のところで鈴は、冬器を運んできた同年代の少女と出会う。
 祥瓊(しょうけい)だった。
 同年代の少女(外見上は)がめずらしかった二人はすぐに意気投合する。
 年齢はサバよんで17歳ぐらいとごまかしたけれども。
 おだやかな会話に見えて水面下では暗闘がくりひろげられているのか?
 ちなみに祥瓊は約三十歳、鈴は約百歳、歳をごまかしています。

 電波の周波数が近かったのか二人は互いの身の上を話し、景王にたいする思いと期待を話し合う。
 中継ぎを担当の男は、あまり深い話をするモンじゃないというのだが、娘さんにかなわない。
 男はちょっとせつなくタメ息をつくのだった。
 危ない仕事をしている二人だけに余計な事を知ると、つかまった時にしゃべってしまう可能性があるので、知らないほうがいいというのは常識なのだが。

 そんな心配をよそに二人は眠りもせずに話し込む。
 最終的に二人の話題は景王がいい人であってほしい、ということに落ち着く。
 とりあえず、傑物であることは間違いないだろう。

 鈴が帰ると、遠甫をさがすタイミングよく陽子が乗り込んできた。
 刃物もムキ出しに全面戦争も辞さないかまえの陽子だったが、 獲物 犯人が昇紘(しょうこう)と聞きすぐに屋敷に乗り込もうとする。
 王だからこそ法を破ってはならないと言っていたわりに、超法規的措置で解決しようとしているように見える。
 でも、勇ましすぎて、たぶん誰も気がつかない。
 これが王の貫禄か?

 陽子にまかせると一人で解決しちゃいそうなので、あわてて虎嘯(こしょう)・夕暉(せっき)が共闘をもちかける。
 本気を出せば力技で解決できちゃうんだろうけど、遠甫がどこにいるかもわからないので陽子も彼らと協力することにする。
「大層なもんを持ってるが、そいつに仙が斬れるのかい。……なんだったら、仙を斬れる剣をやろうか」
 陽子は薄く笑った。
「――斬れる」
 お、お、お、お、男ッ前だッ!
 むしろ、漢ッ前?
 なれたと思っても、その上を行く雄度の高さで景王出陣が決定した。


2003年12月8日(月)
K-1 WORLD GP 2003 決勝

・シリル・アビディ vs フランソワ“ザ・ホワイトバッファロー”ボタ
 K-1の新鋭と元IBF世界ヘビー級王者の対決。
 個人的にはアビディのことはあまり評価していません。アビディは攻め込まれると相手に背を向ける悪いクセがある。それでイメージが悪い。
 そのクセさえ直せば、ピーター・アーツの後継者になれると思うのだが。アーツはまだ引退していませんが。
 ちょっとボタがやりにくそうだ。アビディもやりにくそうだ。
 どちらも自分の距離で闘えない。最終的には蹴りの経験でアビディが勝ったという感じだ。
 やっぱり現役ランカーをつれてこないとボクサーの凄みはわからないのか。

・ピーター・グラハム vs レミー・ボンヤスキー
 アグレッシブないい試合だった。
 グラハムの速い連打とボンヤスキーのヒザ蹴り。
 ボンヤスキーは昔のホーストよりも細い感じだが、けっこうハデに打ち合う。
 度胸がありますねこの人。
 首相撲からのヒザでボンヤスキーがTKO勝利する。

・レイ・セフォー vs 武蔵
 かなり長いあいだ武蔵のことを見くびっていたようだ。
 とにかくディフェンスが上手い。セフォーの速い連打をみごとにガードしている。
 これで攻撃の技術もあったらなー。
 足を痛めているセフォーは調子が悪そうなのに、武蔵はしとめ切れない。
 判定は間違っていないと思うが、試合内容は膠着気味だった。
 こういう玄人好みの試合はちょっと苦手だ。

・アレクセイ・イグナショフ vs ピーター・アーツ
 上り調子のイグナショフと下り坂のアーツなのだが、イグナショフが丸い!
 じゃなくて調子が悪い。ハイキックを打ってバランスを崩したり、ノルキヤを沈めたローも力ない。
 優勝候補筆頭だったのだが、今日のイグナショフは別人のようだ。
 アーツの迫力に押されている感じすらある。
 かと言ってアーツが強いわけでもなさそうだ。
 この試合アーツが判定で勝つだろうと思えたし、今のアーツなら武蔵も勝てるかも知れないと感じた。
 で、やっぱりアーツの判定勝ち。

 準決勝
・シリル・アビディ vs レミー・ボンヤスキー
 これまた激しい打ち合いの好試合。
 めちゃめちゃなラフファイト。
 ロープをこっそりつかんで蹴っていそうだったり、ボンヤスキーのフライング・ニーが不発してリング下に落ちそうになったりとハデな内容だ。
 ボンヤスキーの試合には華がある。
 勝つだけを追求するアスリートではなく、試合を沸かせるプロだ。

 準決勝
・武蔵 vs ピーター・アーツ
 ここでも武蔵の戦術性の高さを感じた。
 基本的に守りを固め自分から前には出ない。
 それで消極的かというと、ゴング直前に攻勢に出る。
 人の印象はラストシーンにかなり影響されやすい。つまり武蔵は安全に効率よく判定のポイントを奪っていくのだ。
 ちなみに今回も武蔵は金的を打たれていた。(参考:武蔵と金的の因縁)  彼が金的大王と呼ばれる日も近い!?

 決勝
・レミー・ボンヤスキー vs 武蔵
 攻めのボンヤスキーと守りの武蔵。
 強固なガードを固める武蔵をボンヤスキーは攻めあぐねている。
 ボンヤスキーは頭部への攻撃が多い。その頭部は武蔵がしっかりガードしている。
 武蔵がアゴを胸につけるように丸くなると、手がつけられない。

 さすがのボンヤスキーもスタミナがなくなって飛べなくなったようだ。
 細い体がアダとなったか。
 パワーファイターならローキックやミドルに活路を見出せるのだろうが、ボンヤスキーはガードを固めた相手を倒しきれるパワーがないようだ。
 でも、パワーをつけるために筋肉を増やすと、今度は飛べなくなるのだろう。
 ボンヤスキーにとってこういう守りの堅いタイプは苦手な相手なのだろう。
 つうか、有効打を喰らっているようで倒れない武蔵もすごいタフだ。

 結局判定、ボンヤスキーの勝ち。
 武蔵もがんばったと思うが、ボンヤスキーの果敢な攻めの方が印象にのこった。
 常連が少ない今大会だったが、終わってみれば好試合があって面白い大会だった。
 次は大晦日の格闘3連闘ですね。
 どれを見るのか、実に難しい。



おまけ 人の日記にリンクを張ることについて
 せいるさんの日記から儀礼的無関心について色々と。
 発端はこちらで、以下話を要約する。
 ひっそりとネットで日記を書いてたAさんは人気サイトのBさんにリンクを張られた。結果、Aさんのサイトへのアクセスが殺到する。Aさんは、目立っていた自分のテキストに驚き、テキストを削除し、その後日記そのものをやめてしまった。
 さて、そこでは誰が幸せになったのだろうか──。
 私見だが、幸せになったのはBさんの読者だろう。
 まずネタが、ワンクリックの手間を惜しませない物だったはずだ。
 次にBさんの読者にとってAさんのサイトが潰れてもあまり痛くない。巡回先で紹介されていたサイトをブックマークに登録することは、ごく稀だ。仮に登録したとしてもすぐに消えたのであれば、さほど心は痛まない。読者としてはじゅうぶんに楽しめたことだろう。
 だからといって、圧倒的多数であるBさんの読者のために、AさんやBさんが嫌な思いをするのは正しいとは思わない。サイト運営者は究極的には自分のためにサイトを運営すればいいのだ。


 それとは別に、この話はあいまいな部分が多い。
 Aさんが日記をやめたのは、どちらの理由なのだろう?

(1)アクセスが殺到したから
(2)リンクを張られたから

 いいかえると、

(1)特にリンクを張られなくても、アクセス数が増えると目立っていたことに驚き、日記をやめる。
(2)たとえ来た人が一人でもリンクを張られたことに驚き、日記をやめる。

 話の流れからすると(2)だろう。正解は両方かもしれないが、(2)ということにしちゃう。
 この場合、リンクではなく掲示板への書き込みやメールでも同じだろう。
 私もはじめて知らない人からメールをもらったときはビビってサイトを閉鎖しようと思った(ウソです)。

 これはブ日記論『日々誰に向けているのでもないテキストを淡々と書き、そしてどこかにそれを読んでくれる読み手がいる、ということに心を癒され、直接感想メールが来たりすると、かすかな苛立ちを感じずにはいられないような、そんな「コミュニケーション」。』という言葉が、あてはまると思う。(この話の類似性はこちらでも指摘されています)
 この居心地の悪さは、小学生のときにやったお遊戯のビデオをうっかり見てしまった感覚に近いだろうか。
 予想外のところで他人の視点で自分を見てしまう。とても恥ずかしい。もう、なれましたが。

 しかし、この恥ずかしさはいつか通過しなくてはならない物だ。
 少なくとも社会(ネットワーク)に出るために。

 ReadMe死の掟で「学校外の人間から年賀状が届くようになったら社会人」理論、つまり他人にリンクを張ったり張られたりしたら一人前というものがある。
 大人になるためには外に出て恥をかくしかない。いつまでも家の中では子供のままだ。

 とは言っても、リンクを張るときはなるべく注意するべきだろう。
 私はリンク張りやサークルにお邪魔したときに失敗して、迷惑をかけているので大きなことは言えませんけど。


2003年12月7日(日)
 昨日のK-1グランプリは予想外の決着が多かった。感想は明日書くつもりです。
 
アニメ十二国記 感想(34) 風の万里 黎明の空(11)
 数人の兵をたった一人で打ちのめす稀代の剣客は景王・陽子。
 相手の剣の峰を踏みつけたり、「ベルセルク」のグリフィスなみの超絶剣技をひろうする。
 やはりこの人は剣を振るっているときが一番かがやいている。

 足をくじいた祥瓊(しょうけい)は桓魋(かんたい)に助けられた。魋が文字化けする人は[鬼隹]だと思ってください。
 そこで祥瓊は慶国を喰い散らかす昇紘・呀峰の二人の奸臣の名を聞かされる。
 祥瓊は二人を野放しにすることで景王が天意を失うのではないかと心配する。
 少しの間でずいぶんいい人になってしまったものだ。
 そんな祥瓊をみて桓タイは自分たちの仲間にならないかと誘う。彼らも昇紘・呀峰を狙う者たちだったのだ。

 台所掃除ができない桓タイを見て「呆れた。よほどのお家に生まれたのね」と祥瓊はいう。アンタがいうなって感じだが。
 ちなみに普通の士大夫(字を読み書きできる知識人階層)は農作業とか基本的にやらないそうです。
 祥瓊は庶民の生活になじんで、ちょっと強くなったようだ。
 ついでに、別嬪(べっぴん)といわれても祥瓊が無反応だったのは、美人といわれなれているからでしょうね。
 たぶん天気の話題よりも心を動かさないかと思われます。

 鈴は虎嘯(こしょう)・夕暉(せっき)と共に打倒・昇紘の計をねる。
 そこで虎嘯は難しいことはともかく、嫌なことを嫌なまま我慢するしかない状況がイヤだから昇紘を倒すという。
 今ごろ気がついたが、それを我慢していたのが鈴の今までの状況だったのだ。
 だから鈴は虎嘯の話に共感し、本当に嫌なことを我慢しなくてすむ世の中にしたいと思うのだろう。

 鈴の働く店に陽子がやってくる。
 陽子はそこで、景王暗殺をたくらんでいたと思っていた浩瀚(こうかん)が民に慕われる人物だったと聞かされる。

 そのころ、陽子の留守とは知らず、昇紘の手の者が遠甫(えんほ)の屋敷を襲撃した。
 その中には王の顔を知るものとしてマグナム浅野の姿もあった。
 景王捕縛とは別件で遠甫の身柄もほしかった昇紘一味は遠甫をとらえ、その場に居合わせた蘭玉(らんぎょく)・桂桂(けいけい)の姉弟を殺そうとする。
 火をふくマグナムは桂桂を撃ち抜く。
 バカ浅野、オマエは自分の頭でも撃て。この行為で、コイツがなにをやっても許せる気にならない。
 逃げる蘭玉は陽子の部屋で王の御璽(ぎょじ)をみつける。王の印鑑は王の命をうらづける王の代理ともいえる物だ。
 三国志演義だと袁術が皇帝の御璽を手に入れたことで、皇帝を名乗っちゃたぐらい、権威がある。この人、その後いいところが一つも無いままコケましたが。
 蘭玉はとっさに自分の体で、その御璽を襲撃者から隠す。

 陽子は無残な姿となった蘭玉と桂桂に対面していた。
 息のある桂桂は運ばせ、蘭玉が命をかけて守ってくれた御璽を握り締める。
「いたらない王で、本当にすまない……」
 次回、怒りの陽子がぶった斬りまくる展開を希望。もちろん浅野もバッサリと。


2003年12月3日(水)
 現在確認されている最古の王朝はッ「殷」と「商」どちらが正しいのかッ!?
 掲示板とメールで情報をいただきました。ありがとうございます。わからない事はとりあえず書いてみるもんですね。

 掲示板では「胴回し」さんから情報をいただきました。
『さて、商王朝の名前のことですけど、自国のひとは商、後世の人は殷と言ったようですね。
↓ソース
http://www.asahi-net.or.jp/~QI3M-OONK/tosyokan/fantasy/w-in.htm
 メールではdonさんから情報をいただきました。
『商という国号は、この王朝の始祖である契(セツ)が夏王朝により封じられた土地が、商であったことに由来します。ところが、紀元前13世紀に盤庚という王が、殷という土地に遷都してから、殷という呼び名が行われるようになりました。

現在のChinaでは商という呼び名が一般的なようです。しかし、司馬遷が史記で書いて以来、殷というのが親しまれたようです。日本なんかでは、ほとんど殷です。

蛇足で、Chinaでは元王朝まで、自分が最初に封じられた土地を国号にするのが慣わしだったようです。例だと劉邦は漢中に最初封じられたので、国号が漢になりました。』
 なるべく価値観を固定化させないようにと思っているのだが、私の頭は固かったようだ。
 そのうちに調べようかと思っていたのですが、調べる手間がはぶけました。ありがとうございます。
 日本人は史記を重んじていたので、「殷」と呼んでいるのでしょうね、たぶん。

 国号なんですが、漢民族系の国は地名から取っているようですが、異民族系は金や遼などのように土地の産物からとった例もあるようです。(参考:「超巨人明の太祖 朱元璋」原作:呉ヨ、訳・編集:堺谷太一)

 ちなみにdonさんが「China」と表記しているのは「中国」と書くと
「(1)中華人民共和国の略称」
「(2)現在の中華人民共和国がある辺りの土地と漢民族を中心とした諸民族の歴史的・地理的な総称。異国では秦が転じてChinaと呼ぶ」
「(3)漢民族が世界の中心にあることを自負して名づけた名称。中華。具体的には皇帝の居住する地域とその付近」
 と3つの意味が生じてしまうので、(2)の意味で「China」と書いたと思われます。まあ、これはこれで中華人民共和国の英語読みと思われかねないのが欠点ですが。
 こういう、こだわりは好感が持てます。


バジリスク〜甲賀忍法帖〜 特別番外編 第二十一殺「二十」感想

 半年前は平和だった…。
 地虫十兵衛は鼻につけていた防具(?)もつけずにキセルをふかしている。
 ちゃんと座っているように見えるが、そのへんが地虫十兵衛の恐るべき体術なのだろう。
 如月左衛門らの互いのよびかたに人間関係が垣間見える。
 地虫十兵衛は呼びすてにされても「地虫」と姓で呼ばれているので、一目置かれているようだ。
 他の人を呼ぶときは「殿」をつけている左衛門だが、鵜殿丈助だけは「丈助」と呼び捨てだ。
 地位が低いらしい。
 公式サイトでやっている人気投票でも人気はかなり低い。

 夜叉丸と蛍火はこういう付き合い方をしていたのか。
 甲賀弦之介と朧のような、ままごとチックな付き合いだと想像していたが、違っていたようだ。

 で、今回はドジっ娘忍者朧ちゃんが大活躍の巻。
 甲賀弦之介ともあろう男がお茶をよけることもかなわぬ魔性の萌ェ。
 その瞳に見られたが最後、まばたきもできぬほどに萌え狂う。
 朧が忍術を体得できなかったのは、こいつに見られていると技が失敗してお手本を示せないからかもしれない。
 独学では使える技も高が知れようというものだ。

 ちなみに棒のように一直線になって倒れている朧は萌えというより、笑える。

 甲賀弦之介さんはドジっ娘萌えだったんですね。
 そりゃぁ、陽炎姉さんには萌えませんよ。
 あの人は、おどろろおどろしいまでにシッカリ者ですから。


2003年12月1日(月)
 12月になってしまった。非常にまずい。
 すこし前に上野で開催している大英博物館の至宝展へ行ってきた。
 12月14日までなので、風化直前の話題だ。夏コミの帰りにあった話を書こうと思ったまま冬コミをむかえてしまいそうな私にとって、ここで踏んばっておかないと、あとがない。

 大英帝国の収集熱は世界一ィと有名な大英博物館の秘蔵品を見ることができるとお客さんが多い。入り口で2時間まちと言われたのだが、実際は60分もまたないで入ることができた。
 それでも中は人がいっぱいで余裕をもって見ることができない。

 最初の印象としては、小さい。
 写真やテレビで見たことのある「牛頭のある女王のリラ」「瀕死のライオン」(公式サイトのギャラリーで見ることができます)は想像よりもはるかに小さい。
 英国に奪われてナポレオンが泣いて悔しがったという「ロゼッタストーン(レプリカ)」も想像よりも小さかった。

 そう思って、ちょっとがっかりしているとミイラの棺桶が展示されていて、これが迫力ある。
「テーベの女性神官のミイラボード」は不幸のミイラと呼ばれていて、暗示にかかって負の迫力を感じずにはいられない。

 エジプトコーナーではエジプト九栄神の方々もおられるので、ジョジョ3部ファンは必見だ。
 あまりはしゃぐと白い目で見られますが。

 展示物にはつくられた年代が書かれているのだが、年代ごとにデザインが写実的・精巧になっていくのがわかる。
 材質も硬いものへと変化している。
 重装歩兵の兜があったが、継ぎ目の少ない鉄でしっかりとつくられていて、技術力の高さを感じた。
 重装歩兵は鎧兜を買いそろえることのできる金持ち市民で構成されていると世界史で習った覚えがあるが、確かに高価そうだ。
 すこし離れたところには歩兵のヘルメットがある。これは野球のヘルメットと形状がほぼ同じ。実際は耳当てがついていたらしい。
 取り外しがきいちゃうという事は耐性も低いのだろう。歩兵の命は安いようです。

 映画ハリーポッター賢者の石で使われていたチェスのモデルといわれる「ルイス島のチェス」は子供にも人気があった。
 たしかポーン(歩兵)とルーク(城)がなくて、門番(?)という駒がある。
 チェスも昔はルールが違っていたのだろうか?
 古い将棋の「中将棋」でも変な駒がいっぱいあって「酔象」という駒が成ると「太子」になって王が取られても跡継ぎになれるらしい。

 お客さんは子供も多かった。3分の2ぐらいの子供はつまらなそうにしているのだが、3分の1ぐらいの子供はけっこう熱心に見ている。
 そういう子供は歴史好きになったりするのだろうか。
 ちなみに私の子供のころは、たぶん前者だ。

 最後の方はアジア地域の展示なのだが、ほとんどの人は疲れていて素通りに近い。
 大英博物館は殷王朝を「商」と書いている。どちらも正しいようだが、なぜ呼び名が二つあるのだろう?
 世間的には殷のほうが有名だと思う。封神演義は殷王朝最後の時代の話だが、正式には「商周演義」らしい。だから、なんで呼び方が二つあるんだ?

 日本の展示物も多少あった。
 印象に残ったのが馬琴&北斎作の「椿説弓張月」源為朝の絵だ。
 山田風太郎の小説「八犬伝」を読んだ人なら、このコンビに心を動かざるを得まい。
 弓の達人だった為朝の弓を一般の人が引こうとしているらしく、数人がかりで引っ張るのだがビクともしないという構図だ。
 本朝の豪傑の姿がちょっと嬉しかった。

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