今週の刃牙 361話〜371話
99年3月25日(18号)
第361話 絶技繚乱(ぜつぎりょうらん)
今週は面白かった。刃牙が出血量にも負けずに元気爆発で頑張っています。
忘れていたかのようなエンドルフィン効果。かつてのライバル達の使っていた技の数々。久しぶりに格闘漫画の神髄を見せられた気分です。
これだけ、技を出してもらえれば、この二人に負けていった数々のライバル達も、多少は報われるんじゃないかと思います。
あとは、ガーレンスペシャルをジャックにやってもらう。
刃牙はもちろん「清澄、やれッ!!」と合図を出して、加藤に用意させた偽ダイアン・ニールを登場させる(中身は変装した梢ちゃん)。ジャックが、動揺しているスキにドロップキックを「ダッシャァァッッツ!!」と仕掛けて、その後「新卍」でフィニッシュ。
それでもダメなら、最強目指して毎日血の小便。最初に覚えた技はこれだった!! と言う展開でも、まあ、笑って許せるかな。
それはそれとして、血の滲むような特訓の末に生み出した秘技を一度闘った相手にあっさりマネされると言うのは、本人にとってはかなりつらい物のような気がするんですけど。俺のやってきた修行は一体ッッ!! って感じで。
99年4月1日(19号)
第362話 進化する17歳!!
髪が互いの顔にかかるほどに顔を近づける二人。背景の効果もありこれがラブシーンと勘違いした人も多いはず(嘘です)。
刃牙にあっさり紐切りをまねされた昂昇、「天才め!!!」で、片づけているけど、その一言はとても悲しいぞ。4巻あたりだと、刃牙も自分は天才ではないと言っていたのに……。これが範馬の血の力なのだろうか?
で、マッハ突きなんかを敢行していますが、あの状態なら、剛体術の方がダメージを与えられそうな気がするのは僕だけでしょうか?
先週のラストでついに汗をかいてしまったジャック・範馬。とうとう負けモードに突入か?
それにしても、人の試合くらいは見とけよジャック。紐切りは1回戦で使われているんだぞ。
99年4月8日(20号)
第363話 マックシング
サブタイトルの「マックシング」ですが意味が分かりません。CD-ROM版の広辞苑第2版で調べても該当する言葉はありませんでした。語感から何となく、最高、極限を意味するmaximumをさらに発展させた、最終形態の単語という気がします。臨界突破、と言うところでしょうか(ちなみに「a maximum dose」だと、(薬の)極量(それ以上与えれば危険)になるそうです。たまに辞書を引いてみると意外な刃牙知識が得られると言う話でした)。
それとも、「muscle(筋肉)」を「shaking(奮起させる)」でマックシングと言うことなのだろうか?
堅い話はこれくらいにしておいて(と言うか辞書を引くのに疲れた)、ジャックがよいよ最終形態に入ったらしい。もやは声をかけることもできないほどの極限状態。そのパンチは、どう殴っているのか分からないほどだ!?
深刻なダメージを受けてしまった刃牙、あのダメージから逆転できた漢は柴千春ぐらいなもの、刃牙にはとうてい……、って、ジャックも同様のダメージを受けているんだっけ。
とにかく、今週はジャックの最後の咆吼が格好良かった。
99年4月15日(21号)
第364話 神罰
マックシングの解説はありませんでしたが、割とどうでもいいです。
変な殴り方だと思っていた、あの攻撃は壊れた右腕で放っていたものだったんですね。
冗談抜きで、明日を見ていない漢、ジャック範馬。そして、とうとう時が来てしまった。
この戦いはどこへ行くのだろうか?
ジャックにはまだやることがあるはずだ、死ぬな、ジャァァァック!!!
ちょっと早いけど、決勝戦を振り返ると、いきなり殴り合い、失禁、9週間の回想、動脈切られ余命3分間宣言、主人公の歯が折られ、ライバルたちの技を使い、開放性骨折、限界ゲロ。
とても、少年漫画とは思えない戦いだ。
でも、刃牙らしいけどね。
もし、対勇次郎戦があるのならば、これを超えることができるのだろうか?
99年4月22日(22+23号)
第365話 最高にして最凶の悪魔
うーん、こうくるとは思っていなかったよ。ある程度読み通りに話を進めて、ケツでくつがえす。話の流れとしてはなかなか高等テクニックだ。
ところで「高すぎる支払い」のページとその前のページに出ている人がどうもロジャー・ハーロンに見えてしまうのは気のせいだろうか?
で、ジャックの体って水でできていたのか? それともゲロできているのか? 脱水症状は起こらないのか? 所詮紅葉は役立たずのかませ犬なのか? 謎は深まるばかりだ。
で、限界を超えたジャック・範馬。勇次郎の前に立つ、と言っていますが、これはジャックの勝利宣言と見てもいいのかもしれません。今のところ、刃牙に勝てる要素一つもなし。覚悟が足りません。
ところで、「日に30時間の鍛錬という矛盾」と言う一文だが、ジャックはどうやって日に30時間の鍛錬をしたのだろうか? 20時間で十分なインパクトがあると思うのだが、30時間とするところが板垣節と言ったところか。
なんにしても、折れた右腕で人を殴るのは勘弁してほしい。見ているこっちが痛いよ。左手は勇次郎戦にとっておくつもりなのか?
今週はみんなが待っていた(?)花園垣が浦安鉄筋家族に再登場。さすがに1回目のようなインパクトはなく、いまいちなギャグもあるとは思いますが、まあ、たまにはいいんでないでしょうか。
と、言うか今週は刃牙の方がギャグみたいなモンだったからなー。
ちょっと、おまけで、今週のピース電気に「なぜかオレが若い女の子ばかりの寮の管理人になってモテモテ人生まっしぐらになるハートウォーミングラブストーリー」と言うやつに、個人的なことから受けてしまい、「ラブひな」(さえない主人公がなぜか若い女の子ばかりの寮の管理人になって風呂とか着替えとかを覗いてしまうハートウォーミングなラブストーリー)好きな友人にこの回を読ませようかと思っています。
99年5月6日(24号)
第366話 最強の少年 VS 最強の肉体
皆さんお待ちかね(?)、ゴールデンウィーク開けの2週間ぶりのチャンピオンです。
前回、謎とされていた「日に30時間の鍛錬という矛盾」、この謎の答えは日に30時間相当の鍛錬をすると言うことだったらしい。
そして、ギリギリまでに絞り上げられた高密度の肉体を持って最後の攻撃を仕掛けるジャック。それを折れたはずの腕でガードしている刃牙。また歯が折れても次のコマでは生えそろっていて範馬の力を見せつけてくれる。さらに骨折を繰り返して目もうつろ。とうとう刃牙も沈むときが来たのか!?
と、思わせといて久々に烈海王を登場させて今更ながらに「巨凶 範馬の血」を強調する。ジャックが背中から攻撃していることも考えると、よいよ刃牙の背にも「鬼」が宿るときが来たのだろうか? でも、最後に勇次郎の背中の鬼が出てきたのって73話(1993年16号)なんだよね。最近読み始めた人って知らないのでは?
それにしても長い1分間になりそうだなぁ。
今週の浦安鉄筋家族は新キャラ・小林次郎くんが登場。ちょっとだけ、花園垣くんと対決して欲しかった。
99年5月13日(25号)
第367話 最大トーナメント決着!!
最近の刃牙はストーリーの核心に触れることなく(ネタバレせずに)感想を書くことが難しくなっている。今回もサブタイトル書くだけで、かなり展開の予想がついてしまう。
なんか、読者の予想通りな展開になっている気がしますが、とりあえず長かった闘いも決着です。あんまり、納得してないけど…。対ガイア戦の時みたいに盛り上げるだけ盛り上げといてショボイ終わり方というか……。
今週の謎のセリフは「明日のためにすべてを捨てた???」です。これはジャックが言っている見たいですけど、自分に言い聞かせているのか、刃牙に対して言っているのか、謎です。自分に言っているのなら、疑問型は変だし、刃牙に言っているのなら、刃牙はすべてを捨てている様には見えない。それとも、次週、勝利の栄光の中で死ぬ!とか?
で、第4部「刃牙2世」がスタート。
今週のジャック防御(うけ)にまわった時点でもう負けは確定していた気がするが、最後には歯まで折るサービスぶり。やはり、敗者には歯はいらないのだろう。
次週予告で「いよいよクライマックス!! 刃牙の反撃は!?」と、なっている。かなり無茶苦茶な次週予告だ。
99年5月20日(26号)
第368話 チャンピオン誕生!!
最大トーナメントも、めでたく終わっています。死闘10数時間と言っていますが今までも闘いが10数時間で行われていたこと自体がかなり無茶な設定という気が……。
お客さんの乱入による刃牙の胴上げ。出血多量で死にかけて居るんだから、あまり乱暴に扱わない方が……、などと思ってしまいます。左腕だってボキボキなんだからさぁ。
ジャックも刃牙を祝福していますが、いいのか本当に?
刃牙を倒して勇次郎と闘うんじゃ無かったのか?
そして、勇次郎。
来週あたり乱入して来そうな気がします。「俺を倒さねェとチャンピオンとは言えねェだろう」とか理不尽なことを言って。
で、ジャックが「ここは任せろ」と言って刃牙の代わりに闘おうとする。
「でも、兄さん歯が……」と冷静な突っ込みを受けて、
1.範馬の血があるから再生した。
2.あれは乳歯だった。
3.差し歯を入れた。
4.ピットファイト・チャンプの証インベーダートランクスの中のお守りに抜けた乳歯を入れていてそれを永久歯の代わりに入れる。
などと言った方法で歯をつけて、勇次郎と闘い、死ぬ。
と、言うのも考えられますが、どうなんでしょう。
とりあえず、刃牙が実兄とご老公とお客さん以外に祝福されていない気がするのは気のせい?
他のみんなはどこにいるの?
控え室でみんな勇次郎にのされていたりして。
99年5月27日(27号)
第369話 みんなアリガトウ!!
先週はチマチマとイヤなことを書いていた気がしますが、今週は素直に感動してしまいました。やっぱり、拳を交えた強敵(とも)に祝福されている姿はとても良いです。アナウンサーの「ただの一試合とて凡庸な内容はありませんッ」と言う言葉はひねくれてみると作者の自画自賛とも取れますが、実際に「全ての試合が名試合ッッ」だったと思います。
四年にわたる最強トーナメント、文句無く素晴らしい大会でした。細かいところには文句はいくらでも付けられるけど、トータルとしてみると、これほどの密度と長さを持ったトーナメントは今まで見たことがありません。
板垣先生、本当にお疲れさまでした(なんか連載終了したみたいな感想だなぁ)。
そう言った感動とはまた別に、今週は突っ込み所の多い回でした(笑)
まず、刃牙を祝福している人たち、「遅えぞチャンプ」のシーンですが、「リーガン、ズール、ロブ・ロビンソン、デントラニー・シットパイカー、猪狩、金竜山&親方、本部、烈海王、マウント斗羽、加藤、花山、夜叉猿、イスタス、栗木?、アイアン・マイケル、李猛虎、克巳、三崎健吾」となっています。イスタスとマイケルの間に栗木君らしき人物が! 空手着を着て坊主頭と来れば栗木君でしょう。
が、次のページでは推定・栗木君の居る位置に克巳が、そして克巳の居た位置には見慣れない人がいるではありませんか!! 誰だ、お前?
その次のページには「畑中公平、マイク・クイン、ガーレン、山本稔、独歩、渋川はん、ロジャー・ハーロン、鎬兄弟」が登場しています。
つまり、ここに出てこない人は死亡しているのでしょうか?
「タクタロフ、ラベルト・ゲラン、稲城文之信、柴千春、セルジオ・シルバ、ジャガッタ・シャーマン、リチャード・フィルス、天内、フランシス・シャビエル」この9人の安否が気遣われます。特に天内とジャガッタ・シャーマン。
その他、個別では、脊髄損傷でも来てくれている金竜山、それを支える親方、この二人の姿が泣かせます。
ロブ・ロビンソン、足開放性骨折したんじゃなかったのか?
シットパイカー、ダメかもなこれ、と言われていたのによく復活できたな。
イスタス、首にギブスをはめていないけど大丈夫か?
夜叉猿、ちゃんと理解できてんのか? それと、暴れ出すなよ(だから栗木君が居なくなったのか?)。
烈&ガーレン、笑顔が似合わんぞ(復活望む)。
みんな、素晴らしい試合をアリガトウ!!
で、勇次郎は?
99年6月3日(28号)
第370話 もう一つの決勝!!
刃牙は勝利し、皆に祝福される。
ジャックは敗北し、復讐に燃える。
「もっと強くなります」と負けた人たちの立場が無くなるようなことを言っていた刃牙に負けたくせに勇次郎に勝てるとでも思って居たのだろうか??
そして掟破りの逆噛みつき!! 戦場格闘技では基本と言う勇次郎だが、戦場ではナイフとかの方をよく使うと思うぞ。武士道を説いた「葉隠」では剣が折れたら素手でつかみかかり、腕を切り落とされたら肩で押し倒して首に噛み付いて敵を倒せと書かれているが、約300年もたった近代戦で、通用するのだろうか。
まあ、勇次郎ならやってくれるだろうが。
で、頸動脈をかみ切られたジャック。頸動脈が切れると即死と言いますが、ジャックの安否が気遣われます。
勇次郎が見ていた謎の流星、正体はジャックの寿命だったのか?
「予想を覆しやがった」と言っている勇次郎。ジャックの勝利を予測していたのだろうか?
優勝は決まっている100%な、の名言でも予想は外れたみたいだし(勇次郎はその時点ではまだジャックが息子だと気がついていない)、勇次郎の予想ってのは的中率が低いのかもしれない。
これからは彼の発言に眉につばをつけて聞くことにしよう。
99年6月10日(29号)
第一部最終話(371話) 闘いたい!!
ここ最近悲しかったことは「ジョジョの奇妙な冒険」と「め組の大吾」が終わったことでした。何より辛かったのは、その二つの作品が、十分な人気があり、作者も余力を残していると思われるのに終了してしまったことです。
「ドラゴンボール」の様に、死にかけのヘロヘロで、話を続けるのではなく(最後に安楽死しましたが)、余力を残して死ぬ。これが、最近の漫画の傾向なんでしょうか。
で、刃牙の最終回です。第一部と書いてありますが、表紙を見た瞬間へたり込みそうになりました。
でも、次週から外伝が始まるらしい。たったの1回も休まず、次週からだ。思えば、刃牙が休んだのは作者取材のためで1回だけだ。8年間でたったの1回! さすが、ノンストップ・漫画家 板垣恵介(勝手に命名)!! ハンパじゃない!!!
第二部への引きも見せて、今後の展開に大期待です。
それにしても地下闘技場の砂って入れ替えていなさそうだなぁ。
今回は前歯が抜けてしまっても、なんか格好いい主人公でした。
そして次週からの、外伝。
これは、フィクション・ノンフィクションの枠を超えて全てのファンが見たかった闘いでしょう。最大トーナメント編の連載中に起きた数々の出来事が多分この展開へと進むことになったのでしょう。
次回も、熱いぞ!!!
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バックナンバー(仮) 今週の餓狼伝(最新版) 今週のグラップラー刃牙(アニメ版)(5月26日更新予定)