今週のチャンピオン(と言うかバキ)

2000年4月27日(23+24号)

第2部 第31話 自負心(411回)


 先週、花山の靴をつかんだスペック。
 臭いを嗅ぐのかどうするのか気になっていたのですが、正解はそのまま叩くでした。
 しかし、バラエティー番組のコントのように「スパァン」といい音をさせています。相変わらず防御というものを全くしない花山さん。おかげで話が全く進みません。

 一方どこかの町ではへっぽこなケンカが行われています。
 余りにへっぽこな為に互いにナイフを取り出す2人! その時!
柴千春 登場!
 どうも千春は有名人らしく「アンタほどじゃなくても俺らも体ァ張ってますから」と、言われています。本当は秘密なんだけど、厳駄無の連中は地下闘技場の闘いを言いふらしていそうだなぁ。日本柔道王者とボクシング世界チャンプに勝っているんだし言いたくなる気持ちも分かりますが(^^;
 そして、「負い目のなさが勝ちを呼ぶ」全国の刃牙ファンにつっこまれていることでしょう、「お前ェは石膏を武器にしたり、目潰し使ったり、人の足をさらしで結んだりしただろぅーがッ!!」と。
 でも、よく考えるとアイアン・マイケルに正面から殴り合ったことが千春に自信をつけたのでしょう。そして、殴り合いの中で自分の中に新たな力がわき上がるのを感じたのでしょう。
「自分はこの喧嘩でなに1つ負い目はねェッ その気負いッ その自負心こそが拳に力を呼び勝ち目を呼ぶんだッッ」
 この台詞こそが千春が先の闘いで掴んだことなのでしょう。
 そして、その自信で、説教モード開始! 顔を光らせて大威張り。
 一方、スペックと花山ですが、やっと花山のエンジンがかかってきたようです。うーん、じらしますねー。

 ところで千春が格好良くなり過ぎと言われていますが、アレはたぶん整形手術が上手く行きすぎたんでしょうね。
by とら


2000年5月11日(25号)

第2部 第32話 破神(412回)


 2週間待たせてやっと反撃と思いきや、まだ手を出しません喧嘩師・花山。
「一撃に賭ける気かい」と言われていますが、花山のスタイルはとりあえず相手が倒れるまでブン殴り続けて相手が近づいてくれば握撃と言うパターンだと思います。
 さて、スペック。実は彼の真価は素手にあるという。
 うむぅ、これでは前回、柴千春が何のために素手の闘いを進めていたのか分からなくなりました。スペックが負い目から解放されたという事なんでしょうか。
 指二本を尖らせた人差し中指二本拳と言う感じですが、鋭さと重さを兼ね備えた打撃となるのでしょうか?
 そして、神殺しの伝説! アメリカの女神を破壊したその手足が次回唸る!
 しかし、今までよく気づかれませんでしたね。絵を見る限りなにも無いだだっ広い所なんですが。月に1度くらいしか見回らないんでしょうか?
 そして、さり気なくここでも語られる、「神の手のカラテマン」伝説。やっぱり渡米経験のある独歩はアメリカでは伝説になっているようですね。ドリアンが惚れるわけだ。
 残念なのは、その「神の手」が半分になってしまったことですが(=^=)
米国(ステーツ)が破壊されるんだァッッッと言われていますが、これはすなわち、「一国の尊厳を破壊できる超暴力!」勇次郎の「一国の軍隊に匹敵する暴力」に対抗できそうです。
 とりあえず刃牙作中では素手による最大の破壊ですね。
 これをうち破るにはサンシャインか、東京タワーか……。

 そして、5分間の無呼吸連打から繰り出す連撃!
 はたして花山はうち破れるのか?
 なんか光っていますが、花山がカウンターでいきなり連打を止める、なんて事はないでしょうね。
by とら


2000年5月18日(26号)

第2部 第33話 連打!!(413回)


 先週の女神破壊劇から1週間。米国(ステイツ)の象徴については気をかけていなかったのですが、誇り高き海兵隊(マリーン)たちの働きによって倒壊は免れたようです。
 それにしても格好いいぞ、海兵隊(マリーン)!
「戦争(じっせん)以上に国防的な作戦」とまで言われるその働きは勲章ものでしょう。
 そして、その破壊の張本人、ミスタァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜 スペック!!
「一瞬の間も空かない」「無呼吸打撃」
 知っているぞ〜〜〜。一方的な打撃は刃牙における逆転パターンだ!!
 末堂の重爆も、鎬昂昇の死角からの連撃も、勇次郎の猛獣の連撃も…(略)…烈の連撃でさえ、必ず逆転されている!(やられ役の人は例外)
 案の定、あっさり反撃を喰らっていますが、この反撃が実にいい。
「反撃のタイミングもクソもない」とはスペックさんの台詞ですが、文字通りタイミングを測るわけではなく、ただ殴りたいときに殴ると言わんばかりの花山さん。どんなに殴られても、その目は死んでいません。
 そして、殴られながら殴り返す!
 普通の人なら打撃の衝撃で腰が入らないとかそう言ったことがあるのでしょうが、この人には関係ありません。
 もう、ただ、殴るだけ。
 スペックが神を砕いた無呼吸連撃なら、花山は死して倒れぬ侠客(おとこ)の超握力異形の一撃! 1ヶ月以上待たせただけのことはあります。


 今週が本当の最終回「学校怪談」、九段先生の初登場を思わせるラストでしたが、山岸くんすっかり主役を奪われちゃったね(笑)
 それは、置いといて、素敵なお兄さま、「小さな九鬼子はおれのものだ」なんて、うらやましい事を言っちゃって(爆)
 まあ、この人が言うと格好いいんですけどね。オレが言うと変質的か?(爆)



 ところで、この間「マトリックス」を見たのですが、世間の噂になっていた派手なカンフー・アクションを見て刃牙の格闘シーンの凄味を改めて感じました。
 マトリックスの素早い動きのアクションは早く動こうとするために一撃一撃がすごく軽く見えてしまうのです。たとえ壁を破壊する攻撃を放っても、です。
 が、逆に刃牙の一撃はとてつもなく重さを感じさせます。今回のスペックの連撃にしても「自分が喰らったら一撃で死ぬ」と思わせる打撃ばかりです。
 これは、一番いい所を抜き出し、現実にはここまで体重をのせた攻撃で連打は出来ないだろうと言った現実の制約も取っ払って、描く事のできる漫画だからこその表現なんでしょう。
 うん、やっぱり刃牙は凄い。
by とら


2000年5月25日(27号)

第2部 第34話 子供扱い(414回)


 今回の出だしは何となく「中国拳法でございます」を思い出させます。「正式採用の完全装備」でございます。って感じですね。
 身長178センチ以上体重80キロ以上であり1年以上の特別訓練を経ても体重が減らない、つまり基本体力の優れた者を選んだ、超エリート中のエリート。さらに最新最大の装備に身を包んだ彼らは仮面ライダーに出てくる怪人たちとも渡り合えそうな気がしないでもないです。(たぶん、ムリ)
 その精鋭を相手に、スペック大暴れ。タイトル通り子供扱い。どんな打撃を受けてもヘラヘラ笑いながら問題にしてしません。この無茶苦茶ぶりを見るかぎり、スペックも花山と同系列の防御をしないでひたすら殴るタイプの戦士のようです。
 今回3度目の登場の警視正ですが見るたびに追いつめられているようです。辞職は秒読みか?

 んで、1ヶ月かけてやっとパンチを一発放った花山。そのパンチは1週間かけてやっと浸透しました。
 って、時間かかりすぎやねん!
 そしてせっかくヒットさせた打撃もあんまり効いていない感じで、花山大ピンチ。次週一気に勝負を決めに花山が猛攻をかけたら赤信号の点灯です。
 珍しく、どっちが勝つのかわからない闘いですがこうスローな展開だとイマイチ緊迫感が無い気がします。
 違うところでは面白いんですけどね。
by とら


2000年6月1日(28号)

第2部 第35話 まだやるかい(415回)


 先週、スローな展開でイマイチ緊迫感がと書きましたが、ごめんなさい。ちゃんと緊迫感があります。

 特殊部隊の鉄鋼弾をまともに喰らっても鼻血ひとつ流さなかったスーパータフネスなスペックでも花山パンチには大ダメージを受けています。パンチ一発であそこまでいいリアクションを返した人は初めてじゃないでしょうか? パンチがヒットしてから、なんと、丸ごと1話と3ページに渡って余韻(?)を楽しんでいる!
 そうなると、先週の話は何だったんだ!? と言うことになるんですけど、何だったんでしょう、実際。
 素手で闘う事を信条とする花山を応援するかのように、千春が素手の優位性を説けば、スペックが素手になり、 米国(ステイツ)の女神を破壊する反撃不能の無呼吸連打を繰り出したら、あっさり一発で逆転され、警視庁の誇る特殊鉄鋼弾の通用しない怪物的な肉体を見せつけ並の攻撃ではダメージを受けないとアピールすれば鼻血ブーで汗だくだく。
 チクショウ、だまされてばかりだッッッ!!!
 おまけにスペックさん、ペテンや演技なんかじゃなくて真面目にダメージを受けているみたいです。さすが豪打の花山。パンチ力だけとればマックシング・ジャックの次ぐらいに強いのではないでしょうか。
 さて、ここで各地でつっこまれている「ガーレンが踏みとどまることのできた花山のパンチがなんでスペックに効くの?」と言う疑問に私なりの回答を出します。
 ガーレンにパンチを喰らわしたときの花山は、克巳と闘った直後です。間に千春の闘いを挟んでいますがダメージはかなり残っているでしょう。そして、そのダメージは「次の一撃で確実に滅ぶ」とまで言われた物です。つまり体はボロボロ。ろくなパンチも打てませんし、スープレックス一発でダウンしてしまったのでしょう。
 今回は絶好調の一撃と言うことで、凄まじい攻撃力を出しているのです。
 何にせよ、スペックは死刑囚の中で初めて歯を折られた人物になった訳です。
 そして、素手での闘いが本当の恐ろしさのはずのスペックが再び武器攻撃。
 もう、なにが有利でなにが切り札なのかわかりません。
 やっぱり、だまされてばかりだ……

 花山は口の中が花火でえらい目にあっています。舌とか口の中とかもうグチャグチャでしょうね。酒好きの花山だけに、怪我のことを忘れて飲んでしみたり、頬にあいた穴から血と酒の混じったピンクの液体がポタポタと……。ちょっと、殺し屋1っぽい描写ですが。
 ところで、Web上で銃弾によるダメージや実現性を気にしている人が多いようですが(なるべくネタがかぶらないようにチェックしてるんスよ ^_^;)、銃弾は強い衝撃を受けると暴発すると聞いたことがあります。
 パトリシア・コーンウェル作の「検死官」と言う小説で連続レイプ犯の手口について考察するときに「銃は暴発する恐れがあるから持ち歩かないず、ナイフを使う」と言うような内容があります。
 他にも、高温になると火薬は反応して爆発することもあります。
 ただし、銃口の中に入っていないので弾として飛び出すのではなく、爆圧と銃弾の破片によるダメージが主な物になるはずです。イメージとしてはビンの中で火薬を爆発させてビンを割ると言う感じでしょうか。もしくは爆竹を握った手の中で爆発させると言う感じですね。
 熱と爆風で、喉や気管などの呼吸器に深刻なダメージを受けそうです。鼻もちょっとヤバイかも。

 ついでにスペックの「無呼吸打撃」について。
 人間の運動には、有酸素運動と無酸素運動があります。
 有酸素運動は呼吸をしながらの運動で、マラソンなどがそうです。長時間動くことができます。主に赤筋という持久力に優れた筋肉を使うようです。
 一方、無酸素運動は短距離走などがそうで、瞬発力に優れた白筋を主に使うようです。
 ボクシング漫画の「はじめの一歩」では連打(ラッシュ)は無酸素運動で呼吸を止めての我慢比べであると言うような描写がありますが、まさに無酸素運動とは「呼吸を必要としない運動」なのです。100mのスプリンターは10秒前後の時間の間、息を止めたまま走っているのです。200m走でも無呼吸で走ることができるのかどうか知りませんが、5分間の無呼吸運動と言うことはもはや人知を超えた世界といえます。
 ただ、無酸素運動は持久力に優れていませんし、運動に必要な栄養素の中に酸素が入っているらしいので短時間での補給が効きません。一回、やっちゃうともう撃てないはずですが、どうなるスペック?

 個人的には花山が好きなので応援したいところですけど、スペックが勝ちそうな雰囲気です。まだ、全身の入れ墨を見せていないし。
 次週、花山の反撃を希望。
 次週予告に決着と書いてあるけど信じません。
by とら


2000年6月8日(29号)

第2部 第36話 ご帰還(416回)


 衝撃の必殺技、銃弾アッパーを食らった花山、口中でしっかりと弾頭が飛ばされています。口や鼻は言うに及ばず、その衝撃は目や耳からも噴出していてとても助かるとは思えないダメージだ。
 近隣一帯に響く、その爆裂音はデート中の刃牙の元にも届きます。せっかく梢江ちゃんとつないでいた手を離してシリアスな顔を刃牙はしている。
 まさか、戦いの場へ戻る気か!?
 今の今まで花山のことを放ったからしておいて、美味しい所だけかっさらう気か!? それはないでしょ、父さんッッッ!
 それだったら花山が死んだほうがまだなんぼかマシってモンですわ!
 と、けっこう真面目に心配していたのですが、それ以上に心配だったのは花山のダメージでした。
 頬は吹き飛び唇もはじけ、歯がむき出し、顔の筋肉もむき出しになっています。鼻からも耳からも目からも煙が出て、目は充血している。
 花山と言えば、人気投票で範馬親子に続いて第3位の人気キャラクターです。
 普通、人気キャラクターをこんな扱いにしませんよ。  さすが、板垣恵介やることが半端じゃない。う〜ん、あのダメージって回復不可能じゃないかと思うんですけど。皮膚移植というレベルではない感じで、いくら無茶がまかり通る刃牙世界といってもあれは回復できない気がします。今後、マスク無しではすごせない顔になってしまったと思いますよ。
 んで、それでも花山はすごい。そんな顔になりながらも言う台詞は「まだ……やるか…」
 この人、まだまだ、やる気です。全然へこたれていません。さすがのスペックさんもびびっています。と言うか、スペックさんびびりまくっています。これではどっちが攻めていたのかわかりません。
 とうとう、「ヒ……」と言って泣き出しちゃっています。
 うわっ、この人ダメダメやっ!もう、心が折れまくっています。
 なんか、この時点で栗木くんと同列にされてもおかしくありません。どっかの「殺し屋1」のように泣きながら攻撃をするスペック先生。が、次ページ見開きで殴られる!
 もう、口の中に拳が「がぼぉ」って感じです。頭の耳の後ろの所にまで拳の形が浮き出るパンチ! これって、延髄やら何やら破壊されているんじゃないでしょうか?
 そのまま、宙を舞うスペック、一気に街燈にぶつかりバチバチ感電している!
 殴った花山も無事ではなく、そのまっま崩れ落ちる。両者ノックダウンか!?

 一方、警視庁では警視正が部下を殴っています。「銃弾を奪われたなどと、どう報告しろと言うんだァッ」などと吠えていますが、いまさら銃弾の一つや二つなんていいじゃねェか、と思ってしまいます。まあ、あれは八つ当たりなんでしょうね。登場以来いいとこ無いですからねぇ、警視正さん。

 そして、スペックを土産に花山さん警視庁へ登場。
 警察の方にも「は…花山薫……」とか言われています。やっぱりその道では超有名人ですね花山さん。

 それにしても、今回の花山さんはカッコ良すぎ。
 何で克巳が勝てたのかわかりません。いや、あの頃からさらに一皮向けたのかもしれませんね。
 それにしても、スペックさん絶対に服を脱いで刺青をさらすと思っていたのに、板垣め、俺の予想を覆しやがった。と、一ヶ月以上も言いつづけていましたね。
 もう、こうなったら予想もクソもないッッ。全てを実物に委ねる。9年間、今日この瞬間まで音を上げずに連載を続けてきたおまえを信ずる! って感じですか、もう。
 しかし、花山が勝つとは思っていなかったなー。

 次に出てくるのは誰でしょうね?
 しばらく出てこなかったドイルが第一候補ですが、相手がいませんね。烈と戦うのもいいと思いますが。
 独歩の切れた腕をつなぎに紅葉が登場というのも捨てがたいですね。ついでに花山の顔も何とかしてもらいたいものです。
 しかし、勇次郎に感じが似ているってのはなんだったんでしょうね。次週は勇次郎が敗残者をさらにぶちのめしに来たりして。
 予想は無意味と言いながらもつい予想してしまう自分がちょっと悲しい(苦笑)

 あ、で、結局、刃牙は何だったの? そのまま帰ったの?
by とら


2000年6月15日(30号)

第2部 第37話 ゴロン(417回)


また、やってくれたぜ、板垣先生よッ!
 先週、あれだけ予想もクソもねェ などと言いながら、まだ私の脳は予想範囲外の展開に対する準備ができていなかった。
 警視正に「たいへんな借りができたな」と言わしめる、花山組2代目組長・花山薫。警察でも超ビップ扱いにされるらしいです。
 が、その警視正もついに運が尽きる時が来たようです。
 スペックに中華マンジュウを詰め込まれ、スペックに何度も逃げられ、帰られしたい放題にされていながら責任とらされて解任されることも無く今まで生き延びてきた、警視正も、なんかパキパキにされちゃったようです。
 そして今回の主役は片平恒夫巡査(34)!一発で漢字変換されてしまうような平凡な名前の巡査ですが、同じ巡査ということで、あの金田巡査と親友ではないかと勝手に思ってしまいます。
 その片平巡査の言うところの「ホント2 3分かそこいらで」スペック復活!警官全滅!数々の道具を入手!車を一気にゴロンとひっくり返す!
 あのダメージでスペックさん復活ですか!?
「あのまま一気に追い込めばキミの勝ちも十分にあり得た」などと言っていますが、そりゃないでしょ先生! ゾンビとか、フレディとか、エイリアンじゃないんですから(^^;
 以前、スペックが敗北する条件として、
1)全身の刺青をさらす
2)スペックの罪状が明らかになる
3)スペックがどうやって逮捕されたかが描かれる
4)勇次郎との因縁が判明する
 この4つが必要だと思っていました。
 で、やっぱり一つもわからないうちにコイツが負けるはずも無く、刺青さらして大復活!

 ところで、スペックが東京上陸を果たしたときに着ていたコートは映画フランケンシュタインで怪物が着ていたコートをモデルにしていたそうですが、今日はテレビで「フランケンシュタイン」をやっているんですよね。馬車をゴロンとひっくり返していました。いえ…一気にです。
 おかげでその後の怪物の姿がスペックに見えてしょうがないです(笑)

 で、数々の道具を手に入れちゃったスペックさんですが、現状では警防1本に拳銃2丁。
 破れたジャージから取り出していますが、多分その下にはいている四次元パンツに隠し入れているのでしょう。
 そして、取り出した拳銃で容赦無く花山の膝を打ち抜く!
「喧嘩(ファイト)じゃない 殺し合いなんだよ」
じゃ、ねェ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!
お前は最初から殺す気満々やったろッッッ!!!

 それに、武器を使うのは相手を気遣うっていうのはどうした!
 と、言いたいことも多いのですが、それ以上に、無茶苦茶すぎて凄すぎて、文句が言えません。
 恐るべし、板垣恵介!

 さて、ここまで来て花山の逆転はあるのでしょうか?
 銃に撃たれた経験のある彼です、キャデラックをひっくり返したこともある彼です、このまま終わることは無いでしょう。
 嫌な予想としては、刃牙が助けにきて美味しい所をさらっちゃう。美味い料理を奪うがごとくです。
 それだけは、勘弁ね。
by とら


2000年6月22日(31号)

第2部 第38話 喧嘩師(418回)


今度ばかりは騙されなかったぜ、板垣先生よォッ!
 さすがに28話の刃牙のデートをストーカー事件から11回も逆転に次ぐ逆転の展開を見せられつづけてきては、もう騙されません。そして、今回のタイトルは喧嘩師! これならイケる!
 そして、安心しながらページをめくる。
 「失神は復活までの擬態だったのか!!」と言うあおり文句はいかがなものかと思いますが、とにかくバトル漫画でやると負け率の上がる「銃の使用」に踏み切ったスペックさんはおおはしゃぎしています。語尾に「はぁと」まで飛ばす始末で、花山のもう一方の膝にも銃弾を撃ち込む!
 そして、なんと片平恒夫巡査(34)!が唐突に解説をはじめるッッ!!
 解説といえば本部の役割だったのに何をやっているんだ本部よ!
 さすが「負けるのなら最低でも相手に怪我をさせろ」と人に諭す警視正の部下は違います。空手の試し割のトリックを説明してくれますが、説明できるってことはアンタそのトリックつかったね(ニヤリ)
 あの上司の元ではこう言う部下が育つのか(^^;
 ちなみに極真の夏季合宿の宴会芸で試し割をやっているのを見たことがありますが、畳の上だったのでトリックは使ってなかったと思います。全員が全員、割れたわけではありませんし(^^;(痛そうでした)
 地面と頭の間に数センチの隙間を空けることで、殴った衝撃でアスファルトに激突するというこの攻撃!
 これは痛い! 見ていてすごく痛い!
「格闘士烈伝」の192ページで某空手団体の方が頭と地面の間に空間を作って踏みつけると確実だと言っているけど、アルティメット大会ではそう言う攻撃を受けてもガンガン動いているという事実があると書いてあるくらい痛い。せっかく石井館長が試し割のトリックを教えてくれたのに、とっても痛い。
 花山 大ピーンチと思ってページをめくると、「やっぱりあなた達はワカってない。花山薫という人物を―――」と片平巡査は語り始める!
 ボコボコに殴られ失神寸前の花山の口に銃を突っ込むスペック!
 そのとき花山は思い出したのだ!
 かつて自分の心が折られた瞬間を!
 あの男、範馬勇次郎の事を!
 とっさに破れた頬をわざと撃たせる花山、足を取りスペックを引きずり倒しマウントポジションへ。
 「馬乗りですわ」「そう 子供の喧嘩みたいに」と評する片平巡査。試し割の原理は知っていても、マウントポジションという言葉は知らないのでしょうか? それともマウントポジションに何か嫌な思い出でも?
 まあ、片平巡査の事は置いておいて、勇次郎に味あわされた屈辱を振り払うがごとく殴る殴る花山薫!
 軟体スペックの後頭部はアスファルトに激突だッ!
 敗北して、なお成長する漢・花山薫。
「警察官のワタシがこう言うのもなんですけど…………」「チョット憧れちゃいますね男として…………」
 男も惚れる花山薫、片平巡査も惚れまくり。

 そして、次週決着とありますが、まだ信じられない。
 この後、何が出てくるのか。片平巡査の言っていたスペックの準備した道具とはまだ隠されているのか?
 11週間も騙されつづけていいかげん素直に展開を見られなくなっています(笑)
by とら


2000年6月29日(32号)

第2部 第39話 男の本能(419回)


 サブタイトルを見て思う。男の本能ってナニ? 梢江ちゃん萌え〜ッ! とか言うやつ?それは煩悩。金的か?それは陰嚢(いんのう)。

「単純にスゴいって……」「喧嘩が強いってスゴいことだとおもってしまいましたね」「警察官やってても そこはホラ…… 男の本能っていうか……ハハ」  と先週に引き続き、片平恒夫巡査(34)が実況解説を担当しています。「男の本能」についてはわかったんですけど、「ハハ」ってアンタ先週もそうだけど、なんなんだその自虐的な笑いは?
 やっぱり、警察官なのに殺人犯が試し割の原理を使って暴れている時にも車の中でひっくり返っていたり、やっと車から這い出せそうになってみたら、おおかた勝負は決したかってところだったりしたら自虐的な気分になるのも無理は無いかもしれません。

 で、勝負が決しようとしている、その瞬間にスペック第五の道具「閃光弾」!
 この間のバスジャック事件が引き合いに出されていますが、対テロ用の特殊兵器なので、たぶん例の暴徒鎮圧隊から奪いとったのでしょう。
 綿密な取材から来るリアルな描写で有名なフデレリック・フォーサイス作の「悪魔の選択」と言う小説では閃光弾は特殊な周波数の音を出し人間の体を数瞬マヒさせるそうです。訓練で人質の頭に銃口を突きつけていた犯人役の男は引鉄を引く事もできなかったそうです。
 なんにせよ、本能で防御体勢に入るはずの閃光弾を浴びて、なお拳を振るうは漢の本能! さすが花山薫!
 だが、視力が回復してない状態の攻撃はかわされスペックの反撃がッ! 最後の最後で武器を捨て、スペックが選んだ攻撃は、おのれの肉体による裸締め!

 刃牙世界でも地道ながらに威力の高い裸締め! 刃牙ですらナイフ使いの人に落とされた事がある技です!
「完璧にキマった裸締めは絶対に逃げられない」「もっと厳密に言うと 逃げられるべき技がないというべきかな」「アハハハ ここであえて「技」という言葉を使ったのはですね」と語る片平巡査。どうでも、いいがアンタその「アハハハ」は止めいッ! 笑っているヒマがあるのなら死刑囚を捕まえる努力をしろッ!  なと、一部に納得のいかないものも感じますが、花山が裸締めに対してとった行動とは、
握撃でございます!
 全国の刃牙ファンが待ち望んでいた握撃がついに炸裂! 今回はヒジの間接部分の骨やじん帯までがむき出しになる文字通りの出血大サービスでスペックさんも何が起きたのか理解できんほどです。
「重ねたトランプの一部を引きちぎるっていうんづすから」「トランプですよ」「カステラじゃあるまいし」と片平巡査の詩的な実況が入りますが、カステラ? なぜ、かすてら? カステラは素手で引きちぎる物の代名詞なんでしょうか? 片平巡査の実況は難解です。
 それはともかく、脅威の握力で今度は「つねる」花山。浦安鉄筋家族によると、「つねり」は「本気で痛いプロレス技No.1」だそうです。こいつは痛い。というか、肉をむしりとっているので、もう「つねり」とは言えない状態なんですけど。
 スペック必死の中指一本抜き手で耳を狙い根元までズッポシ行きますが、花山さんはひるみません。そのままノドを片手で握りつぶす! さすがのスペックもついに陥落、ノドが破れて骨(?)が見えています。
「脳まで達していたかも知れませんねェ」とまで言われている一本抜き手ですが、刃牙もやられているんですよね、アレ。それも左右に一本ずつ。
 そう言えば、刃牙の性格が悪くなったのはアレからの気がするんですけど、やっぱり、脳まで達していたんでしょうね。と、なると花山も次回からは性格が悪くなるのでしょうか? いや、でも1本だけだし…。

 最後まで締める片平巡査、両膝を撃たれながらも立ちつづける花山薫はやはり漢です!
 片平巡査の台詞ですが「立ってたそうですよ」って、なんでそこだけ伝聞なんだ?
 決着の瞬間まではちゃんと見ていたのに……?
 そして完全に包囲しているものの、見ているだけの警察隊。役に立っていません。
 今度こそ決着ですね。いや、長かった。
by とら


2000年7月6日(33号)

第2部 第40話 胎動(420回)


 今週は表紙&巻頭カラー。板垣先生も作者コメントで「最近ちょっと働きすぎ。遊びとのバランスがとれていない。」と書くぐらいの張りきりようです。
 とにかく、今週のチャンピオンの表紙はいつもと少し雰囲気が違った感じの刃牙で、遠目に見たときは「ん? 新連載?」と思ってしまいました。
 さて、今週の予想は裏切り、期待は裏切らない、格闘漫画最高峰ですが、巻頭カラーでいきなりひん死のスペックさん、ストIIのダルシムと勘違いしました。
 ジャック・ハンマーのマックシングよりもはるかに強烈に痩せ落ちているスペック、見かけは50歳前後だったのだが、なんと実年齢97歳ッ!
 花山に敗北してから1週間で1気に年をとってしまいました。でも、なんか表情がけっこう恍惚としているんですけど、夢だった敗北が実現して、けっこう嬉しいんでしょうか?
 そして、刃牙の豆知識、今週はジャック・リー・ビオンデの事例ですが、ちょっとわかりにくいんですよね、コレ。
「当初はタチの悪いジョークとして一笑に付されたインタビューだったが――――――」「直後 彼の言葉は異常な信憑性を帯びる」
 この記述から「異常な信憑性を帯びる」がかかっている部分はその直前の「財宝を確認した瞬間 射精していたんだよ わたしは!」になるんですよね。(ああ、もうこんな言葉を太くて大きいのでかくなんて…)
 これなら「タチの悪いジョーク」で通ります。ですが、財宝発見後わずか14日後に老衰で死亡し、実は88歳であったという驚愕の真実があきらかになると、なんで「財宝を確認した瞬間 射精していた」ことが「異常な信憑性を帯びる」のでしょう? 謎です。
 本当は、88歳だったのに見かけはえらめっちゃ元気だったと言う部分が言いたかったのでしょうが、文の構成がなんだか変でややこしいんですよ。

迫力があるから説得力もあるって寸法だった。―――――板垣恵介の格闘士烈伝

 なんとなく、敗北した気分だ。

 で、前振りだけで長くなってしまいましたが、スペックが97歳という事は、実は勇次郎の叔父というオチもありかと思うんですよ。そうすれば、雰囲気が似ているのも納得できます。ハンマー一族の欧米での血族が今回の死刑囚と言う展開も考えられます。
 ムリヤリ過ぎ?

 それはそれで、勇次郎も敗北するとあんな風に廃人になっちゃうんでしょうね。
 彼の強さを支えているのは「強靭な自我」ですから、敗北→自我の崩壊→敗北と考えられます。
 では、死刑囚はなぜ敗北を望んでいるのかというと………、今回は長そうなのでその内に………

 さて、一方デートを続けたいがために、身に降りかかる火の粉は友人に飛び火させて、銃声がしたのに無視をした我らが主人公、範馬刃牙17歳。テスト中も名前しか書かずに眠そうにしています。
 さては、キサマ昨晩 梢江ちゃん相手に…ッ。いや、止めておきましょう(^_^;

 今回はインシツな教師が刃牙に絡みます。
「この校舎を建てたのは何の力だと思う」
 とりあえず、建てるのは無理でも刃牙なら素手で壊せます。
 さんざんインネンつけてくる教師に対して「でもオレ…………」「猛獣に勝てる人間だったら何人か知ってます」と言いきります。
 やっぱ、コイツ性格が破綻しています。真面目な顔でこんな事を言ったらヤバい人ですよ(^^;
 先生も真剣に取り合わずふざけた答えを返します。
「先生の近所にはいないぞそんな人ヒョッとしてオマエのお父さんかァ?」
 スゲぇよ、先生。アンタ大当たりだッッッ!!!!


 そして、先生さらに追い討ち、「カール・ルイスがこのグラウンドの端から全力疾走したって 2階のこの教室まではジャンプして入ることはできん」
 今週はなんかツッコミ過ぎているんでさらっと行きますが、3冠王カール・ルイスは100m、200m、走り幅跳びの選手なんで長い助走から走り高跳びをさせるのはかわいそうなのでは?
 が、その2階までのジャンプをする男がいた!
 そう、忘れかけられていた男、ドイルだ!
 いきなり窓ガラスを割り飛び込んできて、机の上でポーズを決める。ちょっと、勇次郎やジャックが北極熊を倒したときの範馬ポーズに似ています。そう思うとドイルって幼年編の刃牙に似ているんですよね。髪の色と髪型のせいかな?
 そして「時間が惜しくてシンプルに教室へ入ってきた」ドイルに対し、刃牙は「ドイルさん」と泣いて見せてから「スキありィッ」と机ごと蹴りこむッ!
 これは猪狩の「刃牙さん」と泣いて見せてからの延髄蹴りの応用技に間違い無いでしょう!
 刃牙がライバルの技を吸収してきた事は最大トーナメントの決勝戦で証明されましたが、ここで猪狩の技を使うとは実に憎いっ!
 今まで、性格が悪いとか、友達に対して冷たいとか、趣味がスカトロとか、さんざん言ってきましたが、この「ドイルさん」アタックで全て許しちゃいます。
 もうこうなったら悪の道を貫いてください!その方がなんか、かっこいいかもしれない。いやー、久々にイカす刃牙を見せてもらいました。
 あの机ごと蹴る攻撃は、相手が足を狙ってきていても机が間にあるので反撃されにくいという計算が働いているような気がして、なかなかいい感じです。

 ところで、クラスの皆さんは震えが止まったようですね。慣れってヤツですか。


 今週は「フルアヘッド! ココ」で刃牙チックな戦いがあったんですけど、長くなったんで感想はカットです。
by とら


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