とら日記(03年10月)
日記目次→
バキ 格闘技
十二国記 バジリスク
妹 三国志
JOJO 同人関係
ななか HR
2003年10月28日(火)
◆ アニメ十二国記 感想(30) 風の万里 黎明の空(8)
番組がはじまってから、やたと捕らえられたり牢に入れられたりしてばかりの祥瓊(しょうけい)である。いまさら、おどろいたりもしない。
すっかり世間の底辺を見てきた祥瓊は役人が賄賂を要求していることを悟り、有り金を差し出し命を買うのだった。
で、娑婆に出てみると楽俊(らくしゅん)が心配してようすを見にきたのだった。
法が整備され、役人の不正を許さないはずの柳国で賄賂がまかり通ってる事実を知り、楽俊は柳国から流れる腐臭を嗅ぎとる。
そして、無一文の祥瓊は楽俊にお人よしの臭いを嗅ぎとり、たかることにするのだった(誤訳)。
そして、金を出してもらっている立場でありながら、祥瓊は安宿で寝るのはイヤだとごねるのだった。この人、ロクな死にかたしませんね、きっと。
気位だけはお嬢様の祥瓊だった。しかし、彼女は自国・芳国のことを楽俊よりも知らない。
他の国の王の子たちがなにをしているのかも知らない。
「それって襤褸(ぼろ)を着るよりはずかしことだって、分かってるか?」
今の祥瓊は、まだ楽俊の問いに答えることができなかった。
まだ、彼女は自分のあやまちを認めることができないのだ。
口先だけの謝罪はできても、真に自分の心と向きあい罪を認めることは本当につらいのだ。
陽子は自分の命を狙っている(と彼女は思い込んでいるのだが)浩瀚(こうかん)の名を聞きあらぶる獣の血が騒ぎだす。
部屋中で抜き身の剣を振りまわす危険人物となる。
たまたま部屋に入ってきた蘭玉(らんぎょく)をブッた斬らなかったのは幸いであった。
待ちではなく、積極的に斬りに行こうと考えた陽子は怪しい男の後をつける。
たどり着いた先は、付け届けを忘れないことで有名な昇紘(しょうこう)のいる和州であり、前回登場した夕暉(せっき)と呼ばれる少年の家だった。
一分一秒を惜しむように精神を破綻させていく浅野と、どんどん病状が悪化していく清秀(せいしゅう)をかかえる鈴は慶国の首都・堯天(ぎょうてん)を目指す。
だが急ぐあまり、盗賊よけの護衛を雇わず、襲撃される。
金ならたんまりあるんだから雇えよと全国の視聴者に突っ込まれたに違いない。
大ピンチに浅野のマグナム(違います)が火を噴くかと思われたが、予想外の援護があった。
熊である。
闘う熊、強いぞ熊、喋るぞ熊。
熊のように舞い、熊のように刺す。
体重を感じさせない華麗なフットワークと、超重量級を思わせる熊張り手で賊どもを圧倒する。
この素晴らしさは映像を見てもらうしかない。
「あ、お侍さま、せめてお名前を…」
「娘よ、たっしゃでな…」
のちに和州町奉行でのお白洲で、「あの時現場にいた熊さんなら、このことを知っていますと」証言し、お奉行さんが実は熊だったという、熊侍の妄想はここから始まる。
なんにしても熊侍のおかげで助かった一行は和州へ入る。
ここで清秀は昇紘の馬車にひき殺され、浅野は銃を片手に昇紘の前におどりでて、陽子と鈴はすれ違う。
簡単に書くと、こんなんだけど、やっぱり清秀の死ぬシーンは痛い。
改めて見ると、死への伏線が張られまくっているのがわかるが、やっぱりつらい。
あ、ちなみに「フラグが立つ」は十二国記の感想内ではしばらく使用を禁じようと思っております。
2003年10月26日(日)
◆ アニメ十二国記 感想(29) 風の万里 黎明の空(7)
鈴が船でであった少年・清秀(せいしゅう)は慶国の生まれだが、災厄をさけて巧国に逃れていた。
そこでも災難にあって父親は目の前で妖魔に食われ、母親は病死した。
そういう身の上なのだが、鈴は自分のほうが不幸だという。
清秀はそんな鈴を「不幸にひたっているだけ」といい返す。
そりゃ、親が目の前で食われるのに比べたら、親の死に目に会えないほうがマシだろう。
「本当に苦しかったらさ、人間ってのはそこから抜け出すために必死になるんだよ。」
実際に鈴は梨耀(りよう)のもとから逃げるときに必死になって、恐ろしい赤虎(せっこ)を御してさえみせた。
そういう必死さをもっと前から、なるべく多くみせていれば、今までの人生も変わってだろうに。
子供ながら必死に生きている清秀だったが、妖魔に襲われたとき頭に受けた傷がもとで体に異変が起きていた。
今までもまっすぐ歩けていなかったが、今度は目が見えなくなってしまった。
自分が世界で一番不幸だと思っていた鈴だったが、ここにきてちゃんと自分よりも不幸な人を見つけたのだった。めでたし、めでらし、……ではないなぁ。
ちなみに、浅野くんはさらなる危険人物と化していく。
もう、銃を乱射するのも時間の問題だ。
祥瓊(しょうけい)はあっさりつかまる。
そりゃ、宝石の手配書が出ているのだろうから、いつまでも宝石を持っているのはうかつだ。
苦しまぎれに祥瓊は叫ぶ、「これはあいつがくれたのよ!!」。あいつとは、たまたまその場にいた半獣・楽俊(らくしゅん)のことだった。
あわれ楽俊はまきぞえでつかまってしまうのだった。
ちなみに、楽俊が祥瓊という名だけで芳国の先王の娘と気がつくのは、楽俊の知識が半端ではないという描写だ。だから祥瓊はおどろいている。
高貴な人は名で呼ばれることが少ないし、基本的に呼ぶのは失礼にあたる。
昔の話だが、景麒も陽子に「宮中では官職名で呼んでください」といっていた。
でも、陽子は王なんだから好きに呼んでもいいとは思う。
簒奪一歩手前ぐらいまでの権力を手に入れれば、拝謁のさいに名前で呼ばれないという特権を手に入れられる。
つまり、本人を目の前にして祥瓊の姓名である孫昭(そんしょう)を口にした楽俊は、けっこう無礼だ。
珠晶(しゅしょう)が孫昭と呼んだのは、あれは嫌がらせで、確信犯でしょうが。
一方、陽子は遠甫(えんほ)のもとで十二国世界のことを学んでいた。
互いの世界のなにが違っているかでさえもわからなかった陽子だが、違いかがやっとわかりかけてきた。
遠甫はなかなかの人物で王に臆することもなく、ひょうひょうと陽子を導いていく。
教えに感謝する陽子であったが、遠甫には夕暉(せっき)と呼ばれる少年などの怪しげな訪問者がやってくることに気がつく。
こっそり盗み聞きをした陽子は、自分を暗殺しようとした冬官の名前を聞き取るのだった。
どうか、主上、暴発しないでください。
そんなわけで三者三様に爆発のキケンを秘めつつ次回へつづくのだった。
2003年10月22日(水)
◆ バジリスク〜甲賀忍法帖〜 第十八殺「五対五」感想
ついに人数が並んだ、五対五ッ!
追いつかれた側のプレッシャーは相当なものがあるだろう。
つうか、朧はほぼ完璧に役立たずなんで実質、五対四か?
マズいっすよ、天膳殿!
さて、その伊賀の御一行ですが、雨夜陣五郎はビビり入っている上に口ごたえばかりだし、朱絹さんは少女のようにかわいらしくなってきているし、筑摩小四郎は目を負傷して戦力外通告を受けているし、朧にいたっては愛する人に殺されることを夢見て微笑んでいる。
もう、ダメダメです。
背中に「私が犯人」と張り紙してあるような怪しげな人物がいても無警戒の大将・薬師寺天膳であるが、胸中には秘策があった。
仲間をうまくだまして朧とふたりっきになり、じっとりねっとり首筋や尻をねぶるように見ている。
どんな、秘策じゃぁ〜〜〜〜ッ!
一部のファンに大人気の天膳語録「いのちの精をそそぎこむのです(注:原作)」がついに発せられた。
原作に比べると、印象がずいぶんソフトになっている気がしますが(あれでも)、もうすごい勢いですぜ。
私にとって、薬師寺天膳とはこのシーンが全て、あとはオマケです。
このとき、この瞬間のエロスの権化が天膳の全盛期である。
いかなる忍法(バレバレなんだが)を使おうが、更なる悪行を積みかさねようが、このときの天膳こそが最高である。
いけ、天膳!
そして散れ!
勢いあまって、七夜盲の秘薬を引きはがしてしまい朧の瞳術に射すくめられてしまえ!
などといっても、結局勝利の鍵をにぎるのは筑摩小四郎なのだった。
今まで姫様LVOEでやってきた彼だが、ここにきて年上のお姉さんも気になるところ。
2人の女性の間でゆれる乙男心も次回、決着か!?
2003年10月14日(火)
◆ アニメ十二国記 感想(28) 風の万里 黎明の空(6)
陽子と共に十二国の世界にやってきた浅野郁也は、すっかりエロゲーマニアになって「フラグ、フラグ」いい出す(違います)。
その鬼気迫るイキっぷりにさすがの鈴も引くのだが、「しょせんこの世界の人間には私たちの苦しみがわからないのよォ」と思いなおす。
そんな十二国世界の住人を毛嫌いしなくてもいいのに、と思うのだが、鈴には人語は通じても人情は通じないらしい。
浅野は妖魔に襲われた恐怖が残っていて、外の世界を怖がり引きこもっている。
しかし、景王という単語を聞いて、王になりたかった電波・杉本(セーラー服装備)を思い出し一座を脱走して、鈴ののる船にもぐりこむのだった。
このセーラー服マニアめッ!
今後、視聴者は浅野が出てくるたびに銃を乱射するのではないかと心配しなくてはならない。
とはいってもしょせんダメ男の浅野なのであっさり見つかる。
すわ、銃乱射かと思われたとき、旅の少年・清秀(せいしゅう)が助け舟を出してくれる。
清秀の持っていた旅券のおかげでとりあえず航海が続けられるようになる。
しかし、鈴には感謝の念よりも、「しょせんこの世界の人間には…(以下略)」という思いのほうが強かったのだ。
ダメです、この人。マジに。
一方、陽子が世話になる家には以前ちょこっと出てきた蘭玉(らんぎょく)、桂桂(けいけい)の兄弟がいる家だった。
多くの孤児を遠甫(えんほ)が預かっており、陽子はそこに新しくやってくることになる。
だが、朝餉の前にやってきたのは羽ある虎・窮奇(きゅうき)であった。
と原作にはあるんですけど、アニメではモヒカンの黒虎だ。どちらにしても恐るべき妖魔には違いない。
妖魔の前で無力な少女・蘭玉は遠甫を見捨てようとも己の体を盾にしようとも幼い弟・桂桂を助けようと必死に動く。
その横を赤髪が駆けた。陽子だ。
走り、抜き、飛ぶ。一閃にて切り落とし、すかさずトドメを刺す。
剣持つ獣の本領発揮だ。
その雄姿に蘭玉は一撃で惚れる(推定)。めちゃボレだ。
アニメでは印象が薄いかもしれないが、陽子の着る服は「袍(ほう)」といって普通は男が着るものだ。
おかげで陽子は女湯に入れず苦労するのだが、決して袍は脱がなかった。こだわりなのだ。
ムダ話をしている場合ではなかった。窮奇はもう一匹いたのだ。
屋根から飛びおりてくるのをかわし、一突き。
陽子、雄度高すぎ。
街のお嬢さんがたに惚れられてしまいます。
ちなみに、この描写は原作では『横倒しになった窮奇の喉元に食いこんだ剣に引きずられ、少年がたたらを踏むのが妙(みょう)に胸に迫った。窮奇に比べ、その少年はあまりに軽いのだ。』となっている。
この『たたらを踏む』という表現がアニメでよく再現されていて、個人的にすごく好きなシーンだ。
ここで、あっさり陽子は女だとわかるのが、チトもったいない。
もうちょっと引っ張って、さよなら私の初恋…みたいな展開に(アホです)。
だが、喜びばかりではなかった。
陽子が駆けつけるより早く、窮奇は他の子供を襲っていたのだ。
蘭玉と桂桂の悲痛な声を聞きながら、陽子は己の責務を肩に感じるのだった。
会うことも無く死んでいった孤児たちの墓を背に陽子は歩く。
王の背後には累々たる屍が積まれていることを暗示するかのようなシーンだ。
もともと危険な祥瓊(しょうけい)の精神は王に平伏するたびに屈辱で煮えたぎっていく。
供王・珠晶(しゅしょう)の宝石・かんざし・花鈿(はなかざり)。それらを見て、祥瓊はあっさり爆発した。
「あれはみんな私のものよ。それを供王と景王が奪いとった」
もう、火星人の言葉をムリヤリ人語に翻訳したような内容だ。
アンタのちゃうやろ。景王、関係ないやんッ。
しかし、向こうの思考がこちらにわからないように、向こうにこちらの常識は通じない。
金品を盗み、騎獣にまたがり、祥瓊は誇らしげに歌いながら旅立つのだった。
ダメです、この人。マジに(その2)。
今日も素敵なNHK教育の番組でした。
・おまけ
久しぶりにどうでもいい話など。
かなり前の話ですが、「バジリスク〜甲賀忍法帖〜」の、せがわまさき先生サイン会に行ってきました。
場所は神田の書泉ブックマート。かなり狭かった。
ちなみに写真撮影は禁止だったので、現場の写真はありません。
せがわ先生のイメージはオフィシャルサイトの自画像にかなり似ていた。
細部ではなく雰囲気が。
ちなみに、サインの字はちゃんと読めました(笑)
こちらが、現物。
イラスト3枚から好きなものを1枚選んでサインを書いていただく。
私が選んだのは全員集合のこの絵です。どうも1番人気っぽかった。
中にはコミックス3冊買って、3枚にサインをもらった剛の者もおられました。
・おまけ2
電子部品からネットワークまでを扱う展示会・CEATEC(シーテック)でPS−Xを見てきた。ただし、仕事で(^^;
年々さびしくなるCEATECで、今年一番の注目を集めていた。
画質落としているので見にくいでしょうが、コントローラーは別売り!
それで、どないせいと。
基本的にHDDレコーダー&DVD-R/-RW/+RWレコーダーに、ゲーム機がついてくるという扱いらしい。RAMと+Rは外したのか?
より鮮明な画像が見たい方はこちらの記事をどうぞ。
不鮮明ですが、大量についているロゴ。
300以上の特許が絡んでいるとみた。
ちなみに、左からCD、映画でおなじみの音声圧縮ドルビー、DVDビデオ、DVD−R/RW、DVD+RW、ジュラシック・パークがはじめて使った音声圧縮DTS、メモリースティック?、PS2、PSとなっている。
PSのソフトにもちゃんと対応しているようだ。
価格は160GBタイプで79,800円。私の新PCは80GBで69,800円。なんか敗北感でいっぱいだ……。
・おまけ3
とれてしまった歯の詰め物。
痛かったら手を上げてくださいね、といわれ速攻タップしまくり。情けない。
2003年10月13日(月)
◆ アニメ十二国記 感想(27) 風の万里 黎明の空(5)
永遠の12歳である供王・珠晶(しゅしょう)は外見とは裏腹にきびしい名君だった。
祥瓊(しょうけい)の頭を指2本で押しかえしたところをみると、さり気なく強力の持ち主でもあったらしい。
ちなみに供麒(きょうき)は風の海 迷宮の岸に話だけ出てきた28年間 王を見つけられなかった不名誉な麒麟だ。
幼女に奉公できて非常に幸せそうですね(ぇ。
芳麒(ほうき)が行方不明という話が出てくるが、それは原作でも未解決の事件である。
ほぼ間違いなく蓬莱に流されていると思うのだが、彼の帰還がいずれ話に出てくるのだろう。
鈴が采王・黄姑(こうこ)に保護されたのは前回での話。
黄姑のおかげで梨耀(りび)の元から逃れることはできた。
しかし、鈴は采麟(さいりん)や黄姑はやはり自分を理解してくれないと、景王のところに行きたいと言い出す。
原作の「風の万里 黎明の空」だけではなく、短編集「華胥の幽夢(ゆめ)」からもエピソードを拾ってきているのはファンサービスだろう。
先の采王・砥尚(ししょう)もいい人ではあったんだけど、王としてはそれだけでは足りないらしい。
「人を責め非難することは、なにかを成すことではない」
この言葉は必要以上に私の胸に突き刺さります。それはもう、グサっと。
私も、なにかを成さんといかんなぁ…。
鈴は慶に行く途中、旅芸人の一座に出会う。
それは陽子が世話になった一座であり、その昔鈴が世話になっていた一座でもあった。
なんという偶然ッッ。
ちなみに、この世界での「小説」はニュースのようなものだ。
ふつう農民は遠くに出歩かないし、ラジオも電話もない世界だから、こういう芸人や旅行者の情報をありがたがる。
ただ、馬より速い騎獣がいたり、王になるため昇山することがあるので、こちらの世界よりは旅に出る人は多いはずだ。
閑話休題(それはさておき)、一座は新しい海客をひろっていた。
芸はできないけど、頭がいいので金勘定ができる。
言葉がわからないから、持ち逃げされる心配もない。
そんな理由らしい。ちなみに、言葉がわからなくても持ち逃げする人はすると思う。
それはそうと、私も金勘定ぐらいはできるので、向こうにいっても暮らしていけるかな、と思ったり。
ええ、そりゃあもう、2ケタの引き算だってバッチリですよ。
肝心のひろった海客とは浅野郁也だった。死んだと思われていた浅野くんだが、こんなところで生きていたのだ。
しかし、川に落ちたときに頭をひどく打ってしまったようだ。言動が杉本風になっている。
「よし、フラグが立った」
黙れ、このゲーマーがッ!
市で売られていた拳銃を装備して、危険人物に生まれ変わった浅野郁也が十二国に波乱を呼ぶ。
というわけで次回へ続くらしい。
2003年10月12日(日)
◆ バジリスク〜甲賀忍法帖〜 第十七殺「五対六(その二)」感想
見開きのトビラがいい。妹を討たれた男と、恋人を殺された女。二人の因縁と対比がよく出ている。
原作以上に漫画版では二人の因縁を強調していたので、より印象深い。
ニセ蓑念鬼(如月左衛門)が弦之介一党を倒したと戦勝報告しているときに、蛍火が足の包帯をおさえているのは、自分は失敗したから立場無いと思っているのかも。
原作では蓑念鬼の腕に毛がないことで蛍火はニセモノだと気がつくのだが、漫画版では包帯で気がついている。
前回、ネタばれ感想のほうで毛が隠れているのにどうするのか、と書いたら掲示板で包帯で気がつくのではないかと意見があり、まさに大正解だった。
なるほど。複雑すぎず、単純ではない。非常にバランスのいい複線だ。
それに気がつかなかった私はまだまだ未熟である。
それはともかく、鼻毛セット(?)を抜きとる如月左衛門は、素でわらえて困る。
あの毛はみのさんから切りとったのだろうか。
人の鼻毛を自分の鼻にねじ込むのには、そうとうの覚悟が必要だろう。忍者の争いは修羅の地獄だ。
蛍火の腕を斬り飛ばされるところはあんまりエグくないように工夫されている感じがする。
蛍火の死ぬシーンは原作でもっとも心の痛むシーンだと思う。
漫画版でも十分悲痛なシーンになっている。
蛍火が最期に笑顔なのが、痛いなぁ。
夜叉丸がロン毛なのは、それが江戸にたつ前の髪型だからですね。
そして、霞刑部が伊賀勢に追いついてきたのだが、立っているだけであやしい。
変装の意味ないよ。
あんたは全裸が一番自然な男なので、服を着たらかえって違和感がある(暴言)。
次回は衆目の只中でぜひ鍛えられた裸体を披露していただきたい。
2003年10月5日(日)
マシントラブル以上に管理人の怠惰が原因で更新が遅れております。
◆ アニメ十二国記 感想(26) 風の万里 黎明の空(4)
三者三様に十二国記の少女たちはピンチをむかえる。
鈴はお笑い芸人の罰ゲームのようにロープにつるされて、朝食用に甘蕈(かんきん)をとってこいといわれる。ちなみに原作によると甘蕈はコケのようなキノコらしい。
さらに鈴のあるじ・梨耀(りよう)は追討ちとして騎獣の赤虎(せっこ)をけしかける。
怪物に襲われた鈴はブチ切れる。
赤虎の背に飛び乗り、自分のいる采国の王に助けを求める。
やれば、できるじゃん。泣いているだではなく、行動をしないと状況は改善されないのだ。
その辺のことに気がついているかどうかはともかく、鈴は無事に采王(さいおう)に保護されるのだった。
ちなみに采麟(さいりん)は萌え。
陽子もブチ切れていた。
ねちっこい官僚の権力争いにいらだつ陽子は、各勢力の首領たちをまとめて降格させ勢力版図を白紙にする。そして、一時的に景麒をトップにすえると宣言する。
仁愛にあふれすぎる麒麟を政治のトップにすえたら、今年はすべての税を免除などといい出しかねない。
前代未聞の暴挙である。
当然反対の声があがるが、陽子は「勅命である」といい放つ。
あまりの男ッ前ぷりに声も出ない諸官をあとに、陽子は王宮を出るつもりだと景麒につげるのだった。
なお、ここで「初勅で溜め息を禁じようか」と陽子がいう。
その前後に執拗に溜め息ばかりつかれているので実感のこもった台詞だ。
原作ではもっとさらっと流した台詞だったが、アニメでは非常に重く仕上っている。
個人的には、この演出はすごく好きだ。
一番大ピンチなのは祥瓊(しょうけい)だった。
悪王の名をほしいままにした前王の娘というのがバレて私刑(リンチ)の真っ最中だったのだ。
結局、リンチ方法は車裂(くるまざき)に決定した。
両手を杭にしばりつけ両足を牛車に引かせて股から裂く残虐な刑罰だ。
車裂はもっとも残酷な刑罰ともいわれている。
村人に「これ以上の罰を思いつけなかったんだから仕方がない」といわれるほど憎まれているのだ。
余談だが、秦の宰相・商鞅(しょうおう)は厳しい法治政治をしき秦の国力を高めたのだが、同時にうらみも買うことになり、自分の定めた最上級の刑罰・車裂で殺された。
祥瓊と同じく因果はめぐるということだろうか。
だが、牛が進む直前に月渓(げっけい)の使者がやってきて私刑を中止させた。
祥瓊は月渓によって助けられたのだが、自分の父親を殺したという恨みばかりが残り、ひたすら呪うのだった。
自分の立場でしかものを見ることができない祥瓊は、自分がなぜこういう仕打ちを受けるのかを考えようともしない。
それでも月渓は「彼女の歌が好きだった」というなど、ひそかに祥瓊ファンだったらしく、祥瓊をいざこざの起きにくい国外へ追放することにした。
行き先は恭国、12歳で登極した名君である供王・珠晶(しゅしょう)のもとだった。
ちなみに、♀。激萌え?
トップページに戻る