今月の『エクゾスカル零』(零歌〜)

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2010年10月19日(12号)
地獄編 第零歌

 シグルイ終了から3ヶ月、早くも新作がはじまった!
 その名は『エクゾスカル零』だッ!
 エクゾはよくワカりませんが、スカルは頭蓋骨だろう。
 思いっきり意訳すれば"ガイコツ"になる。
 つまり、強化外骨格「零」のことだったんだ!(な、なんだって〜〜〜!?)

『これは地獄を旅する少年と鎧の物語』
『覚悟(かくご)と零(ぜろ)の地獄篇』


 二十一世紀末、都市そのものを恒温化するためのエネルギーシステムが原因で世界は壊滅状態となった。
 人間は地下に逃げこんでいる。
 わずかに備蓄された食料と共に……
 ここが覚悟と零が流れついた地獄なのだろうか。

 島泰三の『はだかの起原』によれば、体毛のない動物は体温調節などの対策ができていないと生きられないらしい。
 裸の動物である人間は衣服と住居という武器を持っていたから生きのびることができた。
 つまり、人間はごく初期から環境を恒温化させる動物だったのだ。
 などというような事を島氏は主張している。
 でも、進化は最初は元からあった体の機能を別の用途に使うというパターンで発生することが多い。
 裸だから服と家を作ったってのは、都合よすぎ。
 島氏は他説を否定するときは鋭く突っこむんだけど、自説に甘いんだよな。

 話がそれた。
 説の信憑性はともかく、人間に服と家が必要なのはいうまでもない。
 都市を失った人類は生きのびることができるのか?
 そして、この世界で一人の少年が覚醒しようとしていた。
 なぜか全裸で。

 体に鉄球が埋めこまれている少年が目覚めた時、閉ざされた部屋にといっしょだった。
 全裸美少年 vs. 豹のスペシャルマッチが開催だ!
 動物の戦闘能力が人間をはるかに凌駕しているのは、刃牙読者であれば常識である。
 しかも、少年は裸だ。ちょっと引っかかれただけで血だらけになるぞ。
 この難局をどう乗りこえるのか?

 豹が飛びかかる。
 少年は後方に倒れながら、豹のタックルを受けとめた。
 総合格闘技におけるガードポジション様だ。
 少年は豹の頭を抱えこんでいる。
 攻撃の空間がないので豹は噛みつけない。

 だが、まだ豹には爪がある。
 少年の腕力が落ちたら拘束を振りほどかれて噛みつかれるだろう。
 ここから、どう逆転するのか?
 というかすでに出血していた。大ピンチだ。

 少年が豹の首に押しあてていた足を上に抜く。
 足甲に刃が出現していた。
 この刃で豹の首は切断されていた。
 出血は少年のものではなく、豹が流したものだったようだ。

『少年の肉体に埋まった8個の鉄球が』
『体内に融解し
 メタルスキンとなって現象したのだ』


 攻撃の刃だけではない。
 メタルスキンは少年の下腹部を守っていた。
 下腹部というか、股間だ。
 これなら全裸でも対応できる。
 肉体も規制も、どっちも安心だ。

 豹を倒して一安心する間もなく、新たな挑戦者が入ってくる。
 今度の相手は防爆服で身を守り、サブマシンガンで武装した人間だ。
 これは間違いなく豹よりも強い。
 野生の強さを倒したら、今度は科学の強さに出くわした。

 戦いは無言のまま始まった。サブマシンガンが火をふく。
 少年は抵抗もできずに銃弾をあびる。
 だが、無傷だった。
 メタルスキンが少年の半身をおおい、銃弾をはじいていた。

 第二射が始まると同時に少年は銃を蹴り飛ばす。
 そのまま力のこもった左掌底を防爆服の腹に叩きこむ。
 相手が防具をつけていなければ急所である肝臓への打撃となり、大ダメージが期待される。
 だが、対戦車地雷ですら防ぐといわれる防爆服だ。
 素手の攻撃が効くのだろうか?

 効いてる! 中の人が口から臓物(なかみ)を出した!
 掌打による波紋で内臓が逆流したらしい。
 地雷を防ぐことのできる防爆服だが、波動が伝わるのは防げないようだ。
 全裸でありながら、猛獣を斬りさく刃をもち、銃弾を弾く鎧をもち、防御できぬ技をもつ。

『少年の名は葉隠覚悟』
『彼の一族は代々「牙を持たぬ人」を守るため』
『世界征服を企む超能力者や科学者 カルト教団と闘ってきた』


 葉隠覚悟ッ!
 『覚悟のススメ』(AA)の主人公と同姓同名だ。
 でも、髪がちょっと長かったり色がついていたりと、外見がちょっとちがう。
 世界観も微妙に違うし、パラレルワールドなのだろうか?

 新たな扉が開いた。
 そこには無人にして無音のアーマーサイクルと、デカい鞄にはいった「零」がッ!

 『覚悟のススメ』の最終回でのっていたバイクと、荷台につけられた零に状況はにている。
 だが、なぜ覚悟は全裸で戦闘力を試されるようなコトをされたのだろう。
 そして、なぜ零が一時的にでも覚悟から引きはがされていたのだろうか?
 地獄へやってきた覚悟と零を待ちうける運命やいかに。
 次回へつづく。


 状況は不明すぎますが『覚悟のススメ』のリメイクっぽい感じだ。
 ただ、子供時代から素手で核汚染異能熊と戦っていた覚悟とちがい、こっちの覚悟はすこし常人に近い。
 充分に超人的な強さをもっているが、豹相手に武器を必要としている。

 それにしても、豹が相手でもガードポジションは有効なんだな。
 『覚悟のススメ』の連載時は、まだ総合格闘技が立ちあがったばかりだった。
 次回作の『悟空道』では足を取るタックルなど総合格闘技の技術がすでに取り入れられている。
 そして『エクゾスカル零』では総合格闘技の技術も踏まえた格闘術になるのだろうか?

 生き残った人間は地下で息をひそめ、食料を食い尽くそうとしている。
 地上は電磁嵐によって無線が通じない。
 覚悟と零はどこを彷徨い、何と戦うのか?
 地獄篇というからには、待つものは苦行であろう。

 だが、そこは葉隠覚悟と強化外骨格・零だ。
 いかなる地獄だろうと、胸すわって進むなり。
 新たなる覚悟のススメがはじまろうとしている。


2010年11月19日(1号)
地獄編 第二歌

 覚醒した葉隠覚悟はナゾの設備の中を歩いて行く。全裸で。
 着るものがないからしかたがないか。
 当面のミッションは服を探せ! だな。
 ハレンチとかそういうコトでなく、裸だと寒いから体力消耗するし。

 覚悟のあとにつづくのは機械化軍用犬モートンヴォルフだ。例のバイクです。
 中身は犬だったのか!?
 すると先端が開いて噛みついたりするのか?
 犬だけに覚悟に対する忠誠心もあつそうだ。

『正義を行う者たちは世界の破滅を阻止し人類に安息をもたらした後』
『恒久の眠りに赴くことを強いられた』
『役割を果たした刃は鞘に納まるべき』
『それが指導者の判断であった』


 戦うだけ戦って用がすんだら、解雇状態かよ。
 派遣社員よりキビシいな。
 でも平和な世になると戦士は身の置き場がなくなるのも事実だ。

 優秀な戦士ほど、その力を権力者に恐れられる。
 韓信は「狡兎死して良狗煮られ」と自嘲し、主に斬られた。
 明の創設者朱元璋は幼馴染で名将の徐達に毒入りガチョウをおくり、徐達は毒入りと知りながらあえて食べて死んだといわれる。

 『葉隠』には、斎藤佐渡と用之助親子が平和な時代に対応できず窮迫するエピソードがある。
 戦うことしかできない戦士は、平和な時代に不要とされるのかもしれない。
 この話は隆慶一郎の小説『死ぬことと見つけたり』(AA)でも使用されている。
 葉隠の元ネタを読むとリアリティーも増すって寸法だ。

 強制冬眠(?)となった覚悟は気の毒だが、それが両者のためかも。
 とりあえず覚悟は気にしていないようだ。
 気にしているのかもしれないが、覚悟は無表情で無口なので表にでてこない。
 シグルイの藤木源之助を超えるかもしれない無口キャラだな。

 施設内をあるく覚悟は、餓死者と生存者を発見する。
 だが、生存者と見えたものは生ける屍だった。
 高性能な人工臓器が死してなお体を動かし栄養を求めているのだ。
 生存者同士で共食いはしないのか?
 あ、人工臓器同士が認証しているからお互いに攻撃する事ないんだろうな。
 そうすれば意図的な殺人もなくなるかも。

『聖者であるなら』
『飢えた者たちに自己の肉を与えるであろう』
『だが少年は"正義を行う者"である』


 瞬着!
 正義のエクゾスケルトンスーツ・強化外骨格 零を身にまとい、すみやかに行動を起こす。
 いきなり猛毒散布の戦術神風だ。
 生ける屍は、完全な屍となって活動を停止した。
 正義の行動に躊躇はない!

 この葉隠覚悟はまったく容赦のない少年だ。
 鉄の意志で正義を行う。
 まさに地獄篇といえる行動だ。

 やがて覚悟は自分が眠っていたカプセルを発見する。
 ちなみに、いつのまにか服を着ていた
 白ランを着ているのだが、途中で見つけたのだろう。

 カプセルは6つあった。
 うち、4つが開いている。
 のこりの2つには、ひからびて死体(?)となった戦士が眠っていた。
 覚悟以外にも戦士が3人、外に出ているというコトになる。

 カプセルの傍に覚悟の愛刀が置かれていた。
 だが、その刀身はさびて朽ちている。
 覚悟が眠りについてから、そうとうな時間が経過しているようだ。
 保存がよければ江戸時代の刀は美しいままのこっている事を考えると、……最低でも100年以上寝てたのか?

『かつて少年が愛した友や歌は』
『ここにはもう存在しないのだ』


 地獄と化した都市に覚悟は取り残された。
 強化外骨格 零と機械化軍用犬モートンヴォルフを友として、地獄めぐりが始まるのだろうか?
 敵の姿も守るべき仲間の姿も見つからない。
 葉隠覚悟の明日はどうなる!?
 とりあえず、餓死者だらけの施設で食料をどうするんだろう。
(更新 10/12/20)


2010年12月18日(2号)
地獄編 第二歌

 鉄がくちるような長期の眠りから目覚めた葉隠覚悟は原因をしらべるべく冷凍装置の基部に侵入する。
 機械化軍用犬「月の狼(モーントヴォルフ)」は上でお留守番だ。
 ちょっとさびしそうに鳴いています。
 このバイク、萌えキャラかッ!?
 油断すると高いフィギュア代を払わされるかもしれない。

 覚悟は6基のカプセルが1年以内の異なる時期に開いていた事を知る。
 6名の戦士はすべて目覚めていたのだ。
 ミイラとなっていた二つの死体は偽装らしい。
 偽装せねばならない事態があったのか?
 戦士のうち2名には注意したほうがよさそうだ。

「エクゾスカル震電(しんでん)」
「エクゾスカル禅(ぜん)」
「エクゾスカル雷電(らいでん)」
「エクゾスカル鱗(りん)」
「エクゾスカル霹(ひゃく)」
「エクゾスカル零(ぜろ)」


 六体の強化外骨格が世に解き放たれた。
 覚悟が読みあげた名前は目覚めた順番どおりであろうか?
 零が最後だし。

 強化外骨格・雷電は特別編に登場したことのある名前だ。
 同一の強化外骨格かもしれない。
 震電雷電、そしては戦闘機の名前が由来だろうか。

 は仏教のひとつであり、武士道に通じる思想とも言われている。
 ちなみに私の宗派は禅宗の臨済宗(一休さんの宗派)で、葬式とかがちょっと面白かった。
 武術で有名な少林寺も禅寺だ。
 禅ってのは、仏教のなかでは武闘派なのかも。

 鱗はまったく意味がわからん。
 ただのウロコってことは無いだろうし。
 強化外骨格の装備である『超脱水鱗粉』に特化しているのだろうか?
 6つの名前ではズバぬけて弱そうだよな。
 ジャイアントロボの九大天王でいえば大塚署長のポジションだ。
 今後は鱗の存在に注目せねばなるまい。

 霹(ひゃく)の字は「青天の霹靂(へきれき)」で知られる。
 霹靂は雷(カミナリ)のことだと「おまかせ! ピース電器店」(AA)で言っていた。
 「霹」の字義は『(1)かみなりの神。雷神。(2)雷が落ちる。』(漢語林)とある。
 なお、読みの「ひゃく」は呉音で、「へき」が漢音だ。
 呉音は仏教用語につかわれる傾向がある。「霹」は「禅」と同系統なのかもしれない。

 拳銃を手にとり覚悟は地上を目指す。
 覚悟が銃器を使うのはめずらしい。
 それだけ強敵の存在を意識しているのだろう。
 地上にはなにが待ち受けているのだろうか?
 零とモーントヴォルフを供として、覚悟の地獄めぐりがはじまろうとしている。

 ところでモーントヴォルフって、ホイールから爪がでて階段も登れるようだ。
 車輪のような円運動はとても効率のいい運動機構なのだが、大きな弱点がある。
 直径の4分の1以上ある障害を乗りこえられないのだ。
 整地された道でないと使えない。
 だが、モーントヴォルフは単独で不整地でも移動可能なようだ。

 地上にでた覚悟は、白ランを着たナゾの少年と一頭のヒョウに出くわした。
 あまりにタイミングが良すぎる。
 覚悟のことを待ちかまえていたのかもしれない。
 ならば、彼が覚悟を目覚めさせた者だろうか。

「僕は」
「エクゾスカル霹(ひゃく)」
「君と共に眠っていた"正義を行う者"だ」


 零式同士の接触は禁じられているそうで、二人に面識はない。
 霹は覚悟を獣に襲わせ力を試したと言う。
 聞いた瞬間、問答無用で覚悟が発砲した。
 だが、霹は飛んでくる弾丸を噛んで受けとめる

 高速で飛ぶ弾丸を見切って、噛む。
 視覚による認識、噛む動作の反応速度、そして歯と歯茎の強度、どれも超人レベルの行動だ。

(零式の戦闘法ではない
 生物学的にあり得るのか…)


 覚悟が常識的なツッコミをした!
 というか、君もじゅうぶんに生物学的にあり得ない強さをもっているぞ。
 さすがに生身で銃弾を噛み止めることはできないだろうけど。
 ……つまり、霹の強さは覚悟以上なのか?

 霹はとつぜん白ランを脱ぎ、上半身ハダカになる。
 さらに自ら生皮を脱いで(?)中身をみせた。
 金属の肋骨と、生きた内臓が見える。
 改造はしているけど、生身の人間ってことか?

 自分の身体を犠牲にして牙なき者たちを守ってきた。
 覚悟は霹の身体を見て、それを理解する。
 でも骨を金属にするのは、なんか零式とちがう気もするのだが??
 強化外骨格ならぬ強化内骨格だもんな。

 骨が金属で強化されているのは、アメコミのウルヴァリンが有名だ。
 霹も同じように強化されたのだろうか?
 ただ、はもともと生きるのに必要なカルシウムの貯蔵器官だ。
 破骨細胞と骨芽細胞によって新陳代謝もしている。
 金属でおおってしまったら死にそうなんだけど。
 生物学的にあり得るのか…

「エクゾスカル零」
「僕は君を殺すんだ」


 霹が静かに宣言する。
 寝ている所を殺すわけでもなく、覚醒し強いとわかってから殺す。
 戦士の誇りなのだろうか?

 そして正義を行う者どうしが、なぜ殺しあう。
 いきなり零式vs.零式の超バトルが勃発しそうだ。
 覚悟のともが機械化軍用犬なら、霹はヒョウなのか?
 エクゾスカル同士の対決が始まろうとしている。


 新生・覚悟のススメ『エクゾスカル零』第三回だ!
 だが、前回につづき今回も「地獄編 第二歌」だった。
 初回が、第零歌だったので今回の第二歌が正しいのだろう。
 話数がおかしくなるのはシグルイからの伝統になっておりますな。

 そして、世界情勢がわかる間もなくバトル開始か?
 装着前の技量だと覚悟より霹のほうが強そうだが……
 始まったばかりと言うコトもあるけど、ナゾばかりだ。
 今後どうなるのか、まだサッパリわかりません。

 霹の足には覚悟とおなじくエクゾスカルの足部分が装着されているようだ。
 彼は本当にエクゾスカル霹の装着者なのだろう。
 絶対の正義など無いのだから、二つの正義がぶつかる事もある。
 だが覚悟と霹はおなじ陣営でおなじ正義のために戦ってきたはずだ。
 それとも犬派と猫派の争いなのだろうか?

 モーントヴォルフは思ったより犬だった。
 ありゃ棒を投げたら拾いに行きそうなぐらい犬だよ。
 いかん。ヤツは読者をたぶらかそうとしている。
 早くも、たぶらかされそうだッ!

強化外骨格・零&覚醒式強化外骨格・雷電
MANGA REALIZATION 覚悟のススメ 強化外骨格・零&覚醒式強化外骨格・雷電
 ちなみに雷電はこんな感じの強化外骨格です。


2011年1月19日(3号)
地獄編 第三歌

 6人の超戦士が世に放たれた。
 そのなかの、エクゾスカル零(ぜろ)とエクゾスカル霹(ひゃく)が対峙する。
 霹は零=葉隠覚悟を殺すと宣言したが……

 殺すといわれた覚悟だが、相手の真意がワカらない。
 ガンダムWヒイロなみの電波ゼリフですよ。
 覚悟は拳銃を相手に向けず誤射しないようにもっている。礼を尽くしている形だ。
 でも、霹は覚悟への殺意を消していない。

「私を殺したければ」
「私が眠っている間に実行できた筈だ」


 覚悟が当然の疑問を口にする。
 まったくもって、その通りだ。
 なんで わざわざ目覚めさせて強さを確かめてから殺すのだろう。

 霹の話しぶりは、どうも浮世離れしているというか夢見がちという気がしてならない(婉曲表現)。
 長期の人口冬眠(?)で脳になにかの問題が起きているんじゃなかろうか?
 宇宙からナニカの電波を受信していたりしそうな感じだ。

「確かめたんだ…」
「君が救世主(メシヤ)なのか」
「悪魔(サタン)なのか」


 ヤバ……
 この人、やっぱりソッチ系かも。
 気違いに刃物どころではなく、狂信者にエクゾスカルですよ。
 精神が残念な人は大多数の人とは論理が違っちゃっているので、理性的な会話がしにくいらしい。
 話をいきなり救世主と悪魔という百万光年のかなたに飛ばしちゃった。
 霹のロジックはワープ航法すぎる。

 いきなり救世主などといわれて、さすがの覚悟もこまる。
 なんのことだと質問するのだが、霹は池上彰とちがいワカりやすい解説をしない。
 とりあえず外を見ろと言うので、覚悟はガラスの無くなった窓から外を見る。
 覚悟は素直ですね。ダマされないように気をつけたほうがイイぞ。

 そこにいたのは、銃創のある裸の巨人だった。
 巨人と目があった覚悟は思わず銃を撃つ。
 だが、巨人の姿は消えた。
 どうも幻覚だったらしい。

 さらっと流したけど、幻覚を見たのならけっこう問題が大きい気もする。
 有害なガスか、覚悟自身に問題があるのか?
 いずれにしても不安定な状態で戦うのは危険だ。

 それと、覚悟がいきなり発砲したのも気になる。
 覚悟は巨人を危険な相手と認識したようだ。
 なにをもって判断したのか?
 かなり衝動的な行動だったように思える。
 ひょっとして、覚悟も長期の眠りで脳になんらかのダメージを……

「九十九猛(つくも たける)という少年は生まれた時」
「クラゲみたいに内臓や脳が透けていたんだよ」
「メタルペインという人口骨格を入れなければ噛むことも歩くことも出来なかった」


 九十九 猛。それがエクゾスカル霹の名前のようだ。
 施設内にいた生ける屍のような人たちと同じく鋼の骨をもっている。
 『覚悟のススメ』には、こんな技術はなかったと思う。
 ならば、エクゾスカル霹=猛は覚悟よりだいぶ後の時代の人間なのだろうか?
 もっとも今作の覚悟が『覚悟のススメ』の覚悟とは限らないのだけど。

 覚悟たちが守るべき「牙を持たぬ人」は、世界を瓦礫にかえた。
 守るべきモノが自滅した場合、守人はどうすれば良いのだろう。
 などと覚悟は内省しない。
 戦士は悩んでいるヒマがあったら戦うのだ。……たぶん。
 これ、本気で悩んじゃったら精神を病むかもしれない。
 もしかして猛は、ここで悩んじゃったのか?

 猛は弱き人間たちの骨格となって支えようと思っている。
 表現はちがうが、思想が覚悟と同じだ。
 しかし、猛は覚悟が救世主じゃないから殺すつもりらしい。
 やっぱり、猛の考えはどこかゆがんでいるような気がする。
 言葉が通じているようで通じてない感じで、不気味だ。

 その時、上空から鳥型の機械がまいおりる。
 機械の胴が開き、猛をつつみこむ。
 同時に羽から金属音を鳴らしはじめた。

『無人外殻移送機が照射するマイクロ波のもたらす振動ににより』
『少年の細胞内の水分子が高温に上昇していた』

『このマイクロ波は』
『九十九猛がエクゾスケルトンスーツを着装する際』
『周囲の妨害行動を制圧するために照射されている』

 変身中への攻撃は変身ヒーローの最大弱点といわれている。
 そこをカバーしやがった。
 エクゾスカル霹はあなどれない。
 零は装着速度をあげることでスキを減らしている。
 霹は逆転の発想で弱点を克服した。

 でも、マイクロ波の対策をされたら霹はスキだらけになりそうだ。
 電子レンジと同じ原理だから金属でかこっておけば大丈夫なハズ。
 それと、精密照射ができないようだ。
 覚悟だけでなく、お供の豹まで苦しんでいるように見える。
 まさに「ウヒョー」って感じのもだえかただ。……いや、すいません。
 とにかく、無差別ですよ。強い動物は守らんでも良いってコトか?

(まるで中世の魔女狩りじゃないか)
(こ…こんな理不尽な行為は)
(認めるわけには いかないんだ!)


 一方的に悪魔と決めつけられ断罪される。
 暴力を背景にした理不尽な行為だ。
 これを容認すれば、牙なき者も同様に狩られる恐れがある。
 覚悟は正義のために戦う決意をしたようだ。

 問答無用の攻撃ではなく、話し合う姿勢が大事ってことでしょうか。
 でも、覚悟も襲ってきた住民を容赦なく倒していた。(2歌(1歌?)
 覚悟だけが圧倒的に正しいというワケでもなさそうだ。

 マイクロ波攻撃で動けない覚悟を助けたのは機械化軍用犬モートンヴォルフだった。
 モートンヴォルフは我が身を盾にしてマイクロ波を防いでくれる。
 このチャンスに瞬着だ!
 零の装着と、霹の装着はほぼ同時に終わった。

『装甲電獅子 霹(ひゃく)

『その装甲の輝きはレーダー波を反射し』
『隠行(ステルス)化して目標に侵入するためであり』
『その戦力は敵を目視可能な距離まで接近した場合』
『いかなる防護手段をも攻略し 任務を遂行する』


 強化外骨格ではなく、装甲電獅子か!
 頭部には『悠久』の文字があった。
 機械の獣を強調するかのように霹の胸には獅子の顔がついている。
 目がおおわれたデザインだが、外部映像は別位置のカメラから得ているのだろうか?
 トゲが要所にある零にくらべると柔らかなフォルムかもしれない。

 ステルスの鎧をまとい任務を遂行する。
 戦争などで敵部隊を破壊する兵器ではなさそうだ。
 個人や小部隊を狙う暗殺に近い行動が、エクゾスカルの任務のようだ。
 忍びよって襲いかかるスタイルはネコ科の肉食獣ですな。

 エクゾスカル同士が向かいあう。
 話し合いでの解決は不可能だ。
 なにしろ猛がとにかく話を聞かない。
 そのうえ猛の説明は説明になってないし。

「エクゾスカル零」
「君の正義が」
「悪魔の矛と化すのだ!」


 正義の価値観なんて人や地域・時代でかわる。
 だから、エクゾスカル零の正義も悪魔の武器になる可能性があるってコトだろうか?
 覚悟はほとんど悩まずに正義を行使して、住民を倒しちゃったし。
 強すぎる力は使いかたをあやまれば危険なのだ。
 って、コトを言いたいのだろうか?

 けっきょく最後までわかりにくい事を言う猛であった。
 そりゃ、覚悟じゃなくたって問い詰めたくもなる。
 このまま戦いが始まってしまうのか?
 次回へつづく。


 情報が少なすぎて、今後の展開が読めない。否、読めなさすぎるッ!
 とりあえず、このまま覚悟と猛が戦うのだろうか?
 改造人間で名前が『猛』だなんて、まるで仮面ライダー本郷猛みたいですね。
 読みかたはちがいますが。

 前回の描写をみるかぎり、猛の実力は覚悟と互角以上だ。
 最初の相手でいきなり大苦戦しそうな気がする。
 のこった4人の戦士の動向も気になるところだが……
 とにかく先が読めない。

 掲示板で田中さんから「エクゾスカル震電(しんでん)」の情報をいただきました。
 『鉄拳6』で山口先生がデザインした強化外骨格が震電なのです。
 参考:http://blog.livedoor.jp/overmask/archives/51397738.html
 『鉄拳6』のことをすっかり忘れていました。
 名前が同じだし、ひょっとしたら同タイプのエクゾスカルが出てくるかもしれません。

 また、強化外骨格・霊さんから『エクゾスカル鱗は、もしかすると水中戦に特化した強化外骨格なのかも。』 という指摘を受けました。
 地表の7割は海であり、海上輸送の重要性を考えると水中専用タイプってのがあってもおかしくない。
 水中用が出てくる可能性もありますね。
 その場合、鱗のパートナーはシャチだろうか?

 ところで、霹のマイクロ波をあびた豹は無事なんでしょうか?
 苦しんだだけの豹に対し、機械化軍用犬モートンヴォルフが覚悟を助けるみごとな働きをした。
 そんなワケで今回の犬猫対決は、犬派の勝ち。
 次回は電獅子・霹が逆襲するか!?


・ 鉄拳6(PS3 / Xbox360)
鉄拳6(通常版)(特典無し) 鉄拳6(通常版)


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