井上先生の 『華と修羅』 レビュー

2010年8月9日(月)
第八話 決意

 なにやら、LOGIC&MATRIXの游星さんから、YJ連載 『華と修羅』 レビューの襷をパスされてしまいました。
 『バキ』とか『シグルイ』の感想を書いているから、本筋よりもツッコミ重視のレビューサイトと思われてしまったのかもしれません。
 まあ、、実際ツッコミ重視なんですけど。

 『華と修羅』の掲載されているヤングジャンプといえば、木曜日発売です。
 そう『範馬刃牙』の掲載されている週刊少年チャンピオンと同時発売だ。
 発売日かぶってるから!
 刃牙とかぶってるから感想書けないって!
 そう考えていた時期が俺にもありましたが、そもそも游星さんが更新しているのが土曜日とか日曜日とか月曜日でした。
 なんだ、サボっても良いのか!
 そう考えれば楽になって土曜日に書くことにしようとサボって現在に至ります。

 『華と修羅』を知らない人がいるかもしれないので、簡単に説明すると「大正時代の華族の家族の話」らしいです。
 一行でまとまるシンプルかつディープな話だ。

 前回は神算鬼謀の肉便器こと唐房(からふさ)家の長男・新がかってに百合子との婚約を発表したところで終わった。
 これを聞いたお客さんたちはいっせいに拍手をする。
 だが、その笑顔は真っ黒だ。
 みんな新をだまし唐房家の資産をかすめとろうとしている。
 これが華族の正体か!?

 みなさん、けっこう裏表の無い人ですね。
 もっと誠実な笑顔で黒いこと考えているならともかく、みんな悪い考えがダダ漏れです。
 妾腹なので華族随一の庶民派である主人公・慎太郎ですら見ぬける悪い顔だ。
 お前ら、そんなことだから列強にバカにされるんだよ。
 もっと福本伸行作品読んで勉強しろ。って、大正時代には福本作品は無いか。

 黒い顔にショックを受けた慎太郎は夜会から逃げて自宅に帰る。
 父の毅は毒をもられて自宅療養中だ。
 自宅で毒をもられたから、あきらかに内部犯行である。
 でも自宅療養しているのが解せない。追加で盛られるぞ。
 死ぬ覚悟を決めたんでしょうか?
 それとも、黒い笑顔で死にそうなフリをしているのか?

「この華の世界…」
「見るは華でも住むは修羅
 覚悟無き者は食われるのみ」


 毅は慎太郎に決意をうながしつつ吐血する。
 生母の吐血を思い出した慎太郎は、唐房家の家督争いに参加する決意をかためた。
 まさに毅の計算どおりだ。
 あの吐血、仕込みじゃね?
 きっと布団の中で黒い笑顔を浮かべているよ。

 慎太郎はふたたび夜会の会場へもどる。
 超アクティブだ。
 何キロ離れているか知らんが、すごい行動力である。
 きっと「ウオオーッ!!」と叫びながら走ってきたのだろう。
 夜王ではよくあった現象です。

 そのころ、新(肉便器)は百合子を口説く、というか最後通牒をつきつけていた。
 百合子は慎太郎とのファーストコンタクト(いきなり股間見せ)の衝撃が忘れられず、新と結婚する気が無いという。

「あなたが誰を慕っているか
 そんなものは問題ではない
 私は望むものを手に入れる
 それだけの事」
「よいか 私はあなたを蹂躙する!
 その胸を私への愛で埋めようが
 憎しみで埋めようが
 それはあなたの自由だ」


 何と…何と黒い笑顔か…
 さすが肉便器兄さんだ。蹂躙するといいましたよ。
 便器に大を流すか小を流すか、それは自由だと言わんばかりの蹂躙宣言だ。
 なんというか、華族ってすごい正直な生き物なのかもしれない。
 そりゃ絶滅するよな。

 もうちょっと気のきいたセリフを言えばいいのに、コレだもん。
 「俺の生涯の肉便器にしてやってもいいぞ…いや、なれ!」並にヒドい。
 この発言に引いた百合子は二階から飛び降りる。
 それを慎太郎がお姫様だっこでキャッチした。
 花火の光を照明として、劇的に二人の姿が浮かび上がる。

「兄上…百合子お嬢様は私が!
 爵位も私が!」
「野心家の兄上に唐房の当主は務まりません
 私 慎太郎が引き受けましょう!」


 やっぱり慎太郎もドストレートな発言をする!
 華族って貴族じゃなくて武士だっけ?
 そういえば、前に唐房家は武士の家系とか言ってたな。
 これは兄弟で合戦する日も近い。

 で、兄弟がいがみあっているのを見て、お客さんたちは黒い笑顔を浮かべるのだろう。
 兄弟が争うのは没落の元である。
 なんか、唐房家に止めを刺したのが慎太郎になるんじゃないかという気がしてきたぞ。

 と言うわけで、慎太郎が『華と修羅』の世界に生きると決意した。
 華はともかく修羅として生きていけるのだろうか?
 新兄さんはすでに修羅……というか便器的な覚悟を決めているっぽい。
 いかなる汚物をも受け入れそうだ。

 慎太郎も対抗して汚れる事ができるのか?
 次回からは毅パパによる帝王学の猛特訓が始まりそうだ。
 とりあえず女中さんに手を出すあたりから開始だな。

 毅パパは偉そうなコト言っていましたが、女中さんを前にして昂 (たか) ぶり が鎮まらなかった。
 その結果が慎太郎だし。
 唐房家の男は慎太郎を除いて全員が女中に手を出している。
 つまり、女中に手を出すのは唐房家の家訓なのだ!
 これがノブレス・オブリージュ(貴族の義務)なのか。
 まさに「見るは華でも住むは修羅」の世界だ。

 「見るは華でも住むは修羅」、まるでテキストサイトの世界ですね。
 3分で読み飛ばすような内容でも書くのに4時間も5時間もかかったりする。
 『華と修羅』を読んでから、つねに肉便器を思い浮かべながら過ごす修羅の日々でございました。

2010年8月23日(月)
第九話 醜聞

 游星さんレビューパターンは、だいたい嫁トークからはじまるのが定石です。
 ボクシングで言えばジャブみたいなもの。世界を制するのに必要だ。
 私には嫁がいないんで彼女トークからはじめるべきだろうか。
 もっとも、ラブプラス(AA)の彼女ですけど。

 と言うワケで女をめぐるバトルが修羅場となる『華と修羅』九話です。
 慎太郎は百合子をお姫様だっこしたまま、闇に消えていく。
 上流階級のみなさんも意外な展開にポカーンとなるしかない。
 婚約発表時に婚約者をさらわれてしまっては、新兄さんの面目丸つぶれだ。
 ここをどう切り抜けるのか!?

「今 皆さんが御覧になった通り
 慎太郎と百合子お嬢様は
 心を通わせているのです」

「次にこうして
 皆様の前に出る際は」
「私の隣には
 笑顔の百合子がいます!
 私に一心に愛情を向ける
 百合子がいます!」
「近いうちにその日が来ます
 興味を持ってお待ちください!」


 慎太郎と百合子がラブラブなのを認めちゃった!
 その上での、略奪愛宣言だ。
 まるで便器のようにあらゆる汚物を流し込める器の大きさを見せている。

 いや、器が大きいのか変な性癖もっているのかの区別がつかない感じだ。
 これだけの人数の前で略奪愛宣言だもんな。
 社交界ですごい話題になりますよ。悪い方向で。
 現代の芸能人でも、こんなコトしない。

 ゴシップを避けるためにも、華族のお嬢様はAKB48みたいに恋愛禁止にしとけばいいのに。
 声優と華族なんて恋愛禁止にしとけばいいのにッ!

 それはさておき、新兄さんは さりげなく「百合子」と呼び捨てにしている。
 舌まで入れたから勝ったも同然の気分なのだろう。
 百合子、もう慎太郎と接吻はしたのかい? まだだよなァ 初めての相手は慎太郎ではないッ! この新だッ!
 この新兄さん、ノリノリである。
 で、お客さんの感想というと……

「ふふ 毅が
 床に伏せった途端に
 兄弟喧嘩か」
「しかも女子の奪い合いとは…
 これは醜聞
 簡単には収まるまい」
「小さな綻びが お家の崩壊を招く…
 上手く立ち回れば この名門を
 喰らう好機となろう!」


 黒い!
 みんな黒い笑顔だよ!
 つうか、世代交代での兄弟喧嘩はお家崩壊の最大原因だ。
 三国志読め。袁紹父子と劉表父子のことを思い出せと賈詡(かく)も言ってたぞ。
 というワケで、近所の国の金父子が後継者問題でもめると危ないよなーと思う日々であった。

 黒い顔なら新兄さんも負けていない!
 弟・美彦に足を踏みながら、慎太郎を連れてこいと命令する。
 美彦兄さんがパシリだよ!
 ムチとムチで言いなりだよ。
 最近コピーなのかコピーじゃないのか判別できないような出番しかなかった美彦兄さん、ひさびさの活躍がコレか。

 でも、すぐに慎太郎の居場所を見つけるあたりが、有能なのかもしれない。
 美彦兄さんは、ものすごくハァハァして、面白い顔をしている。
 普段、運動と呼べるものは女中相手のSEXしかしていないから持久力が足りないのだろうか?
 次回は美彦無双が炸裂しそうだ!
 そして、慎太郎が反撃のウオオー!を出すかも。

 一方、毅のところに古市男爵がやってくる。
 男爵か。
 爵位は公侯伯子男の順番だから、あまり地位が高くない。
 唐房家の爵位はなんだっけ?

 毅は毒をもられて体調不良になったのを機に爵位を息子にゆずるつもりらしい。
 障子の裏で聞いている奥様が黒く笑う。
 まあ、そんなにワカりやすく新兄さんに家督が流れてくるわけもないだろうし、なにか裏がありそうです。
 とにかく次回は美彦兄さんの大暴れに期待だ!

 期待は期待として、さすがに毎回 『華と修羅』 レビューするのも疲れてきました。
 そろそろ、次の人にバトンを渡して『華と修羅』 レビューから引退しようかな。
 でも、バトンをまわしつづけていると、慎太郎と百合子の結合シーンで自分にまわってきそうで怖い。
 『華と修羅』SAGAは、いつか来るハズ……

2010年8月30日(月)
第十話 出奔(しゅっぽん)

 游星さんから受け継いだ『華と修羅』レビューも今回で三回目です。
 まさに勝負の三回目だ。
 野球なら、3ストライクでアウトだし、3アウトでチェンジですよ。
 まあ、野球関係ないけど。

 毒を盛られた毅パパは内蔵がやられてしまい引退するしかないらしい。
 そこで唐房家家憲十二条『当主が不調もしくは事故によりお家の運営に支障が出た折は五名の評議員が代行する』だ。
 なんか急に中二病っぽくなってきた。

 組織なり系統なりに数字が入ると急にオサレになるよな。
 クックックッ、虎爺など五名の評議員で最年長の小物……
 などというセリフが遠くないうちに聞けるだろう。

 さて、虎爺こと古市虎雄 評議員は毅パパの指示を了承するが、ひとつ提案をする。
 華族にとって政界との繋がりは最優先事項だ。
 つまり、次期総理といわれる貴島子爵の娘・百合子を娶ったものが当主でイイんじゃね? ってことだ。
 平安時代の婚姻みたいな生臭い世界だな。

 なんかワザと慎太郎に有利なルールにしている気がする。
 まともに勝負したら慎太郎と新では勝負にならない。
 学歴・経験・後ろ盾・コマした女中の数など、全てにおいて新が上だろう。
 そこに、一発逆転の道を示しているんだし。

 障子の裏で盗み聞きしていた奥様は、慎太郎に危険を感じる。
 顔より先に股間を見せた南国スイーツ作戦で、百合子争奪戦に一歩リードしているのだ。
 一方、当の慎太郎は縛られて転がっていた。
 前回で美彦兄さんの襲撃を受けたのだが、その暴れっぷりがカットされてしまったようだ。
 また美彦兄さんの活躍がカットされたよ。
 くすん… メタボ薄命だ… うっうっう… ひどいよぉ… ふえ〜ん

 母上は百合子から慎太郎を遠ざけるため、家から追い出すことを決意する。
 慎太郎も思うところがあり、家を出る決意をするのだった。
 生活費のあてもなく家を出てどうするつもりなのだろう。
 華族の息子だけに、がっぽり貯金していたりして。

 家を出た慎太郎はなにをするのか?
 次回から新章突入だ。

 って、なんか切りのいい回だな。
 これは誰かにバトンを渡すタイミングではないのだろうか?
 たとえば、ヤマカムさんならきっと素晴らしいレビューを書いてくれるだろう。
 なんか最近、怖いぐらい更新をサボって無いし『華と修羅』の一つや二つ問題ないハズ!

 という訳で、次回からはヤマカムさんが『華の修羅』のレビューを書いてくれるはずです。
 そして、游星さんが感謝のリンクを張るハズ。
 游星さんヤマカムさんに対してツンデレだと教えられてから随分たちますが、いまだにデレた所を見たこと無い。
 ついに、ついに、游星さんがデレる日がッ!
 間違いなくオリンピックやワールドカップよりレアな現象がおきそうだ。

 バトンを渡す候補にBLACK徒然草の じゃまおくんも居たんですが止めました。
 だって、あの人は連載終了してから10年たった漫画じゃないとレビュー書きたがらない感じがするし。


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